JP4010483B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の側面衝突時に車体側壁と乗員との間にエアバッグを展開させるサイドエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の側面衝突時に乗員を保護するための装置として、リッド及びケースを備えたモジュールケースにエアバッグを収納したエアバッグモジュールをシートバックの側面に配置し、このエアバッグモジュールから膨張する前記エアバッグの圧力で前記リッドを開放することにより、そこに形成された開口から前記エアバッグを車室内に展開させるサイドエアバッグ装置が知られている。
【0003】
このサイドエアバッグ装置では、エアバッグは、図6に示すように、乗員の胸部付近にのみ展開され、車両の側面衝突時に乗員がドア等の車両側壁にぶつかるのを防止している。
ところが、より強い側面衝突が起こった場合でも乗員を保護するためには、乗員の腰部から肩部にかけての広い範囲にエアバッグを展開するのが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単にエアバッグを大きくしただけでは、インフレータから噴出するガス流がエアバッグの隅々まで効率良く回り込まず、すばやくエアバッグを展開させることができない。また、エアバッグが厚み方向にも膨らんでしまい、体積が非常に大きくなることから、インフレータも大きいものを使用する必要が生じ、コスト上も望ましくない。
この点、特開平10−273010号公報では、エアバッグを上、中、下に3分割し、上部と下部にまずガス流を送り込み、上部及び下部と中央とを仕切る隔壁に小さな通気孔を複数設け、この通気孔から中央のエアバッグ部にガス流を流すサイドエアバッグ装置について記載されている。このようにすることにより、まず上部と下部のエアバッグ部分を展開して、これに次いで中央のエアバッグ部分が広がるようにしている。
【0005】
しかし、このようなサイドエアバッグ装置では、頭を保護する上部及び腰部から胸部を保護する下部は、すばやく展開できるものの、中央の肩部から胸部を保護する部分へは絞られた通路を通る必要があり、遅れて展開されてしまう。すなわち、エアバッグの全体にわたってすばやく展開することができない。
また、従来のサイドエアバッグ装置では、エアバッグのガス排出口が車両前方に向けて設けられていたため、エアバッグの展開に使用されたガスが乗員の顔等に当たって乗員に不快感を与えるおそれがあった。
【0006】
さらに、乗員は、腰部では強い荷重を受けることができるが、胸部や頭部は腰部に比べて、あまり強い荷重を受けることができないことから、サイドエアバッグ装置は、部位に応じてエアバッグ内の圧力を調整できるのが望ましい。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、第一の目的は、車両の側面からの衝突時に少なくとも乗員の腰部から肩部の広い範囲に渡ってすばやくエアバッグを展開することができ、かつ、インフレータからのガスを乗員保護のために有効利用することができるサイドエアバッグ装置を提供することである。また、第二の目的は、エアバッグの展開時に、展開に使用された排気ガスが乗員の顔等に当たることのないサイドエアバッグ装置を提供することである。さらに、第三の目的は、エアバッグの部位に応じてエアバッグ内の圧力を調整することができるサイドエアバッグ装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためになされた請求項1に記載のサイドエアバッグ装置は、車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータを点火させることにより、乗員の腰部から肩部にかけてと車体側壁との間にエアバッグを展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグにガス流入口側から車両前方に向かって延在する隔壁部を設けて、インフレータからのガスが通流する流路を形成するとともに、前記インフレータは前記乗員が座る座席のシートバックに配置され、前記エアバッグの前記隔壁部は、ガス流入口の上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部と、ガス流入口の下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部とを有し、前記流路は、これらの第1、第2隔壁部に挟まれて形成される第1流路と、この第1流路から前記第1隔壁部の上部に回りこんで車両後方へ延びる第2流路と、前記第1流路から前記第2隔壁部の下部に回りこんで車両後方へ延びる第3流路と、を備え、前記第2流路は、端末近傍において、末端側に向かって断面積が徐々に狭くなるように形成され、前記第2流路及び前記第3流路のそれぞれの末端に前記エアバッグのガス排出口を設け、前記第3流路のガス排出口の断面積より前記第2流路のガス排出口の断面積を大きくすることにより、前記第3流路の圧力より前記第2流路の圧力を小さくしたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項1に記載の発明によると、車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータを点火させることにより、乗員の腰部から肩部にかけてと車体側壁との間にエアバッグを展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグに隔壁部を設けて、インフレータからのガスが通流する流路を形成したことにより、
