JP4013536B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は車両室内用の照明装置に関する。詳しくは、車両室内のルーフ部に設置され、車両室内の照明に利用される照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車室内(車室内)のルーフ部には、夜間などにおける乗車時あるいは降車時の安全性の向上などを目的として、車室内を照明するための照明装置(ルームランプ)が設置される。このような照明装置では、バルブが光源として一般的に用いられる。バルブの光放出側には光透過性のカバーが設置され、バルブから放出された光はこのカバーを介して車室内に照射する。カバーには、例えば光の拡散を目的として所望のカッティング処理が施される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成では、カバーによってある程度の光の拡散が行われるものの、光の照射態様は専らバルブの発光特性に依存する。したがって、光源(バルブ)の近傍で明るく、光源から離れるにしたがって次第に照度が低下するといった照明態様となる。即ち、照明範囲内において照度ムラが大きいものとなる。このような照明態様では、夜間などの乗降時において乗員に車室内の様子を大まかに把握させることはできても、シート位置を正確に把握させることや、足元などの視認性を十分に高めることはできない。このように、バルブを光源として用いた従来の照明装置では、照明効果の点において改善の余地があった。また、バルブを用いた場合には、点灯に伴う発熱量の高さから周囲の部材(例えばカバー)を近接して配置することは好ましくなく、これがコンパクト化を阻害する要因となっていた。
【0004】
一方、光源としてLEDを用いたスポットライト的な照明も利用されている。ところがこのような照明は、上記のような広範囲を対象としたものではなく、狭い範囲の照明(例えば、マップランプ)に利用されているのが現状であって、その用途は限定されたものであった。
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、照明効果が高く、乗降時の照明やマップライトなど広範な用途に利用できる車両室内用照明装置を提供することである。また、コンパクト化することにより設置位置の自由度が高く、意匠性の面でも優れた照明装置を提供することをも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の目的の少なくとも一つを達成するために以下の構成からなる。即ち、
複数の第1LEDが略等間隔に配置されてなる第1光源を備える第1発光部と、
第2LEDからなる第2光源、及び該第2光源の光放射側を被覆し、かつ該光源の光を収斂して外部に放射する第2アウターレンズを備える第2発光部と、
を備えてなる、車両室内のルーフ部に設置される照明装置である。
【0006】
かかる構成によれば、第1発光部からの光、及び第2発光部からの光のそれぞれによって異なった照明効果が得られる。ここで、第1発光部の光源として複数のLEDが略等間隔に配置されたものを採用したことから、それから放射される光は広範囲の光となる。即ち、第1発光部の光によって、広い範囲の照明(例えば、シートの照明)を行うことができる。一方、第2発光部では、光源の光は第2のアウターレンズによって収斂された後に外部放射されることからスポットライト的な光の照射が行われる。かかるスポットライト的な光は、乗員の手元やセンターコンソールの一部など、特定の領域を照明することに好適に利用できる。このように、上記の構成では広い範囲の照明に利用できる光と、スポットライト的な照明に利用できる光とを放射可能な照明用途の広い照明装置となる。
【0007】
また、第1発光部及び第2発光部を構成する光源としてともに指向性の高いLEDを採用したことから、各発光部の光による照明は照度ムラの小さいものとなる。したがって、照明効果(視認性向上効果)の高い照明が行えることとなる。
【0008】
