JP4015034B2 - 小径ドリル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被削材に小径の穴を加工するのに用いられる小径ドリルに関し、とくに、焼入れ鋼などの高硬度材料に小径の穴を加工するのに用いられる小径ドリルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリント基板に対して小径の穴を形成するため、小径ドリルを用いた穴明け加工がよく行われており(例えば、特許文献1,2参照)、このような小径ドリルとしては、刃先部の先端から後端まで一定の外径を有した、いわゆるストレートタイプのものが用いられるだけでなく、加工穴の内壁面へ接触する刃先部の外周面の面積を減少させるように逃げを設けて、この加工穴の内壁面精度を向上させることを狙った、図3や図4に示すような小径ドリルが用いられることが多々ある。
【0003】
図3の概略側面図に示すような小径ドリルは、軸線O回りに回転されるドリル本体1の刃先部2の外径が、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい漸次縮径していくような、いわゆるバックテーパタイプのものであって、刃先部2の先端の外径D1が刃先部2の最大外径となっているとともに、刃先部2の後端の外径D2が刃先部2の最小外径となっているものである。
また、図4の概略側面図に示すような小径ドリルは、軸線O回りに回転されるドリル本体1の刃先部2が、第一刃先部2Aと、この第一刃先部2Aの外径D1よりも小さい外径D2で第一刃先部2Aの後端側に段差を介して連なる第二刃先部2Bとから構成された、いわゆるアンダーカットタイプのものであって、第一刃先部2Aの略全長に亘って一定とされた外径D1が刃先部2の最大外径となっているとともに、第二刃先部2Bの略全長に亘って一定とされた外径D2が刃先部2の最小外径となっているものである。
【0004】
【特許文献1】
特開昭55−150905号公報
【特許文献2】
特開平6−344212号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近では、比較的柔らかくドリル本体1にそれほど切削抵抗がかからないプリント基板に対して小径の穴を加工するだけではなく、熱処理が施された焼入れ鋼などの高硬度材料に対しても、基準穴やワイヤーソーを通すためのスタート穴となる小径の穴を、小径ドリルを用いた穴明け加工で形成したいという要求が高まっている。
そこで、図3に示すようなバックテーパタイプの小径ドリルを用いて、このような焼入れ鋼などの高硬度材料に穴明け加工を施そうとしたならば、小径であるがゆえに切削油剤の供給が困難であることに加え、刃先部2における先端側部分の外周面と加工穴の内壁面との間のクリアランスが確保しづらくなっているために、摩擦抵抗が大きくなり、極めて少ない穴加工数で刃先部2の折損に至ってしまうのであった。
【0006】
一方、図4に示すようなアンダーカットタイプの小径ドリルを用いて、焼入れ鋼などの高硬度材料に穴明け加工を施そうとするのであれば、刃先部2における先端側部分と加工穴の内壁面との間のクリアランスを必要十分に確保して、切削油剤の供給を改善することはできるものの、ドリル本体の剛性不足から、依然として少ない穴加工数で刃先部2の折損に至るのであった。
このような小径ドリルにおける刃先部2の折損の傾向は、穴明け加工を施す対象である被削材が高硬度材料であることや、形成した加工穴が収縮すること、ドリル本体1が超硬合金から構成されて靭性が低く脆いことなどによって助長されているのであり、焼入れ鋼のような高硬度材料に対しても、刃先部2の折損を生じさせることなく、安定した穴明け加工を継続していくことができるアンダーカットタイプの小径ドリルが熱望されていた。
【0007】
また、上記のアンダーカットタイプの小径ドリルでは、その第一刃先部2Aの外周面と第二刃先部2Bの外周面とを接続するつなぎ面3が、軸線Oに直交する方向に延在して軸線O方向の後端側を向いているため、刃先部2における第一刃先部2Aが被削材を貫通するようにして穴明け加工を施す過程において、刃先部2を被削材から引き抜くときに、上記の軸線Oに直交する方向に延在するつなぎ面3が、加工穴の内壁面に干渉して引っかかり、とくに刃先部2の折損が生じやすくなるという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、たとえ高硬度材料に対して小径の穴を加工する場合であっても、ドリル本体の剛性を大きく確保することによって、刃先部の折損が生じるのを抑制することができるアンダーカットタイプの小径ドリルを提供することを第1の目的とし、また、刃先部を被削材から引き抜くときに、第一刃先部の外周面と第二刃先部の外周面とを接続するつなぎ面の、加工穴の内壁面への引っかかりを生じにくくすることができるアンダーカットタイプの小径ドリルを提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部が、第一刃先部とこの第一刃先部の外径よりも一段小さい外径で前記第一刃先部の後端側に連なる第二刃先部とから構成され、前記刃先部の外周にその先端から後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成されるとともに、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されてなる小径ドリルにおいて、前記第二刃先部の外径が、前記軸線方向の後端側に向かうにしたがい拡径していくことを特徴とするものである。
