JP4013605B2 - 光ディスク記録方法、及び光ディスク記録装置 - Google Patents

光ディスク記録方法、及び光ディスク記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、追記型光ディスク及び書換型光ディスクへの記録速度差が大きい場合でも、最適な記録パワーを設定してデータを記録する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CD−R、DVD−Rなどの追記型光ディスク、及びCD−RW、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMなどの書換型光ディスクのような線速度一定記録型光ディスク(以下、単に光ディスクと称する)にデータを記録する速度は、高速化の方向にある。光ディスクは、記録密度を一定にしてデータを記録するように規定されている。そのため、従来、光ディスクは、データを一定の転送速度で記録するCLV(Constant Linear Velocity)方式で記録されていた。しかし、技術の進歩に伴い、パーシャルCAV(Partial Constant Angular Velocity)方式、ゾーンCLV(Zone Constant Linear Velocity)方式、ゾーンCAV(Zone Constant Angular Velocity)方式など、記録速度を高速化する記録方法が用いられるようになった。
【0003】
図8は、各記録方式における半径位置と線速度との関係図である。パーシャルCAV方式は、図8(A)に示したように、記録するディスクの内周部分において、ディスクの回転速度を一定に保ちつつ(角速度一定:CAV(Constant Angular Velocity ))、記録速度を加速し、最高記録速度に到達後は、記録を中断・再開することなく一定の線速度で記録を行う方式である。ゾーンCLV方式は、図8(B)に示したように、記録するディスクの内側から外周の間をいくつかのゾーンに分割(以下、ディバイド(divide)と称する。)して、そのゾーン内では一定の線速度で記録を行い、ゾーン間の速度切替部分では、バッファアンダーランエラー防止技術を応用することにより、記録を中断・再開して書き継ぎを行う方式である。なお、バッファアンダーランエラー防止技術とは、バッファの書き込みデータ量が一定の水準を下回った場合には、書き込みを一時停止してバッファレベルの回復を待ち、回復後に一時停止したポイントから正確に書き継ぎを開始することにより、バッファアンダーランエラーの発生を確実に防止する技術である。ゾーンCAV方式は、図8(C)に示したように、記録するディスクの内側から外周の間をいくつかのゾーンにディバイドして、そのゾーン内では一定の角速度で記録を行い、ゾーン間の速度切替部分では、バッファアンダーランエラー防止技術を応用することにより、記録を中断・再開して書き継ぎを行う方式である。
【0004】
また、光ディスクを回転駆動するスピンドルモータの高性能化や光ディスクへのデータ記録技術の進歩などに伴い、図8(D)に示したように、光ディスクの全領域をCAV方式で記録するフルCAV方式(以下、CAV方式と称する。)を高速記録に用いることも可能となってきた。
【0005】
図9は、光ディスクの一例であるCD−R及びCD−RW(以下、CD−R/RWとも称する。)の領域構成を示した断面図である。図9に示したように、CD−R/RWは、直径120mm、厚さ1.2mmである。また、CD−R/RWには、直径46〜50mmの区間がリードイン領域として、直径50〜118mmの区間がプログラム領域及び残余領域として、用意されている。プログラム領域は、最大直径116mmの区間までデータを記録可能である。
【0006】
このように、CD−R/RWのプログラム領域における最内周のトラックの長さと、プログラム領域における最外周のトラックの長さと、には、約2.5倍の差がある。また、CD−R/RWは、前記のように記録密度を一定にしてデータを記録する光ディスクである。そのため、光ディスクをCAV方式で記録する場合、プログラム領域の最内周と最外周とでは、データ転送速度に約2.5倍の差が生じる。したがって、記録速度が高速になるほど速度変化量が大きくなる。例えば、プログラム領域の最内周での記録速度を4倍速(×4)に設定した場合、プログラム領域の最外周での記録速度は10倍速(×10)となる。一方、プログラム領域の最内周での記録速度を16倍速(×16)にした場合、プログラム領域の最外周での記録速度は40倍速(×40)となる。
【0007】
このように、CAV方式で光ディスクへ記録を行った場合、記録領域によって線速度が変化するため、光ディスクに照射する光ビームの最適記録パワーを順次変化させる必要がある。そのため、従来の光ディスク記録装置は、光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へ記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへ照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行っていた。例えば、CAV方式で記録を行う際に、記録パワー関数として一次関数Y=aX+b(Y:記録パワー、X:記録速度)に従って最適記録パワーを変化させて記録を行っていた。
【0008】
また、従来の光ディスク記録装置は、以下のような方法で、この記録パワー関数を決定していた。図10は、記録パワー関数の特性図である。記録パワー関数を設定する場合、光ディスクの種類毎に各記録速度での最適な特性を実験により求めて、その平均値や、最小二乗法などで近似した値などを用いて記録パワー関数の傾きaを設定していた。記録パワー関数を決定する方法としては、データ記録時に光ディスクの種類を識別するとともに、図10(A)に示したように、例えば最小記録速度などの1つの記録速度でOPCを行い、得られたデータに基づいて記録パワー関数を決定する第1の方法があった。また、データ記録時に光ディスクの種類を識別するとともに、図10(B)に示したように、2つの記録速度でそれぞれOPCを行い、得られたデータに基づいて内挿外挿直線近似を行って、記録パワー関数を決定する第2の方法があった。さらに、図10(C)に示したように、データ記録時に最小記録速度と最大記録速度とでOPCを行い、得られたデータに基づいて内挿直線近似を行って記録パワー関数を決定する第3の方法があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録パワー関数を決定する第1の方法を用いた場合、図10 (A)に示したように、特性が本来の値と略一致しているのは、OPCによって求めた初期パワー近辺のみであり、その他の部分は近似値であるため、最適な値が得られるとは言い難い。また、CAV方式で記録を行う場合、前記のように、光ディスクの回転速度が高速になるほど、内周側と外周側との記録速度差(速度変化量)が大きくなるため、この傾向は強くなるという問題があった。
【0010】
また、記録パワー関数を決定する第2の方法を用いた場合、OPCを行う2つの記録速度差が小さいと、第1の方法と同様に、特性が本来の値と略一致しているのは、OPCによって求めた初期パワー近辺のみであり、その他の部分は近似値であるため、最適な値が得られるとは言い難い。また、前記のように、光ディスクの回転速度が高速になるほど、内周側と外周側との速度変化量が大きくなるため、内周側のみにテスト記録領域を持つ光ディスクの場合、OPCを行う2つの記録速度差をあまり大きくできない。例えば、記録速度(線速度倍率)が1倍速(等倍速)の場合、プログラム領域の最外周における回転速度は約200rpmであり、プログラム領域の最内周において最外周と同じ線速度にするためには、回転速度を約500rpmにする必要がある。この場合は、内周側でも十分回転させることができる。一方、記録速度(線速度倍率)が48倍速の場合、プログラム領域の最外周における回転速度は9600rpmであり、プログラム領域の最内周において最外周と同じ線速度にするためには、回転速度を24000rpmにする必要がある。しかし、光ディスクを24000rpmで回転させると、光ディスクが自励振動で自己崩壊する可能性が高く、非常に危険である。また、光ディスク装置は、通常このように高速回転するスピンドルモータを備えていない。そのため、内周側のテスト記録領域で実施可能な記録速度のうちの2速度でしか、OPCを行うことができない。したがって、上記の第1の方法の問題と同様に、図10(B)に示したように、特性が本来の値と一致しているのは、OPCによってパワーを求めた速度の時及びその近傍のみであり、記録速度がOPCを行った速度から離れるほど、最適な記録パワーは、外挿直線近似を行ったパワー関数によって得られる値から掛け離れる。そのため、高品位な記録ができないという問題があった。
【0011】
さらに、記録パワー関数を決定する第3の方法を用いた場合、図10(C)に示したように、内周テスト記録領域と外周テスト記録領域とを持つ光ディスクでは、内周テスト記録領域では最小記録速度でOPCを行って、外周テスト記録領域では最大記録速度でOPCを行うことにより、記録パワー関数を内挿直線近似により求めることができる。しかしながら、記録パワー関数を直線近似しているため、記録速度の中間域における最適な記録パワーは、内外記録速度差が大きくなるほど掛け離れて、高品位な記録ができないという問題があった。
【0012】
加えて、第1〜第3の方法において、周囲温度や光ディスクに光ビームを照射するレーザ光の波長の変化などによっても、記録パワー関数が異なるという問題があった。
【0013】
そこで、本発明は、上記の問題を解決するために、追記型光ディスク及び書換型光ディスクへの記録速度差が大きい場合でも、最適な記録パワーを設定してデータを記録できる光ディスク記録方法及び光ディスク記録装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
【0018】
(1)光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
上記記録領域に対して光ディスクの半径方向に複数のゾーンを割り当てて、各ゾーンには、それぞれ上記記録速度と上記光ビームの最適記録パワーとの関係を一次関数で表した記録パワー関数であって、傾きが固定値で、ゾーンの端部における記録速度で隣接ゾーンの記録パワー関数と交差する記録パワー関数を設定しておき、
光ディスクへのデータ記録に先立ち、1つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
該求めた最適記録パワーに基づいて上記記録パワー関数のy切片を補正し、
該補正した記録パワー関数で記録速度に応じた記録パワーを求め、
該求めた記録パワーの光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする。
【0019】
この構成においては、光ディスクの記録領域に対して光ディスクの半径方向に割り当てられた複数のゾーンに設定された各記録パワー関数であって、傾きが固定値で、ゾーンの端部における記録速度で隣接ゾーンの記録パワー関数と交差する記録パワー関数を、1つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って求めた最適記録パワーに基づいてy切片を補正する。そして、補正した各記録パワー関数で求めた最適記録パワーの光ビームを照射してデータ記録を行う。したがって、記録速度に応じた最適な記録パワーの光ビームを照射してデータを記録することができ、記録速度差が大きくなっても、最適な再生信号品位のデータを得ることが可能となる。また、記録領域に複数のゾーンを割り当てているので、各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との記録速度差は小さくなり、記録パワー関数を一次関数に設定しても、ほとんど誤差が生じることがなく、最適な記録パワーを得ることができる。さらに、各ゾーンでは、簡単な一次関数制御を行うことになるので、装置構成も従来の装置に比べて、コスト高にならない。
【0020】