(1)エアバッグに付加した隔壁部でエアバッグ内のガスの流れを制御することができるようになるので、エアバッグ全体に短時間でガスを行き渡らせることができる。その結果、より広域を乗員の保護エリアとすることができる。
(2)また、隔壁部の配置や面積(形状)を変えてインフレータからのガスが通流する流路を形成すれば、保護エリアにおけるエアバッグの展開形状を乗員保護に対して最適化することができる。
(3)また、第2流路及び第3流路の末端にのみ前記エアバッグのガス排出口を設けたことにより、インフレータで発生したガスを第2流路の末端までエアバッグから系外へ排出しないため、ガスのエネルギーを乗員の保護に有効に利用することができる。
(4)また、第2流路の端末近傍を、下流側に向かって断面積が徐々に狭くなるように構成したことにより、上流側から下流側に向かってガスが徐々に流れ難くなるので、エアバッグ内から系外へ簡単にガスが抜けなくなる。その結果、エアバッグ内の圧力を高めることができるので、エアバッグの展開速度を速くすることができる。
(5)また、前記インフレータは、前記乗員が座る座席のシートバックに配置され、前記エアバッグの前記隔壁部は、ガス流入口の上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部と、ガス流入口の下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部を有し、前記流路をこれらの第1、第2隔壁部に挟まれて形成される第1流路と、この第1流路から前記第1隔壁部の上部に回りこんで車両後方へ延びる第2流路と、前記第1流路から前記第2隔壁部の下部に回りこんで車両後方へ延びる第3流路とから構成したことにより、第1流路から上下の第2流路、第3流路ヘガスが流れ、エアバッグ全体、特に上下に短時間でガスを行き渡らせることができる。
(6)また、前記第2流路及び前記第3流路のそれぞれの末端にガス排出口を設け、前記第3流路のガス排出口の断面積より前記第2流路のガス排出口の断面積を大きくすることにより、前記第3流路の圧力より前記第2流路の圧力を小さくしたので、エアバッグ内の腰部側の圧力を高くして肩部側の圧力を低く調整することができる。
【0020】
また、請求項2に記載のサイドエアバッグ装置は、車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータを点火させることにより、乗員の腰部から肩部にかけてと車体側壁との間にエアバッグを展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグにガス流入口側から車両前方に向かって延在する隔壁部を設けて、インフレータからのガスが通流する流路を形成するとともに、前記インフレータは前記乗員が座る座席のシートバックに配置され、前記エアバッグの前記隔壁部は、ガス流入口の上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部と、ガス流入口の下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部とを有し、前記流路は、これらの第1、第2隔壁部に挟まれて形成される第1流路と、この第1流路から前記第1隔壁部の上部に回りこんで車両後方へ延びる第2流路と、前記第1流路から前記第2隔壁部の下部に回りこんで車両後方へ延びる第3流路と、を備え、前記第2流路は、端末近傍において、末端側に向かって断面積が徐々に狭くなるように形成され、前記第2流路及び前記第3流路のうち、第2流路の末端にのみガス排出口を設けることにより前記第3流路の圧力より前記第2流路の圧力を小さくしたことを特徴とする。
【0021】
かかる構成によれば、前記第2流路及び前記第3流路のうち、第2流路の末端にのみガス排出口を設けることにより前記第3流路の圧力より前記第2流路の圧力を小さくしたので、エアバッグ内の腰部側の圧力を高くして肩部側の圧力を低く調整することができる。
【0022】
また、請求項3に記載のサイドエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置であって、前記第1流路の途中には、エアバッグの厚みを少なくするとともに、ガス流を前記第2流路と前記第3流路に分岐する第3隔壁部が形成されていることを特徴とする。
【0023】
かかる構成によれば、前記第1流路の途中には、エアバッグの厚みを少なくするとともに、ガス流を前記第2流路と前記第3流路に分岐する第3隔壁部が形成されていることにより、エアバッグの容積の増大を抑えつつ乗員の保護エリアを大きくすることができる。
【0028】
