JP2000275122A - 転がり軸受の予圧量検出方法及び装置 - Google Patents

転がり軸受の予圧量検出方法及び装置

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JP2000275122A JP11077712A JP7771299A JP2000275122A JP 2000275122 A JP2000275122 A JP 2000275122A JP 11077712 A JP11077712 A JP 11077712A JP 7771299 A JP7771299 A JP 7771299A JP 2000275122 A JP2000275122 A JP 2000275122A
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bearing
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Toru Takehara
徹 竹原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予圧の付与の際の軸への応力変化に伴い軸を
伝播する超音波特性が変化することを利用することによ
り、軸受に実際に所定の予圧が負荷されているかどうか
を簡単に検出することを目的とする。 【解決手段】 少なくとも軸の一部がハウジングの内部
に軸受を介して組み込まれて、該軸の軸方向に対向して
少なくとも2個以上の接触角を有する軸受が配置されて
回転する軸受装置において、該軸の片方の端面に取り付
けた超音波センサにより所定の予圧の設定及び予圧量
(予圧荷重)の検出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は転がり軸受の予圧量
検出に関し、更に詳しくは、転がり軸受に種々の目的で
負荷される予圧による予圧量を高精度に管理する転がり
軸受の予圧量検出方法及び装置に関し、特に超音波を用
いて高精度の予圧管理を行う転がり軸受の予圧量検出方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】転がり軸受では多くの場合、運転状態に応
じて適正なすきまを持って使用されることが多い。しか
し、使用目的(軸周りの剛性向上、回転精度向上等)に
よっては軸受を組み込んだ際に、軸受のすきまが負のす
きまとなるように予め予圧を付与した状態で使用する場
合もある。特に、工作機械スピンドルでは加工精度向上
を目的に、またデフピニオン軸用支持軸受(以下、デフ
ピニオン軸受と略す)に代表される自動車用の種々の軸
受では、ギヤの噛み合い精度向上のための剛性確保を目
的として、転がり軸受に予圧を付与して、転がり軸受の
すきまが負のすきまで使用することが一般的である。こ
のように転がり軸受に予圧を付与して使用する場合に
は、予圧荷重の管理が重要な問題となる。予圧量が適正
値より大き過ぎれば、摩擦モーメントの増大、異常発
熱、焼付、疲れ寿命の低下を招き易く、逆に予圧量が適
正値より小さ過ぎる場合には、軸周りの剛性低下、転動
体と軌道面との間で滑りを生じ易くなる等の不具合が発
生する。従って、各目的に応じて適正な予圧を付与する
ことや、実際に付与されている予圧荷重(以下、実予圧
荷重と略す)を測定することは、極めて重要な課題であ
る。この予圧管理方法として、従来以下のものがある。 (1)予め予圧調整された組合せ軸受を軸方向に締付て
使用する方法。 (2)組合せ軸受は使用せず、間座やシムを寸法調整し
て使用する方法。 (3)コイルばね、皿バネを使用する方法。 (4)軸受の起動トルク(または、極低回転速度におけ
る動トルク)を測定する方法。 (5)軸受ナットの締付トルクを測定する方法。 (6)軸受の軸方向変位量を測定する方法。 (7)油圧ナットを用いる方法(特許第2782660
号)。 しかしながら、これら従来の方法には以下のような問題
がある。
【0003】(1)(2)の方法では、比較的精度良く
予圧荷重を管理できるが、(1)の場合には、軸受とは
め合う軸や軸受箱の寸法が影響するので、これらの寸法
・形状等の加工精度が悪いと所定の予圧量にはならな
い。(2)では、間座やシムの加工精度に影響され、予
圧を付与したときの間座変形によって所定の予圧荷重以
上になることがある。また、これら(1)(2)の方法
では、当然ながら設定できる予圧荷重は各部寸法に応じ
