JP3615483B2 - 浄水装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、水道水の如き原水を浄水器に通し、原水に含まれていた消毒用塩素、有害成分、臭気成分、不純物等を除去した浄水として蛇口より吐出させる浄水装置に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
一般的に、浄水器は内部に水浄化材として中空糸膜フィルター等の濾材を装填したものであり、蛇口近傍に設けたレバーや押しボタン等の操作スイッチにより、水道水の如き原水を導入する一次側流路に介装した電磁弁を開閉させ、吐水・止水を行うようにしたものが汎用されている。そして、内部の水浄化材は、使用に伴って浄化能力が次第に低下することから、規定寿命に達した際に新品と交換するようになっている。
【0003】
水浄化材の規定寿命は使用開始から例えば1年といった使用期間で定めることが多いが、実際の浄化能力から見た寿命は使用頻度、通水量、原水の水質等によって大きく異なる。このため、近年においては、付設した制御装置により、浄水器の一次側流路と二次側流路の圧力差を計測したり、電磁弁の開放時間又は開放回数を積算し、これらの値が規定値以上になった時を交換時期とする方式が普及しつつある。しかして、従来では、水浄化材の交換時期に至ったことを使用者に知らせるために、操作パネルのディスプレイ画面に字句やマークで表示したり、蛇口近傍又は操作パネルに付設したランプを点灯させたり、あるいはランプの発光色を例えば緑から赤のように変化させる方法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の浄水器においては、上記のように水浄化材の交換時期に至ったことをディスプレイ画面の表示やランプ等によって表示しても、使用者が確認を怠って気付かなかったり、気付いても交換をし忘れたり、まだ支障はないと勝手に判断する等で表示機能が充分に活かされず、浄化機能を喪失したままで長期間使用し続け、水質の異常を感じて初めて交換を行うことが多々あった。
【0005】
この発明は、上述の事情に鑑みて、浄水器内の水浄化材が交換時期に至った際に、浄化機能が低下したことを使用者に納得できる形で気付かせ、これによって水浄化材の交換を促し、もって常に浄化された美味しい水を利用できるようにした浄水装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る浄水装置は、水浄化材を収容した浄水器と、該浄水器へ原水を導入する一次側流路と、該浄水器を通した浄水を蛇口へ導く二次側流路と、一次側流路に介装された電動切換弁と、蛇口での吐水・止水を指示する操作スイッチと、この操作スイッチの操作に基いて前記電動切換弁の作動を司ると共に前記水浄化材の交換時期を計測する制御装置とを備え、前記電動切換弁は、閉止位置と通水量の大きい平常通水位置と通水量の小さい通水制限位置とのいずれかに切換可能であり、前記制御装置により、止水中には閉止位置、平常の吐水時には平常通水位置、前記水浄化材が交換時期に達した後の吐水時には通水制限位置にあるように制御されてなり、さらに、前記電動切換弁は、弁ケース内に回転自在に装填された弁体に、太径流路と細径流路とが貫設されるとともに、前記制御装置にて駆動制御されるモーターにより、該電動切換弁の入口及び出口に対し、太径流路が連通する平常通水位置と、細径流路が連通する通水制限位置と、両流路共に非連通となる閉止位置とのいずれかに切換可能に構成された回転切換式のものである構成としている。
【0007】
この請求項1の構成によれば、浄水器内の水浄化材が交換時期に達すると、それ以降の吐水時には、制御装置によって一次側流路の電動切替弁が通水制限位置となり、蛇口からの浄水の吐出量が少なくなるから、使用者は否応なしに水浄化材の寿命の到来を認識させられる。そして、使用者がそのまま交換なしに使い続けようとしても、吐水の都度に水の出が少なく、使い勝手が悪いために交換を促されることになる。
【0008】
