JP4011842B2 - 小型水力発電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、蛇口を通過する水の流れによって発生する水力を利用した小型水力発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、蛇口の下側に手を差し出すことによってこれをセンサーが感知し、このセンサー感知をもとに蛇口から水を流す自動水栓装置が広く知られている。また、近年においては、このような自動水栓装置の流体流路に小型発電装置を配設し、この小型発電装置で得られた電力を蓄電しておき、上述のセンサー等の回路の消費電力を補う装置等も提案されている(実開平2−65775号参照)。
【0003】
上述の小型発電装置の構成を簡単に述べると以下のようになる。流水の通路となる流体通路に水車が配設され、流水の水力を受けてこの水車が回転する。水車の回転軸には一体的に固定された回転体が設けられている。この回転体の外周面は、着磁されたロータマグネットとなっており、このロータマグネットが非磁性部材の壁を隔ててステータ部の櫛歯状の極歯に対向配置されている。また、このステータ部には、極歯を通過する磁束と鎖交するようにステータコイルが設けられている。そして、上述の水車が流水の水力を受けて回転することによりロータマグネットがステータ部に対して相対回転する。ロータが多極に着磁されているため、ステータ部に流れる磁束の流れに変化が生じる。この結果、ステータコイルにはこの磁束の流れの変化を妨げる方向に起電力が発生し、この起電力は整流された後、蓄電池に蓄えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような小型水力発電装置は、水車が流水の水力を受けることにより、水車と共に多極着磁されたロータマグネットが回転する構成となっている。ところで、このロータマグネットとその外側に対向配置された極歯との間にはディテントトルクが発生する。このディテントトルクは、水車の回転に抵抗を与えてしまう。そのため、水車が滑らかに回らなかったり、あるいは流水の流量が少ないと水車が全く回らないという問題が生じる。なお、ロータマグネットと極歯との間の隙間を広げれば、ディテントトルクは低減され、上述の問題は回避できるが、発電を行うために必要な有効な磁束も一緒に減少してしまう。したがって、この間の隙間を必要以上に広げると、効率の良い発電ができない。このような理由から、このタイプの小型水力発電装置では、従来より少量の流水で効率よく発電を行うという命題を解決できなかった。
【0005】
本発明は、上述した問題に鑑み、少量の流水で効率よく発電をすべく、ロータマグネットと極歯間のディテントトルクを低く抑え、かつ発電に有効な磁束のロスの少ない構成の小型水力発電装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、流体通路を備えた本体ケースと、流体通路に配設され所定流量の流体通過に伴って回転する水車を備えると共に、この水車に連結され水車と共に回転する回転体をステータ部に対向配置させたロータ部とし、このロータ部を流体の通過に伴ってステータ部に対して相対回転させることにより電力を発生させる小型水力発電装置において、ステータ部は、ロータ部のロータマグネットの外周面に対向するように周方向に等間隔に配置された櫛歯状の極歯を有し、隣接する極歯間の周方向における隙間を1.1mm以下に設定すると共に、隣接する極歯間の周方向における隙間を各極歯とロータマグネットとの径方向における隙間の1.5倍以下に設定したことを特徴としている。
【0007】
上述したように、極歯間の隙間を各極歯とロータマグネットとの間の隙間の1.5倍以下とすることにより極歯間の隙間を従来より大幅に狭くしたため、ディテントトルクが小さくなり、少量の流水でもスムーズに水車及び回転体が回転し、効率よく発電を行うことが可能となる。なお、上述の構成により、各極歯とロータマグネットとの間の径方向における隙間を広げずにディテントトルクを低減できるため、ロータを回転させるための有効な磁束を減少させず、大きなトルクでロータを回転させることができる。
