JP4015860B2 - 用紙残量検知装置及びこれを用いた記録装置並びに複合機 - Google Patents

用紙残量検知装置及びこれを用いた記録装置並びに複合機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙カセット内の用紙残量を検知する用紙残量検知装置及びこれを用いた記録装置並びに複合機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置では、用紙を積載する給紙カセットを備えている。そして、この給紙カセット内の用紙残量を検知する用紙残量検知手段と、前記給紙カセットが装置本体内に装着されているか否かを検知する給紙カセット装着検知手段と、を備えている。
【0003】
具体的には、給紙カセット内に用紙を積載する底板が設けられている。この底板は給紙カセットを装置に装着していない状態では最下位まで降下し、また、給紙カセットを装置内部に装着した状態では積載された最上位置の用紙が装置内部の給紙ローラに当接する位置まで上昇する。
【0004】
そして、給紙カセット内の用紙残量検知手段は、前記底板の回動軸にエンコーダを取付け、給紙カセットを装置内部に装着した際の前記底板の上昇量を把握することにより用紙の残量を検知していた。
【0005】
また、給紙カセット装着検知手段は、用紙残量検知手段とは別に給紙カセット装着有無検知用のセンサを設け、別途給紙カセットの装着を検知していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術では、以下のような問題が生じていた。
【0007】
即ち、用紙残量検知手段として、エンコーダを用いると、継続して監視しなければ移動量が分らないため、その専用電気回路が必要となる。また、エンコーダによって把握された結果を保持するメモリも必要となる。そのため、部品点数も増加し、コスト高を招くという問題があった。
【0008】
また、給紙カセット装着検知手段は、用紙残量検知手段とは別個に専用のセンサを設けたものであるので、その分センサ数が増加し、コスト高を招くとして問題があった。
【0009】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、部品点数を削減して、用紙の残量検知を簡易且つ正確に行うことができ、さらに、用紙残量検知及び給紙カセットの装着有無を同一機構により判断することができる給紙カセット内の用紙残量検知装置及びこれを用いた記録装置並びに複合機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、給紙カセット内に設けられ用紙を積載する底板を昇降させる昇降手段の回動軸に連動する残量検知手段に複数のセンサの検知領域を通過する外周突出面と切り欠き部とを設け、この外周突出面と切り欠き部の位置の変化を複数のセンサで検知し、底板が停止した時点における複数のセンサ出力に基づいて用紙残量をソフト的に判断するものである。
【0011】
これによれば、エンコーダを用いた場合のように底板の移動中、継続して監視する必要はなく、電気的な制御回路を不要とすることができるので、部品点数の削減を図り、低コストを図ることができると共に正確な残量検知を実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様に係る用紙残量検知装置は、昇降自在に給紙カセット内に設けられ用紙を積載する底板と、前記給紙カセットが装着された場合に前記底板を上昇させる一方、取り外された場合に前記底板を降下させるように回動する昇降手段と、この昇降手段の回動に連動し前記昇降手段の回動軸と直交する方向に扇形状に広がった面とこの面の外周辺から前記給紙カセットの挿入方向に突出する外周突出面とこの外周突出面に設けられた切り欠き部とを有する残量検知手段と、前記外周突出面と切り欠き部の位置を検知し前記残量検知手段の回動に応じてオン/オフを出力する所定の位置に設けられた複数のセンサと、前記残量検知手段の回動が停止した時点で前記複数のセンサから出力されたオン/オフの組合せに基づき用紙残量を判定する判定手段とを具備し、前記給紙カセットの装着時に前記複数のセンサの少なくとも1つが必ずオンするように配置したことを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、給紙カセットを装着すればセンサの1つが必ずオンすることにより、全てのセンサ出力がオフの場合は給紙カセット未装着と判断することができると共に、いずれかのセンサ出力がオンの場合は給紙カセット装着済みと判断することができる。したがって、全てのセンサ出力がオフの場合に給紙カセット無しと設定するだけで、それ以外の場合に用紙残量を検知しつつ、給紙カセットの装着有無を容易に識別することができる。これにより、用紙残量の誤判断を防止すると共に、用紙残量検知のための機構を給紙カセットの装着有無検知のための機構に共用でき、部品点数を大幅に削減して低コストを図ることができる。
【0018】
本発明の第2の態様は、第1の態様に係る用紙残量検知装置において、前記残量検知手段の外周突出面及び切り欠き部と前記複数のセンサとの位置関係は、用紙残量の段階が1つ変化する毎に前記複数のセンサの出力が1つだけ変化するものである構成を採る。
【0019】
この構成によれば、用紙残量の段階が1つ変化する毎に複数のセンサの出力を1つだけ変化させることにより、用紙残量の変化の順序に従って、例えば、100%→75%→50%→25%、という順序に従って出力を変化させることができる。このため、例えば、100%→50%→75%のように、順序が前後しながら変化する事態を確実に防止することができるので、ユーザに装置が故障したとの印象を与える不都合を回避することができる。
【0024】