さらに、第2光源の光は第2アウターレンズを介して外部に照射することから、アウターレンズの形状、大きさ等を変えれば、外部に照射する光の態様、即ち照明態様が変化する。したがって、第2アウターレンズの設計如何によって様々な照明態様を作り出すことができ、照射対象に応じた適切かつ効果的な照明を行うことが可能となる。
加えて、光源として採用したLEDは点灯に伴う発熱量が小さいことから、第2発光部において第2アウターレンズをLEDに近接して配置できる。その結果、第2LEDから放射された光は効率的に第2アウターレンズ内へと導入され、第2アウターレンズ表面からは高輝度の光が放射されることとなる。以って、第2発光部による照明が照度の高いものとなり、高い照明効果が奏される。併せて、装置全体のコンパクト化が可能となり、設置位置の自由度向上、汎用性向上、意匠性向上などの効果も得られる。
【0009】
本発明の照明装置は第1発光部と第2発光部とを備える。第1発光部は複数の第1LEDが略等間隔に配置されてなる第1光源を備える。第1発光部が第1光源の光放射側を被覆する第1アウターレンズを備えることが好ましい。このような構成では、第1光源の光は第1アウターレンズを介して外部に照射する。従って、第1アウターレンズの形状、大きさ等を変えれば、外部に照射する光の態様、即ち照明態様が変化する。即ち、第1アウターレンズの設計如何によって様々な照明態様を作り出すことができ、照射対象に応じた適切かつ効果的な照明を行うことが可能となる。
この第1アウターレンズは、第1光源に近接して配置されることが好ましい。このような配置態様を採用することにより、第1光源からの光を効率的に第1アウターレンズ内に導入することが可能となり、第1アウターレンズを介して外部に放射する光の光量が増大する。その結果、照明効果の高い照明を行うことができる。併せて、装置全体のコンパクト化が可能となり、設置位置の自由度向上、汎用性向上、意匠性向上などの効果も得られる。尚、第1発光部の光源であるLEDは点灯に伴う発熱量が小さいことから、このように第1アウターレンズを第1光源に近接して配置することが可能となる。
【0010】
第1アウターレンズにおいて、第1光源側(即ち、第1光源からの光が照射する側)に凹部を設け、この凹部に包囲されるように第1LEDを配置することが好ましい。第1LEDから放出される光をより効率的に第1アウターレンズ内へと導入するためである。第1LEDの数と同じだけの凹部を設け、各第1LEDが各凹部に包囲されるように配置することもできる。この場合には、各第1LEDから放射された光は、対応する凹部の表面を介してそれぞれ第1アウターレンズ内へと導入されることとなる。また、第1LEDの数より少ない数の凹部を設け、一の凹部に対して複数の第1LEDが配置される構成としてもよい。
尚、第1LEDからの光を効率的に取り込むために、第1アウターレンズにおいて第1LED光源の光が照射する表面部分に鏡面処理を施すことが好ましい。
【0011】
第1アウターレンズの光放射面は、所望の照明態様が得られるような形状とする。好ましくは凸レンズ状に形成する。かかる形状を採用することにより、第1発光部の光は第1アウターレンズを通過する際に収斂され、その結果、所望範囲をスポットライト的に照明することが可能となる。具体例として、第1アウターレンズを介して外部に放射する光が略楕円形状の領域を照射するように、第1アウターレンズの光放射面を設計することができる。略楕円形状の領域を照射する光は、例えば運転席及び助手席を同時に照明することや、左右後部座席を照明することに利用できる。ここでのスポットライト的な光は装飾的な効果も併せ持ち、車両室内の意匠性が向上するといった効果も得られる。
第1アウターレンズの光放射面又は第1光源の光が照射する面にカッティング処理や光拡散処理を施したり、凹凸を設けたりして、第1アウターレンズを介して外部に照射する光の態様を変化させてもよい。
【0012】
複数の第1LEDの配置態様は特に限定されるものではないが、第1発光部の光によって照明する対象、範囲を考慮して適切なものが採用される。例えば、発光観測面側からみて直線状に複数の第1LEDを配置することができる。かかる配置態様では幅広の光を得ることができ、例えば第1光源の光を運転席及び助手席の同時照明に利用できる。第1LEDを直線状に配置する場合において、複数列をなすようにしてもよい。