(2)光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの最適記録パワーと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パワー関数を設定するとともに、各ゾーンにおける記録パワー関数の傾きの関係を表す係数をそれぞれ設定しておき、
光ディスクへのデータ記録に先立ち、所定のゾーンにおける2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
該求めた最適記録パワーに基づいて上記所定のゾーンの記録パワー関数の傾きを補正するとともに、該補正した記録パワー関数及び上記係数に基づいて他の各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正し、
該補正した記録パワー関数で記録速度に応じた記録パワーを求め、
該求めた記録パワーの光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする。
【0021】
この構成においては、光ディスクの記録領域に割り当てられた複数のゾーンにおける所定のゾーンで実施する2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求めて、そのゾーンの記録パワー関数の傾きを補正するとともに、予め設定した係数に基づいて他の各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正する。そして、補正した記録パワー関数で求めた最適記録パワーの光ビームを照射してデータ記録を行う。したがって、(1)と同様の効果が得られるとともに、各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正するので、周囲温度や光ビームの波長の変化などに応じた最適な記録パワーでデータ記録を行うことが可能となる。
【0022】
(3)光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの最適記録パワーと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パワー関数を設定するとともに、上記記録領域全体における最小記録速度及び最大記録速度の2つの記録速度と、光ビームの最適記録パワーと、の関係を一次関数で表した全域記録パワー関数、並びに該全域記録パワー関数の傾きに対する上記各ゾーンの記録パワー関数の傾きの関係を表す係数をそれぞれ設定しておき、
光ディスクへのデータ記録に先立ち、上記最小記録速度と上記最大記録速度との2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
該求めた最適記録パワーに基づいて上記全域記録パワー関数の傾きを補正するとともに、該補正した全域記録パワー関数及び上記係数に基づいて各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正し、
該補正した記録パワー関数で記録速度に応じた記録パワーを求め、
該求めた記録パワーの光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする。
【0023】
この構成においては、光ディスクの記録領域に割り当てられた複数のゾーン全体における最小記録速度及び最大記録速度の2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求めて、該求めた最適記録パワーに基づいて上記全域記録パワー関数の傾きを補正する。また、補正した全域記録パワー関数及び予め設定した係数に基づいて各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正して、この記録パワー関数に基づいてデータ記録を行う。したがって、 (1)と同様の効果が得られるとともに、各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正するので、従来のように記録領域の中間域で大きな誤差を発生させることなく、最適記録パワーを求めることが可能となる。
【0024】
(4)光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
上記記録領域に対して光ディスクの半径方向に複数のゾーンを割り当てて、各ゾーンには、それぞれ上記記録速度と、上記光ビームの記録パワー制御波形のパラメータと、の関係を一次関数で表した記録パラメータ関数であって、傾きが固定値で、ゾーンの端部における記録速度で隣接するゾーンの記録パラメータ関数と交差する記録パラメータ関数を設定しておき、
光ディスクへのデータ記録に先立ち、1つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
該求めた記録パラメータの最適値に基づいて上記記録パラメータ関数のy切片を補正し、
該補正した記録パラメータ関数で記録速度に応じたパラメータを求め、
該求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする。
【0025】
この構成においては、光ディスクの記録領域に対して光ディスクの半径方向に割り当てられた複数のゾーンに設定された各記録パラメータ関数であって、傾きが固定値で、ゾーンの端部における記録速度で隣接するゾーンの記録パラメータ関数と交差する記録パラメータ関数を、1つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って求めたパラメータの最適値及び記録速度で補正する。そして、補正した各記録パラメータ関数で求めたパラメータの最適値を適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行う。したがって、従来のCAV方式での記録方法では、最大記録速度が速くなるほど、内周側と外周側との記録速度差(速度変化量)が大きくなるため、記録パワー誤差も大きくなっていたが、この欠点を改善できる。また、記録領域に複数のゾーンを割り当てているので、各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との記録速度差は小さくなり、記録パラメータ関数を一次関数に設定しても、ほとんど誤差が生じることがなく、最適なパラメータを得ることができる。さらに、ライトストラテジ(光ビームの記録パワー制御波形)の一部又は全部のパラメータを上記の方法で補正することで、さらに最適な記録品位でデータを記録することが可能となる。
【0026】
(5)光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの記録パワー制御波形のパラメータと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パラメータ関数を設定するとともに、各ゾーンにおける記録パラメータ関数の傾きの関係を表す係数をそれぞれ設定しておき、
光ディスクへのデータ記録に先立ち、所定のゾーンにおける2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
該求めたパラメータの最適値に基づいて上記記録パラメータ関数の傾きを補正するとともに、該補正した記録パラメータ関数及び上記係数に基づいて他の各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正し、
該補正した記録パラメータ関数で記録速度に応じたパラメータを求め、
該求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする。
【0027】
この構成においては、光ディスクの記録領域に割り当てられた複数のゾーンにおける所定のゾーンで実施する2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求めて、そのゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正するとともに、予め設定した係数に基づいて他の各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正する。そして、補正した記録パラメータ関数で求めたパラメータの最適値を適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行う。したがって、(2)と同様の効果を得ることができるとともに、ライトストラテジ(光ビームの記録パワー制御波形)の一部又は全部のパラメータを上記の方法で補正することで、さらに最適な記録品位でデータを記録することが可能となる。
【0028】
(6)光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの記録パワー制御波形のパラメータと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パラメータ関数を設定するとともに、上記記録領域全体における最小記録速度及び最大記録速度の2つの記録速度と、光ビームの記録パワー制御波形におけるパラメータの最適値と、の関係を一次関数で表した全域記録パラメータ関数、並びに該全域記録パラメータ関数の傾きに対する上記各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きの関係を表す係数をそれぞれ設定しておき、
光ディスクへのデータ記録に先立ち、上記最小記録速度と上記最大記録速度との2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
該求めたパラメータの最適値に基づいて上記全域記録パラメータ関数の傾きを補正するとともに、該補正した全域記録パラメータ関数及び上記係数に基づいて各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正し、
該補正した記録パラメータ関数で記録速度に応じたパラメータを求め、
該求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする。
【0029】
この構成においては、光ディスクの記録領域に割り当てられた複数のゾーン全体における最小記録速度及び最大記録速度の2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求めて、該記録速度及びパラメータの最適値に基づいて上記全域記録パラメータ関数の傾きを補正する。また、補正した全域記録パラメータ関数及び予め設定した係数に基づいて各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正して、この記録パラメータ関数で求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行う。したがって、(3)と同様の効果を得ることができるとともに、ライトストラテジ(光ビームの記録パワー制御波形)の一部又は全部のパラメータを上記の方法で補正することで、さらに最適な記録品位でデータを記録することが可能となる。
【0030】
(7)前記ゾーン毎に一次関数で表した記録パワー関数又は記録パラメータ関数の傾きを、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定することを特徴とする。
【0031】
この構成においては、光ディスクの外周側のゾーンほど、記録パワー関数又は前記記録パラメータ関数のゾーン毎の一次関数は、傾きを小さくなる。したがって、本来の最適記録パワーとの誤差がほとんどなくなり、高精度の記録が可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
(実施例1−1)
本発明は、CD−R、DVD−Rなどの1度だけデータを記録可能な追記型光ディスクや、CD−RW、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMなどのデータを書換可能な書換型光ディスクに対してデータを記録する場合に適用可能であり、以下の説明ではCD−Rを例に挙げる。
【0033】