請求項2の発明では、上記請求項1の浄水装置において、前記電動切換弁の通水制限位置における通水量が、平常通水位置における通水量の30〜60%の範囲に設定されてなるものとしている。この場合、浄水器内の水浄化材が交換時期に至ったのち、使用者は吐水時に蛇口からの浄水の出が悪くなったことを充分に認識できると共に、水浄化材の交換前に吐水の必要に迫られた時にも特に支障なく対応できることになる。
【0009】
請求項3の発明では、上記請求項1又は2の浄水装置において、前記二次側流路に前記制御装置によって開閉制御される電磁開閉弁が介装されてなる構成としている。この場合、止水中において二次側流路の電磁開閉弁を閉止することにより、雑菌等の微生物が外部から二次側流路を通って浄水器内に侵入するのを防止できる。また、元止め式の構造で二次側流路に電磁開閉弁が設けられていない従来の構成では、止水時に浄水器内の残圧によって浄水が確実に止まらずに数秒間程度ポタポタと垂れ出るという現象を生じて、通常の水栓(先止め式)のように止水操作と同時に確実に止水することができなかったのであるが、この請求項3の発明では二次側流路に電磁開閉弁が介装されているので、操作スイッチを閉じた瞬間に確実に止水することができる、即ち止水操作後に蛇口からポタポタと浄水が垂れ出ることを確実に防止することができる。
【0010】
なお、水浄化材の交換時期については、使用開始からの経過時間にて定めてもよいし、浄化能力の実態に即するように通水時間にて定めてもよい。請求項4の発明では、前記制御装置は、水浄化材の使用開始からの経過時間を計測し、この時間が交換時期として規定した時間に達した後の吐水時に前記電動切換弁を通水制限位置とするように設定されている。また請求項5の発明では、前記制御装置は、水浄化材の使用開始から前記電動切換弁の開放状態の時間を積算し、この積算値が交換時期として規定した値に達した後の吐水時に前記電動切換弁を通水制限位置とするように設定されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の浄水装置について、図面を参照して具体的に説明する。図1(イ)は一実施例に係る浄水装置全体を概略的に示す一部縦断正面図、同(ロ)図は蛇口部分の側面図、図2(イ)〜(ハ)は同浄水装置の配管系及び制御系を示す模式図、図3は同浄水装置のフローチャート、図4は他の実施例に係る浄水装置のフローチャートである。
【0012】
図1(イ)に示すように、浄水器(1)は、縦筒形のケース(10)内に、同じく縦筒形のカートリッジ(11)が着脱交換可能に収容されている。このカートリッジ(11)は、内部に水浄化材として中空糸膜フィルター等の濾材(図示省略)を装填したものからなる。そして、浄水器(1)の上方に配置する蛇口(2)の根元の操作部(2a)に、当該蛇口(2)での吐水・止水を指示するレバー型の操作スイッチ(3)とパイロットランプ(4)とが設けてある。また、浄水器(1)と蛇口(2)との間の中間高さの位置に、回転切換式の電動切換弁(5)とパイロット式常時閉型の電磁開閉弁(6)を一体に結合したバルブユニット(7)が配置している。
【0013】
(8)は水道管(9)からの分岐部に設けられた手動水栓であり、逆止弁及び流量調整弁を内臓している。しかして、この手動水栓(8)とバルブユニット(7)の電動切換弁(5)の入口(5a)との間に原水供給管(12a)が接続すると共に、該電動切換弁(5)の出口(5b)と浄水器(1)の入口(1a)との間に原水導入管(12b)が接続され、水道水を手動水栓(8)及び電動切換弁(5)を介して浄水器(1)のカートリッジ(11)内へ導入する一次側流路(12)を構成している。また、浄水器(1)の出口(1b)と電磁開閉弁(6)との間に浄水導出管(13a)が接続すると共に、該電磁開閉弁(6)と蛇口(2)との間に浄水供給管(13b)が接続され、カートリッジ(11)内を透過した浄水を電磁開閉弁(6)を介して蛇口へ導く二次側流路(13)を構成している。(61)は電磁開閉弁(6)の出口(6b)に設けた逆止弁である。
【0014】
(14)は制御装置であり、図2(イ)でも示すように、操作スイッチ(3)、パイロットランプ(4)、電動切換弁(5)及び電磁開閉弁(6)に各々接続した制御回路を有するマイクロコンピュータを内蔵し、前面には所要の設定と表示を行うための設定・表示パネル(14a)を有しており、流し台の下や壁面等の適当な部位に取り付けられる。(14b)はパネル(14)の表示画面、(14c)は屋内電源に接続するためのプラグである。