使用される第1LEDの数は、照明範囲、照度、第1LED自体の輝度などを総合的に考慮して定めることができ、例えば2個〜10個である。
【0013】
第1アウターレンズを介して外部に放射する光が略同一領域を照射する2以上のLEDを含むように、複数の第1LEDを構成することができる。かかる構成において、略同一領域を照射する複数のLEDの点灯数を制御すれば、当該照明領域の一部ではなく全体の照度を調整ないしは変化させることができる。したがって、当該複数のLEDの点灯数を制御することによって、それらの光による照射範囲の照度を、照度ムラを伴うことなく変化、調整することが可能となる。
ここでの複数のLEDが照射する略同一領域と、第1発光部から放射される全体の光による照射領域とが略等しいことが好ましい。このような構成では、これら複数のLEDの点灯数を制御することによって、第1発光部による照射領域の照度を、照度ムラを伴うことなく変化させることができる。即ち、LEDの点灯数の制御という簡便な方法によって、照度ムラを伴うことなく、第1発光部の照明領域全体の照度を変化させることが可能となる。
【0014】
また、第1発光部に含まれる全ての第1LEDから放出される各光が、第1アウターレンズを介して外部に放射し、略同一領域を照射するように構成することが好ましい。このようにすれば、いずれの第1LEDを点灯又は消灯させることによっても、上記のごとき照度の変化を行うことができる。即ち、点灯させる第1LEDの数のみによって、第1発光部の照明範囲における照度の制御を行えることとなる。したがって、例えば複数の第1LEDの全てを点灯した状態と、複数の第1LEDの一部を点灯した状態とを切り換える制御手段を備えることにより、第1発光部による照明の照度制御を行うことができる。このように、第1発光部による照明の照度制御が容易となり、また装置全体の構成も簡便なものとなる。
【0015】
第2発光部は第2LEDからなる第2光源を備え、またこの第2光源の光を収斂して外部に放射する第2アウターレンズを備える。第2アウターレンズを用いることにより、指向性の高いLEDの光が更に絞られ、よりスポット性の高い光による照明を可能とする。この第2アウターレンズは第2光源に近接して配置されることが好ましい。このような配置態様を採用することにより、第2光源からの光を効率的に第2アウターレンズ内に導入することが可能となり、第2アウターレンズを介して外部に放射する光の光量が増大する。その結果、照明効果の高い照明を行うことができる。
第2アウターレンズの光放射面又は第2光源の光が照射する面にカッティング処理や光拡散処理を施したり、凹凸を設けたりして、第2アウターレンズを介して外部に照射する光の態様を変化させてもよい。
【0016】
複数の第2LEDを用いて第2光源を構成することもできる。このような構成は、例えば第2発光部からの光量の増強を目的として採用される。
複数の第2発光部を設けることができる。この場合には、各発光部から放射される光によって異なる領域が照明されるように構成することが好ましい。このようにすれば、スポットライト的な照明によって車両室内の複数箇所を照明可能な照明装置となる。例えば第2発光部を2箇所設け、各発光部の光によって運転者の手元と助手席の手元がそれぞれ照明されるように構成できる。また、第2発光部をさらに一箇所追加して設け、当該発光部によってセンターコンソールの一部が照明されるようにすることができる。さらには、第2発光部を4箇所設け、各発光部の照明が運転席、助手席、左右後部座席の乗員の利用にそれぞれ供されるように構成することもできる。
【0017】
