JP3692748B2 - 酸素濃度検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸気ガスまたは排気ガス中の酸素濃度検出に用いて好適な酸素濃度検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジンの吸気ガスまたは排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出器として、図11(a)に示すようなものが提案されている。この検出器1は、検出素子10と、この検出素子10を活性温度(例えば650℃)以上に加熱するための電気ヒータ20とを備えており、この検出素子10の先端10a側を覆うように素子カバー3が配置されている。
【0003】
この素子カバー3は、略コップ形状の内側カバー31および外側カバー32により構成されている。これらの両カバー31、32は、ガス中に混入する水や毒物(鉛化合物等)から検出素子10を保護するとともに、電気ヒータ20により加熱される検出素子10を保温する役割を果たしている。
また、上記両カバー31、32の底部311、321には、ガス通過孔21、23が1つ形成され、上記両カバー31、32の側部312、322には、ガス通過孔22、24が周方向に等間隔に複数(例えば4個)設けられ、また、このガス通過孔22、24は軸方向にも所定距離を隔てて2列形成されている。上記両カバー31、32の底部311、321は平面形状であり、上記両カバー31、32の側部312、322は軸方向全長にわたって同径な円筒形状である。
【0004】
なお、ガスの温度が上記活性温度よりも低温である(吸気ガスは80〜140℃程度、排気ガスは100〜500℃程度である)ため、検出素子10の保温性を良好に保つように、ガス通過孔21、22、23、24の開口面積が検討されている。すなわち、側部312、322に形成されるガス通過孔22、24は、直径が約1.5mm程度の小さなものであり、底部311、321に形成されるガス通過孔21、23は、直径が約2.0mm程度の小さなものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の酸素濃度検出器1は、通常、ガソリン車のエンジンに適用されるものであったが、本発明者らが、ディーゼル車のエンジンに上記酸素濃度検出器1を適用することを試みようとしたところ、短期間で酸素濃度検出器1の検出精度が大幅に悪化することが確認された。
【0006】
以下に、酸素濃度検出器1の検出精度が悪化する原因について、発明者らが実験、検討し、確認したことを述べる。
まず、通常は、酸素濃度検出器1の軸方向に略垂直な方向(図11(a)中矢印Bで示す方向)にガスが流れるように、検出器1がガス通路に対して配置されている。一方、上記従来技術では、外側カバー32の側部322において、周方向に等間隔に複数(4個)のガス通過孔24が形成されているため、このガス通過孔24の少なくとも1つは、上記ガス流れに対向するように配置される。この結果、ガス流れに対向するガス通過孔24の外周部周辺に、ガス中に含まれる未燃焼物質(カーボン微粒子からなる煤等)が堆積する。
【0007】
ここで、ディーゼルエンジン車におけるガス中には、ガソリンエンジン車におけるガス中に比べて非常に多くの未燃焼物質が含まれているので、ガス通過孔24の周辺部への未燃焼物質の堆積量も非常に多くなる。この結果、ガス流れに対向するガス通過孔24の面積が大幅に縮小したり、完全に塞がれてしまうので、ガスが外側カバー32の内部に導入されにくくなり、ガスが検出素子10に到達しにくくなる。これにより、酸素濃度検出器1の検出精度が短期間で低下してしまう。
【0008】
また、上記未燃焼物質のうち、ガス通過孔24を通過して外側カバー32の内部へ侵入したものは、内側カバー31の表面に堆積したり、内側カバー31の通過孔22を経て内側カバー31の内部に侵入する。
そして、内側カバー31の低温(約300℃以下)時に、上記未燃焼物質が内側カバー31の表面に堆積した場合、この未燃焼物質は、内側カバー31が高温(約300℃以上)となったときに燃焼するので、このときの検出素子10近傍の酸素濃度が実際よりも小さいものとなる。これによっても、酸素濃度検出器1の検出精度が悪化する。
【0009】
また、内側カバー31の内部に侵入した未燃焼物質は、検出素子10の表面にも堆積するため、検出素子10が劣化し、これによっても、酸素濃度検出器1の検出精度が悪化する。
そこで、本出願人は、酸素濃度検出器の検出精度を高めるために、図11(c)に示すように、外側カバー32のうち、ガス流れに略平行に配置される底部321のみに、ガス通過孔23を形成することを試作検討してみた。ところが、このような試作品によると、ガス通過孔23からのガスの主流が矢印Xのように外側カバー32と内側カバー31との間に流入しようとするので、外側カバー32のうち、内側カバー31の底部に対向する内側面の部位Yにガス中の未燃焼物質が集中的に堆積することが判明した。
【0010】
この外側カバー32の内側面Yへの未燃焼物質の堆積により、内側カバー31の内側へのガス流入を阻害するので、酸素濃度検出器1の検出精度を短期間で悪化させる原因となる。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、内側カバーおよび外側カバーにて検出素子を覆うようにした酸素濃度検出器において、ガス中の未燃焼物質に起因する検出精度の低下をより的確に抑制できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ガス中の酸素濃度を検出する検出素子(10)のガス接触部(11)を覆うように配置される内側カバー(31)と、この内側カバー(31)の外側に配置され、内側カバー(31)を覆うように配置される外側カバー(32)とを備え、