て決まる一条件であり、予圧荷重を種々変化させて使用
することはできない。(3)の方法は定圧予圧と呼ば
れ、軸受の相対的な位置関係によらず予圧荷重をほぼ一
定に管理することができるが、片側の軸受のはめ合いに
すきまを設ける必要があり、剛性が必要な場合には適応
できない。比較的精度良く予圧管理できる上記(1)
(2)(3)の方法は、軸受組込後に実際に所定の予圧
が付与されているかどうか、すなわち実予圧荷重を測定
することは困難である。(4)の方法は、円すいころ軸
受でよく用いられる方法で、デフピニオン軸受などの各
種自動車用軸受は、一般的にこの方法により予圧が調整
される。この方法では、軸受摺動部(円すいころ軸受で
は、大つばところ頭部)の摩擦係数のばらつき、起動ト
ルク、または動トルクの測定精度の影響を非常に受けや
すく、設定される予圧荷重に大きなばらつきを生じ易
い。当然、実予圧荷重の測定は困難となる。また、予め
軸受の各荷重における剛性データや、必要とされる予圧
荷重に対応する起動トルク、または動トルクデータを、
各軸受内部仕様(同一名番軸受でも内部仕様が異なれば
これらのデータは異なる)に応じて、それぞれ実測する
必要があり、予圧管理が煩雑となる。(5)の方法は、
軸受ナットと軸のネジ部のネジ山間の摩擦係数のばらつ
きが大きいため、精度良く予圧管理を行うことは難し
い。また、軸受のはめ合いの影響を非常に受ける。その
ため、実予圧荷重の測定は困難となる。(6)の方法
は、軸受を装置に組み込んだ状態ではハウジング内部に
隠れてしまうので、実予圧荷重は変位から換算して測定
することになる。そのため、精度良く軸の変位を測定す
ることは困難なことが多い。(7)の方法では、軸受の
しまりばめ面に高圧を与え、はめ合い部における軸受の
軸方向の移動を自由にした状態で、油圧ナットで軸方向
に予圧を付与する。予圧荷重は、油圧ナットへ供給され
る油圧と油圧ナットのピストン面積から求められるた
め、軸受の実予圧を精度良く設定できる特徴がある。し
かし、油圧ナットや2台の油圧ポンプが必要であるな
ど、付帯設備が非常に複雑とならざるを得ない。また、
この方法はすきまばめの軸受に適用することはできな
い。以上により、いずれの方法によっても予圧管理は容
易ではなく、軸受組立後の実予圧荷重の測定は困難であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、超音波の伝
播特性が応力状態によって変化するという性質を転がり
軸受の予圧設定・管理に適用し、予圧の付与に伴う軸の
応力変化を利用して転がり軸受の実予圧荷重を簡単な方
法で測定・設定する方法、及びこの方法を具体化した装
置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、超音波の伝
播特性が応力状態によって変化するという原理を超音波
センサとして転がり軸受の予圧設定・管理方法に適用す
るものである。それにより、転がり軸受の実予圧荷重を
簡単な方法で測定・管理するというものである。実予圧
荷重を測定するための超音波測定器として適切な測定原
理は以下に示す三種類がある。 イ)軸内部を軸方向に伝わる超音波の伝播速度が、軸へ
のナットの締結で生じる軸の引張り応力(弾性ひずみ)
の増加に比例して減少する。一方、引張応力が生じる
と、金属は伸びるので超音波伝播距離は増加する。これ
ら2つの相乗効果により応力発生時、超音波伝播時間は
増加する。本手法は、この伝播時間の遅延から予圧荷重
を検出する。 ロ)可変周波数の超音波信号を軸に入射して、予圧負荷
時の引張り応力の変化による固有振動数変化を検出する
(応力による周波数の変化を測定する)及び ハ)接触する2面の超音波の透過量が、接触面の面圧に
よって変化することを利用して予圧を検出する等であ
る。
【0006】超音波センサを用いる方法は、イ)、ロ)
の方法では、軸受を取り付けた主軸の一方の端面に取り
付けた超音波センサから発信された信号が軸の他方の端
面に達し、そこで反射して折り返し、軸の一方の端面に
戻ってくる信号の往復時間や周波数の変化等を測定する
方法である。イ)の軸の伸びによる時間変化を測定する
超音波測定法は、軸受予圧負荷時に軸受ナットを軸に締
め付けて軸が伸縮するので、軸の端面間の信号の往復時
間を測定し、予圧に換算する方法である。内容として
は、同一の軸についてその軸が伸びれば超音波の戻って
くる測定時間が長くなり、その軸が縮めば測定時間は短
くなる。軸受予圧の付与に伴い軸にかかる荷重は一義的