本発明の第3の態様に係る記録装置は、昇降自在に給紙カセット内に設けられ用紙を積載する底板と、前記給紙カセットが装着された場合に前記底板を上昇させる一方、取り外された場合に前記底板を降下させるように回動する昇降手段と、この昇降手段の回動に連動し前記昇降手段の回動軸と直交する方向に扇形状に広がった面とこの面の外周辺から前記給紙カセットの挿入方向に突出する外周突出面とこの外周突出面に設けられた切り欠き部とを有する残量検知手段と、前記外周突出面と切り欠き部の位置を検知し前記残量検知手段の回動に応じてオン/オフを出力する所定の位置に設けられた複数のセンサと、前記残量検知手段の回動が停止した時点で前記複数のセンサから出力されたオン/オフの組合せに基づき用紙残量を判定する判定手段とを具備し、前記給紙カセットの装着時に前記複数のセンサの少なくとも1つが必ずオンするように配置したことを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、給紙カセットを装着すればセンサの1つが必ずオンすることにより、全てのセンサ出力がオフの場合は給紙カセット未装着と判断することができると共に、いずれかのセンサ出力がオンの場合は給紙カセット装着済みと判断することができる。したがって、全てのセンサ出力がオフの場合に給紙カセット無しと設定するだけで、それ以外の場合に用紙残量を検知しつつ、給紙カセットの装着有無を容易に識別することができる。これにより、用紙残量の誤判断を防止すると共に、用紙残量検知のための機構を給紙カセットの装着有無検知のための機構に共用でき、部品点数を大幅に削減して低コストを図ることができる。
【0026】
本発明の第4の態様は、第3の態様に係る記録装置において、前記残量検知手段の外周突出面及び切り欠き部と前記複数のセンサとの位置関係は、用紙残量の段階が1つ変化する毎に前記複数のセンサの出力が1つだけ変化するものである構成を採る。
【0027】
この構成によれば、用紙残量の段階が1つ変化する毎に複数のセンサの出力を1つだけ変化させることにより、用紙残量の変化の順序に従って、例えば、100%→75%→50%→25%、という順序に従って出力を変化させることができる。このため、例えば、100%→50%→75%のように、順序が前後しながら変化する事態を確実に防止することができるので、ユーザに装置が故障したとの印象を与える不都合を回避することができる。
【0032】
本発明の第5の態様に係る複合機は、昇降自在に給紙カセット内に設けられ用紙を積載する底板と、前記給紙カセットが装着された場合に前記底板を上昇させる一方、取り外された場合に前記底板を降下させるように回動する昇降手段と、この昇降手段の回動に連動し前記昇降手段の回動軸と直交する方向に扇形状に広がった面とこの面の外周辺から前記給紙カセットの挿入方向に突出する外周突出面とこの外周突出面に設けられた切り欠き部とを有する残量検知手段と、前記外周突出面と切り欠き部の位置を検知し前記残量検知手段の回動に応じてオン/オフを出力する所定の位置に設けられた複数のセンサと、前記残量検知手段の回動が停止した時点で前記複数のセンサから出力されたオン/オフの組合せに基づき用紙残量を判定する判定手段とを具備し、前記給紙カセットの装着時に前記複数のセンサの少なくとも1つが必ずオンするように配置したことを特徴とする。
【0033】
この構成によれば、給紙カセットを装着すればセンサの1つが必ずオンすることにより、全てのセンサ出力がオフの場合は給紙カセット未装着と判断することができると共に、いずれかのセンサ出力がオンの場合は給紙カセット装着済みと判断することができる。したがって、全てのセンサ出力がオフの場合に給紙カセット無しと設定するだけで、それ以外の場合に用紙残量を検知しつつ、給紙カセットの装着有無を容易に識別することができる。これにより、用紙残量の誤判断を防止すると共に、用紙残量検知のための機構を給紙カセットの装着有無検知のための機構に共用でき、部品点数を大幅に削減して低コストを図ることができる。
【0034】
本発明の第6の態様は、第5の態様に係る複合機において、前記残量検知手段の外周突出面及び切り欠き部と前記複数のセンサとの位置関係は、用紙残量の段階が1つ変化する毎に前記複数のセンサの出力が1つだけ変化するものである構成を採る。
【0035】
この構成によれば、用紙残量の段階が1つ変化する毎に複数のセンサの出力を1つだけ変化させることにより、用紙残量の変化の順序に従って、例えば、100%→75%→50%→25%、という順序に従って出力を変化させることができる。このため、例えば、100%→50%→75%のように、順序が前後しながら変化する事態を確実に防止することができるので、ユーザに装置が故障したとの印象を与える不都合を回避することができる。
【0036】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0037】
図1は、本発明の一実施の形態に係る用紙残量検知装置が搭載される記録装置100の概略構成図である。図1に示すように、本記録装置100は、上部に原稿の読み取りを行う読取ユニット101を備え、その下方に給紙、転写、記録、定着の処理を実行する本体ユニット102を備える。本体ユニット102の所定位置には本記録装置100内の用紙残量に応じた表示を利用者に示す残量表示部が設けられている。
【0038】
本体ユニット102の底部周辺に本用紙残量検知装置が適用される給紙カセット103が設置されている。給紙カセット103は、図1に示す本記録装置100の正面から抜き取ることができる。この給紙カセット103の構成については後述する。
【0039】
給紙カセット103にセットされた用紙束から最上面の用紙がピックアップローラ104によって取り出される。なお、図1に示すように本記録装置100は、給紙カセット103と同様の給紙カセットを3段備えている。
【0040】
給紙カセット103から取り出された用紙は、給紙ローラ105によって本体ユニット102の底部から上方に向けて形成された紙パス106に送り込まれる。紙パス106には、複数の搬送ローラ107、108及び109が配置されている。
【0041】
最も上方に配置された搬送ローラ109によって搬送された用紙は、搬送ローラ110によってレジストローラ111に渡される。レジストローラ111による用紙の搬送先には、図中矢印方向に回転する感光体ドラム112が配置されている。
【0042】
感光体ドラム112の上方には、感光体ドラム112の表面に潜像画像を形成するLSU(Laser Scan Unit)113が配置されている。感光体ドラム112に形成された潜像画像に現像材(トナー)を付着させる現像装置114が感光体ドラム112に隣接して配置されている。現像装置114内部には現像材を攪拌・搬送する攪拌ローラと感光体ドラム112に現像材を付着させる現像ローラを備えている。
【0043】
感光体ドラム112の下方には、感光体ドラム112に現像材が付着することで形成された画像を、搬送される用紙に転写する転写器115が設置されている。なお、感光体ドラム112上の画像と用紙の記録領域との位置調整はレジストローラ111によって制御される。
【0044】
