JP4012468B2 - 竪樋の接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、竪樋同士を接続管を介して接続する竪樋の接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、美観上、竪樋の外側に竪樋継手が殆ど露出しないようにした段部のない接続構造が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
ところで、硬質塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を材料とする竪樋は、押出成形法により連続的に押出されて外径寸法管理により製されるのが通常であり、竪樋の内径寸法は外径よりもばらつきが比較的大きかった。そのため、施工された上流側の竪樋の内側に接着剤を塗布して樋継手の差し口を挿入することが行われているが、接着剤が垂れたり、また内面全周に接着剤を塗ることが困難であり、接着面に接着剤が着いておらず、竪樋の端部と差し口との間に隙間ができ、水漏れが発生するという問題がある。
【0004】
そこで、接着剤を使用しないで、上流側の竪樋から流れ落ちる水を止水するために弾性シール材を取付けた竪樋継手を用いて接続することが提案されている(例えば、例えば、特許文献2を参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平4─47028号公報(図2)
【特許文献2】
実開平4─2820号公報(図1及び図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献2に記載された竪樋の接続方法においては、竪樋継手が竪樋の外側に殆ど露出することがなく外観上良好に接続することができ水漏れがなくなるが、弾性シール材を取付けるために竪樋継手の製作コストが高くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、このような従来の竪樋の接続方法における問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、従来の問題点を解決し、接着剤を使用しても竪樋との接続作業の容易で水漏れがなく安価な竪樋の接続方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明竪樋の接続方法は、一端に竪樋端部の内面と嵌合する差し口を有し、他端に竪樋端部の内面との間に間隙溝を形成する縮径口を有した接続管を介して竪樋同志を接続する方法であって、上流側竪樋の下端から接続管の差し口を嵌合し、竪樋端部の内面と縮径口との間に間隙溝を形成してから間隙溝に接着剤を注入し、間隙溝に補助短管の一端部を嵌入して上流側竪樋の下端面より補助短管の他端部を下方に延出させ、補助短管の他端部に下流側竪樋の上端を外挿することを特徴するものである。
【0009】
本発明において、竪樋の接続方法において用いられる接続管と補助短管の形状は、適宜でよいが、竪樋の形状に合った形状となっており、その材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、硬質塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、FRP、ポリカーボネイトのような合成樹脂の他、ポリフェニレンサルファイドのようなエンジニアリングプラスチック、或いは鉄、ステンレス鋼、銅、アルミニウムのような金属を単独に使用してもよい。
【0010】
【作用】
本発明竪樋の接続方法においては、上流側竪樋の下端から接続管の差し口を嵌合し、竪樋端部の内面と縮径口との間に間隙溝を形成してから間隙溝に接着剤を注入し、間隙溝に補助短管の一端部を嵌入して上流側竪樋の下端面より補助短管の他端部を下方に延出させ、補助短管の他端部に下流側竪樋の上端を外挿することになるので、間隙溝に補助短管を嵌入すると接着剤が竪樋端部内に充填塗布され、接続管の差し口との間に接着剤が圧入されるから水封性が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の態様を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明竪樋の接続方法の一例を説明する一部切欠分解斜視図、図2は本発明竪樋の接続方法の手順を説明する図で、同図(a) は上流側竪樋の下端から接続管の差し口を嵌入した状態を示す断面図、同図(b) は竪樋端部の内面と縮径口との間に間隙溝に接着剤が注入された状態を示す断面図、同図(c) は接着剤が注入された間隙溝に補助短管が嵌合されるとともに補助短管に下側竪樋の上端を外挿する状態を示す断面図である。
【0012】
図1〜2において、1は竪樋であって、竪樋1は、硬質塩化ビニル樹脂製の長尺状角筒体であり、四角の角部11が内方に湾曲して形成されている。
【0013】
2は竪樋1同士を接続する際に使用する接続管であって、その一端に、竪樋1の端部の内面と嵌合する差し口21が形成され、他端に、竪樋1の端部の内面との間に間隙溝3を形成する縮径口22が形成されている。4は補助短管であって、間隙溝3に嵌入される形状となっている。
【0014】
図2に示すように、接続管2の差し口21と縮径口22と間の外周面にはほぼ垂直な段差部23が形成されており、この段差部23が補助短管4の一端部の係止部となっている。
【0015】
次に、本発明竪樋の接続方法の手順について説明する。
上流側の竪樋1内に接続管2の差し口21を挿入するには、竪樋1の下端部の内面と接続管2の差し口21の開口端212の外面とを合わせて差し口21を竪樋1内に挿入する。この挿入の際に、段差部23を竪樋1内に位置するように挿入すると、竪樋1と縮径口22との間に間隙溝3が形成されることになる。
【0016】
続いて、間隙溝3に接着剤5を注入してから、補助短管4の一端部を嵌入して上流側竪樋1の下端面より補助短管4の他端部を下方に延出させる。補助短管4の一端部を嵌入すると、間隙溝3内の接着剤5が圧縮され補助短管4の一端部が段差部23に達する。
このときに、接着剤5は竪樋1の内周面と差し口21との隙間に浸入し、接続管2が竪樋1に水漏れのないように接着されるとともに補助短管3も接続管2に接合される。
最後に、接合された補助短管3の他端部に接着剤6を塗布してから、下流側竪樋1の上端を外挿すると、上下の竪樋1、1同志の接続は終了する。
【0017】
以上、本発明の実施の態様を図について説明したが、本発明の具体的な構成は図示の実施の態様に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更は本発明に含まれる。
例えば、接合された補助短管3の他端部に接着剤6を塗布したが、伸縮継手のように遊嵌状態に接続する場合、接着剤6は塗布しなくてもよい。
【0018】
【発明の効果】
本発明竪樋の接続方法においては、上流側竪樋の下端から接続管の差し口を嵌合し、竪樋端部の内面と縮径口との間に間隙溝を形成してから間隙溝に接着剤を注入し、間隙溝に補助短管の一端部を嵌入して上流側竪樋の下端面より補助短管の他端部を下方に延出させ、補助短管の他端部に下流側竪樋の上端を外挿するために、接続管の差し口が竪樋内面に隙間なく接着固定されることになる。
従って、接着剤だけで竪樋との接続が容易で水漏れがなく弾性シール材を用いる必要がないから安価なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明竪樋の接続方法の一例を説明する一部切欠斜視図である。
【図2】本発明竪樋の接続方法を手順を説明する図で、同図(a) は上流側竪樋の下端から接続管の差し口を嵌入した状態を示す断面図、同図(b) は竪樋端部の内面と縮径口との間に間隙溝に接着剤が注入された状態を示す断面図、同図(c) は接着剤が注入された間隙溝に補助短管が嵌合されるとともに補助短管に下側竪樋の上端を外挿する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 竪樋
2 接続管
21 差し口
22 縮径口
23 段差部
3 間隙溝
4 補助短管
5 接着剤
Claims (1)
- 一端に竪樋端部の内面と嵌合する差し口を有し、他端に竪樋端部の内面との間に間隙溝を形成する縮径口を有した接続管を介して竪樋同志を接続する方法であって、上流側竪樋の下端から接続管の差し口を嵌合し、竪樋端部の内面と縮径口との間に間隙溝を形成してから間隙溝に接着剤を注入し、間隙溝に補助短管の一端部を嵌入して上流側竪樋の下端面より補助短管の他端部を下方に延出させ、補助短管の他端部に下流側竪樋の上端を外挿することを特徴とする竪樋の接続方法。
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