図1は、本発明の実施形態に係る光ディスク記録装置の構成を示したブロック図である。図1に示したように、光ディスク記録装置1は、移動部であるフィードモータ8及びガイドレール9、光ピックアップ10、回転部であるスピンドルモータ11、RFアンプ12、サーボ回路13、ATIP検出回路14、デコーダ15、制御部16、エンコーダ17、ストラテジ回路18、レーザドライバ19、レーザパワー制御回路20、周波数発生器21、エンベロープ検出回路22、再生信号品位検出回路部24、記憶部25、操作部27、表示部28を備えている。
【0034】
フィードモータ8は、光ピックアップ10を光ディスクの半径方向に移動させるための駆動力を供給するモータである。
【0035】
ガイドレール9は、光ピックアップ10が光ディスクの半径方向に移動するように、光ピックアップ10を支持する。
【0036】
スピンドルモータ11は、データの記録対象である光ディスクDを回転駆動するモータである。また、スピンドルモータ11の回転軸先端部には、光ディスクを保持(チャッキング)するために、ターンテーブルなどによって構成された図外の光ディスク保持機構が設けられている。
【0037】
光ピックアップ10は、レーザダイオード、レンズ及びミラーなどの光学系、戻り光(反射光)受光素子、並びにフォーカスサーボ機構などを備えている。また、光ピックアップ10は、記録時及び再生時にはレーザ光を光ディスクDに対して照射して、光ディスクDからの戻り光を受光する。そして、受光信号であるEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調されたRF信号をRFアンプ12に出力する。なお、フォーカスサーボ機構は、光ピックアップ10のレンズと光ディスクDのデータ面との距離を一定に保つためのサーボ機構である。また、光ピックアップ10は、モニタダイオードを備えており、モニタダイオードでは光ディスクDからの戻り光の受光量に応じた電流が生じる。この電流がレーザパワー制御回路20へ供給されて、レーザ光量が調整される。
【0038】
周波数発生器21は、スピンドルモータ11が出力した回転角度や回転数の信号を検出して、サーボ回路13に出力する。
【0039】
RFアンプ12は、光ピックアップ10から供給されるEFM変調されたRF信号を増幅して、増幅後のRF信号をサーボ回路13、ATIP検出回路14、エンベロープ検出回路22、再生信号品位を測定する再生信号品位検出回路部24、及びデコーダ15に出力する。
【0040】
デコーダ15は、再生時には、RFアンプ12から供給されるEFM変調されたRF信号をEFM復調して再生データを生成し、記憶部25に出力する。また、デコーダ15は、記録時には、テスト記録によって記録された領域を再生する際に、RFアンプ12から供給されたRF信号をEFM復調する。
【0041】
本実施形態に係る光ディスク記録装置1は、データの記録を行う際に、本記録に先立ち、光ディスクDの内周側のPCA(Power Calibration Area)領域にテスト記録を行う。また、光ディスク記録装置1は、このテスト記録した領域の再生結果に基づいて、光ディスクDに対して良好な記録を行うことができる記録条件を求める。
【0042】
ここで、光ディスクDのテスト記録を行う領域について、図2を用いて説明する。図2は、光ディスクの領域構成を示した断面図である。光ディスクDは、外径が120mmであり、光ディスクDの直径46〜50mmの区間がリードイン領域114として用意され、その外周側にデータを記録するプログラム領域118及び残余領域120が用意されている。一方、リードイン領域114よりも内周側には、内周側PCA領域112が用意されている。また、内周側PCA領域112は、テスト領域112aと、カウント領域112bと、に分割されている。データ記録時には、本記録に先立って、このテスト領域112aにテスト記録が行われる。テスト領域112aには、最適な記録パワー又は最適なライトストラテジのパラメータを求めるためのテスト記録を複数回行える領域が用意されている。また、カウント領域112bには、テスト記録終了時にテスト領域112aのどの部分まで記録が終了しているかを示すEFM信号が記録される。したがって、次にこの光ディスクDに対してテスト記録を行う際には、カウント領域112bのEFM信号を検出することで、テスト領域112aのどの位置からテスト記録を開始すれば良いかが、わかるようになっている。
【0043】
さらに、残余領域120よりも外周側には、外周側PCA領域113が用意されている。また、外周側PCA領域113は、テスト領域113aと、カウント領域113bと、に分割されている。このテスト領域113aには、前述のように本記録に先立ち、テスト記録が実施される。ここで、テスト領域113aとしては、テスト記録を複数回行える領域が用意されている。また、カウント領域113bには、テスト記録終了時にテスト領域113aのどの部分まで記録が終了しているかを示すEFM信号が記録される。したがって、次にこの光ディスクDに対してテスト記録を行う際には、カウント領域113bのEFM信号を検出することにより、テスト領域113aのどの位置からテスト記録を開始すれば良いかが、わかるようになっている。
【0044】
本実施形態に係る光ディスク記録装置1では、データの本記録を行う前に、上記のテスト領域112a及びテスト領域113aにテスト記録を行う。
【0045】
図1に戻り、記憶部25は、デコーダ15から出力された光ディスクDの再生データや、光ディスク記録装置1の外部から入力されたデータなどを一旦記憶する。そして、再生時には記憶したデータを図外のデータ再生部へ出力し、記録用光ディスクにデータを記録する時には、記憶したデータをエンコーダ17へ出力する。
【0046】
ATIP検出回路14は、RFアンプ12から供給されたRF信号中に含まれるウォブル信号成分を抽出する。そして、このウォブル信号成分に含まれる各位置の時間情報(アドレス情報)、及び光ディスクを識別する識別情報(ディスクID)や、光ディスクに使われている色素などの光ディスクの種類を示す情報を復号して、制御部16に出力する。ここで、ウォブル信号成分とは、記録用光ディスクの蛇行した記録トラックの蛇行周波数を表す信号成分であり、時間情報や識別情報などは蛇行周波数をFM変調することで記録されている。
【0047】
再生信号品位検出回路部24は、光ディスクDのテスト記録領域を再生している時に、RFアンプ12から供給されるRF信号から再生信号品位に関係するβ値やアシンメトリを算出し、算出結果を制御部16に出力する。ここで、β値は、EFM変調された信号波形のピークレベル(符号は+)をa、ボトムレベル (符号は−)をbとすると、β=(a+b)/(a−b)である。
【0048】
エンベロープ検出回路22は、光ディスクDへテスト記録を行う前に、光ディスクDのテスト領域112aのどの部分からテスト記録を開始するかを検出するために、上述した光ディスクDのカウント領域112b又はカウント領域113bのEFM信号におけるエンベロープを検出する。
【0049】
サーボ回路13は、スピンドルモータ11の回転制御、光ピックアップ10のフォーカス制御及びトラッキング制御、並びにフィードモータの送り制御を行う。本実施形態に係る光ディスク記録装置1は、記録時にはCAV方式とCLV方式とを切り替えることが可能である。サーボ回路13は、制御部16から供給される制御信号に応じて、CAV方式とCLV方式とを切り替える。ここで、サーボ回路13は、CAV制御を行う場合、周波数発生器21によって検出されるスピンドルモータ11の回転数が、設定した回転数と一致するように制御する。また、サーボ回路13は、CLV制御を行う場合、RFアンプ12から供給されるRF信号中のウォブル信号が、設定された記録速度になるようにスピンドルモータ11を制御する。
【0050】
エンコーダ17は、記憶部25から供給される記録データをEFM変調し、ストラテジ回路18に出力する。ストラテジ回路18は、エンコーダ17から供給されたEFM信号に対して時間軸補正処理などを行い、レーザドライバ19に出力する。レーザドライバ19は、ストラテジ回路18から供給される記録データに応じて変調された信号と、レーザパワー制御回路20の制御信号と、に従って光ピックアップ10のレーザダイオードを駆動する。
【0051】
レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のレーザダイオードが照射するレーザ光(光ビーム)のパワーを調整する信号をレーザドライバ19へ出力する。具体的には、レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のモニタダイオードから供給される電流値と、制御部16から供給される最適なレーザパワーの目標値を示す情報と、に基づいて、最適なレーザパワーのレーザ光が光ピックアップ10から照射されるように、レーザドライバ19へ制御信号を出力する。
【0052】
制御部16は、CPU、ROM、及びRAM等から構成されており、ROMに格納されたプログラムに従って光ディスク記録装置1の各部を制御する。制御部16は、上述したようにデータの本記録に先立ち、光ディスク記録装置1にセットされた光ディスクDの所定の領域に対し、テスト記録を行うように装置の各部を制御する。そして、制御部16では、上述したテスト記録された領域を再生している際に得られる信号から、信号品位検出回路24によって検出されたβ値などの再生信号品位に基づいて、光ディスク記録装置1がテスト記録を行った光ディスクDに対して、再生信号品位パラメータと装置記録パラメータ(記録条件)との関係を求めることにより、記録エラーのない良好な記録を行うことができる記録可能速度を求める記録速度判定処理などを行う。
【0053】
記憶部25は、実験などを行って予め求めたデータ、記録パワー関数の変化の割合や傾き、Y切片などを記憶しておく。操作部27は、再生信号品位を表すパラメータを選択・入力するために操作する。表示部28は、光ディスクに記録したデータの再生信号品位などを表示する。
【0054】
上記のような構成の光ディスク記録装置1は、記録速度に応じた最適な光ビーム(レーザ光)の記録パワーでデータを記録するために、以下の方法を行う。図3は、光ディスクの半径方向に割り当てた各ゾーンの記録速度と記録パワーとの関係を示したグラフである。まず、光ディスク記録装置1は、図3に示したように、CAV方式(パーシャルCAV方式を行った際のCAV方式を含む。以下同様である。)でデータ記録を行う記録領域に、所定幅のゾーンを複数割り当てる(以下、アロケート(allocate)と称する。)。記録領域への所定幅のゾーンの割り当て方法は、光ディスクへの記録速度に応じて変更すると良い。
【0055】
また、予め実験により、各ゾーンに応じた記録速度でOPCを行って、ゾーン毎に記録速度と最適な記録パワーとの関係を表す記録パワー関数を設定しておく。記録パワー関数を得るための実験は、テスト領域で行っても、データ記録領域で行っても良い。また、光ディスクの記録領域に割り当てた各ゾーンの記録パワー関数は、そのゾーンの端部における記録速度の時に、隣接するゾーンの記録パワー関数と交差するように設定しておくことで、記録領域全体の関数はゾーン毎に定義することができる。
【0056】
続いて、光ディスク記録装置1は、データを記録する際に、データ記録に先立って、複数のゾーンで実施する記録速度から選択した1つのゾーンのある記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って、最適記録パワーを求める。そして、この1つの記録速度と最適記録パワーとに基づいて選択したゾーンの記録パワー関数、及び他のゾーンの記録パワー関数を補正する。そして、データ(本データ)を記録する際には、各ゾーンの補正した記録パワー関数によって求めた最適記録パワーに従って記録を行う。
【0057】
なお、前記のように記録領域全体の関数は、各ゾーンの記録パワー関数と、隣接するゾーンの記録パワー関数と、が交差するように設定しているので、あるゾーンの記録パワー関数に基づいて他のゾーンの記録パワー関数を補正することは容易である。よって、他のゾーンの記録パワー関数の補正は、選択したゾーンの記録パワー関数の補正時に行っても良いし、データ記録時に補正を行っても良い。
【0058】