【0008】
また、他の発明は、上述の小型水力発電装置において、ステータ部は、位相をずらした2層のステータ部から構成されたことを特徴としている。そのため、ディテントトルクがさらに小さくなり、水車及び回転体がよりスムーズに回転可能となる。
【0009】
また、他の発明は、上述の小型水力発電装置において、2層のステータ部の隣り合うステータコア間を磁気的に絶縁したことを特徴としている。そのため、各相のステータ部が互いのディテントトルクを打ち消し合うと共にディテントトルクが正弦波形に近くなり、さらにディテントトルクが小さくなる。このため、水車及び回転体が、さらにスムーズに回転可能となる。
【0010】
また、他の発明は、上述の小型水力発電装置において、2層のステータ部がそれぞれ有するコイルをそれぞれ覆うように配置された2つの外ステータコアを設け、これら2つの外ステータコアは磁気的に接続されていることを特徴としている。そのため、磁気的に絶縁された各ステータコア間のディテントトルクの打ち消し合いがより強くなり、ディテントトルクのさらなる低減が可能となる。
【0011】
また、他の発明は、上述の小型水力発電装置において、極歯は、各々略台形形状で形成されていることを特徴としている。そのため、さらにディテントトルクが小さくなると共に、ロータを回転させるための有効な磁束はより大きくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態となる小型水力発電装置について、図1から図6を用いて説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施の形態の小型水力発電装置は、流体通路の入路12及び出路13を備えた本体ケース1と、本体ケース1内に設けられ流体通路の一部となっている注水用のリング状壁部2と、リング状壁部2の内周側に配置され所定流量の流体通過に伴って回転する水車3と、水車3に連結され水車3と共に回転する回転体4と、回転体4の外周側に配置されると共に本体ケース1にはめ込まれ本体ケース1と協動して内部空間を形成するステンレス製のカップ状ケース5と、このカップ状ケース5の外側に配置されたステータ部6とを備えている。
【0014】
本体ケース1は、本体部11と、この本体部11の外側に突出している筒状の入路12及び出路13を備えている。本体部11は、水車3の外側を囲繞する注水部2と、回転体4を支承する軸7の一端をはめ込んで保持する軸受け孔11bを有している。
【0015】
リング状壁部2は、入路12から浸入してきた水の流路を絞り、水の勢いを強くして水車3の羽根部材31に吹き付けてぶつけ、かつ羽根部材31にぶつかった後の水を出路13へ導くためのものである。このリング状壁部2は、本体ケース1に一体的に形成された複数の壁(図示省略)と、これらの壁の先端側に被せられるカバー15から構成される。そして、複数の壁の先端側にカバー15を被せることにより、その周壁には水車3の羽根部分31に流量を絞って流体を吹き付ける複数の射出孔22が形成される。
【0016】
本体ケース1には、カップ状ケース5及びカップ状ケース5の外側に密着固定されたステータ部6の軸方向一端側をはめ込むための構造を有する凹部が設けられている。凹部の底面は、本体ケース1とカップ状ケース5との間に配置されるドーナツ形状のカバー15の平面部15aを載置するための部位となっている。この底面の中心部位は、本体ケース1側の流体通路とカップ状ケース5の内部空間とを連通するために孔となっており、この孔によってカップ状ケース5の内部空間が流体通路の入路12及び出路13と連通されている。
【0017】
カップ状ケース5は、非磁性のステンレス製部材で形成されており、絞り加工によって最外周部となる鍔部5bと、鍔部5bの内側に連続して形成された外側円筒状部5aと、この外側円筒部5aの内側に配置され水が浸入する内部空間とステータ部6とを隔絶する隔壁部5cと、対向壁5aと隔壁部5cとを連結する連結面部5dと、底部5eとが形成されたものとなっている。
【0018】
