JP4011737B2 - 脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体ネット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体ネットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、果物等の軟質物の保護材、輸送時の仕切材等として通気性や緩衝性が良好なことからポリエチレンやポリスチレン製の発泡体ネットが用いられている。
これらの発泡体ネットは、繰り返し使用することはほとんど無く、使用後はゴミとして廃棄され、その多くは焼却又は埋め立て処理されている。
これらの発泡体ネットを焼却処理する場合は、その原材料がポリエチレンやポリスチレンであるために燃焼時の発熱量が高く焼却炉を傷めるという問題を生じる。最近、燃焼時の発熱量を低下させるために無発泡のポリエチレンやポリスチレンに多量の無機充填剤を混入する技術が普及しているが、この技術の適用は無発泡の樹脂成形体に限られ、発泡体ネットに対しては適用されていない。なぜならば多量の無機充填剤を混入すると樹脂の伸びが大きく低下し、発泡の際気泡が膨らむことが困難となり、高密度の即ち低倍率の発泡体しか得ることができないからである。
無機充填剤を多量混入した低発泡体では、全体が硬く、緩衝性が悪いので、果物等の軟質物の保護材や輸送時の仕切材等としての使用は不適当であるし、また焼却後に多量の灰分が残るという問題もある。
一方、発泡体ネットを埋立処理する場合には、その発泡体自体が嵩高く、無発泡のプラスチックに比べて多くの埋立容積を必要とし、近年の埋め立て地不足をより促進させる原因になっているばかりか、従来の発泡体ネットは長年土中に埋められていても生ゴミ等と違って微生物によって分解消滅することもないので、まとめて処分された場合、土中に密度の低い柔らかい部分となって残存し、地盤を軟化させるという問題を含む。
また発泡体ネットは、自然環境中に散乱すると長期に亘り残存し、これは生物に対して特に影響はないと考えられるが、自然環境保護の点からは好ましくない。従って、自然環境中へ散乱しても、自然環境中で自然分解してしまう発泡体ネットが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた生分解性及び緩衝性を有し、通気性がよく、その上燃焼時の発熱量が低い発泡体ネットを提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、温度190℃、剪断速度100sec-1の条件下で測定される溶融粘度が1×102〜1×104Pa・sであり、かつ、単位粘度当りの溶融張力が2mgf/Pa・s以上である脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡体からなる多数の細条が相互に交差し、その交差部が互いに融着してなる網目状に構成された発泡体ネットであって、該ネットを構成する細条の平均密度が0.04〜0.2g/cm3であることを特徴とする脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体ネット提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体ネット(以下、単に発泡体ネットともいう)の一例についての一部切欠斜視図である。図中、1は本発明の発泡体ネット、2は該発泡体ネットを構成する細条を示す。
発泡体ネット1は、脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体からなる多数の細条2が、各々所定間隔を隔てて並列に配されて2種の細条群21、22を形成しており、前記細条群21と22とは相互に交差するように配設されている。即ち、群21の各細条2と群22の各細条2とは相互に交差し、その交差部において互いに融着して、全体が網目構造の発泡体ネットに形成されている。3は各細条2の間に形成された開孔部である。
細条2の垂直断面形状4は特に制約されないが、円形、楕円形、多角形状等であることができる。また、各細条群21及び22を構成する細条の数は、通常、幅1m当り50〜200本の範囲である。
【0006】
本発明の発泡体ネットにおいて、その開孔部の開孔率は、好ましくは10〜80%、更に好ましくは30〜80%である。開孔率が10%未満であると、発泡体ネットの通気性や透水性が低下したり、この発泡体ネットで包装したときに被包装物を外部から目視確認することが困難になる恐れがある。また開孔率が80%を超えると、各々の細条の間隔が広すぎて被包装物によっては発泡体ネットの緩衝性が不充分となり、包装材、仕切材として用いた場合に被包装物が破損する恐れがある。
