JP4011297B2 - 軸受予荷重推定装置及び軸受予荷重推定方法及び軸受予荷重推定プログラム及びこのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

軸受予荷重推定装置及び軸受予荷重推定方法及び軸受予荷重推定プログラム及びこのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸受に作用する予荷重を推定することのできる軸受予荷重推定装置及び軸受予荷重推定方法及び軸受予荷重推定プログラム及びこのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
軸受(特に転がり軸受)は、回転する軸を支持する機械要素として良く知られている。軸受の一般的な構成として、内輪と、外輪と、内輪と外輪に挟持されて転動するボールを備えている。外輪の外径部分が軸受ハウジングに形成された嵌合孔に挿入され、内輪の内径部分に回転軸が嵌合される。
【0003】
軸受に作用する軸受荷重は、軸受の外部から作用する荷重だけでなく、外部からの荷重がなくても作用する予荷重(予圧とも呼ばれる。)が存在する。例えば、回転軸を内輪の内径部分に対して締まり嵌めにすると、軸受に対して予荷重がかかる。この予荷重の大きさは、外輪と内輪とボールとの密着度に関係するものであり、密着度が大きいと機械運転により発生する熱量が大きくなり軸受の寿命が短くなる原因となる。また逆に密着度が悪いとがたつきが生じるため、やはり軸受の寿命に悪影響を及ぼす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで予荷重がどの程度作用しているかを知ることができれば、軸受の組立の良否や寿命計算を行うことができるものと考えられる。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、軸受予荷重を推定することのできる技術を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明に係る軸受予荷重推定装置は、
軸受が支持される軸受ハウジングに取り付けられる超音波探触子から超音波を前記軸受の軸受外輪に向けて発生させ、前記軸受ハウジングと前記軸受外輪との境界からの反射波を測定することにより、軸受に作用する予荷重を推定する軸受予荷重推定装置であって、
前記超音波探触子が受信した前記反射波からエコー高さ比を求めるエコー高さ比算出手段と、
第1の軸受荷重と第2の軸受荷重の少なくとも異なる2つの軸受荷重を作用させて得られた第1のエコー高さ比と第2のエコー高さ比とから、前記エコー高さ比と軸受荷重の関係式を求める関係式算出手段と、
前記関係式から前記エコー高さ比がゼロとなる軸受荷重を求め、この軸受荷重を軸受予荷重として求める予荷重算出手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
この装置において予荷重を推定するためのセンサーとして超音波探触子を使用する。超音波探触子は、自ら超音波を発生し、調査対象物に反射して跳ね返ってきた反射波(エコー)を受信する。具体的には、超音波探触子は軸受ハウジングに取り付けられ、軸受外輪に向けて超音波を発生し、軸受ハウジングと軸受外輪との境界からの反射波を受信する。そして、軸受ハウジングと軸受外輪との密着度が大きい(固体接触面積が大きい)と発せられた超音波は境界から透過し、この透過率は上記密着度(固体接触面積)にほぼ比例する。
【0008】
ここで予荷重が大きいときは、密着度が大きくなるので超音波の透過率が大きくなる。透過率が大きくなるということは、反射波の大きさは小さくなる。逆に、予荷重が小さいときは、反射波の大きさは大きくなることになる。したがって、反射波を測定することにより予荷重の大きさを推定できるものと考えられる。
【0009】
本発明において予荷重を推定する(演算する)までのステップは概略次のようになる。
【0010】
(1)超音波探触子が受信した反射波からエコー高さ比を求めるエコー高さ比算出ステップ。
本発明においてはエコー高さ比と呼ばれる物理量を用いる。エコー高さ比(H)とは、次式により定義される。
【0011】
H=(1−h/h0 )×100