【0015】
操作スイッチ(3)は、使用者の手動により、図1(イ)(ロ)の実線で示す止水位置(OFF)と、同図の仮想線で示す吐水位置(ON)とに切換え操作できる。そして、この切換え操作に伴って制御装置(14)に吐水及び止水の指令信号が与えられ、該制御装置(14)より電動切換弁(5)と電磁開閉弁(6)を作動させる信号が出力される。また、パイロットランプ(4)は、該制御装置(14)により、操作スイッチ(3)の止水位置では消灯し、同吐水位置で点灯するようになっている。
【0016】
電動切換弁(5)は、図2(イ)〜(ハ)に示すように、弁ケース(50)内に回転自在に装填された円柱形の弁体(51)に、接線方向に沿う太径流路(15)と細径流路(16)とが中心(O)から互いに等距離の位置で平行に貫設されており、制御装置(14)にて駆動制御されるモーター(図示省略)により、そして、入口(5a)及び出口(5b)に対し、図2(イ)の如く太径流路(15)が連通する平常通水位置と、図2(ロ)の如く細径流路(16)が連通する通水制限位置と、図2(ハ)の如く両流路(15)(16)共に非連通となる閉止位置とに切り換えできるようになっている。
【0017】
しかして、本実施例の浄水装置では、制御装置(14)の制御回路に複数の積算時間計及びタイマーが組み込まれており、マイクロコンピュターの制御プログラムにより、カートリッジ(11)内の水浄化材の寿命計測表示機能、その寿命計測表示機能に連繋した電動切換弁(5)の位置切換え機能、該電動切換弁(5)と電磁開閉弁(6)の開閉状態の切り換えにおけるタイムラグ機能、浄水器(1)内の滞留水を自動的に新しい水と入れ替える自動更新機能とが与えられている。
【0018】
上記の寿命計測表示機能は、カートリッジ(11)の使用開始からの経過時間を計測し、この値が当該カートリッジ(11)の交換時期(寿命)として予め規定された時間に達した際に、表示パネル(14a)の表示画面(14b)で水浄化材の寿命表示を行い、もってカートリッジ(11)の交換を指示するものである。そして、電動切換弁(5)の位置切換え機能は、当該電動切換弁(5)を止水中には閉止位置に保持し、水浄化材が交換時期に至る前の吐水時には平常通水位置とし、交換時期に至った後の吐水時には通水制限位置とするものである。
【0019】
タイムラグ機能は、電動切換弁(5)と電磁開閉弁(6)の開閉状態の切り換えにおいて、開作動時には二次側流路(13)の電磁開閉弁(6)を一次側流路(12)の電動切換弁(5)よりも僅かに先に開放させる一方、閉作動時には一次側流路(12)の電動切換弁(5)を二次側流路(13)の電磁開閉弁(6)よりも僅かに先に閉止させるものである。また、自動水更新機能は、止水時間を計測し、この値が予め規定した時間に達した際に、電動切換弁(5)と電磁開閉弁(6)を更新タイマーの設定時間だけ一時的に開放するものである。
【0020】
上記構成の浄水装置においては、一次側流路(12)の手動水栓(8)は、吐水時に蛇口(2)から出る浄水が好適な吐出度合となるように、予め適度な開放状態としておく。しかして、止水中、つまり操作スイッチ(3)が止水位置(OFF)にあるとき、電動切換弁(5)及び電磁開閉弁(6)によって一次側流路(12)と二次側流路(13)とが共に閉止されている。
【0021】
次に、使用者が浄水を使用するために操作スイッチ(3)を吐水位置(ON)に切換えると、吐水信号が制御装置(14)に入力され、該制御装置(14)からの指令によって、まず二次側流路(13)の電磁開閉弁(6)が開放し、続いて僅かのタイムラグを置いて一次側流路(12)の電動切換弁(5)が図2(イ)に示す平常通水位置に切り換わり、水道水が一次側流路(12)より浄水器(1)内に流入し、該浄水器(1)内で浄化された浄水が二次側流路(13)を通って蛇口(2)より吐出される。しかして、吐水を終えて操作スイッチ(3)を止水位置(OFF)に戻すと、止水信号が制御装置(14)に入力され、該制御装置(14)からの指令によって、まず一次側流路(12)の電動切換弁(5)が閉止位置に戻り、続いて僅かのタイムラグを置いて電磁開閉弁(6)も閉止状態に復帰し、蛇口(2)からの浄水の吐出が停止する。