この外側カバー(32)のうち、内側カバー(31)の底部(311)に対向する部位のみに、ガスが通過するガス通過孔(23)を設け、内側カバー(31)の底部(311)は、少なくとも、外側カバー(32)の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面(311c)を有する形状とし、
内側カバー(31)の底部(311)のうち、傾斜面(311c)の部位に、ガスが通過するガス通過孔(21)を設けることを特徴としている。
【0012】
これによれば、外側カバー(32)のうち、内側カバー(31)の底部(311)に対向する部位のみに、ガスが通過するガス通過孔(23)を設けることにより、ガス通過孔(23)をガスの流れに対して平行に配置することができ、その結果、ガス流れに対向するようにガス通過孔(24)を設ける従来技術のように、ガス通過孔(24)の周辺部への未燃焼物質の堆積量が短期間で増加して、ガス通過孔(24)の開口面積が大幅に縮小したり、完全に塞がれてしまうといった不具合が生じることがない。
【0013】
さらに、内側カバー(31)において、外側カバー(32)の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面(311c)にガス通過孔(21)を設けているため、ガス通過孔(21)の部位と外側カバー(32)の内側面との間隔が拡がる。そのため、外側カバー(32)の内側面に未燃焼物質が堆積した場合でも、この未燃焼物質堆積部と傾斜面(311c)のガス通過孔(21)との間隔を大きく維持できる。その結果、ガス通過孔(21)の開口状態をより確実に維持することができ、ガス中の未燃焼物質に起因する検出精度の低下を的確に抑制できる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明では、外側カバー(32)のうち、内側カバー(31)の底部(311)に対向する部位にガスが通過するガス通過孔(23)を設けるとともに、外側カバー(32)の側部(322)のうち、取付状態でガス流れの下流側に位置する部位のみに、ガスが通過するガス通過孔(24)を設け、内側カバー(31)の底部(311)は、少なくとも、外側カバー(32)の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面(311c)を有する形状とし、
内側カバー(31)の底部(311)のうち、傾斜面(311c)の部位に、ガスが通過するガス通過孔(21)を設けることを特徴としている。
【0015】
これによると、外側カバー(32)に、底部側のガス通過孔(23)と側部(322)のガス通過孔(24)とを設けているから、外側カバー(32)内へのガスの流れが良好となる。しかも、外側カバー(32)の側部(322)のガス通過孔(24)を取付状態でガス流れの下流側に位置する部位のみに設けているから、このガス通過孔(24)周辺部に未燃焼物質が堆積することはほとんどない。
【0016】
内側カバー(31)の底部(311)は、請求項3に記載のように先細り形状に形成することができる。
より具体的には、請求項4に記載のごとく、内側カバー(31)の底部(311)の先細り形状は半球形状とすることができる。
また、請求項5に記載のごとく、内側カバー(31)の底部(311)の先細り形状を多角錐状の形状にしてもよい。
【0017】
さらには、請求項6に記載のごとく、内側カバー(31)の底部(311)の先細り形状は、外側カバー(32)の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面(311c)の内周側に、この傾斜面(311c)とは逆方向に傾斜する副傾斜面(311c)を有する形状とし、この副傾斜面(311c)にも、ガスが通過するガス通過孔(26)を設けるようにしてもよい。
【0018】
また、請求項7記載の発明のように、内側カバー(31)の側部(312)にも、ガスが通過するガス通過孔(22)を設ければ、内側カバー(31)と外側カバー(32)の両側部間のガスの流れが良好となり、外側カバー(32)の内側面(Y部)への未燃焼物質の堆積をより低減できる。
また、請求項8記載の発明のように、請求項2において、内側カバー(31)の側部(312)のうち、外側カバー(32)の側部(322)のガス通過孔(24)と対向する部位にも、ガスが通過するガス通過孔(22)を設ければ、両ガス通過孔(24、22)をスムースにガスが流れるので、両カバー(31、32)内へのガスの流れをより一層良好にできる。
【0019】
また、請求項9記載の発明は、検出素子(10)により、ディーゼルエンジンにおける吸気ガスまたは排気ガス中の酸素濃度を検出することを特徴としている。これによれば、未燃焼物質が非常に多く含まれるガスが形成されるディーゼルエンジンにおいて、本発明による作用効果を特に効果的に発揮できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図3に示すように、本実施形態における酸素濃度検出器1は、自動車のディーゼルエンジン100の吸気側配管101および排気側配管102にそれぞれ1つずつ装着されている。この検出器1は、上記配管101、102の壁面に対して垂直となるように、かつ、その先端1a側が鉛直方向下方を向くように配置されている。
【0021】
