JP4015333B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等の弾球遊技機、回胴式遊技機、その他の各種の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機等の弾球遊技機において、遊技盤に、複数個の図柄表示部を有する変動図柄表示手段と、遊技球の入球又は通過を検出する始動手段とを設け、始動手段が遊技球を検出した時に、変動図柄表示手段の各図柄表示部の図柄を所定時間変動させて、その変動後の停止図柄が特定の大当たり図柄となった時に、大入賞手段を所定回数開閉するか、又は他の入賞手段に入賞した遊技球がその内部の特別作動領域を通過した後、特定始動手段に遊技球が入賞する毎に他の大入賞手段を所定回数開閉する等、遊技者に有利な大当たり権利を発生させて利益を還元するようにしたものがある。
【0003】
またCR機では、変動図柄表示手段の停止図柄が所定の大当たり図柄で停止して大当たりが発生すると、次回からの大当たりの発生確率を10倍程度の高確率に切り換えるようにした確率変動式のものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種のパチンコ機は、一旦、変動図柄表示手段側で大当たりが発生すれば、その後に大入賞手段が開閉動作を繰り返す間に、大入賞手段に多数の遊技球が入賞して、遊技者に多大な利益が還元され、特に確率変動式の場合には、所定の大当たり図柄で大当たりが発生すると、高確率状態になって続けて大当たりが発生し易くなるため、遊技者は多大な利益の還元を期待しながらゲームを行い得る利点がある。
【0005】
一方、通常、大当たりの発生確率は、変動図柄表示手段の変動回数に対して1/250〜1/450程度に設定されているため、多大な利益の還元を期待できる反面、そのゲームに多額の金銭を費やすと言う非常なリスクを伴っている。
【0006】
従って、従来のパチンコ機は、射幸心を煽るばかりであって、全ての遊技者のニーズに十分対応し得ない欠点がある。
【0007】
即ち、パチンコ機でのゲームを行う多くの遊技者を考えた場合、遊技者にとって還元利益は多いに越したことはないが、必ずしも全ての遊技者が常に多大な利益の還元を期待してゲームを行っているとは限らず、ゲームの面白味を味わいながら堅実にゲームを行いたい人もいる。
【0008】
しかし、従来のパチンコ機では、多大な還元利益を期待できると言うものの、常に多額の金銭を費やすと言う危険性を孕んでおり、各遊技者は好むと好まざるとに拘らず、ハイリスク・ハイリターンの遊技条件の下でゲームを行わざるを得ない状況にあり、全ての遊技者のニーズに十分に答え得ない欠点がある。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑み、遊技者が自己の判断で遊技条件を選択でき、その選択した遊技条件で面白くゲームを行える遊技機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、変動図柄表示手段29の変動後の表示が所定の大当たり図柄となることを条件に、所定の入賞手段25を所定回数作動させて遊技者に利益を還元するようにした遊技機において、前記入賞手段25の作動回数が異なる複数種類の遊技モードA,B を備え、該複数種類の遊技モードA,B の中から実際のゲームに使用する遊技モードA,B の一つを選択するモード選択手段41と、前記変動図柄表示手段 29 での大当たり発生後に所定条件の下で大当たり発生確率を変動させる確率変動手段 39 と、該確率変動手段 39 により大当たり発生確率が高確率状態になったときに、前記モード選択手段 41 による遊技モード A,B の選択を阻止する制御手段 43 とを備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。
【0018】
図面は、2種類の遊技モードの中から実際のゲームに供する遊技モードの一つを遊技者が選択してゲームを行えるモード選択式のパチンコ機を例示する。
【0019】
図1及び図2において、1 はパチンコ機、2 はカード式球貸し機で、このパチンコ機1 及び球貸し機2 は、左右に交互に並べて図外の島構造体に横一列状に装着されている。
【0020】
パチンコ機1 は、図1及び図2に示すように、外枠3 と、この外枠3 に開閉自在に枢着された前枠4 とを備えている。前枠4 には、遊技盤5 に対応するガラス扉6 と、上皿7 を支持する開閉板8 とが上下に配置され、これらガラス扉6 及び開閉板8 は前枠4 に開閉自在に枢着されている。前枠4 の下部には、上皿7 の下側に下皿9 が、この下皿9 の一側方に発射手段10の発射ハンドル11が夫々設けられている。
