JP3429180B2 - 酸素センサ - Google Patents
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Description
すなわち下流側に設けられた酸素センサに関し、特にC
NG(圧縮天然ガス)エンジン用の酸素センサに関する
ものである。
触媒(以下単に触媒ともいう)の浄化能力の目安とし
て、この触媒の酸素貯蔵能力(酸素ストレージ能力)に
注目し、これを酸素センサで測定することによって、触
媒の劣化具合を推定することが知られている。このよう
な触媒劣化検知方法として下記の方法が挙げられる。
の酸素センサの出力に基づいて空燃比制御を行う場合に
おいて、触媒の劣化具合を触媒後方の酸素センサの出力
に基づいて推定することができる。
の酸素センサの出力が立ち上がった時点で空燃比をリー
ン側に制御し、酸素センサの出力が立ち下がった時点で
空燃比をリッチ側に制御する。ここで、触媒の浄化効率
が高いときは、触媒後方の酸素センサの出力が立ち上が
った時点で空燃比をリーン側に制御しても、触媒の酸素
ストレージ能力が高く酸素を貯め込んでいくため、触媒
後方の酸素センサの出力電圧は依然として高いままであ
り、酸素を充分貯め込んだ時点で始めて出力電圧は下が
る。そして、出力電圧が下がった時点で空燃比をリッチ
側に制御するが、貯め込んだ酸素が消費されるため、触
媒後方の酸素センサの出力電圧は依然として低いままで
あり、貯め込んだ酸素が消費された時点で始めて出力電
圧は上がる。このように、触媒の浄化効率が高いとき
は、反転周期(高出力維持時間+低出力維持時間)が長
くなる。しかし、触媒の浄化効率が低くなると、触媒の
酸素ストレージ能力が低くなるため、図7(b)に示す
ように反転周期は短くなる。従って、触媒後方の酸素セ
ンサの出力電圧を追跡し、その反転周期が長いか短いか
によって触媒の劣化具合を検知できる。
(つまり上流側)の酸素センサの出力に基づいて空燃比
制御を行う場合において、触媒の劣化具合を触媒後方
(つまり下流側)の酸素センサの出力に基づいて推定す
る。
触媒の酸素ストレージ能力が高いため、触媒通過前の排
ガスの空燃比のリッチ/リーンの変化(即ち酸素分圧の
変化)は触媒を通過することによって緩和される。つま
り、図8(a)に示すように、触媒通過前の排ガスの空
燃比がリッチであるかリーンであるかにかかわらず、触
媒通過後の排ガスの酸素分圧の変化幅が小さくなり、触
媒後方の酸素センサの出力電圧の振幅が小さくなる。し
かし、触媒の浄化効率が低くなると、触媒の酸素ストレ
ージ能力が低くなるため、触媒通過前の排ガスの空燃比
のリッチ/リーンの変化が触媒を通過してもほぼそのま
ま維持され、緩和されない。つまり、図8(b)に示す
ように、触媒通過前の排ガスの空燃比のリッチ/リーン
の変化が、触媒通過後の排ガスの酸素分圧の変化となっ
て現れ、触媒後方の酸素センサの出力電圧の振幅がフロ
ント酸素センサと同様、大きくなる。従って、触媒後方
の酸素センサの出力電圧を追跡し、その振幅が大きいか
小さいかによって触媒の酸素ストレージ能力の劣化具合
を検知できる。
媒劣化検知−その1又はその2と同様の方法で、CNG
(圧縮天然ガス)燃料等を用いたエンジンの触媒の劣化
度合いを推定しようとした場合、不具合が発生して触媒
劣化の検知ができないという問題があった。
触媒が劣化していないときであっても、酸素センサのあ
る温度域においては、CNG燃料に多量に含まれている
メタンの影響により、上記触媒劣化検知−その1の場合
には触媒後方の酸素センサの出力電圧の反転周期が触媒
劣化時と同様短くなり(図7(c)参照)、また、上記
触媒劣化検知−その2の場合には触媒後方の出力電圧の
振幅の変化が触媒劣化時と同様になる(図8(b)参
照)という不具合があった。
は、触媒通過後も充分燃焼されないため未燃メタンとし
て残存するが、この未燃メタンは触媒後方の酸素センサ
の検出電極の温度が低い場合、検出電極付近にて酸素と
反応しないため酸素分圧に変化が発生せず、触媒後方の
