JP4015570B2 - 梁受け金具及びこの梁受け金具を用いた接合構造 - Google Patents

梁受け金具及びこの梁受け金具を用いた接合構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、梁の端面を横架材又は柱等の相手材側面に突き当てて接合する梁受け金具及びこの梁受け金具を用いた接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造軸組構造において、梁の端面を横架材、柱等の相手材側面に突き当て、梁受け金具によって接合することがしばしば行われている。
従来、この種の梁受け金具としては、梁に固定する2枚の側板と、相手材に固定する相手材固定部(ほぞ部)とから成り、2枚の側板の後縁を相手材固定部で連結したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような梁受け金具は、現場での作業を省くために、予め部材加工工場で相手材の側面に取り付けておき、現場では、所定位置に配置した相手材の側面に、梁受け金具を用いて梁の端面を接合するだけであることが多い。
ところが、上記梁受け金具を取り付けた相手材の側面には側板が突出しているので、運搬の際に引っかかり易くて危険であり、運搬車の荷台に積み込む場合にも、側板が邪魔になって多数の相手材を隙間無く積み重ねることができない。
【0003】
また、相手側部材と梁側部材とを蝶番を介して回動自在に接合し、梁側部材を倒すことができる梁受け金具が公知である(特許文献2参照)。
しかし、この梁受け金具は、家屋の形状等に応じて、相手材に対する梁の角度を変えて接合することを目的としており、運搬時の利便性を考慮したものではない。
また、別体の蝶番を相手側部材及び梁側部材に溶接等により接合してあるため、部品数が多く、加工も面倒である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−164653号公報
【特許文献2】
登録意匠第973999号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、構造が簡単で加工しやすく、工場で予め相手材に取り付けておいても運搬の邪魔になりにくい梁受け金具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の梁受け金具は、梁の端面を横架材、柱等の相手材側面に突き当てて接合するものであって、梁側部材と、相手側部材と、梁側部材と相手側部材とを回動可能に連結するピンを備える。梁側部材は、梁に固定する梁固定片と、梁固定片の基部を屈曲して形成したピン挿通筒とから成る。相手側部材は、相手材の側面に固定する相手材固定片を折曲げて、梁側へ突出する隆起部を形成すると共に、隆起部の先端部においてピン挿通筒と同軸上に重なる部分に、梁側へ凸に湾曲する筒状部を形成して成る。ピン挿通筒及び筒状部にピンを挿通してある。
【0007】
梁側部材及び相手側部材は、それぞれ1枚の鉄板、ステンレス鋼板等をプレス成形したもので、蝶番部を構成するピン挿通筒及び筒状部は、それぞれ梁固定片及び相手材固定片を折り曲げることにより一体に形成してある。また、ピン挿通筒と筒状部とを噛み合わせて同軸上に並べ、ここにピンを挿通して梁側部材と相手側部材を組立てる。
梁受け金具を取り付けた相手側部材を運搬する際には、ピンを中心として梁側部材を回動させ、梁固定片を相手材側面と平行になるよう倒す。また、現場で相手側部材を配置したら、梁側部材を逆回転させて梁固定片を相手材側面から張り出し、梁固定片に梁を固定する。
【0008】
隆起部の先端部において、ピン挿通筒と一致する部分を相手材側へ陥没させて、ピン挿通筒を受け入れる退避部を形成し、梁固定片が相手材固定片と略平行な状態にある時、及び、梁固定片が相手材固定片から張り出した状態にある時に、ピン挿通筒と退避部との相対的な回動を規制する係止部を設けることもある。
相手材固定片を相手材側面に取り付け、梁固定片を相手材固定片と平行になるよう倒すと、移動中に梁固定片が相手材側面から張り出して邪魔になることが無い。また、相手材を所定位置に設置した後、梁固定片を張り出すと、その位置で回動規制されて揺動しないため、梁を固定しやすい。
梁固定片と梁との固定作業を容易にし、梁の重量を分散して受けるために、梁固定片の先端下部に、梁を下方から支持する受け部を形成すると良い。
【0009】
梁受け金具を用いた接合構造は、相手材の側面にホゾ穴を形成すると共に、ホゾ穴の底面に相手材固定片を当てて相手材を貫通しないビス等の固定具で固定し、梁の端面に形成したホゾをホゾ穴と係合し、梁の端面から形成したスリットに梁固定片を挿入し、梁と梁固定片をドリフトピン等の接合具で貫通して固定してある。
ホゾをホゾ穴へ係合することによって、梁が相手材に対して位置決めされるので、梁の固定作業が容易となり、ホゾ穴とホゾとの係合部分が梁の重量を受けるため、接合具に加わる荷重が軽減される。