【0021】
遊技盤5 は、前枠4 に裏側から着脱自在に装着されている。前枠4 には、図2に示す如く、この遊技盤5 を押さえるための裏機構板12が裏面側から着脱自在に装着されている。裏機構板12には開口部13が形成されると共に、その上側に賞球タンク14、賞球タンクレール15が、左右一側に球払い出し手段16が、下側に通路ユニット17等が夫々設けられている。
【0022】
開口部13には、遊技盤5 の裏側に上下に近接して装着された裏カバー18と入賞球タンク19とが嵌合されている。裏カバー18には制御ボックス20が裏側から着脱自在に装着され、この制御ボックス20に制御基板が収納されている。
【0023】
遊技盤5 には、図3に示すように、ガイドレール21が環状に装着されると共に、そのガイドレール21の内側に液晶表示手段22、始動手段23、左右入賞口24、大入賞手段25、左右袖入賞口26、左右下入賞口27、アウト口28等が夫々設けられている。
【0024】
液晶表示手段22は、遊技者に対して通常の遊技画像を表示する表示手段としての役割の他、変動図柄を表示する変動図柄表示手段29を構成する役割を持っている。変動図柄表示手段29は、左右方向に3個の図柄表示部30を備え、始動手段23が遊技球の通過を検出した時に、乱数処理によって各図柄表示部30の表示図柄が所定時間だけ変動するように構成されている。なお、各図柄表示部30は、例えば0〜9及びAの各図柄を赤と緑に切り換えて表示するようになっている。
【0025】
始動手段23は、遊技盤5 の前側から入賞して裏側に通過する遊技球を検出するもので、変動図柄表示手段29と大入賞手段25との間に配置されている。
【0026】
大入賞手段25は、変動図柄表示手段29の各図柄表示部30の停止図柄が「7・7・7」等の特定の大当たり図柄となった時に開放し、その開放から所定時間が経過するか、又は10個の遊技球が入賞した時に閉じるようになっている。この大入賞手段25の内部は3分割されており、その中央が特別作動領域32となっている。
【0027】
図4はモード選択式のパチンコ機1 の制御系を示し、33は乱数発生手段であって、この乱数発生手段33は、図5で後述するように、遊技条件が異なる2種類の遊技モード、即ち、勝負型の第1遊技モードA と堅実型の第2遊技モードB とに合わせて第1乱数発生部34と第2乱数発生部35とを備えている。
【0028】
第1乱数発生部34は、多大な還元利益を期待してハイリスク・ハイリターンの遊技条件の下でのゲームを希望する遊技者のニーズに合わせたものであって、変動図柄表示手段29の変動回数に対して1/380程度の確率で大当たりが発生するように、その発生乱数が設定されている。
【0029】
これに対して、第2乱数発生部35は、還元利益の多少よりもゲーム自体の面白味に重点をおいて堅実な遊技条件の下でのゲームを希望する遊技者のニーズに合わせたものであって、1/200程度の確率で大当たりが発生するように発生乱数が設定されている。
【0030】
36は乱数抽選判定手段で、始動手段23が遊技球を検出した時に、その検出時点における第1乱数発生部34又は第2乱数発生部35の乱数値を抽選すると共に、その抽選乱数が大当たり乱数、リーチ乱数及び外れ乱数の何れであるかを判定するようになっている。
【0031】
37は変動図柄処理手段で、始動手段23が遊技球を検出した時に、変動図柄表示手段29の各図柄表示部30の表示図柄を所定時間変動させると共に、例えば乱数抽選判定手段36で抽選した乱数が大当たり乱数の時に、各図柄表示部30の停止図柄が「7・7・7」等の大当たり図柄となるように、乱数抽選判定手段36で抽選した大当たり乱数、リーチ乱数及び外れ乱数に応じて各図柄表示部30の停止図柄を制御するようになっている。
【0032】
なお、変動図柄表示手段29に表示される大当たり図柄は、第1遊技モードA 及び第2遊技モードB の場合も同じであって、「1・1・1」、「2・2・2」、「3・3・3」等の15種類である。
【0033】
38は大入賞制御手段で、乱数抽選判定手段36が大当たり乱数と判定した時に大入賞手段25を開放し、この開放から所定時間経過し又は10個の遊技球が入賞した時に大入賞手段25を閉じるように制御する制御機能と、特別作動領域32を遊技球が通過した時に、所定回数に達するまで、即ち、第1遊技モードA の場合に最大16回まで、第2遊技モードB の場合には最大9回まで夫々大入賞手段25が開閉動作を繰り返すように制御する機能とを備えている。
【0034】