なお、本明細書で発泡体ネットに関して言う開孔率とは、平面に拡げたシート状発泡体ネットの面積(10cm×10cm)に対する開孔部の合計面積の比の百分率(%)を意味する。この場合、開孔部の合計面積は、その面積が10cm×10cmの発泡体ネット平面に対して垂直方向から光を当てたときに得られる線条の投影面積の合計を、そのネット面積(10cm×10cm)から差引くことによって得ることができる。
【0007】
本発明の発泡体ネットにおいて、その細条の平均密度(発泡体密度)は、0.04〜0.2g/cm3、好ましくは0.05〜0.15g/cm3である。細条の平均密度が0.04g/cm3未満であると、発泡体ネットを二次加工するときに細条が破断したり、気泡構造が破壊されて緩衝性が悪化するおそれがある。細条の平均密度が0.2g/cm3を超えると、細条は硬くなり、したがって発泡体ネットは全体的に硬いものとなり、被包装物を衝撃から保護するのに充分な緩衝性を有しないものとなる。
【0008】
本発明の発泡体ネットにおいて、その細条の平均垂直断面積は、好ましくは7〜200mm2、更に好ましくは10〜150mm2である。その平均垂直断面積が7mm2未満では重量物を乗せてつぶれた場合に残存する細条の厚みが薄くなるため充分な緩衝性が発揮されなかったり、二次加工に際しての熱成形時に細条が潰れてしまう恐れがある。また、その平均垂直断面積が200mm2を超えると、細条の寸法が大きくなるために、2次加工に際しての熱成形時に加熱が不均一になり易く、良好なネット成形品を得ることが困難となる恐れがある。
【0009】
なお、本明細書において発泡体ネットに関して言う平均垂直断面積は、以下のようにして測定されたものである。
先ず、図2に示すように、発泡体ネットの押出し方向(図中の矢印c方向)と直交する方向に仮想線(図中の1点鎖線)を引き、この仮想線と線条とが交差して形成される10個の交点b1〜b10を選ぶ。この場合、これらの10個の交点b1〜b10は、飛びを生じることなく、図2に示すようにその順番通りに選ぶものとする。
次に、各交点b1〜b10をそれぞれ含む各部分線条L1〜L10の長さの1/2に対応する10個の点a1〜a10を測定点に決める。この場合、部分線条とは、各交点b1〜b10をそれぞれ含む線条とその交点b1〜b10に隣接する2つの線条とが交差する2つの交点の間に形成される線条部分を意味する。
次に、前記のようにして決められた線条の各測定点a1〜a10をその線条の長さ方向に対して垂直に切断して得られた各切断面の面積を測定し、その平均値を算出する。
【0010】
本発明の発泡体ネットは、脂肪族ポリエスエル系樹脂を基材樹脂として用い、これを押出し発泡成形することにより製造することができる。
前記基材樹脂として用いる脂肪族ポリエステル系樹脂は、その主鎖に生分解性の脂肪族エステルを主成分として含むものである。その脂肪族エステルの主鎖中の含有割合は、少なくとも60モル%、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%の割合である。脂肪族ポリエステル系樹脂には、ヒドロキシ酸重縮合物、ラクトンの開環重合物及び多価アルコール成分とジカルボン酸成分との重縮合体等が包含される。ヒドロキシ酸重縮合物としてはポリ乳酸、ヒドロキシ酪酸の重縮合物等が挙げられる。ラクトンの開環重合物としてはポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン等が挙げられる。多価アルコール成分と多価カルボン酸成分との重縮合体としては、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等が挙げられる。
また、本発明に用いる基材樹脂には、前記ポリマーを連結剤を介して高分子量化したものや複数のポリマーをブレンドしたもの、炭酸ジエステル等のコモノマーを共重合させたもの等も包含される。前記連結剤としては、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネートや、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート等が挙げられる。
なお、本発明において、本発明の目的、効果に悪影響を及ぼさない範囲内でその他の樹脂を基材樹脂に混合してもかまわない。
【0011】
本発明の発泡体ネットを製造するには、前記基材樹脂を押出機内において溶融混練するとともに、その溶融混練物に発泡剤を注入し、その発泡剤を含む基材樹脂の溶融混練物をその押出機の先端に付設された成形ダイから押出し発泡させて発泡体ネットとする。
前記成形ダイは、円周上に多数のノズルを設けた外輪ダイと内輪ダイとが互いに逆方向に回転する円形回転ダイからなるものである。前記溶融混練物をこの円形回転ダイの内輪ダイから押出し発泡させることによって、多数の発泡細条を形成し、これをその押出し直後に外輪ダイから押出された多数の発泡細条と互いに交差させて融着させることによって、網目構造の筒型の発泡体ネットが形成される。この筒型の発泡体ネットは、冷却後にこれを切り開いてシート状とする。