そして、このように構成されたカップ状ケース5は、上述した本体ケース1の凹部内に、カバー15の平面部15aを挟み込みながらはめ込まれる。外側円筒部5aの外側には、Oリング8が配置される。Oリング8は、この外側円筒部5aによって径方向外側に押圧を受けながら、この外側円筒部5aと凹部の内壁とによって挟持される。底部5eには、水車3及び回転体4を支承する軸7の他端をはめ込む軸受け孔5fが形成されている。このカップ状ケース5は、本体ケース1内を通過する水からステータ部6を隔離すると共に、本体ケース1外への水の流出を防止するためのものとなっている。
【0019】
なお、本体ケース1に形成された入路12、出路13及びこれらを連結する本体部11は、蛇口やバルブ等から構成される水栓装置(図示省略)の流体通路の一部に配設されるものとなっており、流体源から入路12へ入り込んできた流体が本体部11の内部に配置された注水部2を通過して出路13から吐出されるようになっている。なお、流体は、この通過の際に水車3に回転力を与える。
【0020】
なお、上述したように、カップ状ケース5を本体ケース1にはめ込み、その外側にステータ部6を配置した後は、カップ状ケース5及びステータ部6を覆うように樹脂ケース9が被せられる。この樹脂ケース9には、ステータ部6から半径方向外側に突出するように設けられた端子部6aを覆うフード部9bが設けられている。そして、このフード部9bには、端子部6aに一端が接続されたリード線6bの他端側を外部へ引き出すための引き出し部9cが設けられている。この引き出し部9cには、外部とステータ部6とを封止するシール剤(図示省略)が充填され、外部から引き出し部9cを通ってステータ部6へ水が浸入するのを防止する構造となる。なお、この樹脂ケース9は、本体ケース1にネジ止め固定されている。この構成は、カップ状ケース5及びステータ部6の本体ケース1からの脱落や固定状態からの位置ズレ等を防止するためのものとなっている。
【0021】
上述の注水用のリング状壁部2の内側に配置された水車3は、所定流量の流体通過に伴って回転するものとなっている。図2に示すように、水車3は、上述の軸7に挿通された回転中心部33と、この回転中心部33に内周端部が接続された羽根部材31とから構成されている。なお、図2は、水車3及び回転体4を示す図で、(A)が正面図、(B)が(A)を矢示Bから見た平面図、(C)が(A)を矢示Cから見た底面図である。
【0022】
羽根部材31は、各射出孔22から射出される水の圧力を受けやすいように途中部分が湾曲している。このため、水車3は、入路12に入り込み各射出孔22で絞られて圧力を高められた流体が羽根部材31に勢い良くぶつかり、その水力で軸7を回転中心として回転するようになっている。なお、羽根部材31にぶつけられた水は、上述したように空間内で循環した後、出路13側へ移動する。
【0023】
回転中心部33は、軸7に摺動回転する円筒状の小筒部33aと、この小筒部33aより径の大きい大筒部33bと、両筒部33a,33bを軸方向における両端部分でそれぞれ連結した複数の骨部33cから形成されている。なお、両筒部33a,33bの間は軸方向に貫通された中空となっており、水車3側の各骨部33c間の隙間を入り口とし、回転体4側の各骨部33c間の隙間を出口とした貫通空部33dとなっている。この貫通空部33dは、水車3に射出される水を上述の入り口から入れて出口から出すことにより、水車3及び水車3に連結されている回転体4が配置されている空間内に循環させ、水車3及び回転体4の回転を滑らかにする。回転体4は、水車3と一体的に形成されており、水車3と同軸上に配置されている。このため、回転体4は水車3が水力によって回転すると、水車3と一体的に軸7を回転中心として回転する。
【0024】
このように水車3に連結され水車3と共に回転する回転体4は、ステータ部6に対向配置されたロータ部となっており、その面には円筒状のロータマグネットMgがはめ込まれている。このロータマグネットMgの外周面には、多極着磁がなされている。そして、この外周面が、カップ状ケース5の隔壁部5cを通してステータ部6に対向配置されている。このため、回転体4は、水車3と共に回転する場合、ステータ部6に対して相対回転するようになっている。
【0025】