【0022】
上記吐水時の動作はカートリッジ(11)の水浄化材が交換時期に至る前の平常時におけるものであるが、水浄化材が交換時期に達した後には異なる動作となる。すなわち、制御装置(14)の寿命計測表示機能によってカートリッジ(11)の使用開始からの経過時間が計測されており、この値が例えば使用開始から1年といった当該カートリッジ(11)に規定される交換時期に達すると、表示パネル(14a)の表示画面(14b)に水浄化材の寿命表示がなされると共に、以降の吐水時には一次側流路(12)の電動切換弁(5)は図2(ロ)に示す通水制限位置に切り換わる。このため、一次側流路(12)より浄水器(1)内に流入する原水は電動切換弁(5)の細径流路(16)で絞られ、平常時の太径流路(15)を通過する場合に比較して通水量が少なくなり、これに対応して蛇口(2)からの浄水の吐出量も減少する。
【0023】
従って、使用者は、表示画面(14b)の寿命表示の確認を怠って交換時期の到来に気付かなかったり、気付いても交換をし忘れたりして、操作スイッチ(3)を吐水位置にして浄水を得ようとしても、蛇口からの浄水の吐出量が少なくなるから、使用者は否応なしに水浄化材の寿命の到来を認識させられ、カートリッジ(11)の交換の必要性を自ずと感じることになる。そして、使用者がまだ支障はないと勝手に判断し、そのまま交換なしに使い続けようとしても、吐水の都度に水の出が少なく、使い勝手が悪いために交換を促されるから、浄化機能を喪失したままで長期間使用し続けるような事態は確実に回避される。
【0024】
電動切換弁(5)の通水制限位置における通水量は、平常通水位置における通水量の30〜60%の範囲に設定するのがよい。すなわち、同通水量を60%以下とすれば、カートリッジ(11)が交換時期に至ったのち、使用者に蛇口からの浄水の出が悪くなったことを充分に認識させることができる。また同通水量が30%以上であれば、カートリッジ(11)の交換前に浄水を使用する必要に迫られた時にも特に支障なく対応できる。なお、カートリッジ(11)の交換時期は実際の寿命に対して一般的にかなりの余裕をもって定められるため、浄水化能力は漸減してゆくが、交換時期を過ぎても直ちに浄水として支障を生ずることはない。
【0025】
カートリッジ(11)の交換が行われれば、経過時間の積算データは消去され、この交換時点から新たに積算が開始される。積算のリセットは、設定・表示パネル(14a)における使用者のスイッチ操作、もしくは交換時のカートリッジ(11)の着脱に伴う自動的なスイッチ作動にて行われるようにすればよい。
【0026】
一方、制御装置(14)の自動水更新機能により、吐水を終えて操作スイッチ(3)を止水位置に戻した時点から止水時間が計測され、この値が設定時間に達した際に電動切換弁(5)及び電磁開閉弁(6)が更新タイマーの設定時間だけ一時的に開放される。これにより、水道水が一次側流路(12)を通して浄水器(1)内に流入すると共に、それ以前に浄水器(1)内に滞留していた水が二次側流路(13)を通って蛇口(2)から流出するため、浄水器(1)内の水が更新され、該浄水器(1)内での水の長期滞留による雑菌の繁殖が防止される。なお、この自動水更新においても前記のタイムラグ機能が働くようにしてある。
【0027】
図3に本実施例の浄水装置のフローチャートを示す。このフローチャートでは、記載スペースの都合上から、操作スイッチをSW、一次側流路(12)の電動切換弁(5)を一次側切換弁、二次側流路(13)の電磁開閉弁(6)を二次側電磁弁とそれぞれ略記している。
【0028】
水浄化材の寿命つまりカートリッジ(11)の交換時期については、前記実施例の場合は使用開始からの経過時間にて予め規定されるものとしたが、浄化能力の実態に即するように使用開始からの通水時間、通水量、通水回数等で定めてもよい。特に通水時間によって交換時期を定める方式は、水浄化材の実際の浄水化余力を交換時期に反映させることができる上、流量センサーや流量計等を付設する必要もないので有利である。
