JP4011313B2 - 電池式浄水装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、水道水の如き原水を浄水器に通し、原水に含まれていた消毒用塩素、有害成分、臭気成分、不純物等を除去した浄水として蛇口より吐出させる浄水装置、特に駆動電源に電池を用いる電池式浄水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、浄水器は内部に水浄化材として中空糸膜フィルター等の濾材を装填したものであり、蛇口近傍に設けたレバーや押しボタン等の操作スイッチにより、水道水の如き原水を導入する一次側流路に介装した電磁弁を開閉させ、浄水器を通した浄水の吐水・止水を行うようにしたものが汎用されている。そして、近年においては、電磁弁を備えた浄水装置として、浄水器の設置部位までの電気配線が困難な場合や、僻地等で建屋自体に電気配線が存在しない場合に対応できるように、その駆動電源に電池を用いるものが登場している。
【0003】
このような電池式浄水装置では、電池の消耗によって作動不能に陥ることから、電池交換に注意を払う必要がある。そこで、従来においては、付属の制御装置に電池電圧の測定機能を組み込み、測定電圧値が規定値以下になった際にランプの点滅やディスプレイ画面の表示によって交換時期を知らせるようにしたものがある。
【0004】
一方、浄水器においては、使用に伴って内部の水浄化材(一般にカートリッジ形態)の浄化能力が次第に低下することから、規定寿命に達した際に該水浄化材を新品と交換する必要があり、また止水状態が長時間継続すると、外部から侵入した細菌等の微生物が浄水器内部で繁殖して水質悪化を生じる懸念がある。そこで、一般的な浄水装置の仕様として、水浄化材の使用開始からの経過時間、通水積算時間、積算通水量、通水回数等を計測し、これらに基づく規定の交換時期に達した際にブザー、ランプ、ディスプレイ画面表示等で知らせる水浄化材寿命報知機能、ならびに止水状態の継続時間を計測し、この時間が規定値に達した際に一時的に電磁弁を開放させることにより、自動的に浄水器内の滞留水を排出して新しい水に入れ替えるフラッシング機能(滞留水更新機能)を具備させることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電池式浄水装置においては、電池電圧が規定値以下になった際に既述のようにランプやディスプレイ表示によって交換時期を知らせても、使用者が気付かなかったり、気付いても電池交換を怠っている内に更に電池が消耗し、システムを維持するための電源機能を果たせない電池切れ状態になってしまうことが多々あった。特に、水浄化材寿命報知機能やフラッシング機能等の付属機能を具備する浄水装置では、これら機能によって継続的な電力消費があることから、電池電圧が規定値以下になった後の電池交換が遅れている間に、これら機能に関与する累積時間等の計測・積算機構まで停止した完全な不作動状態に陥り易く、その後に電池交換を行っても計測・積算の連続性が断たれているため、以降の付属機能を作動させる設定基準に大きな狂いを生じ、本来の機能が正常に働かず不衛生に繋がるという問題があった。
【0006】
この発明は、上述の事情に鑑みて、電池式浄水装置として、電池電圧が規定値以下になった際に使用者に電池交換の必要を知らせることができる上、その後の電池交換が遅れていても、電池切れになって各種付属機能に関与する時間等の計測・演算機構までが不作動状態に陥る事態を回避でき、もって電池交換前後における時間等の計測・演算の連続性が確保され、各種付属機能の正常な作動が保障されるものを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の請求項1に係る電池式浄水装置は、水浄化材を収容した浄水器と、該浄水器へ原水を導入する一次側流路と、浄水器を通した浄水を蛇口へ導く二次側流路と、前記一次側流路に介装されて流路を開閉する開閉弁と、蛇口での吐水・止水を指示する操作スイッチと、駆動電源となる電池と、電池交換が必要になったことを知らせる警報手段と、前記開閉弁及び警報手段の作動を司る制御装置とを備え、前記制御装置は、前記操作スイッチが吐水を指示した際に前記開閉弁を開放すると共に電池の電圧を計測し、その電圧値が第一規定値未満の場合に前記警報手段を作動させる一方、該電圧値が第一規定値よりも更に低い第二規定値未満の場合には前記開閉弁を閉止して電池交換まで開放不能とするように設定されてなるものとしている。