39は確率変動手段で、乱数抽選判定手段36が大当たり乱数を抽選し、且つその時の変動図柄表示手段29の停止図柄が高確率用に設定された「1・1・1」、「3・3・3」等の7通りの奇数図柄となった時に、その大当たり処理の終了後に乱数発生手段33で大当たり乱数が発生する確率を1/380の低確率から1/38程度の高確率に切り換え、また高確率状態になった後に変動図柄表示手段29の停止図柄が高確率用以外の図柄となった時に低確率に戻すようになっている。
【0035】
40は遊技モード設定手段で、この遊技モード設定手段40には、図5に示すように、遊技条件が異なる第1遊技モードA と第2遊技モードB との2種類の遊技モードA,B が設定されている。第1遊技モードA は、多大な還元利益を期待してハイリスク・ハイリターンの遊技条件の下でのゲームを希望する遊技者のニーズに合わせたものであり、また第2遊技モードB は、還元利益の多少よりもゲーム自体の面白味に重点をおいて堅実な遊技条件の下でのゲームを希望する遊技者のニーズに合わせたものである。
【0036】
41は遊技モード設定手段40に設定された遊技モードA,B を選択するモード選択手段で、遊技者が押しボタン式のモード選択ボタン42を操作することにより、第1遊技モードA と第2遊技モードB との中から、実際のゲームに使用する遊技モードA,B の一つを選択するようになっている。モード選択ボタン42は、図1に示すように、前枠4 の下部で下皿9 の左側等に配置され、遊技者が容易に操作し得るようになっている。
【0037】
なお、モード選択手段41は、外部出力端子を介してコンピュータ等の管理装置にモード選択信号を送るようになっており、管理装置側で各パチンコ機1 でのモード選択の状況等をデーターと共に集計し管理するようになっている。
【0038】
43は遊技モード制御手段で、モード選択手段41により選択された各遊技モードA,B に応じて、乱数発生手段33、乱数抽選判定手段36、大入賞制御手段38及び液晶表示手段22を制御すると共に、確率変動手段39による確率変動中にはモード選択手段41による遊技モードの選択を阻止するようになっている。
【0039】
即ち、遊技モード制御手段43は、第1遊技モードA を選択した時に第1乱数発生部34からの乱数を、第2遊技モードB を選択した時に第2乱数発生部35からの乱数を夫々有効にして、第1遊技モードA の時と第2遊技モードB の時とで変動図柄表示手段29での大当たり発生確率を変え、その各乱数発生部34,35 からの発生乱数が大当たり乱数であるか否かを乱数抽選判定手段36で判定するように制御する機能と、大当たりの発生後における大入賞手段25の開閉回数を第1遊技モードA の時に16回、第2遊技モードB の時に9回に夫々制御する機能と、遊技モードA,B の選択時に、選択した遊技モードA,B 、及びその遊技モードA,B での遊技条件等の遊技モードA,B の選択に関連する遊技情報を液晶表示手段22に画像表示させる機能と、変動図柄表示手段29の変動動作中及び高確率状態の時にモード選択手段41による遊技モードA,B の選択を阻止する機能とを備えている。
【0040】
次にモード選択式のパチンコ機1 における動作を説明する。
【0041】
このパチンコ機1 では、遊技モード設定手段40により、ハイリスク・ハイリターン型の第1遊技モードA と、堅実型の第2遊技モードB との2種類の遊技モードA,B が設定されており、遊技者がモード選択手段41のモード選択ボタン42を操作することによって両遊技モードA,B の何れかを選択し、その選択した遊技モードA,B で実際のゲーム行うことが可能である。
【0042】
即ち、遊技モード設定手段40は、通常、第1遊技モードA 側になっているので、第1遊技モードA でのゲームを希望する遊技者は、その状態のままでゲームを開始すれば良い。
【0043】
しかし、遊技者が堅実型の第2遊技モードB でのゲームを希望する場合には、ゲームの開始に先立ってモード選択ボタン42を操作して、2種類の遊技モードの中から第2遊技モードB を選択すれば良い。
【0044】
そして、モード選択手段41の選択結果に応じて遊技モード制御手段43が働き、乱数発生手段33、乱数抽選判定手段36、大入賞制御手段38及び液晶表示手段22を制御する。即ち、乱数発生手段33の各乱数発生部34,35 は、夫々の条件に従って常時乱数を発生しているので、モード選択手段41で第1遊技モードA を選択した場合には第1乱数発生部34からの乱数を、第2遊技モードB を選択した場合には第2乱数発生部35からの乱数を夫々有効にして、乱数抽選判定手段36がその各乱数発生部34,35 からの発生乱数を抽選して判定するように制御する。
【0045】