そして、上記吸気側配管101の検出器1により検出される吸気ガス中の酸素濃度が電気制御装置103に入力され、この入力データに基づいて、排気ガス再循環配管105の排気ガス流量を制御する。また、上記排気側配管102の検出器1により検出される排気ガス中の酸素濃度が電気制御装置103に入力され、この入力データに基づいて噴射ポンプ104からディーゼルエンジン100に噴射される燃料噴射量を制御する。
【0022】
なお、再循環配管105は、排気側配管102を流れる排気ガスの一部を吸気側配管101へ再循環させるものであり、負圧回路切換用の電磁弁106にて、ダイヤフラム107を上下方向に変位させて、排気ガス再循環バルブ108を開閉することにより、上記排気ガス流量を調整するようになっている。
次に、酸素濃度検出器1の具体的構造を図1および図2に基づいて説明する。この酸素濃度検出器1は、断面が環状で細長いコップ形状(長尺形状)をなす検出素子10を備えており、この検出素子10の内部には、この検出素子10を活性温度(例えば650℃)以上に加熱する電気ヒータ(ヒータ手段)20を備えている。
【0023】
検出素子10の基端10b側(上記コップ形状の開口部側)には、検出素子10を吸気側配管101または排気側配管102に取り付けるための取付部材41が装着されている。この取付部材41は、検出素子10の先端10a側(上記コップ形状の底部側)を外部に露出させた状態で、タルクからなるシール部材416を介設して検出素子10を保持するものである。なお、検出素子10の先端10a側は検出対象のガスと接するガス接触部11を構成している。
【0024】
取付部材41は、上記両配管101、102に設けたネジ穴101a、102aに螺合するネジ山部414と、検出器1を上記両配管101、102に対して位置決めするフランジ部415とを有している。この取付部材41は、上記両配管101、102にネジ結合にて脱着可能に装着される。なお、取付部材41のフランジ部415と上記両配管101、102との間には、シール用のガスケット462が介設してある。
【0025】
また、取付部材41よりも検出器1の基端1b側には、相互に溶接されたカバー部材442、443、446が備えられており、取付部材41の開口部とカバー部材446とが、金属リング463を介して固定されている。また、カバー部材442、443には、カバー部材442、443の内部に大気を導入する大気導入口444、445が形成されている。
【0026】
また、前記大気導入口444、445により構成される大気導入通路の途中には、撥水性の通気フィルター(図示しない)が設けられている。そして、大気導入口444、445から導入された大気は、さらに、図示しない大気通路を通って、検出素子10の内部に導かれるようになっている。
本実施形態の検出素子10は、いわゆる限界電流式の検出素子である。すなわち、検出素子10は、酸素イオン伝導性の固体電解質からなる細長な略コップ形状の素子本体部13を備え、図1(b)に示すように、素子本体部13の内周面には内側電極14が形成され、素子本体部13の外周面全周には、絶縁層15、外側電極12、および、拡散抵抗層16が、内側から外側にかけて順に積層形成されている。
【0027】
素子本体部13の外周面のうち所定幅(例えば5.0mm)の帯状部位130には絶縁層15が形成されておらず、この帯状部位130には外側電極12が接触して設けてある。そして、外側電極12のうち上記帯状部位130に接触して設けられる部位により、外側電極12の反応部12aが構成されている。図2(a)においては、絶縁層15および拡散抵抗層16の図示を省略するとともに、外側電極12のうち反応部12aのみを図示している。
【0028】
電気ヒータ20は、図1(a)に示すように、絶縁性のセラミック本体部201に、タングステンからなる発熱部202およびリード線部203を内蔵させたものである。発熱部202は、図2(a)に示すように、反応部12aが設けられる帯状部位130と略対向して設けられており、この発熱部202により、素子本体部13の上記帯状部位130、ひいては反応部12aを重点的に加熱するようにしている。この電気ヒータ20は、ホルダ47を介して検出素子10の基端10b側により保持されている。
【0029】
そして、検出素子10の内側電極14および外側電極12は、出力取出線161、161の一端側と電気的に接続されており、電気ヒータ20の上記リード線部203は、給電線162の一端側と電気的に接続されている。この出力取出線161および給電線162は、ゴム製のブッシュ5を介してカバー部材442、443に固定されている。そして、出力取出線161、161の他端側は、電気制御装置103に内蔵されるデータ読み込み部と電気的に接続され、給電線162の他端側は、電気制御装置103のヒータ駆動回路部と電気的に接続されている。
【0030】
上記した取付部材41には、ガス接触部11を覆う素子カバー3が装着されている。この素子カバー3は、ガス接触部11を覆うように配置される内側カバー31と、内側カバー31を覆うように配置される外側カバー32とから構成されている。ここで、両カバー31、32はステンレス(SUS310等)のように耐食性に優れた金属で形成されている。
【0031】
素子カバー3は、ガス中に混入する水、毒物(鉛化合物)、および未燃焼物質(カボーン微粒子からなる煤等)が検出素子10へ侵入することを抑制する役割を果たすものである。また、ガスの温度(吸気ガスは80〜140℃程度、排気ガスは100〜500℃程度)は、上記活性温度(例えば650℃)よりも低いので、素子カバー3は、ヒータ20にて加熱される検出素子10を保温する役割も果たしている。そして、素子カバー3を内側カバー31と外側カバー32との2重構造とすることにより、上記した役割をより一層良好に果たすようにしている。
【0032】
