JP4016452B2 - 酸素濃度検出器 - Google Patents
酸素濃度検出器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4016452B2 JP4016452B2 JP18143497A JP18143497A JP4016452B2 JP 4016452 B2 JP4016452 B2 JP 4016452B2 JP 18143497 A JP18143497 A JP 18143497A JP 18143497 A JP18143497 A JP 18143497A JP 4016452 B2 JP4016452 B2 JP 4016452B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cover
- detection element
- inner cover
- oxygen concentration
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N27/00—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
- G01N27/26—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
- G01N27/403—Cells and electrode assemblies
- G01N27/406—Cells and probes with solid electrolytes
- G01N27/407—Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases
- G01N27/4077—Means for protecting the electrolyte or the electrodes
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸気、排気装置内の吸気ガスまたは排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、吸気ガスまたは排気ガス(以下、単にガスという)中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出器として、図9に示すようなものが提案されている。この検出器1は、検出素子10と、この検出素子10を活性温度(例えば650℃)以上に加熱するためのヒータユニット20とを備えており、この検出素子10の外周部には、ガスを通過させるための複数の通過孔21、22、23、24を備えた略コップ形状の内側、外側カバー31、32が設けられている。これらカバー31、32は、ガス中に混入する水や毒物(鉛化合物等)から検出素子10を保護するとともに、ヒータユニット20により加熱される検出素子10を保温する役割を果たしている。
【0003】
なお、上記活性温度は、ガスの温度(吸気ガスは80〜140℃程度、排気ガスは100〜500℃程度)よりも高温であり、このような高温状態の検出素子10を保温するために、通過孔21、22、23、24の総面積をあまり大きくすることができない。よって、カバー31、32の側面部312、322に形成されるそれぞれ8個の通過孔22、24は、直径が約1.5mm程度の小さなものであり、底面部311、321に形成される通過孔21、23も、直径が約2.0mm程度の小さなものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の酸素濃度検出器1は、通常、ガソリン車のエンジンに適用されるものであったが、本発明者らが、ディーゼル車のエンジンに上記酸素濃度検出器1を適用することを試みようとしたところ、短期間で検出素子10の応答性が大幅に悪化することが確認された。
【0005】
以下に、検出素子10の応答性が悪化する原因について、発明者らが実験、検討し、確認したことを述べる。
まず、ディーゼル車におけるガス中には、ガソリン車におけるガス中に比べて非常に多くの未燃焼物質(すす等)が含まれており、通常、酸素濃度検出器1の軸方向に略垂直な方向(図9中矢印Bで示す方向)にガスが流れるように、検出器1が配置されているため、上記未燃焼物質が外側カバー32に略垂直に流れ、外側カバー32の表面に堆積する。
【0006】
そして、側面通過孔24の外周部周辺を含む広い範囲(以下、周辺部という)に未燃焼物質が堆積し、この結果、側面通過孔24の面積が大幅に縮小したり、完全に塞がれて、ガスを外側カバー32の内部の検出素子10側へスムースに導入できず、検出素子10の応答性が悪化する。
さらに、他の問題として、以下のことが確認された。
【0007】
上記未燃焼物質が外側カバー32の側面部322に形成された側面通過孔24を通過して外側カバー32の内部へ侵入する。この侵入した未燃焼物質が、内側カバー31の低温(約300℃以下)時に内側カバー31の表面に堆積すると、時間が経過して内側カバー31が高温(約300℃以上)となったとき、内側カバー31の表面において未燃焼物質が燃焼することにより、検出素子10近傍の酸素濃度が実際よりも小さいものとなり、検出素子10が異常値を検出してしまう。
【0008】
また、外側カバー32の側面通過孔24を通過した未燃焼物質が、たとえ内側カバー31の表面で燃焼しなくても、内側カバー31の通過孔22を通過して、検出素子10の表面に堆積し、これにより、検出素子10が劣化して、この検出素子10の応答性が悪化する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、検出素子を少なくとも内側カバーおよび外側カバーで覆うようにした酸素濃度検出器において、外側カバーの通過孔の周辺部に未燃焼物質が堆積することを抑制するとともに、外側カバーの通過孔から外側カバーの内部へ未燃焼物質が侵入することを抑制することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし7に記載の発明では、吸気ガスまたは排気ガス(以下、ガスという)中の酸素濃度を検出する検出素子(10)の先端(10a)側の接ガス部(11)を、検出素子(10)の先端(10a)に対向する底部(311、321)を有する略コップ形状の素子カバー(31、32)により覆った酸素濃度検出器において、素子カバー(31、32)は、接ガス部(11)に近接して設けられる内側カバー(31)と、この内側カバー(31)の外側に配置され、ガスと直接接する外側カバー(32)とを少なくとも備え、外側カバー(32)は、底部(321)のみにガスが通過する通過孔(23)を備えていることを特徴としている。
【0010】
ここで、検出素子(10)の保温性の面からみて、外側カバー(32)の側部(322)に通過孔を形成しない分だけ、外側カバー(32)の底部(321)に形成する通過孔(23)の径を大きくできる。よって、酸素濃度検出に十分なガスを検出素子(10)に導入できなくなる、といった恐れは抑制できる。