hは外的な軸受荷重が作用している時のエコー高さであり、h0 は外的な軸受荷重が作用していない時(無負荷時)のエコー高さである。なお100倍しているのは%表示するためであり、これに限定されるものではない。軸受荷重が大きいほどhは小さくなるため(反射波の大きさは小さくなる)、エコー高さ比(H)は大きくなる。
【0012】
(2)第1の軸受荷重と第2の軸受荷重の少なくとも異なる2つの軸受荷重を作用させて得られた第1のエコー高さ比と第2のエコー高さ比とから、前記エコー高さ比と軸受荷重の関係式を求める関係式算出ステップ。
【0013】
エコー高さ比を求めるに当たり、予め値のわかっている軸受荷重を作用させる。軸受荷重としては、少なくとも2通りあればよい。第1の軸受荷重を作用したときに得られる第1のエコー高さ比と、第2の軸受荷重を作用したときに得られる第2のエコー高さ比とを求める。そして、軸受荷重の大きさとエコー高さ比の大きさの関係はほぼ比例(線形)関係にある。したがって、これらのデータから軸受荷重とエコー高さ比の関係式(通常は直線式)を求めることが可能である。作用させる軸受荷重は少なくとも2つであればよいが、より正確を期すために3通り以上の軸受荷重を作用させても良い。
【0014】
(3)前記関係式から前記エコー高さ比がゼロとなる軸受荷重を求め、この軸受荷重を軸受予荷重として求める予荷重算出ステップ。
【0015】
仮に軸受荷重がゼロであるとすれば、h=h0 となるはずであるから、エコー高さ比もゼロとなるはずであるが、実際に実測してみるとエコー高さ比はゼロにならずある値を示す。これは、軸受に予荷重が作用しているためであると考えられる。つまり、外的な軸受荷重が作用していなくとも、予荷重が作用しているために軸受荷重がゼロの場合でもエコー高さ比はある値を示す。
【0016】
そこで、上記関係式において、エコー高さ比がゼロとなる軸受荷重を求めることにより、この求められた軸受荷重の値が軸受予荷重の値に等しいと推定することができる。
【0017】
本発明の好適な実施形態として、前記エコー高さ比算出手段は、前記エコー高さ比から最大値又は平均値を算出し、この最大値又は平均値に基づいて前記軸受予荷重を求めるように構成したものがあげられる。
【0018】
回転軸を回転させた状態でエコー高さ比を求めると、エコー高さ比は周期的に変化する。すなわち、超音波探触子の直下にボールが位置するときにはエコー高さ比は最大値となり、超音波探触子の直下にボールとボールの間が位置するときにはエコー高さ比は最小値となる。なお、最小値は軸受荷重の大きさに関わらずほぼゼロになる。そこで、演算に用いるエコー高さ比としては最大値か平均値を使用することが好ましい。詳しくは後述するが、最大値と平均値のいずれを用いたとしても、求められる予荷重の推定値はほぼ同じとなることが分かった。
【0019】
上記軸受予荷重推定装置を構成するエコー高さ比算出手段と、関係式算出手段と、予荷重算出手段の各機能は、軸受予荷重推定プログラムにより実現することができる。このプログラムは、記録媒体(CD−ROM等)に記録させておくことができる。この記録媒体を用いてコンピュータにインストールすることで、コンピュータを軸受予荷重推定装置として機能させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る軸受予荷重推定装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、軸受予荷重推定装置の構成を示す概念図である。
【0021】
<軸受予荷重推定装置の構成>
軸受ハウジング1の中央部に軸受2が支持されている。 軸受ハウジング1の周辺部を一部カットし、超音波探触子3が取り付けられている。超音波探触子3は左側と右側にそれぞれ1つずつ取り付けられる。軸受2は、転がり軸受であり、外輪20と、内輪21と、外輪20と内輪21との間に挟持される多数個のボール22(転動体)とを備えている。 内輪21の内径部分には回転軸4が圧入等の適宜の方法により固定される。また、軸受外輪2の外径部分も軸受ハウジング1に形成された孔部に密着嵌合される。
【0022】
超音波探触子3は、取り付け面に対して垂直な方向に横波超音波を発生する。発生した超音波は、軸受外輪20と軸受ハウジング1との境界で反射し、その反射波を受信することができるように構成されている。
【0023】