酸素センサの出力電圧に影響を与えない。しかし、上記
触媒劣化検知−その1においては、触媒後方の酸素セン
サの検出電極の温度がある温度以上になると、未燃メタ
ンが検出電極上で酸素と燃焼反応を起こすため、基準電
極と検出電極の間の酸素濃度差がメタン濃度に応じて変
化する。つまり、メタンが排ガス中の酸素と燃焼反応を
行うときの化学量論量を超えて存在するのであれば検出
電極の酸素が吸引されるため出力電圧は大きく持ち上が
り、メタンが上記化学量論量以下ならば検出電極の酸素
が吸引されないため出力電圧は下がる。この結果、メタ
ン濃度に応じた反転周期となり、触媒の酸素貯蔵能力に
依存しない反転周期となる。この燃焼反応は、検出電極
の温度が上昇するに従って顕著になってくるため、触媒
後方の酸素センサの反転周期は検出電極の温度が上昇す
るに従って短くなる。一方、上記触媒劣化検知−その2
においては、触媒後方の酸素センサの検出電極の温度が
ある温度以上になると、未燃メタンが検出電極の酸素と
燃焼反応を起こして検出電極の酸素を吸引するため、酸
素分圧差を生じさせ、メタン濃度に応じてつまりメタン
濃度が高ければ(空燃比がリッチならば)、出力電圧は
大きく持ち上がる。このため、触媒が正常であっても、
触媒後方の酸素センサの出力電圧は空燃比のリッチ/リ
ーンに応じて変化してしまい、触媒劣化の検知ができな
くなる。
ジンの触媒の劣化具合を、触媒後方の酸素センサの出力
信号に基づいて検出する場合、触媒後方の酸素センサの
出力電圧は検出電極付近の酸素と未燃メタンとの燃焼反
応により安定しないという課題がある。
たものであり、内燃機関の排ガス浄化触媒の後方に配置
される酸素センサであって、出力電圧に対する未燃の炭
化水素の影響を抑えることのできる酸素センサを提供す
ることを目的とする。
明の効果】上記課題を解決するため、本発明は、酸素イ
オン伝導性を有する固体電解質の一面に検出電極、他面
に基準電極が設けられたセンサ素子と、前記センサ素子
を覆う保護カバーと、前記保護カバーの内外をガスが流
通可能なように前記保護カバーに設けられたガス流通路
とを備え、水素と炭素の比が3:1以上(H/C≧3)
の炭化水素を含む燃料を用いる内燃機関の排ガス浄化触
媒の後方に配置される酸素センサであって、水素又は一
酸化炭素の濃度に応じて前記検出電極と前記基準電極と
の間の出力電圧が変化するものの、前記炭化水素の濃度
に依存する出力電圧は空燃比のリッチ/リーンを判定す
る基準レベルを超えないように、前記保護カバーのガス
流通路を通過するガス量が制限されていることを特徴と
する。
体としては、各種のセラミック、例えば酸化ジルコニウ
ムを主成分とするセラミックが好適である。この固体電
解質体は、酸化ジルコニウム等の原料粉末と、酸化イッ
トリウム、酸化珪素、酸化マグネシウム等の焼結助剤の
粉末とを混合し、造粒した後、所定形状に成形し、必要
に応じて仮焼し、その後焼成することにより、得ること
ができる。
混合、造粒したあと所定形状に成形するが、この所定形
状としては通常コップ状(有底円筒状)又は板状などが
挙げられ、ラバープレス法等の加圧成形法、厚膜法等の
積層法などによって成形する。
び基準電極は、炭化水素等の未燃ガスの燃焼を促進する
触媒作用のある貴金属元素、例えば白金、ロジウム、パ
ラジウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウム等から
なる群より選ばれる少なくとも1種以上を主成分とする
導電性材料からなる薄膜状の電極として形成される。こ
れら電極の形成は、めっき法、スパッタリング法、金属
塩の熱分解法等によって実施することができる。
より形成されるものであり、隔壁に設けられた貫通孔が
ガス流通路を形成する。本発明の酸素センサは、水素と
炭素の比が3:1以上の炭化水素を含む燃料を用いる内
燃機関の触媒の劣化を検出するのに好適なものである。
メタンで代表されるように水素と炭素の比が3:1以上
の炭化水素は、正常な触媒を通過した後もその触媒中で
燃焼されず未燃のままであり、そのまま触媒の後方に配