そして、通常は検出素子(10)に略垂直にガスが流れるように、酸素濃度検出器(1)が配置されるため、ガス中に含まれる未燃焼物質は、外側カバー(32)の側部(322)に略垂直に衝突する。これに対して、外側カバー(32)の通過孔(23)は、検出素子(10)の先端(10a)に対向する底部(321)のみに形成されており、この通過孔(23)に略平行に上記未燃焼物質を流すことができる。
【0011】
この結果、外側カバー(32)の側部(322)に通過孔を形成した従来技術に比べて、▲1▼外側カバー(32)の通過孔(23)の周辺部に未燃焼物質が堆積することを抑制できる。▲2▼外側カバー(32)の通過孔(23)から外側カバー(32)の内部へ未燃焼物質が侵入することを抑制できる。
そして、上記▲1▼により、外側カバー(32)の通過孔(23)の縮小、閉塞といった恐れを抑制できるので、酸素濃度検出器(1)の応答性の悪化を抑制できる。また、上記▲2▼により、内側カバー(31)の表面に未燃焼物質が堆積することを抑制でき、ひいては、内側カバー(31)の表面において未燃焼物質が燃焼することを抑制できるので、検出素子(10)の異常値検出を抑制できる。また、上記▲2▼により、内側カバー(31)の通過孔(21、22)を通過して検出素子(10)の表面に堆積することを抑制できるので、検出素子(10)の劣化を抑制できる。
【0012】
また、請求項1、2、3に記載の発明では、内側カバー(31)の底部(311)と外側カバー(32)の底部(321)とを、軸方向に所定距離を隔てて配置しているので、外側カバー(32)の底部(321)の通過孔(23)から外側カバー(32)の内部へ未燃焼物質が侵入しても、この未燃焼物質が内側カバー(31)にたどりつくまでの移動経路を長くできる。また、外側カバー(32)の底部(321)の通過孔(23)から外側カバー(32)の内部へ、ガス中に混入している水が侵入しても、この水が内側カバー(31)にたどりつくまでの移動経路を長くできる。
【0013】
そして、上記▲1▼により、内側カバー(31)の表面への未燃焼物質の堆積をさらに抑制できるため、検出素子(10)の異常値検出をさらに抑制できる。しかも、検出素子(10)の表面への未燃焼物質の侵入もさらに抑制できるので、検出素子(10)の劣化をさらに抑制できる。また、上記▲2▼により、内側カバー(31)の表面、ひいては、内側カバー(31)の内部への水の侵入を抑制でき、検出素子(10)の表面への被水を抑制できるので、検出素子(10)の急冷による素子割れを抑制できる。
【0014】
また、請求項1、2、3に記載の発明では、内側カバー(31)の底部(311)に形成される通過孔(21)の総面積を、外側カバー(32)の底部(321)に形成される通過孔(23)の総面積よりも小さくしている。これにより、外側カバー(32)の底部(321)と内側カバー(31)の底部(311)との間の空間にガスが滞留しやすくなるので、ガス中に含まれる未燃焼物質をこの空間にて捕捉できる。よって、内側カバー(31)の表面への未燃焼物質の堆積をさらに効果的に抑制できるとともに、内側カバー(31)の内部、つまり、検出素子(10)の表面への未燃焼物質の堆積をさらに効果的に抑制できる。この結果、検出素子(10)の異常値検出および素子割れをさらに効果的に抑制できる。
【0015】
また、請求項1、4に記載の発明では、内側カバー(31)の側部(312)と外側カバー(32)の側部(322)とを、軸方向に垂直な方向に所定距離を隔てて配置しているので、内側カバー(31)の側部(312)と外側カバー(32)の側部(322)との間に空隙が形成され、ヒータユニット(20)により加熱される検出素子(10)の保温性を向上できる。
【0016】
また、請求項1、5に記載の発明では、上記空隙(S)はガスの出入りが略遮断されるようになっているので、さらに検出素子(10)の保温性を向上できる。また、請求項2に記載の発明では、検出素子(10)は、長尺形状の素子本体部(13)の先端(10a)側外周面に外側電極(12)の反応部(12a)を設けたものからなり、内側カバー(31)の通過孔(22)を、内側カバー(31)の側部(312)のうち、反応部(12a)に対向する部位以外の部位に形成している。
【0017】
これによれば、内側カバー(31)の側部(312)のうち、反応部(12a)に対向する部位に通過孔を形成する場合に比べて、反応部(12a)および反応部(12a)近傍部位(以下、検出素子(10)の出力部という)の保温性を向上できる。
ここで、酸素濃度検出器(1)は、検出素子(10)のうち、反応部(12a)の出力部の出力電流変化に基づいて酸素濃度を検出するものである。このため、良好に酸素濃度を検出するためには、検出素子(10)の出力部を、活性温度(例えば650℃程度)以上に保つことが必要である。
【0018】
これに対して、請求項2に記載の発明によれば、検出素子(10)の出力部の保温性を向上できるので、検出素子(10)の出力部を良好に活性温度以上に保つことができ、良好に酸素濃度を検出することができる。また、内側カバー(31)の通過孔(22)から反応部(12a)へ至るガスの経路が迷路構造となるので、ガス中に含まれる未燃焼物質が、反応部(12a)の表面近傍に侵入することを抑制できる。よって、反応部(12a)の表面に未燃焼物質が堆積することを抑制でき、反応部(12a)の劣化を抑制できる。
【0020】
また、請求項3に記載の発明では、検出素子(10)は、長尺形状の素子本体部(13)の先端(10a)側外周面に外側電極(12)の反応部(12a)を設けたものからなり、内側カバー(31)は、この内側カバー(31)の底部(312)のみに、通過孔(21)を備えている。これにより、内側カバー(31)の側部(312)に通過孔を形成する場合に比べて、検出素子(10)の出力部の保温性を向上できる。よって、検出素子(10)の出力部をより良好に活性温度以上に保つことができるので、より良好に酸素濃度を検出することができる。
【0021】
また、内側カバー(31)の通過孔(21)から反応部(12a)へ至るガスの経路が迷路構造となるので、ガス中に含まれる未燃焼物質が、反応部(12a)の表面近傍に侵入することを抑制できる。よって、反応部(12a)の表面に未燃焼物質が堆積することを抑制でき、反応部(12a)の劣化を抑制できる。また、請求項6に記載の発明のように、限界電流式の検出素子(10)を有する酸素濃度検出器に本発明を適用してもよいし、ポンプ電流式の検出素子を有する酸素濃度検出器に本発明を適用してもよい。
【0022】