また第1遊技モードA を選択した場合には、大入賞制御手段38が大入賞手段25の最大開閉回数を16回に、第2遊技モードB を選択した場合には9回に夫々設定又は制限する。
【0046】
従って、第1遊技モードA を選択した場合には、変動図柄表示手段29での大当たりの発生確率が1/380であるのに対して、一旦大当たりが発生すれば、大入賞手段25が最大16回まで開閉動作を繰り返すので、大きなリスクを伴いながらも多大な利益の還元を期待してゲームを行うことができる。
【0047】
一方、第2遊技モードB を選択した場合には、変動図柄表示手段29での大当たりの発生確率が1/200と第1遊技モードA に比較して高確率になるが、大当たりが発生しても、大入賞手段25の開閉回数は最大9回と少なくなる。このため、第2遊技モードB を選択した遊技者は、極端な勝ち負けの差が少なくなるので、勝敗にこだわらずに楽しみながら堅実にゲームを行うことが可能である。
【0048】
更に第1遊技モードA を選択した場合には、第1遊技モードA を選択した旨、及びその遊技モードA での遊技条件が、第2遊技モードB を選択した場合には第2遊技モードB を選択した旨、及びその遊技モードB での遊技条件が液晶表示手段22に夫々表示される。このため、遊技者は自分が選択した遊技モードA,B と、その遊技モードA,B での遊技条件を確認でき、遊技条件を了知し納得した上でゲームを面白く行うことが可能である。
【0049】
ゲームに際しては、遊技者が適宜遊技モードA,B を選択した後に、上皿7 に遊技球を入れた状態で発射手段10の発射ハンドル11を操作する。すると発射手段10の発射動作に連動して上皿7 の遊技球が発射レールの発射位置に1個づつ供給され、その遊技球を打撃槌で打撃してガイドレール21に沿って順次遊技盤5 の上部側に発射する。
【0050】
遊技盤5 の上部側に発射された遊技球は、遊技盤5 の盤面に沿って落下する間に入賞口24等に入賞するか、又は遊技盤5 の下部まで落下してアウト口28に入り、遊技盤5 の後側に通過して行く。
【0051】
遊技球が始動手段23に入賞して、この始動手段23が遊技球を検出すると、乱数発生手段33の各乱数発生部34,35 が所定の乱数を繰り返し発生しているので、始動手段23に遊技球が入賞した時点の乱数を乱数抽選判定手段36が抽選して、その乱数が大当たり乱数であるか否かを判定すると同時に、変動図柄処理手段37が変動図柄表示手段29の各図柄表示部30の図柄を所定時間だけ変動させる。
【0052】
この時、変動図柄処理手段37は、各図柄表示部30の図柄を変動させた後、乱数抽選判定手段36で判定した判定結果に従って、大当たり乱数、リーチ乱数及び外れ乱数の夫々に応じた停止図柄で停止するように変動図柄表示手段29を制御する。そして、乱数が大当たり乱数であれば、各図柄表示部30の停止図柄が「7・7・7」等の大当たり図柄で停止し、リーチ乱数等を含む外れ乱数であれば、各図柄表示部30の停止図柄が大当たり図柄以外の外れ図柄で停止する。
【0053】
第1遊技モードA の場合には、乱数抽選判定手段36が第1乱数発生部34の乱数を抽選し、その乱数が1/380で発生する大当たり乱数か否かを乱数抽選判定手段36で判定する。また第2遊技モードB の場合には、乱数抽選判定手段36が第2乱数発生部35の乱数を抽選し、その乱数が1/200で発生する大当たり乱数か否かを乱数抽選判定手段36で判定する。
【0054】
乱数抽選判定手段36での抽選乱数が大当たり乱数の時には、大入賞制御手段38を介して大入賞手段25が開放し、遊技盤5 に沿って上側から落下する遊技球が大入賞手段25に入賞し易くなる。そして、この大入賞手段25に10個の遊技球が入賞するか、開放から所定時間が経過すると、大入賞制御手段38が働いて大入賞手段25が閉じる。
【0055】
また大入賞手段25の開放中に入賞した遊技球が、中央の特別作動領域32を通過すれば、大入賞手段25は閉じた後に再度開放する。そして、第1遊技モードA の時には、最大16回まで大入賞手段25が開閉を繰り返すので、遊技球が大入賞手段25に入賞し易くなり、遊技者に多大な利益を還元できる。第2遊技モードB の時には、大入賞手段25は最大9回までである。
【0056】
大入賞手段25に遊技球が入賞すると、その入賞球1個に対して15個の割合で球払い出し手段16が賞球タンク14の遊技球を上皿7 に払い出して、遊技球の入賞個数に応じた利益を遊技者に還元して行く。
【0057】
因みに1回大当たりが発生した場合に球払い出し手段16により払い出される遊技球の最大払い出し個数は、第1遊技モードA の時に2400個であり、第2遊技モードB の時に1350個である。
【0058】