画像を転写し終わった感光体ドラム112の表面をクリーニングするクリーニングユニット116が感光体ドラム112に隣接して配置されている。画像が転写された用紙は搬送ベルト117によりさらに搬送される。搬送ベルト117の搬送先には定着ユニット118が配置されている。
【0045】
定着ユニット118は、定着ローラ119及び定着ローラ119に対向配置された加圧ローラ120を備えている。定着ローラ119が用紙の記録面に熱を加え、加圧ローラ120が用紙を定着ローラ119との間で押圧することにより、用紙に画像が定着する。
【0046】
定着ユニット118から排出された用紙は、排出ローラ121により本体ユニット102の外部に排出される。本体ユニット102から排出された用紙は、排紙トレイ122上に受け止められる。
【0047】
定着ユニット118と排出ローラ121との間に、用紙を本体ユニット102の外部に排出するか、両面記録を行うための両面パス123に送り込むかを切り替える切替ガイド124が配置されている。両面パス123は、切替ガイド124の近傍から下方向に向かって形成された部分(123A)と、その途中で略水平方向に向かって形成された部分(123B)とで構成されている。
【0048】
両面パス123に送り込まれた用紙は、反転ローラ125により両面パス123のうち、下方向に形成された部分123Aの延長上に形成された反転パス126に一旦引き込まれる。反転パス126に用紙が引き込まれると、反転ローラ125が反転し、用紙を両面パス123のうち、略水平方向に形成された部分123Bに送り込む。この時点で用紙の表裏が反転する。
【0049】
略水平方向に形成された両面パス123Bに送り込まれた用紙は、両面パス123B上に形成された搬送ローラ127、128及び129により搬送される。両面パス123Bは、搬送ローラ110の下方で紙パス106に連結されている。搬送ローラ127、128及び129により両面パス123Bを搬送し、紙パス106に送り込まれた用紙は、再度、感光体ドラム112の下方に送り込まれ、今度はその裏面に画像が形成される。
【0050】
なお、本記録装置100は、上述した給紙カセット103のほか、大容量の用紙を給紙可能な大容量給紙カセット130も備えている。
【0051】
図2は、本実施の形態に係る用紙残量検知装置が適用される給紙カセット103の上面図である。図3は、本実施の形態に係る用紙残量検知装置が適用される給紙カセット103の斜視図である。給紙カセット103は、本記録装置100から図2に示す上方側から取り外される一方、図2に示す下方側から本記録装置100に対して装着される。
【0052】
図2及び図3に示すように、給紙カセット103は、その筐体200の内部に用紙が積載される空間を有している。筐体200の内部には、用紙束が積載される底板201が配置されている。底板201は、図2及び図3に示す右側の一辺で筐体200の底面202に取り付けられている。後述する昇降手段によりその一辺を基準として、底板201の図2及び図3に示す左側部分が昇降可能な構成となっている。
【0053】
底板201には、複数の開口部203が形成されている。図3に示すように、底板201が給紙カセット103に取り付けられた状態で開口部203から用紙ガイド204が露出するようになっている。用紙ガイド204は、給紙カセット103に収納される用紙の側端を揃える役割を果たす。
【0054】
図2及び図3に示す筐体200の下端の所定位置に底板201を上下に昇降する昇降手段の回動軸205の一端が取り付けられている。回動軸205は、その一端が筐体200から僅かに突出した状態で筐体200に回転自在に支持されている。この回動軸205の突出した部分に図示しない駆動機構が連結される。この駆動機構から与えられる回転力に応じて回動軸205が回転する。
【0055】
この駆動機構は、図示しない底板201の上昇位置を検出するセンサからの出力に応じて回動軸205を回転させる。これに応じて、回動軸205に取り付けられた昇降手段が上下し、底板201の位置が決定される。
【0056】
図3に示すように、筐体200から突出した回動軸205の周面にギアが固定されている。このギアに噛合する複数のギアを介して回動軸205の回転が伝達される位置に用紙残量検知部材206が配置されている。用紙残量検知部材206は、筐体200に回動自在に支持されている。したがって、給紙カセット103が本記録装置100から取り外された場合には、給紙カセット103と一緒に本記録装置100の外部に出る。
【0057】
図4は、底板201及び用紙残量検知部材206周辺の拡大図である。同図に示すように、回動軸205の駆動機構が連結される側と反対側の端部に、昇降手段401が取り付けられている。回動軸205から外側に延びた昇降手段401の一端が底板201の裏面に当接する。以下、この底板201の裏面に当接する一端を当接端と呼ぶものとする。
【0058】
上述のように、回動軸205の筐体200から突出した部分には駆動機構が連結される。この駆動機構が回動軸205を図中に示す矢印A方向に回転させることで、昇降手段401が回動軸205の回転に応じて起立した状態となる。これに応じて当接端の位置も上昇するため、これに応じて底板201の位置も上昇することとなる。逆に、駆動機構との連結が外れると、昇降手段401の当接端が自重により降下するため、回動軸205が図中に示す矢印B方向に回転し、これに応じて底板201の位置も降下する。
【0059】
なお、昇降手段401は、給紙カセット103が本記録装置100に装着されている場合には回動軸205を介して駆動機構と一体となり、底板201を所定位置まで上昇させる。一方、給紙カセット103が本記録装置100から取り外された場合には、昇降手段401は、駆動機構と分離され、最下位まで降下する。これに応じて底板201の位置も降下することとなる。
【0060】
図5は、用紙残量検知部材206及び昇降手段401周辺の拡大図である。同図に示すように、用紙残量検知部材206は、回動軸205に取り付けられたギアに複数のギアを介して連結されるギア部501を有する。また、用紙残量検知部材206は、そのギア部501の回動支点から外側に向けて扇形状に広がる面(以下、「扇形状面」という)502を有する。
【0061】
扇形状面502の外周辺、すなわち円弧状の辺の淵部に、扇形状面502と直交する方向、すなわち図5に示す下方向に向けて延びる壁面が形成されている。この壁面は、扇形状面502の外周辺において給紙カセット103の挿入方向に向けて突出するため、以下において外周突出面503と呼ぶものとする。
【0062】