また、請求項7に記載の発明では、検出素子(10)は、ディーゼルエンジンにおけるガス中の酸素濃度を検出するものである。ここで、ディーゼルエンジンにおけるガス中には、ガソリン車におけるガス中に比べて非常に多くの未燃焼物質(すす等)が含まれているが、このようなディーゼルエンジンにおけるガス中の酸素濃度を検出するものに、本発明を適用することにより、内側カバー(31)の表面および検出素子(10)の表面への未燃焼物質の堆積を効果的に抑制できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図3に示すように、本実施形態における酸素濃度検出器1は、自動車のディーゼルエンジン100の吸気側配管101および排気側配管102にそれぞれ1つずつ装着されている。この検出器1は、上記配管101、102の壁面に対して垂直となるように、かつ、その先端1a側が鉛直方向下方を向くように配置されている。
【0024】
そして、上記配管101側の検出器1により検出される吸気ガス中の酸素濃度が、電気制御装置103に入力され、この入力データに基づいて、ガス再循環配管105の排気ガス流量を制御する。また、上記配管102側の検出器1により検出される排気ガス中の酸素濃度が、電気制御装置103に入力され、この入力データに基づいて噴射ポンプ104からの燃料噴射量を制御する。
【0025】
なお、再循環配管105は、排気側配管102を流れる排気ガスを吸気側配管101へ再循環させるものであり、負圧回路切換用の電磁弁106にて、ダイヤフラム107を上下方向に変移させて、排気ガス再循環バルブ108を開閉することにより、上記排気ガス流量を調整するようになっている。
そして、酸素濃度検出器1は、図1(a)に示すように、断面が環状で細長いコップ形状をなす検出素子10の内部に、この検出素子10を活性温度(例えば650℃)以上に加熱するヒータユニット20を備えている。そして、検出素子10の基端10b側(上記コップ形状の開口部側)には、検出素子10の先端10a側(上記コップ形状の底部側)を、その外部に露出させた状態で検出素子10を保持する保持部41が設けられている。検出素子10は、タルク416を介設させて保持部41に保持されている。また、検出素子10の先端10a側に備えられた接ガス部11を覆うように素子カバー3が配置されており、この素子カバー3も、保持部41に保持されている。
【0026】
本実施形態の検出素子10は、いわゆる限界電流式の検出素子であり、酸素イオン伝導性の固体電解質からなる、細長な略コップ形状の素子本体部13を備えており、図1(b)に示すように、素子本体部13の内周面に内側電極14が形成され、素子本体部13の外周面全周に、絶縁層15、外側電極12、および、拡散抵抗層16が、内側から外側にかけて順に積層形成されている。
【0027】
なお、素子本体部13の外周面のうち所定幅(例えば5.0mm)の帯状部位130には絶縁層15が形成されておらず、この帯状部位130には外側電極12が接触して設けてある。そして、外側電極12のうち上記帯状部位130に接触して設けられる部位により、外側電極12の反応部12aが構成されている。
ここで、図2(a)は、検出素子10の先端10a側および内側、外側カバー31、32の拡大断面図を示すものであるが、この図においては、絶縁層15および拡散抵抗層16の図示を省略し、外側電極12のうち反応部12aのみを図示している。
【0028】
ヒータユニツト20は、図1(a)に示すように、セラミック本体部201に、タングステンからなる発熱部202およびリード線部203を内蔵させたものである。発熱部202は、図2(a)に示すように、反応部12a(換言すれば、後述する検出素子10の出力部)が設けられる帯状部位130と略対向して設けられており、この発熱部202により、素子本体部13の上記帯状部位130、ひいては反応部12aを重点的に加熱するようにしている。このヒータユニット20は、ホルダ47を介して検出素子10の基端10b側に保持されている。
【0029】
素子カバー3は、図1(a)および図2(b)に示すように、接ガス部11に近接して設けられる内側カバー31と、この内側カバー31の外側に配置され、上記した吸気ガスまたは排気ガス(以下、単にガスという)と直接接する外側カバー32とを有する。この両カバー31、32は、断面が環状のコップ形状であり、これらの底面部(底部)311、321は平面状であり、検出素子10の先端10aに対向している。
【0030】
内側カバー31の底面部311には、円形状の底面通過孔21が形成され、外側カバー32の底面部321には、円形状の底面通過孔23が形成されている。これら底面通過孔21、23は軸心線上に1個だけ形成されている。なお、内側カバー31の底面通過孔21の総面積は、外側カバー32の底面通過孔23の総面積よりも小さく構成されている。
【0031】
また、内側カバー31の側面部(側部)312には、円形状の側面通過孔22が設けられている。この側面通過孔22は、軸方向に例えば2個並ぶように、かつ周方向に例えば4個並ぶように、合計8個形成されている。しかも、この側面通過孔22は、側面部312のうち上記反応部12aに対向する部位以外の部位に形成されている。また、外側カバー32の側面部(側部)322には、通過孔を形成していない。
【0032】
ここで、上記各通過孔21、22、23は、ガスを通過させるためのものであり、換言すれば、素子カバー3の内部と外部との間にガスを出入り可能とするものである。
そして、素子カバー3の外側カバー32の開口端部が、保持部41にかしめ固定されており、外側カバー32の開口端側内周面に、内側カバー31の開口端側外周面が溶接されている。ここで、内側カバー31には、その開口端側が径大となるような段付き部31aが形成されており、外側カバー32には、その周方向に並ぶように複数(本実施形態では3か所、図1(a)には1か所のみ図示)の内方へのくぼみ部32aが形成されている。そして、くぼみ部32aにより、段付き部31aを支持するようになっており、この結果、外側カバー32の内部における、内側カバー31の位置決めがなされている。
【0033】
すなわち、内側カバー31の底面部311と、外側カバー32の底面部321とが、軸方向に所定距離(例えば4.5mm程度、好ましくは5.0mm以上)を隔てるように、内側カバー31および外側カバー32は配置されている。また、内側カバー31の側面部312と、外側カバー32の側面部322とが、軸方向に垂直な方向に所定距離(例えば1.0mm程度、好ましくは2.0mm以上)を隔てるように、内側カバー31および外側カバー32は配置されている。
【0034】
ここで、素子カバー3は、ガス中に混入する水、毒物(鉛化合物)、および未燃焼物質が検出素子10へ侵入することを抑制する役割を果たしている。また、上記活性温度に比べて、ガスの温度(吸気ガスは80〜140℃程度、排気ガスは100〜500℃程度)は低いものであるため、素子カバー3により、ヒータ20にて加熱される検出素子10を保温する役割を果たしている。そして、素子カバー3を内側カバー31と外側カバー32との2重構造とすることにより、上記役割をより良好に果たすようにしている。
【0035】
保持部41は、上記吸気側、排気側配管101、102に設けたネジ穴101a、102aに螺合するネジ山部414と、検出器1を上記配管101、102に対して位置決めするフランジ部415とを有している。この保持部41は、フランジ部415と吸気側、排気側配管101、102との間にガスケット462を介した状態で、吸気側、排気側配管101、102にネジ結合にて脱着可能に装着される。