このように各遊技モードA,B に応じて大入賞手段25の作動条件を変えることによって、各遊技モードA,B 毎に球払い出し手段16の球払い出し個数を変更する必要がなく、球払い出し手段16の制御が容易である。従って、変動図柄表示手段29での大当たり発生確率を変えることと相俟って、各遊技モードA,B 毎の遊技条件を容易に変えることができる。
【0059】
変動図柄表示手段29の図柄が大当たり図柄となった時でも、その停止図柄が特に確率変動用の奇数図柄であれば、確率変動手段39が働いて、第1遊技モードA 及び第2遊技モードB の如何に拘らず、次回からの変動図柄表示手段29での大当たりの発生確率を1/380の低確率から1/38の高確率に切り換える。このため、第1遊技モードA 及び第2遊技モードB の何れの場合でも、奇数図柄で大当たりが発生すれば、確率変動手段39による確率変動によって再度大当たりが発生する確率が非常に大になり、遊技者のゲームに対する意欲を喚起できる。
【0060】
なお、抽選乱数が外れ乱数の時には、変動図柄表示手段29の図柄が所定時間変動するだけであって、大入賞手段25等は開閉しない。
【0061】
遊技モードA,B は、ゲーム中でも遊技者がモード選択手段41のモード選択ボタン42を操作すれば、遊技モード制御手段43が働いて選択することが可能である。従って、遊技者は、ゲームに投資し得る自己の金銭等を考慮して、必要に応じて随時第1遊技モードA 、第2遊技モードB の何れかを選択してゲームを続行することが可能である。
【0062】
しかし、変動図柄表示手段29の停止図柄が大当たり図柄となり、しかもその時の停止図柄が奇数図柄の場合には、確率変動手段39が働いて高確率状態になっているので、モード選択手段41のモード選択ボタン42を操作しても、遊技モード制御手段43によりその選択信号が阻止されて遊技モードA,B を選択することはできない。
【0063】
従って、大当たりの発生確率の高い第2遊技モードB でゲームを開始しておき、大当たりが発生した後に第1遊技モードA に切り換えて、本来の第1遊技モードA 以上の利益の還元を狙うようなことを防止できる。
【0064】
なお変動図柄表示手段29が変動動作中の場合にも、遊技モードA,B の変更はできない。
【0065】
乱数発生手段33には、第1遊技モードA 用の第1乱数発生部34と第2遊技モードB 用の第2乱数発生部35とがあり、モード選択手段41により第1乱数発生部34と第2乱数発生部35との内の1個の乱数発生部34,35 からの乱数を選択して使用しているため、同一の発生乱数を使用してプログラム上で大当たり発生確率を変える場合に比較して、パチンコ機の製作段階における設計確率の特性計算等が容易であり、複雑なゲーム構成を採用する場合にも、所定の設計確率の特性を容易に維持できる。
【0066】
遊技モードA,B を選択する場合、前枠4 の前側下部に配置したモード選択ボタン42を操作すれば良いので、遊技者はモード選択ボタン42の操作により容易に遊技モードA,B を選択できる。
【0067】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0068】
例えば、実施形態では、第1遊技モードA と第2遊技モードB との2種類の遊技モードA,B を例示しているが、3種類以上の遊技モードを設けることも可能である。
【0069】
また各遊技モードA,B での遊技条件は、実施形態では変動図柄表示手段29での大当たりの発生確率と大入賞手段25の作動条件を変えているが、1個の入賞球に対する球払い出し個数を各遊技モードA,B 毎に変更するようにしても良く、要するに各遊技モードA,B 毎に、その遊技条件が変われば十分である。
【0070】
更にモード選択手段41は、遊技者が容易に操作できる形式のものであれば良く、モード選択ボタン42以外のものを用いても良い。またモード選択ボタン42を使用する場合でも、その配置位置は上皿7 の前縁部等、遊技者が容易に操作し得る位置であれば良い。
【0071】
変動図柄表示手段29の変動中に始動手段23が遊技球を検出した時に、所定個数の検出を記憶しておき、変動図柄表示手段29が変動動作を終了した後に、その記憶個数分だけ変動図柄表示手段29を変動動作させるようにしたパチンコ機では、所定個数の検出の記憶がある時には、モード選択手段41による遊技モードA,B の選択を遊技モード制御手段43により阻止しても良い。
【0072】
またパチンコ機1 の他、アレンジボール機等の弾球遊技機は勿論のこと、その他の回胴式遊技機等においても同様に実施することが可能である。
【0073】