また、請求項4に記載のサイドエアバッグ装置は、車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータを点火させることにより、乗員の腰部から肩部にかけてと車体側壁との間にエアバッグを展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグにガス流入口側から車両前方に向かって延在する隔壁部を設けて、インフレータからのガスが通流する流路を形成するとともに、前記インフレータは前記乗員が座る座席のシートバックに配置され、前記エアバッグの前記隔壁部は、ガス流入口の上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部と、ガス流入口の下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部とを有し、前記流路は、これらの第1、第2隔壁部に挟まれて形成される第1流路と、この第1流路から前記第1隔壁部の上部に回りこんで車両後方へ延びる第2流路と、前記第1流路から前記第2隔壁部の下部に回りこんで車両後方へ延びる第3流路と、を備え、前記第2流路は、端末近傍において、末端側に向かって断面積が徐々に狭くなるように形成され、前記第2流路の末端に前記エアバッグのガス排出口を設け、前記第1流路の途中には、エアバッグの厚みを少なくするとともに、ガス流を前記第2流路と前記第3流路に分岐する第3隔壁部が形成され、前記第3隔壁部を前記第1流路の上下位置の中央より上寄りに配置することにより、前記第3流路より前記第2流路の圧力を小さくしたことを特徴とする。
【0029】
かかる構成によれば、前記第3隔壁部を前記第1流路の上下位置の中央より上寄りに配置することにより、前記第3流路より前記第2流路の圧力を小さくしたことで、エアバッグ内の腰部側の圧力を高くして肩部側の圧力を低く調整することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
【0031】
以下、本発明に係るサイドエアバッグ装置の実施の形態について図1から図5を参照して説明する。尚、図1は、本発明に係る第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグ展開時の側面図、図2は、図1のエアバッグの詳細な構造を示す図、図3及び図4は、本発明に係るサイドエアバッグ装置で使用する他のエアバッグの種々な展開形状を示す図である。また、図5は、本発明に係るサイドエアバッグ装置の他の実施形態を示す図である。
【0032】
最初に本発明に係る第一実施形態のサイドエアバッグ装置の実施の形態について図1及び図2を参照して説明する。
本発明に係る第一実施形態のサイドエアバッグ装置は、図1に示すように、
シートバック2に設けられ、車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータ3を点火させることにより車体側面と乗員4との間にバッグを展開させて、乗員の腰部から肩部を保護するエアバッグ1と、
前記インフレータ3から前記エアバッグ1のガス流入口1fに流入してきたガスの流れを制御して、腰部から肩部を覆うエアバッグ1の展開形状を形成し易くする3つの隔壁部1a,1b,1cと、
前記エアバッグ1内のガス流路の末端に設けられ、前記エアバッグ1を展開させたガスを系外に排出する2つのガス排出口1d,1eと、
から主要部が構成される。
【0033】
エアバッグ1は、図2に示すように、インフレータ3側に開口を有する袋体であり、インフレータ3側から前方に至る中間において径が増大する形態を有している。開口を縫合により3分割し、ガス流入口1fとガス排出口1d,1eとを形成している。
【0034】
3つの隔壁部1a,1b,1cのうち、第1隔壁部1aは、ガス流入口1fの上から車両前方に向かって延在して設けられている。
尚、図1及び図2中には、ガス流入口1f側の帯状の縫合部とこれよりも縫合されている面積の大きい部分とが例示されている。
また、第2隔壁部1bは、ガス流入口1fの下から車両前方に向かって延在して設けられている。
尚、図1及び図2中には、第1隔壁部1aと同様に、ガス流入口1f側の帯状の縫合部とこれよりも縫合されている面積の大きい部分とが例示されている。
また、第1隔壁部1aと第2隔壁部1bは、ガス流入口1fから車両前方に向かって、図2中のA−A線に対して互いに線対称となるように設けられている。
【0035】
さらに、第3隔壁部1cは、第1隔壁部1aと第2隔壁部1bの間の中央の位置であって、かつ、第1隔壁部1aの左端と第2隔壁部1bの左端とを結ぶ線上に第3隔壁部1cの右端が接する位置に設けられている。
尚、図1及び図2中には、第3隔壁部1cとして円形状の縫合部が例示されている。
【0036】
次に、このような3つの隔壁1a,1b,1cを設けたことにより形成される3つの流路について説明する。
第1流路は、前記隔壁部1aと前記隔壁部1bにより挟まれて形成され、ガス流入口1fから第3隔壁部1cに至るまでの領域である。
第2流路は、第3隔壁部1cにより分岐した後のエアバッグ1の縁部を第1隔壁部1aとにより区画した領域である。従って、第2流路は、第1流路から前記第1隔壁部1aの上部に回り込んで車両後方に延びている。
また、第2流路は、ガス排出口1d近傍においてガスを蛇行させる形状を有し、かつ、ガス排出口1dに向かって流路断面積が減少している。
第3流路は、第3隔壁部1cにより分岐した後のエアバッグ1の縁部を第2隔壁部1bとにより区画した領域である。従って、第3流路は、第1流路から前記第2隔壁部1bの下部に回り込んで車両後方に延びている。
また、第3流路は、ガス排出口1e近傍においてガスを蛇行させる形状を有し、かつ、ガス排出口1eに向かって流路断面積が減少している。
【0037】
2つのガス排出口1d,1eは、エアバッグ1内のガス流路の末端にのみ設けられ、前記エアバッグ1を展開させたガスを系外に排出するためのものである。
本実施形態では、2つのガス排出口1d,1eの口径サイズは同一である。また、2つのガス排出口1d,1eは、図1に示すように、乗員4の後方側ヘ向けて配置されている。
【0038】
次に、このように構成される第一実施形態のサイドエアバッグ装置の作用について図1及び図2を参照して説明する。