に決まる。その結果、その荷重による軸の歪みも一義的
に決まり、信号の測定時間がどのように変化するかも一
義的に求まる。この関係を利用し、下記の式を用いて信
号の測定時間を予圧に換算することにより予圧の設定が
可能となる。下記の式は超音波センサから発信する信号
の軸内の伝播速度Cを示すものである。なお、この演算
は測定器にマイクロコンピュータの演算機能等を内蔵す
れば可能である。
【0007】
【数1】
【0008】ロ)の応力による周波数の変化を測定する
超音波測定法は、軸受ナットを軸に締め付けて軸が伸縮
することに伴う信号の周波数変化を測定し、予圧を換算
する方法である。軸受ナットを締め付けて予圧を付与す
ると、それに伴って軸内部に応力が発生する。この応力
に比例して超音波の固有振動数が変化するので、軸の一
方の端面に取り付けた超音波センサから発信され、軸内
部を伝播する超音波の固有振動数が変化する。つまり、
軸が伸びれば測定される共振周波数は低くなり、縮めば
測定される共振周波数は高くなる。イ)の測定法と同様
に軸受予圧と予圧の付与に伴い軸にかかる荷重は一義的
に決まる。その結果、その荷重による軸の発生応力も一
義的に決まり、信号の共振周波数がどのように変化する
かも一義的に求まる。この関係を利用し、下記の式を用
いて信号の固有振動数を予圧に換算することにより予圧
の測定が可能となる。下記の式は軸に軸受ナットを締め
付ける前の超音波固有振動数fに対する、軸受ナットを
締め付けた後に応力が発生することによる固有振動数の
変化Δfの関係を示すものである。なお、この換算は測
定器の表示部に内蔵するマイクロコンピュータの演算機
能等により可能である。ハ)の方法では、ナット対面間
の透過量がナット締付の強弱により変化する原理を用い
ている。すなわちナット締付が弱いとボルトねじ山とナ
ットねじ山の圧着力が弱く超音波透過量が少ない。反対
に締付が強いと両ねじ山の圧着力が強く透過量も増加す
る。
【0009】
【数2】
【0010】本発明によれば、超音波の伝播特性が応力
状態によって変化するという原理を転がり軸受の予圧設
定・管理に適用することにより、予圧荷重に応じた超音
波特性(伝播速度変化、固有振動数変化など)を検出す
ることができる。それ故、予圧を付与して使用される転
がり軸受であれば、どのような機械装置、例えば自動車
用、工作機械用あるいは各種産業機械用等であっても適
用することができる。つまり、機械装置内で予圧を付与
して使用される転がり軸受の実予圧荷重を簡単な方法で
測定することができ、高精度な予圧設定・管理が可能と
なる。また、本発明は円すいころ軸受以外でも予圧を付
与して用いる玉軸受、アンギュラ玉軸受等全ての転がり
軸受に対して効果がある。
【0011】本発明では、軸受のはめ合いはすきまばめ
でもしまりばめでもどちらでもよい。しまりばめの場合
には、特許第2782660号に記載の「軸受のしまり
ばめ面に高圧を与え、はめ合い部における軸受の軸方向
の移動を自由にした」状態で行えば、更に好適である。
軸受組合せ方向は、背面組合せでも正面組合せでもよ
い。背面組合せの場合、内輪を軸受ナットなどで締付て
軸方向に予圧を付与するため、軸には引張荷重が負荷さ
れて軸は伸びる。そして、測定している予圧荷重が目標
値に達した段階で、軸受ナットの締め付けをやめれば、
軸受に適正な予圧荷重を設定することができる。適正な
予圧荷重を設定した後に、軸受ナットの緩み等により必
要な締結力を得られなくなるような場合には、ダブルナ
ットや緩み止め防止機能のある軸受ナットを用いる。予
圧設定精度を更に向上させるために、軸をわずかに回転
させながら軸受ナットを締付けてもよい。正面組合せの
場合は、外輪側を軸受フタとボルト等で軸方向に圧縮し
て予圧を付与するため、軸には圧縮荷重が負荷され軸は
縮む。軸が縮むことと、予圧付与を外輪側で行う以外は
上記背面組合せの場合と同一である。
【0012】上記イ)及びロ)の測定法では超音波セン
サを軸の端面に接触させる(上記ハ)では、ナットにセ
ンサを被せる)ことにより、軸受ナット等が転がり軸受
へ予圧を付与した場合の締め付け量に応じた実予圧荷重
を簡単に測定することができる。超音波センサを軸の端
面に接触させる方法は幾つかある。例えば、超音波セン
サを機械油などの潤滑剤を媒体として軸の端面に接触さ
せることにより、軸受ナットの締結中の実予圧荷重を測
定するということもできる。この方法であれば、超音波
センサと軸の端面の対向面で信号の伝達が減衰するのを