置されている酸素センサに到達すると考えられる。そし
て、この酸素センサの検出電極の温度が充分高いときに
はこの検出電極の周辺で燃焼し、検出電極の周りの酸素
が消費されて酸素分圧が低下し、出力電圧が立ち上がる
と考えられる。
は、未燃の炭化水素を含んでいるとしても、その未燃炭
化水素がリッチ/リーンの判定に影響を与えないことが
要求される。この点につき、本発明の酸素センサでは、
メタンなどの炭化水素濃度に依存する出力電圧が空燃比
のリッチ/リーンを判定する基準レベルを越えない領域
を有するように、保護カバーのガス流通路を通過するガ
ス量が制限されているので、未燃メタンが検出電極付近
で燃焼することによって出力電圧が持ち上がったとして
もその出力電圧は基準レベルを超えない。
カバーのガス流通路を通過するガス量を制限することに
より、センサ素子に到達する前記炭化水素の濃度変化が
緩慢となり、センサ素子の検出電極上での前記炭化水素
と酸素の反応時間よりも、前記炭化水素の濃度変化が遅
くなることにより、反転周期あるいは振幅の温度による
急変がなくなるものと推定される。
ば、水素と炭素の比が3:1以上の炭化水素を含む燃料
を用いる内燃機関の排ガス浄化触媒の後方に配置される
酸素センサについて、保護カバーを通過するガス量を調
節することにより、出力電圧に対する未燃の炭化水素の
影響を抑えることができる。その結果、その劣化の検知
を精度良く行うことができるという効果が得られる。具
体的には、[従来の技術]の欄で説明した触媒劣化検知
−その1、その2のいずれの方法においても劣化の検知
を精度良く行うことができる。
記保護カバーのガス流通路を通過するガス量は、400
℃以上において前記炭化水素の濃度に依存する出力電圧
が空燃比のリッチ/リーンを判定する基準レベルを超え
ない領域を有するように制限されていることが好まし
い。ここで、400℃以上と限定したのは、400℃未
満では、耐久変動を含めると検出電極が十分活性してい
ないことがあり、その場合は反転周期が劣化によって変
化しないとか、振幅が略一定になるとかによって、劣化
検知ができないおそれがあるためである。
基準レベルは400〜600mVの範囲に定められてい
ることが好ましい。これは、この範囲を外れると、酸素
センサの出力振幅の中心から外れて反転周期が不規則と
なるおそれがあり、十分な精度をもって劣化検知を行う
ことが難しくなるからである。
保護カバーの外側から内側に体積流量Q(l/min)の大気
を流したときの前記保護カバー内外の圧力差を△P(at
m)とした場合、圧力差と体積流量の二乗の比△P/Q2
が下記数4の関係を満たすことが好ましい。この場合、
400℃以上において前記炭化水素の濃度に依存する出
力電圧が空燃比のリッチ/リーンを判定する基準レベル
を超えない領域(つまり、前記炭化水素の濃度変化が反
転周期あるいは振幅に影響を与えない領域)が、実用化
できる程度に広くなるため好ましいのである。
が好ましい。この場合、前記領域がセンサ素子の活性温
度域の略全般にわたって広がるため好ましいのである。
が好ましい。これは、△P/Q2がこの数値を上回ると
センサの応答が必要以上に遅くなって触媒劣化診断を行
う時間を確保しにくくなる傾向にあるからである。
バーは1又は複数の隔壁により形成され、そのうち開口
部総面積の最小の隔壁につきその開口部総面積Aが下記
数7の関係を満たすことが好ましい。この範囲を上回る
とメタンの変動が反転周期あるいは振幅に影響を与えて
触媒劣化診断を行う時間を確保しにくくなる傾向にあ
り、この範囲を下回るとセンサの応答が必要以上に遅く
なる傾向があるからである。
尚、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものでは
なく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採
り得ることはいうまでもない。
00モルに対して、99%以上のY2O3を5モルの割合
で配合し、湿式混合した後、1300℃の温度で仮焼し
た。この仮焼物に水を加え、ボールミルにより粉砕した