(1)車両の衝突時、図示しない加速度センサーからの信号に基づいてエアバッグ1の右端中央部(図1参照)に設けたインフレータ3を点火させることにより、多量のガス、例えば窒素ガスが発生する。発生したガスは、エアバッグ1のガス流入口1fに流入する。
(2)流入したガスは、ガス流入口1fの上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部1aとガス流入口1fの下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部1bとに挟まれる第1流路を通って第3隔壁部1cに向かって流れる。
尚、第3隔壁部1cは、エアバッグ1の容積が必要以上に増大しないように抑えつつ乗員4の保護エリアを大きくするために設けられる。また、隔壁部1a,1b,1cにはガスは通流しない。
(3)第3隔壁部1cでガスの流れは上下に略2等分され、分岐されたガスはそれぞれが第2流路、第3流路を通る。分岐されたガスの一部は第3隔壁部1cの後方に回り込むが、残りの殆どのガスは、流れをエアバッグ1の縁部に沿って外側に反転し、それぞれがガス排出口1d,1eへと向かって流れる。
(4)ガスがガス排出口1d,1eへと向かうに連れて第2流路及び第3流路はその断面積を減少させているので、エアバッグ1内の圧力は、ガス排出口1d,1eの口径サイズを調整することで調整できる。
(5)エアバッグ1を乗員4の腰部から肩部を覆う形状に展開させたガスは、ガス排出口1d,1eから系外へと排出される。
【0039】
このようにエアバッグに3つの隔壁部1a,1b,1cを設けて、インフレータ3からのガスの流れを制御して流路を形成し、乗員4の腰部から肩部を覆うエアバッグ1の展開形状としたことにより、
(1)エアバッグ1に付加した3つの隔壁部1a,1b,1cでエアバッグ1内のガスの流れを制御することができるようになるので、エアバッグ全体に短時間でガスを行き渡らせることができる。その結果、より広域を乗員の保護エリアとすることができる。
(2)また、3つの隔壁部1a,1b,1cの配置や面積(形状)を変えてインフレータ3からのガスが通流する流路を形成すれば、保護エリア(腰部から肩部)におけるエアバッグ1の展開形状を乗員保護に対して最適化することができる。
【0040】
(3)また、前記流路の末端にのみ前記エアバッグ1のガス排出口1d,1eを設けたことにより、インフレータ3からエアバッグ1のガス流入口1fに流入してきたガスを流路の末端までエアバッグ1から系外へ排出しないため、ガスのエネルギーを乗員4の保護に有効に利用することができる。
(4)さらに前記ガス排出口1d,1eを、前記乗員4の後方側へ向けて配置したことにより、エアバッグ1を展開させたガスが乗員4の後方へ排出されるので、ガスが乗員4の顔等に当たって不快感を与えることがない。
【0041】
(5)また、前記流路を、前記エアバッグ1の縁部に沿って形成したことにより、エアバッグ1を中心から外側に速く広く展開することができる。
(6)前記流路を、下流側に向かって断面積が徐々に狭くなるように構成したことにより、上流側から下流側に向かってガスが徐々に流れ難くなるので、エアバッグ1内から系外へ簡単にガスが抜けなくなる。その結果、エアバッグ1内の圧力を高めることができるので、エアバッグ1の展開速度を速くすることができる。
【0042】
次に、本発明に係るサイドエアバッグ装置で使用される他のエアバッグの種々の実施例(展開形状)について図3及び図4を参照して説明する。尚、図3は、エアバッグのガス排出口の種々な変形例を示す図、図4は、エアバッグの隔壁部の種々な変形例を示す図である。
【0043】
最初に図3(a)〜図3(d)を参照してエアバッグのガス排出口の種々な変形例について説明する。尚、第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと同じ部材については同じ符号を付して説明する。
<実施例1>
実施例1のエアバッグの展開形状を図3(a)に示す。
実施例1のエアバッグと第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと構成が異なる点は、実施例1のエアバッグは、図3(a)に示すように、エアバッグを展開させた後に系外へ排出されるガスの2つのガス排出口1d′,1e′の口径d1,d2が、第一実施形態のサイドエアバッグ装置のように両方とも同一サイズではなく、それぞれが異なるように設けた点である。尚、本実施形態では、d2>d1となるように形成している。
【0044】
このように構成したことにより、インフレータ3からのガスがエアバッグに流入すると、2つガス排出口1d′,1e′の口径d1,d2がそれぞれ異なるため、排出口の口径が大きな方から多量のガスが系外に排出されるため、排出口の口径が小さな方のエアバッグ内の圧力が高くなる。従って、本実施形態では肩部側よりも腰部側の圧力が高くなる。
このように2つガス排出口1d′,1e′の口径d1,d2をそれぞれ異なるようにすれば、乗員の肩部側又は腰部側どちらでも重点的に保護することができる。
【0045】
<実施例2>
実施例2のエアバッグの展開形状を図3(b)に示す。
実施例2のエアバッグと第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと構成が異なる点は、実施例2のエアバッグは、図3(b)に示すように、ガス排出口1dをエアバッグの片側(肩部側)にのみ設けてガス流を制御するようにした点である。
【0046】
このように構成したことにより、ガス排出口1dを設けた側と反対側のエアバッグ内の圧力を高くすることができる。すなわち腰部側のエアバッグ内の圧力を高くすることができる。