外周突出面503には、扇形状面502の外周辺の略中央領域に切り欠き部504が形成されている。つまり、扇形状面502の外周辺の略中央領域には、外周突出面503が形成されていない状態となっている。
【0063】
用紙残量検知部材206は、上述のように、ギア部501及び複数のギアを介して回動軸205に連結されている。したがって、回動軸205の回転に応じて用紙残量検知部材206も図中矢印AB方向に回動するようになっている。
【0064】
用紙残量検知部材206が回動する状態の側面図を図6及び図7に示す。図6は給紙カセット103の用紙残量が100%、すなわち略最大許容枚数の用紙が収納されている場合の状態を示し、図7は給紙カセット103の用紙残量が10%、すなわち、もうすぐ用紙の補充が必要になる場合の状態を示している。
【0065】
給紙カセット103の用紙残量が100%の場合には、図6に示すように、昇降手段401が略水平な状態であり、当接端が最下方の位置、すなわち筐体200の底面202付近まで降下している。これに応じて底板201も最下方の位置まで降下した状態となっている。
【0066】
昇降手段401の当接端が最下方まで降下した状態の時、用紙残量検知部材206は、図6に示すように、扇形状面502の外周辺の下端が筐体200の底面202よりも下側に沈み込み、切り欠き部504が図6に示す右側に向いた状態となっている。
【0067】
一方、給紙カセット103の用紙残量が10%の場合には、図7に示すように、昇降手段401がある程度起立した状態であり、当接端が最上方の位置、すなわち昇降手段401の最高到達点付近まで上昇している。これに応じて底板201も最上方の位置まで上昇した状態となっている。
【0068】
昇降手段401の当接端が最上方の位置付近まで上昇した状態の時、用紙残量検知部材206は、図7に示すように、図6に示した状態から図中矢印方向に回転し、その全体が筐体200の底面202よりも上方に浮かび上がり、切り欠き部504が上方に向いた状態となっている。
【0069】
本実施の形態に係る用紙残量検知装置は、このように回動する用紙残量検知部材206の外周突出面503と切り欠き部504を挟むように複数のセンサを配置し、それぞれのセンサの出力に基づいて給紙カセット103の用紙残量を検知するものである。
【0070】
図8は、用紙残量検知部材206周辺の拡大図である。本実施の形態では、図8に示すように、用紙残量検知部材206の外周突出面503の近傍に第1センサ801、第2センサ802及び第3センサ803の3つのセンサを配置している。
【0071】
それぞれのセンサは、例えば、発光素子804及び受光素子805を有する透過型のセンサで構成される。発光素子804と受光素子805とは、外周突出面503の通過位置を挟んで配置され、発光素子804からの光が外周突出面503で遮断された場合にそのセンサからオン信号が出力される一方、外周突出面503がない部分や切り欠き部504で発光素子804からの光が受光素子805で受光された場合にそのセンサからオフ信号が出力される。
【0072】
なお、これらのセンサ801〜803は、本記録装置100の筐体であって、給紙カセット103の奥側、つまり、給紙カセット103が装着された状態における用紙残量検知部材206に対応する位置に支持されている。一方、上述のように、用紙残量検知部材206は、給紙カセット103に支持されている。したがって、給紙カセット103が取り外されると、各センサ803は、検知領域から検知対象を失うため、全てのセンサ801〜803からオフ信号が出力されることとなる。
【0073】
以下、給紙カセット103の用紙残量と底板201の状態との関係について説明すると共に、各用紙残量の場合の用紙残量検知部材206とセンサ801〜803との位置関係について説明する。
【0074】
図9は、給紙カセット103の用紙残量が100%の場合の側面図である。上述の図8は、給紙カセット103の用紙残量が100%の場合における用紙残量検知部材206とセンサ801〜803との位置関係を示している。なお、以下に示す給紙カセット103の側面図には、用紙残量検知部材206とセンサ801〜803との関係を示す図との整合を取るため、本記録装置100の正面側から示したものを用いる。
【0075】
図6で説明したように、給紙カセット103の用紙残量が100%の場合には、昇降手段401の当接端が最下方の位置、すなわち筐体200の底面202付近まで降下し、これに応じて底板201も最下方の位置にまで降下した状態となっている。
【0076】
このとき、本実施の形態では用紙残量検知部材206を、図8に示す位置に配置するようにしている。具体的には、切り欠き部504が第2センサ802の検知領域に配置され、第3センサ803の検知領域に外周突出面503が配置され、第1センサ801の検知領域には外周突出面503が到達しないようになっている。
【0077】
このため、第1センサ801及び第2センサ802の受光素子805は、発光素子804からの光を受光し、オフ信号を出力する。一方、第3センサ803の受光素子805は、発光素子804からの光を受光できず、オン信号を出力する。
【0078】
図10は、給紙カセット103の用紙残量が75%の場合の側面図である。図11は、給紙カセット103の用紙残量が75%の場合における用紙残量検知部材206とセンサ801〜803との位置関係を示す図である。
【0079】
給紙カセット103の用紙残量が75%の場合には、昇降手段401の当接端が図9に示す状態からわずかに上昇した状態となっている。これに応じて底板201もわずかに上昇した状態となっている。
【0080】
このとき、用紙残量検知部材206の状態は、図11に示すように、切り欠き部504が第2センサ802の検知領域を通過し、第2センサ802及び第3センサ803の検知領域に外周突出面503が配置され、第1センサ801の検知領域には外周突出面503が到達しないようになっている。
【0081】
このため、第1センサ801の受光素子805は、発光素子804からの光を受光し、オフ信号を出力する。一方、第2センサ802及び第3センサ803の受光素子805は、発光素子804からの光を受光できず、オン信号を出力する。
【0082】
図12は、給紙カセット103の用紙残量が50%の場合の側面図である。図13は、給紙カセット103の用紙残量が50%の場合における用紙残量検知部材206とセンサ801〜803との位置関係を示す図である。
【0083】
