JP4017208B2 - コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムもしくはマンガン酸リチウムの製造方法 - Google Patents

コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムもしくはマンガン酸リチウムの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コバルト、ニッケル及びマンガンの少なくとも1種の金属を含むリチウム酸化物、すなわちコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムもしくはマンガン酸リチウム粉末またはそれらの複合酸化物粉末の製造方法に関し、特にリチウム2次電池用電極材料などに好適に用いることのできるこれらリチウム化合物粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯用電話や、ポータブル型パーソナルコンピュータなどの開発に伴って、高エネルギー密度で、小型・軽量な2次電池への要求が高まっている。特にリチウム2次電池は、このような要求特性を満たすものとして注目されている。リチウム2次電池正極活物質としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2 )、ニッケル酸リチウム(LiNiO2 )、マンガン酸リチウム(Li2 MnO4 )などが研究されており、高電圧、高エネルギー密度を有する材料として期待されている。特に、コバルト酸リチウム粉末及びニッケル酸リチウム粉末への関心は高い。
【0003】
コバルト酸リチウム粉末を例にとると、従来、コバルト酸リチウム粉末は、コバルト塩(Co34 、Co(OH)2 もしくはCoCO3 )とリチウム塩(例えばLiOH水和物、Li2 CO3 等)とを所定比率となるよう混合・乾燥した後、焼成・粉砕して生成されていた(図2参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来法の場合、反応は固体・固体反応もしくは、液体・固体反応で進むため、原料のリチウム塩とコバルト塩とを十分に混合する必要がある。しかしながら、混合には自ずと限界があるため、得られるコバルト酸リチウムは不均一になりやすいという問題があった。そして、これが、得られたコバルト酸リチウムをリチウム2次電池正極活物質として用いて2次電池とした場合の充放電サイクル特性の低下の一因となることが指摘された。
また、原料のコバルト塩は通常湿式プロセスによって合成するが、その場合、余分な原料を使用しなければならず、これらの余分な原料の残りや副生成物を除去する必要がある。すなわち、生成物の洗浄及び廃液処理が必要となり、これらの操作が、コスト増の一因となっていた。
同様のことは、ニッケル酸リチウムもしくはマンガン酸リチウム粉末にも云える。
【0005】
本発明の課題は、上述した得られるコバルト、ニッケル及びマンガンの少なくとも1種の金属を含むリチウム酸化物の不均一性の問題並びに原料の塩の湿式プロセスによる合成に伴う問題を排除して、均一性に優れたコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムもしくはマンガン酸リチウム粉末またはそれらの複合酸化物粉末を安定的に低コストで製造する方法を確立することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究した結果、コバルト、ニッケル及びマンガンから成る群から選択される金属を陽極とし、リチウム塩水溶液を電解液として電解し、得られる電析金属化合物と電解液とを共に乾燥・焼結することによって上記の課題を解決し得ることを見いだした。
本発明は、この知見に基づき、コバルト、ニッケル及びマンガンから成る群から選択される金属を陽極とし、リチウム塩水溶液を電解液として電解することにより該選択された金属の酸化物、水酸化物またはオキシ水酸化物またはこれらの複合酸化物を電析させ、その後、必要に応じ、電解液であるリチウム塩水溶液中のリチウムの量を調整した後、該選択された金属の酸化物、水酸化物またはオキシ水酸化物またはこれらの複合酸化物である電析物の少なくとも1種と電解液であるリチウム塩水溶液とを共に乾燥し、さらに焼成・粉砕することを特徴とするコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムもしくはマンガン酸リチウムまたはこれらの複合酸化物粉末の製造方法を提供するものである。