JP4013499B2 - 車両走行制御方法、その装置及び車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載レーダなどを使用して先行車との車間距離を測定し、自動運転により一定車間距離を保って先行車に追従走行するACC(Adaptive Cruise Control)を装備した車両に対して、走行状況毎にドライバの運転方法を学習し、走行状況に応じてドライバの運転フィーリングを満足させる応答を実現する方法及び装置、並びにその装置を備えた車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載レーダなどを使用して先行車との車間距離を測定し、自動運転により一定車間距離を保って先行車に追従走行するACC(Adaptive Cruise Control)という技術がある。走行制御はドライバの感性への依存度が高く、さまざまな走行状態において、いかにドライバの運転フィーリングを満足させる車両応答を実現するかが課題となっている。一つの方法として、さまざまな走行状態においてドライバの運転方法を学習し、その結果を走行制御に反映させる方法がある。例えば、特開平11−105579号公報に記載の技術がある。これは、ACC車において、ACCをオフにしてドライバが自動制御なしにマニュアル運転で先行車に追従する際に、定常状態の車間距離を走行状態毎に記憶し、自動運転時に走行状態に応じて記憶した車間距離を使用して目標車間距離を求め、これを追従制御に使用するものである。ここでは、マニュアル運転時と自動運転時ではドライバの車間距離に対する運転フィーリングは一致するとは限らないので記憶された定常状態の車間距離を補正し、補正後の車間距離を自動運転時にドライバが望ましいと思うものと考え、これを目標車間距離としてACCによる自動運転では追従制御走行を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術には以下の点が考慮されていない。
(1)マニュアル走行時と自動運転時にドライバが望ましいと思う車間距離は異なると考えられるので、従来技術のように、マニュアル走行時にドライバが満足する車間距離を用いて自動運転時の車間距離を求めるのは困難である。そのため、従来技術では自動運転時の車間距離に対するドライバの運転フィーリングを常に満足させることが困難である。
(2)ドライバの運転フィーリングは車間距離と加減速度に依存して変化すると考えられる。しかしながら、従来技術では自動運転においてドライバが望ましいと思う車間距離を設定しているが、ドライバが望ましいと思う加減速度を設定することは行われていないので、ドライバの運転フィーリングを満足させる加減速度を実現することが困難である。
(3)同一の走行状態で常にドライバの運転フィーリングが同じになるならば、ドライバの運転フィーリングを満足させる車間距離と加減速度をオンラインでうまく学習することができる。しかしながら、ドライバの運転フィーリングは時々刻々と変化するので、オンラインの学習がうまく進まないことがある。したがって、学習しているのにも関わらずドライバの満足する車間距離と加減速度を必ずしも実現できるとは限らない。
【0004】
そこで、本発明では、ドライバの運転フィーリングを向上した制御方法、装置及び車両を提供する。または、車両にマン−マシン・インターフェースを設け、これを用いてドライバが車両の加減速特性を調整できるようにして、上記の学習による方法でも生じる可能性があるドライバの自動運転に対する不満をできる限り低減するような対策を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するため、以下の手段を前提とする。
(1)自動制御により先行車に一定車間距離を保って車両を追従走行させる方法において、自動制御起動中に、車間距離や車速などの走行状態、および、道路状態や時間帯などの走行環境を測定する手段と、走行状態、走行環境と車両で実現すべき加減速特性との対応関係をデータベースに記憶する手段と、測定された走行状態と走行環境に応じて当該データベースを検索し、車両で実現すべき加減速特性を求め、それを実現するスロットル開度とブレーキ液圧を制御する手段と、ドライバがアクセル操作、あるいは、ブレーキ操作を行ったとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態であるかどうかを判定する手段と、当該走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に当該データベースに記憶しておいた、車両で実現すべき加減速特性を更新する手段を有することを特徴とする。
(2)自動制御により先行車に一定車間距離を保って車両を追従走行させる方法において、自動制御起動中に、車間距離や車速などの走行状態、および、道路状態や時間帯などの走行環境を測定する手段と、過去から現時点までの一定期間に渡って走行状態と走行環境を記憶する手段と、測定された走行状態と走行環境に対応して車両で発生すべき加減速度を設定して実現する手段と、ドライバによる操作で車両の加減速度が変化したとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に記憶しておいた、車両で発生すべき加減速度を修正して実現する手段を有することを特徴とする。
(3)自車の前方に割り込んできた車両によって、自車両の減速度が変化したとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に記憶しておいた、車両で発生すべき加減速度を修正して実現する処理を有することを特徴とする。
(4)走行状態、走行環境と車両で実現すべき加減速特性との対応関係を表示する手段と、当該加減速特性をマニュアルで修正する手段を有することを特徴とする。
(5)上記手段の(1)から(3)において、走行状態が所定の状態であるとは、自動制御により先行車に追従走行しているときに、先行車の加速によって自車が加速するか、あるいは、先行車の減速によって自車が減速する状態のことである。
(6)上記手段の(1)から(3)において、走行状態が所定の状態であるとは、自動制御により先行車に追従走行しているときに、先行車と自車の間に車両が割り込んできて自車が減速する状態のことである。
(7)上記手段の(1)から(3)において、走行状態が所定の状態であるとは、自動制御により先行車に追従走行しているときに、自車が目標車間距離を現時点よりも長く設定することによって減速するか、あるいは、目標車間距離を現時点よりも短く設定することによって加速する状態のことである。
(8)上記手段の(1)から(3)において、走行状態が所定の状態であるとは、自動制御により定速走行しているときに、自車が車線変更を行って先行車の後ろに付いたことによって自動制御による追従走行を開始し、自車が減速するか、あるいは、加速する状態のことである。
【0006】
【発明の実施の形態】
初めに本発明の概略を図1と図2を用いて説明し、次に、本発明の処理内容を、図3〜図21を用いて詳しく説明していく。
【0007】
図1に本発明で使用する制御系の全体構成図の一例を示す。ACC車101には、RAM/ROM、および、エンジン制御用のソフトウエアが組み込まれたECU(Engine Control Unit)106、および、その出力値によって駆動されるアクチュエータである、エンジン102、自動変速器105、スロットル装置103、ブレーキ装置104が搭載されている。ECU106は、レーダ107、前後Gセンサ108、ACCSW(スイッチ)109、タッチパネル110、ナビゲーション装置111、時計112、気温センサ113、車高センサ114、ワイパ SW(スイッチ)115、アクセル踏込量センサ116、ブレーキ踏込量センサ117、ハンドル回転量センサ118、車速センサ119、自動変速器105、ブレーキ装置104、スロットル装置103と接続し、これらと各種信号の入出力が行われる。レーダ107からは車間距離、前後Gセンサ108からは加減速度、ACC SW109からはACC起動/解除の信号、タッチパネル110からはドライバによる各種の指令値、ナビゲーション装置111からは走行路(一般道、高速道)、道路曲直(直線、カーブ)、および、道路勾配(水平、上り、下り)の信号、時計112からは時間、気温センサ113からは気温、車高センサ114からは車高、ワイパ SW115からはワイパ起動/停止の信号、アクセル踏込量センサ116からはアクセル踏込量、ブレーキ踏込量センサ117からはブレーキ踏込量、ハンドル回転量センサ118からハンドル回転量、車速センサ119からは車速、自動変速器105からはシフト位置の信号がECU106に入力される。また、ECU106からはタッチパネル110に内部変数、自動変速器105にはシフト位置、スロットル装置103にはスロットル開度、ブレーキ装置104にはブレーキ液圧の各信号が出力される。
【0008】
図2に本発明で使用するACC制御系の全体ブロック図の一例を示す。ACC制御系は測定した実車間距離が車間距離指令値と一致するように車両の加減速を制御するものである。従来からあるACC制御系は、車間距離測定201、車間距離指令演算202、車間距離制御203、車速制御204、駆動軸トルク制御205、オーバライド制御206、ブレーキ油圧サーボ系209、スロットル開度サーボ系210、および、車両211のブロックから成る。従来からあるACC制御系に、本発明の実現のために付加したブロックは、ブレーキ油圧補正207、スロットル開度補正208、データベース214、学習器212、および、タッチパネル213で、これらのブロックに本発明の特徴がある。以下では従来からあるACC制御系ブロック、本発明の特徴を示すブロックの順で説明する。従来からあるACC制御系については機能概略を述べるだけにする。特に、車間距離制御203、車速制御204、駆動軸トルク制御205、オーバライド制御206を行う制御系は、PID制御系であると仮定しておくが、このような仮定を設けても本発明の本質は変わらない。
【0009】
最初に、従来からあるACC制御系のブロックを説明する。車間距離指令演算202は、車両211の実車速に目標車間時間をかけて車間距離指令値を計算する。車間距離測定201は例えばレーダによって実車間距離を測定する。車間距離制御203は、実車間距離と車間距離指令値が一致するような車速指令値をPID制御により計算する。車速制御204は車両211の実車速が車速指令値と一致するようにエンジン駆動のトルク指令値を計算する。駆動軸トルク制御205は実駆動軸トルクが駆動軸トルク指令値と一致するようにブレーキ液圧指令値1とスロットル開度指令値1を計算する。オーバライド制御206は、ドライバのブレーキペダル操作やアクセルペダル操作により、ドライバの車両応答に対する不満を解消するためにACC制御に割り込みをかけるものである。オーバライド制御206は、ドライバのアクセルペダル操作やブレーキペダル操作がない場合、スロットル開度指令値1、ブレーキ液圧指令値1をそのままスロットル開度指令値2、ブレーキ液圧指令値2として出力する。ドライバによるアクセルペダル操作やブレーキペダル操作があった場合には、ACCをオフとしてマニュアル走行へ切り換え、ドライバによるアクセルペダル操作やブレーキペダル操作に合わせたスロットル開度指令値2やブレーキ液圧指令値2を出力する。ブレーキ油圧サーボ系209はブロック207の出力である補正後ブレーキ液圧指令値を用いて車両211のブレーキ装置を駆動する。スロットル開度サーボ系210はブロック208の出力である補正後スロットル開度指令値を用いて車両211のスロットル装置を駆動する。
【0010】
次に本発明の特徴を示すブロックの説明を行う。スロットル開度補正208は、スロットル開度の応答を変化させた補正後スロットル開度指令値を出力する。この関係を伝達関数で表すと、次の式(1)となる。
【0011】
【数1】
【0012】
となる。これは時定数T1、T2を持つ、進み遅れ補償フィルタである。なお、sはラプラス演算子である。T1>T2ならば、遅れ補償となってスロットル開度を緩やかに変化させ、T1<T2ならば、進み補償となってスロットル開度を急激に変化させる。T1=T2ならば、スロットル開度には何も変化を与えない。補正後スロットル開度指令値はスロットル開度サーボ系210へ入力され、車両211のスロットル装置が駆動されるので、スロットル開度補正208によって、車両211の加速を補正することが可能となっている。
【0013】
ブレーキ油圧補正207は、ブレーキ液圧の応答を変化させた補正後ブレーキ液圧指令値を出力する。この関係を伝達関数で表すと、次の式(2)となる。
【0014】
【数2】
【0015】
これは時定数T3、T4を持つ、進み遅れ補償フィルタである。なお、sはラプラス演算子である。T3>T4ならば、遅れ補償となってブレーキ液圧を緩やかに変化させ、T3<T4ならば、進み補償となってブレーキ液圧を急激に変化させる。T3=T4ならば、ブレーキ液圧には何も変化を与えない。補正後ブレーキ液圧指令値はブレーキ液圧サーボ系209へ入力され、車両211のブレーキ装置が駆動されるので、ブレーキ液圧補正207によって、車両211の減速を補正することが可能となっている。
【0016】
図3にデータベース214の内容を示す。データベース214には走行環境・走行状態の各項目がテーブルに並べられ、その下に各項目の組合せがすべて書込まれてある。その組合せ各々に対して、スロットル開度補正208の時定数T1、T2、ブレーキ油圧補正207の時定数T3、T4が記憶されている。走行環境・走行状態301として、走行路(一般道、高速道)、道路直線性(直線、曲線)、道路勾配(水平、上り、下り)、時間帯(昼、夜)、天候(晴(曇)、雨(雪))、周囲車両数(多、少)、自車車載量(重、中、軽)、自車シフト位置(1、2、3、4、5)、自車速度(30km/h〜120km/h、5km/h刻み)、先行(割込)車速度(30km/h〜120km/h、5km/h刻み)、自車加減速度(−0.3G〜0.3G、0.01G刻み)、車間距離(10m〜120m、5m刻み)、ハンドル操作有無(有、無)を挙げ、これらの組合せ302でさまさまな走行環境・走行状態のパターンを表すことにしている。車両211で走行環境・走行状態を測定する毎に、それに応じた時定数T1〜T4をデータベース214から検索して、それらの値をスロットル開度補正208、ブレーキ液圧補正207に使用できる。これにより、車両211では走行環境・走行状態に応じた加減速を実現できる。ここでは、時定数Ti(i=1〜4)の初期値はすべて1秒としておき、時定数T1、T3の値は不変で、時定数T2、T4だけを増減する方式とするが、ある時定数は2秒を初期値に、また、別の時定数は0.5秒を初期値にするなど、時定数の初期値は独立に値を設定してもよい。ただし、走行環境・走行状態が変化したときは、それに応じて時定数T2、T4の値も変化するが、値の急激な変化を避けるため、ある一定時間で徐々に時定数の値は変化させる。
【0017】
学習器212は車両211が所定の走行状態になった場合に、その時点の走行環境・走行状態に対応する時定数T2、T4をデータベース214で検索し、その値をドライバの運転フィーリングを向上させるような値に更新して、更新された値をデータベース214に書き込む。以下では、所定の走行状態がどのようなものであるか図8〜図21を用いて説明する。各々の場合について、時定数T2、T4をどのように変更すべきかも説明する。
【0018】
(図8、図9)これは自車が先行車にACC追従走行中に先行車が加速、あるいは、減速する場合である。先行車が加速する場合の例を図8、減速する場合の例を図9に示す。
【0019】
最初に、先行車が加速する場合について説明する。図8(A)では、自車(ACC車)は目標車間距離を保って先行車にACC追従走行中である。どちらの車両も80km/hで走行しているものとする。図9(B)で、先行車は急に加速し、自車は追従しようとするが、先行車ほど加速せず、車間距離が目標車間距離も長くなる。自車ドライバは加速度が小さく、車間距離が長くなったことに不満を覚える。そこで、図8(C)のように、自車ドライバは先行車に追い付こうとしてアクセルを踏み込み、加速度を上げて、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のスロットル開度の応答を現行より急激にするべきである。つまり、アクセル操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(A1)のように一定量だけ増加して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0020】
T2←T2+ΔT2 …(A1)
この処理により、これ以降、図8(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような加速特性が得られる。
【0021】
次に、先行車が減速する場合について説明する。図9(A)では、自車(ACC車)は目標車間距離を保って先行車にACC追従走行中である。どちらの車両も80km/hで走行しているものとする。図9(B)で、先行車は急に減速し、自車は追従しようとするが、先行車ほど減速せず、車間距離が目標車間距離も短くなる。自車ドライバは減速度が小さく、車間距離が短くなったことに不満を覚える。そこで、図9(C)のように、自車ドライバは先行車との間隔をあけようとしてブレーキを踏み込み、減速度を上げて、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より急激にするべきである。つまり、ブレーキ操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4をデータベース214から検索し、式(B1)のように一定量だけ増加して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0022】
T4←T4+ΔT4 …(B1)
この処理により、これ以降、図9(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような減速速特性が得られる。
【0023】
(図10、図11)これは自車が先行車にACC追従走行中に隣車線から車両が割り込んでくる場合である。自車ドライバがアクセル操作をする場合の例を図10、ブレーキ操作をする場合の例を図11に示す。
【0024】
最初に、自車ドライバがアクセル操作をする場合について説明する。図10(A)では、自車(ACC車)は目標車間距離を保って先行車にACC追従走行中である。図では例としてどちらの車両も同じ80km/hで走行するとしているが、自車と先行車で車速が異なってもよい。図10(B)で、車両が車線変更して目標車間距離内に割り込んでくる。自車はこの割込車に追従しようとして減速するが、自車ドライバが割込車との初期車間距離のままでよいと思った場合、減速度が大きくなり、車間距離が長くなったことに不満を覚える。そこで、図10(C)のように、自車ドライバは先行車に追い付こうとしてアクセルを踏み込み、加速度を上げて、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より緩やかにするべきである。つまり、アクセル操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4をデータベース214から検索し、式(A2)のように一定量だけ減少して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0025】
T4←T4−ΔT4 …(A2)
この処理により、これ以降、図10(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような減速特性が得られる。
【0026】
次に、自車ドライバがブレーキ操作をする場合について説明する。図11(A)では、自車(ACC車)は目標車間距離を保って先行車にACC追従走行中である。図では例としてどちらの車両も同じ80km/hで走行するとしているが、自車と先行車で車速が異なってもよい。図11(B)で、車両が車線変更して目標車間距離内に割り込んでくる。自車はこの割込車に追従しようとして減速するが、自車ドライバは減速度が小さくて、割込車との車間距離が短くならないことに不満を覚える。そこで、図11(C)のように、自車ドライバは車間距離を広げようとしてブレーキを踏み込み、減速度を上げる。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より急激にするべきである。つまり、ブレーキ操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4をデータベース214から検索し、式(B2)のように一定量だけ増加して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0027】
T4←T4+ΔT4 …(B2)
この処理により、これ以降、図11(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような減速特性が得られる。
【0028】
(図12、図13)これは自車が先行車にACC追従走行中に自車ドライバが目標車間距離を現段階の値より長く変更するか、あるいは、短く変更する場合で、自車ドライバが目標車間距離変更後の加減速度を大きいと感じる場合である。目標車間距離が長くなる場合の例を図12、短くなる場合の例を図13に示す。
【0029】
最初に、目標車間距離が長くなる場合について説明する。図12(A)では、自車(ACC車)は目標車間距離を保って先行車にACC追従走行中である。どちらの車両も80km/hで走行しているものとする。図12(B)で、自車ドライバは目標車間距離の設定を現段階の値より長く変更する。自車は車間距離を広げようと減速するが、自車ドライバには減速度が大きすぎ、不満を覚える。そこで、図12(C)のように、自車ドライバはアクセルを踏み込み、減速度を小さくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のスロットル開度の応答を現行より緩やかにするべきである。つまり、アクセル操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(A3)のように一定量だけ減少して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0030】
T2←T2−ΔT2 …(A3)
この処理により、これ以降、図12(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような減速特性が得られる。
【0031】
次に、目標車間距離が短くなる場合について説明する。図13(A)では、自車(ACC車)は目標車間距離を保って先行車にACC追従走行中である。どちらの車両も80km/hで走行しているものとする。図13(B)で、自車ドライバは目標車間距離の設定を現段階の値より短く変更する。自車は車間距離を縮めようと加速するが、自車ドライバには加速度が大きすぎ、不満を覚える。そこで、図13(C)のように、自車ドライバはブレーキを踏み込み、加速度を小さくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のスロットル開度の応答を現行より緩やかにするべきである。つまり、ブレーキ操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(B3)のように一定量だけ減少して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0032】
T2←T2―ΔT2 …(B3)
この処理により、これ以降、図13(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような加速特性が得られる。
【0033】
(図14、図15)これは自車が先行車にACC追従走行中に自車ドライバが目標車間距離を現段階の値より長く変更するか、あるいは、短く変更する場合で、自車ドライバが目標車間距離変更後の加減速度を小さいと感じるである。目標車間距離が長くなる場合の例を図14、短くなる場合の例を図15に示す。
最初に、目標車間距離が長くなる場合について説明する。図14(A)では、自車(ACC車)は目標車間距離を保って先行車にACC追従走行中である。どちらの車両も80km/hで走行しているものとする。図14(B)で、自車ドライバは目標車間距離の設定を現段階の値より長く変更する。自車は車間距離を広げようと減速するが、自車ドライバには減速度が小さすぎ、不満を覚える。そこで、図14(C)のように、自車ドライバはブレーキを踏み込み、減速度を大きくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より急激にするべきである。つまり、ブレーキ操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4をデータベース214から検索し、式(B4)のように一定量だけ増加して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0034】
T4←T4+ΔT4 …(B4)
この処理により、これ以降、図14(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような減速特性が得られる。
【0035】
次に、目標車間距離が短くなる場合について説明する。図15(A)では、自車(ACC車)は目標車間距離を保って先行車にACC追従走行中である。どちらの車両も80km/hで走行しているものとする。図15(B)で、自車ドライバは目標車間距離の設定を現段階の値より短く変更する。自車は車間距離を縮めようと加速するが、自車ドライバには加速度が小さすぎ、不満を覚える。そこで、図15(C)のように、自車ドライバはアクセルを踏み込み、加速度を大きくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のスロットル開度の応答を現行より急激にするべきである。つまり、スロットル操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(A4)のように一定量だけ増加して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0036】
T2←T2+ΔT2 …(A4)
この処理により、これ以降、図15(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような加速特性が得られる。
【0037】
(図16、図17)これは自車が隣車線の先行車と同速でACC定速走行中に自車ドライバが車線変更して先行車の後ろに付き、ACC追従走行に移行する場合である。初期車間距離が目標車間距離よりも短い場合の例を図16、初期車間距離が目標車間距離よりも長い場合の例を図17に示す。
【0038】
最初に、初期車間距離が目標車間距離よりも短い場合について説明する。図16(A)では、自車(ACC車)は初期車間距離が目標車間距離よりも短い状態で、隣車線の先行車と同速でACC定速走行中である。どちらの車両も80km/hで走行しているものとする。図16(B)で、自車ドライバは隣車線の先行車の後ろに付き、ACC追従走行へ移行する。自車は先行車に目標車間距離で追従しようとして車間距離を広げようと減速する。自車ドライバは初期車間距離でよいと思って先行車の後ろに付いたのにも関わらず、減速され、車間距離が長くなることに不満を覚える。そこで、図16(C)のように、自車ドライバはアクセルを踏み込み、減速度を小さくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より緩やかにし、かつ、スロットル開度の応答を現行より緩やかにするべきである。つまり、アクセル操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4とスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(A5)のようにそれぞれ一定量だけ減少して、値を更新し、これらをデータベース214に書き込む。
【0039】
T4←T4−ΔT4、かつ、T2←T2−ΔT2 …(A5)
この処理により、これ以降、図16(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような減速特性が得られる。
【0040】
次に、初期車間距離が目標車間距離よりも長い場合について説明する。図17(A)では、自車(ACC車)は初期車間距離が目標車間距離よりも長い状態で、隣車線の先行車と同速でACC定速走行中である。どちらの車両も80km/hで走行しているものとする。図17(B)で、自車ドライバは隣車線の先行車の後ろに付き、ACC追従走行へ移行する。自車は先行車に目標車間距離で追従しようとして車間距離を縮めようと加速する。自車ドライバは初期車間距離でよいと思って先行車の後ろに付いたのにも関わらず、加速され、車間距離が短くなることに不満を覚える。そこで、図17(C)のように、自車ドライバはブレーキを踏み込み、加速度を小さくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を急激にし、かつ、スロットル開度の応答を現行より緩やかにするべきである。つまり、ブレーキ操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4とスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(B5)のように時定数T4は一定量だけ増加し、時定数T2は一定量だけ減少して、値を更新し、これらをデータベース214に書き込む。
【0041】
T4←T4+ΔT4、かつ、T2←T2―ΔT2 …(B5)
この処理により、これ以降、図17(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような加速特性が得られる。
【0042】
(図18、図19)これは自車が隣車線の先行車より高速で、目標車間距離よりも長い車間距離でACC定速走行中に自車ドライバが車線変更して先行車の後ろに付き、ACC追従走行に移行する場合である。自車が加速する場合の例を図18、自車が減速する場合の例を図19に示す。
【0043】
最初に、自車が加速する場合について説明する。図18(A)では、自車(ACC車)は初期車間距離が目標車間距離よりも長い状態で、隣車線の先行車より高速でACC定速走行中である。自車は80km/h、先行車は70km/hで走行しているものとする。図18(B)で、自車ドライバは隣車線の先行車の後ろに付き、ACC追従走行へ移行する。自車は先行車に目標車間距離で追従しようとして車間距離を縮めようと加速する。自車ドライバは加速度が大きく、車間距離が短くなることに不満を覚える。そこで、図18(C)のように、自車ドライバはブレーキを踏み込み、加速度を小さくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より急激にし、かつ、スロットル開度の応答を現行より緩やかにするべきである。つまり、ブレーキ操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4とスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(B6)のように時定数T4は一定量だけ増加し、時定数T2は一定量だけ減少して、値を更新し、これらをデータベース214に書き込む。
【0044】
T4←T4+ΔT4、T2←T2−ΔT2 …(B6)
この処理により、これ以降、図18(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような加速特性が得られる。
【0045】
次に、自車が減速する場合について説明する。図19(A)では、自車(ACC車)は初期車間距離が目標車間距離よりも長い状態で、隣車線の先行車よりかなり高速でACC定速走行中である。自車は80km/h、先行車は60km/hで走行しているものとする。図19(B)で、自車ドライバは隣車線の先行車の後ろに付き、ACC追従走行へ移行する。自車は先行車に目標車間距離で追従しようとして車間距離を広げようと減速する。自車ドライバは減速度が小さく、車間距離が短くなることに不満を覚える。そこで、図19(C)のように、自車ドライバはブレーキを踏み込み、減速度を大きくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より急激にし、かつ、スロットル開度の応答を現行より急激にするべきである。つまり、ブレーキ操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4とスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(B7)のようにそれぞれ一定量だけ増加して、値を更新し、これらをデータベース214に書き込む。
【0046】
T4←T4+ΔT4、かつ、T2←T2+ΔT2 …(B7)
この処理により、これ以降、図19(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような減速特性が得られる。
【0047】
(図20、図21)これは自車が隣車線の先行車より定速で、目標車間距離よりも短い車間距離でACC定速走行中に自車ドライバが車線変更して先行車の後ろに付き、ACC追従走行に移行する場合である。自車が減速する場合の例を図20、自車が加速する場合の例を図21に示す。
【0048】
最初に、自車が減速する場合について説明する。図20(A)では、自車(ACC車)は初期車間距離が目標車間距離よりも短い状態で、隣車線の先行車より高速でACC定速走行中である。自車は80km/h、先行車は90km/hで走行しているものとする。図20(B)で、自車ドライバは隣車線の先行車の後ろに付き、ACC追従走行へ移行する。自車は先行車に目標車間距離で追従しようとして車間距離を広げようと減速する。自車ドライバは減速度が大きく、車間距離が長くなることに不満を覚える。そこで、図20(C)のように、自車ドライバはアクセルを踏み込み、減速度を小さくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より緩やかにし、かつ、スロットル開度の応答を現行より緩やかにするべきである。つまり、アクセル操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4とスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(A6)のようにそれぞれ一定量だけ減少して、値を更新し、これらをデータベース214に書き込む。
【0049】
T4←T4―ΔT4、かつ、T2←T2−ΔT2 …(A6)
この処理により、これ以降、図20(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような減速特性が得られる。
【0050】
次に、自車が加速する場合について説明する。図21(A)では、自車(ACC車)は初期車間距離が目標車間距離よりも短い状態で、隣車線の先行車よりかなり低速でACC定速走行中である。自車は80km/h、先行車は100km/hで走行しているものとする。図21(B)で、自車ドライバは隣車線の先行車の後ろに付き、ACC追従走行へ移行する。自車は先行車に目標車間距離で追従しようとして車間距離を縮めようと加速する。自車ドライバは加速度が大きく、車間距離が短くなることに不満を覚える。そこで、図21(C)のように、自車ドライバはブレーキを踏み込み、加速度を小さくして、自分に合った運転フィーリングを実現する。この場合、自動運転において自車ドライバの運転フィーリングを満足するためには、自動運転時のブレーキ液圧の応答を現行より急激にし、かつ、スロットル開度の応答を現行より緩やかにするべきである。つまり、ブレーキ操作があった時点の走行環境・走行状態に対応するブレーキ液圧補正器207の時定数T4とスロットル開度補正器208の時定数T2をデータベース214から検索し、式(B8)のように時定数T4は一定量だけ増加し、時定数T2は一定量だけ減少して、値を更新し、これをデータベース214に書き込む。
【0051】
T4←T4+ΔT4、かつ、T2←T2―ΔT2 …(B8)
この処理により、これ以降、図21(B)と同様の走行状態が生じても、自動運転では自車ドライバの運転フィーリングを向上させるような加速特性が得られる。
【0052】
以上が図2の学習器212の処理内容である。次に、図2のタッチパネル213について説明する。
【0053】
図2の学習器212によってドライバの運転フィーリングを向上させる時定数T1〜T4に更新されたとしても、ドライバの運転フィーリングは時々刻々と変化するので、オンラインの学習がうまく進まないことがある。したがって、学習しているのにも関わらずドライバの満足する加減速特性が必ずしも実現できるとは限らないことが生じる。そこで、タッチパネル213を用いて、走行環境・走行状態と車両の加減速特性の対応関係をテーブルで表示し、走行環境・走行状態毎にドライバに加減速特性をマニュアルで修正できるようにしてある。
【0054】
図6に本発明において、走行環境・走行状態に応じてドライバが加減速特性の調整するためのタッチパネルの例を示す。これは、図2のタッチパネル213の表示・操作方法を示すものである。図6のタッチパネルでは、走行環境・走行状態の項目を図3のテーブルより減らしてある。ドライバが自車速度や車間距離などの値を厳密に区別するのは難しいと考えたからである。しかしながら、自車速度や車間距離など項目に加え、より詳細に走行状態を規定することは原理的には可能である。図6のタッチパネルでは、走行環境・走行状態601の項目として、走行路(一般道、高速道)、道路直線性(直線、曲線)、道路勾配(水平、上り、下り)、時間帯(昼、夜)、天候(晴(曇)、雨(雪))、周囲車両数(多、少)、自車車載量(重、中、軽)を挙げ、これらの組合せでさまざまな走行環境・走行状態を表すことにしている。
【0055】
図6でタッチパネルの表示と操作方法について述べる。加減速特性を修正したい場合、ドライバはタッチパネル下のボタン「特性修正」を押して、図6のテーブルを表示させて、加減速特性の修正を行う。再度、ボタン「特性修正」を押せば、加減速特性の修正を終了し、テーブルの表示は消える。図6のテーブルには走行環境・走行状態601の項目を各欄に表示する。各々の組合せに対して、加速特性の修正603、および、減速特性の修正604にあるように、加減速をデフォルトから強くするか、弱くするか、あるいは、そのままにしておくかに対応する欄がある。これらの欄のどれかを指で押すことで、ドライバは加減速特性を変更することができる。指で押した欄には、例えば、○印が表示されるので、指定変更を確認できる。ただし、初期状態では図6のデフォルトの列で各欄に○印が表示されている。
【0056】
加減速をデフォルトから強くするか、弱くする欄を押した場合、その欄に対応する走行環境・走行状態をパラメータとして、図3のテーブルで記憶された走行環境・走行状態に対応する時定数T2、T4を検索する。タッチパネルで加速特性を強くする欄を押した場合は、検索された時定数T2の値を大きくして値を更新し、更新された値をデータベース214に書き込み、加速特性を弱くする欄を押した場合は、検索されたT2の値を小さくして値を更新し、更新された値をデータベース214に書き込む。また、タッチパネルで減速特性を強くする欄を押した場合は、検索された時定数T4の値を大きくして値を更新し、減速特性を弱くする欄を押した場合は、検索された時定数T4の値を小さくして値を更新する。以上の処理により、ドライバの運転フィーリングに合った加減速特性を車両で実現することができる。ここでは、時定数T2、T4だけを増減する方式で説明したが、これに時定数T1、T3も加えて、例えば、加速特性を強くする場合、T2の値を増加すると同時にT1の値を減少する方法や、減速特性を弱くする場合、T4の値を減少すると同時にT3の値を増加する方法などを行うことも考えられる。
【0057】
なお、本テーブルは長くなるので、いくつかのページに分けて表示する方式を採る。つまり、図6のように、タッチパネル213の下にはページ送りのボタンがあり、ボタン「次へ」605を押せば、表示しているテーブルの下の部分で隠れて見えない部分をページ送りして1ページ分だけ表示する。ボタン「前へ」606を押せば、表示しているテーブルの上の部分で隠れて見えない部分をページ送りして1ページ分だけ表示する。なお、ページ送りを行っても、走行状態601を規定する項目の欄、加速特性の修正603の欄、および、減速特性の修正604の欄は、常にタッチパネルの上部に表示され、位置は変わらないものとする。
【0058】
図4に本発明における、車間距離を制御する処理のフローチャートを示す。本処理は、図2における、車間距離測定201、車間距離指令演算202、車間距離制御203、車速制御204、駆動軸トルク制御205、オーバライド制御206、および、ブレーキ液圧補正207とスロットル開度補正208の処理内容を示すものであり、これはECU106内のROMに格納されたプログラムによって実行されるものである。ECU106内で、図4のスタートからリターンまでの一連の処理を一定周期、例えば、10msで行っている。なお、初期状態では、データベース214内の時定数Ti(i=1〜4)の値はすべて1秒としておく。
(ステップ401)
車間距離測定201、車間距離指令演算202、車間距離制御203、車速制御204、駆動軸トルク制御205、オーバライド制御206により、ブレーキ液圧指令値2、および、スロットル開度指令値2を計算し、次のステップへ進む。
(ステップ402)
現時点の走行環境・走行状態を測定し、図3のテーブルにおいて現時点の走行環境・走行状態の組み合わせは、上から何段目にあるかを探索する。車間距離、自車速度をそれぞれレーダ111、車速センサ119で測定する。ナビゲーション装置111から走行路、道路直線性、道路勾配を、時計112から時間帯、ワイパ SW115のオン/オフから天候、レーダ107から周囲車両数、先行(割込)車速度を、車高センサ114から自車車載量を、ハンドル回転量センサ118からハンドル操作有無を検出する。以上の処理により、図3のテーブルの走行環境・走行状態が判明するので、現時点の走行環境・走行状態は図3のテーブルで上から何段目にあるのか特定できる。次のステップへ進む。
(ステップ403)
前ステップで特定した走行環境・走行状態に対応する図3のテーブルの段を右方へ探索し、現時点の走行環境・走行状態に対応するスロットル開度補正器の時定数T1、T2、および、ブレーキ液圧補正器の時定数T3、T4を検索する。その後、次のステップへ進む。
(ステップ404)
検索の結果得られた時定数T1、T2、および、時定数T3、T4をそれぞれスロットル開度補正器、および、ブレーキ液圧補正器に設定し、式(1)、(2)に基づいて進み遅れ補正を計算して、補正後ブレーキ液圧指令値、および、補正後スロットル開度指令値を求める。その後、リターンする。
【0059】
図5に本発明における、走行環境・走行状態、ドライバ操作に応じた加減速特性を学習する処理のフローチャートを示す。本処理は、図2における学習器212の処理内容を示すものであり、これはECU106内のROMに格納されたプログラムによって実行されるものである。ECU内で、図5のスタートからリターンまでの一連の処理を一定周期、例えば、100msで行っている。なお、初期状態では、データベース214内の時定数Ti(i=1〜4)の値はすべて1秒としておく。
(ステップ501)
ACC起動中ならば次のステップに進み、そうでなければ、リターンする。
(ステップ502)
レーダ111で車間距離を、車速センサ119で自車速度を測定し、測定値を記憶する。ここで、メモリは現時点から一定期間過去までの各時点の車間距離と自車速度を記憶できるだけあるものとする。例えば、現時点から20sec前までメモリは100m毎に合計51あるものとする。本ステップでは各時点の値を1時点だけ過去のメモリへシフトして記憶し直す。現時点の値は最新のメモリ中に記憶して、次のステップへ進む。
(ステップ503)
アクセル踏込量センサ116から所定量以上のアクセル踏込量があれば、アクセル操作ありとして、次のステップへ進む。そうでなければ、アクセル操作なしとしてステップ507へ飛ぶ。
(ステップ504)
現時点の走行環境・走行状態から、図3のテーブルにおいて現時点の走行環境・走行状態の組み合わせは何段目にあるかを探索する。車間距離、自車速度はステップ502で記憶されているものを使用する。自車加減速度はステップ502で現時点から一定時間過去の時点まで記憶した自車速度から求める。その他に、ナビゲーション装置111から走行路、道路直線性、道路勾配を、時計112から時間帯、ワイパ SW115のオン/オフから天候、レーダ107から周囲車両数、先行(割込)車速度を、車高センサ114から自車車載量を、ハンドル回転量センサ118からハンドル操作有無を検出する。以上の処理により、図3のテーブルの走行環境・走行状態が判明するので、現時点の走行環境・走行状態は図3のテーブルで上から何段目にあるのか特定できる。次のステップへ進む。
(ステップ505)
現時点の走行状態が、前述した所定の走行状態(図8〜図21)のいずれでもなければ、リターンするが、所定の走行状態のいずれかであれば、どれであるを記憶し、次のステップへ進む。
(ステップ506)
ステップ504で特定した走行環境・走行状態に対応する図3のテーブルの段を右方へ探索し、現時点の走行環境・走行状態に対応するスロットル開度補正器の時定数T2、および、ブレーキ液圧補正器の時定数T4を検索する。特定した所定の走行状態に対応させて、ドライバの運転フィーリングを満足するように、これらの時定数T2、T4の値を変更して、テーブル値を更新する。時定数T2、T4の値をどのように変更するかは、特定した所定の走行状態に対応して、式(A1)〜(A6)のいずれかの方法で行う。その後、リターンする。
(ステップ507)
ブレーキ踏込量センサ117から所定量以上のブレーキ踏込量があれば、ブレーキ操作ありとして、次のステップへ進む。そうでなければ、ブレーキ操作なしとしてリターンする。
(ステップ508)
ステップ504と同様に走行環境・走行状態を特定し、次のステップへ進む。(ステップ509)
現時点の走行状態が、前述した所定の走行状態(図8〜図21)のいずれでもなければ、リターンするが、所定の走行状態のいずれかであれば、どれであるを記憶し、次のステップへ進む。
(ステップ510)
ステップ506と同様に、現時点の走行環境・走行状態に対応するスロットル開度補正器の時定数T2、および、ブレーキ液圧補正器の時定数T4を図3のテーブルで検索し、特定した所定の走行状態に対応させて、ドライバの運転フィーリングを満足するように、これらの時定数T2、T4の値を変更して、テーブル値を更新する。時定数T2、T4の値をどのように変更するかは、特定した所定の走行状態に対応して、(B1)〜(B8)のいずれかの方法で行う。その後、リターンする。
【0060】
図7に本発明において、図2のタッチパネル213を操作したときに行われる処理のフローチャートを示す。本タッチパネルで、ある走行環境・走行状態で加減速特性を強くしたり、弱くした場合、その走行環境・走行状態に対応する図3のテーブルの時定数T2、T4が変更される。この処理は、ECU106内のROMに格納されたプログラムによって実行されるものである。ECU内で、図7のスタートからリターンまでの一連の処理を一定周期、例えば、10msで行っている。次に、図7のフローチャートの処理について説明する。
(ステップ701)
図6のタッチパネルでどの欄が押されたかを検出する。
(ステップ702)
検出された欄が加速特性を強くするか、弱くするかを指定する欄ならば、その欄がある段において、加速特性を指定する欄に現段階で表示されている○印を消去し、代わりに指定された欄に○印を表示する。また、検出された欄が減速特性を強くするか、弱くするかを指定する欄ならば、その欄がある段において、減速特性を指定する欄に現段階で表示されている○印を消去し、代わりに指定された欄に○印を表示する。そして、図6のテーブルで押された欄に対する走行環境・走行状態の組み合わせを記憶する。その後、次のステップへ進む。検出された欄が加速特性、あるいは、減速特性をデフォルトのままにしておく欄ならば、リターンする。
(ステップ703)
記憶した走行環境・走行状態の組み合わせに対応する図3のテーブルの時定数T2、T4を検索する。
(ステップ704)
タッチパネルで加速特性を強くする欄を押した場合は、検索された時定数T2の値を大きくしてテーブル値を更新し、加速特性を弱くする欄を押した場合は、検索されたT2の値を小さくしてテーブル値を更新する。また、タッチパネルで減速特性を強くする欄を押した場合は、検索された時定数T4の値を大きくしてテーブル値を更新し、減速特性を弱くする欄を押した場合は、検索された時定数T4の値を小さくしてテーブル値を更新する。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、先行車に自動追従中に、先行車と自車の位置関係が過渡的に変化するとき、その時点の走行環境・走行状態、および、そのときに実行されたドライバ操作に基づいて車両の加減速特性を変更、記憶するので、それ以降、先行車と自車の位置関係の同様な過渡的変化が生じたときに、記憶した加減速特性を実現して、ドライバの運転フィーリングを向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御系全体構成図。
【図2】ACC制御系全体ブロック図。
【図3】走行環境・走行状態、および、スロットル開度・ブレーキ液圧補正器の時定数を記憶するテーブルを示す図。
【図4】走行環境・走行状態に応じた加減速を発生するときにECUで実行される処理のフローチャート。
【図5】走行環境・走行状態、ドライバ操作に応じた加減速特性を学習するときにECUで実行される処理のフローチャート。
【図6】走行環境・走行状態に応じてドライバが加減速特性の調整するためのタッチパネルの例を示す図。
【図7】タッチパネルを操作したときにECUで実行される処理のフローチャート。
【図8】先行車に自車がACC追従走行中に先行車が加速し、自車ドライバがアクセル操作する走行状況を示す図。
【図9】先行車に自車がACC追従走行中に先行車が減速し、自車ドライバがブレーキ操作する走行状況を示す図。
【図10】先行車に自車がACC追従走行中に目標車間距離内に車両が割り込み、自車ドライバがアクセル操作をする走行状況を示す図。
【図11】先行車に自車がACC追従走行中に目標車間距離内に車両が割り込み、自車ドライバがブレーキ操作をする走行状況を示す図。
【図12】先行車に自車がACC追従走行中に自車ドライバが目標車間距離を長くすることにより自車が大きく減速し、自車ドライバがアクセル操作する走行状況を示す図。
【図13】先行車に自車がACC追従走行中に自車ドライバが目標車間距離を短くすることにより自車が大きく加速し、自車ドライバがブレーキ操作する走行状況を示す図。
【図14】先行車に自車がACC追従走行中に自車ドライバが目標車間距離を長くすることにより自車が減速するが、減速が小さく、自車ドライバがブレーキ操作する走行状況を示す図。
【図15】先行車に自車がACC追従走行中に自車ドライバが目標車間距離を短くすることにより自車が加速するが、加速が小さく、自車ドライバがアクセル操作する走行状況を示す図。
【図16】隣車線の先行車と同速の自車が目標車間距離よりも短い車間距離で車線変更して先行車にACC追従走行を開始する際に自車が減速し、自車ドライバがアクセル操作する走行状況を示す図。
【図17】隣車線の先行車と同速の自車が目標車間距離よりも長い車間距離で車線変更して先行車にACC追従走行を開始する際に自車が加速し、自車ドライバがブレーキ操作する走行状況を示す図。
【図18】隣車線の先行車より高速の自車が目標車間距離よりも長い車間距離で車線変更して先行車にACC追従走行を開始する際に自車が加速し、自車ドライバがブレーキ操作する走行状況を示す図。
【図19】隣車線の先行車より高速の自車が目標車間距離よりも長い車間距離で車線変更して先行車にACC追従走行を開始する際に自車が減速し、自車ドライバがブレーキ操作する走行状況を示す図。
【図20】隣車線の先行車より低速の自車が目標車間距離よりも短い車間距離で車線変更して先行車にACC追従走行を開始する際に自車が減速し、自車ドライバがアクセル操作する走行状況を示す図。
【図21】隣車線の先行車より低速の自車が目標車間距離よりも短い車間距離で車線変更して先行車にACC追従走行を開始する際に自車が加速し、自車ドライバがブレーキ操作する走行状況を示す図。
【符号の説明】
101…ACC車、102…エンジン、103…スロットル装置、104…ブレーキ装置、105…自動変速器、106…ECU(Electric Control Unit)、107…レーダ、108…前後Gセンサ、109…ACC SW(スイッチ)、110…タッチパネル、111…ナビゲーション装置、112…時計、113…気温センサ、114…車高センサ、115…ワイパ SW(スイッチ)、116…アクセル踏込量センサ、117…ブレーキ踏込量センサ、118…ハンドル回転量センサ、119…車速センサ、201…車間距離測定、202…車間距離指令演算、203…車間距離制御、204…車速制御、205…駆動軸トルク制御、206…オーバライド制御、207…ブレーキ液圧補正、208…スロットル開度補正、209…ブレーキ油圧サーボ系、210…スロットル開度サーボ系、211…車両、212…学習器、213…タッチパネル、214…データベース、301…走行環境・走行状態、302…走行環境・走行状態の各項目の組み合わせ、303…スロットル開度/ブレーキ液圧補正器の時定数、401…ブレーキ液圧・スロットル開度の計算、402…走行環境・走行状態の特定、403…スロットル開度/ブレーキ液圧補正器の時定数をデータベースで検索、404…ブレーキ液圧・スロットル開度の補正、501…ACC起動/停止の判定、502…車間距離と速度の測定と記憶、503…アクセル操作有無の判定、504…走行環境・走行状態の特定、505…所定の走行状態であるかどうかの判定、506…走行環境・走行状態に応じてスロットル開度/ブレーキ液圧補正器の時定数変更、507…ブレーキ操作有無の判定、508…走行環境・走行状態の特定、509…所定の走行状態であるかどうかの判定、510…走行状態に応じてスロットル開度/ブレーキ液圧補正器の時定数を変更、601…走行状態を規定する項目の欄、602…加減速特性の修正起動/停止、603…加速特性の修正の欄、604…減速特性の修正の欄、605…次のページへの送りボタン、606…前のページへの送りボタン、701…タッチパネルが押されたことを検出、702…タッチパネルで加減速特性を修正する欄が押されたかどうかの判定、703…走行環境・走行状態に応じてスロットル開度/ブレーキ液圧補正器の時定数をデータベースで検索、704…データベースでスロットル開度/ブレーキ液圧補正器の時定数を更新。
Claims (12)
- 自動制御により先行車に一定車間距離を保って車両を追従走行させる方法において、車間距離や車速などの走行状態、および、道路状態や時間帯などの走行環境を測定するステップと、走行状態、走行環境と車両の加減速特性との対応関係をデータベースに記憶するステップと、測定された走行状態と走行環境に応じて当該データベースを検索し、車両の加減速特性を求め、それを実現するスロットル開度とブレーキ液圧を制御するステップと、ドライバがアクセル操作、あるいは、ブレーキ操作を行ったとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態であるかどうかを判定するステップと、当該走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に当該データベースに記憶しておいた、車両の加減速特性を更新するステップを有することを特徴とする車両走行制御方法。
- 自動制御により先行車に一定車間距離を保って車両を追従走行させる方法において、車間距離や車速などの走行状態、および、道路状態や時間帯などの走行環境を測定するステップと、過去から現時点までの一定期間に渡って走行状態と走行環境を記憶するステップと、測定された走行状態と走行環境に対応して車両の加減速度を設定して実現するステップと、ドライバによる操作で車両の加減速度が変化したとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に記憶しておいた、車両の加減速度を修正して実現するステップを有することを特徴とする車両走行制御方法。
- 請求項2の車両走行制御方法は、自車の前方に割り込んできた車両によって、自車両の減速度が変化したとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に記憶しておいた、車両の加減速度を修正して実現するステップを有することを特徴とする車両走行制御方法。
- 請求項1、あるいは、請求項2の車両走行制御方法は、走行状態、走行環境と車両で実現すべき加減速特性との対応関係を表示する処理と、当該加減速特性をマニュアルで修正可能なステップを有することを特徴とする車両走行制御方法。
- 請求項1から請求項3において、走行状態が所定の状態は、自動制御により先行車に追従走行しているときに、先行車の加速によって自車が加速するか、あるいは、先行車の減速によって自車が減速する状態を含むことを特徴とする車両走行制御方法。
- 請求項1から請求項3において、走行状態が所定の状態は、自動制御により先行車に追従走行しているときに、先行車と自車の間に車両が割り込んできて自車が減速する状態を含むことを特徴とする車両走行制御方法。
- 請求項1から請求項3において、走行状態が所定の状態は、自動制御により先行車に追従走行しているときに、自車が目標車間距離を現時点よりも長く設定することによって減速するか、あるいは、目標車間距離を現時点よりも短く設定することによって加速する状態を含むことを特徴とする車両走行制御方法。
- 請求項1から請求項3において、走行状態が所定の状態は、自動制御により定速走行しているときに、自車が車線変更を行って先行車の後ろに付いたことによって自動制御による追従走行を開始し、自車が減速するか、あるいは、加速する状態を含むことを特徴とする車両走行制御方法。
- 自動制御により先行車に一定車間距離を保って車両を追従走行させる車両走行制御装置において、車間距離や車速などの走行状態、および、道路状態や時間帯などの走行環境を測定する処理部と、走行状態、走行環境と車両の加減速特性との対応関係をデータベースに記憶する処理部と、測定された走行状態と走行環境に応じて当該データベースを検索し、車両の加減速特性を求め、それを実現するスロットル開度とブレーキ液圧を制御する処理部と、ドライバがアクセル操作、あるいは、ブレーキ操作を行ったとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態であるかどうかを判定する処理部と、当該走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に当該データベースに記憶しておいた、車両の加減速特性を更新するステップを有することを特徴とする車両走行制御装置。
- 自動制御により先行車に一定車間距離を保って車両を追従走行させる車両走行制御装置において、車間距離や車速などの走行状態、および、道路状態や時間帯などの走行環境を測定する処理部と、過去から現時点までの一定期間に渡って走行状態と走行環境を記憶する処理部と、測定された走行状態と走行環境に対応して車両の加減速度を設定して実現する処理部と、ドライバによる操作で車両の加減速度が変化したとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に記憶しておいた、車両の加減速度を修正して実現する処理部を有することを特徴とする車両走行制御装置。
- 自動制御可能な車両において、車間距離や車速などの走行状態、および、道路状態や時間帯などの走行環境を測定する処理部と、走行状態、走行環境と車両の加減速特性との対応関係をデータベースに記憶する処理部と、測定された走行状態と走行環境に応じて当該データベースを検索し、車両の加減速特性を求め、それを実現するスロットル開度とブレーキ液圧を制御する処理部と、ドライバがアクセル操作、あるいは、ブレーキ操作を行ったとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態であるかどうかを判定する処理部と、当該走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に当該データベースに記憶しておいた、車両の加減速特性を更新する処理部を有する制御装置を備えた車両。
- 自動制御可能な車両において、車間距離や車速などの走行状態、および、道路状態や時間帯などの走行環境を測定する処理部と、過去から現時点までの一定期間に渡って走行状態と走行環境を記憶する処理部と、測定された走行状態と走行環境に対応して車両の加減速度を設定して実現する処理部と、ドライバによる操作で車両の加減速度が変化したとき、過去から現時点までの走行状態が所定の状態である場合、現時点の走行状態、走行環境に対応して事前に記憶しておいた、車両の加減速度を修正して実現する処理部を有する制御装置を備えた車両。
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