JP4016801B2 - トーショナルダンパ - Google Patents

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    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/32Friction members
    • F16H55/36Pulleys
    • F16H2055/366Pulleys with means providing resilience or vibration damping

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自動車エンジンのクランク軸や補機等の回転軸に取り付けられ、主としてその捩り振動を抑制するトーショナルダンパに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
自動車エンジンのクランク軸にはトーショナルダンパが取り付けられ、そのトーショナルダンパとエアコンやパワーステアリングその他の補機との間に動力伝達用のベルトが巻き掛けられて、クランク軸の回転駆動力がそのベルトを介してそれら補機に伝えられるようになっている。
またエアコン等の補機の回転軸にもトーショナルダンパが取り付けられる場合がある。
【0003】
従来、このトーショナルダンパは例えば下記特許文献1に開示されているように、金属製の内周側のハブ202(図6参照)と、外周面にプーリ溝204を有するダンパマスとしての金属製の外周側のベルト掛部206と、ハブ202及びベルト掛部206間に介在してそれらを弾性的に連結する弾性体(ここではゴム弾性体)208とを含んで構成してあり、内周側のハブ202においてクランク軸(回転軸)に固定されるとともに、外周側のベルト掛部206に動力伝達用の1本のベルト214(図7(A)参照)が巻き掛けられ、ベルト214を介しクランク軸の回転駆動力を他の補機へと伝えるようになっている。
【0004】
この図6(A)に示すトーショナルダンパ200は、クランク軸の回転駆動力を他の補機へと伝達するためのプーリとしての働きを有する外、クランク軸の主として捩り振動を抑制するダイナミックダンパとしての働きも併せ有している。
【0005】
エンジンの爆発に起因する振動がクランク軸に伝わり、そしてクランク軸の捩り共振により振動が増幅されて車室内に伝わり騒音を発生させることから、トーショナルダンパ200のダイナミックダンパ機能、具体的には弾性体208とダンパマスとなるベルト掛部206とから成るダイナミックダンパの働きにより捩り振動の共振振幅を小さくし、エンジン騒音を低下させるのである。
このダイナミックダンパとしての働きのため、トーショナルダンパ200はその固有振動数がクランク軸の捩り共振周波数(通常300〜500Hz付近)にチューニングされている。
【0006】
尚、図6(A)に示すトーショナルダンパ200は1ベルトタイプのもの、即ち図7(A)(ア)及び(B)に示しているようにプーリ溝204において1本のベルト214を支持し、そのベルト214を他の各種補機のプーリ210,212に巻き掛けて、クランク軸からの回転駆動力を共通の1本のベルト214を介して他の補機へと伝える方式のものである。
【0007】
この1ベルトタイプの場合、必然的にベルト214が長くなるとともに、共通のベルト1本で複数の様々な補機の回転軸を回転させなければならないため、ベルト214にかかるトルク,テンションが大となり、ベルト耐久性の点で厳しい条件下での使用となる。
【0008】
ところで、図6(A)に示す1ベルトタイプ且つ1マスタイプのトーショナルダンパ200の場合、当初はクランク軸の共振周波数に正しくチューニングされていたとしても、エンジンルーム内の温度変化や季節による雰囲気温度の変化により弾性体208のばね特性が微妙に変化し、これによりその固有振動数、即ちクランク軸との共振周波数にずれを生じて振動減衰効果が減退してしまう問題が内在している。
【0009】
或いはトーショナルダンパ200の大量生産に伴って弾性体208のばね特性にばらつきを生じ、振動減衰効果が減退する問題も内在している。
【0010】
トーショナルダンパ200が正しくクランク軸の捩り共振周波数にチューニングされている場合、図8に示しているように特定回転数で生じるクランク軸の捩り共振のピーク(振動レベルのピーク)Pは消失して、前後にこれより小さな2つのピークが現れる。即ちクランク軸の捩り共振のピークPが前後の2つのピークに分割される。