【0047】
<実施例3>
実施例3のエアバッグの展開形状を図3(c)に示す。
実施例3のエアバッグと第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと構成が異なる点は、実施例3のエアバッグは、図3(c)に示すように、第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグの第1隔壁部を削除して、2つの隔壁部、すなわち第2隔壁部1b及び第3隔壁部1c′でガスの流れを制御するようにした点である。また、ガス排出口1eをエアバッグの片側(腰部側)にのみ設けた点である。
尚、本実施形態では、エアバッグの第3隔壁部1c′の位置は、第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグに設けた位置よりも上方右寄りに移動して設けられている。すなわち、インフレータ3からガス流入口1fに流入してきたガスの流れを2つに分岐することができる位置に設けられる。
【0048】
このように構成したことにより、実施例2のエアバッグよりも腰部側のエアバッグ内の圧力を低くして肩部側の圧力を高くすることができる。
【0049】
<実施例4>
実施例4のエアバッグの展開形状を図3(d)に示す。
実施例4のエアバッグと第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと構成が異なる点は、実施例4のエアバッグは、図3(d)に示すように、エアバッグの基布に2つの穴を開けて2つのガス排出口1d′′,1e′′を形成したものである。
【0050】
このように基布に2つの穴を開けてエアバッグのガス排出口1d′′,1e′′を形成することにより、ガス排出口1d′′,1e′′の加工が容易となる。
【0051】
次に、図4を参照して、エアバッグの隔壁部の種々な変形例について説明する。
尚、第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと同じ部材については同じ符号を付して説明する。
<実施例5>
実施例5のエアバッグの展開形状を図4(a)に示す。
実施例5のエアバッグと第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと構成が異なる点は、実施例5のエアバッグは、ガス流入口1fから車両前方に向かって、図2中のA−A線に対して互いに線対称となるように設けられていた第1隔壁部と第2隔壁部の形状を、長円形状の形状から図4(a)に示すような不等辺山形鋼の断面形状と類似した形状を有する第1隔壁部1a′,第2隔壁部1b′に変え、かつ、ガス排出口2d,2eをガス流入口1fの長手方向のエアバッグ両端部に形成するようにしたものである。
【0052】
このようにガス流入口1fから車両前方に向かって、図2中のA−A線に対して互いに線対称となるように設けられていた第1隔壁部と第2隔壁部の形状を、長円形状の形状から図4(a)に示すような不等辺山形鋼の断面形状と類似した形状を有する第1隔壁部1a′,第2隔壁部1b′に変え、かつ、ガス排出口2d,2eをガス流入口1fの長手方向のエアバッグ両端部に形成するようにしたことにより、シートバック側の乗員の保護エリアをより大きくすることができる。
【0053】
<実施例6>
実施例6のエアバッグの展開形状を図4(b)に示す。
実施例6のエアバッグと第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと構成が異なる点は、実施例6のエアバッグは、図4(b)に示すように、3つの隔壁部を2つの隔壁部2a,2cに減らした点である。
2つの隔壁部2a,2c、すなわち第1隔壁部2a,第2隔壁部2cのうち靴べらのような形状をした第1隔壁部2aは、ガス流入口1fの下方にのみ流入したガスが流れるように、エアバッグのガス排出口3d側とガス流入口1f側とを仕切るように設けられている。第1隔壁部2aにより形成される第1流路は、ガスの流路径が下流側に向かって徐々に拡径するように配置されている。
一方、円形状の第2隔壁部2cは、第1流路を通過したガスがエアバッグ内で反転してガス排出口3dへと流れるときに、エアバッグ内の縁部に沿って流れる外側のガスの流速が早くなるので、外側のガスが内側にも流れるようにガスを分岐するのに適した位置に配置されている。
このように配置することにより、第1隔壁部2aの上部と第2隔壁部2cとの間に第2流路を形成している。また、エアバッグの縁部と第2隔壁部2cとの間に第3流路を形成している。
【0054】
このように第1隔壁部2aと第2隔壁部2cを配置することで、エアバッグ内のガスの流れを制御でき、かつ、エアバッグ内の圧力を肩部側よりも腰部側を高くすることができる。
【0055】
<実施例7>
実施例7のエアバッグの展開形状を図4(c)に示す。
実施例7のエアバッグと第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと構成が異なる点は、実施例7のエアバッグは、図4(c)に示すように、2つのガス排出口4d,4eに隣接する第1隔壁部3a,第2隔壁部3bの形状を、エアバッグ内で反転しガス排出口4d,4eへ向うガスの流路径のパターンにあわせて変えたものである。