このような構成とされた本発明では、従来のアンダーカットタイプの小径ドリルのように、第二刃先部の外径が略全長に亘って一定とされているのではなく、軸線方向の後端側に向かって拡径するように形成されていることから、刃先部における先端側部分の外周面と加工穴の内壁面との間のクリアランスを必要十分に確保しつつ、ドリル本体の剛性を高めることが可能となっている。
したがって、たとえ焼入れ鋼のような高硬度材料に対して穴明け加工を施すような場合であっても、刃先部の折損を生じにくくして、安定した穴明け加工を継続していくことができる。
【0010】
また、本発明においては、前記第一刃先部の外周面と前記第二刃先部の外周面とを接続するつなぎ面が、前記軸線方向の後端側に向かうにしたがい前記軸線に近づくように傾斜していてもよい。
このような構成とされた本発明では、アンダーカットタイプの小径ドリルについて、その刃先部における第一刃先部の外周面と第二刃先部の外周面とを接続するつなぎ面が、従来のアンダーカットタイプの小径ドリルのように、ドリル本体の軸線に直交する方向に延在しているのではなく、軸線方向の後端側に向かうにしたがい軸線に近づくように傾斜することとなる。
これにより、穴明け加工において、刃先部を被削材から引き抜く際であっても、上記のつなぎ面による加工穴の内壁面への引っかかりが生じにくくなるので、この引っかかりに起因していた刃先部の折損を抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の第1実施形態を説明する。
本第1実施形態による小径ドリルのドリル本体は、図1の概略側面図に示すように、軸線O回りに回転される軸線Oを中心とした略多段円柱状をなし、その後端側部分が工作機械の回転軸に把持される比較的大径のシャンク部11とされているとともに、先端側部分が小径の刃先部12とされている。
シャンク部11において、刃先部12との接続部分は、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい外径が漸次拡径していくようなテーパ面11Aとされており、このテーパ面11Aによって、比較的大径のシャンク部11と小径の刃先部12とが接続されている。
【0012】
刃先部12は、その先端部分をなす第一刃先部13と、第一刃先部13の外径D1よりも一段小さい外径D2で第一刃先部13の後端側に段差を介して連なる第二刃先部14とから構成されており、本第1実施形態による小径ドリルは、いわゆるアンダーカットタイプとなっている。
刃先部12における第一刃先部13は、軸線O方向での略全長に亘って一定の外径D1を有しており、この外径D1が、刃先部12の最大外径をなしている。
【0013】
これに対し、刃先部12における第二刃先部14は、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい一定の変化傾向で漸次拡径していくような外径を有しており、第二刃先部14における軸線O方向の先端(第一刃先部13に接続される部分)での外径がD2とされて、刃先部12の最小外径をなし、かつ、第二刃先部14における軸線O方向の後端(シャンク11におけるテーパ面11Aに接続される部分)での外径がD3とされている。また、この外径D3は、第一刃先部13の外径D1以下に設定される。
すなわち、刃先部12の外径D1,D2,D3に関して、D1>D2、D2<D3、D1≧D3の関係(D2<D3≦D1)が成り立っているのである。
【0014】
ここで、第一刃先部13の外径D1(刃先部12の最大外径)は、D1≦3mmの範囲に設定され、第二刃先部14における軸線O方向の先端での外径D2(刃先部12の最小外径)は、第一刃先部13の外径D1との関係で、0.8D1≦D2≦0.95D1の範囲に設定され、さらに、第二刃先部14における軸線O方向の後端での外径D3は、第一刃先部13の外径D1との関係で、0.85D1≦D3≦D1の範囲に設定されている。
なお、第一刃先部13の外径D1(刃先部12の最大外径)については、現時点での技術的な限界を考慮すると、0.1mm≦D1の範囲に設定されることとなる。
【0015】
また、図示は省略するが、刃先部12の外周には、その先端から後端側に向けて延びる例えば複数の切屑排出溝が、この刃先部12の略全長に亘って軸線Oを中心として螺旋状にねじれるように形成されているのであって、切屑排出溝におけるドリル回転方向前方側を向く壁面と刃先部12の先端逃げ面との交差稜線部には切刃が形成されている。
【0016】
このとき、刃先部12における切屑排出溝が形成された部分の軸線O方向での長さ(本第1実施形態では、刃先部12の略全長)、すなわち、穴明け加工に使用できる刃先部12の有効刃長Lが、第一刃先部13の外径D1との関係で、4D1≦L≦20D1の範囲に設定されており、また、第一刃先部13の軸線O方向での長さL1が、第一刃先部13の外径D1との関係で、0.5D1≦L1≦3D1の範囲に設定されている。
【0017】