防ぐことができる。また超音波センサに磁石を内蔵する
ことにより、磁石の吸引力を利用して超音波センサを軸
の端面に接触することもできる。さらに超音波センサに
コイルばね等で一定圧を加え軸の端面に接触させてもよ
い。当然、これらの方法を組合せて用いても良い。
【0013】実予圧荷重の検出装置は本体(演算器)と
小形の超音波センサからなり、片手で持ち運びできる簡
易な構成とすることが可能である。目安としては、幅W
=200、奥行きD=400mm、高さh=150m
m、重さ数kgfであり、ポータブルな使用が可能であ
る。この点が従来の(6)変位測定法や(7)油圧ナッ
ト法等の実予圧が測定できる測定法と比べ大きな有利な
項目である。また超音波センサでは超音波特性(伝播速
度、透過量等)と予圧に対応して発生する軸の内部応力
の関係を予め較正する必要がある。しかし、軟鋼、脆炭
鋼や軸受鋼をはじめとし一般的な転がり軸受が適用され
る用途においては、材料の基礎データが得られておりそ
れらの値が適用できる。そのため、軸径、軸長等の代表
寸法が既知であれば較正なしに直接、軸に負荷されてい
る荷重を検出できる。上記イ)、ロ)の方法では、軸端
面での超音波の反射が重要であるため、軸の両端面が精
度良く仕上げられていることが必要である。ただし、転
がり軸受の予圧管理が必要とされる多くの用途では、そ
れに対応した加工精度で軸加工されているので、この点
に関しては問題ない。超音波センサから発信される信号
が材質の影響を受けやすいという特性があるが、同様に
予圧管理が必要な軸受の軸材質として適する材料は前述
のように基礎データが得られている。現行の軸ではφ8
〜100mm、全長50〜1000mmの範囲で基礎デ
ータが得られている。この範囲から外れる寸法について
も測定原理は同じなので、センサ感度および分解能が向
上することにより測定可能と考えられる。当然、上記
イ)〜ハ)のいずれの測定原理を用いても、実予圧荷重
の測定は可能である。
【0014】具体的には、請求項1に記載の発明は、少
なくとも軸の一部がハウジングの内部に軸受を介して組
み込まれて、該軸の軸方向に対向して少なくとも2個以
上の接触角を有する軸受が配置されて回転する軸受装置
において、軸受ナット等で予圧を付与し、超音波センサ
から軸の端面間を往復する信号を発信し、該信号の受信
信号を演算機能を備えた測定器に表示して予圧量を測定
することを特徴とする転がり軸受の予圧量検出方法を提
供するものである。
【0015】同様に、少なくとも軸の一部がハウジング
の内部に軸受を介して組み込まれて、該軸の軸方向に対
向して少なくとも2個以上の接触角を有する軸受が配置
されて回転する軸受装置において、予圧荷重の調整を行
うために該軸の端部に取り付けた軸受ナットと、予圧量
を測定するために該軸の一方の端面に取り付けた超音波
センサと、該超音波センサから得られる信号を処理する
ための演算機能を備えた測定器を有することを特徴とす
る転がり軸受の予圧量検出装置を提供することも含んで
いる。
【0016】ここで、演算機能とは測定された軸の端面
間の往復時間あるいは共振周波数から信号の伝播速度C
あるいは固有振動数の変化△fを求め、それを予圧に換
算する一連の演算処理をいい、この演算機能は一般に測
定器(以下、演算器と略す)に内蔵させる。なお、イ)
の軸の伸びによる時間変化を測定する測定原理を用いる
か、ロ)の応力による周波数の変化を測定する測定原理
を用いるかは軸受の種類によって限定されるものではな
い。適宜そのときの状況に応じて何れでも使用すること
ができる。さらに、ハ)の測定原理についても同様であ
る。
【0017】
【実施例】(第1実施例)図1は本発明の第1実施例を
示す縦断面図である。ハウジング3は肩部5aをもつ軸
5を受け入れている。ハウジング3は軸方向に離間した
二つの軸受面3a、4aを有し、それぞれ径方向、周方
向の肩部3b、4bが設けられている。軸5は、背面組
み合わせの形態で組み込まれた二つの接触角を有する円
すいころ軸受1、2により支持されている。各円すいこ
ろ軸受1、2の各外輪はハウジングの肩部3b、4bに
対しそれぞれ押圧されていて、これによりこれらの外輪
は軸方向に位置決めされている。外輪のはめあいは、し
まりばめ、すきまばめのどのような状態でもかまわな
い。ハウジング3及び軸5への円すいころ軸受1、2の
組み込みについては種々の方法があり、特定の方法に限
定されるものではない。本実施例においては、内側の円
すいころ軸受1の内輪1aを予め加熱する。次に、内輪