内側カバー31は、検出素子10の先端10aに対向する底部311と、この底部311に連続する側部312とを有する略コップ形状に形成されている。また、外側カバー32は、内側カバー31の底部311に対向する底部321と、この底部321に連続する側部322とを有する略コップ形状に形成されている。
【0033】
内側カバー31の底部311は、側部312の縁部から中央先端部311aにかけて、先細り形状(本実施形態では半球形状)に形成してある。また、内側カバー31の側部312は、底部311の縁部から円筒形状に延びるように、かつ、軸方向にわたって同径となるように形成されている。
ここで、内側カバー31の底部311を先細り形状に形成する理由は、底部311に、外側カバー32の側部322の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面311cを形成するためである。このことについてより具体的に説明すると、本実施形態によると、内側カバー31の底部311の半球形状の傾斜面311cのみに、ガスが通過するガス通過孔21が設けられている。
【0034】
そして、本実施形態では、検出素子10の軸方向Tに対する傾斜角度αが鋭角的な(90°より小さい、本実施形態では60°である)部位に、ガスが通過するガス通過孔21を配置している。なお、上記傾斜角度αとは、検出素子10の軸方向Tと、半球形状の傾斜面311cの接線Rとのなす角度である。ガス通過孔21は円形状であり、半球形状の傾斜面311cの円周方向に等間隔に4個設けられている。
【0035】
これに対して、外側カバー32の底部321は平面状に形成されるとともに、検出素子10の軸方向Tに対して略垂直に配されている。外側カバー32の側部322は、底部321の縁部321aから円筒形状に延びるように、かつ、軸方向にわたって同径となるように形成されている。そして、外側カバー32の底部321の中央部のみに、ガスが通過する円形状のガス通過孔23が1つ形成されている。
【0036】
内側カバー31の側部312および外側カバー32の側部322にはガス通過孔が形成されていない。また、内側カバー31の底部311の傾斜面311cのうち、外側カバー32の底部321のガス通過孔23の中心部と直接対向する部位(つまり、底部311の中央部311a近傍)にはガス通過孔が形成されていない。内側カバー31のガス通過孔21の総面積は、外側カバー32のガス通過孔23の総面積よりも小さく構成されている。
【0037】
外側カバー32の開口端部323は取付部材41にかしめ固定されており、そして、内側カバー31の開口端部313側外周面が外側カバー32の開口端部323側内周面に溶接されている。内側カバー31には、開口端部313側が大径となるような段付き部31aが形成されており、外側カバー32には、周方向に並ぶように複数(本実施形態では3か所、図1(a)には1か所のみ図示)の内方へのくぼみ部32aが形成されている。このくぼみ部32aにより、段付き部31aを支持しており、これにより、外側カバー32の内部における、内側カバー31の位置決めがなされている。
【0038】
すなわち、内側カバー31の底部311と、外側カバー32の底部321とが、軸方向に所定距離(例えば4.5mm以上、好ましくは5.0mm程度)を隔てるように、内側カバー31および外側カバー32が位置決めして配置されている。また、内側カバー31の側部312と、外側カバー32の側部322とが、径方向に所定距離(例えば1.0mm以上、好ましくは2.0mm程度)を隔てるように、内側カバー31および外側カバー32が配置されている。
【0039】
ここで、検出素子10への上記水、毒物、および未燃焼物質の侵入の抑制と、検出素子10の保温とを図りつつ、検出素子10の応答性を確保できるように、検出素子10に対する素子カバー3の形状、寸法、上記各通過孔21、22、23の位置、径等が決定されている。
具体的には、内側カバー31の外径が9.0mm、内径が8.0mm、内側カバー31の底部311のガス通過孔21の直径が2.0mm、外側カバー32の外径が12.0mm、内径が11.0mm、外側カバー32の底部321のガス通過孔23の直径が8.0mmである。また、ガス通過孔21は、取付部材41のフランジ部415の素子カバー3側(図1(a)中下側)の面415aからの距離が30.0mmの位置にあり、ガス通過孔23は、上記面415aからの距離が35.0mmの位置にある。
【0040】
次に、本第1実施形態の酸素濃度検出器1の奏する作用効果を述べる。
まず、外側カバー32は底部321のみにガス通過孔23を備えており、このガス通過孔23は、取付状態においてガス流れに略平行に配置されるため、エンジン100の運転に伴うガス流れの圧力脈動によりガス通過孔23部分の圧力も脈動する。すなわち、ガス流れの圧力脈動により底部321に沿って流れるガス流れの速度が高くなるときは、ガス通過孔23部分の圧力が低下して外側カバー32内のガスがガス通過孔23を通って外側カバー32外へ吸引される。
【0041】
次に、ガス流れの圧力脈動により底部321に沿って流れるガス流れの速度が低くなるときは、ガス通過孔23部分の圧力が上昇して、外側カバー32外のガスがガス通過孔23を通って外側カバー32内へ流入する。
そして、外側カバー32のうち、取付状態においてガス流れと略平行に配置される底部321のみにガス通過孔23を備えているため、
▲1▼外側カバー32のガス通過孔23の周辺部への未燃焼物質の堆積を抑制でき、外側カバー32の通過孔23の開口面積縮小、閉塞を抑制できるので、外側カバー32の内部へガスを良好に導入できる。
【0042】