以上のような小径ドリルは、そのドリル本体10が軸線O回りに回転されつつ、軸線O方向にステップ送りが与えられることにより、刃先部12の先端に形成された切刃によって、例えば熱処理が施された焼入れ鋼などの高硬度材料である被削材に対して穴明け加工を施していくのであり、この被削材には、刃先部12の最大外径(D1)に対応した径を有する小径の加工穴が形成される。
【0018】
本第1実施形態による小径ドリルは、第一刃先部13の後端側に連なる第二刃先部14の外径が、第一刃先部13に接続される部分である先端の外径D2から、シャンク11におけるテーパ面11Aに接続される部分である後端の外径D3まで、軸線O方向の後端側に向かって漸次拡径していくように形成されているため、従来のアンダーカットタイプの小径ドリルのような、第二刃先部の外径が軸線O方向に沿って一定とされたものに比べ、ドリル本体10の剛性を高い状態に維持することが可能なアンダーカットタイプとなっている。
【0019】
したがって、たとえ焼入れ鋼などの高硬度材料に対して、穴明け加工を施す際であっても、刃先部12における先端側部分の外周面と加工穴の内壁面との間のクリアランスを必要十分に確保して、切削油剤の供給を良くすることができるのに加え、ドリル本体10の剛性を高く維持できることによって、刃先部12の折損を生じにくくすることができ、安定した穴明け加工を長期間に亘って継続していくことができるのである。
【0020】
また、このように、ドリル本体10の剛性を高い状態に維持して刃先部12の折損を防止するという効果は、本第1実施形態のように、第一刃先部13の外径D1が3mm以下(とくに、外径D1が2mm以下)に設定されていて、従来のアンダーカットタイプの小径ドリルでは、ドリル本体10の剛性を非常に確保しづらいような場合に顕著なものとなる
一方、刃先部12における第二刃先部14の先端及び後端での外径D2,D3については、第一刃先部13の外径D1や被削材の種類などに基づいて、上述したような範囲内で適宜設定されるものであるが、より好ましくは、0.85D1≦D2≦0.95D1、0.9D1≦D3≦D1の範囲に設定されるのがよい。
【0021】
なお、本第1実施形態においては、第二刃先部14の外径を、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい一定の変化傾向で漸次拡径させるようにしているが、これに限定されることはなく、第二刃先部14の外径が、軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい拡径してさえいれば、その変化傾向は一定でなくても構わない。
【0022】
次に、本発明の第2実施形態を説明するが、上述した第1実施形態と同様の部分には、同一の符合を用いてその説明を省略する。
本第2実施形態による小径ドリルは、図2の概略側面図に示すように、上述の第1実施形態と同様の構成をなすものであるが、その相違点は、第一刃先部13の外周面と第二刃先部14の外周面とを接続しているつなぎ面15が、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい軸線Oに近づくように傾斜したテーパ面状に形成されている点にある。つまり、このつなぎ面15の外径が、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい一定の変化傾向で漸次縮径していくようになっているのである。
【0023】
また、軸線Oを含む断面で見たときに、このつなぎ面15における第一刃先部13の外周面と交差する部分での接線Pと軸線Oとがなす狭角θは、10゜〜60゜の範囲に設定されている(図2は、軸線Oを含む断面で見たときの図ではないが、上記の狭角θを示すのに支障はない。また、軸線Oと平行な直線を2点鎖線で示してある。)。
とくに、本第2実施形態においては、軸線Oを含む断面で見たときに、つなぎ面15が、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい軸線Oに近づくように傾斜した略直線状に形成されているため、上記の狭角θは、断面略直線状をなすつなぎ面15と軸線Oとがなす狭角に一致する。
【0024】
本第2実施形態による小径ドリルによれば、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、第一刃先部13の外周面と第二刃先部14の外周面とを接続するつなぎ面15が、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい軸線Oに近づくように傾斜したテーパ面として形成されていることから、穴明け加工の過程で、被削材から刃先部12を引き抜くときであっても、このつなぎ面15が加工穴の内壁面へ引っかかるのを防止することができる。
それゆえ、この引っかかりに起因して生じていた刃先部12の折損を抑制することが可能となり、上述した第1実施形態において説明したようなドリル本体10の剛性を高く維持することができるという効果とも相俟って、より安定した穴明け加工の継続が可能になる。
【0025】
また、軸線Oを含む断面で見たとき、つなぎ面15における第一刃先部13の外周面と交差する部分での接線Pと軸線Oとのなす狭角θ(つなぎ面15と軸線Oとのなす狭角θ)が小さすぎると、刃先部12を第一刃先部13と第二刃先部14とからなるアンダーカットタイプにする効果が薄れてしまうおそれが生じ、一方、狭角θが大きすぎても、つなぎ面15の引っかかりを防止することができなくなってしまうおそれが生じてしまう。