本実施形態では、エアバッグ内で反転しガス排出口4dへ向う第2流路のガスの流路径w4は、略一定となるように設けられている。これに対し第3流路の流路径は、下流側に向かってw1>w2>w3となっている。このような流路径のパターンに合わせて2つの隔壁部3a,3bの形状を形成することで第3流路のガス流れを第2流路のガス流れよりも多くし、ガス排出口4eの口径をガス排出口4dの口径より小さくすることによりガスの速度エネルギーを圧力のエネルギーに変えるようにしたものである。その結果、エアバッグ内の圧力を肩部側より腰部側を高くすることができる。
尚、本実施形態での流路径はw1>w2>w3となっているが、w1=w2>w3またはw2>w1,かつw2>w3となるように第1隔壁部3a,第2隔壁部3bの形状を形成しても良い。すなわち、第3流路の途中に最小断面部が設けられていればよい。
【0056】
このようにエアバッグ内で反転しガス排出口4d,4eへ向うガスの流路径のパターンにあわせて第1隔壁部3a,第2隔壁部3bの形状を変えることにより、任意にガスの流れを制御することができるので、エアバッグ内の圧力を肩部側または腰部側のうちどちらでも必要に応じて高くすることができる。
また、第3流路の途中に最小断面部を設けて、その最小断面部以降の流路部分の圧力が小さくなるようにすれば、エアバッグ内の圧力を最小断面部の断面積の大きさを変えることで調整できる。
【0057】
<実施例8>
実施例8のエアバッグの展開形状を図4(d)に示す。
実施例8のエアバッグと第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグと構成が異なる点は、実施例8のエアバッグは、図4(d)に示すように、円形状の第3隔壁部3cを、インフレータ3からガス流入口1fに流入する第1流路のガスを略2等分する位置ではなく、所定の比率で分岐できるように位置を上寄りにずらして配置したものである。
【0058】
このように第3隔壁部3cの位置を、上寄りにずらして配置することにより、第2流路のガスの流れよりも第3流路のガスの流れを多くすることができる。その結果、ガス排出口1d,1eは同一の口径サイズなので、エアバッグ内の圧力は、腰部側の圧力を肩部側よりも高くすることができる。
【0059】
次に、本発明に係るサイドエアバッグ装置の他の実施形態について図5を参照して説明する。このサイドエアバッグ装置は、上述したサイドエアバッグ装置とは異なり、エアバッグをシートバック側ではなくシート側に展開するように構成したものである。
本発明に係る他の実施形態のサイドエアバッグ装置は、図5に示すように、
シート11に設けられ、車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータ12を点火させることにより車体側面と乗員13との間にバッグを展開させて、乗員13の腰部から肩部を保護するエアバッグ10と、
前記エアバッグ10に設けられ、インフレータ12からガス流入口10fに流入してきたガスの流れを制御して腰部から肩部を覆うエアバッグ10の展開形状を形成し易くする第1隔壁部10a及び第2隔壁部10cと、
前記エアバッグ10内のガス流路の末端に設けられ、前記エアバッグ10を展開させたガスを系外に排出するガス排出口10dと、
から主要部が構成される。
【0060】
次に、このように構成される本発明に係る他の実施形態のサイドエアバッグ装置の作用について図5を参照して説明する。
(1)車両の衝突時、図示しない加速度センサーからの信号に基づいてエアバッグ10の下端中央部に設けたインフレータ3を点火させることにより、多量のガス、例えば窒素ガスが発生する。発生したガスは、エアバッグ10のガス流入口10fに流入する。
(2)流入したガスは、円形状の第2隔壁部10cで2つに分岐される。
尚、円形状の第2隔壁部10cは、エアバッグ10の容積増大を抑えつつ乗員の保護エリアを大きくするために設けられる。
(3)第2隔壁部10cで2つに分岐されたガスは第2流路及び第3流路を通り、シートバック側の中央部から車両前方に延びた突起状の第1隔壁部10aの後流で合流した第4流路を通り、ガス排出口10dへと流れる。
尚、本実施形態のガス排出口10dは、乗員13の後方側に配置されている。
(4)第4流路の終端部は、その一部のみが開放されてガス排出口10dが形成されている。このためガス排出口10dに近いエアバッグ10の縁部側はガスが抜け易く第1隔壁部10a側を流れるガスは、滞留しやすく系外に排出し難い。
尚、エアバッグ10内の圧力は、ガス排出口10dの口径サイズを調整することで調整できる。
(5)エアバッグ10を腰部から肩部を覆う形状に展開させたガスは、ガス排出口10dから系外へと排出される。
【0061】
このようにエアバッグ10に2つの隔壁部10a,10cを設けて、インフレータ12からのガスの流れを制御して流路を形成し、乗員13の腰部から肩部を覆うエアバッグ10の展開形状としたことにより、
(1)エアバッグ10に付加した2つの隔壁部10a,10cでエアバッグ10内のガスの流れを制御することができるようになるので、エアバッグ10全体に短時間でガスを行き渡らせることができる。その結果、より広域を乗員13の保護エリアとすることができる。
(2)また、2つの隔壁部10a,10cの配置や面積(形状)を変えてインフレータ12からのガスが通流する流路を形成すれば、保護エリアにおけるエアバッグ10の展開形状を乗員保護に対して最適化することができる。
【0062】
(3)また、前記流路の末端にのみ前記エアバッグ10のガス排出口10dを設けたことにより、インフレータ12からのガスを流路の末端までエアバッグ10から系外へ排出しないため、ガスのエネルギーを乗員13の保護に有効に利用することができる。