このような方法を実施することで、従来のCAV方式での記録方法では、最大記録速度が速くなるほど、内周側と外周側との記録速度差(速度変化量)が大きくなるため、記録パワー誤差も大きくなっていたが、この欠点を改善でき、各記録速度において最適な記録パワーでデータを記録することができる。
【0059】
ここで、予め実験を行って求めておく記録パワー関数は、一次関数に設定するのが好ましい。なぜなら、本発明では、記録領域全体と比較して各ゾーン幅が狭いので、各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との記録速度差は小さく、各ゾーンの記録パワー関数を一次関数に設定しても、最適値とほとんど誤差が生じることがなく、最適な記録パワーを得ることができるからである。また、各ゾーンでは、簡単な一次関数制御を行うことになるので、装置構成も従来の装置に比べて、コスト高にならないからである。さらに、記録領域にアロケートするゾーンの幅を狭めてゾーン数を増やすと、高精度の記録が可能となる。
【0060】
また、光ディスク記録装置1では、各ゾーンに設定する記録パワー関数の変化の割合(一次関数の場合は傾きとも言う。)を、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定すると良い。これは、記録速度が高速になるほど、最適記録パワーの変化量(増加量)が小さくなるためである。よって、上記のように選定することで、本来の最適記録パワーとの誤差がほとんどなくなり、高精度の記録が可能となる。
【0061】
次に、本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録装置1の動作について図3及び図4を用いて、具体例を挙げて説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録装置の動作を説明するためのフローチャートの一例である。
【0062】
光ディスク記録装置1は、複数種類の光ディスクにデータを記録することができ、図3に示したように、一例として16倍速から48倍速まで記録速度を連続的に変更可能である。また、説明の都合上、光ディスク記録装置1は、記録領域の最内周では16倍速、記録領域の最外周では48倍速で記録を行い、最内周から最外周まで線形的に記録速度を変化させるものとする。光ディスク記録装置1は、予め以下のような処理を行っておく。まず、光ディスクの記録領域に4つのゾーンをアロケートする。各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との記録速度差(速度変化量)は、8倍速である。すなわち、第1ゾーン(zone1)は16倍速から24倍速まで、第2ゾーン(zone2)は24倍速から32倍速まで、第3ゾーン(zone3)は32倍速から40倍速まで、第4ゾーン(zone4)は40倍速から48倍速まで、記録速度が変化する。
【0063】
そして、光ディスク記録装置1は、各ゾーンの記録パワー関数を求めるために、各ゾーンの端部の記録速度でOPCを行って最適記録パワーを求める。すなわち、16倍速、24倍速、32倍速、40倍速、及び48倍速の5つの記録速度で最適記録パワーを求めて、各ゾーンの記録パワー関数として一次関数を得ておく。各ゾーンの記録パワー関数は、第1ゾーンがY=a1X+b1、第2ゾーンがY=a2X+b2、第3ゾーンがY=a3X+b3、及び第4ゾーンがY=a4X+b4であり、傾きa1〜a4は固定値であり、y切片b1〜b4は仮の値を求めておき、データ記録時に補正して最終的に決定する。このように設定された記録パワー関数は、記憶部25に格納される。また、各ゾーンの端部の記録速度でOPCを行って記録パワー関数を設定しているので、各ゾーンの記録パワー関数は、ゾーンの端部における記録速度の時に、隣接するゾーンの記録パワー関数と交差する。さらに、光ディスク記録装置1では、複数種類の光ディスクデータを記録可能であり、記憶部25は、光ディスクの種類毎に各ゾーンの記録パワー関数についてのデータを記憶している。なお、各ゾーンの記録パワー関数についてのデータは、例えば、ファームウェアとして取り扱うと良い。
【0064】
光ディスク記録装置1で光ディスク(例えば、CD−Rとする。)にデータを記録する手順は、以下の通りである。まず、ユーザは、データを記録するCD−Rを光ディスク記録装置1にセットして、操作部27でデータを記録するための操作を行う。制御部16は、セットされた記録用光ディスクの種類を判別するために、サーボの自動調整を行い、サーボ回路13、レーザパワー制御回路20、エンコーダ17にそれぞれ所定の信号を出力する(s1)。これらの信号が出力されると、光ピックアップ10は、所定の位置に移動するとともに、レーザ光(光ビーム)を記録用光ディスクに照射する。光ピックアップ10の受光素子は、照射光の戻り光を受光して、受光量に応じた電気信号をRFアンプ12に出力する。RFアンプ12は、この信号を増幅してATIP検出回路14に出力して、ATIP検回路14でATIP情報(光ディスクの識別情報など)が検出され、制御部16に出力される(s2)。制御部16は、この信号に基づいて光ディスクの種類を判別して、記憶部25から装置記録パラメータのデータパターンを呼び出す。(s3)。
【0065】
そして、制御部16は、このデータに基づいて、再生信号品位に関係する装置記録パラメータを設定する(s4)。続いて、制御部16は、1速度でOPCを行うためにサーボ回路13、レーザパワー制御回路20、エンコーダ17にそれぞれ所定の信号を出力し、PCAへ試し書きデータのテスト記録を行う(s5)。なお、OPCは、初期記録速度である16倍速にて行うものとする。
【0066】
次に、制御部16は、テスト記録した箇所を再生するために光ピックアップからレーザ光を照射させ、その戻り光が光ピックアップ10の受光素子で受光されて電気信号に変換され、RFアンプ12へ出力される。RFアンプ12は、増幅した信号を信号品位検出回路部24に出力する(s6)。信号品位検出回路部24は、再生信号の信号品位に関する信号を制御部16に出力し、制御部16は、信号品位検出回路部24から出力された信号などに基づいて最適なレーザパワーを設定する。また、設定した最適レーザパワー及び記録速度を用いて、第1ゾーン(第nゾーン:初期値n=1)の記録パワー関数を補正する。すなわち、第1ゾーンの記録パワー関数Y=a1X+b1のy切片b1を得る。そして、制御部16は、図外のホスト装置から出力された記録用光ディスクに記録するデータを出力させる(s7)。このデータは、エンコーダ17、ストラテジ回路18、レーザドライバ19を介して、光ピックアップ10からレーザ光として照射され、光ディスクの第1ゾーンにデータが記録される(s8)。この時、レーザパワー制御回路20は、第1ゾーンの記録パワー関数Y=a1X+b1に従ったレーザパワーの光ビームが光ピックアップから照射されるように、レーザドライバ19を制御する。
【0067】
制御部16は、第1ゾーンでのデータ記録が進み、第1ゾーンの端部に差し掛かると、次のゾーン(第n+1ゾーン)に記録するデータがあるか否か判定する(s9)。引き続きデータを記録する場合は、n=n+1とし(s10)、その時(第1ゾーン及び第2ゾーンの端部の時)の記録速度及び記録パワーから、記憶部25から読み出した第2ゾーン(第nゾーン)の記録パワー関数を補正する。すなわち、第2ゾーンの記録パワー関数Y=a2X+b2のy切片b2を得る。そして、制御部16は、図外のホスト装置から出力された記録用光ディスクに記録するデータを出力させる(s7)。このデータは、エンコーダ17、ストラテジ回路18、レーザドライバ19を介して光ピックアップ10からレーザ光として照射され、光ディスクにデータが記録される(s8)。この時、レーザパワー制御回路20は、第2ゾーンの記録パワー関数Y=a2X+b2に従ったレーザパワーとなるように、レーザドライバ19を制御する。第2ゾーンでのデータ記録が進み、第2ゾーンの端部に差し掛かると、制御部16は次のゾーン(第n+1ゾーン)に記録するデータがあるか否か判定する(s9)。
【0068】
このように、第3ゾーン及び第4ゾーンでも同じ工程を繰り返す。そして、第4ゾーンの端部までデータを記録すると、これ以上記録データが無いため(s9)、データの記録が完了すると、光ディスク記録装置1は、表示部28にデータの記録が完了したことを表示させて(s11)、記録処理を終了する。
【0069】
(実施例1−2)
上記の実施例1−1では、記録パワー関数に基づいて記録速度に応じた光ビームの最適記録パワーを求めて最適な記録品位でデータを記録する方法について説明したが、光ディスク1では、光ビームの記録パワー制御波形(ライトストラテジ:write strategy)30を求めて最適な記録品位でデータを記録する方法を実施可能である。本実施例では、この方法について説明する。
【0070】
図5は、記録波形とライトストラテジ処理波形との波形図である。図5(A)に示した記録波形(EFM)を光ディスクに記録するために、従来、図5(B)及び図5(C)に示したような波形のライトストラテジでレーザパワーの制御を行っていた。また、光ディスクの素材は、光ディスクの種類によって異なり、それに応じて最適な記録パワーも異なる。そのため、従来の光ディスク記録装置は、光ディスクに応じて異なるライトストラテジでレーザパワーを制御している。
【0071】
また、従来の光ディスク記録装置は、図5(B)に示したライトワンスタイプ及び単一パルスタイプのライトストラテジ処理波形31(以下、波形31と称する。)ようなライトストラテジでレーザパワーを制御する場合、波形31の各パラメータを適切な値に設定していた。すなわち、従来の光ディスク記録装置は、レーザ光照射開始タイミングa、パワードパルス高さb、パワードパルス終了タイミングc、記録パワー高さd、記録パルス終了タイミングe、オフパルス処理終了タイミングfなどのパラメータを、光ディスクの種類に応じてそれぞれ適切な値に設定して、最適な記録品位の信号を得ていた。
【0072】
また、従来の光ディスク記録装置は、図5(C)に示したイレーサブルタイプ及びマルチパルスタイプのライトストラテジ処理波形32(以下、波形32と称する。)ようなライトストラテジでレーザパワーを制御する場合、波形32の各パラメータを適切な値に設定していた。すなわち、従来の光ディスク記録装置は、消去パワー高さg、先頭パルス開始タイミングh、先頭パルスパワー高さi、先頭パルス終了タイミングj、後続パルスパワー高さk、後続パルス周期l、最終オフパルス終了タイミングmなどのパラメータを、光ディスクの種類に応じてそれぞれ適切な値に設定して、最適な記録品位の信号を得ていた。
【0073】
本実施例の光ディスク記録装置1は、実施例1−1の光ディスク記録装置1と同様に、CAV方式でデータ記録を行う記録領域に、所定幅のゾーンをアロケートする。また、予め実験により、各ゾーンに応じた記録速度でOPCを行って、ゾーン毎に記録速度とライトストラテジのパラメータとの関係を表す記録パラメータ関数を設定しておく。これにより、記録領域全体の関数は、ゾーン毎に定義することができる。記録パラメータ関数を得るための実験は、テスト領域で行っても、データ記録領域を行っても良い。また、光ディスクの記録領域に割り当てた各ゾーンの記録パラメータ関数は、そのゾーンの端部における記録速度の時に、隣接するゾーンの記録パラメータ関数と交差するように設定しておく。
【0074】
続いて、光ディスク記録装置1は、データを記録する際に、データ記録に先立って、複数のゾーンで実施する記録速度から選択した1つのゾーンで実施するある記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って、パラメータの最適値を求める。そして、この1つの記録速度とパラメータの最適値とに基づいて選択したゾーンの記録パラメータ関数、及び他のゾーンの記録パラメータ関数を補正する。そして、データ(本データ)を記録する際には、各ゾーンの補正した記録パラメータ関数によって求めたパラメータの最適値を適合したライトストラテジの光ビームを光ディスクへ照射してデータの記録を行う。
【0075】
このような方法を行うことで、従来のCAV方式での記録方法では、最大記録速度が速くなるほど、内周側と外周側との記録速度差(速度変化量)が大きくなるため、記録パワー誤差も大きくなっていたが、この欠点を改善できる。また、ライトストラテジの一部又は全部のパラメータを上記の方法で補正することで、実施例1−1よりもさらに最適な記録品位でデータを記録することができる。