給紙カセット103の用紙残量が50%の場合には、昇降手段401の当接端が図10に示す状態からわずかに上昇し、給紙カセット103の筐体200の高さのおよそ半分まで上昇した状態となっている。これに応じて底板201の端部も筐体200の高さのおよそ半分まで上昇した状態となっている。
【0084】
このとき、用紙残量検知部材206の状態は、図13に示すように、切り欠き部504が図11に示した状態からさらに移動し、全てのセンサ801〜803の検知領域に外周突出面503が配置されるようになっている。
【0085】
このため、全てのセンサ801〜803の受光素子805が発光素子804からの光を受光できず、オン信号を出力する。
【0086】
図14は、給紙カセット103の用紙残量が25%の場合の側面図である。図15は、給紙カセット103の用紙残量が25%の場合における用紙残量検知部材206とセンサ801〜803との位置関係を示す図である。
【0087】
給紙カセット103の用紙残量が25%の場合には、昇降手段401の当接端が図12に示す状態からわずかに上昇した状態となっている。これに応じて底板201もわずかに上昇した状態となっている。
【0088】
このとき、用紙残量検知部材206の状態は、図15に示すように、切り欠き部504が図13に示した状態からさらに移動し、第3センサ803の検知領域に配置され、第1センサ801及び第2センサ802の検知領域に外周突出面503が配置されるようになっている。
【0089】
このため、第1センサ801及び第2センサ802の受光素子805は、発光素子804からの光を受光できず、オン信号を出力する。一方、第3センサ803の受光素子805は、発光素子804からの光を受光し、オフ信号を出力する。
【0090】
図16は、給紙カセット103の用紙残量が10%の場合の側面図である。図17は、給紙カセット103の用紙残量が10%の場合における用紙残量検知部材206とセンサ801〜803との位置関係を示す図である。
【0091】
給紙カセット103の用紙残量が10%の場合には、昇降手段401の当接端が図14に示す状態からわずかに上昇し、給紙カセット103の筐体200の高さまで上昇した状態となっている。これに応じて底板201の端部も筐体200の高さまで上昇した状態となっている。
【0092】
このとき、用紙残量検知部材206の状態は、図17に示すように、切り欠き部504が図15に示した状態からさらに移動するが第3センサ803の検知領域を通過せず、第1センサ801の検知領域に外周突出面503が配置され、第2センサ802の検知領域から外周突出面503が通過するようになっている。
【0093】
このため、第2センサ802及び第3センサ803の受光素子805は、発光素子804からの光を受光し、オフ信号を出力する。一方、第1センサ803の受光素子805は、発光素子804からの光を受光できず、オン信号を出力する。
【0094】
本実施の形態に係る用紙残量検知装置は、このような給紙カセット103の用紙残量に応じて回動する用紙残量検知部材206の停止位置に応じて出力されるセンサ801〜803からのオン/オフ信号に基づいて用紙残量を判定する。
【0095】
以下、このようなセンサ801〜803の出力に応じて用紙残量を判定する本用紙残量検知装置のハード構成について説明する。図18は、本実施の形態に係る用紙残量検知装置の構成を示すハードブロック図である。
【0096】
CPU1801は、本用紙残量検知装置の判定手段としての役割を果たし、本用紙残量検知装置全体の制御を行う。このCPU1801にROM1802及びRAM1803がバスを介して接続されている。
【0097】
ROM1802には、CPU1801が実行する制御プログラムが格納され、この制御プログラムを実行することで本用紙残量検知装置の制御が行われる。RAM1803は、CPU1801の作業領域としての役割を果たす。
【0098】
本実施の形態において、ROM1802には、センサ801〜803からの出力と用紙残量とが対応づけられたセンサ出力テーブルが格納されている。図19(a)は、ROM1802に格納されたセンサ出力テーブルの構成を示す図である。なお、図19(b)は、本実施の形態と異なるセンサ出力テーブルの例を示すものである。この図19(b)に示すセンサ出力テーブルについては後述する。
【0099】
図19(a)に示すように、センサ出力テーブルには、0〜5までの6つの行番号が指定され、その行番号に応じてそれぞれのセンサの出力、給紙カセット103の有無及び給紙カセット103内の用紙残量が対応づけられている。なお、図19においては、センサ801〜803から出力されるオフ信号に「0」を割り当てている一方、オン信号に「1」を割り当てている。
【0100】
例えば、行番号2についてみると、センサ801、センサ802及びセンサ803から出力される信号がそれぞれオフ信号、オン信号及びオン信号と登録され、給紙カセット103の有無が「カセットあり」と登録され、用紙残量が「残量レベル4:用紙残量75%」と登録されている。
【0101】
CPU1801は、用紙残量検知部材206の停止位置に応じてセンサ801〜803から出力されるオン/オフ信号と、上述のセンサ出力テーブルに登録された内容とを比較し、給紙カセット103内の用紙残量を判定する。
【0102】
上述の例でいえば、用紙残量検知部材206のある停止位置に応じてセンサ801〜803から出力されるオン/オフ信号がそれぞれオフ信号、オン信号及びオン信号であった場合には、この信号に基づいて、センサ出力テーブルに登録された行番号2の内容を検索し、用紙残量が75%であることを判定する。
【0103】
また、CPU1801に残量表示部1804及び給紙カセット制御部1805が接続されている。残量表示部1804は、CPU1801の制御の下、本記録装置100の利用者に用紙残量を表示する。残量表示部1804は、例えば、液晶パネルに用紙残量に応じたマーク又はメッセージを表示する構成を採る。なお、LED等で用紙残量を表示するようにしても構わない。
【0104】
給紙カセット制御部1805は、CPU1801の制御の下、給紙カセット1805周辺の構成の制御を行う。具体的には、上述の駆動機構としての底板201を上昇させるモータ(以下、「底板上昇モータ」という)1806、用紙残量検知部材206周辺に配置されたセンサ801〜803で構成される残量センサ1807、底板201の上昇位置を検出するためのセンサ(以下、「底板上昇位置検出センサ」という)1808との間において以下の制御を行う。
【0105】