(4)さらに前記ガス排出口10dを、前記乗員13の後方側へ向けて配置したことにより、エアバッグ10を展開させたガスが乗員13の後方へ排出されるので、ガスが乗員13の顔等に当たって不快感を与えることがない。
【0063】
(5)また、前記流路を、前記エアバッグ10の縁部に沿って形成したことにより、エアバッグ10を中心から外側に速く広く展開することができる。
(6)前記流路を、下流側に向かって断面積が徐々に広くなるように構成したことにより、上流側から下流側に向かってガスが徐々に流れ易くなるので、下流側では、簡単にエアバッグ10内から系外へガスが抜ける。その結果、エアバッグ10内の圧力は、肩部側よりも腰部側を高くすることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上の構成と作用からなる本発明によれば、以下のような発明の効果を奏する。
1.本発明によれば、車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータを点火させることにより、乗員の腰部から肩部にかけてと車体側壁との間にエアバッグを展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグに隔壁部を設けて、インフレータからのガスが通流する流路を形成したことにより、
(1)エアバッグに付加した隔壁部でエアバッグ内のガスの流れを制御することができるようになるので、エアバッグ全体に短時間でガスを行き渡らせることができる。その結果、より広域を乗員の保護エリアとすることができる。
(2)また、隔壁部の配置や面積(形状)を変えてインフレータからのガスが通流する流路を形成すれば、保護エリアにおけるエアバッグの展開形状を乗員保護に対して最適化することができる。
2.また、前記流路の末端にのみ前記エアバッグのガス排出口を設けたことにより、インフレータで発生したガスを流路の末端までエアバッグから系外へ排出しないため、ガスのエネルギーを乗員の保護に有効に利用することができる。
3.また、前記ガス排出口を、前記乗員の後方側へ向けて配置したことにより、エアバッグを展開させたガスが乗員の後方へ排出されるので、ガスが乗員の顔等に当たって不快感を与えることがない。
4.また、前記流路を、前記エアバッグの縁部に沿って形成したことにより、エアバッグを中心から外側に速く広く展開することができる。
5.また、前記流路を、下流側に向かって断面積が徐々に狭くなるように構成したことにより、上流側から下流側に向かってガスが徐々に流れ難くなるので、エアバッグ内から系外へ簡単にガスが抜けなくなる。その結果、エアバッグ内の圧力を高めることができるので、エアバッグの展開速度を速くすることができる。
6.また、前記流路は途中に最小断面部を有し、その最小断面部以降の流路部分の圧力が小さくなるようにしたことにより、エアバッグ内の圧力を最小断面部の断面積の大きさを変えることで調整できる。
7.また、前記インフレータは、前記乗員が座る座席のシートバックに配置され、前記エアバッグの前記隔壁部は、ガス流入口の上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部と、ガス流入口の下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部を有し、前記流路をこれらの第1、第2隔壁部に挟まれて形成される第1流路と、この第1流路から前記第1隔壁部の上部に回りこんで車両後方へ延びる第2流路と、前記第1流路から前記第2隔壁部の下部に回りこんで車両後方へ延びる第3流路とから構成したことにより、第1流路から上下の第2流路、第3流路ヘガスが流れ、エアバッグ全体、特に上下に短時間でガスを行き渡らせることができる。
8.また、前記第1流路の途中には、エアバッグの厚みを少なくするとともに、ガス流を前記第2流路と前記第3流路に分岐する第3隔壁部が形成されていることにより、エアバッグの容積の増大を抑えつつ乗員の保護エリアを大きくすることができる。
9.また、前記第2流路及び前記第3流路のそれぞれの末端にガス排出口を設け、前記第3流路のガス排出口の断面積より前記第2流路のガス排出口の断面積を大きくすることにより、前記第3流路の圧力より前記第2流路の圧力を小さくしたので、エアバッグ内の腰部側の圧力を高くして肩部側の圧力を低く調整することができる。
10.また、前記第2流路及び前記第3流路のうち、第2流路の末端にのみガス排出口を設けることにより前記第3流路の圧力より前記第2流路の圧力を小さくしたので、エアバッグ内の腰部側の圧力を高くして肩部側の圧力を低く調整することができる。
11.また、前記第3隔壁部を前記第1流路の上下位置の中央より上寄りに配置することにより、前記第3流路より前記第2流路の圧力を小さくしたことで、エアバッグ内の腰部側の圧力を高くして肩部側の圧力を低く調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一実施形態のサイドエアバッグ装置のエアバッグ展開時の側面図である。
【図2】図1のエアバッグの詳細な構造を示す図である。
(a)図1のエアバッグの正面図である。
(b)図2(a)のA−A断面図である。
(c)図2(a)のB−B断面図である。
【図3】本発明に係るサイドエアバッグ装置で使用される他のエアバッグの種々な実施例(展開形状)を示す図である。図3(a)〜図3(d)は、エアバッグのガス排出口の種々な変形例を示す図である。
【図4】本発明に係るサイドエアバッグ装置で使用される他のエアバッグの種々な実施例(展開形状)を示す図である。図4(a)〜図4(d)は、エアバッグの隔壁部の種々な変形例を示す図である。