これら2つのピークはチューニングが正しくなされている場合は高さの等しいピークとなるが、チューニングがずれていると2つのピークはアンバランスとなって、図8中一方のピークPに対し他方のピークPは相対的に大きなピークとなって現れる。
而して大きい方のピークPが一定の振動レベルを越えているときにはエンジン回転数をここまで上げることができなくなる。
【0011】
一方、2ベルトタイプのトーショナルダンパも従来用いられている。
図6(B)はこの2ベルトタイプのトーショナルダンパとして下記特許文献2に開示されたものを示している。
この2ベルトタイプのトーショナルダンパ、即ち2プーリタイプのトーショナルダンパ216は、軸方向に分離したダンパマスとしての2つの金属製のベルト掛部206を有していて、それぞれの外周面にプーリ溝204が形成され、各プーリ溝204に別々のベルト214,214が巻き掛けられるようになっている(図7(A)(イ)参照)。
【0012】
この2ベルト,2マスタイプのトーショナルダンパ216の場合、ダイナミックダンパを2つ備えていることから、各ダイナミックダンパの共振周波数を異なった共振周波数に設定しておくことによって、1マスタイプのトーショナルダンパよりも広い周波数に亘ってクランク軸の捩り振動をより小さく抑制することが可能である。
【0013】
例えば図6(A)のトーショナルダンパ200の共振周波数にずれがある結果、2つに分かれたピークのうちの一方が大きなピークP(図8参照)となった場合であっても、図6(B)のトーショナルダンパ216にあっては一方のダイナミックダンパの共振周波数をクランク軸の目的とする捩り共振周波数の前後にチューニングしておくことで、図8中実線で示しているように破線のピークPを3つのピークP,P,Pに分割することによって1点鎖線の大きなピークPの発生を抑制し、全体としての振動レベルを低く抑えることが可能となる。
即ちこのように2マスタイプのトーショナルダンパとした場合、振動低減することのできる周波数範囲を広くとること、即ち広い周波数範囲に亘って捩り振動を抑制することができるとともに、振動レベルそのものも1マスタイプのものに比べて小さくすることができる効果が得られる。
【0014】
この2ベルト,2プーリタイプのトーショナルダンパ216の場合、1つ1つのベルト214の長さが短くて済み、従ってまた各ベルト214にかかるトルク,テンションも小さくなることからベルト214の耐久性の点で有利となる。
【0015】
一方でこの2ベルト,2プーリタイプのトーショナルダンパ216には次のような困難な問題が内在する。
即ち、図7(A)(イ)に示しているようにこのタイプのトーショナルダンパ216の場合、エンジンの前方に広いスペースを占めてしまうことになる(Sは1ベルト,1マスタイプのトーショナルダンパ200におけるエンジン前方のスペースを、Sは2ベルト,2マスタイプのトーショナルダンパ216におけるエンジン前方のスペースを表している)。
【0016】
特にエンジンが横置き式となるFF車の場合エンジン前方のスペースは極めて重要で、かかるスペースがクランク軸の突き出し,トーショナルダンパによって占められてしまうことは実際上許容困難である。
即ちFF車の場合実際上このような2ベルトタイプを採用すること、即ちベルトによる駆動力伝達方式を2ベルト方式として、トーショナルダンパを2マスに構成し、以って2つのダイナミックダンパ機能により捩り振動を低減するといったことが実際上実現困難な事情にあった。
【0017】
一方で近年動力伝達用のベルトの耐久性も大きく向上して来ており、従ってFF車において実現可能な1ベルトによる駆動力伝達方式、即ちクランク軸の回転駆動力を1本のベルトで他の複数の各種補機に伝達する方式において、複数のダイナミックダンパにより振動低減することのできる手段が望まれていた。
【0018】
【特許文献1】
特開昭62−297557号公報
【特許文献2】
特開平7−35197号公報