【0008】
上記構成では、浄水を採水している使用者は、電池が消耗して交換を要する段階に至っている場合に、警報手段の作動によって電池交換が必要になったことを知ることができると共に、電池の消耗がシステムを維持する上で危険水準に近付いている場合には、前記開閉弁が強制的に閉止されて採水不能となるため、自ずと電池交換を余儀なくされる。しかして、前記の第二規定値については、電池の残存電力によって水浄化材寿命報知機能やフラッシング機能等の付属機能に関与する累積時間等の計測・積算機構の作動状態を一定期間維持できる程度に設定しておけば、多少の電池交換の遅れがあっても、交換前後における累積時間等の計測・積算の連続性を確保できることになる。
【0009】
請求項2の発明では、上記請求項1の電池式浄水装置において、前記警報手段が操作スイッチの近傍に設けた発光装置の表示色を変化させるものとしている。この場合、使用者は、操作スイッチで吐水を指示した際、電池電圧が第一規定値未満である場合に、電池電圧に問題のない通常使用時の例えば青色から電池交換を要する例えば赤色への発光色変化により、電池交換が必要になったことを知ることができる。
【0010】
請求項3の発明では、上記請求項1又は2の電池式浄水装置において、前記制御装置は、止水状態の継続時間を計測し、この時間が規定時間に達した際に電池の電圧を計測すると共に、この電圧値が前記第二規定値以上の場合には一時的に前記開閉弁を開放する一方、該電圧値が第二規定値未満の場合には前記開閉弁を電池交換まで開放不能とするように設定されている。この構成は、止水状態が一定時間継続した際に自動的吐水によって浄水器内の滞留水を更新する所謂フラッシング機能を有するものを対象とするが、電池電圧が第二規定値未満である場合、開閉弁が強制的に閉止されて開放不能となり、もって電池切れが防止され、以降は該フラッシング機能による開閉弁の開閉作動に伴う電力消費がないから、電池寿命が延びることになる。
【0011】
請求項4の発明では、上記請求項1〜3のいずれかの電池式浄水装置において、前記水浄化材が規定寿命に至ったことを知らせる報知手段を備え、前記制御装置は、該水浄化材の使用開始からの経過時間又は/及び浄水器の通水積算時間を計測すると共に、これら時間が規定時間に達している場合には前記操作スイッチで吐水を指示した際に前記報知手段を作動させるように設定されている。この構成は、水浄化材の寿命報知機能を有するものを対象とするが、第二規定値について前記の経過時間又は/及び通水積算時間の計測・積算を一定期間維持できる程度に設定しておけば、多少の電池交換の遅れがあっても、水浄化材の使用開始からの前記時間に基づいて寿命報知機能を正常に作動させることができる。
【0012】
請求項5の発明では、上記請求項1〜4のいずれかの電池式浄水装置において、前記報知手段がブザーからなるものとしている。この場合、使用者は、操作スイッチで吐水を指示した際、水浄化材の規定寿命に達している場合に、ブサーの音によって水浄化材の交換が必要になったことを知ることができる。
【0013】
請求項6の発明では、上記請求項1〜5のいずれかの電池式浄水装置において、前記制御装置は、電池交換した際の当該電池の電圧を計測し、その電圧値が初期規定値に満たない場合には前記開閉弁を電池交換まで開放不能とするように設定されている。この構成では、使用者が交換用電池として中古品等で残留電気量の少ない電池を使用しても、前記開閉弁の強制的な閉止によって採水不能となるため、使用者は交換電池が不適格であることを知らされる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の電池式浄水装置について、図面を参照して具体的に説明する。図1は一実施例に係る浄水装置の一部切欠側面図、図2は同正面図、図3は同浄水装置の配管系及び制御系を示す模式図、図4は同浄水装置の一構成例のフローチャート、図5は図4のA部のフローチャートである。
【0015】
図1〜図3において、(1)は内部に水浄化材として中空糸膜フィルター等の濾材(図示省略)を装填した縦筒形の浄水器カートリッジ、(2)は合成樹脂成形物からなるカートリッジ固定台、(3)はカートリッジ固定台(2)の後部に取り付けられた電磁弁(4)付きの配管中継用エルボ、(5)は浄水器カートリッジ(1)の上方に配置する流し台天板(6)に取り付けられた蛇口である。