1aを肩部5aに押しつけるように軸5の軸受面に組み
込む。そして、内輪1aが取り付けられた軸5がハウジ
ング3内に挿入され、所定の位置に位置決めされる。そ
の後、外側の円すいころ軸受2の内輪2aが加熱され、
軸5の所定の位置に位置決めされる。外側の円すいころ
軸受2の内輪2aから外方に突出している軸5のねじ部
5bに軸受ナット6が取り付けられる。超音波センサ7
は軸の端面5cの間に機械油などの潤滑剤を媒体として
接触して取り付けてある。なお、第2実施例から第4実
施例の二つの円すいころ軸受をハウジングと軸に組み込
む方法は基本的には本実施例と同じ方法を用いる。ま
た、2つの軸受の内輪と軸のはめあいは、すきまばめで
あっても良く、この場合の上記のような加熱作業は必要
なくなる。
【0018】従来の技術の(2)でシムや間座を用いる
とか、(6)で軸受の軸方向変位を用いることからわか
るように、予圧と軸方向変位には一定の関係がある。こ
れは軸受の設計時に予め決められているので、図1の軸
5が予圧量に比例してどの割合で伸びるか定まる。この
関係を予め測定器である超音波演算器8に入力してお
く。本実施例では、そのことを加味して、イ)の引張り
歪みの発生により、信号の伝播時間が長くなることを利
用する。図1の外側の円すいころ軸受2の内輪端面に接
触している軸受ナット6を締付けて引張り応力を与える
ことにより、円すいころ軸受1、2に予圧が付与され
る。ここで軸の端面5cに取り付けられた超音波センサ
7から信号が発信する。軸の一方の端面5cに取り付け
た超音波センサ7から発信された信号が軸の他方の端面
に向かって軸内を進行する。そして、図示されていない
軸の他方の端面に達した信号は、そこで反射して折り返
し、超音波センサ7が取り付けられている軸の一方の端
面5cに戻ってくる。予圧の付与により、軸5の長さが
伸びれば、その信号の往復時間は長くなる。その往復時
間の測定は超音波センサ7が接続されている超音波演算
器8で行われる。超音波センサ7から発信した信号の伝
播速度Cは次の式で求めることができる。
【0019】
【数3】
【0020】往復時間、信号の伝播速度C及び軸5の基
礎データにより超音波演算器8に内蔵するマイクロコン
ピュータの演算機能で予圧量を換算する。そしてこの換
算された予圧量を設定された予圧量と比較する。すなわ
ち超音波演算器8の表示部の予圧指示値が設定された予
圧量より大きいかどうか比較する。設定された予圧量よ
り少ない場合には、さらに軸の端部に取り付けられた軸
受ナット6を締め付けて引張り応力を与え、軸5の長さ
を伸ばし、超音波センサ7から発信される信号の往復時
間を測定し、演算機能を用いて予圧量を換算する。ここ
で設定された予圧量と同じになったとき、すなわち測定
した予圧量が目標値に達した段階で予圧の設定が完了す
る。つまり、軸受ナット6の締付を止め、円すいころ軸
受1、2に適正な予圧荷重が設定される。また、上述し
た方法によれば、実予圧荷重の測定も容易に行うことが
できる。つまり、軸受ナット6が締め付けられた状態で
軸の端面5cに超音波センサ7を取り付け、信号を発信
し、軸の端面間の信号の往復時間を測定し、信号の伝播
速度Cと演算機能により予圧量に換算する。このように
して実予圧荷重の測定及び検出が可能である。
【0021】図2は本発明による方法と従来技術による
方法で予圧を設定した場合の、予圧設定精度比較結果で
ある。両方法とも、複数回の測定を行った。図2では、
設定した予圧と実際の予圧の関係を示してある。実予圧
荷重は、軸に張り付けた歪みゲージにより検出した。デ
フピニオン軸受をはじめとして、自動車用軸受の予圧調
整法に広く用いられている方法として、従来技術は前述
の(4)起動トルクを測定する方法である起動トルク法
を用いた。予め、軸方向荷重と起動トルクを測定した
上、軸方向荷重が各設定予圧と等しくなる場合の起動ト
ルクを求めておく。その設定起動トルクとなるように軸
受ナットを締め付けて、その際の実予圧荷重を歪みゲー
ジの出力から検出した。本発明による超音波センサ法で
は、イ)の原理による引張り歪みの発生により超音波の
伝播速度が遅くなる方法を利用したものを用いた。図2
より、従来技術の起動トルク法では、大つばところ頭部
との接触によるトルク変動の影響により、設定予圧に対
する実予圧荷重のばらつきが大きいが、超音波センサ法
はこの影響があらわれないので予圧設定精度が高いこと
がわかる。従来技術の起動トルクから予圧を管理する方