超音波探触子3は超音波探傷器5と接続されている。超音波探傷器5には、超音波探触子3を駆動する駆動回路や、反射波を受信するための受信回路等が組み込まれている。また、超音波探傷器5はパソコン6に接続されており、超音波探触子3により受信した信号はAD変換されてパソコン6に送信される。パソコン6には、受信した反射波の信号から軸受予荷重を推定するプログラムが組み込まれており、このパソコン6が軸受予荷重推定装置として機能するように構成されている。
【0024】
<原理の説明>
次に、超音波探触子3を用いて軸受予荷重を推定する方法の原理を図2により説明する。図2(a)は超音波探触子3の直下にボール22が位置している状態、(b)は超音波探触子の直下にボール22とボール22の間が位置している状態である。超音波探触子3から発せられた超音波は、軸受ハウジング1と軸受外輪20との境界に向かい、一部はその境界から透過し、残りは境界で反射する。この反射波を超音波探触子3により受信する。
【0025】
そして、軸受ハウジング1と軸受外輪20との密着度が大きい(固体接触面積が大きい)と発せられた超音波は境界から透過しやすくなり、この透過率は上記密着度にほぼ比例する。図2(a)のようにボール22が超音波探触子3の直下に位置するときは、密着度が大きくなり反射波の大きさは小さくなる。逆に、(b)のような状態だと密着度が小さくなるため超音波は透過しにくくなり反射波の大きさは大きくなる。また、軸受荷重が大きいときも密着度が大きくなる。
【0026】
本発明において、上記反射波の大きさを定量的に表すために、エコー高さ比と呼ばれる物理量を用いる。エコー高さ比(H)とは、次式により定義される。
【0027】
(式)H=(1−h/h0 )×100
hは外的な軸受荷重(図1にWで示す。)が作用している時のエコー高さであり、h0 は外的な軸受荷重が作用していない時(無負荷時)のエコー高さである。なお100倍しているのは%表示するためであり、これに限定されるものではない。軸受荷重が大きいほど軸受2と軸受ハウジング1の密着度は大きくなり、hは小さくなる(反射波の大きさは小さくなる)ため、エコー高さ比(H)は大きくなる。
【0028】
図3は、回転軸4を回転駆動した場合の観測例を示す図である。縦軸はエコー高さ比を示し、横軸は時間を示す。エコー高さ比曲線は周期的な繰り返し波形で表されるが、ボール22が超音波探触子3の直下に来たときにエコー高さ比は最大値を示し、ボール22とボールの間が超音波探触子3の直下にあるときはエコー高さ比は最小値を示す。また、予荷重の推定を行う場合のエコー高さ比は、図3に示すような最大値HM 又は平均値HB を用いる。
【0029】
ここで予荷重が大きくなると、外的に作用する軸受荷重の場合と同様に、密着度が大きくなるので超音波の透過率が大きくなる。透過率が大きくなるということは、反射波の大きさは小さくなる。逆に、予荷重が小さいときは、反射波の大きさは大きくなることになる。したがって、反射波を測定することにより予荷重の大きさを推定できるものと考えられる。
【0030】
<軸受予荷重推定装置の主要部の構成>
次に、軸受予荷重推定装置として機能するパソコン6の主要部の構成を図4により示す。
【0031】
パソコン6には、表示装置60と、CPU61と、RAM62を有している。また、予荷重推定プログラムが格納されているプログラムファイル63と、エコー高さデータファイル64とを有している。これらはデータバスを介して接続されている。予荷重推定プログラムは、パソコン6にエコー高さ比算出手段63a、関係式算出手段63b、予荷重算出手段63cとしての機能を実現させるためのプログラムが格納されている。この予荷重推定プログラムは、RAM62に読み込まれた状態で実行される。またこのプログラムはCD−ROMやフロッピーディスク等の記録媒体を用いてパソコン本体内にインストールすることができる。
【0032】
エコー高さデータファイル64には、軸受荷重をゼロに設定したときに得られたエコー高さ(h0 )のデータが書き込まれている。
【0033】
<プログラム実行手順>
本発明において予荷重を推定する(演算する)までのステップは概略次のようになる。
【0034】
(1)超音波探触子3が受信した反射波からエコー高さ比(H)を求めるエコー高さ比算出ステップ。(エコー高さ比算出手段の機能)
まず、所定の大きさの軸受荷重を作用させて反射波のエコー高さからエコー高さ比を求める。エコー高さ比を求めるには軸受荷重がゼロのときのエコー高さが必要であるが、これは予め求められておりエコー高さデータファイル64に格納されている。
【0035】