この場合、電解液のpHを5〜10とすることが好ましい。また、電解の際の電流密度を0.1〜100A/dm2 とすることが好ましい。電解をパルス電解によって行うことが好ましい。更には、乾燥を100〜900℃で、好ましくはスプレー乾燥により行い、そして焼成を酸素雰囲気または大気雰囲気中500〜1000℃で行うことが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に従うコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムもしくはマンガン酸リチウムまたはこれらの複合酸化物、例えばLi(Nix Coy )O2 粉末の製造方法について、ここでは、特にコバルト酸リチウム粉末を例にとって説明する。本発明のコバルト酸リチウム粉末の合成フローを図1に示す。コバルトを陽極とし、リチウム塩水溶液を電解液として電解することによりコバルト酸化物、コバルト水酸化物またはコバルトオキシ水酸化物を電析させ、その後、必要に応じ、電解液であるリチウム塩水溶液中のリチウムの量を調整した後、該コバルト酸化物、コバルト水酸化物またはコバルトオキシ水酸化物の電析物と電解液であるリチウム塩水溶液とを、好ましくは湿式粉砕機で電析物を微粉砕しながら、電解液と混合し、スプレードライヤーで共に乾燥し、さらに焼成・粉砕する流れが示されている。このようにして、コバルト酸化物、コバルト水酸化物またはコバルトオキシ水酸化物の電析物と電解液であるリチウム塩水溶液とを用い、好ましくは湿式粉砕機で電析物を微粉砕しながら電解液と混合し、スプレードライヤーで共に乾燥することによりコバルト塩とリチウム塩との均一な混合物を得ることができる。
【0008】
本発明において陽極として用いられるコバルトメタルは、極力、不純物を排除した高純度のものを使用するのが好ましい。
電解液としては、水酸化リチウム、硝酸リチウム、炭酸リチウム等の水溶性のリチウム塩の水溶液が用いられる。水に対する溶解度が大きいことおよびコンタミネーションの恐れが小さいことなどから、水酸化リチウム(LiOH・H2 OあるいはLiOH)が好ましい。
電解液の濃度は、0.1〜5mol/lが好ましい。0.1mol/l未満では、導電性に乏しく、5mol/lを超えるとリチウム塩の溶解度の限界に近くなるため好ましくない。
電解液は、硝酸、塩酸等の酸を用いてpH:5〜10とするが、ハロゲンイオンは焼成工程で除去できず残留し、電池特性に悪影響を与える場合もあるため、好ましくは硝酸を用いるのが良い。pH5未満では、リチウムの酸化物が形成され難く、pHが10を超えると陽極のコバルト表面が不働態化して溶解反応が起こらなくなるためいずれも好ましくない。
【0009】
このように調整された電解液を用いて、コバルトを陽極として電解を行う。
なお、陰極としては、電解液に侵されないものであれば良く、通常はステンレス、チタンなどが用いられる。
電解の際の電流密度は0.1〜100A/dm2 とする。0.1A/dm2 未満では、反応が遅すぎ、一方、100A/dm2 を超えると電流効率が悪いため好ましくない。
電解浴温度には特に制限はないが、通常室温〜90℃で行われる。
【0010】
上記の条件で電解を行うことにより、電解条件に応じて、Co34 、Co(OH)2 またはCoOOHなどのコバルト酸化物、コバルト水酸化物、またはコバルトオキシ水酸化物またはこれらの混合物が電析する。これらは、湿式粉砕機において電析物を十分に微粉砕しながら混合される。
【0011】
電解終了後、陽極コバルトの減少量と電解液中のリチウム濃度からリチウムの不足量を求め、必要に応じ、電解液中にリチウム塩を加えリチウム量を調整した後、湿式粉砕機において十分に混合された電析物と電解液であるリチウム塩水溶液とを共に混合・乾燥する。乾燥方法は、特に制限されるものではないが、スプレードライヤーによるスプレー乾燥が、混合作用が良好で、乾燥と共に造粒効果があり、凝集しない点で最も適している。乾燥温度は100〜900℃で行われる。電析物と電解液を混合することにより従来技術では達成できなかった混合作用が得られる。
【0012】
乾燥した複合LiOH−CoOOHなどの粉末は、その後、酸素雰囲気中または大気雰囲気中で、500〜1000℃の温度で焼成を行う。この温度範囲が、コバルト酸リチウムの生成に適正である。
【0013】