法では、設定値に対して実予圧荷重の値が0.75〜
1.5倍の範囲内にばらついているのに対し、超音波セ
ンサを用いる方法では±10%以内に入っている。本実
施例では、以上のように、イ)の方法を用いたが、当
然、測定原理はイ)〜ハ)のいずれの方法であっても問
題ない。
【0022】(第2実施例)図3,4に第2実施例を示
す。図3は間座を用いて予圧を設定する本発明の第2実
施例を示す縦断面図である。図3では、予圧が適正にな
るように円すいころ軸受11、12の内外輪間の内輪間
座19、外輪間座20の軸方向長さを加工し、軸受ナッ
ト16を締め付ける。円すいころ軸受11、12の内外
輪の端面と内輪間座19、外輪間座20を接触させる。
本実施例では、超音波センサ17を機械油などの潤滑剤
を媒体として軸の一方の端面15cに取り付ける。そし
て、予圧の付与は軸受ナット16の軸15への締め付け
により行う。軸受ナット16を締め付け、締め付け中の
実予圧荷重を測定するというものである。軸受ナット1
6の締め付けにより、軸15に応力σが生じる。軸の一
方の端面15cに取り付けた超音波センサ17から信号
を発信する。発信した信号は軸の他方の端面に向かって
軸内を進行する。そして、軸の他方の端面に達した信号
は、そこで反射して折り返し、超音波センサ17が取り
付けられている軸の一方の端面に戻ってくる。予圧の付
与により、軸15に生じた発生応力に比例して超音波の
共振周波数が変化する。本実施例においてはロ)の固有
振動数変化を検出する測定原理を用いる。つまり、軸1
5が伸びれば検出される共振周波数は低くなる。その信
号の往復時間及び引張り応力の測定は超音波センサ17
が接続されている超音波演算器18で行われる。軸15
に軸受ナット16を締め込む前の超音波固有振動数fに
対する超音波センサ17から発信した信号による固有振
動数の変化△fは次の式で求めることができる。
【0023】
【数4】
【0024】固有振動数の変化△f及び軸15の基礎デ
ータにより超音波演算器18の内蔵マイクロコンピュー
タの演算機能で予圧量に換算する。そしてこの換算され
た予圧量を設定された予圧量と比較する。すなわち超音
波演算器18の表示部の予圧指示値が設定された予圧量
より大きいかどうか比較する。設定された予圧量より少
ない場合には、さらに軸の端部に取り付けられた軸受ナ
ット16を締め付け、軸15の長さを伸ばし、超音波セ
ンサ17から発信される信号の共振周波数を低くする。
そして超音波センサ17から発信される信号の固有振動
数の変化△fを求め、同様に演算機能を使用して予圧量
を換算する。第1実施例と同様に、測定した予圧量が目
標値に達した段階で、軸受ナット16の締め付けを止め
れば、円すいころ軸受11、12に適正な予圧荷重を設
定したことになる。また、上述した方法によれば、実予
圧荷重の測定も容易に行うことができる。つまり、軸受
ナット16が締め付けられた状態で軸の端面15cに超
音波センサ17を取り付け、信号を発信し、軸の端面間
の信号の共振周波数を測定し、信号の固有振動数の変化
△fとにより演算機能を用いて予圧量に換算する。この
方法により実予圧荷重の測定が可能になる。
【0025】図4は間座の他にシムを用いた本発明の第
2実施例を示す縦断面図である。特徴となる構造は内輪
間座29及び外輪間座30を内側の円すいころ軸受21
の側面に設け、内輪シム31及び外輪シム32を外側の
円すいころ軸受22の側面に設け、ハウジング23及び
軸25の所定の位置に取り付ける構造である。予圧の付
与及び測定は図3の構造と同じであり、軸受ナット26
を締め付けることにより予圧の設定を行い、超音波セン
サ27から発信し、軸25内を往復する信号を超音波演
算器28内の演算機能を用いて予圧量を求めるものあ
る。このように、超音波センサ27を用いることにより
シム変形などの影響を受けずに高精度の予圧設定及び測
定が可能である。つまり、内輪間座29及び外輪間座3
0や内輪シム31及び外輪シム32の加工精度に影響さ
れず、予圧の付与の際に間座等の変形によって所定の予
圧荷重以上になることがない。また、軸受組込後に所定
の予圧が負荷されているかどうかを容易に測定できる。
以上、本第2実施例は、ロ)の方法を適用したが、当
然、イ)、ハ)の方法であっても適用可能である。
【0026】(第3実施例)図5は自動車用のディファ
レンシャルギヤ(以下、デフギヤと略す)に本発明を適
用した第3実施例を示す縦断面図である。自動車用のデ
ィファレンシャルギヤでは円すいころ軸受は、リングギ