回転軸4を回転させた状態でエコー高さ比を求めると、図3に示すようにエコー高さ比は周期的に変動する。そこで演算に用いる値は最大値HM 又は平均値HB とする。後述するが、いずれの値を用いてもほぼ同じような結果が得られる。
【0036】
また、図1に示すように超音波探触子3は左右に一対設けられているので、それぞれからのエコー高さ比HL ,HR が得られる。これも後述するが、いずれからのデータを採用しても同じような結果が得られる。左右に設けることにより、軸受荷重が図1に示すような垂直方向ではなく偏って作用した場合に、その偏りベクトルを測定できるというメリットがある。
【0037】
(2)第1の軸受荷重と第2の軸受荷重の少なくとも異なる2つの軸受荷重を作用させて得られた第1のエコー高さ比と第2のエコー高さ比とから、前記エコー高さ比と軸受荷重の関係式を求める関係式算出ステップ。(関係式算出手段の機能)
エコー高さ比を求めるに当たり、予め値のわかっている軸受荷重を作用させる。軸受荷重としては、少なくとも2通りあればよい。図5に観測結果を示すグラフであるが、軸受荷重として5000N,10000N,15000N,20000Nの4通りを作用させている。
図5は観測結果を示すグラフであり、縦軸がエコー高さ比H(%)、横軸が軸受荷重W(N)である。データとしてグラフに示すように左右の平均値、左右の最大値、左右の最小値がプロットされている。この図からも明らかなように、エコー高さ比の最大値と平均値のいずれも軸受荷重とほぼ比例関係にあることが理解される。最小値については、軸受荷重の値を変えてもエコー高さ比の値はゼロ近辺であり変化がないので、予荷重推定のために用いることは不適当である。
【0038】
そして、軸受荷重の大きさとエコー高さ比の大きさの関係がほぼ比例関係にあることから、これらのデータから軸受荷重とエコー高さ比の関係式(直線式)を数学的に求めることができる。
【0039】
(3)前記関係式から前記エコー高さ比がゼロとなる軸受荷重を求め、この軸受荷重を軸受予荷重として求める予荷重算出ステップ。
【0040】
仮に軸受荷重がゼロであるとすれば、h=h0 となるはずであるから、エコー高さ比もゼロとなるはずであるが、図5からも分かるようにエコー高さ比はゼロにならずある値を示す。これは、軸受に予荷重が作用しているためであると考えられる。つまり、外的な軸受荷重が作用していなくとも、予荷重が作用しているために軸受荷重がゼロの場合でもエコー高さ比はある値を示す。
【0041】
そこで、上記関係式(直線式)において、エコー高さ比がゼロとなる軸受荷重を求めることにより、この求められた軸受荷重の値が軸受予荷重の値に等しいと推定することができる。図5に示すように、左右の平均値から求められる直線式と、左右の最大値から求められる直線式は、いずれも異なる直線式ではあるが、エコー高さ比がゼロとなるポイントはほぼ同じところに収束している。このことからも左右のいずれの超音波探触子3からのデータを利用してもかまわないこと、最大値と平均値のいずれを使用してもかまわないことが理解される。
【0042】
なお、図5のグラフにおいて、演算された予荷重は軸受荷重に換算して約5000Nであり、ボール1個あたりに換算すると約1180Nである。
【0043】
<別実施形態>
(1)本発明が適用される軸受は特定の構造の軸受に限定されるものではない。例えば,通常の玉軸受だけでなくアンギュラ玉軸受にも応用することができる。例えば、ボールは単列ではなく複列の場合にも応用することができる。
【0044】
(2)本実施形態では、軸を回転させた状態でエコー高さ比を計測しているが、軸受2を静止させてボール22が超音波探触子3の直下にある状態で所定の軸受荷重を作用させてエコー高さ比を計測するようにしても良い。
【0045】
(3)本実施形態では、軸受予荷重推定プログラムについてのみ説明しているが、このプログラムが他の目的のプログラムと一体になっていても良い。図5からもわかることであるが、既知の軸受荷重を用いて軸受荷重とエコー高さ比の関係式を予め求めておけば、機械運転中に計測されるエコー高さ比から軸受荷重を推定することができる。したがって、かかる軸受荷重を推定するプログラムと一体になっていてもよい。また、左右の超音波探触子3から得られるデータから偏荷重を得ることができるので、かかる機能を有するプログラムと一体になっていても良い。さらに別の機能を有するプログラムと一体になっていても良い。もちろん、このプログラムが記録される記録媒体についても同様である。
【0046】