▲2▼外側カバー32のガス通過孔23を経て外側カバー32の内部へ未燃焼物質が侵入することを抑制でき、内側カバー31の表面への未燃焼物質の堆積を抑制できるので、内側カバー31の表面における未燃焼物質の燃焼を抑制できる。
▲3▼内側カバー31のガス通過孔21を経て内側カバー31の内部へ未燃焼物質が侵入することを抑制でき、検出素子10の表面への未燃焼物質の堆積を抑制できるので、検出素子10の劣化を抑制できる。
【0043】
▲4▼上記ガス中に含まれる毒物(鉛化合物等)が、外側カバー32の内部に侵入することを抑制でき、毒物が検出素子10の表面に堆積することを抑制できるので、検出素子10の劣化を抑制できる。
上記▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼の組み合わせにより、酸素濃度検出器1の検出精度が従来技術よりも高められている。
【0044】
更には、内側カバー31の底部311は、側部312の縁部から中央先端部311aにかけて、先細り形状(本実施形態では半球形状)に形成して、底部311に、外側カバー32の側部322の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面311cを形成し、この傾斜面311cに、ガスが通過するガス通過孔21を設けているため、ガス通過孔21の部位と外側カバー32の側部322の内側面との間隔が拡がる。
【0045】
そのため、側部322の内側面に未燃焼物質が堆積した場合(図2(a)のY部参照)でも、この未燃焼物質堆積部Yと傾斜面311cのガス通過孔21との間隔を大きく維持できるので、ガス通過孔21の開口状態をより確実に維持することができる。
また、内側カバー31の底部311と外側カバー32の底部321とを、軸方向に所定距離を隔てて配置しているので、
▲1▼未燃焼物質が内側カバー31に到達することを抑制でき、内側カバー31の表面における未燃焼物質の燃焼、および、検出素子10の劣化がさらに抑制される。よって、酸素濃度検出器1の検出精度をさらに高めることができる。
【0046】
▲2▼ガス中に混入している水等が内側カバー31に到達することを抑制でき、検出素子10の表面への被水を抑制でき、検出素子10の急冷による素子割れを抑制できる。よって、素子割れによる検出精度の低下を抑制できる。
また、内側カバー31の側部312と外側カバー32の側部322とを、軸方向Tに垂直な方向、すなわち径方向に所定距離を隔てて配置しているので、内側カバー31の側部312と外側カバー32の側部322との間に空隙が形成され、電気ヒータ20により加熱される検出素子10の保温性を向上できる。
【0047】
また、内側カバー31の底部311の傾斜面311cを半球形状に形成しているので、内側カバー31の底部311と、検出素子10の先端10a側との距離を均等化でき、底部311全体が略均等に電気ヒータ20からの熱を受けることができる。よって、底部311全体が略同温の高温状態となるため、未燃焼物質を常に良好に燃焼させることができる。また、平面的な形状とする場合に比べて製造しやすい。
【0048】
また、内側カバー31の底部311のうち、外側カバー32の底部321のガス通過孔23の開口面の中央部と直接対向する部位(つまり、中央部311a近傍)にはガス通過孔が形成されていないので、ガス中に混入している水や毒物等が内側カバー31に到達することを抑制できる。よって、検出素子10の表面への被水や被毒を抑制できる。
【0049】
また、内側カバー31のガス通過孔21の総面積を、外側カバー32のガス通過孔23の総面積よりも小さくしているので、外側カバー32の底部321と内側カバー31の底部311との間に形成される空間にガスが滞留しやすくなり、これらガス中に含まれる未燃焼物質をこの空間にて捕捉できる。よって、内側カバー31の表面や検出素子10の表面への未燃焼物質の堆積をさらに効果的に抑制できる。
【0050】
次に、図11(a)、(b)に示す従来技術の酸素濃度検出器1と、図11(c)に示す試作品の酸素濃度検出器1と、図1、2に示す第1実施形態の酸素濃度検出器1とに関して、検出器1の検出精度(応答性)を比較するために本発明者らが行なった実験、およびその結果について説明する。
なお、従来技術の検出器1では、上記各ガス通過孔の直径および配置位置は前述の通りとしている。また、図11(c)の検出器1では、内側カバー31の通過孔22の直径を1.5mmとし、この通過孔22を、内側カバー31の側部311において軸方向に2列並ぶように、かつ、周方向に4個並ぶように、合計8個形成しており、内側カバー31の通過孔21の直径を3.5mmとし、この通過孔21を底部321の中央に1つ形成してある。図11(c)の検出器1において、外側カバー32の通過孔23は、直径を8mmとし、底部321の中央に1つ形成してある。
【0051】
そして、上記各検出器1として、未使用状態のものと、ディーゼルエンジン100の上記配管101、102に装着して、ディーゼルエンジン100を100時間、運転した後のものとを用意する。そして、酸素濃度が20%、15%の空気をそれぞれ切り換えて供給できる配管に上記各検出器1を装着し、酸素濃度が20%の空気を供給する状態と、酸素濃度が15%の空気を供給する状態とを切り換えた瞬間から、上記各検出器1が酸素濃度の変化を検出するまでの時間を測定した。
【0052】
そして、未使用状態の検出器1による検出時間を初期の検出時間とし、100時間使用した後の検出器1による検出時間を耐久後の検出時間として、検出時間の変化率を算出した。なお、変化率とは、耐久後の検出時間を初期の検出時間にて割ったものである。