【0036】
また、保持部41よりも検出器1の基端1b側には、相互に溶接されたカバー部材442、443、446が備えられており、保持部41の開口部とカバー部材446とが、金属リング463を介して固定されている。また、カバー部材442、443には、カバー部材442、443の内部に大気を導入する大気導入口444、445が形成されている。
【0037】
また、前記大気導入口444、445により大気導入通路となる途上には、撥水性の通気フィルター(図示しない)が設けられている。そして、大気導入口444、445から導入された大気は、さらに、図示しない大気通路を通って、検出素子10の内部に導かれるようになっている。
そして、検出素子10の内側電極14および外側電極12は、出力取出線161、161の一端側と電気的に接続されており、ヒータユニット20の上記リード線部203は、給電線162の一端側と電気的に接続されている。この出力取出線161および給電線162は、ブッシュ5を介してカバー部材442、443に固定されている。そして、出力取出線161、161の他端側は、電気制御装置103に内蔵されるデータ読み込み部と電気的に接続され、給電線162の他端側は、電気制御装置103に内蔵される電源と電気的に接続されている。
【0038】
ここで、検出素子10への上記水、毒物、および未燃焼物質の侵入の抑制と、検出素子10の保温とを図りつつ、検出素子10の応答性を確保できるように、検出素子10に対する素子カバー3の形状、寸法、上記各通過孔21、22、23の位置、径等が決定されている。
具体的には、内側カバー31の外径が9.0mm、内径が8.0mm、内側カバー31の底面通過孔21の直径が2.0mm、側面通過孔22の直径が1.5mm、外側カバー32の外径が12.0mm、内径が11.0mm、底面通過孔23の直径が8.0mmである。また、底面通過孔21は、保持部41のフランジ部415の素子カバー3側(図1(a)中下側)の面415aからの距離が30.0mmの位置にあり、側面通過孔22は、上記面415aからこの通過孔22の中心までの距離が18.0mm、26.5mの位置にあり、底面通過孔23は、上記面415aからの距離が35.0mmの位置にある。
【0039】
このような検出器1の応答性については、0.1秒といった微小な時間で酸素濃度の変化を検出可能であることが本発明者らにより確認されている。この確認は、酸素濃度が20%、15%の空気をそれぞれ切り換えて供給できる配管に、上記検出器1を装着したものにおいて、酸素濃度が20%の空気から、酸素濃度が15%の空気に、および、酸素濃度が15%の空気から、酸素濃度が20%の空気に切り換えた瞬間から、上記検出器1が、この酸素濃度の変化を読み取るまでの時間を測定した。
【0040】
次に、本実施形態の酸素濃度検出器1の作用効果について述べる。
まず、上記未燃焼物質は、外側カバー32の側面部322に略垂直な方向(図1(a)中矢印Bで示す方向)に流れるが、外側カバー32の底面通過孔23は、検出素子10の先端10aに対向する底面部321に形成されているため、この底面通過孔23に略平行に上記未燃焼物質を流すことができる。
【0041】
この結果、外側カバー32の側面部322に通過孔を形成した従来技術に比べて、▲1▼外側カバー32に形成される通過孔(つまり、底面通過孔23)の周辺部に未燃焼物質が堆積することを抑制できる。▲2▼外側カバー32に形成される通過孔23から外側カバー32の内部へ未燃焼物質が侵入することを抑制できる。
そして、上記▲1▼により、外側カバー32の底面通過孔23の縮小、閉塞を抑制できるので、検出素子10の応答性の悪化を抑制できる。しかも、保温性の面からみて、上記従来技術における側面通過孔24(図9参照)を廃止した分だけ、外側カバー32の底面通過孔23の径(開口面積)を、従来技術の底面通過孔23(図9参照)よりも大きくできるので、外側カバー32の底面通過孔23の縮小、閉塞が効果的に抑制される。
【0042】
また、上記▲2▼により、内側カバー31の表面に未燃焼物質が堆積することを抑制でき、ひいては、内側カバー31の表面において未燃焼物質が燃焼することを抑制できるので、検出素子10の異常値検出を抑制できる。また、上記▲2▼により、内側カバー31の通過孔21、22を通過して検出素子10の表面に堆積することを抑制できるので、検出素子10の劣化を抑制できる。
【0043】
なお、上記底面通過孔23の径を従来技術よりも大きくできるので、従来技術と同程度の応答性を得ることができる。
また、上記ガス中に含まれる毒物(鉛化合物等)も、外側カバー32の側面部322に略垂直に流れるが、外側カバー32の底面通過孔23は、検出素子10の先端10aに対向する底面部321に形成されているため、この底面通過孔23に略平行に上記毒物を流すことができる。この結果、外側カバー32の底面通過孔23から外側カバー32の内部に毒物が侵入することを抑制できるので、毒物が検出素子10の表面に堆積することを抑制でき、検出素子10の劣化を抑制できる。
【0044】
また、内側カバー31の底面部311と、外側カバー32の底面部321とを、軸方向に上記所定距離を隔てて配置しているので、▲1▼外側カバー32の底面通過孔23から外側カバー32の内部へ未燃焼物質が侵入しても、この未燃焼物質が内側カバー31の表面にたどりつくまでの移動経路を長くできる。▲2▼外側カバー32の底面通過孔23から外側カバー32の内部へ水が侵入しても、この水が内側カバー31の表面にたどりつくまでの移動経路を長くできる。
【0045】
上記▲1▼により、内側カバー31の表面や検出素子10の表面への未燃焼物質の堆積をさらに抑制でき、検出素子10の異常値検出や劣化をさらに抑制できる。また、上記▲2▼により、内側カバー31の表面や検出素子10の表面への被水を抑制できるので、検出素子10の急冷による素子割れを抑制できる。なお、上記▲1▼および▲2▼の効果を良好に得るために、本実施形態では上記所定距離を4.5mm程度としており、上記▲1▼および▲2▼の効果をより良好に得るためには、上記所定距離を5.0mm以上とするのが好ましい。
【0046】
また、内側カバー31の底面通過孔21の総面積を、外側カバー32の底面通過孔23の総面積よりも小さくしているので、外側カバー32の底面部321と内側カバー31の底面部311との間に形成される空間にガスが滞留しやすくなり、これらガス中に含まれる未燃焼物質をこの空間にて捕捉できる。よって、内側カバー31の表面や検出素子10の表面への未燃焼物質の堆積をさらに効果的に抑制できる。
【0047】
また、内側カバー31の側面部312と、外側カバー32の側面部322とを、軸方向に垂直な方向に上記所定距離を隔てて配置しているので、内側カバー31の側面部312と外側カバー32の側面部322との間に空隙が形成され、この空隙により、上記活性温度以上に加熱される検出素子10の保温性を保つことができる。
【0048】