第1発光部及び第2発光部の光源として用いられるLED(第1LED、第2LED)は消費電力が小さいことから、本発明の照明装置は電気使用量が少なくて済むといった利点を有する。また、LEDは発熱量が小さくかつ長寿命であることから、長時間連続的に点灯させることもでき、一時的な照明に加えて長時間の照明をも可能とする。したがって、照明用途の幅が拡がる。またLEDは小型であるため照明装置全体を小型化、薄型化できる。これにより取り付けスペースが少なくて済むこととなり、車室空間を徒に占有することがなくなる。また、小型であることは取り付け位置の自由度を高め、併せてインテリア性にも優れたものとなる。
第1LED及び第2LEDに使用されるLEDのタイプは特に限定されず、砲弾型、チップ型等、種々のものを採用できる。
【0018】
LEDの発光色も特に限定されない。例えば、白色、赤、橙、緑、青等の可視領域の発光波長を有するLEDを採用できる。また、紫外領域の発光波長を有するLEDを用いることもできる。この場合には、紫外領域の光を受けて蛍光する蛍光体を併せて用いることができ、当該蛍光を照明光として利用することも可能である。蛍光体は、例えばLEDの照射側に配置されるアウターレンズ(第1アウターレンズ、第2アウターレンズ)に含有させることができる。アウターレンズの表面に蛍光体を含む層を設けることもできる。
【0019】
蛍光体の種類は特に限定されず、有機系、無機系を問わず用いることができる。有機系の蛍光体を採用することによりクリアー感のある発光色の光を得ることができる。他方、無機系の蛍光体を採用すると艶消し感のある発光色の光を得ることができる。様々な蛍光色を有する蛍光体を採用することができ、例えば光の三原色である赤色、緑色、又は青色の蛍光色を有する蛍光体の他、それらの中間色を蛍光する蛍光体を用いることができる。複数の蛍光体を組み合わせて用いることもでき、例えば赤色系蛍光体、緑色系蛍光体、及び青色系蛍光体を混合して用いることができる。
【0020】
異なる種類及び/又は異なる発光色のLEDを組み合わせて用いることもできる。例えば、第1LEDと第2LEDとして異なる発光色のLEDを採用することもできる。この場合には、第1発光部による照明と、第2発光部による照明が異なる色の光をもって行われることとなり、装飾的な効果を奏することができる。また、発光色の異なるLEDを組み合わせて複数の第1LEDとすることもできる。一方、第2発光部を複数設ける場合において、各第2発光部を構成するLEDとして発光色の異なるものを採用することもできる。このようにすれば、第2発光部ごとに固有の色の光による照明を行うことができる。したがって、装飾的効果の高い照明を行うことができる。
【0021】
本発明の照明装置は、車両室内のルーフ部に設置して使用される。例えば運転席と助手席との間のルーフ部や、運転席、助手席、及び後部座席からほぼ等間隔のルーフ部などに設置して使用することができる。
第1発光部の光は、運転席及び助手席、或いは後部座席など比較的広い範囲を対象とした照明に利用できる。他方第2発光部の光による照明は、マップランプやセンターコンソールの一部などの照明や、乗員の手元の照明など、比較的狭い範囲を対象とすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的構成について図を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施例である車両室内用照明装置1(以下、「照明装置1」という)の意匠面側平面図を示したものであり、図2は同斜視図を示したものである。
照明装置1は概略薄板状であって、筐体10、メイン照明部(第1発光部)20、二つのスポット照明部(第2発光部)30及び35、メインスイッチ40、二つのスポット照明スイッチ50及び55、並びに収納部60を備える。
筐体10は、光を透過しない樹脂(本実施例ではグレーに着色された樹脂)からなり、その意匠面側にはメイン照明部20、スポット照明部30及び35などが設置される。
【0023】
メイン照明部20は筐体10の一端側縁部に設けられ、LED21(第1LED)及びアウターレンズ22(第1アウターレンズ)を含む。LED21は白色の発光色を有する砲弾型LEDである。アウターレンズ22はアクリル樹脂を所望の形状に成形して作製されたものである。アウターレンズ22をポリカーボネート樹脂など他の光透過性の材料を用いて作製してもよい。