ヤが掻き上げた潤滑油により潤滑されるが、自動車旋回
時に遠心力によってディファレンシャルケース内の潤滑
油が偏った場合には、給油量が減少したり潤滑油が枯渇
したりする。潤滑油の減少や枯渇はフロント側の転がり
軸受で顕著であるため、デフピニオン軸が高速回転する
ことと相まって、特にフロント側の転がり軸受の作動条
件が過酷になる。デフピニオン軸受(円すいころ軸受)
は、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合い位置を一定に
保つために、予圧を付与して使用される。予圧は締付ナ
ットの締込みにより付与される。予圧量が適正値よりも
低過ぎると、デフピニオン軸の支持剛性が低下するた
め、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合い精度が低下し
て異音発生などの不具合を生じる。反対に、予圧の付与
が過大であると、特に過酷条件下で回転するフロント側
の転がり軸受に焼付などの潤滑不良を生じ易くなる。こ
のため、軸受が組み込まれた状態で実予圧荷重を高精度
で管理することは、極めて重要な課題である。本実施例
では、デフピニオン軸受の予圧設定に超音波センサ47
を用いた構造である。具体的には、図5に示すように、
デフピニオン軸45は背面組合せの円すいころ軸受4
1、42の2個で支持される。円すいころ軸受41、4
2はハウジング43の二カ所の軸受面に設けられ、支持
されている。デフピニオン軸45には変速機等に通じる
フランジ44が取り付けられている。ハウジング43の
端部とフランジ44との間には異物等を排除するための
オイルシールが挟まれている。また円すいころ軸受4
1、42の間にはコラプシブルスペーサ49や間座など
が設けられている。デフピニオン軸45の外方端部(リ
ヤ側)にはピニオンギヤ50が取り付けられており、リ
ングギヤ52と噛み合っている。デフピニオン軸45の
内方端部(フロント側)には軸受ナットである締付ナッ
ト46が取り付けられている。
【0027】予圧は締付ナット46の締め込みにより付
与される。予圧が付与されることによりデフピニオン軸
45が伸びる。この状態でデフピニオン軸45の端部に
取り付けられた超音波センサ47から信号が発信する。
発信された信号はデフピニオン軸45のフロント側の端
面からリヤ側の端面に達し、そこで反射して折り返し、
超音波センサ47が取り付けられている軸の一方の端面
に戻ってくる。この信号がデフピニオン軸45の軸端間
を往復する時間を測定する。超音速の伝播速度Cは次の
式で求めることができる。
【0028】
【数5】
【0029】往復する時間と超音波の伝播速度からデフ
ピニオン軸45の軸歪みが求められ、超音波演算器48
内部に内蔵したマイクロコンピュータの演算機能で予圧
に換算し、その結果を超音波演算器48に表示する。こ
れより適切な予圧の測定が可能となる。つまり、軸受摺
動部の摩擦係数のばらつき、起動摩擦モーメント測定精
度の影響を受けず、締付ナット46と軸ネジ部のネジ山
間の摩擦係数のばらつきの影響も受けず、精度の高い予
圧量の測定が可能となる。以上ではデフピニオン軸受に
ついて説明したが、ハブ用軸受についても同様に適用で
きる。図6は自動車のハブ用軸受に本発明を適用した第
3実施例を示す縦断面図である。図6に示すように、円
すいころ軸受であるハブ軸受61、62に予圧を付与す
るための軸受ナット66が軸の端部に取り付けられてい
る。軸の端面には超音波センサ67が接触している。軸
受ナット66を締め付けることにより、予圧の付与が行
われ、超音波センサ67から発信する信号により実予圧
荷重である予圧量を検出するものである。このように、
本発明はハブ用軸受(図6)やデフサイド軸受など予圧
を付与して使用される全ての自動車用軸受に適用するこ
とができる。また、自動車以外にも、予圧を付与して使
用される転がり軸受を内蔵した全ての機械装置に対して
効果がある。本実施例では、測定原理は、イ)の方法を
適用したが、ロ)、ハ)の方法であっても適用可能であ
る。
【0030】(第4実施例)図7(1)は予圧付与用の
軸受ナットや締付ナットを締結する工具に超音波センサ
を内蔵した予圧調整用レンチを用いた本発明の第4実施
例を示す縦断面図である。図7(2)は先端交換ユニッ
トの断面図である。予圧調整用レンチ79内の超音波セ
ンサ77は、超音波センサ77に内蔵された磁石により
一定圧で軸75の端面に押しつけることもできるが、本