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明のトーショナルダンパはこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、回転軸に固定される内周側のハブと、外周面にプーリ溝を有し、該プーリ溝において動力伝達用の1本のベルトを支持する、ダンパマスとしての外周側のベルト掛部と、それらハブとベルト掛部とを弾性的に連結するゴム製の弾性体とを有し、該弾性体とベルト掛部とで構成されるダイナミックダンパの機能により、該回転軸の捩り振動を抑制する1ベルトタイプのトーショナルダンパにおいて、前記ゴム弾性体は前記ハブと前記ベルト掛部との間に円環状に介在させるとともに、前記1本のベルトを支持するベルト掛部を軸方向に複数分割して、該ベルト掛部の複数の分割体の何れかの分割体と前記弾性体の該何れかの分割体に対応する一部とからなる第1のダイナミックダンパと、他の分割体と該弾性体の該他の分割体に対応する一部とからなる第2のダイナミックダンパとを含む複数のダイナミックダンパを構成し、且つ前記何れかの分割体と前記他の分割体との間には外周側に軸方向の隙間を確保しておくとともに、前記第1のダイナミックダンパと第2のダイナミックダンパとを異なった共振周波数にチューニングしてあることを特徴とする。
【0020】
請求項のものは、請求項1において、前記何れかの分割体と前記他の分割体のマス質量を異ならせることによって、前記第1のダイナミックダンパと前記第2のダイナミックダンパを異なった共振周波数にチューニングしてあることを特徴とする。
【0021】
請求項のものは、請求項1において、前記弾性体のばね特性を異ならせることによって、前記第1のダイナミックダンパと前記第2のダイナミックダンパを異なった共振周波数にチューニングしてあることを特徴とする。
【0022】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、1本のベルトを支持するベルト掛部を軸方向に複数分割し、そしてその分割体と弾性体とによって第1のダイナミックダンパ及び第2のダイナミックダンパを含む複数のダイナミックダンパを構成し且つそれぞれのダイナミックダンパを異なった共振周波数にチューニングしたものである。
而してかかる本発明のトーショナルダンパは複数のダイナミックダンパ機能を有していることから、単一のダイナミックダンパ機能のみしか有していない従来のトーショナルダンパに比べて振動減衰効果を発揮する周波数範囲を広く取ることができ、また併せて振動レベルを小さく抑えることができる。
【0023】
詳しくは、エンジンルーム内の温度変化や季節ごとの雰囲気温度の変化、或いはトーショナルダンパを大量生産するに際して生じたばらつき等があったとしても、従来の1マスタイプのトーショナルダンパに比べ広い周波数範囲に亘って捩り振動を抑制でき、またばね特性の変化やばらつきによって大きな振動ピークが発生するのを抑止して広い周波数範囲に亘り振動レベルを小さく抑制することができる。
【0024】
加えて本発明のトーショナルダンパは、1本のベルトを支持するベルト掛部を複数分割することによって複数のダイナミックダンパを構成したものであるから、回転軸の回転駆動力を1本のベルトを通じて複数の補機に伝達する方式を採用しつつ、それら複数のダイナミックダンパによるダンパ機能を発揮させることが可能となる。
即ち本発明によれば従来FF車において実現困難であった複数のダイナミックダンパによる振動減衰機能を容易に実現することができる。
【0025】
本発明においては、複数のダイナミックダンパの少なくとも何れかを回転軸における目的の捩り共振周波数の前後の共振周波数にチューニングしておくことができる。
【0026】
尚本発明において、複数のダイナミックダンパにおける固有振動数(共振周波数)のチューニングの仕方は各種可能である。
例えばベルト掛部を2つに分割して第1及び第2の2つのダイナミックダンパを構成した場合において、その一方を回転軸の捩り共振周波数の前に、また他方を後にチューニングするといったことも可能であるし、或いは一方を回転軸の目的とする捩り共振周波数にチューニングし、他方を一方のダイナミックダンパにて落としきれなかった振動ピークに対しチューニングするようになしてもよい。
【0027】
或いは一方を捩り一次共振、他方を捩り二次共振にそれぞれチューニングするといったことも可能である。
更には回転軸が常用回転数域において異なった2つの共振周波数を有している場合、別々のダイナミックダンパをそれぞれの共振周波数に対しチューニングするといったことも可能である。
【0028】
本発明においては、ダイナミックダンパにおけるダンパマスのマス質量、即ちベルト掛部の各分割体のマス質量を異ならせることで、第1のダイナミックダンパと第2のダイナミックダンパを異なった共振周波数にチューニングすることができる(請求項)。