【0024】
次に、図3を参照しながらLED21の配置態様及びアウターレンズ22の形状を説明する。図3(a)はメイン照明部20部分の拡大平面図、同図(b)及び(c)はそれぞれ(a)におけるA-A線断面図及びB-B線断面図である。尚、図3(b)ではLED21とアウターレンズ22のみ、図3(c)ではアウターレンズ22のみを表してある。アウターレンズ22は、図3に示される通り平面視略矩形であって、長手軸に垂直な断面における光放射面((c)を参照)22aが凸レンズ状である。また、光放射面22aと反対側(裏面側)にはLED21の数だけ円柱形の凹部が形成されており、各凹部内にLED21が配置される(図3(a)を参照)。LED21は、対応する凹部との間に僅かな間隔を置いて配置される。即ち、対向するアウターレンズ22の面に近接して各LED21が配置される。LED21をこのように配置することにより、LED21から放射された光を効率的にアウターレンズ22内に導入することができる。
【0025】
アウターレンズ22の表面の一部(図3(c)の矢印で示した領域)と、凹部の底面には鏡面処理が施されている。この鏡面処理によって、凹部底面を介した光の取り込みが効率的に行われ、また光放射面22aを介した光の照射が効率的に行われる。
各LED21は、基板23上に直線的かつ等間隔に配置される(図3(a)及び(b)を参照)。
【0026】
次に、図4を参照しながらスポット照明部30及び35の構成を説明する。尚、これら二つの照明部の構成は同一であるので、以下ではスポット照明部30を例に採って説明する。図4(a)はスポット照明部30部分の拡大平面図であり、同図(b)は(a)におけるC-C線断面図である。スポット照明部30では、凸レンズ状の光放射面を有し、光放射面と反対側の面が平面形状のアウターレンズ32が用いられる。アウターレンズ32は、上記のアウターレンズ22と同様にアクリル樹脂を材料とした型成形により作製される。アウターレンズ32の材質はアクリル樹脂に限定されるものではなく、例えばポリカーボネート樹脂等、他の光透過性材料を採用してもよい。
【0027】
アウターレンズ32は、すり鉢状の枠部材33の上部内壁にその縁部が嵌着される。LED31は白色、レンズを有するLEDであって、基板37にマウントされている。基板37が枠部材33の裏面側に固定されることにより、LED31はそれに対向するアウターレンズ32の面(入射面)に近接する位置に固定される。枠部材33は、スポット照明装置を筐体に固定するために用いられる固定枠38の内周に軸受けされており、これによって枠部材33を前後左右自在に動かし、スポット照明部30から外部放射する光の照射領域を適宜変えることができる。
筐体10の意匠面に穿孔された貫通孔の周囲に固定枠38を嵌着することによって、筐体10の所定位置にスポット照明部30は固定される。
【0028】
収納部60は眼鏡用の収納部である。フックを備えるプッシュ式ボタン62を利用して蓋61の開閉が行われる。蓋61が開く動作に連動して点灯するLED光源(図示しない)が備えられており、このLED光源からの光によって収納部60内の照明が行われる。
図5に示すように、照明装置1は自動車室内のルーフ部70の運転席と助手席との間の位置に、収納部60側が進行方向側となるように設置される。
【0029】
次に、照明装置1のメイン照明部20による照明態様を説明する。まず、スイッチ40がOFFの位置にあるときには、メイン照明部20内のLED21には通電されず、全てのLED21は消灯状態である。スイッチ40をONの位置にした状態では外側に配置される二つのLED21のみに電流が供給される。これにより、当該二つのLED21から放出した光がアウターレンズ22の入射面(凹部表面)に照射し、アウターレンズ22内に取り込まれる。取り込まれた光はアウターレンズ22に導光し、最終的に光放射面22aから外部放射される。その結果、白色光の光が予め定められた領域に照射する。本実施例では、上述の通りのアウターレンズ22形状及びLED21の配置態様を採用することにより、略楕円形状の領域に光が照射し、運転席、助手席を広範囲に照明する。