JP4010293B2 - 金属パッケージの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、様々な電子機器に使用される圧電振動子・発振器、弾性表面波(SAW)デバイスや、半導体デバイスなどの表面実装型電子デバイスに関し、特に圧電振動片、SAW素子などの圧電素子や半導体集積回路(IC)チップなどの電子部品を実装して気密に封止するための金属パッケージ及びその製造方法に関する。
従来より電子機器の小型化、薄型化に伴い、圧電デバイスなどの電子部品はより一層の小型化・薄型化が要求されると共に、回路基板等への実装に適した表面実装型のものが多用されている。一般に表面実装型の圧電デバイスは、セラミックなどの絶縁材料で形成したパッケージに圧電振動片を封止する構造が広く採用されており、このようなセラミックパッケージとして、例えばセラミック材料のシート材を積層した箱型ベースを蓋で気密に封止したものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
セラミックパッケージは、セラミック粉体を焼成してセラミックシート材を成形するので、加工性が低く、そのために複雑な形状や高い寸法精度を達成することが困難で、その割に製造コストが高いという問題がある。また、セラミック焼成品は多孔質なため、圧電デバイスなどのように高度な気密性・封止性能が要求される場合には、十分な厚さが必要である。更に、セラミック焼成品は延性及び展性に欠け、比較的脆弱で割れ易い性質がある。これらの問題点は、圧電デバイスの更なる小型化を図る上で妨げとなる虞がある。
そこで、より加工性・成形性に優れ、高い寸法精度が実現可能で比較的低価格な金属材料で作られた表面実装型のパッケージが提案されている。或る金属パッケージは、金属板からなるベースに貫通孔を設け、これに端子をガラス材料などの絶縁材でベースから電気的に絶縁して挿通し、該端子に水晶振動片を接続して片持ちに支持する(例えば、特許文献2〜4を参照)。更に、金属ベース下面の略全面に絶縁材を形成しかつ該絶縁部を貫通してアース端子を突出させたり(特許文献2、3を参照)、金属ベースの表面に絶縁膜を形成しかつその上に導体パターンを形成して、端子と電気的に接続する配線を設けた金属パッケージ(特許文献3を参照)が知られている。また、別の金属パッケージは、枠状構造の金属ベースに、金属平板に円柱の電極を接合した金属リードを高融点ガラスなどの絶縁材で融着して合体ベースを形成し、これに水晶振動片を実装して金属キャップで封止する(例えば、特許文献5を参照)。
特開2002−135074号公報 特開2002−84159号公報 特開2002−280868号公報 特開2003−86723号公報 特開2002−124382号公報
これら従来の金属パッケージは、いずれも金属ベースの貫通孔に挿通した端子部品を絶縁材で一体に接着固定する構造のため、絶縁材と金属ベース及び端子部品との間に十分な密着強度及び気密性を確保することが必要である。しかしながら、通常プレス加工や打ち抜き加工等の機械加工で形成される金属ベースや端子部品は、絶縁材との接着面が円滑で密着性が低く、その接着面積は、パッケージを小型化するほど小さくなって密着強度が低下するので、絶縁材は剥離やクラックが発生し易くなり、気密性を低下させ又は損なう虞がある。また、パッケージを組み立てるための部品点数が多く、しかも端子部品などを位置決めしてガラス材料を焼成するなど、組立工程が比較的複雑で、そのために組立精度にばらつきが生じ易く、製造コストの増大、歩留まりの低下を招くなどの問題がある。
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属材料を用いて高精度にかつ低コストで製造され、高い強度、気密性及び信頼性を確保することができ、小型化・薄型化を実現可能な電子部品のパッケージ、及びそのようなパッケージを比較的容易にかつ歩留まり良く製造し得る方法を提供することにある。
更に本発明の目的は、かかるパッケージを用いることにより、小型化、高い信頼性及び低コスト化を実現し得る電子デバイスを提供することにある。
本発明によれば、上記目的を達成するために、電子部品を実装する金属ベースと該電子部品を気密に封止するべく金属ベースに接合される蓋体とからなる金属パッケージの製造において、金属板の表裏両面にフォトレジスト膜を形成し、該金属板各面において所望の導電部を囲繞する絶縁部のパターンをフォトレジスト膜に転写し、これをマスクとして金属板を両面から所定の深さまでウエットエッチングして、絶縁部に対応する溝を金属板に形成し、該溝に絶縁材料を充填して、導電部を囲繞しかつこれを周囲の金属板から電気的に分離させる絶縁部を形成することにより、金属ベースを製造することを特徴とする金属パッケージの製造方法が提供される。
このように金属板から形成するベースは、パッケージ全体に高い寸法精度が可能であることに加えて、本発明では、フォトリソグラフィ技術を利用して絶縁部のパターンを転写しかつウエットエッチングすることにより、パッケージを小型化しても導電部及び絶縁部の精密な加工及び高い寸法精度が得られ、しかもウエットエッチングされた溝の内面は、比較的粗い面に仕上がっているので、これに充填される絶縁材料の密着性が良く、絶縁部における強度の向上、絶縁部と導電部及び金属板間における高い気密性・封止性能が得られ、信頼性の高い金属パッケージを実現できる。