【0076】
ここで、予め実験を行って求めておく記録パラメータ関数は、実施例1−1の記録パワー関数と同様に、一次関数に設定するのが好ましい。また、各ゾーンに設定する記録パラメータ関数の変化の割合を、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定すると良い。理由は、実施例1−1と同様であるため省略する。
【0077】
次に、本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録装置の実施例1−2における動作について説明する。以下の動作説明においては、波形31の記録パワー高さdを前出の図3と同様に制御する場合について説明する。本実施例における光ディスク記録装置1の動作は、実施例1−1の動作説明を以下のように読み替えることで、実施例1−1の記録パワーを、例えば、図4に示した波形31の記録パワー高さdとしたのと同様の説明になるため、説明を省略する。
【0078】
すなわち、実施例1−1の動作説明における「記録パワー関数」を「記録パラメータ関数」に、「最適なレーザパワー」を「パラメータの最適値」に、「記録パワー関数に従ったレーザパワーの光ビーム」を「記録パラメータ関数に従ったパラメータを適用したライトストラテジの光ビーム」に、など適宜読み替えることで、実施例1−1の記録パワーを、例えば、図4に示した波形31の記録パワー高さdとしたのと同様の説明になる。
【0079】
なお、実施例1−1では記録パワー関数に基づいて記録速度に応じた光ビームの最適記録パワーを求めて最適な記録品位でデータを記録する方法について説明したが、前記のように、記録パワー関数は、記録速度と光ビームの記録パワーとの関係を表す。また、記録パワーは、実施例1−2で説明した光ビームの記録パワー制御波形(ライトストラテジ)のパラメータの1つであると言える。したがって、実施例1−1は、実施例1−2で説明した光ビームの記録パワー制御波形(ライトストラテジ)のパラメータの1つである記録パワーについて関数を求めて最適な記録品位でデータを記録する方法であると言える。
【0080】
[第2実施形態]
(実施例2−1)
次に、本発明の第2実施形態に係る光ディスク記録装置について説明する。本発明の第2実施形態に係る光ディスク記録装置2は、本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録装置1と同様の構成であり、構成の詳細な説明は省略する。
【0081】
図6は、記録速度と記録パワーとの関係を示したグラフである。上記のような構成の光ディスク記録装置2では、光ディスク記録装置1と同様に、CAV方式でデータ記録を行う際に、記録領域に所定幅のゾーンをアロケートする。また、予め実験を行っておき、各ゾーンの記録領域に応じた記録速度でOPCを行い、最適記録パワーを求めて、記録パワー関数を得ておく。これらは、光ディスクの種類毎に行っておき、光ディスク記録装置1の記憶部25に記憶させておく。なお、記録パワー関数を得るための実験は、テスト領域で行っても、データ記録領域で行っても良い。また、光ディスクの記録領域に割り当てた各ゾーンの記録パワー関数は、そのゾーンの端部における記録速度の時に、隣接するゾーンの記録パワー関数と交差するように設定しておく。
【0082】
また、光ディスクでは、各ゾーンに設定する記録パワー関数の変化の割合を、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定すると良い。これは、記録速度が高速になるほど、最適記録パワーの変化量(増加量)が小さくなるためである。よって、上記のように選定することで、本来の最適記録パワーとの誤差がほとんどなくなり、高精度の記録が可能となる。
【0083】
また、所定のゾーンでの記録パワー関数に基づいて、他の各ゾーンの記録パワー関数を求めるために、係数(coefficient)を設定しておく。各ゾーン の係数は、例えば、図6(A)に示したように、あるゾーンの記録パワー関数の変化の割合(傾き)に対する係数にすると良い。
【0084】
さらに、データを記録する際に、データ記録に先立って、複数のゾーンのある1つのゾーン(所定のゾーン)における2つの記録速度で光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って、最適記録パワーを求める。なお、上記所定のゾーンにおける2つの記録速度としては、最小記録速度と最大記録速度とが好適である。また、テスト記録は、記録速度に応じて内周側PCA領域と外周側PCA領域とを使い分ければ良い。
【0085】
続いて、求めた最適記録パワーでそのゾーンの記録パワー関数及び他のゾーンの記録パワー関数の変化の割合を、所定のゾーンにおける記録パワー関数の変化の割合(傾き)に対する係数に基づいて補正する。なお、この補正は、予め行っておいても良いし、また、データを記録しながらゾーンの端部における記録パワーに基づいて行っても良い。そして、データ(本データ)を記録する際には、各ゾーンの補正した記録パワー関数によって求めた最適記録パワーに従って記録を行う。
【0086】
このような方法を実施することで、従来のCAV方式での記録方法では、最大記録速度が速くなるほど、内周側と外周側との記録速度差(速度変化量)が大きくなるため、記録パワー誤差も大きくなっていたが、この欠点を改善でき、各記録速度において最適な記録パワーでデータを記録することができる。
【0087】
ここで、予め実験を行って求めておく記録パワー関数は、一次関数に設定するのが好ましい。すなわち、従来の方式では、記録速度差が大きいために、誤差が大きかったが、本発明の第2実施形態では、記録領域全体と比較して各ゾーン幅が狭いので、各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との記録速度差は小さく、記録パワー関数に一次関数を用いても、問題なく最適な記録パワーを得ることができる。また、各ゾーンでは、簡単な一次関数制御を行うことになるので、装置構成も従来の装置に比べて、コスト高にならない。さらに、記録領域にアロケートするゾーン数を増やして、各ゾーンの幅を狭くすれば、高精度の記録が可能となる。
【0088】
また、本発明の第2実施形態では、所定のゾーンにおける2速度でOPCを行うので、そのゾーンの記録パワー関数の変化の割合(一次関数の場合は傾きである。)を容易に算出することができる。つまり、記録パワー関数の変化の割合は、光ディスクに照射する光ビームの波長、周囲温度、光ディスクの種類、光ディスク記録装置のばらつきなどによって異なる。そのため、予め上記のような異なる条件で各ゾーンのデータを求めておき、OPCを2速度で行って、そのゾーンの記録パワー関数の傾きを求めることで、上記のような条件によるばらつきを解消することができる。例えば、図6(B)に示したように、周囲温度に応じて低温時、常温時、高温時の記録速度と記録類なパワーとの関係を各ゾーンについて求めておくことで、周囲温度のばらつきによる記録品位のばらつきを解消することができる。
【0089】
また、光ディスク記録装置2では、各ゾーンに設定する記録パワー関数の変化の割合を、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定すると良い。これは、記録速度が高速になるほど、最適記録パワーの変化量(増加量)が小さくなるためである。よって、上記のように選定することで、本来の最適記録パワーとの誤差がほとんどなくなり、高精度の記録が可能となる。
【0090】
次に、本発明の第2実施形態に係る光ディスク記録装置の動作について図6 (A)及び図4を用いて、具体例を挙げて説明する。なお、本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録装置の動作と異なる点を主に説明する。
【0091】
光ディスク記録装置2は、複数の種類の光ディスクにデータを記録することができ、一例として光ディスク記録装置1と同様に、16倍速から48倍速まで記録速度を連続的に変更可能である。また、記録領域に4つのゾーンをアロケートしている。各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との差は、8倍速である。すなわち、第1ゾーン(zone1)は16倍速から24倍速まで、第2ゾーン(zone2)は24倍速から32倍速まで、第3ゾーン(zone3)は32倍速から40倍速まで、第4ゾーン(zone4)は40倍速から48倍速まで、記録速度が変化する。
【0092】
そして、光ディスク記録装置2では、各ゾーンの記録パワー関数を求めるために、5つの記録速度でOPCを行って最適記録パワーを求めておく。すなわち、16倍速、24倍速、32倍速、40倍速、及び48倍速で最適記録パワーを求めて、各ゾーンの記録パワー関数として一次関数を得ておく。また、第2〜第4ゾーンの記録パワー関数の傾きは、所定のゾーンである第1ゾーンの記録パワー関数の傾きに対する係数から求めることができるように設定する。すなわち、各ゾーンの記録パワー関数は、第1ゾーンがY=a1X+b1、第2ゾーンがY=0.8a1X+b2、第3ゾーンがY=0.7a1X+b3、及び第4ゾーンがY=0.6a1X+b4である。このように設定された記録パワー関数(記録パワー関数の傾き値(係数))は、記憶部25に格納される。また、光ディスクに照射する光ビームの波長、周囲温度、光ディスクの種類、光ディスク記録装置のばらつきなどの条件を変更して、各ゾーンの記録パワー関数を得ておき、各条件に応じた記録パワー関数の傾きを記憶部25に格納しておく。さらに、光ディスク記録装置2は、複数種類の光ディスクデータを記録可能であるので、光ディスクの種類毎に各ゾーンの記録パワー関数についてのデータを記憶部25に格納される。
【0093】
光ディスク記録装置2で光ディスク(例えば、CD−Rとする。)にデータを記録する際には、光ディスク記録装置1と同様に、s1〜s4の処理を行う。続いて、制御部16は、2速度でOPCを行うためにサーボ回路13、レーザパワー制御回路20、エンコーダ17にそれぞれ所定の信号を出力し、PCAへ試し書きデータのテスト記録を行う(s5)。なお、OPCは、第1ゾーンの最小記録速度である16倍速と、最大記録速度である24倍速と、で行うものとする。
【0094】
次に、制御部16は、テスト記録した箇所を再生し、その戻り光が光ピックアップ10の受光素子で受光されて電気信号に変換され、RFアンプ12からは、増幅された信号が信号品位検出回路部24に出力される(s6)。制御部16は、信号品位検出回路部24から出力された信号などに基づいて最適なレーザパワーを設定する。また、設定した最適レーザパワー及び記録速度を用いて、第1ゾーン(第nゾーン:初期値n=1)の記録パワー関数を補正する。すなわち、第1ゾーンの記録パワー関数Y=a1X+b1の傾きa1及びy切片b1を得る。そして、制御部16は、図外のホスト装置から出力された記録用光ディスクに記録するデータを出力させる(s7)。なお、第2ゾーン〜第4ゾーンでは、記憶部から傾きの係数を読み出して、記録パワー関数Y=a1X+b1の傾きa1に係数を掛けた値を傾きとする。また、前ゾーンの最大記録速度での記録パワー値からy切片b2〜b4を得る。
【0095】
このデータは、エンコーダ17、ストラテジ回路18、レーザドライバ19を介して光ピックアップ10からレーザ光として照射され、光ディスクの第1ゾーンにデータが記録される(s8)。この時、レーザパワー制御回路20は、第1ゾーンの記録パワー関数Y=a1X+b1に従ったレーザパワーとなるように、レーザドライバ19を制御する。
【0096】
第1ゾーンでのデータ記録が進み、第1ゾーンの端部に差し掛かると、制御部16は次のゾーン(第n+1ゾーン)に記録するデータがあるか否か判定する(s9)。そして、第2ゾーン〜第4ゾーンにおいても同じ工程(s7〜s10)を繰り返して、第4ゾーンの端部までデータを記録して、データの記録が完了すると、光ディスク記録装置1は、表示部28にデータの記録が完了したことを表示させて、記録処理を終了する(s11)。
【0097】