ここで、上で説明したように各LED21をアウターレンズ22の裏面側に設けられた凹部に設置することで、各LED21から放出された光は効率的にアウターレンズ22内に取り込まれる。従って、LED21の光を有効に利用した照明が行われる。また、アウターレンズ22に取り込まれた光は導光作用によってアウターレンズ22内で良好に拡散する。これにより、アウターレンズ22の光放射面22aのほぼ全体より光の放射が行われ、その放射光による照明は照度ムラの少ないものとなる。しかも、アウターレンズ22のレンズ効果によって、照明光は指向性の高いものとなる。尚、以上の場合において、外側の二つのLED21を点灯する代わりに、内側の二つのLED21を点灯させることもできる。
【0030】
スイッチ40がDOORの位置にある状態ではドアの開閉に連動してLED21のオンオフが行われる。即ち、いずれかのドアが開かれることにより、LED21の全てが点灯される。その結果、アウターレンズ22の光放射面22aからは、上記のスイッチ40がオンの場合に比較して高輝度の光が照射し、車室内の広範囲が高輝度の光で照明される。ここでも、アウターレンズ22に取り込まれた光は導光作用によってアウターレンズ22内で良好に拡散し、照度ムラの少ない照明が得られる。
【0031】
ここで、アウターレンズ22内で光の拡散が良好に行われること、及びアウターレンズの形状を上述の通りとしたことによって、外側の二つのLED21のみが点灯した状態における照明領域と、全てのLED21が点灯した状態における照明領域とが略同一となる。一方、アウターレンズに取り込まれる光の量が変化することから、この両状態間では照度が異なる。このように、照明装置1では点灯させるLEDの個数を制御することによって、照明領域の変化をほとんど伴うことなく照度の調整を行うことができる。従って、構成が簡略なものとなる。
【0032】
尚、LED21の点灯個数の制御によるのではなく、各LED21に供給する電流量を制御することによって、メイン照明部20による照明の照度調節を行うこともできる。例えば、低照度の照明を行う場合(例えば、スイッチ40がON状態)には、全てのLED21に対して高照度の場合(例えば、スイッチ40がOFFの位置にあって、ドアが開かれた状態)よりも少ない量の電流を供給し、全てのLED21を低輝度で点灯させる。
【0033】
次に、スポット照明部30及び35による照明態様について、前者を例に採って説明する。スポット照明部30のオンオフは、専用のスポット照明スイッチ50によって行われる。スポット照明スイッチ50はプッシュ式のスイッチであって、押される毎にスポット照明部30のLED31のオンオフを切り換える。スポット照明スイッチ50を押してLED31が点灯されると、LED31から放出された光は、裏面側よりアウターレンズ32内へと導入される。導入された光はアウターレンズ32によって集束される。その結果、照射範囲の比較的狭いスポットライト的な光(白色)が車室内に照射する。ここで、上述のようにスポット照明部30はその枠部材33と固定枠38との間で前後左右自在に動かすことができ、これによってスポット照明部30の光を所望の領域に照射することができる。例えば、運転者のマップランプに、或いはセンターコンソールの一部の照明に利用することができる。このように、スポット照明部30を可動式としたことにより、照明対象が広範なものとなり、また照明領域の微妙な調整を乗員自らが行うことができ、使い勝手のよいものとなる。
【0034】
以上の実施例では、メイン照明部20として平面視略矩形のアウターレンズを用い、併せてLEDを4つ用いる構成とした。ここで、メイン照明部20に用いることができるアウターレンズの他の例を図6に示す。図6(a)はアウターレンズ50の光放射面側平面図であり、同図(b)及び(c)は(a)におけるD-D線断面図及びE-E線断面図をそれぞれ表す。このアウターレンズ50は平面視楕円形状であって、光放射面51が縁部から中央部に向かって円弧状に隆起した凸レンズ状をしており、その裏面側にはアウターレンズ22と同様に円柱形の凹部(符号52、53)が二つ形成されている。凹部52、53はアウターレンズ50の中央部付近に、互いに近接した状態で形成されている。使用時においては、各凹部52、53にそれぞれLEDが収納される。