【0016】
カートリッジ固定台(2)は、内部に制御装置(7)とブザー(8)とが組み込まれると共に、リチウム電池の如き電池(9)を収容するパッテリーケース(2a)を有している。また、蛇口(5)の根元の操作部(5a)には、当該蛇口(5)での吐水・止水を指示するレバー型の操作スイッチ(10)と、青色及び赤色のLED(発光ダイオード)(11a)(11b)によって点滅するパイロットランプ(11)とが設けてある。
【0017】
(12)は水道管(13)に介在させた分岐止水栓であり、定流量弁を内臓している。しかして、この分岐止水栓(12)の接続口(12a)と配管中継用エルボ(3)の水平接続口(3a)との間にブレードホース(14a)が接続されると共に、配管中継用エルボ(3)の垂直接続口(3b)と浄水器カートリッジ(1)の入口(1a)との間に折曲自在なワンダーチューブ(14b)が接続され、水道水を分岐止水栓(12)及び電磁弁(4)を介して浄水器カートリッジ(1)内へ導入する一次側流路(14)を構成している。また、浄水器カートリッジ(1)の出口(1b)との間にもワンダーチューブ(15a)が接続され、浄水器カートリッジ(1)内を透過した浄水を蛇口へ導く二次側流路(15)を構成している。
【0018】
操作スイッチ(10)は、使用者の手動により、図1,図2の実線で示す止水位置(OFF)と、同図の仮想線で示す吐水位置(ON)とに切換え操作できる。この切換え操作に伴って制御装置(7)に吐水及び止水の指令信号が与えられ、該制御装置(7)より電磁弁(4)を開閉作動させる信号が出力される。また、パイロットランプ(4)は、該制御装置(7)の指令により、止水中には消灯しているが、採水中には電池(9)の電圧値の高低に応じて青色又は赤色に点滅する。(16)はカートリッジ固定台(2)と操作部(2a)の間の電気配線である。
【0019】
しかして、制御装置(7)には、複数系統の時間計測機構と電池電圧の測定機構とが組み込まれており、マイクロコンピュターに予め入力された制御プログラムにより、水浄化材寿命報知機能、フラッシング機能、電池交換時期報知機能、強制的通水遮断機能の各機能が与えられている。
【0020】
水浄化材寿命報知機能は、浄水器カートリッジ(1)の使用開始からの経過時間又は及び通水積算時間を計測し、これらが予め寿命として規定された時間に達している場合に、操作スイッチ(10)を止水位置(OFF)から吐水位置(ON)に切り換えた際にブザー(8)を作動させ、もって使用者にカートリッジ(1)の交換が必要になったことを知らせるものである。また、フラッシング機能は、止水状態の継続時間を計測し、この時間が規定値に達した際に一時的に設定した短時間だけ電磁弁(4)を開放させることにより、自動的にカートリッジ(1)内の滞留水を排出して新しい水に入れ替えるものである。
【0021】
電池交換時期報知機能は、操作スイッチ(10)を止水位置(OFF)から吐水位置(ON)に切り換えた際、電池(9)の電圧を測定し、この測定値が予め入力設定した第一規定値以上であれば、吐水中にパイロットランプ(11)を青色に点滅させ、もって使用者に電池電圧に問題のないことを知らせる一方、該測定値が第一規定値未満であれば、吐水中にパイロットランプ(11)を赤色に点滅させ、もって使用者に電池交換が必要であることを知らせるものである。
【0022】
強制的通水遮断機能は、操作スイッチ(10)を止水位置(OFF)から吐水位置(ON)に切り換えた際の前記の電圧測定、前記フラッシング機能における止水状態の継続時間が規定値に達した際の電圧測定、操作スイッチ(10)の操作による採水後ならびにフラッシング機能による自動吐水後の電圧測定により、その測定値が前記第一規定値よりも更に低い第二規定値未満であった場合に、電磁弁(4)を強制的に閉止させて電池交換がなされるまで開放不能に維持し、また電池交換がなされた時の電圧測定により、その測定値が交換電池の必要電圧として予め入力設定した初期規定値に満たない場合にも電磁弁(4)を次の電池交換まで開放不能とするものである。
【0023】