(4)超音波探触子3については図1の構造に限定されるものではなく、図6に示すような斜角探触子3’を用いても良い。斜角探触子3’は、軸受ハウジング1の外周部ではなく正面部(回転軸に直交する面内)に取り付けられる。斜角探触子3’から発せられる超音波は角度θをもって軸受ハウジング1と軸受外輪20の境界に到達し、一部は透過し一部は斜角探触子3に向かって反射される。この取り付け構成の利点は、軸受ハウジング1に機械加工を施さなくて済む点である。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸受予荷重推定装置の構成を示す概念図
【図2】軸受予荷重を推定する方法の原理を説明する図
【図3】観測例を示す図
【図4】パソコンの主要部の構成を示す図
【図5】観測結果を示すグラフ
【図6】斜角探触子を説明する図
【符号の説明】
1 軸受ハウジング
2 軸受
3 超音波探触子
20 外輪
21 内輪
22 ボール
63 プログラムファイル
63a エコー高さ比算出手段
63b 関係式算出手段
63c 予荷重算出手段

Claims (6)

  1. 軸受が支持される軸受ハウジングに取り付けられる超音波探触子から超音波を前記軸受の軸受外輪に向けて発生させ、前記軸受ハウジングと前記軸受外輪との境界からの反射波を測定することにより、軸受に作用する予荷重を推定する軸受予荷重推定装置であって、
    前記超音波探触子が受信した前記反射波からエコー高さ比を求めるエコー高さ比算出手段と、
    第1の軸受荷重と第2の軸受荷重の少なくとも異なる2つの軸受荷重を作用させて得られた第1のエコー高さ比と第2のエコー高さ比とから、前記エコー高さ比と軸受荷重の関係式を求める関係式算出手段と、
    前記関係式から前記エコー高さ比がゼロとなる軸受荷重を求め、この軸受荷重を軸受予荷重として求める予荷重算出手段とを備えたことを特徴とする軸受予荷重推定装置。
  2. 軸受が支持される軸受ハウジングに取り付けられる超音波探触子から超音波を前記軸受の軸受外輪に向けて発生させ、前記軸受ハウジングと前記軸受外輪との境界からの反射波を測定することにより、軸受に作用する予荷重を推定する軸受予荷重推定方法であって、
    前記超音波探触子が受信した前記反射波からエコー高さ比を求めるエコー高さ比算出ステップと、
    第1の軸受荷重と第2の軸受荷重の少なくとも異なる2つの軸受荷重を作用させて得られた第1のエコー高さ比と第2のエコー高さ比とから、前記エコー高さ比と軸受荷重の関係式を求める関係式算出ステップと、
    前記関係式から前記エコー高さ比がゼロとなる軸受荷重を求め、この軸受荷重を軸受予荷重として求める予荷重算出ステップとを有することを特徴とする軸受予荷重推定方法。
  3. 軸受が支持される軸受ハウジングに取り付けられる超音波探触子から超音波を前記軸受の軸受外輪に向けて発生させ、前記軸受ハウジングと前記軸受外輪との境界からの反射波を測定することにより、軸受に作用する予荷重を推定するための軸受予荷重推定プログラムであって、
    前記超音波探触子が受信した前記反射波からエコー高さ比を求めるエコー高さ比算出ステップと、
    第1の軸受荷重と第2の軸受荷重の少なくとも異なる2つの軸受荷重を作用させて得られた第1のエコー高さ比と第2のエコー高さ比とから、前記エコー高さ比と軸受荷重の関係式を求める関係式算出ステップと、
    前記関係式から前記エコー高さ比がゼロとなる軸受荷重を求め、この軸受荷重を軸受予荷重として求める予荷重算出ステップをコンピュータに実行させるための軸受予荷重推定プログラム。
  4. 請求項3に記載の軸受予荷重推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  5. 前記エコー高さ比算出手段は、前記エコー高さ比から最大値又は平均値を算出し、この最大値又は平均値に基づいて前記軸受予荷重を求めるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の軸受予荷重推定装置。
  6. 前記エコー高さ比算出ステップでは、前記エコー高さ比から最大値又は平均値を算出し、この最大値又は平均値に基づいて前記軸受予荷重を求めることを特徴とする請求項3に記載の軸受予荷重推定プログラム。
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