【0029】
しかして、カートリッジ(11)が通水時間による交換時期を規定したものである場合は、制御装置(14)の積算時間計によって電動切換弁(5)又は電磁開閉弁(6)の開放時間を計測して積算し、この値が予め交換時期として設定された時間に達した際に、前記実施例同様に、表示パネル(14a)の表示画面(14b)に水浄化材の寿命表示をすると共に、以降の吐水時に一次側流路(12)の電動切換弁(5)を通水制限位置に切り換える構成とすればよい。この構成におけるフローチャートを図4に示す(名称の略記は図3と同様)。
【0030】
なお、請求項1及び2の発明に係る浄水装置では二次側流路(13)の電磁開閉弁(6)は必須としないが、この電磁開閉弁(6)にて止水中に二次側流路(13)を閉止することにより、外部の雑菌等の微生物が止水中に二次側流路(13)を通して浄水器(1)内へ侵入するのを防止できるから、止水状態が長時間になっても浄水器(1)内の微生物繁殖による水質悪化を生じにくくなり、水浄化材の寿命も延びるという利点がある。
【0031】
上記のように二次側流路(13)の電磁開閉弁(6)を有する構成では、やはり必須ではないが、前記のタイムラグ機能を働かせることにより、吐水・止水時に水道水の供給圧を二次側流路(13)へ逃がして浄水器(1)内部に加わる圧力負荷を小さくでき、もって該供給圧による水浄化材及びカートリッジ(1)の破損や損傷が回避され、浄水器(1)の耐久性が向上する。しかして、このタイムラグ機能による一次側流路(12)の電動切換弁(5)と二次側流路(13)の電磁開閉弁(6)との開閉作動における開始時間差は、0.1〜0.8秒程度、より好ましくは0.1〜0.5秒の範囲に設定するのがよく、短か過ぎては浄水器内部に加わる圧力負荷を充分に低下できず、逆に長過ぎては吐水・止水の応答が遅くなって使用者に間延びした印象を与えて好ましくない。
【0032】
水浄化材の寿命表示は、前記実施例のように表示パネル(14a)の表示画面(14b)に表示する以外に、パイロットランプ(4)の発光色を例えば平常時の緑から赤に変えたり、該パイロットランプ(4)を点滅させたり、設定・表示パネル(14a)に設けた警告ランプを点灯させる等、種々の表示手段を採用できる。また、制御装置(14)による自動水更新機能は必須ではないが、実施例のような止水時間によらず、タイマー設定によって一定時間の経過毎に、あるいは毎日の早朝等の設定した時刻に、電動切換弁(5)及び電磁開閉弁(6)を一時的に開放する構成としてもよい。
【0033】
一次側流路(12)の電動切換弁(5)としては、閉止位置と通水量の大きい平常通水位置及び通水量の小さい通水制限位置とに切換え可能であればよく、実施例に示す構造のものに限らず、ボール弁、シリンダー弁、通常の絞り弁等の様々な構造のものを使用できる。一方、操作スイッチ(3)としては、実施例ではレバー型のものを用いているが、これに代えて押しボタン型や、光センサー等を利用した無接触型のものを用いてもよい。
【0034】
更に、上記実施例では水浄化材が寿命に達した際にカートリッジ(11)として交換するものを示したが、水浄化材のみを交換する構造も採用できる。また水浄化材としては、それ自体が濾過機能に加えて水を美味くしたり健康上でよいとされる各種イオンを放出する作用を併せ持つものを用いたり、中空糸膜フィルター等の濾過材と共に上記イオン放出作用を有する材料を併用してもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明に係る浄水装置によれば、浄水器の水浄化材が交換時期に至ったのちは、浄水の使用時に自動的に蛇口からの吐水量が少なくなるから、使用者が交換時期の到来に気付かなかったり、気付いても交換をし忘れたりしても、否応なしに水浄化材の寿命を認識させられ、また使用者がまだ支障はないと勝手に判断して交換なしに使い続けようとしても、吐水の都度に水の出が少なく、使い勝手が悪いために交換を促されるから、浄水化機能を喪失したままで長期間使用して水質に異常をきたすといった事態を未然に回避できる。
【0036】