コバルト以外のニッケル及びマンガンについても、実質上同等のプロセス条件を採用することができる。ニッケル及びマンガンを用いた場合には、ニッケル酸リチウム及びマンガン酸リチウムが製造され、またこれらの複合酸化物、例えばLi(Nix Coy )O2 を製造することができる。
なお、ニッケルを電解する場合には、ニッケルを溶解させるため、一般的に塩化物等のハロゲンイオンを添加した電解液が用いられることが多いが、前述したように、ハロゲンイオンは、焼成工程で除去できないため、ニッケル酸リチウム中に残留し、電池特性に悪影響を与える場合がある。そこで、ハロゲンを添加せずにニッケルの溶解を可能にするためにはパルス電解を行うことが有効である。パルス電解の条件は、以下の通りである。
Figure 0004017208
このような条件でパルス電解を行うことにより、電流効率がパルス電解を行わない場合に比べ著しく向上した。これは、次のような理由によると考えられる。すなわち、ニッケルは不働体酸化膜を形成しやすいため、通常の電解の場合には電極表面の不働体酸化膜が電解を阻害する要因となっている。
そこで、逆電位をかけることにより水素発生の方向にして不働体酸化膜を破壊し活性な面を出すことによって電解の効率が向上したものと思われる。
【0014】
焼成後、ボールミル等で粉砕を行い、平均2次粒子径を0.5〜20μm、好ましくは0.5〜10μmとする。これは、リチウム2次電池正極活物質として用いる場合に特に好適であるからである。
【0015】
得られたLiCoO2 、LiNiO2 等の粉末を用いてリチウム2次電池用正極を作成する場合には、アセチレンブラックなどの導電材、ポリフッ化ビニリデンなどの結着材を用いて適当な比率でこれらを混合し成形する。この正極をコインセルに組み、対極としてLiメタルを用いてリチウム2次電池を生成することができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明をコバルト酸リチウム粉末及びニッケル酸リチウムの製造方法に基づいて説明するが、本発明はマンガン酸リチウムまたはこれらの複合酸化物粉末の製造方法においても等しく適用できる。
【0017】
Figure 0004017208
この電解により、電析物としてCoOOH、500gを得た。電解液中のリチウム量はCo量とバランスしていたため、リチウム量の調整は行わなかった。
次にこの電析物と電解液と共にスプレードライヤーで乾燥した。スプレードライヤーの排出温度120℃、回転数10000rpmで乾燥を行った。その結果、粒径5〜10μmのLiOH−CoOOH複合粉末を得た。
この、LiOH−CoOOH複合粉末を大気中900℃で5hr焼成し、LiCoO2 粉末を得た。
得られたLiCoO2 粉末を用いてリチウム2次電池用正極を作成した。導電材としてアセチレンブラックを、結着材としてポリフッ化ビニリデンを用いて、LiCoO2 :アセチレンブラック:ポリフッ化ビニリデン=100:4:4となるようにした。
この正極をコインセルに組み、対極としてLiメタルを用いて充放電試験を行った。
【0018】
(比較例1)
LiOH2 ・H2 O粉末とCo34 粉末の所定量を混合し、大気中900℃で5hr焼成してLiCoO2 粉末を得た。
実施例の場合と同様に、得られたLiCoO2 粉末を用いてリチウム2次電池用正極を作成した。導電材としてアセチレンブラックを、結着材としてポリフッ化ビニリデンを用いて、LiCoO2 :アセチレンブラック:ポリフッ化ビニリデン=100:4:4となるようにした。
この正極をコインセルに組み、対極としてLiメタルを用いて充放電試験を行った。
【0019】
(実施例1及び比較例1の結果)
実施例1および比較例1のリチウム2次電池用正極の放電容量−サイクル特性を図3に示した。初期容量は、いずれも130mAh/g程度であったものが、15サイクル後の容量は、実施例1のものでは125mAh/gであったが、比較例1では117mAh/gまでにも低下した。
【0020】
Figure 0004017208
この電解により、電析物として500gのNi(OH)2 を得た。電解液中のリチウム量はNiとバランスしていたため、リチウム量の調整は行わなかった。次にこの電析物と電解液と共にスプレードライヤーで乾燥した。スプレードライヤーの排出温度120℃、回転数10000rpmで乾燥を行った。その結果、粒径5〜10μmのLiOH−Ni(OH)2 複合粉末を得た。
このLiOH−Ni(OH)2 複合粉末を大気中で、一次焼成温度600℃、22hrで焼成した後、粉砕し、さらに二次焼成温度800℃、3hrの焼成を行い、LiNiO2 粉末を得た。