(実施例2−2)
第2実施形態の光ディスク記録装置2では、第1実施形態の光ディスク記録装置1と同様に、記録パワー関数に基づいて記録速度に応じた光ビームの最適記録パワーを求めて最適な記録品位でデータを記録する方法に代えて、光ビームの記録パワー制御波形(ライトストラテジ)を求めて最適な記録品位でデータを記録する方法を実施することが可能である。
【0098】
すなわち、本実施例の光ディスク記録装置2は、実施例2−1の光ディスク記録装置2と同様に、CAV方式でデータ記録を行う記録領域に所定幅のゾーンをアロケートする。また、予め実験を行っておき、各ゾーンの記録領域に応じた記録速度でOPCを行い、最適記録パワーを求めて、最適記録パラメータ関数を得ておく。これらは、光ディスクの種類毎に行っておき、光ディスク記録装置2の記憶部25に記憶させておく。なお、最適記録パラメータ関数を得るための実験は、テスト領域で行っても、データ記録領域で行っても良い。
【0099】
また、所定のゾーンでの記録パラメータ関数に基づいて、他の各ゾーンの記録パラメータ関数を求めるために、係数(coefficient)を設定しておく。各ゾー ンの係数は、例えば、図6(A)に示したように、あるゾーンの記録パラメータ関数の傾きに対する係数にすると良い。
【0100】
さらに、データを記録する際に、データ記録に先立って、複数のゾーンのある1つのゾーン(所定のゾーン)における2つの記録速度で光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って、パラメータの最適値を求める。なお、上記所定のゾーンにおける2つの記録速度としては、最小記録速度と最大記録速度とが好適である。また、テスト記録は、記録速度に応じて内周側PCA領域と外周側PCA領域とを使い分ければ良い。
【0101】
続いて、求めたパラメータの最適値及び記録速度で、所定のゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正するとともに、他のゾーンの記録パラメータ関数の変化の割合(傾き)を、所定のゾーンにおける記録パラメータ関数の変化の割合(傾き)に対する係数に基づいて補正する。なお、この補正は、予め行っておいても良いし、また、データを記録しながらゾーンの端部におけるパラメータに基づいて行っても良い。そして、データ(本データ)を記録する際には、各ゾーンの補正した記録パラメータ関数によって求めたパラメータの最適値を適用したライトストラテジの光ビームを照射して記録を行う。
【0102】
このような方法を実施することで、従来のCAV方式での記録方法では、最大記録速度が速くなるほど、内周側と外周側との記録速度差(速度変化量)が大きくなるため、記録パワー誤差も大きくなっていたが、この欠点を改善でき、各記録速度においてパラメータの最適値を適用したライトストラテジの光ビームを照射してデータを記録することができる。
【0103】
ここで、予め実験を行って求めておく記録パラメータ関数は、一次関数に設定するのが好ましい。また、各ゾーンに設定する記録パラメータ関数の変化の割合を、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定すると良い。理由は、実施例2−1と同様であるため省略する。
【0104】
さらに、本発明の第2実施形態では、所定のゾーンにおける2速度でOPCを行うので、そのゾーンにおける記録パラメータ関数の変化の割合を容易に算出することができる。つまり、記録パラメータ関数の変化の割合は、光ディスクに照射する光ビームの波長、周囲温度、光ディスクの種類、光ディスク記録装置のばらつきなどによって異なる。そのため、予め上記のような異なる条件で各ゾーンのデータを求めておき、OPCを2速度で行って、そのゾーンにおける記録パラメータ関数の変化の割合(傾き)を求めることで、上記のような条件によるばらつきを解消することができる。例えば、図6(B)に示したように、周囲温度に応じて低温時、常温時、高温時の記録速度とライトストラテジのパラメータとの関係を各ゾーンについて求めておくことで、周囲温度のばらつきによる記録品位のばらつきを解消することができる。
【0105】
ここで、本発明の第2実施形態に係る光ディスク記録装置の実施例2−2における具体的な動作説明は、実施例1−2と同様に、読み替えを行うことで、同様の説明になるため、説明を省略する。
【0106】
[第3実施形態]
(実施例3−1)
次に、本発明の第3実施形態に係る光ディスク記録装置について説明する。本発明の第3実施形態に係る光ディスク記録装置3は、本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録装置1と同様の構成であり、構成の詳細な説明は省略する。
【0107】
図7は、記録速度と記録パワーとの関係を示したグラフである。上記のような構成の光ディスク記録装置3では、光ディスク記録装置1と同様に、CAV方式でデータ記録を行う際に、記録領域に所定幅のゾーンをアロケートする。また、予め実験を行っておき、各ゾーンの記録領域に応じた記録速度でOPCを行い、最適記録パワーを求めて、記録パワー関数を得ておく。また、全てのゾーン(記録領域全域)で実施する記録速度のうちの最小記録速度と最大記録速度とに基づいて、記録パワー関数(以下、全域記録パワー関数と称する。)の傾きを求めておく。これらは、光ディスクの種類毎に行っておき、光ディスク記録装置3の記憶部25に記憶させておく。なお、記録パワー関数を得るための実験は、テスト領域で行っても、データ記録領域で行っても良い。また、光ディスクの記録領域に割り当てた各ゾーンの記録パワー関数は、そのゾーンの端部における記録速度の時に、隣接するゾーンの記録パワー関数と交差するように設定しておく。
【0108】
また、上記の全域記録パワー関数に基づいて、各ゾーンの記録パワー関数を求めるための各係数を設定しておく。なお、各係数は、全域記録パワー関数の傾き又は接線の傾きに対する係数を各ゾーンについて求めておいても良い。また、各係数は、第1ゾーンのみ全域記録パワー関数の傾きに対する係数について求めておき、他のゾーンは隣接する前のゾーン(内周側のゾーン)の傾きに対する係数を各ゾーンについて求めておいても良い。
【0109】
さらに、データを記録する際に、データ記録に先立って、複数のゾーンの全体における最小記録速度と、最大記録速度と、の2つの記録速度で光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って、最適記録パワーを求める。続いて、求めた最適記録パワー及び記録速度に基づいて、全域記録パワー関数の傾きを求めるとともに、この全域記録パワー関数の傾きに対する各ゾーンの記録パワー関数の係数に基づいて、各ゾーンの記録パワー関数を補正する。なお、この補正は、予め行っておいても良いし、また、データを記録しながらゾーンの端部における記録パワーに基づいて行っても良い。そして、データ(本データ)を記録する際には、各ゾーンの補正した記録パワー関数によって求めた最適記録パワーに従って記録を行う。
【0110】
このようにすることで、従来のCAV方式での記録方法では、最大記録速度が速くなるほど、記録領域の中間域で記録パワー誤差も大きくなっていたが、この欠点を改善でき、各記録速度において最適な記録パワーでデータを記録することができる。
【0111】
また、予め実験を行って求めておく記録パワー関数は、一次関数に設定するのが好ましい。すなわち、従来の方式では、記録速度差が大きいために、誤差が大きかったが、本発明の第3実施形態では、記録領域全体と比較して各ゾーン幅が狭いので、各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との記録速度差は小さく、記録パワー関数に一次関数を用いても、問題なく最適な記録パワーを得ることができる。また、各ゾーンでは、簡単な一次関数制御を行うことになるので、装置構成も従来の装置に比べて、コスト高にならない。さらに、記録領域にアロケートするゾーン数を増やして、各ゾーンの幅を狭くすれば、高精度の記録が可能となる。
【0112】
また、光ディスク記録装置3では、各ゾーンに設定する記録パワー関数の変化の割合を、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定すると良い。これは、記録速度が高速になるほど、最適記録パワーの変化量(増加量)が小さくなるためである。よって、上記のように選定することで、本来の最適記録パワーとの誤差がほとんどなくなり、高精度の記録が可能となる。
【0113】
次に、本発明の第3実施形態に係る光ディスク記録装置の動作について図7及び図4を用いて、具体例を挙げて説明する。なお、本発明の第1実施形態及び第2実施形態との相違点について主に説明する。
【0114】
光ディスク記録装置3は、複数の種類の光ディスクにデータを記録することができ、一例として光ディスク記録装置1と同様に、16倍速から48倍速まで記録速度を連続的に変更可能である。また、記録領域に4つのゾーンをアロケートしている。各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との差は、8倍速である。すなわち、第1ゾーン(zone1)は16倍速から24倍速まで、第2ゾーン(zone2)は24倍速から32倍速まで、第3ゾーン(zone3)は32倍速から40倍速まで、第4ゾーン(zone4)は40倍速から48倍速まで、記録速度が変化する。
【0115】
また、光ディスク記録装置3では、各ゾーンの記録パワー関数を求めるために、5つの記録速度でOPCを行って最適記録パワーを求めている。すなわち、16倍速、24倍速、32倍速、40倍速、及び48倍速で最適記録パワーを求めて、各ゾーンの記録パワー関数として一次関数を得ておく。また、第1〜第4ゾーンの記録パワー関数の傾きは、第1〜第4ゾーン全体の領域の記録パワー関数(全域記録パワー関数)の傾きに対する係数から求める。すなわち、第1〜第4ゾーン全体の記録パワー関数(以下、全域記録パワー関数とも称する。)をY=a0X+b0とした時、各ゾーンの記録パワー関数は、第1ゾーンがY=1.2a0X+b1、第2ゾーンがY=1.0a0X+b2、第3ゾーンがY=0.8a0X+b3、及び第4ゾーンがY=0.7a0X+b4である。
【0116】
なお、各係数は、第1ゾーンのみ全域記録パワー関数の傾きに対する係数について求めておき、他のゾーンは隣接する前のゾーン(内周側のゾーン)の傾きに対する係数を各ゾーンについて求めておいても良い。この場合、第1〜第4ゾーン全体の記録パワー関数をY=a0X+b0とした時、各ゾーンの記録パワー関数は、第1ゾーンがY=1.200a0X+b1、第2ゾーンがY=0.833a0X+b2、第3ゾーンがY=0.800a0X+b3、及び第4ゾーンがY=0.875a0X+b4である。
【0117】
このように設定された全域記録パワー関数及び記録パワー関数は、記憶部25に格納しておく。また、光ディスク記録装置3では、上記のように複数種類の光ディスクデータを記録可能であるので、光ディスクの種類毎に各ゾーンの記録パワー関数についてのデータを記憶部25に格納しておく。
【0118】
光ディスク記録装置3で光ディスク(例えば、CD−Rとする。)にデータを記録する際には、光ディスク記録装置1,2と同様に、s1〜s4の処理を行う。続いて、制御部16は、2速度でOPCを行うためにサーボ回路13、レーザパワー制御回路20、エンコーダ17にそれぞれ所定の信号を出力し、PCAへ試し書きデータのテスト記録を行う(s5)。なお、OPCは、第1ゾーンの最小記録速度である16倍速と、第4ゾーンの最大記録速度である48倍速と、で行うものとする。
【0119】