そのため、本第2実施形態では、上記の狭角θを、10゜〜60゜の範囲(好ましくは、20゜〜50゜の範囲)に設定したことによって、より安定した穴明け加工の継続を長期間に亘って可能にしているのである。
【0026】
なお、本第2実施形態においては、つなぎ面15をテーパ面として、軸線Oに直交する断面で見たときに略直線状をなすようにしているが、これに限定されることなく、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい軸線Oに近づくように傾斜しているのであれば、このつなぎ面15を断面略凹曲線状の凹曲面や断面略凸曲線状の凸曲面としても構わない。
【0027】
【実施例】
本発明の一例による小径ドリルを実施例1(図1に基づく小径ドリル)及び実施例2(図2に基づく小径ドリル)とし、従来の小径ドリルを従来例1(図3に基づく小径ドリル)及び従来例2(図4に基づく小径ドリル)として、穴明け加工試験を行い、刃先部が折損するまでに加工できた穴の数を計測した。その結果を図5に示す。
また、切削条件は以下の通りである。
・刃先部の最大外径(D1):0.7mm
・切削速度:35m/min
・送り:0.008mm/rev.
・穴深さ:3mm
・ステップ送り:0.07mm
・被削材:SKD11(HRC60)
・切削油:エマルション
【0028】
図5に示されるように、バックテーパタイプである従来例1では、摩擦抵抗の増大により、穴加工数が84個、212個と極めて少ない段階で刃先部が折損し、また、従来のアンダーカットタイプである従来例2でも、穴加工数が1316個、1162個と少ない段階で刃先部が折損してしまった。
これらに対して、本発明の一例である実施例1では、穴加工数が2099個、2161個となって、刃先部の折損を生じさせることなく安定した穴明け加工を継続することができ、とくに、実施例2では、穴加工数が2320個、2512個となって、非常に安定した穴明け加工を継続できたことが分かる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、アンダーカットタイプの小径ドリルにおいて、その刃先部における第二刃先部の外径を、軸線方向の後端側に向かって大きくなるように形成したことから、刃先部における先端側部分の外周面と加工穴の内壁面との間のクリアランスを必要十分に確保しつつも、ドリル本体の剛性を高めることが可能となるので、たとえ焼入れ鋼のような高硬度材料に対して穴明け加工を施すような場合でも、刃先部の折損を生じにくくして、安定した穴明け加工を継続していくことができる。
【0030】
また、本発明によれば、アンダーカットタイプの小径ドリルにおいて、その刃先部における第一刃先部の外周面と第二刃先部の外周面とを接続するつなぎ面を、軸線方向の後端側に向かうにしたがい軸線に近づくように傾斜させたことから、刃先部を被削材から引き抜く際に、上記のつなぎ面による加工穴の内壁面への引っかかりを抑制して、これに起因した刃先部の折損を生じにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による小径ドリルを示す概略側面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態による小径ドリルを示す概略側面図である。
【図3】 従来の小径ドリルの一例を示す概略側面図である。
【図4】 従来の小径ドリルの他の一例を示す概略側面図である。
【図5】 穴明け加工試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ドリル本体
11 シャンク部
11A テーパ面
12 刃先部
13 第一刃先部
14 第二刃先部
15 つなぎ面
D1 第一刃先部の外径(刃先部の最大外径)
D2 第二刃先部の先端の外径(刃先部の最小外径)
D3 第二刃先部の後端の外径
L 有効刃長
L1 第一刃先部の軸線方向での長さ
O 軸線
P 接線
θ 狭角

Claims (2)

  1. 軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部が、第一刃先部とこの第一刃先部の外径よりも一段小さい外径で前記第一刃先部の後端側に連なる第二刃先部とから構成され、前記刃先部の外周にその先端から後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成されるとともに、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されてなる小径ドリルにおいて、
    前記第二刃先部の外径が、前記軸線方向の後端側に向かうにしたがい拡径していくことを特徴とする小径ドリル。
  2. 請求項1に記載の小径ドリルにおいて、
    前記第一刃先部の外周面と前記第二刃先部の外周面とを接続するつなぎ面が、前記軸線方向の後端側に向かうにしたがい前記軸線に近づくように傾斜していることを特徴とする小径ドリル。
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