【0012】
本発明で用いる基材樹脂としては、緩衝性及び通気性に優れた高品質の発泡体ネットを経済性よく得る点から、特定の溶融特性を有するものを選定することが重要である。即ち、本発明で用いる基材樹脂としては、その温度190℃、剪断速度100sec-1の条件下で測定される溶融粘度が、1×102〜1×104Pa・s(1×103〜1×105poise)、好ましくは5×102〜5×103Pa・s(5×103〜5×104poise)の範囲にあり、かつ、その単位粘度当りの溶融張力が2mgf/Pa・s以上、好ましくは2.5mgf/Pa・s〜20mgf/Pa・sの範囲にあるものを選定する。この基材樹脂の溶融特性、特に単位粘度当りの溶融張力は、その基材樹脂から得られた発泡体を溶融脱泡させて再測定した値と大きく変わることはない。
本発明で用いる基材樹脂において、その溶融粘度が1×102Pa・s未満のものは、その粘度が低すぎるために押出機のダイにより押出した直後に著しい樹脂の垂れが生じ、良質の発泡ネットを得ることが困難になる。また溶融粘度が1×104Pa・sを超えるものは、その粘度が高すぎるために成形時に樹脂圧力の上昇、押出機モーター負荷の上昇等が生じる恐れがあるとともに、気泡の成長が困難となり、実用的な発泡体ネットとなり得ない。
また、溶融粘度が1×102〜1×104Pa・sの範囲にあるものであっても、その単位粘度当りの溶融張力が2mgf/Pa・s未満のものでは、気泡の成長は起こるものの溶融張力が足りないためにすぐに破裂してしまい、実用的な発泡体ネットを得ることができない。単位粘度当りの溶融張力の上限値は、特に限定されないが、実用的範囲内で好ましくは20mgf/Pa・s程度である。単位粘度当りの溶融張力が余りにも高くなると、密度の高い発泡体を得ることが困難になる等の問題が生じるようになる。
【0013】
なお、前記溶融粘度、溶融張力及び単位粘度当りの溶融張力は以下のようにして測定されたものである。
(1)溶融粘度
溶融粘度測定装置として、チアスト社製のレオビス2100を用い、基材樹脂の溶融物をその装置に付設された先端オリフィスから、樹脂温度190℃、剪断速度100sec-1の条件で押出し流出させることによって測定した。この場合、そのオリフィスの孔直径Dは1.0mmとし、オリフィスの長さLとオリフィスの孔直径Dとの比L/Dは10とした。
(2)溶融張力
溶融張力測定装置として、東洋精機製作所製のメルトテンシヨンテスターII型を用い、基材樹脂の溶融物をその装置に付設された先端オリフィスから、樹脂温度190℃、押出ピストン速度10mm/分の条件で押出し流出させることによって測定した。この場合、オリフィスの孔直径Dは2.095mmとし、オリフィスの長さLは8.000mmとした。また、樹脂の捲き取りは、直径5cmの捲き取りローラーを使用し回転数100rpm(15.7m/分)の条件にて行った。
(3)単位粘度当りの溶融張力
前記のようにして得られた溶融粘度(Pa・s)及び溶融張力(mgf)の各測定値を用い、その溶融粘度にて、その溶融張力を割ることにより算出した。
【0014】
前記発泡剤としては、無機発泡剤、揮発性発泡剤、分解型発泡剤等の従来公知のものを用いることができる。無機発泡剤としては、二酸化炭素、空気、窒素等を用いることができる。揮発性発泡剤としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等の環式脂肪族炭化水素、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素等を用いることができる。また分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム等を用いることができる。これらの発泡剤は適宜混合して用いることもできる。
前記発泡剤のうち特に好ましいものとしては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタンの群より選ばれた1種又は2種以上の混合物が挙げられる。これらの発泡剤は、発泡倍率のコントロール性、押出し発泡における取扱性、経済性に優れている。
【0015】
発泡剤の基材樹脂に対する添加量は、樹脂の種類、発泡剤の種類、所望の発泡倍率等によっても異なるが、例えば、密度0.04〜0.2g/cm3の発泡体ネットを得る場合の発泡剤使用量の目安は、無機発泡剤で0.4〜15重量%、揮発性発泡剤で0.5〜13重量%、分解型発泡剤で0.2〜20重量%程度である。
【0016】