なお、検出素子10の保温性を良好に保つために、本実施形態では上記所定距離を1.0mm程度としており、検出素子10の保温性をより良好に保つためには、上記所定距離を2.0mm以上とするのが好ましい。
また、内側カバー31の側面通過孔22は、内側カバー31の側面部312のうち、反応部12a(図2参照)に対向する部位以外の部位に形成されているので、上記対向する部位に通過孔を形成する場合に比べて、検出素子10の出力部の保温性を向上できる。よって、検出素子10の出力部を良好に活性温度以上に保つことができるので、良好に酸素濃度を検出することができる。
【0049】
また、内側カバー31の通過孔22から反応部12aへ至るガスの経路が迷路構造となるので、ガス中に含まれる未燃焼物質が、反応部12aの表面近傍に侵入することを抑制できる。よって、反応部12aの表面に未燃焼物質が堆積することを抑制でき、反応部12aの劣化を抑制できる。
また、内側カバー31の底部311および側部312に通過孔21、22が形成されているので、底部311の通過孔21と側部312の通過孔22との間にガス流れを形成できる。よって、反応部12aに良好にガスを流すことができ、検出素子10の応答性が良好となる。
【0050】
(第2の実施形態)
図4に示す本実施形態は、上記第1の実施形態において内側カバー31の側面通過孔22(図1参照)を廃止したものである。つまり、内側カバー31は、底面部311のみに通過孔21を備えている。
なお、保温性の面からみて、側面通過孔22(図1参照)を廃止した分だけ、内側カバー31の底面通過孔21の径(開口面積)を、上記第1の実施形態に比べて大きくできるので、底面通過孔21におけるガスの出入りが良好に行なわれるので、検出素子10の応答性も良好である。本実施形態では、底面通過孔21の径を例えば3.5mm程度としている。
【0051】
本実施形態によれば、内側カバー31の側部312に通過孔を形成する場合に比べて、検出素子10の出力部の保温性を向上できる。よって、検出素子10の出力部をより良好に活性温度以上に保つことができるので、より良好に酸素濃度を検出することができる。
また、内側カバー31の通過孔21から反応部12aへ至るガスの経路が迷路構造となるので、ガス中に含まれる未燃焼物質が、反応部12aの表面近傍に侵入することを抑制できる。よって、反応部12aの表面に未燃焼物質が堆積することを抑制でき、反応部12aの劣化を抑制できる。
【0052】
なお、通常は、図に示すように、内側カバー31の側面部312の方が、内側カバー31の底面部311に比べて、検出素子10の出力部との距離が近いため、この側面部312に通過孔を形成せずに、底面部311のみに通過孔を形成することにより、検出素子10の出力部の保温性を効果的に向上できる。
(第3の実施形態)
図5に示す本実施形態は、上記第1の実施形態において内側カバー31の底面通過孔21(図1参照)を廃止したものである。つまり、内側カバー31は、側面部312のみに通過孔21を備えている。これによれば、外側カバー32の底面部321の通過孔23から内側カバー31の通過孔22へ至るガスの経路が迷路構造となる。このため、▲1▼外側カバー32の底面部321の通過孔23からガス中に含まれる未燃焼物質が侵入しても、この未燃焼物質が内側カバー31の通過孔22に侵入するのを抑制できる。この結果、検出素子10の表面への未燃焼物質の堆積をさらに抑制でき、検出素子10の劣化をさらに抑制できる。▲2▼外側カバー32の底面部321の通過孔23からガス中に混入している水が侵入しても、この水が内側カバー31の通過孔22に侵入するのを抑制できる。この結果、検出素子10の表面への被水を抑制でき、検出素子10の急冷による素子割れを抑制できる。
【0053】
(第4の実施形態)
図6に示す本実施形態は、上記第2の実施形態を変形したものであり、外側カバー32のうち、内側カバー31の底面部311よりもわずかに開口部側に相当する部位の全周にわたって、外側カバー32の底面部321側が径小となるような段付き部32bが形成されている。そして、外側カバー32のうち、段付き部32bよりも底面部321側の内径は、内側カバー31の底面部311側の外形よりもわずかに(例えば0.2mm程度)大きい程度である。これにより、外側カバー32のうち、段付き部32bよりも底面部321側と、内側カバー31の底面部311側とが近接するため、内側カバー31の側面部312と外側カバー32の側面部322との間に、空気の出入りが略遮断される空気層Sが形成される。この結果、検出素子10の保温性をさらに向上できる。
【0054】
また、外側カバー32の底面通過孔23から外側カバー32内部へ導入された上記ガスのほとんどが、そのまま、内側カバー31の底面通過孔21から内側カバー31内部へ導入されるので、上記第2の実施形態のような、内側カバー31の外周部へも導入される場合に比べて、検出素子10の応答性を向上できる。
(第5の実施形態)
本実施形態は、図7に示すように、外側カバー32の底部(つまり、検出素子10の先端10a側に対向する部位)を全面的に開口することにより、通過孔23を構成している。このように、外側カバー32の底部の開口面積を大きくすることにより、カバー32内部へガスを良好に出入りさせることができる。
【0055】
(第6の実施形態)
本実施形態は、図8に示すように、外側カバー32の底面部321に、通過孔23を複数個(本実施形態では3つ)形成している。なお、外側カバー32の外径が12.0mm、内径が11.0mmであるものにおいて、底面通過孔23のそれぞれの直径を2.3mmとし、この底面通過孔23の中心位置と、外側カバー32の底面部321の中心位置との距離を3.8mmとした。本実施形態によれば、カバー31、32におけるガスの出入りが複数の通過孔23により行なわれるので、ガスの流れをスムースにできる。
【0056】
(他の実施形態)
上記各実施形態では、素子カバー3を、内側カバー31および外側カバー32からなる2重構造で構成していたが、内側カバー31と外側カバー32との間に、さらに中間カバーを介在させてもよい。
【0057】
また、内側、外側カバー31、32の底面通過孔21、23は、その中心が軸心線上に配置されるように形成されていたが、その中心が軸心線からずれるように配置されてもよい。これによれば、外側カバー32の底面通過孔23から内側カバー31の底面通過孔21への経路が多少長くなるので、未燃焼物質の検出素子10側への堆積、検出素子10の被水を抑制できる。
【0058】
また、内側、外側素子カバー31、32の底面部311、321は平面形状であったが、曲面形状であってもよい。また、上記各通過孔21、22、23の形状は円形のものを示したが、円形に限定する必要はなく、方形や、その他の形状でもよい。
また、上記第6の実施形態において、外側カバー32の底面通過孔23のみを複数としていたが、内側カバー31の底面通過孔21のみを複数としてもよいし、内側、外側カバー31、32の両方の底面通過孔21、23を複数としてもよい。さらに、底面通過孔21、23は、2つでもよいし、4つ以上であってもよい。