この結果、従来の検出器1の検出時間の変化率は約20で、図11(c)の検出器1の検出時間の変化率は4で、本実施形態の検出器1の検出時間の変化率は1であった。このように、図11(c)の検出器1および本実施形態の検出器1は、従来の検出器1よりも大幅に変化率が小さいので、検出精度を長期にわたって良好に維持できる。また、本実施形態の検出器1は、図11(c)の検出器1よりもさらに変化率が小さいので、図11(c)の検出器1よりも一層良好に、検出精度を長期にわたって維持できることを確認できた。
【0053】
(第2実施形態)
第2実施形態は、上記第1実施形態を変形したものであり、図4に示すように、内側カバー31の側部312にも、円形状のガス通過孔22を設けている。このガス通過孔22は円形状であり、側部311において、軸方向に例えば1列のみ配置し、かつ、周方向に例えば4個並ぶように形成されている。これらのガス通過孔22は、側部312のうち上記反応部12aに対向する部位以外の部位に形成されており、図4の図示例では、上記反応部12aよりも検出素子基端10b側の部位にガス通過孔22を配置している。
【0054】
本第2実施形態によると、内側カバー31の側部312にもガス通過孔22を追加設置することにより、このガス通過孔22を通過して内側カバー31の内部へガスが流入可能となるので、内側カバー31の側部312と外側カバー32の側部322との間のガス流れが良好となり、Y部への未燃焼物質の付着量を低減できる。そのため、ガス通過孔21の開口状態をより一層確実に維持することができる。
【0055】
また、内側カバー31の側部312のうち、反応部12a(図4参照)に対向する部位以外の部位に、ガス通過孔22が形成されているので、このガス通過孔22から反応部12aへ至るガスの経路が迷路構造となり、ガスが検出素子10の反応部12aの表面近傍に侵入することを抑制できる。従って、
▲1▼検出素子10のうち、反応部12aおよび反応部12a近傍部位(以下、検出素子10の出力部という)の保温性を向上でき、検出素子10の出力部を良好に活性温度以上に保つことができる。
【0056】
▲2▼反応部12aの表面に、ガス中に含まれる未燃焼物質が堆積することを抑制でき、反応部12aの劣化を抑制できる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、上記第1実施形態を変形したものであり、図5に示すように、内側カバー31の側部312、および外側カバー32の側部322に双方とも、円形状のガス通過孔22、24を設けている。このガス通過孔22、24は側部312、322のうち、取付状態でガス流れの下流側に位置する部位で、かつ、側部312、322のうち、上記反応部12aに対向する部位以外の部位のみに、1つだけ形成されている。
【0057】
本第3実施形態によれば、ガス通過孔23、21を通して、両カバー31、32内にガスが出入りするのに加えて、ガス通過孔22、24を通しても、両カバー31、32内にガスが出入りするので、ガス通過性をより良好にすることができる。
また、反応部12a(図2参照)に対向する部位以外の部位に、ガス通過孔22、24が形成されているので、このガス通過孔22、24から反応部12aへ至るガスの経路が迷路構造となり、ガスが検出素子10の反応部12aの表面近傍に侵入することを抑制できる。
【0058】
(第4実施形態)
第4実施形態は、上記第1の実施形態を変形したものであり、図6(a)および(b)に示すように、内側カバー31の底部311の先細り形状として、前述の半球形状の代わりに、多角錐形状(本第4実施形態では四角錐形状)が形成されている。
【0059】
従って、検出素子10の先端10a側(図6(a)の上側)へ傾斜する複数(本実施形態では4つ)の平面傾斜面311cを有する形状に、底部311が形成されている。なお、検出素子10の軸方向Tに対する平面傾斜面311cの傾斜角度αを例えば45°としている。このようにしても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0060】
(第5実施形態)
本実施形態は、上記第1実施形態を変形したものであり、図7(a)および(b)に示すように、内側カバー31の底部311は、中央部311aに検出素子10の軸方向に垂直な円形平面部Gを備え、この円形平面部Gから側部312の縁部にかけて、検出素子10の先端10a側(図7(a)の上側)へ傾斜する複数(本実施形態では4つ)の平面傾斜面311cを有する形状に、底部311が形成されている。なお、検出素子10の軸方向に対する平面傾斜面311cの傾斜角度αを例えば45°としている。このようにしても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0061】
(第6実施形態)
第6実施形態は、上記第1実施形態を変形したものであり、図8に示すように、内側カバー31の側部312は、底部311の半球状傾斜面311cの縁部から、徐々に拡径する円筒形状となって延びるように形成されている。なお、検出素子10の軸方向に対する内側カバー31の側部312の傾斜角度βを例えば3°としている。
【0062】
これにより、内側カバー31の底部311と外側カバー32の側部322との間の径方向距離が、内側カバー31の側部312と外側カバー32の側部322との間の径方向距離よりもさらに長くなる。よって、底部311に形成されるガス通過孔21の開口状態がより良好に維持される。
(第7実施形態)
第7実施形態は、上記第1実施形態を変形したものであり、図9に示すように、内側カバー31と外側カバー32との間に中間カバー33を備えている。この中間カバー33は、内側カバー31の底部311に対向する底部331を有する略コップ形状に形成されている。この底部331は平面状に形成されており、検出素子10の軸方向に対して略垂直に配されており、円形状のガス通過孔25が1つ形成されている。
【0063】
外側カバー32には、底部321を全面的に開口するようにガス通過孔23が形成されている。中間カバー33の底部331と外側カバー32の底部312は、検出素子10の軸方向に関して同一位置に配されている。外側カバー32の開口端部323側内周部が取付金具41に溶接固定され、中間カバー33の開口端部333側外周部が外側カバー32の開口端部323側内周部に溶接固定され、内側カバー31の開口端部313側内周部が取付金具41に溶接固定されている。
【0064】
そして、本第7実施形態によれば、素子カバー3が3重構造であるため、検出素子10の保温性をより一層良好に保つことができる。
(第8実施形態)
第8実施形態は、図5の第3実施形態を変形したものであり、図10に示すように、内側カバー31の底部311の先細り形状として、外側カバー32の側部322の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面311cの内周側に、この傾斜面311cとは逆方向に傾斜する副傾斜面311dを有する形状としている。
【0065】
そして、この副傾斜面311dにも、ガスが通過するガス通過孔26が設けられている。なお、この副傾斜面311dとガス通過孔26を設ける底部311の先細り形状を、図2の第1実施形態、図4の第2実施形態等においても採用できることはもちろんである。
(他の実施形態)
なお、上記第1実施形態では、上記傾斜角度αが60°である部位にガス通過孔21を形成していたが、上記傾斜角度αが60°より小さな部位にガス通過孔21を形成してもよいし、上記傾斜角度αが60°より大きく、かつ、90°より小さな部位にガス通過孔21を形成してもよい。
【0066】
また、上記第4、第5実施形態では、上記傾斜角度αが45°である部位にガス通過孔21を形成していたが、上記傾斜角度αが45°より小さな部位にガス通過孔21を形成してもよいし、上記傾斜角度αが45°より大きく、かつ、90°より小さな部位にガス通過孔21を形成してもよい。
また、上記第4および第5の実施形態では、内側カバー31の底部311の先細り形状を、4つの平面傾斜部311cを有する多角錐状としていたが、この平面傾斜部311cの数を5つ以上有する形状としてもよいし、3つ以下とする形状としてもよい。
【0067】
また、上記第6実施形態では、上記傾斜角度βを3°としていたが、3°より小さくてもよいし、3°より大きくてもよい。
また、上記各実施形態では、内側カバー31の底部311の傾斜面311cに形成するガス通過孔21を4つとしていたが、4つより少なくてもよいし、4つより多くてもよい。
【0068】
また、上記各実施形態では、外側カバー32の底部321は平面形状であったが、曲面形状であってもよい。また、底部321を全面的に開口する形状としてもよい。
また、上記各実施形態では、各ガス通過孔21、22、23、24、25を円形状としていたが、方形や、その他の形状でもよい。
【0069】
また、上記各実施形態では、外側カバー32の底部321にガス通過孔23を1つ形成していたが、複数形成してもよい。
また、上記各実施形態では、上記吸気側配管101および排気側配管102の両方に、酸素濃度検出器1を装着していたが、いずれか一方だけに装着するようにしてもよい。
【0070】
また、上記各実施形態では、上記配管101、102の壁面に対して垂直に検出器1を装着し、この検出器1の先端側を、吸気ガス、および排気ガスが略垂直に通過するようにしていたが、検出器1の取り付けは、上記配管101、102の壁面に対して垂直(90°)よりも多少前後にずれた角度になされてもよい。
特に、上記ガスが、その上流側から下流側にかけて、検出器1の軸方向下方側へ傾斜して流れるように、検出器1を配置することにより、外側カバー32の底面通過孔23の周辺部における未燃焼物質の堆積、および、この底面通過孔23における未燃焼物質の通過をより大幅に低減できる。
【0071】
また、上記各実施形態では、酸素濃度検出器1をディーゼルエンジン100に適用したが、他にも、天然ガスを利用した発電用エンジンの排気ガスシステムなど、ガス中に素子カバー3に堆積しやすい物質を多く含むものに適用してもよい。
また、上記各実施形態では、限界電流式の検出素子10を用いているが、他に、上記した絶縁拡散層16を有さないポンプ電流式(濃淡電池式)の検出素子を用いてもよいし、半導体式の検出素子等を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1実施形態に係わる酸素濃度検出器の縦断面図、(b)は検出素子の先端側の拡大縦断面図である。
【図2】(a)は第1実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図、(b)は(a)のA−Aに沿う横断面図である。
【図3】第1実施形態に係わる酸素濃度検出器の装着場所を示す説明図である。
【図4】第2実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図である。
【図5】第3実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図である。
【図6】(a)は第4実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図、(b)は(a)のC矢視図である。
【図7】(a)は第5実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図、(b)は(a)のC矢視図である。