底板上昇位置検出センサ1808は、底板201に積載された用紙束の最上層に配置された用紙の位置を検出することで、最上層の用紙がピックアップローラ104で取り出される位置まで底板201が上昇したか否かを検出し、検出結果を給紙カセット制御部1805に通知する。
【0106】
最上層の用紙がピックアップローラ104で取り出される位置まで到達していない場合には、その旨を示す信号が底板上昇位置検出センサ1808から給紙カセット制御部1805に出力される。この通知を受けて、給紙カセット制御部1805は、底板上昇モータ1806に対して底板201を上昇させるように指示する。この指示に応じて底板上昇モータ1806が、最上層の用紙がピックアップローラ104で取り出される位置まで底板201を上昇させる。
【0107】
この間、残量センサ1807は、用紙残量検知部材206との位置関係に応じてオン/オフ信号を給紙カセット1805に出力している。そして、底板201が停止したならば、給紙カセット制御部1805は、その時点で残量センサ1807から出力された信号をCPU1801に通知する。
【0108】
以下、このような構成を有する本用紙残量検知装置における給紙カセット103の有無及び用紙残量の検知動作について説明する。図20は、本用紙残量検知装置における給紙カセット103の有無及び用紙残量の検知動作を説明するためのフロー図である。
【0109】
残量センサ1807を構成するセンサ801〜803は、常に用紙残量検知部材206との位置関係に応じたオン/オフ信号を給紙カセット制御部1805に出力している。給紙カセット制御部1805は、底板201の上昇が停止した時点でその出力信号をCPU1801に通知する。
【0110】
この出力信号を受けると、CPU1801は、まず、センサ801の出力信号を変数sns1に保存する(ST2001)。次に、センサ802の出力信号を変数sns2に保存する(ST2002)。次に、センサ803の出力信号を変数sns3に保存する(ST2003)。なお、このセンサ801〜803の出力信号は、RAM1803の一定領域に保存される。
【0111】
センサ801〜803の出力信号をRAM1803に保存した後、センサ出力テーブル上の検索対象行番号iに、センサ出力テーブルの最小行である0(行)を入力する(ST2004)。そして、入力した検索対象行番号iが、センサ出力テーブルの最大行である6(行)未満であるかを判定する(ST2005)。
【0112】
検索対象行番号iが6(行)未満であるならば、CPU1801は、まず、センサ出力テーブルにおけるi行のセンサ801の内容を変数mtx1に保存する(ST2006)。次に、センサ出力テーブルにおけるi行のセンサ802の内容を変数mtx2に保存する(ST2007)。次に、センサ出力テーブルにおけるi行のセンサ803の内容を変数mtx3に保存する(ST2008)。なお、このセンサ出力テーブルにおけるi行のセンサ801〜803の内容は、RAM1803の一定領域に保存される。
【0113】
次に、CPU1801は、ST2001〜ST2003で保存したセンサ801〜803のそれぞれの出力信号と、センサ出力テーブル上におけるi行のセンサ801〜803のそれぞれの内容が一致するか判定する(ST2009)。具体的には、変数sns1と変数mtx1とが、変数sns2と変数mtx2とが、変数sns3と変数mtx3とがそれぞれ一致するかを判定する。
【0114】
1つでも一致しないものがある場合には、CPU1801は、ST2010において、検索対象行番号iを1つ繰り上げた後、ST2005〜ST2009の処理を行う。
【0115】
この処理を繰り返す内にST2009で全てが一致すると判定した場合には、CPU1801は、該当した行番号に対応してセンサ出力テーブル上に登録された給紙カセット103の有無及び用紙残量を、本記録装置100における現在の状態と判断し(ST2011)、処理を終了する。
【0116】
このとき、残量表示部1804には、CPU1801の制御の下、本記録装置100における現在の状態と判断された用紙残量が表示される。
【0117】
一方、ST2005〜ST2009の処理を繰り返す内にST2005で検索対象行番号iが6(行)以上になったならば、CPU1801は、用紙残量検知における異常判定とみなす(ST2012)。なお、用紙残量検知における異常判定を残量表示部1804に表示することは実施の形態として好ましい。
【0118】
以下、具体例を示す。例えば、ST2001〜ST2003において、変数sns1、sns2、sns3にそれぞれオフ信号、オン信号、オン信号が保存されたものとする。すなわち、用紙残量検知部材206とセンサ801〜803との位置関係が図11に示す状態の場合であるものとする。
【0119】
ST2004においては、まず、検索対象行番号iに0が入力される。このため、ST2006〜ST2007においては、変数mtx1、mtx2、mtx3にそれぞれオフ信号、オフ信号、オフ信号が保存される。ST2009の判定においては、全ての変数の値が一致していないため、処理がST2010を経てST2005に戻される。
【0120】
今度は、検索対象行番号iに1が入力されている。このため、ST2006〜ST2007においては、変数mtx1、mtx2、mtx3にそれぞれオフ信号、オフ信号、オン信号が保存される。ST2009の判定においては、全ての変数の値が一致していないため、処理がST2010を経てST2005に戻される。
【0121】
今度は、検索対象行番号iに2が入力されている。このため、ST2006〜ST2007においては、変数mtx1、mtx2、mtx3にそれぞれオフ信号、オン信号、オン信号が保存される。ST2009の判定においては、全ての変数の値が一致しているため、この該当行に対応した状態、すなわち、センサ出力テーブル上の行番号2に対応した「カセットあり」及び「残量レベル4:75%」が本記録装置100における現在の状態と判断される。
【0122】
このように本実施の形態の用紙残量検知装置によれば、給紙カセット103内に設けられ用紙を積載する底板201を昇降させる昇降手段401の回動軸205に連動する残量検知部材206にセンサ801〜803の検知領域を通過する外周突出面503と切り欠き部504とを設け、この外周突出面503と切り欠き部504の位置の変化をセンサ801〜803で検知する。そして、底板201が停止した時点でセンサ801〜803から出力されるオン/オフ信号に基づいて用紙残量をソフト的に判断する。このため、エンコーダを用いた場合のように底板201の移動中、継続して監視する必要はなく、電気的な制御回路を不要とすることができる。したがって、部品点数の削減を図り、低コストを図ることができると共に正確な残量検知を実現することができる。