実施例では超音波センサ77をセンサ押圧バネ80によ
り一定圧で接触させている。この状態で、締付ナット7
6を締め込むことにより、締め込み量に応じた実予圧荷
重がリアルタイムに超音波演算器78にモニターでき
る。予圧量が目標値に達した段階で、締付ナット76の
締め込みをやめれば、適正な予圧荷重が設定できる。予
圧調整用レンチ79と超音波センサ77を一体化するこ
とにより、予圧調整用レンチ79と超音波センサ77が
別体の場合に比べて、高精度の予圧設定が極めて容易に
行える。予圧調整用レンチ79の大きさ、先端交換ユニ
ット81の形状・寸法などを用途に応じて変えること
で、予圧を付与して使用される転がり軸受の全ての用
途、例えば、自動車用、工作機械用、各種産業機械用等
に適用可能である。前述の第1〜3実施例においても、
本実施例の予圧調整用レンチを用いることにより、更に
予圧調整作業が簡単に行えるようになる。予圧設定精度
を更に向上させるために、軸75をわずかに回転させな
がら締付ナット76を締め込んでもよい。また、超音波
検出原理は、イ)、ロ)、ハ)いずれの方法でも適用可
能である。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、超音波
の伝播特性が応力状態によって変化するという原理を転
がり軸受の予圧設定・管理に適用することにより、予圧
を付与して使用される転がり軸受の実予圧荷重を簡単な
方法で測定することができるため、高精度な予圧設定・
管理が可能となる。
【0032】具体的には、機械装置への軸受の組み込み
の際および組み込んだ状態で実予圧荷重が容易に測定で
きる。そのため、自動車部品、電機部品、工作機械や産
業機械等の部品として軸受を装置に組み込む量産組立て
ラインでの予圧設定・予圧管理及び品質保証段階での予
圧測定法として適する。さらに、自動車、電機製品、機
械装置等の保守・定期点検や回転状況の変化の異常点検
にも適する。従来の予圧荷重の測定方法は、簡便に行な
えるものは実予圧荷重が高精度で測定できなかったり、
実予圧荷重が高精度で測定できるものは付帯装置・設備
が必要でかつ大がかりになり、設備のコストが高いとと
もに測定に習熟を要し量産品の測定に不適であった。本
発明の測定法は、この問題を解決して上記用途に優れた
効果を発揮する。
【0033】なお、図8は予圧設定法の長所、短所を比
べた比較表である。この表からもわかるように従来の予
圧設定法に比べ本発明である超音波の信号を用いる方法
が優れている。特に、図8によれば、本発明は実予圧荷
重の測定が容易であり、予圧荷重の設定、測定が高精度
で行うことができ、予圧荷重の設定、測定のための装置
を簡易な構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例を示す縦断面図であ
る。
【図2】図2は本発明による方法と従来技術による方法
で予圧設定した場合の、予圧設定精度比較結果である。
【図3】図3は間座を用いて予圧を設定する本発明の第
2実施例を示す縦断面図である。
【図4】図4は間座の他にシムを用いて予圧を設定する
本発明の第2実施例を示す縦断面図である。
【図5】図5は自動車用のディファレンシャルギヤに本
発明を適用した第3実施例を示す縦断面図である。
【図6】図6は自動車のハブ用軸受に本発明を適用した
第3実施例を示す縦断面図である。
【図7】図7(1)は予圧付与用の軸受ナットや締付ナ
ットを締結する工具に超音波センサを内蔵した予圧調整
用レンチを用いた本発明の第4実施例を示す縦断面図で
ある。図7(2)は先端交換ユニットの断面図である。
【図8】図8は予圧設定法の長所、短所を比べた比較表
である。
【符号の説明】
1、2 円すいころ軸受 3 ハウジング 5 軸 6 軸受ナット 7 超音波センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも軸の一部がハウジングの内部
    に軸受を介して組み込まれて、該軸の軸方向に対向して
    少なくとも2個以上の接触角を有する軸受が配置されて
    回転する軸受装置において、軸受ナットで予圧を付与
    し、超音波センサから軸の端面間を往復する信号を発信
    し、該信号の受信信号を演算機能を備えた測定器に表示
    して予圧量を測定することを特徴とする転がり軸受の予
    圧量検出方法及び装置。
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