【0059】
また、ヒータユニット20は、検出素子10に一体に形成してもよい。
また、吸気側配管101および排気側配管102の両方に、酸素濃度検出器1を装着していたが、いずれか一方に装着するようにしてもよい。
また、上記配管101、102の壁面に対して垂直に検出器1を装着し、この検出器1の先端側を、吸気ガス、および排気ガスが略垂直に通過するようにしていたが、検出器1の取り付けは、上記配管101、102の壁面に対して垂直(90°)よりも多少前後にずれた角度になされてもよい。とくに、上記ガスが、その上流側から下流側にかけて、検出器1の軸方向下方側へ傾斜して流れるように、検出器1を配置することにより、外側カバー32の底面通過孔23の周辺部における未燃焼物質の堆積、および、この底面通過孔23における未燃焼物質の通過をより大幅に低減できる。
【0060】
また、上記各実施形態では、酸素濃度検出器1をディーゼルエンジン100に適用したが、他にも、天然ガスを利用した発電用エンジンの排気ガスシステムなど、ガス中に素子カバー3に堆積しやすい物質を多く含むものに適用してもよい。
また、上記各実施形態では、限界電流式の検出素子10を用いているが、他に、上記した絶縁拡散層16を有さないポンプ電流式(濃淡電池式)の検出素子を用いてもよいし、半導体式の検出素子等を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1の実施形態に係わる酸素濃度検出器の縦断面図、(b)は検出素子の先端側の拡大縦断面図である。
【図2】(a)は検出素子の先端側および内側、外側カバーの拡大断面図、(b)は図1(a)中A−Aで断面した酸素濃度検出器の横断面図である。
【図3】第1の実施形態に係わる酸素濃度検出器の装着場所を示す図である。
【図4】(a)は第2の実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図、(b)は(a)中A−Aで断面した酸素濃度検出器の横断面図である。
【図5】(a)は第3の実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図、(b)は(a)中A−Aで断面した酸素濃度検出器の横断面図である。
【図6】(a)は第4の実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図、(b)は(a)中A−Aで断面した酸素濃度検出器の横断面図である。
【図7】第5の実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図である。
【図8】第6の実施形態に係わる酸素濃度検出器における外側カバーの底面部の正面図である。
【図9】(a)は従来技術に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図、(b)は(a)中A−Aで断面した酸素濃度検出器の横断面図である。
【符号の説明】
1…酸素濃度検出器、10…検出素子、10a…先端、11…接ガス部、
21、22、23…通過孔、31…内側カバー、32…外側カバー、
311、321…底面部(底部)。
Claims (7)
- その先端(10a)側に、吸気ガスまたは排気ガスと接する接ガス部(11)を有する長尺形状に形成され、前記吸気ガスまたは前記排気ガス中の酸素濃度を検出する検出素子(10)と、
前記検出素子(10)の近傍に設けられ、前記検出素子(10)を加熱するヒータユニット(20)と、
前記検出素子(10)の前記先端(10a)に対向する底部(311、321)を有する略コップ形状に形成され、前記検出素子(10)の前記接ガス部(11)を覆うように配置される素子カバー(31、32)とを具備し、
前記素子カバー(31、32)には、前記吸気ガスまたは前記排気ガスが通過可能な通過孔(21、22、23)が形成されており、
前記素子カバー(31、32)は、前記接ガス部(11)に近接して設けられる内側カバー(31)と、この内側カバー(31)の外側に設けられ、前記吸気ガスまたは前記排気ガスと直接接する外側カバー(32)とを少なくとも備え、
前記外側カバー(32)は、この外側カバー(32)の底部(321)のみに、前記通過孔(23)を備え、
前記内側カバー(31)の底部(311)と、前記外側カバー(32)の底部(321)とは、軸方向に所定距離を隔てて配置されており、
前記内側カバー(31)の底部(311)に前記通過孔(21)が形成されており、この内側カバー(31)の底部(311)に形成される前記通過孔(21)の総面積は、前記外側カバー(32)の底部(321)に形成される前記通過孔(23)の総面積よりも小さい酸素濃度検出器であって、
前記内側カバー(31)の側部(312)と、前記外側カバー(32)の側部(322)とは、軸方向に垂直な方向に所定距離を隔てて配置されており、
前記内側カバー(31)の側部(312)と、前記外側カバー(32)の側部(322)との間の空隙(S)は、前記吸気ガスまたは前記排気ガスの出入りが略遮断されるようになっていることを特徴とする酸素濃度検出器。 - その先端(10a)側に、吸気ガスまたは排気ガスと接する接ガス部(11)を有する長尺形状に形成され、前記吸気ガスまたは前記排気ガス中の酸素濃度を検出する検出素子(10)と、
前記検出素子(10)の近傍に設けられ、前記検出素子(10)を加熱するヒータユニット(20)と、
前記検出素子(10)の前記先端(10a)に対向する底部(311、321)を有する略コップ形状に形成され、前記検出素子(10)の前記接ガス部(11)を覆うように配置される素子カバー(31、32)とを具備し、
前記素子カバー(31、32)には、前記吸気ガスまたは前記排気ガスが通過可能な通過孔(21、22、23)が形成されており、
前記素子カバー(31、32)は、前記接ガス部(11)に近接して設けられる内側カバー(31)と、この内側カバー(31)の外側に設けられ、前記吸気ガスまたは前記排気ガスと直接接する外側カバー(32)とを少なくとも備え、
前記外側カバー(32)は、この外側カバー(32)の底部(321)のみに、前記通過孔(23)を備え、
前記内側カバー(31)の底部(311)と、前記外側カバー(32)の底部(321)とは、軸方向に所定距離を隔てて配置されており、
前記内側カバー(31)の底部(311)に前記通過孔(21)が形成されており、この内側カバー(31)の底部(311)に形成される前記通過孔(21)の総面積は、前記外側カバー(32)の底部(321)に形成される前記通過孔(23)の総面積よりも小さい酸素濃度検出器であって、
前記検出素子(10)は、長尺形状の素子本体部(13)の先端(10a)側外周面に、外側電極(12)の反応部(12a)を形成させたものからなり、前記内側カバー(31)の側部(312)のうち、前記反応部(12a)に対向する部位以外の部位に、前記通過孔(22)が形成されていることを特徴とする酸素濃度検出装置。 - その先端(10a)側に、吸気ガスまたは排気ガスと接する接ガス部(11)を有する長尺形状に形成され、前記吸気ガスまたは前記排気ガス中の酸素濃度を検出する検出素子(10)と、