或いは各分割体のマス質量を等しくする一方で、それぞれのダイナミックダンパにおける弾性体のばね特性を異ならせることで、第1及び第2のダイナミックダンパを異なった共振周波数にチューニングすることも可能である(請求項)。
【0029】
勿論、複数分割したベルト掛部の各分割体のマス質量,弾性体のばね特性の何れをも異ならせることによって、第1及び第2のダイナミックダンパを異なった共振周波数にチューニングすることも可能である。
【0030】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて以下に詳しく説明する。
図1において、10はピストン12の往復運動によって回転運動するクランク軸(回転軸)で、14はその軸端に設けられたフライホイール,16はフライホイール14と反対側の軸端においてクランク軸10に取り付けられたトーショナルダンパである。
【0031】
図2及び図3(A)にトーショナルダンパ16の構成が具体的に示してある。
これらの図に示しているように、本例のトーショナルダンパ16は金属製の内周側のハブ18と、外周側の同じく金属製のダンパマスとなるベルト掛部20とを有しており、そしてそれらハブ18とベルト掛部20との間にゴム製の弾性体22が円環状に介在させられてそれらに加硫接着され、以ってハブ18とベルト掛部20とが弾性体22により弾性的に連結されている。
【0032】
ハブ18は、円筒部26と円板状をなす本体部24と円筒状の嵌合部28とを有していて、その嵌合部28において、クランク軸10に外嵌され且つねじ止めによりクランク軸10に固定されている。
【0033】
本例のトーショナルダンパ16は1ベルトタイプのもので、ベルト掛部20の外周面にプーリ溝30を有しており、そのプーリ溝30に動力伝達用の1本のベルトが巻き掛けられるようになっている。
即ちプーリ溝30においてベルト掛部20が1本のベルトを支持する構成となっている。
【0034】
ベルト掛部20は軸方向に2つの分割体20A,20Bに2分割されており、それら分割体20A,20Bと弾性体22とによって、第1及び第2の2つのダイナミックダンパ32A,32Bが構成されている。
詳しくは、分割体20Aと弾性体22の分割体20Aに対応する一部22Aとによって第1のダイナミックダンパ32Aが、またいま一方の分割体20Bとこれに対応する弾性体22の一部22Bとによって、第2のダイナミックダンパ32Bが構成されている。
【0035】
本例では、これら第1及び第2のダイナミックダンパ32A,32Bがそれぞれ異なった固有振動数(共振周波数)にチューニングされている。
詳しくは、この例では図3(A)にも示しているようにベルト掛部20が軸方向中央位置よりも図中左側に偏った位置で分割されており、分割体20Aと20Bとが異なったマス質量とされ、その結果として第1のダイナミックダンパ32A,第2のダイナミックダンパ32Bが異なった共振周波数にチューニングされている。
【0036】
図4は本例のトーショナルダンパ16の振動減衰効果を、横軸に周波数を縦軸に振動レベルをとって表したものである。
但し図中Cはダイナミックダンパを装着しないときのクランク軸10の振動特性を、Bは1マスタイプのダイナミックダンパ、即ちトーショナルダンパを装着したときの振動特性を、またAは本例のトーショナルダンパ16を装着したときの振動特性をそれぞれ表している。
【0037】
ここで図中Aのものは、本例のトーショナルダンパ16において第1及び第2の2つのダイナミックダンパ32A,32Bのうち一方(ここでは第2のダイナミックダンパ32B)をクランク軸10の目的とする捩り共振周波数に対し低周波数側(-20%)にチューニングし、また他方(第1のダイナミックダンパ32A)の共振周波数をクランク軸10の目的とする捩り共振周波数に対し高周波側(+10%)にチューニングした結果を表している。
尚BとAとはともにダンパマスの全体の質量は同一質量である。
【0038】
図4から明らかなように、2マスタイプの本例のトーショナルダンパ16の場合、1マスタイプの従来のトーショナルダンパに対して振動減衰の効果幅、即ち振動減衰効果を良好に発揮する周波数範囲及び振動減衰の大きさ(効果代)の何れにおいても優れていることが分る。
【0039】