【0035】
二つの凹部52、53を上記の態様で形成したことによって、各凹部52、53に配置されるLEDから放出される光の入射位置がともにアウターレンズ50の中央部に近く、しかも両位置が近接することとなる。これに加えて、アウターレンズ50内では導光作用によって光の拡散が良好に行われることから、各LEDを点灯したときにアウターレンズ50の光放射面51から放射されるそれぞれの光は照度、照明領域がほぼ等しいものとなる。一方、アウターレンズ50のレンズ効果によって、各LEDを点灯したときに得られるそれぞれの照明光はともに指向性の高いものとなる。以上のことから、両LEDを同時に点灯した場合に得られる照明光は、その照射領域の際がくっきりとした極めてスポットライト的なものとなり、高い照明効果が奏される。一方、各LEDに起因する光がほぼ等しい領域に照射することは、片方のLEDのみを点灯させた状態と、両LEDを同時に点灯させた状態の間では、照射領域がほとんど変わらず照度のみが異なることを意味する。したがって、点灯させるLEDの個数を制御するといった簡便な制御方法によって、低輝度の照明状態と高輝度の照明状態とを、照度ムラなく作り出すことができる。
【0036】
次に他の実施例について説明する。本実施例は上記の照明装置1において、メイン照明部及びスポット照明部に使用されるLEDとして、青色光を発光するもの(例えば、III族窒化物系化合物半導体を材料とするLED)を選択し、メイン照明部用及びスポット照明部用のアウターレンズ内に、黄色〜黄緑色の蛍光色を有する蛍光体(例えば、ZnS:Cu,Au,Al、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu、ZnS:Mn、ZnS:Eu、YVO4:Eu、YVO4:Ce、Y2O2S:Eu、Y2O2S:Ceなど)を含有させたものである。その他の構成は照明装置1と同様である。このような構成の照明装置では、メイン照明部においてはLEDから放射された光の一部がアウターレンズ内で蛍光体に照射し、蛍光体から黄色〜黄緑色の蛍光が発せられる。この蛍光と、蛍光体の励起に利用されなかった青色光とが混色しながら外部照射し、その結果白色系の光による照明が行われる。同様に、スポット照明部においてもLEDから放射される青色光と、アウターレンズ内の蛍光体による黄色〜黄緑色の蛍光とが混色した白色系の光によって照明が行われる。
【0037】
更に他の実施例について説明する。この実施例では、メイン照明部及びスポット照明部に使用されるLEDとして、紫外領域の光を照射するもの(例えば、III族窒化物系化合物半導体を材料とするLED)が採用され、メイン照明部用及びスポット照明部用のアウターレンズ内に、赤色系蛍光体(6MgO・As2O5:Mn4+、Y(PV)O4:Eu、CaLa0.1Eu0.9Ga3O7、BaY0.9Sm0.1Ga3O7、Ca(Y0.5Eu0.5)(Ga0.5In0.5)3O7、Y3O3:Eu、YVO4:Eu、Y2O2:Eu、3.5MgO・0.5MgF2GeO2:Mn4+、及び(Y・Cd)BO2:Eu等)、緑色蛍光体(Y3Al5O12:Ce3+(YAG)、Y2SiO5:Ce3+,Tb3+、Sr2Si3O8・2SrCl2:Eu、BaMg2Al16O27:Eu2+,Mn2+、ZnSiO4:Mn、Zn2SiO4:Mn、LaPO4:Tb等)、及び青色系蛍光体(Ba,Ca,Mg)5(PO4)3Cl:Eu2+、(Ba,Mg)2Al16O27:Eu2+、Ba3MgSi2O8:Eu2+、BaMg2Al16O27:Eu2+等)が含有される。その他の構成は照明装置1と同様である。このような構成の照明装置では、メイン照明部においては、LEDから放射された光がアウターレンズ内で蛍光体に照射し、各蛍光体から赤色系、緑色系、及び青色系の蛍光が発せられる。そしてこれらの蛍光が混色し合い、白色系の光となって外部放射する。その結果、白色系の光による照明が行われる。同様にスポット照明部においても、LEDから放射される光によってアウターレンズ内で赤色系、緑色系、及び青色系の蛍光が生じ、これらが混色して外部照射し、結果として白色系の光による照明が行われる。