前記検出素子(10)の近傍に設けられ、前記検出素子(10)を加熱するヒータユニット(20)と、
前記検出素子(10)の前記先端(10a)に対向する底部(311、321)を有する略コップ形状に形成され、前記検出素子(10)の前記接ガス部(11)を覆うように配置される素子カバー(31、32)とを具備し、
前記素子カバー(31、32)には、前記吸気ガスまたは前記排気ガスが通過可能な通過孔(21、22、23)が形成されており、
前記素子カバー(31、32)は、前記接ガス部(11)に近接して設けられる内側カバー(31)と、この内側カバー(31)の外側に設けられ、前記吸気ガスまたは前記排気ガスと直接接する外側カバー(32)とを少なくとも備え、
前記外側カバー(32)は、この外側カバー(32)の底部(321)のみに、前記通過孔(23)を備え、
前記内側カバー(31)の底部(311)と、前記外側カバー(32)の底部(321)とは、軸方向に所定距離を隔てて配置されており、
前記内側カバー(31)の底部(311)に前記通過孔(21)が形成されており、この内側カバー(31)の底部(311)に形成される前記通過孔(21)の総面積は、前記外側カバー(32)の底部(321)に形成される前記通過孔(23)の総面積よりも小さい酸素濃度検出器であって、
前記検出素子(10)は、長尺形状の素子本体部(13)の先端(10a)側外周面に、外側電極(12)の反応部(12a)を形成させたものからなり、前記内側カバー(31)は、この内側カバー(31)の底部(311)のみに、前記通過孔(21)を備えていることを特徴とする酸素濃度検出器。 - 前記内側カバー(31)の側部(312)と、前記外側カバー(32)の側部(322)とは、軸方向に垂直な方向に所定距離を隔てて配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の酸素濃度検出器。
- 前記内側カバー(31)の側部(312)と、前記外側カバー(32)の側部(322)との間の空隙(S)は、前記吸気ガスまたは前記排気ガスの出入りが略遮断されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の酸素濃度検出器。
- 前記検出素子(10)は、限界電流式、または、ポンプ電流式であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の酸素濃度検出器。
- 前記検出素子(10)により、ディーゼルエンジンにおける吸気ガスまたは排気ガス中の酸素濃度を検出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の酸素濃度検出器。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18143497A JP4016452B2 (ja) | 1996-07-30 | 1997-07-07 | 酸素濃度検出器 |
EP19970113135 EP0822410B1 (en) | 1996-07-30 | 1997-07-30 | Oxygen concentration sensor |
DE1997620884 DE69720884T2 (de) | 1996-07-30 | 1997-07-30 | Sauerstoffkonzentrationssensor |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20059296 | 1996-07-30 | ||
JP8-200592 | 1996-07-30 | ||
JP18143497A JP4016452B2 (ja) | 1996-07-30 | 1997-07-07 | 酸素濃度検出器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1096708A JPH1096708A (ja) | 1998-04-14 |
JP4016452B2 true JP4016452B2 (ja) | 2007-12-05 |
Family
ID=26500622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18143497A Expired - Fee Related JP4016452B2 (ja) | 1996-07-30 | 1997-07-07 | 酸素濃度検出器 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0822410B1 (ja) |
JP (1) | JP4016452B2 (ja) |
DE (1) | DE69720884T2 (ja) |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3429180B2 (ja) * | 1998-01-28 | 2003-07-22 | 日本特殊陶業株式会社 | 酸素センサ |
JP3648381B2 (ja) | 1998-06-04 | 2005-05-18 | 日本特殊陶業株式会社 | ガスセンサ及びその製造方法 |
DE69943331D1 (de) * | 1998-08-05 | 2011-05-19 | Ngk Spark Plug Co | Gassensor |
EP1507144B1 (en) * | 2003-07-04 | 2018-05-09 | Ngk Spark Plug Co., Ltd | Cylindrical gas sensor comprising a vibration resistant protector |
JP3885781B2 (ja) * | 2003-08-08 | 2007-02-28 | 株式会社デンソー | ガスセンサ |
JP2005181225A (ja) * | 2003-12-22 | 2005-07-07 | Denso Corp | ガスセンサ |
JP4018733B2 (ja) * | 2006-11-16 | 2007-12-05 | 日本特殊陶業株式会社 | ガスセンサ |
US20120110982A1 (en) * | 2010-11-10 | 2012-05-10 | Mcmackin Mark E | Sampling tube for improved exhaust gas flow to exhaust sensor |
US8800264B2 (en) | 2010-11-10 | 2014-08-12 | Chrysler Group Llc | Sampling tube for improved exhaust gas flow to exhaust sensor |
US8770037B2 (en) | 2011-10-14 | 2014-07-08 | Chrysler Group Llc | System and method for structure stiffness determination |
