JP6065795B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス成分の濃度を検出するガスセンサに関するするものである。
従来、自動車エンジン等の内燃機関の燃焼排気流路に、燃焼排気中に含まれる酸素等の特定ガス成分の濃度を検知するガスセンサを配設して、検知された特定ガス成分の濃度によって空燃比制御や排気処理触媒の温度制御等を行っている。
このようなガスセンサとして、ジルコニア等の酸素イオン伝導性を有する固体電解質材料を有底筒状に形成した固体電解質基体と、その外周面側において被測定ガスに接する測定電極層と、その内周面側において基準ガスとして導入された大気に接する基準電極層とからなるいわゆるコップ型の検出素子を具備し、被測定ガス中の酸素濃度と基準ガス中の酸素濃度との差によって両電極間に発生する電位差を検出して被測定ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサや、燃焼排気中の特定ガス成分の濃度から内燃機関に導入される混合気の空燃比を検出する空燃比センサや、水素イオン導電性固体電解質体を用いて被測定ガス中のアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサ等が広く用いられている、
このようなガスセンサでは、早期の活性化を図るために、通電により発熱するヒータが内蔵されており、ヒータの中心軸と、固体電解質体の中心軸とが一致し、ヒータの先端が固体電解質体の底部に当接するように保持されている。
特許文献1には、棒状若しくは断面矩形状で軸方向に伸びるヒータを有底筒状に形成した固体電解質体内において軸方向の移動が可能な状態で保持すべく、側面の一部が切り欠かれた断面C字形に形成した把持部を有するヒータ把持部を備えたガスセンサが開示されている(特許文献1図4参照)。
特許文献1にあるようなヒータ把持部では、ヒータが軸方向に移動可能とすることで、固体電解質体の底部に当接したときに、素子割れを起こり難くしている。
特開2001−305098号公報
ところが、従来のコップ型のガスセンサにおいては、ヒータと固体電解質体の内周面との間に、基準ガスとして導入された大気が存在し、固体電解質体は、ヒータによって加熱された大気を介して間接的に加熱されることになる。
このため、早期に固体電解質体を活性化温度に到達させるためには、ヒータの発熱温度を活性化温度より十分高くする必要があり、製造コストの増加や、エネルギ損失の増大を招くおそれがある。
また、ヒータにより加熱活性化された固体電解質体にカバー体に設けた開孔から侵入した水が付着すると、局所的な冷却により、固体電解質体内に大きな温度分布が発生し、熱応力われ(被水割れ)を生じるおそれもある。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、ヒータの中心軸と固体電解質体の中心軸とを径方向にずらして保持することで、ヒータの発熱部と固体電解質体の内周壁との接触面積を大きくし、ヒータから固体電解質体への熱伝導を高め、早期の活性化を図ると共に、ヒータと固体電解質体との間で作用する残留応力を低減し、固体電解質体の被水割れを起こり難くした信頼性の高いガスセンサを提供することを目的とする。
本発明ガスセンサGSは、被測定ガス中の特定成分を検出するガスセンサであって、少なくとも、
特定のイオンに対して伝導性を有する固体電解質層(400)と、基準ガスに接する基準電極層(401)と被測定ガスに接する測定電極層(402)とからなるセンサ素子検出部(40)を含み、有底筒状に形成したガスセンサ素子(4)と、
軸方向に伸びる断面矩形に形成され、前記ガスセンサ素子(4)を加熱するヒータ(5)と、
前記ガスセンサ素子(4)の内側で前記ヒータ(5)を把持するヒータ把持部(10)を設けた端子金具(1)と、
前記センサ素子検出部(40)を被測定ガス中に固定する筒状のハウジング(6)と、を具備し、
前記ヒータ把持部(10)が、
基部(100)の両側に設けられ、少なくとも、前記ヒータ(5)の短辺側の側面の先端を前記ガスセンサ素子(4)の内周壁の一部に当接させるように
前記ヒータ(5)の長辺側平面を両側から弾性的に押圧する一対の当接面(102)を具備すると共に、
前記内周壁に当接する側と反対側において、前記基部と、前記ヒータ(5)の短辺側の側面との間に設けられる、所定のクリアランス(CL)と、
前記内周壁に当接する側において、一対の前記当接面(102)間に設けられ、前記内周壁側へ向かって広がる開口端(103)を有する開口と、を備えていることを特徴とする。
本発明のガスセンサ(GS)では、前記ヒータ(5)の側面の一部が前記ガスセンサ素子(4)の内周壁に当接することで、前記ガスセンサ素子(4)の直接的な加熱が可能となり、早期の活性化を図ることができる。
また、浸水経路とヒータ(5)の下端位置との間に一定の被水回避距離(GP)を設けることで、被水割れを抑制することができる。
本発明のガスセンサの全体概要を示す縦断面図 図1A中B−Bに沿った要部横断面図 本発明のガスセンサの要部であるプラス端子金具の概要を示す側面図 図2A中B−Bに沿った断面図 図2A中C−Cに沿った断面図 図2A中D−Dに沿った断面図 図1Aのプラス端子金具の斜視図 本発明のガスセンサに用いられるヒータ通電端子金具の概要を示す斜視図 図3Aのヒータ通電端子金具の組み付け状態を示す横断面図 本発明のガスセンサに用いられるマイナス端子金具の概要を示す側面図 図4A中B−Bに沿った横断面図 本発明のガスセンサに用いられるヒータの概要を示す展開斜視図 本発明の効果を説明するための要部縦断面図 比較例と共に本発明の効果を説明するための特性図 本発明のガスセンサの変形例を示す要部縦断面図 本発明のガスセンサの他の変形例を示す要部縦断面図 本発明のガスセンサの他の変形例を示す要部縦断面図 本発明の要部であるヒータ把持部の変形例を示す横断面図 図8Aのヒータ把持部の組み付け状態を示す横断面図 本発明の要部であるヒータ把持部の他の変形例を示す横断面図 図9Aのヒータ把持部の組み付け状態を示す横断面図
図1A、図1Bを参照して、本発明の実施形態におけるガスセンサGSの概要について説明する。ガスセンサGSは、被測定ガス中の特定成分を検出するガスセンサであって、少なくとも、ガスセンサ素子4と、ガスセンサ素子4の内側に収容され、通電により発熱する発熱体51を内蔵し断面矩形で軸方向に伸びるヒータ5と、先端にヒータ5を把持するヒータ把持部10を設けたプラス端子金具1とを具備し、ヒータ把持部10が、ヒータ5の短辺側の側面の少なくとも先端をガスセンサ素子4の内周壁に当接させるようにヒータ5の長辺側平面を両側から弾性的に押圧する当接面102を具備することを特徴とする。
ヒータ5の側面がガスセンサ素子4の内周壁に当接することで、直接的な加熱が可能となり、早期にガスセンサ素子を活性化させることができる。
図1Bでは、センサ素子4の横断面方向に対して、ヒータ5からの温度が伝播する様子を模式的に矢印と等温線で示している。
本発明におけるガスセンサ素子4は、いわゆるコップ型のガスセンサ素子で、酸素イオン伝導体であるジルコニア等の特定のイオンに対して伝導性を有する固体電解質材料が用いられ、有底筒状に形成されている。
なお、以下の実施形態においては、このようなガスセンサとして典型的な酸素センサを例として説明するが、本発明は、酸素センサに限定するものではない。
電極の構造や制御方法等を変えることにより、A/F検出やNOxの検出を行ったり、水素イオンに対して伝導性を有する固体電解質体を用いることでアンモニア等を検出したりすることもできる。
本発明の要部であるヒータ把持部10は、ヒータ5の平面部を両側から所定の接点荷重Fで弾性的に押圧して保持する構造となっている。
ヒータ5の側面が少なくとも先端位置においてガスセンサ素子4の内側内周面に当接しているので、ヒータ5が発熱したときに、熱伝導により直接的にセンサ素子検出部40が加熱されることになる。
また、ヒータ把持部10とヒータ5の側面との間に所定のクリアランスCLが存在し、当接面102が所定のR形状に形成されているので、ヒータ5の表面と当接面102とは、断面方向において、点接触となるため、ガスセンサ素子4の径方向へのヒータ5の摺動が可能となっているので、ガスセンサ素子4の内周面とヒータ5の側面が当接する位置における反力を緩和することができる。
さらに、ヒータ5の側面とガスセンサ素子4の内周面との当接角度を任意に設定することができ、センサ素子検出部40がヒータ5によって直接てきに加熱される範囲を広くすることができる。
ガスセンサ素子4の先端側には、センサ素子検出部40が形成され、中腹には径大となる拡径部41が形成され、基端側には、外部との接続を図る素子基端部42が形成されている。
素子検出部40は、固体電解質層400と、固体電解質層400の内側表面に形成され、基準ガスとして導入された大気に接する基準電極層401と、固体電解質層400の外側表面に形成され、被測定ガスに接する測定電極層402とによって構成されている。
素子拡径部41は、径大となるように鍔状に張り出し、筒状のハウジング6内に所定の封止手段7等を介して固定されている。
素子基端部4の内側には、基準電極401に接続すると共にガスセンサ素子4の内側でヒータ5を把持するプラス端子金具1が設けられ、外側には測定電極402に接続するマイナス端子金具2が設けられている。
図1A、図2A、図2B、図2C、図2D、図2Eを参照して、本発明の要部であるプラス端子金具1について説明する。
プラス端子金具1は、弾性と電気伝導性に優れた公知の金属材料によって形成されている。
プラス端子金具1の先端には、ヒータ5を保持するヒータ把持部10が形成され、その基端側には、基準電極401に接続するプラス端子導通部11が形成され、さらにその基端側には、平板状で軸方向に伸びるプラス端子中継部12が形成され、さらにその基端側には、外部との接続を図るプラス信号線14との導通を図るプラス端子圧着部13が形成されている。
本実施形態におけるヒータ把持部10は、平板状の基部100の両側が折り曲げられ、ヒータ5の把持方向に向かって付勢する屈曲部101が形成され、さらにその先に、ヒータ5の把持方向に向かって凸となるように所定のホルダ半径Rを設けて湾曲する当接102が形成され、当接102の両端は、一定方向に向かって広がる開口端103を具備し、いわゆる三角クリップ状に形成されている。
ヒータ把持部10の基部100と断面矩形のヒータ5の側面との間には、ヒータ把持部側面方向クリアランスCLが設けられており、一定程度、ヒータ把持部10においてヒータ5が径方向に移動できるようなスペースが確保されている。
プラス端子導通部11は、環状に折り曲げた平板の一部か切り欠いた断面C字形をしており、内側から外側に向かって押圧力を発生するように付勢されている。
ガスセンサ素子基端部42の内側に組み付ける際には、プラス端子導通部11を縮径した状態で素子基端部42に装着する。
圧着部13は、両側に張り出す舌片を内側に倒れ込ませるようにして、外部との接続を図るプラス信号線14の芯線140を圧着する。
図1A、図3A、図3Bを参照してヒータ端子金具2について説明する。
ヒータ端子金具2は、弾性と電気伝導性に優れた平板状の金属材料を用いて形成され、ヒータ5の基端側に引き出された一対の電極部52と外部の電源との接続を図る一対のヒータ通電線24との接続を図る。
ヒータ端子金具2は、ヒータ端子導通部20、ヒータ端子屈曲部21、ヒータ端子基部22、ヒータ端子圧着部23によって構成されている。
ヒータ端子基部22は、軸方向に伸びる平板状に形成されている。
ヒータ端子屈曲部21は、ヒータ端子基部22の先端側を基端側に向かって折り返して形成されている。
ヒータ端子屈曲部21は、その先端側に設けたヒータ端子当接部20をヒータ5の表面に設けた電極部52側に向かって付勢する。
ヒータ端子当接部20は電極部52に弾性的に当接して、導通を図る。
ヒータ端子圧着部23は、ヒータ端子基部22の基端側に設けれ、導通線24の芯線240を圧着固定する。
ヒータ5の短辺側の先端側面が、ガスセンサ素子4の内周壁に当接されたときに、ヒータ5が軸方向に対して斜めに保持されることになるが、ヒータ端子当接面20が電極部52に向かって凸となるように湾曲する球面状に形成されているので、ヒータ5が如何なる角度で傾いても、常に一点で接触し、一定の接点荷重Fを維持することが可能となり、確実な導通を確保できる。
図1A、図4A、図4Bを参照して、マイナス端子金具3について説明する。
マイナス接点金具3は、弾性と電気伝導性に優れた平板状の金属材料を用いて形成され、ガスセンサ素子4の基端部42に設けられ、測定電極402と外部との接続を図るマイナス信号線34との接続を図る。
マイナス接点金具3は、マイナス端子導通部30と、マイナス端子基部31とマイナス端子圧着部33とによって構成されている。
マイナス端子導通部30は、平板状の弾性部材をガスセンサ素子4の基端部42の外径よりも僅かに小さい径の環状に折り曲げて一部を切り欠いた断面C字形に形成され、中心に向かって押圧力を発生するように付勢されている。
マイナス端子圧着部32には、マイナス信線34の芯線340が圧着されている。
図1A、図1B、図5を参照してヒータ5について説明する。
ヒータ5は、いわゆる積層型のセラミックヒータであり、断面矩形で軸方向に伸びる長尺平板状に形成されている。
ヒータ5は、アルミナ等の絶縁材料からなり平板状に形成した絶縁層50と、その内側に埋設され、タングステン、モリブデンシリサイト、ルテニウム等の公知の抵抗発熱体材料からなり通電により発熱する発熱体51と、発熱体51と外部との接続を図る電極部52と、発熱体51と電極部52との導通を図るリード部520、ビア電極521とによって構成されている。
ヒータ5は、プラス端子金具1の先端に設けたヒータ把持部10によって長辺側平面を両側から弾性的に押圧され保持され、少なくとも、ヒータ5の短辺側の側面先端がガスセンサ素子4の内周壁に当接している。
図1Aを参照して、ハウジング6について説明する。
ハウジング6は、ステンレス等の公知の金属材料を用いて筒状に形成され、内側にガスセンサ素子4を保持し、被測定ガス流路の所定位置にガスセンサ素子4の検出部40を固定する。
ハウジング6は、ガスセンサ素子4を収容するハウジング基部60と、ガスセンサ素子4の拡径部41を係止固定する素子係止部61と、ハウジング6の基端側を覆うケーシング86を固定するためのボス部62と、ガスセンサ素子4をかしめ固定する素子加締め部63と、被測定ガスを導入する空間を形成する筒状部64と被測定ガス流路に固定するためのネジ部65と、ネジ部65を締め付けるための六角部66と、素子検出部40を覆うカバー体9を固定する カバー体加締め部67とによって構成されている。
ハウジング6とガスセンサ素子4との間には、封止手段7が設けられ、両者の気密性を確保している。
封止手段7は、素子拡径部61と素子係止部61との間に介装する金属製のシールリング70と、素子拡径部61と加締め部63との間に介装され、タルク等の公知の粉末充填部材からなり筒状に形成した充填粉末部71と、アルミナ等からなり、充填粉末部71を押圧する筒状絶縁体72と、金属製のシールリング73とによって構成されている。
図1Aを参照して基端側固定手段8について説明する。基端側固定手段8は、この手のガスセンサにおいて慣用されているもので、上述の、プラス端子金具1、ヒータ端子金具2、マイナス端子金具3、プラス信号線14、一対のヒータ通電線24、マイナス信号線34を絶縁状態で保持し、外部からの水分の侵入は阻止し、基準ガスとしての大気の導入は許容するように、ガス栓センサGSの基端側を固定するものである。
基端側固定手段8は、アルミナ等の公知の絶縁材料からなる端子金具保持用絶縁体80と、端子金具保持用絶縁体80を弾性的に保持する絶縁体保持部81と、フッ素繊維等からなり大気は導入し水分は遮断する公知の撥水フィルタ82と、大気を導入するための大気導入孔83と、基端側を封止する公知の耐熱ゴム等からなる封止ゴム84、封止ゴム84をかしめ固定するケーシング加締め部85と、ステンレス等の金属製で、ハウジング6の基端側を覆う基端側封止用ケーシング86とによって構成されている。
図1Aを参照してカバー体9について説明する。カバー体9は、ステンレス等の公知の金属材料からなり、ガスセンサ素子4の検出部40を保護すべく、検出部40を覆うように筒状に形成されている。
本実施形態においては、カバー体9は、有底筒状に形成されたカバー体基部90と、カバー体基部90の側面及び底面には、カバー体基部90の内側に被測定ガスを導入し、排出するためのカバー体開孔部91が穿設され、カバー体基部90の基端側には、ハウジング6の先端に設けた加締め部67に固定するためのカバー体鍔部92が形成されている。
本実施形態においては、カバー体9として、センサ素子検出部40を覆う有底筒状の基部90の側面と底面とに開孔91を設けて、側面開孔91をセンサ素子検出部40に投影したときの基端位置から、センサ素子検出部40の内側で、その側面部が素子内周壁に当接するヒータ5の下端に至るまでの距離を、所定の被水割れ回避距離GP(具体的には、例えば、GP>0.17mm)とすることで、直接加熱領域RDIRへの直接的な被水を避けるようにしてある。
なお、センサ素子検出部40を構成する固体電解質体の熱伝導率、冷熱ストレスに対する耐久性に応じて、被水割れ回避距離GPは適宜変更し得る。
図6A、図6Bを参照して本発明の効果について説明する。図6Aに示すように、内部に発熱体51の埋設されたヒータ5の最高温度TMAX(例えば、1000℃から1400℃)に達する先端部分の側面が、センサ素子検出部40の内周壁に当接して、直接的な熱伝導によって、図中に斜線で示した範囲に及ぶ直接加熱領域RDIRの温度が速やかに上昇し、当該領域から離れるにしたがって、固体電解質体の熱伝導率に応じて、センサ素子検出部40の温度は徐々に低くなる。
太実線矢印、及び、細実線矢印の方向に直接的な熱伝導が起こり、点線矢印の方向に、輻射による間接的な熱の移動が起こる。
図6Bにおいて、点線で示す比較例は、ヒータ5zの中心軸とガスセンサ素子検出部40zの中心軸とを一致させた状態で保持した場合の温度分布を示し、一点鎖線で示す実施例1は、本発明の構成において、ヒータ5の最高温度を比較例と同じ温度に設定した場合の温度分布を示し、実線で示す実施例2は、直接加熱領域 DIR の温度が、活性化温度TACT以上を超える範囲で最高温度を低く設定した場合の温度分布を示す。
比較例では、ヒータ5zから発せられた熱エネルギが、センサ素子検出部40との間に存在する基準ガスとして導入された大気の加熱に用いられるためセンサ素子検出部40の温度が低くなる。
一方、実施例1では、センサ素子検出部40のヒータ5の側面が当接している側は、ヒータ5の表面温度が低下することなく直接伝わるので、活性化温度TACTを遙かに超える高い温度を示し、ヒータ5の側面が当接していない側の温度は比較例よりも低くなっている。
しかし、固体電解質体を用いたガスセンサGSにおいては、一部でも固体電解質体が活性化され、基準ガスと被測定ガスとの酸素濃度差があれば、基準電極401と測定電極402との間に起電力が生まれ、対象とするガス成分の検出が可能となる。
したがって、実施例1では、比較例よりも早期の活性化が可能となることが分かる。
また、センサ素子検出部40の一部でも、活性化温度を超えれば、センサとして機能するため、実施例2のように、ヒータ5の最高温度を下げることもできる。
ヒータ5の最高温度を下げることで、ヒータ5のコスト削減や、センサ素子検出部40内の温度分布を小さくし、熱ストレスを緩和して、被水割れの防止を図ることもできる。
図7A、図7B、図7Cを参照して、本発明のガスセンサGSに用いられるカバー体の変形例9a、9b、9cについて説明する。
図7Aに示す例では、複数のカバー体9aを配設した多重筒構造とし、センサ素子検出部40に最も近い内側のカバー体9aの開孔91aを投影センサ素子検出部40に投影したときの最も基端側となる位置から、センサ素子検出部40の内側で、その側面部が素子内周壁に当接するヒータ5の下端に至るまでの最短距離を所定の被水割れ回避距離GPとすることで、直接加熱領域RDIRへの直接的な被水を避けるようにしてある。
図7Bに示す例では、二重筒構造のカバー体9bの底面にのみ開孔91bを形成し、開
口91bを素子検出部40の底面に投影した位置からセンサ素子検出部40の内側で、その側面部が素子内周壁に当接するヒータ5の下端に至るまでの最短距離を所定の被水割れ回避距離GP2に設定してある。
このような構成とすることで、浸水経路から水滴が侵入して、ガスセンサ素子検出部40の底面に付着しても、その部分は、ガスセンサ素子の内周面に当接するヒータ5の側面から直接的に加熱される直接加熱領域RDIRから一定以上低下した温度であるので、熱ストレスが小さくなり、被水割れが起こり難くなっている。
図7Cに示す例では、カバー体9を廃した簡易な構成であり、ハウジング6の先端に軸方向に向かって突出し、センサ素子検出部40の周囲を覆う筒状のシュラウド67cを設け、シュラウド67cの先端から、センサ素子検出部40の内側で、その側面部が素子内周壁に当接するヒータ5の下端に至るまでの最短距離を所定の被水割れ回避距離GP3に設定してある。
センサ素子検出部40の表面にシュラウド67cの先端を投影した位置に被水しても、一定の被水割れ回避距離GP3を隔てているので、ガスセンサ素子4の内周面に当接するヒータ5の側面から直接的に加熱される直接加熱領域RDIRから一定以上低下した温度であるので、熱ストレスが小さくなり、被水割れが起こり難くなっている。
本発明に用いられる、プラス端子金具1のヒータ把持部10は、前述の形状に限られるものではなく、図8A、図8B、図9A、図9Bに示すような形状に適宜変形することができる。
図8A、図8Bを参照して、ヒータ把持部の変形例10aについて説明する。
本変形例では、ヒータ5の表面を両側から押圧する当接面が波形に屈曲して、複数箇所で当接するようになっている。
このような構成とすることで、前記実施形態と同様、径方向に移動可能にヒータ5の保持が可能である点に加え、ヒータ5を押圧する力が分散されるので、ヒータ5内部に残留する応力が緩和され、ヒータ割れの抑制を図ることもできる。
図9A,図9Bを参照して、ヒータ把持部の他の変形例10bについて説明する。
本変形例10bでは、平板状の弾性部材をC字形に折り曲げて、さらにその先端側を、内側に向かって折り返した後、ヒータ5に当接する当接102bが所定のR形状を有するように折り曲げて形成されている。
このような形状でもヒータ5の平面部を両側から弾性的に押圧して挟持するに当たり、当接面102bが湾曲しているため、径方向へのヒータ5の移動が許容され、前記実施形態と同様の効果を発揮できる。
1 プラス端子金具
10 ヒータ把持部
102 当接面
2 ヒータ端子金具
20 ヒータ端子導通部
21 ヒータ端子屈曲部
22 ヒータ端子基部
23 ヒータ端子圧着部
4 固体電解質体(ガスセンサ素子)
40 素子検出部
400 固体電解質層
401 基準電極層
402 測定電極層
5 ヒータ
6 ハウジング
67c シュラウド
9、9a カバー体
91、91a カバー体開孔部
CL ヒータ把持部側面方向クリアランス
GP 被水割れ回避距離

Claims (4)

  1. 被測定ガス中の特定成分を検出するガスセンサであって、
    少なくとも、
    特定のイオンに対して伝導性を有する固体電解質層(400)と、基準ガスに接する基準電極層(401)と被測定ガスに接する測定電極層(402)とからなるセンサ素子検出部(40)を含み、有底筒状に形成したガスセンサ素子(4)と、
    軸方向に伸びる断面矩形に形成され、前記ガスセンサ素子(4)を加熱するヒータ(5)と、
    前記ガスセンサ素子(4)の内側で前記ヒータ(5)を把持するヒータ把持部(10)を有する端子金具(1)と、
    前記センサ素子検出部(40)を被測定ガス中に固定する筒状のハウジング(6)と、を具備し、
    前記ヒータ把持部(10)が、
    基部(100)の両側に設けられ、少なくとも、前記ヒータ(5)の短辺側の側面の先端を前記ガスセンサ素子(4)の内周壁の一部に当接させるように、
    前記ヒータ(5)の長辺側平面を両側から弾性的に押圧する一対の当接面(102)を具備すると共に、
    前記内周壁に当接する側と反対側において、前記基部と、前記ヒータ(5)の短辺側の側面との間に設けられる、所定のクリアランス(CL)と、
    前記内周壁に当接する側において、一対の前記当接面(102)間に設けられ、前記内周壁側へ向かって広がる開口端(103)を有する開口と、を備えていることを特徴とするガスセンサ
  2. 前記当接面(102)が、前記ヒータ(5)の把持方向に向かって凸となるように所定のホルダ半径(R)を設けて湾曲する請求項1に記載のガスセンサ
  3. 前記ヒータ把持部(10)は、一対の前記当接面(102)間の距離が、前記ヒータ(5)の長辺側平面を押圧する位置から前記開口端(103)へ向かうほど大きくなる請求項1または2に記載のガスセンサ
  4. 前記ハウジング(6)の先端に、前記センサ素子検出部(40)の周囲を覆う、筒状のカバー体(9)、若しくは、多重筒構造のカバー体(9a)、又は、筒状のシュラウド(67c)を具備し、
    前記カバー体(9、9a)の内側に被測定ガスを導入する開孔(91、91a)、又は、前記シュラウド(67c)を、前記センサ素子検出部(40)に投影したときの基端位置から、前記ヒータ(5)の側面部の一部が前記センサ素子検出部(40)の内周壁に当接する前記ヒータ(5)の下端に至るまでの最短距離を、所定の被水割れ回避距離(GP)だけ隔てた請求項1ないし3のいずれかに記載のガスセンサ
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