請求項2の発明によれば、上記の浄水装置において、浄水器の水浄化材が交換時期に至ったのちの通水量を平常時の通水量に対して特定比率に設定しているため、前記交換時期に至ったのちに使用者は吐水時に蛇口からの浄水の出が悪くなったことを充分に認識できると共に、水浄化材の交換前に吐水の必要に迫られた時にも特に支障なく対応できるという利点がある。
【0037】
請求項3の発明によれば、上記の浄水装置において、止水中に浄水器の二次側流路が閉鎖されるため、雑菌等の微生物が外部から二次側流路を通って浄水器内に侵入するのを防止でき、止水状態が長時間になっても浄水器内の微生物繁殖による水質悪化を生じにくくなり、水浄化材の寿命も延びるという利点がある。
【0038】
請求項4の発明によれば、上記の浄水装置において、浄水器の水浄化材の交換時期が使用開始からの経過時間にて定められる場合に、その交換時期に至ったことを使用者に前記吐水量の減少によって認識させることができる。
【0039】
請求項5の発明によれば、上記の浄水装置において、水浄化材の交換時期が実際の浄水化余力を反映して使用開始からの通水時間にて定められる場合に、その交換時期に至ったことを使用者に前記吐水量の減少によって認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る浄水装置を示し、(イ)図は装置全体を概略的に示す一部縦断正面図、(ロ)図は蛇口部分の側面図である。
【図2】同浄水装置の配管系及び制御系を示し、(イ)図は電動切換弁の平常通水位置における浄水装置全体の模式図、(ロ)図は通水制限位置にある電動切換弁部分の模式図、(ハ)図は閉止位置にある電動切換弁部分の模式図である。
【図3】同浄水装置のフローチャートである。
【図4】この発明の他の実施例に係る浄水装置のフローチャートである。
【符号の説明】
1 ・・・浄水器
2 ・・・蛇口
3 ・・・操作スイッチ
5 ・・・電動切換弁
6 ・・・電磁開閉弁
12 ・・・一次側流路
13 ・・・二次側流路
14 ・・・制御装置
Claims (5)
- 水浄化材を収容した浄水器と、該浄水器へ原水を導入する一次側流路と、該浄水器を通した浄水を蛇口へ導く二次側流路と、一次側流路に介装された電動切換弁と、蛇口での吐水・止水を指示する操作スイッチと、この操作スイッチの操作に基いて前記電動切換弁の作動を司ると共に前記水浄化材の交換時期を計測する制御装置とを備え、
前記電動切換弁は、閉止位置と通水量の大きい平常通水位置と通水量の小さい通水制限位置とのいずれかに切換可能であり、前記制御装置により、止水中には閉止位置、平常の吐水時には平常通水位置、前記水浄化材が交換時期に達した後の吐水時には通水制限位置にあるように制御されてなり、
さらに、前記電動切換弁は、弁ケース内に回転自在に装填された弁体に、太径流路と細径流路とが貫設されるとともに、前記制御装置にて駆動制御されるモーターにより、該電動切換弁の入口及び出口に対し、太径流路が連通する平常通水位置と、細径流路が連通する通水制限位置と、両流路共に非連通となる閉止位置とのいずれかに切換可能に構成された回転切換式のものである浄水装置。 - 前記電動切換弁の通水制限位置における通水量が、平常通水位置における通水量の30〜60%の範囲に設定されてなる請求項1記載の浄水装置。
- 前記二次側流路に前記制御装置によって開閉制御される電磁開閉弁が介装されてなる請求項1又は2に記載の浄水装置。
- 前記制御装置は、水浄化材の使用開始からの経過時間を計測し、この時間が交換時期として規定した時間に達した後の吐水時に前記電動切換弁を通水制限位置とするように設定されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の浄水装置。
- 前記制御装置は、水浄化材の使用開始から前記電動切換弁の平常通水位置における開放時間を積算し、この積算値が交換時期として規定した値に達した後の吐水時に前記電動切換弁を通水制限位置とするように設定されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の浄水装置。
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