従って、初期設定においては、制御装置(7)に対し、カートリッジ(1)の規定寿命とする時間(経過時間、通水積算時間)、止水状態の継続許容時間、フラッシング機能の作動による電磁弁(4)の開放時間、電池(9)の電圧としての第一及び第二規定値と初期規定値を予め入力することなる。しかして、規定寿命とする経過時間は一般的に1年(365日)、止水状態の継続許容時間は1.5〜3時間程度、フラッシング機能による電磁弁(4)の開放時間は3〜5秒程度であり、これら各設定時間に対応した複数種の時間計測が制御装置(7)によってなされる。なお、電池(9)の各電圧規定値は、電磁弁(4)、パイロットランプ(11)のLED(11a)(11b)、制御装置(7)の集積回路の各動作電圧と、使用する電池種によって好適値が異なる。
【0024】
次に、この電池式浄水装置の動作について、図4及び図5のフローチャートに基づいて説明する。このフローチャートは、電池(9)として定格6Vのリチウム電池を用い、第一規定値を3.8V、第二規定値を3.6V、初期規定値を4.0Vにそれぞれ設定した場合の一構成例である。しかして、時間 1はカートリッジ(1)の規定寿命とする経過時間(365日)、時間 2は止水状態の継続許容時間、時間 3はフラッシング機能による一時的な通水時間(電磁弁開放時間)である。また、図中、SWは操作スイッチ(1)、BWは電池電圧、PLはパイロットランプ(11)をそれぞれ表している。
【0025】
まず、浄水装置を新規に設備した際に、制御装置(7)に上記3種の電池電圧の規定値と時間 1〜 3が初期値設定として入力され、浄水器カートリッジ(1)をカートリッジ固定台(2)にセットした時点から経過時間の計測が開始される。そして、一次側流路(14)の始端にある分岐止水栓(12)は、吐水時に蛇口(5)から出る浄水が好適な吐出度合となるように、予め適度な開放状態にされる。また常時(止水時)は電磁弁(4)が閉止状態にあり、これによって一次側流路(14)が遮断されており、前回の吐水の終了時点から止水時間が計測されている。
【0026】
この構成において、使用者が浄水を使用するために操作スイッチ(10)を止水位置(OFF)から吐水位置(ON)に切換えると、吐水信号が制御装置(7)に入力され、この入力時点で使用開始からの経過時間が時間 1に到達していると、ブザー(8)が作動する。しかして、制御装置(7)の指令によって電磁弁(4)が開放し、一次側流路(14)から原水が浄水器カートリッジ(1)内に流入し、該カートリッジ(1)内で浄化された浄水が二次側流路(15)を通って蛇口(5)より吐出するが、電池(9)の電圧が測定され、その測定値が第一規定値の3.8V以上である場合はパイロットランプ(11)が青色に点滅し、また該測定値が第一規定値の3.8V未満であって第二規定値の3.6V以上である場合はパイロットランプ(11)が赤色に点滅する。しかるに、電池(9)の電圧測定値が第二規定値の3.6V未満である場合は、電磁弁(4)が強制的に閉止されて電池交換がなされるまで開放不能にロックされ、蛇口(5)からの浄水の吐出が停止する。
【0027】
従って、使用者は、パイロットランプ(11)の青色の点滅を伴う吐水によって浄水装置が正常であることを認識するが、同赤色の点滅を伴う吐水によって電池(9)が余力に乏しく早期に交換を要することを知らされ、またブザー(8)の音を聞いて浄水器カートリッジ(1)の寿命が到来し、交換を要することを知る。一方、採水中に蛇口(5)からの吐水が自動停止することにより、電池の寿命到来を知らされ、浄水を得る上で電池交換を余儀なくされることになる。
【0028】
しかして、使用者が操作スイッチ(10)を止水位置(OFF)に戻すと、止水信号が制御装置(7)に入力され、該制御装置(7)からの指令によって電磁弁(4)が閉止し、蛇口(5)からの浄水の吐出が止まると共に、パイロットランプ(11)が消え、ブザー(8)が作動していた場合には、その音も停止する。そして、この浄水の吐出の終了に伴い、止水時間の計測がリセットされると共に、再び電池(9)の電圧が測定され、その測定値が第二規定値の3.6V未満である場合は、やはり電池交換がなされるまで電磁弁(4)が開放不能にロックされる。
【0029】
また、使用者が電池交換を行うと、電磁弁(4)は開放可能にロック解除されるが、交換後の電池(9)の電圧が測定され、その測定値が初期規定値の4.0V未満である場合は、再び次の電池交換がなされるまで電磁弁(4)が開放不能にロックされる。従って、使用者は、交換用電池として例えば中古電池等を用いた場合に、次の吐水操作によっても蛇口(5)からの吐出がなければ、交換した電池が電力残量に乏しく不適切なものであったと認識でき、浄水を得るために再度の電池交換を行うことになる。