【0123】
なお、本実施の形態では、本記録装置100に給紙カセット103が装着された場合には、センサ801〜803の少なくとも1つは必ずオン信号を出力するように配置している。一方、給紙カセット103が取り外された場合には用紙残量検知部材206も給紙カセット103と一緒に移動し、センサ801〜803の検知領域から退避し、全てのセンサ出力がオフ状態となる。
【0124】
このため、全てのセンサ801〜803からオフ信号が出力された場合は給紙カセット103が未装着と判断することができる一方、センサ801〜803のいずれかからオン信号が出力された場合は給紙カセット103が装着済みと判断することができる。したがって、全てのセンサ出力がオフ状態の場合に給紙カセット103なしと設定するだけで、それ以外の場合に用紙残量を検知しつつ、給紙カセット103の装着有無を容易に識別することができる。これにより、用紙残量の誤判断を防止すると共に、用紙残量検知のための機構を給紙カセット103の装着有無検知のための機構に共用でき、部品点数を大幅に削減して低コストを図ることができる。
【0125】
また、本実施の形態では、用紙残量検知部材206の外周突出面503及び切り欠き部504の位置を検知する3個のセンサ801〜803を配置している。3個のセンサ801〜803から出力されるオン/オフ信号の組合せは、数学的に8通り存在する。図19(b)は、3個のセンサにより判定される用紙残量の8通りの組合せを示している。
【0126】
このように8通り全ての組合せを利用した場合には、図19(b)に示すように、残量レベル7から残量レベル6に変化する場合や残量レベル4から残量レベル3に変化する場合のように、2つのセンサ出力が同時に変化すべきことが予定される。しかし、センサ801〜803の取付位置に余裕を持たせた場合、2つのセンサ出力が同時に変化すべきことが予定されているにも関わらず、それぞれのセンサ出力が時間的に前後して変化する事態が発生し得る。
【0127】
例えば、図19(b)に示す残量レベル7から残量レベル6へ変化する場合は、センサ803の出力が先行してオフ状態となることに起因して、残量レベル7からカセット抜けを経由して残量レベル6へ変化するか、あるいは、センサ802の出力が先行してオン状態となることに起因して、残量レベル7から残量レベル5を経由して残量レベル6へ変化するという事態が生じ得る。このように意図する残量レベルに直接、移行しない場合には、残量レベルを残量表示部1804に表示した場合に、ユーザに誤解を与えることとなる。
【0128】
本実施の形態の用紙残量検知装置では、このような事態を回避するため、図19(a)に示すようにセンサ出力テーブルを設定し、底板201を上昇させて用紙残量レベルが変化したときに、センサ801〜803の出力を1つだけ変化させるように設定している。言い換えると、図19(b)に示す2つのセンサ出力が同時に変化する内容を除去したセンサ出力テーブルの内容としている。
【0129】
これにより、センサ801〜803の取付位置にある程度余裕を持たせた場合でも、用紙残量の変化の順序に従って、例えば、残量表示部1804の表示を100%→75%→50%→25%、という順序に従って変化させることができる。このため、例えば、残量表示部1804の表示が100%→50%→75%のように、順序が前後しながら変化する事態を確実に防止することができるので、ユーザに装置が故障したとの印象を与える不都合を回避することができる。
【0130】
なお、本実施の形態では、用紙残量検知装置を備えた記録装置100について説明しているが、これに限定されず、用紙の残量を検知する必要がある装置であれば、どのような装置にも適用することができる。例えば、プリンタ機能、コピー機能及びファックス機能のいずれか2つ以上の機能を有する、複合機などに適用することができる。
【0131】
また、本実施の形態では、用紙残量検知部材206の近傍に配置されるセンサの個数が3個である場合について説明している。しかし、これに限定されず、上述したように、ユーザの誤認識を回避できるようにセンサ出力テーブルを設定すれば、3個以上のセンサを用いても実現できることは言うまでもない。
【0132】
また、本実施の形態では、用紙残量検知部材206を扇形状面502、外周突出面503及び切り欠き部504で構成した場合について説明している。しかし、用紙残量検知部材206は、これに限定されず、センサ801〜803の検知領域を、本実施の形態のように通過又は退避できる構成あれば、どのようなものを用いてもよい。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、部品点数を削減して、用紙の残量検知を簡易且つ正確に行うことができ、さらに、用紙残量検知及び給紙カセットの装着有無を同一機構により判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る用紙残量検知装置が搭載される記録装置の概略構成図
【図2】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置が適用される給紙カセットの上面図
【図3】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置が適用される給紙カセットの斜視図
【図4】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置の底板及び用紙残量検知部材周辺の拡大図
【図5】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置の用紙残量検知部材及び昇降手段周辺の拡大図
【図6】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置の用紙残量検知部材が回動する状態の側面図
【図7】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置の用紙残量検知部材が回動する状態の側面図
【図8】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置の用紙残量検知部材周辺の拡大図
【図9】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置における給紙カセットの用紙残量が100%の場合の側面図