なお、この実施形態は、乱数発生手段33の乱数を抽選してその乱数に応じて変動図柄表示手段29の図柄を所定時間変動させ、この変動図柄表示手段29の変動後の表示が所定の大当たり図柄となることを条件に遊技者に利益を還元するようにした遊技機において、遊技条件が異なる複数種類の遊技モードA,B を備え、この複数種類の遊技モードA,B の中から実際のゲームに使用する遊技モードA,B の一つを選択するモード選択手段41を備えた点を、基本的構成とするものである。
【0074】
また、この実施形態は、遊技盤5 上に発射された遊技球を始動手段23が検出した時に、乱数発生手段33の乱数を抽選してその乱数に応じて変動図柄表示手段29の図柄を所定時間変動させ、この変動図柄表示手段29の変動後の表示が所定の大当たり図柄となることを条件に、所定の入賞手段25を作動させて遊技者に利益を還元するようにした遊技機において、遊技条件が異なる複数種類の遊技モードA,B を備え、この複数種類の遊技モードA,B の中から実際のゲームに使用する遊技モードA,B の一つを選択するモード選択手段41を備えた点をも、基本的構成とするものである。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、変動図柄表示手段29の変動後の表示が所定の大当たり図柄となることを条件に、所定の入賞手段25を所定回数作動させて遊技者に利益を還元するようにした遊技機において、入賞手段25の作動回数が異なる複数種類の遊技モードA,B を備え、該複数種類の遊技モードA,B の中から実際のゲームに使用する遊技モードA,B の一つを選択するモード選択手段41と、変動図柄表示手段 29 での大当たり発生後に所定条件の下で大当たり発生確率を変動させる確率変動手段 39 と、該確率変動手段 39 により大当たり発生確率が高確率状態になったときに、モード選択手段 41 による遊技モード A,B の選択を阻止する制御手段 43 とを備えているので、必要に応じて遊技条件を自在に選択でき、その選択した遊技条件で面白くゲームを行うことができる。従って、遊技モードA,B の種類数を適宜増やせば、各遊技者のニーズに広く対応することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すパチンコ機及びカード式球貸し機の前側の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すパチンコ機及びカード式球貸し機の裏側の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す遊技盤の正面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す制御系のブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す遊技モードの説明図である。
【符号の説明】
4 遊技機本体
5 遊技盤
23 始動手段
25 入賞手段
29 変動図柄表示手段
33 乱数発生手段
34 第1乱数発生部
35 第2乱数発生部
39 確率変動手段
41 モード選択手段
42 モード選択ボタン
43 遊技モード制御手段(入賞制御手段)
A 第1遊技モード
B 第2遊技モード
Claims (3)
- 変動図柄表示手段(29)の変動後の表示が所定の大当たり図柄となることを条件に、所定の入賞手段(25)を所定回数作動させて遊技者に利益を還元するようにした遊技機において、前記入賞手段(25)の作動回数が異なる複数種類の遊技モード(A)(B)を備え、該複数種類の遊技モード(A)(B)の中から実際のゲームに使用する遊技モード(A)(B)の一つを選択するモード選択手段(41)と、前記変動図柄表示手段 (29) での大当たり発生後に所定条件の下で大当たり発生確率を変動させる確率変動手段 (39) と、該確率変動手段 (39) により大当たり発生確率が高確率状態になったときに、前記モード選択手段 (41) による遊技モード (A)(B) の選択を阻止する制御手段 (43) とを備えたことを特徴とする遊技機。
- 前記複数種類の遊技モード (A)(B) は前記変動図柄表示手段(29)での大当たり発生確率が異なることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記モード選択手段 (41) はモード選択ボタン (42) を備え、該モード選択ボタン (42) を遊技機本体 (4) の前側下部に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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