後、水溶性バインダーを添加し、スプレードライ法によ
って造粒した。この造粒物をラバープレス法によってコ
ップ状(有底円筒状)に成形し、砥石によって研削し、
その形状を整えた。次いで、この成形体を1500℃の
温度で3時間焼成し、ジルコニアセラミックを得た。そ
して、このセラミックの外側に厚さ1〜2μmの白金薄
膜を無電解めっき法により設け、検出電極とした。その
後、この白金薄膜を大気雰囲気下、1200℃の温度で
90分間熱処理し、検出電極を構成する白金薄膜の緻密
度を向上させ安定化させた。
極としての白金電極を無電解めっき法により厚さ1〜2
μmとなるように形成した。また、上記検出電極を保護
するため、この検出電極の外表面に厚さ約200μmの
マグネシウムアルミネートのスピネル粉末からなる保護
層をプラズマ溶射法によって設けた。これを燃焼ガス中
に晒し、エージング処理し、センサ素子1とした(図1
参照)。すなわち、このセンサ素子1は、酸素イオン伝
導性を有する固体電解質であるジルコニアセラミック2
の外面に検出電極4、内面に基準電極3が設けられ、検
出電極4の外表面にはスピネル保護層5が設けられたも
のである。
内にセットした後、カシメリング8及び滑石等の充填材
9を挿填してセンサ素子1を金属ケース7内に固定し
た。また、複数の通孔12aを有する内側隔壁12のう
ち拡径された開口縁の周りを、複数の通孔11aを有す
る外側隔壁11に溶接したもの(保護カバー10とい
う、図2参照)を用意し、この保護カバー10によりセ
ンサ素子1の先端を覆った状態で、この保護カバー10
の開口縁を金属ケース7に溶接した。そして、図示しな
いリード線を検出電極4及び基準電極3に接続し、更に
図示しない外筒を被せることにより、CNGエンジン用
の酸素センサを完成させた。なお、通孔11a、12a
が本発明のガス流通路に相当する。また、内側隔壁12
の開口部総面積(複数の通孔12aの総開口面積)は
1.1mm2、外側隔壁11の開口部総面積(複数の通
孔11aの総開口面積)は3.1mm2とした。
ときの体積流量Q(l/min)と、そのときの保護カバー1
0の内外の圧力差△P(atm)については、図3に示す測
定装置によって測定した。すなわち、この測定装置は、
排気管を模したパイプ14の一端にファン15が取り付
けられ、パイプ14の内部略中央に仕切り板16が取り
付けられ、この仕切り板16の上流側と下流側の差圧を
測定する差圧計17及びパイプ14内を流れる空気の体
積流量を測定する層流流量計18が取り付けられたもの
である。仕切り板16は、図4に示すように、略中央に
保護カバー10の取付孔16aが設けられ、この取付孔
16aに保護カバー10が差し込まれて溶接等により固
着されたものである。この測定装置のファン15を回転
駆動してパイプ14内に図2の矢印方向に空気の流れを
発生させ、そのときの差圧計17の値△P(atm)と層流
流量計18の値Q(l/min)を読み取り、△P/Q2を求め
たところ、3.2×10-5(atm・min2・l-2)であった。
浄化触媒の後方に取り付け、この酸素センサによって触
媒劣化の判断ができるか否かにつき、[従来の技術]の
欄の[触媒劣化検知−その1]の方法によって判断し
た。その結果、実施例1の酸素センサは、図5に示すよ
うに、センサ素子1の表面温度をセンサ活性温度域(こ
こでは350〜650℃の範囲)で変化させたとき、反
転周期(高出力維持時間+低出力維持時間)は略一定で
あった。つまり、実施例1の酸素センサでは、上記温度
範囲において、CNGガスに含まれるメタンに依存する
出力電圧が空燃比のリッチ/リーンを判定する基準レベ
ルを越えないように、保護カバー10の通孔11a、1
2aを通過するガス量が制限されているので、未燃メタ
ンが検出電極4付近で燃焼したとしてもその出力電圧は
基準レベルを超えない。このため、出力電圧に対する未
燃のメタンの影響を抑えることができ、その触媒劣化の
検知を精度良く行うことができる。
較例1〜3の酸素センサは、実施例1の酸素センサの保
護カバー10の通孔11a、12aの形状を変更して、