ステータ部6は、軸方向に重ねると共に位相をずらして配置された2つの層6c,6dで構成されている。このようにステータ部6を2層で構成することにより、各層6c,6dが互いのディテントトルクを打ち消し合い、全体としてロータマグネットMgとステータ部6との間に発生するディテントトルクを低減するものとなる。なお、各層6c,6dは、それぞれ外ステータコア(重ねた状態において外側に配置されている)61と、内ステータコア(重ねた状態において内側に配置されている)62と、コイルボビンに巻回されたコイル63とを備えている。
【0026】
そして、本実施の形態では、各層6c,6dの隣り合って配置される内ステータコア62,62同士の間は、磁気的に絶縁されている。また、各層6c,6dの各外ステータコア61,61は、共に略カップ形状で構成されており、外側の端部同士が接続されて磁気的に連結された状態となっている。これらの構成も、各層6c,6dに発生する互いのディテントトルクを打ち消し合う力をより引き出し、ディテントトルクを低減する効果を奏するものとなる。なお、コイル63の巻き始め部分及び巻き終わり部分は、外ステータコア61,61の接続部位に形成された窓(図示省略)から外ステータコア61,61の外側に引き出され、それぞれ端子部6aに接続されている。
【0027】
外ステータコア61は、絞り加工によって形成されたカップ形状の部材の中心部分を切り起こして形成した複数の極歯61aを有している。これらの各極歯61aは略台形形状で形成されていると共に、ロータマグネットMgの外周面に対向するように周方向に等間隔に配置された櫛歯状のものとなっている。また、内ステータコア62も同様に、複数の極歯62aを有しており、これらの極歯62aは、ロータマグネットMgの外周面に対向するように周方向に等間隔に配置された櫛歯状のものとなっている。そして、両ステータコア61,62を重ね合わせて配置すると、各ステータコア61,62に設けられた各極歯61a,62aが千鳥状に交互に周方向に配置される。
【0028】
このように構成されたステータ部6は、カップ状ケース5の隔壁部5cの外側部分にはめ込まれている。このため、このステータ部6の各極歯61a,62aと、回転体4の着磁部との間には磁束が流れている。上述したように水車3と共に回転体4が回転すると、この磁束の流れに変化が生じ、この流れの変化を防止する方向にコイル63に誘起電圧が発生する。この誘起電圧は、端子部6aから取り出される。このような形で取り出された誘起電圧は、回路により直流に変換され、所定の回路(図示省略)を通して整流され電池に充電される。
【0029】
なお、本実施の形態では、図3及び図4に示すように、隣接する極歯61a,62a間の周方向における隙間G2は0.6mmに設定されている。一方、各極歯61a,62aと上述したカップ状ケース5の隔壁部5cを挟んでその内側に配置されるロータマグネットMgの外周面との間に形成される径方向の磁気的な隙間G1は、0.7mmに設定されている。すなわち、周方向の隙間G2は径方向の磁気的な隙間G1よりやや小さい程度の寸法に設定されており、従来の小型水力発電装置における各極歯間の隙間に比して非常に狭く形成されている(従来は、通常、各極歯間の周方向における隙間が1.5mm以上に設定されている)。
【0030】
そのため、ディテントトルクが小さいものとなり、少量の流水で水車3がスムーズに回転可能となる。すなわち、図5に示すように、各極歯間の隙間G2が広くなると、ロータマグネットMgとステータ間に発生するディテントトルクが大きくなる。具体的には、上述の磁気的な隙間G1を0.7mmと設定した際に隙間G2が約1.1mm以上となると急激にディテントトルクが大きくなる。そのため、ディテントトルクを低減するという観点から鑑みると、各極歯間の隙間G2は少なくとも約1.1mm以下、隙間G1の寸法の1.5倍以下程度とするのが望ましい。
【0031】