【0030】
前記ブザー(8)による報知に基づいてカートリッジ(1)の交換が行われれば、経過時間及び止水時間の計測データは消去され、この交換時点から新たに計測が開始される。この計測リセットは、カートリッジ(1)をカートリッジ固定台(2)上にセットされることによって自動的になされる。
【0031】
一方、制御装置(7)のフラッシング機能により、前回の吐水終了時点から止水時間が計測され、この値が時間 2に達した際、まず電池(9)の電圧が測定され、この測定値が第二規定値の3.6V以上である場合は、電磁弁(4)が開放し、原水が一次側流路(14)を通して浄水器(1)内に流入すると共に、それ以前に浄水器カートリッジ(1)内に滞留していた水が二次側流路(15)を通って蛇口(5)から流出する。しかして、前記電磁弁(4)の開放と同時に通水時間の計測がリセットされ、その計測値が設定した時間 3に達すると、電磁弁(4)が閉止してフラッシングを終了する。このフラッシングは3〜5秒といった短時間であるが、カートリッジ(1)内の水が更新されるため、該カートリッジ(1)内での水の長期滞留による雑菌等の微生物繁殖が防止される。
【0032】
しかして、前記の電磁弁(4)の開放前の電圧測定値が第二規定値の3.6V未満である場合は、電池交換がなされるまで電磁弁(4)が開放不能にロックされ、フラッシング機能は作動しない。またフラッシング中においても電池(9)の電圧が測定され、この測定値が第二規定値の3.6V以下になると強制的に電磁弁(4)が閉止してフラッシングを中止し、該電磁弁(4)が同様に開放不能になると共に、フラッシングを終了した時点でも再び電池(9)の電圧が測定され、その測定値が第二規定値の3.6V未満である場合は、やはり電池交換がなされるまで電磁弁(4)が開放不能にロックされる。
【0033】
上記構成によれば、使用者は、パイロットランプ(11)の赤色の点滅に気付かなかったり、気付いても電池交換をし忘れたりして、電池(9)の電圧が低下したままで繰り返して浄水を得ようとしても、電池電圧が第二規定値未満になれば、蛇口(2)から浄水が出なくなるから、否応なしに電池交換を強いられる。また、フラッシング機能の作動に伴う電力消費により、電池電圧が第二規定値未満になった場合でも、既に電磁弁(4)が開放不能になっているから、操作スイッチ(10)を吐水位置にしても蛇口(2)からの吐水がなく、浄水を得るために電池交換を余儀なくされる。
【0034】
従って、電池(9)は電力切れになる状態、つまりカートリッジ(1)の使用開始からの経過時間ならびに止水継続時間の計測ができなくなる状態まで消耗し尽くしてしまうことはなく、電池交換まで余力を残した状態を保つから、多少の電池交換の遅れがあっても、交換前後を通した前記経過時間及び止水時間に基づいて水浄化材寿命報知機能及びフラッシング機能が作動することになり、これらの計測時間の狂いによる吐出水の浄化不良や不衛生化が確実に防止される。
【0035】
なお、この発明に係る電池式浄水装置の作動構成は、図4及び図5で例示したフローチャートに限らず、様々に設定できる。例えば、例示したフローチャートでは操作スイッチ(10)の操作による吐水ならびにフラッシング機能による吐水の終了時にも電圧測定を行うようにしているが、各電圧規定値を高めに設定して吐水終了時の電圧測定を省略したり、逆に電圧低下の防止を更に確実にするために操作スイッチ(10)の操作による電磁弁(4)の開放前にも電圧測定を行い、その測定値が第二規定値未満であるときに電磁弁(4)を開放不能にするように構成してもよい。
【0036】
また、パイロットランプ(11)は、例示したフローチャートでは電池電圧の第一規定値以上での青色点滅と同未満での赤色点滅がいずれも操作スイッチ(10)の止水操作によって消灯する設定であるが、吐水中の電池電圧が第二規定値未満になった際の電磁弁(4)の強制的閉止と同時に消灯するように設定してもよい。この場合、採水中の使用者に対し、吐水の自動停止に加え、パイロットランプ(11)が消えることによっても、電池(9)の寿命到来を知らせることができる。この他、パイロットランプ(11)に関しては、操作スイッチ(10)による吐水操作において、電圧測定値が第一規定値未満である場合のみに警報ランプとして赤色等で点灯する(第一規定値以上では消灯する)ようにしたり、該測定値が第二規定値未満になった場合に、吐水自動停止がシステムの故障によるものではないことを示すため、赤色等の点滅状態から非点滅の点きっ放し状態に変えるようにする等、種々の使用に設定できる。