固定具が相手材を貫通しないので、相手材を外壁に配置してある場合にも、固定具を通した室内・室外間の熱伝達が発生しない。
【0010】
ホゾ穴及びホゾを、上方が幅広いテーパー形状にすると良い。この構成により、梁の重量をホゾ穴の底面及び両側面で受けることになり、ホゾ穴の幅を狭くできて、相手材の欠損部が少なくて済む。
梁背が相手材の高さよりも大きい場合は、梁固定片が、相手材の下端を越えて下方に延びている梁受け金具を用いると良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1乃至図12は、梁受け金具1の第1の実施形態を示す。
図2は、梁受け金具1の使用態様を示し、梁2の端面を胴差等の横架材(相手材)3の側面に突き当てて、梁受け金具1で接合してある。
この梁受け金具1は、梁2の上下寸法が100mm程度の場合に用い、それぞれ鉄板、ステンレス鋼板等の金属板をプレス成形した梁側部材4及び相手側部材5と、梁側部材4と相手側部材5とを接合するピン6を備える(図1)。
【0012】
図3乃至図6に示すように、梁側部材4は、梁2の軸方向に沿って、且つ垂直面と平行に延びる梁固定片7と、梁固定片7の基部を屈曲して形成した上下2個のピン挿通筒8とから成る。
梁固定片7は、図7乃至図9に示すように、高さ89mm、張り出し長さ91mmの四角形であり、その中央付近には重量を軽くするために欠損部9を形成し、梁固定片7の適宜個所を外面側に膨隆させて、補強リブ10を形成してある。
また、梁固定片7にはドリフトピン11(図2)等の接合具を挿通するための円形の貫通孔12を形成し、梁固定片7の先端下部には梁2を下方から支持する受け部13を一体に設ける。受け部13は、外径15mmの円筒部の上端を先細状にした略弾丸形状とし、梁固定片7の先端縁に沿ってその下端から中間部に亘って形成してある。
ピン挿通筒8は、高さ15mmの円筒であり、上方のピン挿通筒8と梁固定片7の上端との間、及び、上下のピン挿通筒8の間には15mmの間隔をあけてある。また、各ピン挿通筒8の外周面基端寄りには、縦長の突出部14を左右一対づつ形成してある。
【0013】
梁側部材4を形成するには、一枚の金属板をプレスして、左右の固定片形成部を上下の筒形成部で連結した形状に成形する。この時、左右の固定片形成部の対称位置に、欠損部9、貫通孔12及び補強リブ10に相当する孔及び打ち出し部を形成すると共に、固定片形成部の側縁に、受け部13の半部に相当する断面半円形の湾曲部を形成しておき、上下の筒形成部には突出部14を形成しておく。
次いで、筒形成部を略円形に湾曲させて上下に並んだピン挿通筒8を形成すると共に、左右の固定片形成部を重合して梁固定片7とする。また、左右の固定片形成部の先端に設けた湾曲部を突き合わせて、円筒状の受け部13を形成する。
【0014】
相手側部材5は、図10乃至図12に示すように、横架材3の側面に固定する相手材固定片15と、相手材固定片15の中央部を梁2側へ突出するよう折り曲げて形成した隆起部16と、隆起部16の先端部において梁側部材4のピン挿通筒8と同軸上に重なる部分に形成した筒状部17と、ピン挿通筒8と一致する部分を横架材3側へ陥没させて形成した退避部18とから成る。
相手材固定片15は、上幅75mm、下幅55mm、高さ75mmの台形状であり、相手材固定片15の左右上下部には、それぞれラグスクリュー、コーチネジ等の固定具22(図2)を挿通するための固定孔19を形成してある。
【0015】
隆起部16は、相手材固定片15の中央部に上下方向に沿って形成してあり、梁側部材4のピン挿通筒8の直径とほぼ同幅のU字形断面を有する。そして、隆起部16の先端部分が筒状部17となる。
筒状部17は、高さ15mmであって、相手側部材5の上下端及び中間部にそれぞれ設けられ、筒状部17間の間隔は、梁側部材4のピン挿通筒8の高さとほぼ等しい15mmとされている。
上下のピン挿通筒8と一致する部分、即ち筒状部17の間に形成された退避部18は、隆起部16の先端部の両側辺を断面円弧状に陥没させて成り、退避部18の凹面両側部には、梁側部材4の突出部14とクリック係合する凹部20が形成される。突出部14と凹部20とは、互いにクリック係合して、退避部18とピン挿通筒8との相対的な回動を規制する係止部を構成する。
【0016】
相手側部材5を形成するには、一枚の金属板をプレスして、相手材固定片15の中央部に平滑な隆起部成形部分を設けた形状に成形し、筒状部17と退避部18とを分割する横方向の切れ目を4本形成すると共に、退避部18に相当する部分の中央部を切断する。また、相手材固定片15には固定孔19を穿ち、退避部18に相当する部分には凹部20を形成しておく。
次いで、隆起部相当部分を断面U字形に折り曲げて隆起部16を形成すると共に、退避部18に相当する部分を、隆起部16の先端部と逆側に円弧状に陥没させる。
【0017】