【図8】第6実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図である。
【図9】第7実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図である。
【図10】第8実施形態に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図である。
【図11】(a)は従来技術に係わる酸素濃度検出器の先端側縦断面図、(b)は(a)のA−A線に沿う横断面図、(c)は本発明者らの試作品に係わる酸素濃度検出器の先端側断面図である。
【符号の説明】
10…検出素子、10a…検出素子の先端、11…ガス接触部、
12a…反応部、20…電気ヒータ、31…内側カバー、
311…内側カバーの底部、312…内側カバーの側部、32…外側カバー、
321…外側カバーの底部、322…外側カバーの側部、
21、22、23、24、25…ガス通過孔。

Claims (9)

  1. 検出対象のガスと接するガス接触部(11)を先端(10a)側に有する長尺形状に形成され、前記ガス中の酸素濃度を検出する検出素子(10)と、
    前記検出素子(10)の近傍に設けられ、前記検出素子(10)を加熱するヒータ手段(20)と、
    前記検出素子(10)の前記先端(10a)に対向する底部(311)を有する略コップ形状に形成され、前記検出素子(10)の前記ガス接触部(11)を覆うように配置される内側カバー(31)と、
    前記内側カバー(31)の外側に配置され、前記内側カバー(31)を覆うように配置される外側カバー(32)とを備え、
    前記外側カバー(32)のうち、前記内側カバー(31)の前記底部(311)に対向する部位のみに、前記ガスが通過するガス通過孔(23)が設けられており、
    前記内側カバー(31)の底部(311)は、少なくとも、前記外側カバー(32)の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面(311c)を有する形状に形成されており、
    前記内側カバー(31)の底部(311)のうち、前記傾斜面(311c)の部位に、前記ガスが通過するガス通過孔(21)が設けられていることを特徴とする酸素濃度検出器。
  2. 検出対象のガスと接するガス接触部(11)を先端(10a)側に有する長尺形状に形成され、前記ガス中の酸素濃度を検出する検出素子(10)と、
    前記検出素子(10)の近傍に設けられ、前記検出素子(10)を加熱するヒータ手段(20)と、
    前記検出素子(10)の前記先端(10a)に対向する底部(311)およびこの底部(311)に連続する側部(312)を有する略コップ形状に形成され、前記検出素子(10)の前記ガス接触部(11)を覆うように配置される内側カバー(31)と、
    前記内側カバー(31)の外側に配置され、前記内側カバー(31)を覆うように配置される外側カバー(32)とを備え、
    前記外側カバー(32)のうち、前記内側カバー(31)の前記底部(311)に対向する部位に、前記ガスが通過するガス通過孔(23)が設けられているとともに、前記外側カバー(32)の側部(322)のうち、取付状態でガス流れの下流側に位置する部位のみに、前記ガスが通過するガス通過孔(24)が設けられており、
    前記内側カバー(31)の底部(311)は、少なくとも、前記外側カバー(32)の内側面から離れる方向に傾斜する傾斜面(311c)を有する形状に形成されており、
    前記内側カバー(31)の底部(311)のうち、前記傾斜面(311c)の部位に、前記ガスが通過するガス通過孔(21)が設けられていることを特徴とする酸素濃度検出器。
  3. 前記内側カバー(31)の底部(311)は先細り形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の酸素濃度検出器。
  4. 前記内側カバー(31)の底部(311)の先細り形状は半球形状であることを特徴とする請求項3に記載の酸素濃度検出器。
  5. 前記内側カバー(31)の底部(311)の先細り形状は、多角錐状の形状であることを特徴とする請求項3に記載の酸素濃度検出器。
  6. 前記内側カバー(31)の底部(311)の先細り形状は、前記傾斜面(311c)の内周側に、この傾斜面(311c)とは逆方向に傾斜する副傾斜面(311d)を有する形状であり、
    この副傾斜面(311d)にも、前記ガスが通過するガス通過孔(26)が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の酸素濃度検出器。
  7. 前記内側カバー(31)の側部(312)にも、前記ガスが通過するガス通過孔(22)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の酸素濃度検出器。
  8. 前記内側カバー(31)の側部(312)のうち、前記外側カバー(32)の側部(322)のガス通過孔(24)と対向する部位にも、前記ガスが通過するガス通過孔(22)が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の酸素濃度検出器。
  9. 前記検出素子(10)により、ディーゼルエンジンにおける吸気ガスまたは排気ガス中の酸素濃度を検出することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の酸素濃度検出器。
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