得られたLiNiO2 粉末を用いてLiCoO2 の場合と同様にリチウム2次電池用正極を作成し、この正極をコインセルに組み対極としてLiメタルを用いて充放電試験を行った。
【0021】
Figure 0004017208
この電解により、電析物として500gのNi(OH)2 を得た。電解液中のリチウム量はNiとバランスしていたため、リチウム量の調整は行わなかった。
次にこの電析物と電解液と共にスプレードライヤーで乾燥した。スプレードライヤーの排出温度120℃、回転数10000rpmで乾燥を行った。その結果、粒径5〜10μmのLiOH−Ni(OH)2 複合粉末を得た。
このLiOH−Ni(OH)2 複合粉末を大気中で、一次焼成温度600℃、22hrで焼成した後、粉砕し、さらに二次焼成温度800℃、3hrの焼成を行い、LiNiO2 粉末を得た。
得られたLiNiO2 粉末を用いて実施例2−1の場合と同様にリチウム2次電池用正極を作成し、この正極をコインセルに組み対極としてLiメタルを用いて充放電試験を行った。
【0022】
Figure 0004017208
この電解により、電析物として500gのNi(OH)2 を得た。電解液中のリチウム量はNiとバランスしていたため、リチウム量の調整は行わなかった。
次にこの電析物と電解液と共にスプレードライヤーで乾燥した。スプレードライヤーの排出温度120℃、回転数10000rpmで乾燥を行った。その結果、粒径5〜10μmのLiOH−Ni(OH)2 複合粉末を得た。
このLiOH−Ni(OH)2 複合粉末を大気中で、一次焼成温度600℃、22hrで焼成した後、粉砕し、さらに二次焼成温度800℃、3hrの焼成を行い、LiNiO2 粉末を得た。
得られたLiNiO2 粉末を用いて実施例2−1の場合と同様にリチウム2次電池用正極を作成し、この正極をコインセルに組み対極としてLiメタルを用いて充放電試験を行った。
【0023】
(比較例2)
LiOH・H2 O粉末とNi(OH)2 粉末の所定量を混合し、大気中で、一次焼成温度600℃、22hrで焼成した後、粉砕し、さらに二次焼成温度800℃、3hrの焼成を行い、LiNiO2 粉末を得た。
得られたLiNiO2 粉末を用いて実施例の場合と同様にリチウム2次電池用正極を作成し、この正極をコインセルに組み対極としてLiメタルを用いて充放電試験を行った。
【0024】
(実施例2及び比較例2の結果)
実施例2−1(パルス電解)、実施例2−2(パルス電解ではない、通常の電解)及び実施例2−3(ハロゲンイオンを含む電解液を使用しての通常の電解)における電解の際の電流効率は、それぞれ、実施例2−1:34%、実施例2−2:12%及び実施例2−3:95%であった。
また、リチウム2次電池用正極の放電容量−サイクル特性は、初期容量は、いずれも200mAhr/g程度であったものが15サイクル後の容量は、乾式法で製造した比較例2では160mAhr/gまで低下した。これに対して、ハロゲンイオンを含まない電解液で電解を行った実施例2−1、実施例2−2では185mAhr/gに抑制できた。
また、ハロゲンイオンを含む電解液で電解を行った実施例2−3の場合には、充電の途中で短絡が生じ、測定できない事態が生じることがあった。
従って、ハロゲンイオンを含まない電解液(硝酸)を用いてパルス電解を行うことが好ましい。
【0025】
【発明の効果】
本発明によって、均一性に優れたコバルト、ニッケル及びマンガンの少なくとも1種の金属を含むリチウム酸化物粉末を、安定的に低コストで製造することができた。そして、本発明で得られた例えばコバルト酸リチウム粉末、ニッケル酸リチウム粉末から、充放電容量の低下が少ないリチウム2次電池用正極材料を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるコバルト酸リチウムの製造プロセスの合成フローを示す。
【図2】従来からのコバルト酸リチウムの製造プロセスの合成フローを示す。
【図3】実施例および比較例のリチウム2次電池用正極の放電容量−サイクル特性を示すグラフである。

Claims (19)

  1. コバルト、ニッケル及びマンガンから成る群から選択される金属を陽極とし、リチウム塩水溶液を電解液として電解することにより該選択された金属の酸化物、水酸化物またはオキシ水酸化物またはこれらの複合酸化物を電析させ、その後、前記陽極の金属の減少量と前記電解液中のリチウム濃度からみてリチウムが不足している場合には、前記電解液中のリチウムの量を調整した後、該選択された金属の酸化物、水酸化物またはオキシ水酸化物またはこれらの複合酸化物である電析物の少なくとも1種と電解液であるリチウム塩水溶液とを共に乾燥し、さらに焼成・粉砕することを特徴とするコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムもしくはマンガン酸リチウムまたはこれらの複合酸化物粉末の製造方法。