なお、隙間G2を狭く構成すると、極歯面積が大きくなり、ロータマグネットMgから各極歯61a,62aに到達する有効磁束が大となり水車3の回転を効率よく発電力に変化させることが可能となる。すなわち、図6に示すように、各極歯間の隙間G2が広くなると、具体的には上述の磁気的な隙間G1を0.7mmと設定した際に隙間G2が1.6mm以上となると急激に有効磁束が減少する。そのため、この有効磁束の観点から鑑みて、各極歯間の隙間G2は、少なくとも1.6mm以下に設定するのが望ましい。なお、ディテントトルクの低減及び有効磁束の確保を共に満足するためには、周方向の隙間G2を磁気的な隙間G1の寸法の1.5倍以下程度とする必要があり、本発明ではこの値を採用するものとする。
【0032】
また、本実施の形態では、極歯間の隙間G2を狭めると共に、上述したその他の種々の構成により、ディテントトルクを小さくしている。以下に、このような工夫が施されていない従来のものと、少なくとも各極歯間の隙間G2を狭めた構成を有する本発明の小型水力発電装置の各実施例との違いを、図7を用いて説明する。
【0033】
図7の(1)〜(6)で示した各グラフは、以下に示す各タイプの小型水力発電装置の電気角(位相差)とディデントトルクとの関係を示したものである。(1)は、各極歯間の隙間が大きく(1.5mm以上)かつステータ部を上述の実施の形態のように2層とせず1層で構成した従来の小型水力発電装置のものである。(2)は、各極歯間の隙間が大きく(1.5mm以上)かつステータ部を上述の実施の形態のように2層とした小型水力発電装置のものである。(3)〜(6)は、それぞれ本発明の実施例の1つであり各極歯間の隙間が狭く(0.6mm程度)構成されている。(3)は、ステータ部を上述の実施の形態のように2層とせず1層で構成した小型水力発電装置のものである。(4)は、ステータ部を上述の実施の形態のように2層とした小型水力発電装置のものである。(5)は、(4)の構成に加え、2層の各内ステータコア間を磁気的に絶縁したものである。(6)は、(5)の構成に加え、2層の各外ステータコアの外側部分を接触させ磁気的に連結したものである。
【0034】
図7に示すように、(1)は正弦波形で構成されているもののその波形が大きく、ディテントトルクが非常に大きい。そのため、少量の流水では水車が回転しなかったり、回転したとしてもスムーズには動作がなされない等の不具合が生じる。また、(2)はステータ部を2層にしたため、ステータ部が1層で構成されたものに比して波形自体は小さくなり、ディテントトルクは小さくなるが波形が正弦波とはなっておらず、このためスムーズな回転が期待できない。また、以下に説明する(3)〜(6)と比較すると、ディテントトルクも決して小さいとはいえない。
【0035】
(3)は2層と比較するとディテントトルクが大きくなる1層タイプではあるが、各極歯間の隙間を小さくしたことによりディテントトルクが大幅に低減されている。加えて、正弦波形に近い形状となっているため、水車3がスムーズに回転可能となる。(4)はステータ部が2層で構成されているため、(3)と比較するとさらにディテントトルクが小さくなっており、水車3がさらにスムーズに回転するようになっている。なお、(5)及び(6)は、(3)及び(4)と比較すると、さらにディテントトルクが低減される。
【0036】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施の形態の小型水力発電装置では、両内ステータコア62,62間を磁気的に絶縁すると共に、両外ステータコア61,61を外周部分で磁気的に接続し、これによってディテントトルクのさらなる低減を実現しているが、これらの両構成はなくても良い。
【0037】
また、上述の実施の形態では、各極歯61a,62a間の隙間を狭く構成したため、組み立て誤差等により両極歯61a,62aが接触してしまう恐れがあるが、この接触を避けるため各極歯61a,62a間にスペーサーを設けるようにしても良い。また、上述の実施の形態では、発電部となるステータ部6を2層式のステッピングモータ式としたが、発電部は1層式でも良い。
【0038】
また、上述の実施の形態では、図4に示すように、各極歯61a,62aを略台形形状とし、これによりさらにディテントトルクを低減させると共により有効磁束を確保したが、各極歯61a,62aの形状は、特に略台形形状としなくても良く、矩形や三角形状としても良い。この場合、上述の実施の形態で説明した各極歯を略台形形状としたものと比べると、ディテントトルクの低減及び有効磁束の確保という点で劣るが、各極歯間の周方向における隙間を狭く構成すれば、従来技術の小型水力発電装置と比べると効果が生じる。