差圧△P、体積流量Q、開口部総面積Aを下記表1の値
を持つように設計した以外は、実施例1と同様の構成を
採用した。また、これらの酸素センサについて、触媒劣
化の判断ができるか否かにつき、実施例1と同様、[従
来の技術]の欄の[触媒劣化検知−その1]の方法によ
って判断した。その結果を下記表1及び図5に示した。
周期がセンサ素子の温度に依存しない領域が存在するた
め、この領域に温度を制御すれば触媒の劣化診断は可能
である。これに対して比較例1〜3は、センサ素子の活
性温度域全般にわたって、新品触媒にもかかわらず温度
に依存して反転周期が短くなってしまったため触媒の劣
化検知は不可能であると判断した。なお、比較例4は、
従来の保護カバーを用いた例である(図6参照)。
aを実施例1よりも更に小さくして前記比△P/Q2を
1×10-3(atm・min2・l-2)を上回るほどガスの流通量を
制限したところ、酸素センサの応答性が著しく遅くなっ
たため、酸素センサとして使用できないと判断した。
ー内外の圧力差△P(atm)を測定する測定装置の概略説
明図である。
係を表すグラフである。
(触媒劣化検知−その1)の説明図である。
(触媒劣化検知−その2)の説明図である。
3・・・基準電極、4・・・検出電極、5・・・スピネ
ル保護層、7・・・金属ケース、8・・・カシメリン
グ、9・・・充填材、10・・・保護カバー、11・・
・外側隔壁、11a・・・通孔、12・・・内側隔壁、
12a・・・通孔。
Claims (6)
- 【請求項1】 酸素イオン伝導性を有する固体電解質の
一面に検出電極、他面に基準電極が設けられたセンサ素
子と、前記センサ素子を覆う保護カバーと、前記保護カ
バーの内外をガスが流通可能なように前記保護カバーに
設けられたガス流通路とを備え、水素と炭素の比が3:
1以上(H/C≧3)の炭化水素を含む燃料を用いる内
燃機関の排ガス浄化触媒の後方に配置される酸素センサ
であって、 水素又は一酸化炭素の濃度に応じて前記検出電極と前記
基準電極との間の出力電圧が変化するものの、前記炭化
水素の濃度に依存する出力電圧は空燃比のリッチ/リー
ンを判定する基準レベルを超えないように、前記保護カ
バーのガス流通路を通過するガス量が制限されているこ
とを特徴とする酸素センサ。 - 【請求項2】 請求項1記載の酸素センサであって、 前記保護カバーのガス流通路を通過するガス量は、40
0℃以上において前記炭化水素の濃度に依存する出力電
圧が空燃比のリッチ/リーンを判定する基準レベルを超
えない領域を有するように制限されているを特徴とする
酸素センサ。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の酸素センサであっ
て、 前記基準レベルは400〜600mVの範囲に定められ
ていることを特徴とする酸素センサ。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の酸素セ
ンサであって、 前記保護カバーの外側から内側に体積流量Q(l/min)の
大気を流したときの前記保護カバー内外の圧力差を△P
(atm)とした場合、圧力差と体積流量の二乗の比△P/
Q2が下記数1の関係を満たすことを特徴とする酸素セ
ンサ。 【数1】△P/Q2 > 1×10-5 (atm・min2・l-2) - 【請求項5】 請求項4記載の酸素センサであって、 前記△P/Q2が下記数2の関係を満たすことを特徴と
する酸素センサ。 【数2】△P/Q2 < 1×10-3 (atm・min2・l-2) - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の酸素セ
ンサであって、 前記保護カバーは1又は複数の隔壁により形成され、そ
のうち開口部総面積の最小の隔壁につきその開口部総面
積Aが下記数3の関係を満たすことを特徴とする酸素セ
ンサ。 【数3】0.1 < A < 10 (mm2)
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