そして、相手側部材5の退避部18に梁側部材4のピン挿通筒8を差し入れて、全てのピン挿通筒8及び筒状部17を同軸上に重ね、ピン挿通筒8及び筒状部17にピン6を通して、相手側部材5と梁側部材4とを回動可能に取り付け、梁受け金具1とする(図3乃至図6)。
この梁受け金具1は、梁側部材4、相手側部材5及びピン6の3つの部材のみで構成され、溶接個所もないので加工しやすい。
【0018】
梁受け金具1による梁2と横架材3の接合は、次のように行う。
図1に示すように、横架材3の側面上部にホゾ穴21を形成し、その底面に梁受け金具1の相手材固定片15を重合し、相手材固定片15の固定孔19へ固定具22をねじ込んで、梁受け金具1を横架材3に取り付ける。
ホゾ穴21は、上幅が下幅よりも広いテーパー形状とする。
また、固定具22としては、ラグスクリュー、コーチネジ等の横架材3を貫通しないものを用いて、固定具22を通して室内・室外間に熱伝導が発生しないようにする。
【0019】
横架材3に対する梁受け金具1の取り付けは部材加工工場で行い、梁受け金具1が装着された横架材3を現場に運搬して所定位置に設置する。
横架材3を運搬する際に、梁側部材4が横架材3の側面から張り出していると邪魔になるので、図4に示すように、梁側部材4を回動させて梁固定片7が相手材固定片15と平行になるよう倒しておく。この状態では、梁側部材4のピン挿通筒8の一側に形成した突出部14が、相手側部材5の退避部8を陥没させた折り返し端部aに当たって、ピン挿通筒8と退避部18との相対的な回動を規制する係止部となるので、運搬中に梁側部材4が回動して横架材3の側面から張り出すことはない。
【0020】
横架材3を現場で柱上に設置したら、梁側部材4を逆方向に回動させて、梁側部材の突出部14と相手側部材5の凹部20とをクリック係合させる。すると、梁固定片7が相手材固定片15から直角に張り出して位置決めされ、梁側部材4の回動は規制される。
次いで、梁2の端面を横架材3の側面に突き当てる。梁2の端面にはホゾ23を突設し、ホゾ23の先端から中心軸に沿って、梁2の上下面間を貫通するようにスリット24を形成してある。ホゾ23はホゾ穴21と同じ形状・大きさとし、スリット24の横架材3寄り端部(ホゾ23の先端部)には、相手側部材5の隆起部16と同形の断面を有する溝25を形成してある。
また、梁2の下面においてスリット24の奥下部には、梁受け金具1の受け部13を呑み込む深穴26を形成し、梁2の両側面間にスリット24を貫通して挿通孔27を形成してある。
【0021】
そして、梁2の端部を横架材3の側部上方から降ろし、梁2のホゾ23を横架材3のホゾ穴21と係合する。同時に、梁固定片7を梁2のスリット24へ挿入すると共に、隆起部16を溝25へ係合し、受け部13を深穴26へ差し込む。
この時、梁側部材4は相手側部材5に対して回動を規制されているので、梁固定片7とスリット24、及び、受け部13と深穴26とを位置合わせしやすい。
また、この状態では、ホゾ穴21の底面及び両側面と、受け部13が梁2の重量を支持するので、梁2が落下することはない。
最後に、梁2の挿通孔27及び梁固定片7の貫通孔12にドリフトピン11を打ち込んで、梁受け金具1と梁2とを固定する。
【0022】
図13及び図14は、梁受け金具1の第2の実施形態を示す。
この梁受け金具1は、上下寸法が150mmの梁2及び横架材3を接合するものであって、梁固定片7の上下寸法を149mmとし、相手材固定片15の上下寸法を110mmとしてある。ピン挿通筒8及び筒状部17の高さも、これに見合って22mmとする。
また、梁固定片7には、欠損部9、補強リブ10及び貫通孔12を上下に間隔をあけて2個づつ形成し、相手材固定片15には、左右両側の上下部及び中間部にそれぞれ固定孔19を形成してある。
梁受け金具1のその他の構成、及び梁受け金具1を用いた接合構造は、第1の実施形態とほぼ同様である。ただし、この実施形態では、梁2を下方から支持する受け部13を形成していない。受け部13は施工中、不測に梁が落下する危険を防止するもので、形成しておくことが好ましいが、必ずしも形成しなければならないものではない。この実施形態では、受け部13の変わりに金具の上辺に、梁に通したドリフトピンを受け止める仮受け用凹部を設けている。
【0023】
梁2及び横架材3の断面寸法がさらに大きい場合は、梁側部材4及び相手側部材5の上下寸法をいっそう大きくして、図15及び図16に示す第3の実施形態のように、梁固定片7には、欠損部9、補強リブ10及び貫通孔12を上下に間隔をあけて3個づつ形成すると共に、相手材固定片15の左右両側に、それぞれ4個の固定孔19を形成したり、図17及び図18に示す第4の実施形態のように、梁固定片7には、欠損部9、補強リブ10及び貫通孔12を4個づつ形成し、相手材固定片15の左右両側にそれぞれ5個の固定孔19を形成しても良い。
また、梁2が横架材3よりも高い場合には、第4の実施形態のように、相手材固定片15の下端と梁固定片7の下端との距離が長い梁受け金具1を使用し、梁固定片7の下端を横架材3の下端よりも下方に延長させ、この梁固定片7に梁2の端部を固定する。