尚、図3(B)に示しているようにベルト掛部20における分割体20Aと20Bとの間の隙間に弾性体22の一部を立ち上げて、その立上げ部22Cをそれら分割体20Aと20Bとの間に介在させておいてもよい。
【0040】
以上の例では分割体20A,20Bのマス質量を異ならせることによって第1のダイナミックダンパ32Aと第2のダイナミックダンパ32Bとを異なった共振周波数にチューニングしているが、図5に示しているように分割体20A,20Bの質量を同一とした上で、弾性体22における一部22A、即ち分割体20Aとともに第1のダイナミックダンパ32Aを構成する弾性体22の一部22Aと、分割体20Bとともに第2のダイナミックダンパ32Bを構成する弾性体22の他の一部22Bとを、その厚みを異ならせるなどして異なったばね特性を有するものとなし、以って第1のダイナミックダンパ32Aと第2のダイナミックダンパ32Bとの共振周波数を異なった周波数にチューニングするといったことも可能である。
【0041】
或いはまた分割体20A,20Bのマス質量及び弾性体22の一部22Aと22Bとのばね特性の両方を異ならせることによって、第1のダイナミックダンパ32A及び第2のダイナミックダンパ32Bを異なった共振周波数にチューニングすることも可能である。
【0042】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上例ではダンパマスとしてのベルト掛部20を2分割しているが、場合によって3つ以上に分割し以って1ベルトタイプのトーショナルダンパ16に3以上のダイナミックダンパ機能を持たせるといったことも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のトーショナルダンパをクランク軸,ピストン等とともに示す図である。
【図2】 同実施例のトーショナルダンパの構成を具体的に示す図である。
【図3】 同実施例のトーショナルダンパ及び他の実施例のトーショナルダンパの要部を拡大して示す図である。
【図4】 図1〜図3(A)に示すトーショナルダンパの振動低減効果を従来品との比較において示す図である。
【図5】 本発明の他の実施例のトーショナルダンパの要部を拡大して示す図である。
【図6】 従来公知のトーショナルダンパの一例を示す図である。
【図7】 ベルト駆動の方式として従来行われている1ベルト方式と2ベルト方式の説明図である。
【図8】 図6(A)の1マスタイプのトーショナルダンパの問題点の説明図である。
【符号の説明】
10 クランク軸(回転軸)
16 トーショナルダンパ
18 ハブ
20 ベルト掛部
20A,20B 分割体
22 弾性体
30 プーリ溝
32A,32B ダイナミックダンパ

Claims (3)

  1. 回転軸に固定される内周側のハブと、外周面にプーリ溝を有し、該プーリ溝において動力伝達用の1本のベルトを支持する、ダンパマスとしての外周側のベルト掛部と、それらハブとベルト掛部とを弾性的に連結するゴム製の弾性体とを有し、該弾性体とベルト掛部とで構成されるダイナミックダンパの機能により、該回転軸の捩り振動を抑制する1ベルトタイプのトーショナルダンパにおいて、
    前記ゴム弾性体は前記ハブと前記ベルト掛部との間に円環状に介在させるとともに、前記1本のベルトを支持するベルト掛部を軸方向に複数分割して、該ベルト掛部の複数の分割体の何れかの分割体と前記弾性体の該何れかの分割体に対応する一部とからなる第1のダイナミックダンパと、他の分割体と該弾性体の該他の分割体に対応する一部とからなる第2のダイナミックダンパとを含む複数のダイナミックダンパを構成し、且つ前記何れかの分割体と前記他の分割体との間には外周側に軸方向の隙間を確保しておくとともに、前記第1のダイナミックダンパと第2のダイナミックダンパとを異なった共振周波数にチューニングしてあることを特徴とするトーショナルダンパ。
  2. 請求項1において、前記何れかの分割体と前記他の分割体のマス質量を異ならせることによって、前記第1のダイナミックダンパと前記第2のダイナミックダンパを異なった共振周波数にチューニングしてあることを特徴とするトーショナルダンパ。
  3. 請求項1において、前記弾性体のばね特性を異ならせることによって、前記第1のダイナミックダンパと前記第2のダイナミックダンパを異なった共振周波数にチューニングしてあることを特徴とするトーショナルダンパ。
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