【0038】
この発明は、上記発明の実施の形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例である車両室内用照明装置1の意匠面側平面図である。
【図2】図2は車両室内用照明装置1の斜視図である。
【図3】図3は車両室内照明装置1におけるメイン照明部20の構成を示す図であり、図3(a)はメイン照明部20部分の拡大平面図、(b)及び(c)はそれぞれ(a)におけるA-A線断面図及びB-B線断面図である。
【図4】図4は車両用照明装置1におけるスポット照明部30の構成を示す図であり、(a)はスポット照明部30部分の拡大平面図であり、(b)は(a)におけるC-C線断面図である。
【図5】図5は車両室内用照明装置1の取り付け態様を示す一部透過斜視図である。
【図6】図6はメイン照明部に用いることができる他のアウターレンズ50を示した図である。(a)はアウターレンズ50の光放射面側平面図であり、(b)及び(c)は(a)におけるD-D線断面図及びE-E線断面図をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1 車両室内用照明装置
10 筐体
20 メイン照明部
21 白色LED
31 白色LED
22 アウターレンズ(第1のアウターレンズ)
22a 光放射面
30 35 スポット照明部
32 アウターレンズ(第2のアウターレンズ)
40 スイッチ
50 55 スポット照明スイッチ
70 ルーフ部
Claims (7)
- 複数の第1LEDが略等間隔で直線状に配置されてなる第1光源、及び該第1光源の光放射側を被覆する第1アウターレンズを備えるメイン照明部であって、前記第1アウターレンズは前記第1光源側に円柱形の凹部を備え、該凹部に包囲されるように前記第1LEDが配置され、前記複数の第1LEDは、前記第1アウターレンズを介して外部に放射する光が略同一領域を照射する2以上のLEDを含む、メイン照明部と、
第2LEDからなる第2光源、及び該第2光源の光放射側を被覆し、かつ該光源の光を収斂して外部に放射する第2アウターレンズを備える複数のスポット照明部であって、前記第2アウターレンズは凸レンズ状の光放射面を有し、該光放射面と反対側の面が平面形状であり且つすり鉢状の枠部材の上部壁面に端部が固定される、複数のスポット照明部と、
前記メイン照明部と前記スポット照明部が設置される筐体と、
を備えてなる、車両室内の運転席と助手席の間のルーフ部に設置される照明装置。 - 前記2以上のLEDが照射する前記略同一領域と、前記メイン照明部から放射される全体の光による照射領域が略等しい、請求項1に記載の照明装置。
- 前記複数の第1LEDから放出される各光は、前記第1アウターレンズを介して外部に放射し、略同一領域を照射する、請求項1に記載の照明装置。
- 前記第1アウターレンズは、平面視楕円形状であり、その光放射面が縁部から中央部に向かって円弧状に隆起した凸レンズ状をしていることを特徴とする、請求項3に記載の照明装置。
- 前記複数の第1LEDの全てを点灯した状態と、前記複数の第1LEDの一部を点灯した状態と、を切り換える制御手段が備えられる、請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置。
- 前記スポット照明部の前記枠部材は、前記筐体の固定枠の内周に軸受けされて可動可能に固定されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の照明装置。
- 前記筐体には、フックを備えるプッシュ式ボタンを利用して蓋の開閉が行われる収納部が設置されており、該収納部は、前記メイン照明部及び前記スポット照明部より進行方向側に設置されていることを特徴とする、請求項6に記載の照明装置。
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