【0037】
電池(9)の電圧規定値については、既述のように、電磁弁(4)、パイロットランプ(11)のLED、制御装置(7)の集積回路の各動作電圧と、使用する電池種等によって好適値が異なり、これらに対応した値を適宜設定する。しかして、かなり消耗した中古電池を交換用電池として使用すれば、必然的に早期に次の電池交換を余儀なくされるから、これを回避する上で、初期規定値は第一規定値よりもある程度高く設定するのがよい。
【0038】
水浄化材の寿命つまりカートリッジ(1)の交換時期については、前記実施例の場合は使用開始からの経過時間にて規定するものとしたが、浄化能力の実態に即するように使用開始からの通水積算時間で定めてもよいし、この通水積算時間と前記経過時間の両方で規定し、一方の到達時点で交換するように設定してもよい。されらの場合、通水積算時間にはフラッシング機能による自動通水の時間を含めるものとし、その積算計測機構を制御装置(7)に組み込むことになる。
【0039】
また、制御装置(7)には、例示した水浄化材寿命報知機能やフラッシング機能以外に、例えば毎日の早朝等の定時に自動的に通水して浄水器内の滞留水を更新する定時水更新機能等、他の様々な付属機能を担わせることが可能であり、これら他の付属機能についても、前記電池電圧の第一及び第二規定値の設定により、作動基準となる時間等の計測・演算の連続性が電池交換前後を通して確保されるから、正常な作動が保証される。
【0040】
更に、この発明の電池式浄水装置の各部については、図1〜図3で例示した以外の構造及び形態のものを使用できる。例えば、電磁弁(7)に代えて絞り弁型の他の自動開閉方式の開閉弁を使用したり、操作スイッチ(10)として押しボタン型や光センサー等を利用した無接触型のものを用いてもよい。更に、上記実施例では水浄化材が寿命に達した際に浄水器カートリッジ(1)として全体を交換するものを示したが、内部の水浄化材のみを交換する構造も採用できる。また、電磁弁(7)の如き開閉弁,制御装置(7),ブザー(8),電池(9)等の取付位置、一次側流路(14)及び二次側流路(15)の配管構成、浄水器カートリッジ(1)及び蛇口(5)の形態及び設置状態等、細部構成については実施例以外に種々設計変更可能である。
【0041】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、電池式浄水装置として、操作スイッチで吐水を指示した際に電池の電圧を計測し、その電圧値が第一規定値未満の場合に警報手段を作動させると共に、該電圧値が第一規定値よりも更に低い第二規定値未満の場合には原水を浄水器に導入する一次側流路の開閉弁を電池交換まで開放不能とすることから、電池電圧がある程度低下した段階で使用者に電池交換の必要性を知らせ、更に電圧が低下した段階では一次側流路の強制的な遮断によって採水不能とし、もって電池交換を余儀なくさせると共に、交換までに電池が消耗し尽くすのを防止でき、その残存電力によって水浄化材寿命報知機能やフラッシング機能等の付属機能に関与する時間等の計測・演算の連続性が電池交換の前後を通して確保され、これら付属機能の正常な作動を保証し得るものが提供される。
【0042】
請求項2の発明によれば、上記の電池式浄水装置において、前記警報手段が操作スイッチの近傍に設けた発光装置の表示色を変化させるものとしているから、操作スイッチで吐水を指示した際の電池電圧が第一規定値未満である場合に、使用者は上記表示色の変化によって電池交換が必要になったことを容易に知ることができる。
【0043】
請求項3の発明によれば、フラッシング機能を備えた上記の電池式浄水装置において、止水状態の継続時間が規定時間に達した際に電池の電圧を計測すると共に、この電圧値が前記第二規定値以上の場合には一時的に前記開閉弁を開放する一方、該電圧値が第二規定値未満の場合には前記開閉弁を電池交換まで開放不能とすることから、電池電圧が第二規定値未満に低下した段階での自動的吐水の停止によって電池切れに陥ることを防止し、もって止水時間等の計測の連続性を電池交換の前後を通して確保し、電池交換後にフラッシング機能や他の付属機能を正常に作動させることが可能となる。