【図5】本発明に係るサイドエアバッグ装置の他の実施形態を示す図である。
【図6】従来のサイドエアバッグ装置を説明するための図である。
【符号の説明】
1,10 エアバッグ
1a,1a′,2a,3a,10a 第1隔壁部
1b,1b′,2c,3b,10c 第2隔壁部
1c,1c′3c 第3隔壁部
1d,1d′,1d′′,2d,4d,10d ガス排出口
1e,1e′,1e′′,2e,4e ガス排出口
1f、10f ガス流入口
2 シートバック
3,12 インフレータ
4,13 乗員
11 シート
d1,d2 口径
w1,w2,w3,w4 ガス流路径
Claims (4)
- 車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータを点火させることにより、乗員の腰部から肩部にかけてと車体側壁との間にエアバッグを展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置において、
前記エアバッグにガス流入口側から車両前方に向かって延在する隔壁部を設けて、インフレータからのガスが通流する流路を形成するとともに、
前記インフレータは前記乗員が座る座席のシートバックに配置され、
前記エアバッグの前記隔壁部は、ガス流入口の上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部と、ガス流入口の下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部とを有し、
前記流路は、これらの第1、第2隔壁部に挟まれて形成される第1流路と、この第1流路から前記第1隔壁部の上部に回りこんで車両後方へ延びる第2流路と、前記第1流路から前記第2隔壁部の下部に回りこんで車両後方へ延びる第3流路と、を備え、
前記第2流路は、端末近傍において、末端側に向かって断面積が徐々に狭くなるように形成され、
前記第2流路及び前記第3流路のそれぞれの末端に前記エアバッグのガス排出口を設け、
前記第3流路のガス排出口の断面積より前記第2流路のガス排出口の断面積を大きくすることにより、前記第3流路の圧力より前記第2流路の圧力を小さくしたことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータを点火させることにより、乗員の腰部から肩部にかけてと車体側壁との間にエアバッグを展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置において、
前記エアバッグにガス流入口側から車両前方に向かって延在する隔壁部を設けて、インフレータからのガスが通流する流路を形成するとともに、
前記インフレータは前記乗員が座る座席のシートバックに配置され、
前記エアバッグの前記隔壁部は、ガス流入口の上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部と、ガス流入口の下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部とを有し、
前記流路は、これらの第1、第2隔壁部に挟まれて形成される第1流路と、この第1流路から前記第1隔壁部の上部に回りこんで車両後方へ延びる第2流路と、前記第1流路から前記第2隔壁部の下部に回りこんで車両後方へ延びる第3流路と、を備え、
前記第2流路は、端末近傍において、末端側に向かって断面積が徐々に狭くなるように形成され、
前記第2流路及び前記第3流路のうち、第2流路の末端にのみガス排出口を設けることにより前記第3流路の圧力より前記第2流路の圧力を小さくしたことを特徴とするサイドエアバッグ装置。 - 前記第1流路の途中には、エアバッグの厚みを少なくするとともに、ガス流を前記第2流路と前記第3流路に分岐する第3隔壁部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
- 車両の衝突時、加速度センサーからの信号に基づいて、インフレータを点火させることにより、乗員の腰部から肩部にかけてと車体側壁との間にエアバッグを展開させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置において、
前記エアバッグにガス流入口側から車両前方に向かって延在する隔壁部を設けて、インフレータからのガスが通流する流路を形成するとともに、
前記インフレータは前記乗員が座る座席のシートバックに配置され、
前記エアバッグの前記隔壁部は、ガス流入口の上から車両前方に向かって延在する第1隔壁部と、ガス流入口の下から車両前方に向かって延在する第2隔壁部とを有し、
前記流路は、これらの第1、第2隔壁部に挟まれて形成される第1流路と、この第1流路から前記第1隔壁部の上部に回りこんで車両後方へ延びる第2流路と、前記第1流路から前記第2隔壁部の下部に回りこんで車両後方へ延びる第3流路と、を備え、
前記第2流路は、端末近傍において、末端側に向かって断面積が徐々に狭くなるように形成され、
前記第2流路の末端に前記エアバッグのガス排出口を設け、
前記第1流路の途中には、エアバッグの厚みを少なくするとともに、ガス流を前記第2流路と前記第3流路に分岐する第3隔壁部が形成され
前記第3隔壁部を前記第1流路の上下位置の中央より上寄りに配置することにより、前記第3流路より前記第2流路の圧力を小さくしたことを特徴とするサイドエアバッグ装置。
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