【0024】
寄せ棟屋根の稜線に沿って配置される登り材のように梁2が傾斜している場合には、図19及び図20に示す梁受け金具1(第5の実施形態)を用いて梁2の上端と横架材3とを取り付け、図21及び図22に示す梁受け金具1(第6の実施形態)を用いて梁2の下端と横架材3とを取り付ける。
第5の実施形態の梁受け金具1では、梁側部材4において梁固定片7の上端が、上方のピン挿通通8の上端と一致しており、梁固定片7は先端に近づくに従って下降するよう傾斜している。
第6の実施形態の梁受け金具1は、梁側部材4において梁固定片7の下端が、下方のピン挿通通8の下端と一致しており、梁固定片7は先端に近づくに従って上昇するよう傾斜している。
【0025】
相手材固定片15は四辺形に限定されない。例えば、図23乃至図25に示す第7の実施形態では、相手材固定片15を、幅65mm、長さ75mmの長円形としてある。
また、相手側部材5の隆起部16の高さを、梁側部材4のピン挿通筒8の高さより僅かに高い程度とし、筒状部17の間に形成された退避部18は、相手材固定片15とほぼ面一になるよう陥没させてある。
梁固定片7の上端には係止切欠28を形成する。また、係止切欠28を形成してあるため、重量を軽減するための欠損部9を設けない。
【0026】
この梁受け金具1は、第1の実施形態とほぼ同様に用いるが、梁2の端部にはスリット24を貫通するようにドリフトピン、ボルト等を取り付けておく。そして、梁2を上方から降ろして、その端面を横架材3の側面に突き当てて、梁固定片7をスリット24に差し込む時に、梁2の端部に設けたボルトを梁固定片7の係止切欠28に係合する。
このようにすると、梁2と梁固定片7とが位置合わせされ、梁2に取り付けたドリフトピン、ボルト等を梁固定片7が下方から支持するため、梁2と梁固定片7とを本固定する作業が容易となる。
【0027】
梁2及び横架材3の断面寸法に応じて、長円形の相手材固定片15及び梁固定片7の上下寸法を大きくすることができる。
図26及び図27に示す第8の実施形態では、梁固定片7の上下寸法を134mm、相手材固定片15の上下寸法を110mmとし、梁固定片7の下部及び中間部に貫通孔12を形成し、相手材固定片15の左右両側に、それぞれ3個の固定孔19を上下に並べて形成してある。
【0028】
さらに梁2及び横架材3の上下寸法が大きい場合は、これに応じて固定片7及び相手材固定片15の上下寸法を長くし、図28及び図29に示す第9の実施形態のように、梁固定片7に貫通孔12を上下に間隔をあけて3個形成すると共に、相手材固定片15の左右両側に、それぞれ4個の固定孔19を形成したり、図30及び図31に示す第9の実施形態のように、梁固定片7に貫通孔12を3個形成し、相手材固定片15の左右両側にそれぞれ5個の固定孔19を形成しても良い。
【0029】
図32及び図33には、傾斜した梁2の上端と横架材3とを接合する梁受け金具1を示す(第10の実施形態)。この梁受け金具1は、梁固定片7の上端と上方のピン挿通通8の上端とが一致し、梁固定片7が先端に近づくに従って下降するよう傾斜し、貫通孔12を2個形成してある外は、第8の実施形態とほぼ同様の構成を有する。
図34及び図35には、傾斜した梁2の下端と横架材3とを接合する梁受け金具1を示す(第11の実施形態)。この梁受け金具1は、梁固定片7の下端と下方のピン挿通通8の下端とが一致し、梁固定片7が先端に近づくに従って上昇するよう傾斜し、貫通孔12を2個形成してあるが、それ以外は第8の実施形態とほぼ同様の構成を有する。
【0030】
【発明の効果】
本発明の梁受け金具によれば、予め部材加工工場等で相手材に取り付けておいても、梁固定片を倒して運ぶことができるので、邪魔にならない。また、クリック係合によって、梁固定片を倒した状態が維持されるので運搬時や作業時に安全であり、また、起立させた状態が維持されるので、梁を取り付ける作業を行い易い。
金属板を折り曲げて成る梁側部材及び相手側部材とピンのみで構成してあるため、部材数が少なくて済み、溶接の手間も省ける。
本発明の接合構造によれば、ホゾとホゾ穴とを係合することによって梁が相手材に対して正確に位置決めされるので、梁と梁受け金具との結合作業が容易となり、梁の重量をホゾ穴が分担して支持するため、梁受け金具に加わる負荷が軽減されて接合強度が増す。
梁受け金具を相手材に固定する固定具が相手材を貫通しないので、固定具を介して相手材の内外間で熱が伝達されず、結露の発生を防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における梁受け金具の斜視図。
【図2】第1の実施形態における接合構造の斜視図。
【図3】第1の実施形態における梁受け金具の梁固定片を張り出した状態における平面図。
【図4】第1の実施形態における梁受け金具の梁固定片を倒した状態における平面図。