【図10】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置における給紙カセットの用紙残量が75%の場合の側面図
【図11】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置において、給紙カセットの用紙残量が75%の場合における用紙残量検知部材とセンサとの位置関係を示す図
【図12】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置における給紙カセットの用紙残量が50%の場合の側面図
【図13】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置において、給紙カセットの用紙残量が50%の場合における用紙残量検知部材とセンサとの位置関係を示す図
【図14】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置における給紙カセットの用紙残量が25%の場合の側面図
【図15】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置において、給紙カセットの用紙残量が25%の場合における用紙残量検知部材とセンサとの位置関係を示す図
【図16】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置における給紙カセットの用紙残量が10%の場合の側面図
【図17】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置において、給紙カセットの用紙残量が10%の場合における用紙残量検知部材とセンサとの位置関係を示す図
【図18】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置の構成を示すハードブロック図
【図19】(a)上記実施の形態に係る用紙残量検知装置のROMに格納されたセンサ出力テーブルの構成を示す図
(b)上記実施の形態に係る用紙残量検知装置のROMに格納されたセンサ出力テーブルと異なるセンサ出力テーブルの構成の一例を示す図
【図20】上記実施の形態に係る用紙残量検知装置における給紙カセットの有無及び用紙残量の検知動作を説明するためのフロー図
【符号の説明】
100 記録装置
103 給紙カセット
200 筐体(給紙カセット)
201 底板
202 底面
203 開口部
204 用紙ガイド
205 回動軸
206 用紙残量検知部材
401 昇降手段
501 ギア部
502 扇形状面
503 外周突出面
504 切り欠き部
801〜803 センサ
804 発光素子
805 受光素子
1801 CPU
1802 ROM
1803 RAM
1804 残量表示部
1805 給紙カセット制御部
1806 底板上昇モータ
1807 残量センサ
1808 底板上昇位置検出センサ

Claims (6)

  1. 昇降自在に給紙カセット内に設けられ用紙を積載する底板と、前記給紙カセットが装着された場合に前記底板を上昇させる一方、取り外された場合に前記底板を降下させるように回動する昇降手段と、この昇降手段の回動に連動し前記昇降手段の回動軸と直交する方向に扇形状に広がった面とこの面の外周辺から前記給紙カセットの挿入方向に突出する外周突出面とこの外周突出面に設けられた切り欠き部とを有する残量検知手段と、前記外周突出面と切り欠き部の位置を検知し前記残量検知手段の回動に応じてオン/オフを出力する所定の位置に設けられた複数のセンサと、前記残量検知手段の回動が停止した時点で前記複数のセンサから出力されたオン/オフの組合せに基づき用紙残量を判定する判定手段とを具備し、前記給紙カセットの装着時に前記複数のセンサの少なくとも1つが必ずオンするように配置したことを特徴とする用紙残量検知装置。
  2. 前記残量検知手段の外周突出面及び切り欠き部と前記複数のセンサとの位置関係は、用紙残量の段階が1つ変化する毎に前記複数のセンサの出力が1つだけ変化するものであることを特徴とする請求項1記載の用紙残量検知装置。
  3. 昇降自在に給紙カセット内に設けられ用紙を積載する底板と、前記給紙カセットが装着された場合に前記底板を上昇させる一方、取り外された場合に前記底板を降下させるように回動する昇降手段と、この昇降手段の回動に連動し前記昇降手段の回動軸と直交する方向に扇形状に広がった面とこの面の外周辺から前記給紙カセットの挿入方向に突出する外周突出面とこの外周突出面に設けられた切り欠き部とを有する残量検知手段と、前記外周突出面と切り欠き部の位置を検知し前記残量検知手段の回動に応じてオン/オフを出力する所定の位置に設けられた複数のセンサと、前記残量検知手段の回動が停止した時点で前記複数のセンサから出力されたオン/オフの組合せに基づき用紙残量を判定する判定手段とを具備し、前記給紙カセットの装着時に前記複数のセンサの少なくとも1つが必ずオンするように配置したことを特徴とする記録装置。
  4. 前記残量検知手段の外周突出面及び切り欠き部と前記複数のセンサとの位置関係は、用紙残量の段階が1つ変化する毎に前記複数のセンサの出力が1つだけ変化するものであることを特徴とする請求項3記載の記録装置。
  5. 昇降自在に給紙カセット内に設けられ用紙を積載する底板と、前記給紙カセットが装着された場合に前記底板を上昇させる一方、取り外された場合に前記底板を降下させるように回動する昇降手段と、この昇降手段の回動に連動し前記昇降手段の回動軸と直交する方向に扇形状に広がった面とこの面の外周辺から前記給紙カセットの挿入方向に突出する外周突出面とこの外周突出面に設けられた切り欠き部とを有する残量検知手段と、前記外周突出面と切り欠き部の位置を検知し前記残量検知手段の回動に応じてオン/オフを出力する所定の位置に設けられた複数のセンサと、前記残量検知手段の回動が停止した時点で前記複数のセンサから出力されたオン/オフの組合せに基づき用紙残量を判定する判定手段とを具備し、前記給紙カセットの装着時に前記複数のセンサの少なくとも1つが必ずオンするように配置したことを特徴とする複合機。
  6. 前記残量検知手段の外周突出面及び切り欠き部と前記複数のセンサとの位置関係は、用紙残量の段階が1つ変化する毎に前記複数のセンサの出力が1つだけ変化するものであることを特徴とする請求項5記載の複合機。
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