【0044】
請求項4の発明によれば、水浄化材の寿命報知機能を有する上記の電池式浄水装置において、水浄化材の使用開始からの経過時間又は/及び浄水器の通水積算時間が規定時間に達している場合に、操作スイッチで吐水を指示した際に報知手段が作動し、これによって使用者に水浄化材の交換の必要性を知らせることができると共に、前記時間の計測の連続性が電池交換の前後を通して確保され、前記の寿命報知機能に狂いを生じないという利点がある。
【0045】
請求項5の発明によれば、上記の水浄化材の寿命報知機能を有する電池式浄水装置において、前記報知手段がブザーからなるため、操作スイッチで吐水を指示した際に水浄化材が規定寿命に達している場合に、使用者はブサーの音によって水浄化材の交換が必要になったことを容易に知ることができる。
【0046】
請求項6の発明によれば、上記の電池式浄水装置において、電池交換した際の当該電池の電圧を計測し、その電圧値が初期規定値に満たない場合には前記開閉弁を電池交換まで開放不能とするように設定され、使用者が交換用電池として中古品等で残留電気量の少ない電池を使用しても、前記開閉弁の強制的な閉止によって採水不能となるため、使用者に適正な電池との再交換が必要であることを気付かせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る電池式浄水装置を示す一部切欠側面図である。
【図2】 同電池式浄水装置の正面図である。
【図3】 同電池式浄水装置の配管系及び制御系を示す模式図である。
【図4】 同電池式浄水装置の一構成例のフローチャートである。
【図5】 図4のA部の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・・浄水器カートリッジ
2・・・・カートリッジ固定台
4・・・・電磁弁(開閉弁)
5・・・・蛇口
7・・・・制御装置
8・・・・ブザー(報知手段)
9・・・・電池
10・・・操作スイッチ
11・・・パイロットランプ(警報手段)
14・・・一次側流路
15・・・二次側流路

Claims (5)

  1. 水浄化材を収容した浄水器と、該浄水器へ原水を導入する一次側流路と、浄水器を通した浄水を蛇口へ導く二次側流路と、前記一次側流路に介装されて流路を開閉する開閉弁と、蛇口での吐水・止水を指示する操作スイッチと、駆動電源の電池と、電池交換が必要になったことを知らせる警報手段と、前記開閉弁及び警報手段の作動を司る制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記操作スイッチが吐水を指示した際に前記開閉弁を開放すると共に電池の電圧を計測し、その電圧値が第一規定値未満の場合に前記警報手段を作動させる一方、該電圧値が第一規定値よりも更に低い第二規定値未満の場合には前記開閉弁を閉止して電池交換まで開放不能とするように設定され、かつ
    前記制御装置は、止水状態の継続時間を計測し、この時間が規定時間に達した際に電池の電圧を計測すると共に、この電圧値が前記第二規定値以上の場合には一時的に前記開閉弁を開放する一方、該電圧値が第二規定値未満の場合には前記開閉弁を電池交換まで開放不能とするように設定されてなる電池式浄水装置。
  2. 前記警報手段が操作スイッチの近傍に設けた発光装置の表示色を変化させるものである請求項1記載の電池式浄水装置。
  3. 前記水浄化材が規定寿命に達したことを知らせる報知手段を備え、前記制御装置は、該水浄化材の使用開始からの経過時間又は/及び浄水器の通水積算時間を計測すると共に、これら時間が規定時間に達している場合には前記操作スイッチで吐水を指示した際に前記報知手段を作動させるように設定されてなる請求項1または2に記載の電池式浄水装置。
  4. 前記報知手段がブザーからなる請求項3記載の電池式浄水装置。
  5. 前記制御装置は、電池交換した際の当該電池の電圧を計測し、その電圧値が初期規定値に満たない場合には前記開閉弁を次の電池交換まで開放不能とするように設定されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池式浄水装置。
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