  2. リチウム塩として水酸化リチウムを用いることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 電解液のpHを5〜10とすることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 電解の際の電流密度を0.1〜100A/dm2 とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 電解をパルス電解によって行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 乾燥を100〜900℃で行い、焼成を酸素雰囲気または大気雰囲気中500〜1000℃で行うことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 湿式粉砕機で電析物を微粉砕しながら電解液と混合し、乾燥をスプレードライヤーにより行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. コバルトを陽極とし、リチウム塩水溶液を電解液として電解することによりコバルト酸化物、コバルト水酸化物またはコバルトオキシ水酸化物を電析させ、その後、前記陽極のコバルトの減少量と前記電解液中のリチウム濃度からみてリチウムが不足している場合には、前記電解液中のリチウムの量を調整した後、該コバルト酸化物、コバルト水酸化物またはコバルトオキシ水酸化物の電析物と電解液であるリチウム塩水溶液とを共に乾燥し、さらに焼成・粉砕することを特徴とするコバルト酸リチウム粉末の製造方法。
  9. リチウム塩として水酸化リチウムを用いることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 電解液のpHを5〜10とすることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
  11. 電解の際の電流密度を0.1〜100A/dm2 とすることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 乾燥を100〜900℃で行い、焼成を酸素雰囲気または大気雰囲気中500〜1000℃で行うことを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 湿式粉砕機で電析物を微粉砕しながら電解液と混合し、乾燥をスプレードライヤーにより行うことを特徴とする、請求項8〜12のいずれかに記載の方法。
  14. ニッケルを陽極とし、リチウム塩水溶液を電解液としてパルス電解することによりニッケル酸化物、ニッケル水酸化物またはニッケルオキシ水酸化物を電析させ、その後、前記陽極のニッケルの減少量と前記電解液中のリチウム濃度からみてリチウムが不足している場合には、前記電解液中のリチウムの量を調整した後、該ニッケル酸化物、ニッケル水酸化物またはニッケルオキシ水酸化物の電析物と電解液であるリチウム塩水溶液とを共に乾燥し、さらに焼成・粉砕することを特徴とするニッケル酸リチウム粉末の製造方法。
  15. リチウム塩として水酸化リチウムを用いることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 電解液のpHを5〜10とすることを特徴とする請求項14または15に記載の方法。
  17. 電解の際の電流密度を0.1〜3A/dm2 とすることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 乾燥を100〜900℃で行い、焼成を酸素雰囲気または大気雰囲気中500〜1000℃で行うことを特徴とする、請求項14〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 湿式粉砕機で電析物を微粉砕しながら電解液と混合し、乾燥をスプレードライヤーにより行うことを特徴とする、請求項14〜18のいずれかに記載の方法。
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