本発明の発泡体ネット中には、25重量%以下、好ましくは5〜15重量%の無機充填剤を含有させることもできる。無機充填剤としては、例えば、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム等が挙げられ、平均粒径1〜70μmのものが好適である。このような無機充填剤含有発泡体ネットは、基材樹脂に無機充填剤を混合し、この混合物を押出し発泡成形することにより得ることができる。
【0017】
【実施例】
次に本発明を実施例により詳述する。
【0018】
実施例1〜3、比較例1〜3
基材樹脂として表1に示す性状の脂肪族ポリエステル系樹脂を用い、これに気泡調整剤としてタルクを添加して押出機中で溶融混練した後、発泡剤としてn−ブタンとiso−ブタンとの重量比7:3の混合発泡剤を押出機内に圧入して基材樹脂の溶融混練物中に混入し、この混練物を押出機内で発泡温度まで冷却し、押出機先端に取り付けられた円形回転ダイより押出し発泡させた。円形回転ダイは直径190mmの円周上に1.1×1.1mmの角形ノズルを等間隔に80個所ずつ設けた外輪ダイと内輪ダイとが互いに逆方向に回転するものを用いた。
外輪と内輪の円形回転ダイから押出し発泡された細条は、押出直後に互いに交差して融着し、網目状に構成された筒状の発泡体ネットに形成された。次いで、筒状の発泡体ネットを切り開いて、表1に示す性状の幅1000mmの長尺のシート状の発泡体ネットを得た。
【0019】
なお、表1の原料Aは昭和高分子社製の脂肪族ポリエステルであるビオノーレ#1903を示し、原料Bは同じくビオノーレ#1001を示す。
【0020】
得られた発泡体ネットを以下のようにして評価し、その結果を表1に示す。
(1)生分解性の評価
生分解性は得られた発泡シートを3か月間栃木県鹿沼市の土壌中深さ10cmに埋め、その後の形状変化を観察した。
○:形状が確認できないほど分解
△:分解はされているが形状は確認できる
(2)緩衝性の評価
縦300mm×横220mm×高さ50mmの箱の底面に厚さ5mmの鉄板を置き、その上に熱成形により凹部を形成した発泡体ネットを1枚敷いた。その発泡体ネットの凹部上にうずらの卵を置きトラックによる運送テストを行った。テスト後の卵の破損状況を調べ、以下の基準で評価した。
○・・・破損は認められない
×・・・破損あり
【0021】
【表1−(1)】
【0022】
【表1−(2)】
【0023】
表1の結果から、本発明の実施例1〜3の発泡体ネットは、生分解性及び緩衝性において優れている。
これに対し、比較例1では発泡体ネットが得られず、また比較例2及び3の発泡体ネットは緩衝性において劣っている。
そして、本発明の発泡体ネットは、その密度や成分組成からみて、従来のポリエチレンやポリスチレンの発泡体ネットと比べて燃焼時の発熱量が小さいという利点を有する。
【0024】
【発明の効果】
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体ネットは、殊に生分解性及び緩衝性に優れ、通気性も良く、更に燃焼時の発熱量が低いなど、顕著な効果を奏するものであり、従来、主に使用されていたポリエチレン製の発泡体ネットにとって代るもので、緩衝材、保護材、仕切材等の材料として極めて有用であり、更に熱成形も可能なものである。また、ビオトープとして湖沼、川、用水路等の護岸に施工される植物育生用浮島、特に植生基盤材や浮力材、更に園芸分野において、樹木の根や幹を保護するワラ材の代用品としても使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発泡体ネットの一例についての一部切欠斜視図を示す。
【図2】本発明の発泡体ネットを構成する細条の平均垂直断面積を測定するための説明図を示す。
【符号の説明】
1 発泡体ネット
2 細条
3 開孔部
4 垂直断面
21、22 細条群
Claims (2)
- 温度190℃、剪断速度100sec-1の条件下で測定される溶融粘度が1×102〜1×104Pa・sであり、かつ、単位粘度当りの溶融張力が2mgf/Pa・s以上である脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡体からなる多数の細条が相互に交差し、その交差部が互いに融着してなる網目状に構成された発泡体ネットであって、該ネットを構成する細条の平均密度が0.04〜0.2g/cm3であることを特徴とする脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体ネット。
- 該ネットの開孔率が10〜80%であるとともに、該ネットを構成する細条の垂直断面の平均断面積が7〜200mm2であることを特徴とする請求項1に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体ネット。
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