【0039】
【発明の効果】
本発明の小型水力発電装置によれば、ステータ部の隣接する極歯間の周方向における隙間を各極歯とロータマグネットとの径方向における隙間の1.5倍以下に設定したことを特徴としている。このように極歯間の隙間を従来より大幅に狭くすることにより、ディテントトルクが小さくなり、少量の流水でもスムーズに水車及び回転体が回転し、効率よく発電を行うことが可能となる。また、この構成により有効磁束も大となるため、水車の回転を効率よく発電力に変化させることができ、少量の流量で効率よく発電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の小型水力発電装置の縦断面図である。
【図2】水車及び回転体の構成を示す図で、(A)は図1と同方向から見た正面図、(B)は(A)を矢示B方向から見た平面図、(C)は(A)を矢示C方向から見た底面図である。
【図3】図1の矢示III−III断面図である。
【図4】図1に示した小型水力発電装置の極歯部分を展開した展開図である。
【図5】小型水力発電装置の各極歯間の周方向における隙間とディテントトルクとの関係を示した図で(1)はステータ部が1層式の場合、(2)はステータ部が2層式の場合をそれぞれ示したグラフである。
【図6】小型水力発電装置の各極歯間の周方向における隙間と有効磁束との関係を示したグラフである。
【図7】従来技術の小型水力発電装置と本発明の各実施例における小型水力発電装置との電気角とディテントトルクとの関係を比較するための図で、(1)は各極歯間の隙間が大きくかつステータ部を1層で構成した従来のタイプ、(2)は各極歯間の隙間が大きくかつステータ部を2層としたタイプ、(3)はステータ部を1層で構成した本発明の小型水力発電装置の一実施例、(4)はステータ部を2層とした本発明の他の実施例、(5)は(4)の構成に加え2層の各内ステータコア間を磁気的に絶縁したタイプ、(6)は(5)の構成に加え2層の各外ステータコアの外側部分を接触させ磁気的に連結したタイプをそれぞれ示したグラフである。
【符号の説明】
1 本体ケース
3 水車
4 回転体(ロータ部)
6 ステータ部
61 外ステータコア
62 内ステータコア
61a,62a 極歯
Mg ロータマグネット

Claims (5)

  1. 流体通路を備えた本体ケースと、上記流体通路に配設され所定流量の流体通過に伴って回転する水車を備えると共に、この水車に連結され水車と共に回転する回転体をステータ部に対向配置させたロータ部とし、このロータ部を上記流体の通過に伴って上記ステータ部に対して相対回転させることにより電力を発生させる小型水力発電装置において、
    上記ステータ部は、上記ロータ部のロータマグネットの外周面に対向するように周方向に等間隔に配置された櫛歯状の極歯を有し、
    隣接する極歯間の周方向における隙間を1.1mm以下に設定すると共に、
    隣接する極歯間の周方向における隙間を、各極歯と上記ロータマグネットとの径方向における隙間の1.5倍以下に設定したことを特徴とする小型水力発電装置。
  2. 前記ステータ部は、位相をずらした2層のステータ部から構成されたことを特徴とする請求項1記載の小型水力発電装置。
  3. 前記2層のステータ部の隣り合うステータコア間を磁気的に絶縁したことを特徴とする請求項2記載の小型水力発電装置。
  4. 前記2層のステータ部がそれぞれ有するコイルをそれぞれ覆うように配置された2つの外ステータコアを設け、これら2つの外ステータコアは磁気的に接続されていることを特徴とする請求項3記載の小型水力発電装置。
  5. 前記極歯は、各々略台形形状で形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の小型水力発電装置。
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