次に、制御部16は、テスト記録した箇所を再生し、その戻り光が光ピックアップ10の受光素子で受光されて電気信号に変換され、RFアンプ12からは、増幅された信号が信号品位検出回路部24に出力される(s6)。制御部16は、信号品位検出回路部24から出力された信号などに基づいて最適なレーザパワーを設定する。すなわち、第1〜第4ゾーン全体の全域記録パワー関数Y=a0X+b0の傾きa0及びy切片b0を得る。また、全域記録パワー関数、第1ゾーンの最小記録速度において得た最適レーザパワー及び記録速度に基づいて、第1ゾーン(第nゾーン:初期値n=1)の記録パワー関数を補正する。すなわち、第1ゾーンの記録パワー関数Y=1.2a0X+b1の傾き1.2a0及びy切片b1を得る。そして、制御部16は、図外のホスト装置から出力された記録用光ディスクに記録するデータを出力させる(s7)。このデータは、エンコーダ17、ストラテジ回路18、レーザドライバ19を介して光ピックアップ10からレーザ光として照射され、光ディスクの第1ゾーンにデータが記録される (s8)。この時、レーザパワー制御回路20は、第1ゾーンの記録パワー関数Y=1.2a0X+b1に従ったレーザパワーとなるように、レーザドライバ19を制御する。
【0120】
第1ゾーンでのデータ記録が進み、第1ゾーンの端部に差し掛かると、制御部16は次のゾーン(第n+1ゾーン)に記録するデータがあるか否か判定する(s9)。そして、第2ゾーン〜第4ゾーンで同じ工程(s7〜s10)を繰り返して、第4ゾーンの端部までデータを記録して、データの記録が完了すると、光ディスク記録装置1は、表示部28にデータの記録が完了したことを表示させて、記録処理を終了する(s11)。
【0121】
(実施例3−2)
第3実施形態の光ディスク記録装置3では、第1実施形態の光ディスク記録装置1と同様に、記録パワー関数に基づいて記録速度に応じた光ビームの最適記録パワーを求めて最適な記録品位でデータを記録する方法に代えて、光ビームの記録パワー制御波形(ライトストラテジ)を求めて最適な記録品位でデータを記録する方法を実施することが可能である。
【0122】
すなわち、本実施例の光ディスク記録装置3では、実施例3−1の光ディスク記録装置3と同様に、CAV方式でデータ記録を行う際に、記録領域に所定幅のゾーンをアロケートする。また、予め実験を行っておき、各ゾーンの記録領域に応じた記録速度でOPCを行い、最適記録パワーを求めて、記録パラメータ関数を得ておく。また、全てのゾーン(記録領域全域)で実施する記録速度のうちの最小記録速度と最大記録速度とに基づいて、記録パラメータ関数(以下、全域記録パラメータ関数と称する。)の傾きを求めておく。これらは、光ディスクの種類毎に行っておき、光ディスク記録装置3の記憶部25に記憶させておく。なお、記録パラメータ関数を得るための実験は、テスト領域で行っても、データ記録領域で行っても良い。
【0123】
また、上記の全域記録パラメータ関数に基づいて、各ゾーンの記録パラメータ関数を求めるための各係数を設定しておく。なお、各係数は、全域記録パラメータ関数の傾き又は接線の傾きに対する係数を各ゾーンについて求めておいても良い。また、各係数は、第1ゾーンのみ全域記録パラメータ関数の傾きに対する係数について求めておき、他のゾーンは隣接する前のゾーン(内周側のゾーン)の傾きに対する係数を各ゾーンについて求めておいても良い。
【0124】
さらに、データを記録する際に、データ記録に先立って、複数のゾーンの全体における最小記録速度と、最大記録速度と、の2つの記録速度で光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って、パラメータの最適値を求める。続いて、求めたパラメータの最適値及び記録速度に基づいて、全域記録パラメータ関数の傾きを求めるとともに、この全域記録パラメータ関数の傾きに対する各ゾーンの記録パラメータ関数の係数に基づいて、各ゾーンの記録パラメータ関数を補正する。なお、この補正は、予め行っておいても良いし、また、データを記録しながらゾーンの端部における記録パワーに基づいて行っても良い。そして、データ(本データ)を記録する際には、各ゾーンの補正した記録パラメータ関数によって求めたパラメータの最適値を適用したライトストラテジの光ビームを、光ディスクへ照射して記録を行う。
【0125】
このようにすることで、従来のCAV方式での記録方法では、最大記録速度が速くなるほど、記録領域の中間域で記録パワー誤差も大きくなっていたが、この欠点を改善でき、各記録速度において最適な記録パワーでデータを記録することができる。
【0126】
また、予め実験を行って求めておく記録パラメータ関数は、一次関数に設定するのが好ましい。また、各ゾーンに設定する記録パラメータ関数の変化の割合を、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定すると良い。理由は、実施例3−1と同様であるので省略する。
【0127】
ここで、本発明の第3実施形態に係る光ディスク記録装置3の実施例3−2における具体的な動作説明は、実施例1−2、2−2と同様に、読み替えを行うことで、同様の説明になるため、説明を省略する。
【0128】
【発明の効果】
本発明によれば、記録速度差が大きい場合でも、記録速度に応じた最適な再生信号品位のデータを得ることができる。また、記録速度に応じた最適な記録パワーの光ビームを照射してデータを記録することができ、記録速度差が大きくなっても、最適な再生信号品位のデータを得ることができる。さらに、記録領域に複数のゾーンを割り当てているので、各ゾーンの最小記録速度と最大記録速度との記録速度差は小さくなり、記録パワー関数を一次関数に設定しても、ほとんど誤差が生じることがなく、最適な記録パワーを得ることができる。加えて、各ゾーンでは、簡単な一次関数制御を行うことになるので、装置構成も従来の装置に比べて、コスト高にならない。また、周囲温度や光ビームの波長の変化などに応じた最適な記録パワーでデータ記録を行うことができる。さらに、従来のように記録領域の中間域で大きな誤差を発生させることなく、最適記録パワーを求めることができる。加えて、従来のCAV方式での記録方法では、最大記録速度が速くなるほど、内周側と外周側との記録速度差(速度変化量)が大きくなるため、記録パワー誤差も大きくなっていたが、この欠点を改善できる。また、ライトストラテジの一部又は全部のパラメータを上記の方法で補正することで、さらに最適な記録品位でデータを記録することができる。また、本来の最適記録パワーとの誤差がほとんどなくなり、高精度の記録ができる。また、簡単な一次関数制御を行うことになるので、装置構成も従来の装置に比べて、コスト高になるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光ディスク記録装置の構成を示したブロック図である。
【図2】光ディスクの領域構成を示した断面図である。
【図3】光ディスクの半径方向に割り当てた各ゾーンの記録速度と記録パワーとの関係を示したグラフである。
【図4】本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録装置の動作を説明するためのフローチャートの一例である。
【図5】記録波形とライトストラテジ処理波形との波形図である。
【図6】記録速度と記録パワーとの関係を示したグラフである。
【図7】記録速度と記録パワーとの関係を示したグラフである。
【図8】各記録方式における半径位置と線速度との関係図である。
【図9】光ディスクの一例であるCD−R/RWの領域構成を示した断面図である。
【図10】記録パワー関数の特性図である。
【符号の説明】
1−光ディスク記録装置
10−光ピックアップ
16−制御部
20−レーザパワー制御回路
24−再生信号品位検出回路部
25−記憶部

Claims (14)

  1. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
    上記記録領域に対して光ディスクの半径方向に複数のゾーンを割り当てて、各ゾーンには、それぞれ上記記録速度と上記光ビームの最適記録パワーとの関係を一次関数で表した記録パワー関数であって、傾きが固定値で、ゾーンの端部における記録速度で隣接ゾーンの記録パワー関数と交差する記録パワー関数を設定しておき、
    光ディスクへのデータ記録に先立ち、1つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
    該求めた最適記録パワーに基づいて上記記録パワー関数のy切片を補正し、
    該補正した記録パワー関数で記録速度に応じた記録パワーを求め、
    該求めた記録パワーの光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする光ディスク記録方法。
  2. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
    上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの最適記録パワーと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パワー関数を設定するとともに、各ゾーンにおける記録パワー関数の傾きの関係を表す係数をそれぞれ設定しておき、
    光ディスクへのデータ記録に先立ち、所定のゾーンにおける2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
    該求めた最適記録パワーに基づいて上記所定のゾーンの記録パワー関数の傾きを補正するとともに、該補正した記録パワー関数及び上記係数に基づいて他の各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正し、
    該補正した記録パワー関数で記録速度に応じた記録パワーを求め、
    該求めた記録パワーの光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする光ディスク記録方法。
  3. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
    上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの最適記録パワーと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パワー関数を設定するとともに、上記記録領域全体における最小記録速度及び最大記録速度の2つの記録速度と、光ビームの最適記録パワーと、の関係を一次関数で表した全域記録パワー関数、並びに該全域記録パワー関数の傾きに対する上記各ゾーンの記録パワー関数の傾きの関係を表す係数をそれぞれ設定しておき、
    光ディスクへのデータ記録に先立ち、上記最小記録速度と上記最大記録速度との2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
    該求めた最適記録パワーに基づいて上記全域記録パワー関数の傾きを補正するとともに、該補正した全域記録パワー関数及び上記係数に基づいて各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正し、
    該補正した記録パワー関数で記録速度に応じた記録パワーを求め、
    該求めた記録パワーの光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする光ディスク記録方法。
  4. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
    上記記録領域に対して光ディスクの半径方向に複数のゾーンを割り当てて、各ゾーンには、それぞれ上記記録速度と、上記光ビームの記録パワー制御波形のパラメータと、の関係を一次関数で表した記録パラメータ関数であって、傾きが固定値で、ゾーンの端部における記録速度で隣接するゾーンの記録パラメータ関数と交差する記録パラメータ関数を設定しておき、
    光ディスクへのデータ記録に先立ち、1つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
    該求めた記録パラメータの最適値に基づいて上記記録パラメータ関数のy切片を補正し、
    該補正した記録パラメータ関数で記録速度に応じたパラメータを求め、
    該求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする光ディスク記録方法。
  5. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