JP2015102384A (ja) | 2013-11-22 | 2015-06-04 | 株式会社デンソー | 酸素センサ素子 |
JP6233206B2 (ja) * | 2014-06-30 | 2017-11-22 | 株式会社デンソー | ガスセンサ |
JP6233207B2 (ja) * | 2014-06-30 | 2017-11-22 | 株式会社デンソー | ガスセンサ |
TWI668560B (zh) * | 2018-12-06 | 2019-08-11 | 英業達股份有限公司 | 固定結構 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2348505C3 (de) * | 1973-05-23 | 1980-08-07 | Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart | Elektrochemischer MeBfühler für die Bestimmung des Sauerstoffgehaltes in Abgasen, insbesondere in Abgasen von Verbrennungsmotoren |
JPS56133653A (en) * | 1980-03-25 | 1981-10-19 | Toyota Motor Corp | O2 sensor |
JP2641346B2 (ja) * | 1991-07-23 | 1997-08-13 | 日本碍子株式会社 | 酸素センサ |
-
1997
- 1997-07-07 JP JP18143497A patent/JP4016452B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1997-07-30 EP EP19970113135 patent/EP0822410B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-07-30 DE DE1997620884 patent/DE69720884T2/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0822410A3 (en) | 2000-03-01 |
EP0822410B1 (en) | 2003-04-16 |
DE69720884D1 (de) | 2003-05-22 |
DE69720884T2 (de) | 2003-11-13 |
EP0822410A2 (en) | 1998-02-04 |
JPH1096708A (ja) | 1998-04-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4016452B2 (ja) | 酸素濃度検出器 | |
US6279376B1 (en) | Gas sensor for vehicle engine having a double-pipe cover | |
US5707504A (en) | Oxygen concentration detector | |
JP2007224877A (ja) | 内燃機関の排気管への排気センサ取付け構造 | |
US9032779B2 (en) | Gas sensor | |
US7007543B2 (en) | Air-fuel ratio sensor | |
JP3692748B2 (ja) | 酸素濃度検出器 | |
US20180180570A1 (en) | Gas sensor | |
US20080209984A1 (en) | Supporting member for gas sensor | |
JPH09222416A (ja) | 空燃比センサー | |
US20220065809A1 (en) | Gas sensor | |
US10837938B2 (en) | Gas sensor element and gas sensor unit | |
JP6654416B2 (ja) | ガスセンサ | |
US11486853B2 (en) | Gas sensor and protective cover | |
JP5387777B2 (ja) | 電気加熱式触媒 | |
JP3692606B2 (ja) | 空燃比センサー | |
JPH10253575A (ja) | 酸素センサ | |
US10801988B2 (en) | Gas sensor | |
US11604160B2 (en) | Gas sensor | |
JP3771018B2 (ja) | ガス濃度検出素子 | |
US11448574B2 (en) | Sensor device detecting specific component in gas | |
JP7384315B2 (ja) | ガス濃度検出システム | |
CN111103343B (zh) | 传感器元件以及气体传感器 | |
JP7459830B2 (ja) | ガス濃度検出システム | |
US20220074888A1 (en) | Gas sensor |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041119 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060725 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060919 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070626 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070802 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070828 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070910 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110928 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110928 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120928 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120928 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130928 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |