JP4013309B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ等に装着されるレンズ鏡筒に係り、詳しくは、オートフォーカスモードとマニュアルフォーカスモードとの間の迅速かつ容易な切換えを実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラには、単焦点レンズやズームレンズを始めとして、広角レンズや望遠レンズ等、種々の形式のレンズ鏡筒が装着される。レンズ鏡筒は、一枚あるいは複数枚の光学レンズからなるレンズ群を複数有しており、各レンズ群間の相対距離を適宜変動させることによりフォーカシングが行われる。そして近年では、比較的低価格帯のカメラにおいても、撮影者が鏡筒外周面のマニュアルフォーカス環を回動させてフォーカシングを行うマニュアルフォーカスモードに加え、フォーカシングをカメラ自体が行うオートフォーカスモードを備えたものが主流となっている。この種のカメラでは、カメラ本体内にマイクロコンピュータやCCDセンサ、電動モータ等からなる合焦駆動制御機構が組み込まれており、被写体までの距離が検出されると、電動モータがレンズ鏡筒内の合焦用レンズ群を前進あるいは後退駆動する構造となっている。
【0003】
通常、オートフォーカスカメラ用のレンズ鏡筒では、実開平3−26108号公報に記載されたように、鏡筒側面等に設けられたモード切換スイッチを操作することにより、オートフォーカスとマニュアルフォーカスとのモード切換えが可能となっている。モード切換スイッチは、カメラ側の合焦駆動制御機構を作動あるいは停止させる他、合焦レンズ群の駆動源を合焦駆動制御機構とマニュアルフォーカス環との間で切換えるクラッチを作動させる。すなわち、オートフォーカスモード時に撮影者がモード切換スイッチを切換えると、合焦駆動制御機構への電力供給が断たれると同時に、クラッチが合焦レンズ群の連結対象が合焦駆動制御機構からマニュアルフォーカス環に切換えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載されたレンズ鏡筒では、モード切換スイッチがレンズ鏡筒に外嵌するロータリスイッチ(モード切換環)であるため、撮影時における操作性等に大きな問題があった。
【0005】
例えば、マニュアルフォーカスモードでの撮影時には、撮影者が、右手でカメラボディをホールドし、左手でレンズ鏡筒のマニュアルフォーカス環を把持して回動操作することが普通である。そのため、撮影者は、マニュアルフォーカスモードからオートフォーカスモードへの切換えにあたり、左手をマニュアルフォーカス環からモード切換環に持ち替え、モード切換環の回動操作を行わなければならない。一方、オートフォーカスモードからマニュアルフォーカスモードへの切換えにあたっては、左手をカメラボディやレンズ鏡筒からモード切換環に持ち替えて回動操作を行った後、改めて左手でマニュアルフォーカス環を把持しなければならない。通常、撮影者は被写体をファインダ内にとらえたままモード切換えを行うが、これらの操作が手探りとなるために迅速性や確実性が得難くなり、シャッターチャンスを逃す要因となる他、遠写時等においては、カメラを多少なりともぶれさせてしまい、ファインダ内の被写体を見失うこともあった。
本発明は上記状況に鑑みなされたもので、オートフォーカスモードとマニュアルフォーカスモードとの間の迅速かつ容易な切換えを実現したレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、
合焦制御装置が回転駆動装置を介して合焦光学系を駆動制御するオートフォーカスモードと、撮影者が前記合焦光学系を駆動するマニュアルフォーカスモードとが選択可能なレンズ鏡筒であって、
外周に回動自在に保持されたアイドルローラを有する連動リングと該連動リングにカム機構を介して連結された合焦光学系保持部材とからなり、該連動リングへの回転入力に応じて該合焦光学系保持部材を固定筒に対し光軸に沿って移動させる合焦光学系移動装置と、
前記オートフォーカスモードを選択するオートフォーカス位置と、前記マニュアルフォーカスモードを選択するマニュアルフォーカス位置とに前記固定筒に対して前後移動可能で、かつ、マニュアルフォーカス位置に切換えられた際には、手動による回動操作が可能となるマニュアルフォーカス環と、
前記マニュアルフォーカス環がオートフォーカス位置に切り換えられたときには、前記アイドルローラを介して前記回転駆動装置を前記固定筒に押圧して前記回転駆動装置を回転させて前記アイドルローラを回転させることにより、前記回転駆動装置の回転力を前記連動リングに伝達する一方、前記マニュアルフォーカス環がマニュアルフォーカス位置に切り換えられたときには、前記固定筒方向から前記マニュアルフォーカス環を前記アイドルローラに押圧させて前記連動リングとともに前記アイドルローラを移動させ、前記固定筒から前記アイドルローラを離間させ、前記マニュアルフォーカス環の回動により前記アイドルローラが回転することにより、前記マニュアルフォーカス環の回転力を前記連動リングに伝達するクラッチ装置と、
を備えたことを特徴とするレンズ鏡筒とを備えたものを提案する。
【0007】
この発明では、撮影者がマニュアルフォーカス環を把持したままでこれを前方あるいは後方に移動させると、クラッチ装置によるオートフォーカスモードとマニュアルフォーカスモードとの間の切換えが行われる。そして、オートフォーカスモード時には、合焦制御装置および回転駆動装置による回転力が合焦光学系移動装置の連動リングに伝達され、合焦光学系保持部材が進退してオートフォーカシングが行われる。また、マニュアルフォーカスモード時には、撮影者によるマニュアルフォーカス環の回転操作力が連動リングに伝達され、合焦光学系保持部材が進退してマニュアルフォーカシングが行われる。
【0010】
また、請求項の発明では、請求項のレンズ鏡筒において、前記アイドルローラは、前記光軸に直交する方向に回転中心を有するものを提案する。この発明では、アイドルローラは、固定筒や回転駆動装置、マニュアルフォーカス環の回転方向に略沿って回転することになるため、接触面の滑りや摩耗等が生じ難くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るレンズ鏡筒の縦断面図である。
図1において、符号1で示された部材はカメラ(図示せず)に装着される円筒形状の固定筒であり、後端部に複数個のバヨネットラグ3が形成された後部固定筒5と、鏡筒外殻の一部を形成する外部固定筒7と、第1レンズ群9および第4レンズ群11を保持する内部固定筒13とからなっている。固定筒1は、ねじ等により締結・一体化された複数個の部材から構成されているが、本実施形態では説明の便宜上単一の部材として扱う。尚、図中の符号Lはレンズ鏡筒の光軸を示している。
【0012】
後部固定筒5の前端面側には、外部固定筒7の内周面に摺接するかたちで、内周面にギヤ部21が形成された内接ギヤ環23と、この内接ギヤ環23を前方に付勢する第1の付勢部材たる第1ウェーブワッシャ25とが配設されている。また、後部固定筒5には、鏡筒側カプラ27が回動自在に支持されている。鏡筒側カプラ27は、後端に図示しないカメラ側カプラに係合するカップリング部29が形成され、前端に内接ギヤ環23のギヤ21に噛み合うピニオン31が形成されている。したがって、カメラ内の図示しないフォーカシングモータによりカメラ側カプラが回転駆動されると、その回転が鏡筒側カプラ27を介して内接ギヤ環23に伝達され、内接ギヤ環23が光軸Lを中心として正逆いずれかの方向に回転する。
【0013】
内部固定筒13には、第1レンズ群9と第4レンズ群11との間に、合焦光学系を構成する第2レンズ群33および第3レンズ群35を保持する合焦光学系保持環37が内嵌している。合焦光学系保持環37は、内部固定筒13に光軸Lを中心に回動かつ前後動自在に支持されると共に、内部固定筒13に形成されたリード溝39を貫通する複数本の連動ピン41がその外周面に突設されている。また、内部固定筒13には、後端部にフランジ43が形成された連動リング45が回動自在に外嵌しており、この連動リング45の前部に形成された直線溝47に合焦光学系保持環37の連動ピン41が係合している。したがって、連動リング45が回転駆動されると、その回転が直線溝47を介して連動ピン41に伝達され、連動ピン41がリード溝39に沿って移動することにより、合焦光学系保持環37が光軸Lに沿って進退する。
【0014】
連動リング45のフランジ43には、その外周面に突設されたピボット51を介して、複数個のローラ53が回動自在に支持されている。本実施形態のローラ53は、ゴム等の弾性体を金属筒に外嵌・固着させたものであり、その回転中心(すなわち、ピボット51の軸心)が光軸Lに直交している。ローラ53は、その後部が内接ギヤ環23の前端面に当接する一方、前部が外部固定筒7の前部内側に形成された軌道環55の後端面に当接しており、図1の状態では、第1ウェーブワッシャ25の付勢力により、ローラ53が内接ギヤ環23と軌道環55とに挟圧されるかたちとなっている。したがって、内接ギヤ環23が回転駆動されると、内接ギヤ環23に接触したローラ53が軌道環55の後端面に沿って転動し、ローラ53をフランジ43に支持した連動リング45が内接ギヤ環23の1/2の回転数で回転する。尚、連動リング45のフランジ43には、その外周面の一部に距離目盛57が形成されており、外部固定筒7の一部に嵌め込まれた透明合成樹脂製の目盛確認窓59を通して撮影距離(連動リング45の回転位置)を確認できる。
【0015】
本実施形態のマニュアルフォーカス環61は、外部固定筒7の前端部内周面と内部固定筒13の前部外周面とにより、光軸Lを中心として回動かつ所定量前後動自在に支持されている。マニュアルフォーカス環61は、その後端が外部固定筒7の軌道環55の内側に延設されたローラ駆動環63となっているが、外部固定筒7との間に介装された第2の付勢部材たる第2ウェーブワッシャ65により前方に付勢されているため、図1の状態では、ローラ駆動環63の後端面とローラ53とは所定の間隙をもって対峙している。また、ローラ駆動環63には、その外周面にブラシ67が固着されており、このブラシ67が外部固定筒7の前部内側に貼着されたフレキシブルプリント基板69に摺接している。フレキシブルプリント基板69は、オートフォーカスモードとマニュアルフォーカスモードとの切換状態を検出するもので、図1の状態ではレンズ鏡筒側の信号処理基板からカメラ側のマイクロコンピュータにオートフォーカスモードであることを示す信号が出力される。
【0016】
以下、本実施形態の作用を述べる。
撮影者は、オートフォーカスモードでの撮影を行う場合、右手でカメラボディをホールドし、左手でマニュアルフォーカス環61を把持する。そして、撮影者が被写体をファインダ内にとらえると、カメラ内のマイクロコンピュータは、CCDセンサ等から入力した距離情報に応じて、合焦用電動モータやギヤ機構によりカメラ側カプラを回転させる。この回転は、カメラ側カプラに係合した鏡筒側カプラ27に伝達され、図2(図1中のA部拡大斜視図)に示したように、鏡筒側カプラ27の前端に形成されたピニオン31が正逆いずれかの回転方向(図2では、右方向)に回転する。
【0017】
ピニオン31が右方向に回転すると、ピニオン31に噛み合った内接ギヤ環23も図2中右方向に回転し、ウェーブワッシャ25によって内接ギヤ環23が前方に付勢されていることから、内接ギヤ環23の前端面に当接したローラ53が図2中左方向に回転する。そして、オートフォーカスモードにおいては、ローラ53は、外部固定筒7の軌道環55に当接しているため、軌道環55の後端面に沿って図2中右方向に転動する。この際、ローラ53は、光軸Lと直交する方向に回転中心を有するため、内接ギヤ環23や軌道環55とは円滑に転接することになり、耐久性や異音の原因となる転接面の摩耗やスリップが殆ど生じない。
【0018】
ローラ53が転動すると、連動リング45も、フランジ43に固着されたピボット51を介してローラ53を支持しているため、図2中右方向に内接ギヤ環23の1/2の回転数をもって回転する。連動リング45が回転すると、この回転は、連動リング45に形成された直線溝47を介して、合焦光学系保持環37に固着された連動ピン41に伝達される。連動ピン41は、内部固定筒13のリード溝39にも係合しているため、リード溝39の傾斜により光軸Lに沿って進退する。これにより、連動ピン41と一体の合焦光学系保持環37も進退し、合焦光学系保持環37に保持された第2レンズ群33および第3レンズ群35が光軸Lに沿って移動し、オートフォーカシングが実現される。
【0019】
さて、撮影者は、ファインダ内に被写体をとらえたままで、オートフォーカスモードからマニュアルフォーカスモードに切換える場合、図3に示したように、所定の力でマニュアルフォーカス環61を後方に引き寄せる。すると、マニュアルフォーカス環61のローラ駆動環63は、その後端面が第1ウェーブワッシャ25の付勢力に打勝ってローラ53に当接した後、第2ウェーブワッシャ65の付勢力に打勝ってローラ53を後方に押圧する。これにより、ローラ53は、連動リング45および内接ギヤ環23と伴に所定量後退し、ローラ53と軌道環55との間には間隙が形成される。
【0020】
一方、マニュアルフォーカス環61が後退すると、ローラ駆動環63に固着されたブラシ67が外部固定筒7に貼着されたフレキシブルプリント基板69上を後退する。これにより、レンズ鏡筒側の信号処理基板からカメラ側のマイクロコンピュータにマニュアルフォーカスモードであることを示す信号が出力され、カメラ内では電動モータの駆動が停止される。
【0021】
この状態で、図4(図3中のB部拡大斜視図)に示したように、撮影者がマニュアルフォーカス環61を図4中右方向に回動させると、ローラ駆動環63の後端面に当接したローラ53も図4中右方向に回転する。そして、マニュアルフォーカスモードにおいては、ローラ53は、後部が当接した内接ギヤ環23が固定されているため、内接ギヤ環23の前端面に沿って図4中右方向に転動する。
【0022】
ローラ53が転動すると、ローラ53を支持した連動リング45も図4中右方向にローラ駆動環63の1/2の回転数をもって回転し、オートフォーカスモードの場合と同様のプロセスで合焦光学系保持環37が進退し、マニュアルフォーカシングが実現される。
【0023】
このように、本実施形態のレンズ鏡筒では、マニュアルフォーカス環61を把持したままで迅速にモード切換えを行うことが可能となるため、その操作性が従来装置に較べて飛躍的に向上すると共に、モード切換時にファインダ内にとらえた被写体を見失うこと等が少なくなる。
【0024】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、オートフォーカスモードからマニュアルフォーカスモードへの切換時にマニュアルフォーカス環61を後方に引き寄せるものとしたが、前方に押し出すようにしてもよい。また、上記実施形態は、本発明を4群形式のレンズ鏡筒に適用したものであるが、他の形式のレンズ鏡筒に適用してもよい。更に、フォーカス機構等の具体的構成等についても、上記実施形態での例示に限られるものではなく、設計上の都合等により適宜変更可能である。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、合焦制御装置が回転駆動装置を介して合焦光学系を駆動制御するオートフォーカスモードと、撮影者が前記合焦光学系を駆動するマニュアルフォーカスモードとが選択可能なレンズ鏡筒であって、連動リングと該連動リングにカム機構を介して連結された合焦光学系保持部材とからなり、該連動リングへの回転入力に応じて該合焦光学系保持部材を固定筒に対し光軸に沿って移動させる合焦光学系移動装置と、前記オートフォーカスモードを選択するオートフォーカス位置と、前記マニュアルフォーカスモードを選択するマニュアルフォーカス位置とに前記固定筒に対して前後移動可能で、かつ、マニュアルフォーカス位置に切換えられた際には、手動による回動操作が可能となるマニュアルフォーカス環と、前記マニュアルフォーカス環がオートフォーカス位置に切り換えられたときには、前記回転駆動装置の回転力を前記連動リングに伝達する一方、前記マニュアルフォーカス環がマニュアルフォーカス位置に切り換えられたときには、該マニュアルフォーカス環の回転力を前記連動リングに伝達するクラッチ装置とを備えたため、撮影者がマニュアルフォーカス環を把持したままでこれを前方あるいは後方に移動させることによりモード切換が迅速かつ容易に行われるようになり、シャッターチャンスを逃したり、ファインダ内の被写体を見失う頻度が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズ鏡筒のオートフォーカスモード時を示す縦断面図である。
【図2】図1中のA部拡大斜視図である。
【図3】本発明に係るレンズ鏡筒のマニュアルフォーカスモード時を示す縦断面図である。本発明の一実施形態に係るレンズ鏡筒の要部を示す縦断面図である。
【図4】図3中のB部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1‥‥固定筒
5‥‥後部固定筒
7‥‥外部固定筒
13‥‥内部固定筒
23‥‥内接ギヤ環
25‥‥第1ウェーブワッシャ
27‥‥鏡筒側カプラ
31‥‥ピニオン
33‥‥第1レンズ群
35‥‥第2レンズ群
37‥‥合焦光学系保持環
39‥‥リード溝
41‥‥連動ピン
45‥‥連動リング
53‥‥ローラ
55‥‥軌道環
61‥‥マニュアルフォーカス環
63‥‥ローラ駆動環
65‥‥第2ウェーブワッシャ
67‥‥ブラシ
69‥‥フレキシブルプリント基板
L‥‥光軸

Claims (3)

  1. 合焦制御装置が回転駆動装置を介して合焦光学系を駆動制御するオートフォーカスモードと、撮影者が前記合焦光学系を駆動するマニュアルフォーカスモードとが選択可能なレンズ鏡筒であって、
    外周に回動自在に保持されたアイドルローラを有する連動リングと該連動リングにカム機構を介して連結された合焦光学系保持部材とからなり、該連動リングへの回転入力に応じて該合焦光学系保持部材を固定筒に対し光軸に沿って移動させる合焦光学系移動装置と、
    前記オートフォーカスモードを選択するオートフォーカス位置と、前記マニュアルフォーカスモードを選択するマニュアルフォーカス位置とに前記固定筒に対して前後移動可能で、かつ、マニュアルフォーカス位置に切換えられた際には、手動による回動操作が可能となるマニュアルフォーカス環と、
    前記マニュアルフォーカス環がオートフォーカス位置に切り換えられたときには、前記アイドルローラを介して前記回転駆動装置を前記固定筒に押圧して前記回転駆動装置を回転させて前記アイドルローラを回転させることにより、前記回転駆動装置の回転力を前記連動リングに伝達する一方、前記マニュアルフォーカス環がマニュアルフォーカス位置に切り換えられたときには、前記固定筒方向から前記マニュアルフォーカス環を前記アイドルローラに押圧させて前記連動リングとともに前記アイドルローラを移動させ、前記固定筒から前記アイドルローラを離間させ、前記マニュアルフォーカス環の回動により前記アイドルローラが回転することにより、前記マニュアルフォーカス環の回転力を前記連動リングに伝達するクラッチ装置と、
    を備えたことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記アイドルローラは、前記光軸に直交する方向に回転中心を有することを特徴とする、請求項1記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記回転駆動装置は、回転可能なピニオンと、前記アイドルローラを押圧し、前記ピニオンと噛み合って回転可能なギヤ環とを備えたことを特徴とする、請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
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