    上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの記録パワー制御波形のパラメータと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パラメータ関数を設定するとともに、各ゾーンにおける記録パラメータ関数の傾きの関係を表す係数をそれぞれ設定しておき、
    光ディスクへのデータ記録に先立ち、所定のゾーンにおける2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
    該求めたパラメータの最適値に基づいて上記記録パラメータ関数の傾きを補正するとともに、該補正した記録パラメータ関数及び上記係数に基づいて他の各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正し、
    該補正した記録パラメータ関数で記録速度に応じたパラメータを求め、
    該求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする光ディスク記録方法。
  6. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録方法であって、
    上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの記録パワー制御波形のパラメータと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パラメータ関数を設定するとともに、上記記録領域全体における最小記録速度及び最大記録速度の2つの記録速度と、光ビームの記録パワー制御波形におけるパラメータの最適値と、の関係を一次関数で表した全域記録パラメータ関数、並びに該全域記録パラメータ関数の傾きに対する上記各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きの関係を表す係数をそれぞれ設定しておき、
    光ディスクへのデータ記録に先立ち、上記最小記録速度と上記最大記録速度との2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
    該求めたパラメータの最適値に基づいて上記全域記録パラメータ関数の傾きを補正するとともに、該補正した全域記録パラメータ関数及び上記係数に基づいて各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正し、
    該補正した記録パラメータ関数で記録速度に応じたパラメータを求め、
    該求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形の光ビームを照射してデータ記録を行うことを特徴とする光ディスク記録方法。
  7. 前記ゾーン毎に一次関数で表した記録パワー関数又は記録パラメータ関数の傾きを、光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光ディスク記録方法。
  8. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録装置であって、
    光ディスクへ光ビームを照射して記録及び再生を行う光ピックアップと、
    上記記録領域に対して光ディスクの半径方向に複数のゾーンを割り当てて、各ゾーンには、それぞれ上記記録速度と上記光ビームの最適記録パワーとの関係を一次関数で表した記録パワー関数であって、傾きが固定値で、ゾーンの端部における記録速度で隣接ゾーンの記録パワー関数と交差する記録パワー関数を記憶する記憶部と、
    上記光ピックアップから照射する光ビームの記録パワーを、上記記録パワー関数で求めた記録速度に応じた記録パワーに制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、光ディスクへのデータ記録に先立ち、1つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
    該求めた最適記録パワーに基づいて上記記録パワー関数のy切片を補正することを特徴とする光ディスク記録装置。
  9. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録装置であって、
    光ディスクへ光ビームを照射して記録及び再生を行う光ピックアップと、
    上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と上記光ビームの最適記録パワーとの関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パワー関数、及び各ゾーンの記録パワー関数の傾きの関係を表す係数を記憶する記憶部と、
    上記光ピックアップから照射する光ビームの記録パワーを、上記記録パワー関数で求めた記録速度に応じた記録パワーに制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、光ディスクへのデータ記録に先立ち、所定のゾーンにおける2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
    該求めた最適記録パワーに基づいて上記所定のゾーンの記録パワー関数の傾きを補正するとともに、該補正した記録パワー関数及び上記係数に基づいて他の各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正することを特徴とする光ディスク記録装置。
  10. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワーを連続的に大きくして、データ記録を行う光ディスク記録装置であって、
    光ディスクへ光ビームを照射して記録及び再生を行う光ピックアップと、
    上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と上記光ビームの最適記録パワーとの関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パワー関数、上記記録領域全体における最小記録速度及び最大記録速度との2つの記録速度と、光ビームの最適記録パワーと、の関係を表す全域記録パワー関数、並びに該全域記録パワー関数の傾きに対する上記各ゾーンの記録パワー関数の傾きの関係を表す係数を記憶する記憶部と、
    上記光ピックアップから照射する光ビームの記録パワーを、上記記録パワー関数で求めた記録速度に応じた記録パワーに制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、光ディスクへのデータ記録に先立ち、上記最小記録速度と上記最大記録速度との2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行って最適記録パワーを求め、
    該求めた最適記録パワーに基づいて上記全域記録パワー関数の傾きを補正するとともに、該補正した全域記録パワー関数及び上記係数に基づいて各ゾーンの記録パワー関数の傾きを補正することを特徴とする光ディスク記録装置。
  11. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録装置であって、
    光ディスクへ光ビームを照射して記録及び再生を行う光ピックアップと、
    上記記録領域に対して光ディスクの半径方向に複数のゾーンを割り当てて、各ゾーンには、それぞれ上記記録速度と上記光ビームの記録パワー制御波形におけるパラメータの最適値との関係を一次関数で表した記録パラメータ関数であって、傾きが固定値で、ゾーンの端部における記録速度で隣接するゾーンの記録パラメータ関数と交差する記録パラメータ関数を記憶する記憶部と、
    上記光ピックアップから照射する光ビームの記録パワー制御波形を、上記記録パラメータ関数で求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形に制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、光ディスクへのデータ記録に先立ち、1つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
    該求めたパラメータの最適値に基づいて上記記録パラメータ関数のy切片を補正することを特徴とする光ディスク記録装置。
  12. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録装置であって、
    光ディスクへ光ビームを照射して記録及び再生を行う光ピックアップと、
    上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と、光ビームの記録パワー制御波形のパラメータと、の関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パラメータ関数、及び各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを表す係数を記憶する記憶部と、
    上記光ピックアップから照射する光ビームの記録パワー制御波形を、上記記録パラメータ関数で求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形に制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、光ディスクへのデータ記録に先立ち、所定のゾーンにおける2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
    該求めたパラメータの最適値に基づいて上記記録パラメータ関数の傾きを補正するとともに、該補正した記録パラメータ関数及び上記係数に基づいて他の各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正することを特徴とする光ディスク記録装置。
  13. 光ディスクの記録領域に対して、内周側から外周側へデータを記録する記録速度を連続的に速くするとともに、該光ディスクへデータを記録するために照射する光ビームの記録パワー制御波形のパラメータを変化させて、データ記録を行う光ディスク記録装置であって、
    光ディスクに光ビームを照射して記録及び再生を行う光ピックアップと、
    上記記録領域に複数のゾーンを割り当てて、上記記録速度と上記光ビームの記録パワー制御波形におけるパラメータの最適値との関係をゾーン毎に一次関数で表した記録パラメータ関数、上記記録領域全体における最小記録速度及び最大記録速度との2つの記録速度と、光ビームの記録パワー制御波形におけるパラメータの最適値と、の関係を表す全域記録パラメータ関数、並びに該全域記録パラメータ関数の傾きに対する上記各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きの関係を表す係数を記憶する記憶部と、
    上記光ピックアップから照射する光ビームの記録パワー制御波形を、上記記録パラメータ関数で求めたパラメータを適用した記録パワー制御波形に制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、光ディスクへのデータ記録に先立ち、上記最小記録速度と上記最大記録速度との2つの記録速度で、光ディスクのテスト領域にテスト記録を行ってパラメータの最適値を求め、
    該求めたパラメータの最適値に基づいて上記全域記録パラメータ関数の傾きを補正するとともに、該補正した全域記録パラメータ関数及び上記係数に基づいて各ゾーンの記録パラメータ関数の傾きを補正することを特徴とする光ディスク記録装置。
  14. 前記記憶部は、前記ゾーン毎の一次関数の傾きを光ディスクの外周側のゾーンほど小さく設定された記録パワー関数又は記録パラメータ関数を記憶することを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の光ディスク記録装置。
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