【図5】第1の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図6】第1の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図7】第1の実施形態における梁側部材の平面図。
【図8】第1の実施形態における梁側部材の正面図。
【図9】第1の実施形態における梁側部材の側面図。
【図10】第1の実施形態における相手側部材の平面図。
【図11】第1の実施形態における相手側部材の正面図。
【図12】第1の実施形態における相手側部材の側面図。
【図13】第2の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図14】第2の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図15】第3の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図16】第3の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図17】第4の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図18】第4の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図19】第5の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図20】第5の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図21】第6の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図22】第6の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図23】第7の実施形態における梁受け金具の平面図。
【図24】第7の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図25】第7の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図26】第8の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図27】第8の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図28】第9の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図29】第9の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図30】第10の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図31】第10の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図32】第11の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図33】第11の実施形態における梁受け金具の側面図。
【図34】第12の実施形態における梁受け金具の正面図。
【図35】第12の実施形態における梁受け金具の側面図。
【符号の説明】
1 梁受け金具
2 梁
3 横架材(相手材)
4 梁側部材
5 相手側部材
6 ピン
7 梁固定片
8 ピン挿通筒
9 欠損部
10 補強リブ
11 ドリフトピン
12 貫通孔
13 受け部
14 突出部
15 相手材固定片
16 隆起部
17 筒状部
18 退避部
19 固定孔
20 凹部
21 ホゾ穴
22 固定具
23 ホゾ
24 スリット
25 溝
26 深穴
27 挿通孔
28 係止切欠

Claims (1)

  1. 梁の端面を横架材又は柱等の相手材側面に突き当てて接合する梁受け金具であって、梁側部材と、相手側部材と、梁側部材と相手側部材とを回動可能に連結するピンを備え、梁側部材は、梁に固定する梁固定片と、梁固定片の基部を略円形に屈曲して形成したピン挿通筒から成り、相手側部材は、相手材の側面に固定する相手材固定片梁側へ突出させた隆起部を一体に有し、隆起部の先端部において一部を陥没させてピン挿通筒をはめ込むことができる退避部とこれに嵌めたピン挿通筒と同軸上に重なる筒状部を形成してあり、ピン挿通筒と筒状部を同軸に重ねてこれらにピンを挿通してあると共に、ピン挿通筒と退避部との間に、梁固定片と相手材固定片とが略平行な状態と梁固定片が相手材固定片から張り出した状態とにそれぞれ維持できるようにこれらの相対的な回動を規制する係止部を設けてあることを特徴とした梁受け金具。
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