前記導電部は、金属板を貫通してその表裏両面に露出する、例えば電極端子の形で形成したり、金属板の表裏いずれかの面にのみ露出する、例えば配線の形で形成することができ、従来のように端子用または配線用の部品を別個に必要としないので、部品点数が少なく、組立精度の向上、製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明の方法は、1枚の金属板に多数個分の金属ベースを形成しかつこれを個片化することが可能であり、これによって製造コストを低減することができる。
或る実施例では、前記絶縁部のパターンが、導電部と周囲の金属板間を結合する連結部を設けるための連結部分を有し、前記ウエットエッチングが、該連結部分の裏側に僅かな厚さの連結部を残すように行われ、絶縁部を形成した後に連結部を除去して、導電部を周囲の金属板から完全に分離させる。この連結部により、ウエットエッチングされた溝に絶縁材料を充填して絶縁部を形成する際に、導電部が金属板に固定されるので、作業が容易で高い加工精度が得られる。
前記絶縁材料としては、ガラス材料が有利であり、該ガラス材料が液状ガラスまたは粉末ガラスである場合には、これを前記溝内に入れて焼成することにより、絶縁部をその形状に合わせて容易にかつ高い密着性をもって形成することができる。また、この場合に前記金属板は、ガラス材料と同等または近似する熱膨張率を有する金属材料から形成されることが、パッケージの強度・耐久性・気密性を確保するために有利である。
本発明の別の側面によれば、上述した本発明の方法により製造され、それにより強度を向上させ、高精度で高信頼性の金属パッケージが提供される。
この金属パッケージには、更に金属ベースの裏面に絶縁膜を形成し、かつその上に外部電極を成膜すると共に、外部電極が金属ベースの導電部と電気的に接続することができ、そのまま表面実装に供することができる。
本発明の更に別の側面によれば、このような本発明の金属パッケージと、該金属パッケージ内に気密に収容された圧電素子などの電子部品とを有し、信頼性及び耐久性が高く、より一層小型化の可能な電子デバイスが提供される。
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1(A)、(B)は、本発明を適用した水晶振動子の第1実施例を概略的に示しており、パッケージ1内に厚み滑り振動のATカット水晶振動片2が気密に封止されている。パッケージ1は、金属材料で形成された概ね矩形平板の金属ベース3と、その上面に接合された蓋4とから構成される。蓋4は、例えば金属ベース3と同じ金属材料で、内部に水晶振動片12を収容する空所を画定した箱型に形成されている。金属ベース3及び蓋4を形成する金属材料としては、後述するようにガラス材料と熱膨張率が近似しかつなじみが良い、例えばコバール(Kovar)(商品名)や、NSD(42アロイ))、NSI(42アロイ)などのNiFe合金が好ましい。
金属ベース3の一方の長手方向端部付近には、これを垂直方向に貫通する2個の円柱状の電極端子5、5が設けられている。各電極端子5、5は、その周囲に設けられたガラス材料からなる円筒状の絶縁部6、6によって金属ベース3から電気的に絶縁され、かつ該金属ベースと一体に固着されている。金属ベース3の表面に露出する各電極端子5、5の上端面には、金属バンプ7、7が形成されている。
水晶振動片2は、その両面に励振電極が形成された長方形の水晶薄板からなり、一方の端部即ち基端部には、左右に各励振電極からの引出電極が形成されている。水晶振動片2は、その基端部において引出電極を金属ベース3の前記金属バンプからなる接続電極に整合させ、導電性接着剤8、8で片持ちに略水平に固定しかつ電気的に接続する。蓋4は、水晶振動片2を金属ベース3に実装しかつ周波数を調整した後、窒素又は真空雰囲気内で金属間接合により金属ベースに接合する。このため、接合部9は予め酸またはプラズマ洗浄やメッキ処理により活性化しておくことが好ましい。しかし、上述したコバール等の金属材料になじみが良い低融点ガラスやはんだなどの金属ろう材、その他の公知手段を用いて接合することもできる。
本実施例によれば、図1の金属ベース3は、次のような工程に従って製造することができる。先ず、図2−1に示すように、所定厚さの金属薄板10の表裏両面にフォトレジスト膜11を形成し、フォトリソグラフィ技術を利用して、絶縁部6、6に対応する円形リング状のエッチングパターン12を転写する。エッチングパターン12は、フォトマスクの製作上及び後述するように絶縁部6、6を形成する工程上の理由で、周方向に連続する完全な円形リングではなく、電極端子5、5に相当する円形部分を結合するための連結部13で分断されている。表裏各面の連結部13は、平面上互いに重ならないように配置する。
図2−2に示すように、適当なエッチング液を用いて金属薄板10を両面から所定の深さまでハーフエッチングし、円環状の溝14を形成した後、残存するフォトレジスト膜11を完全に除去する。エッチング量は、金属薄板10が、表裏各面のフォトレジスト膜11の連結部13の裏側に或る僅かな厚さを残存させるように調整する。この残存する連結部分16により、電極端子5、5に対応する円柱部分15が溝14を挟んで金属薄板10と一体に形成される。
次に、溝14内に流動性を有するガラス材料を充填し、焼成して、図2−3に示すように円筒状の絶縁部6、6を形成する。例えば図3に例示するように、図2−2の金属薄板10を作業台17の平滑面上に置き、その表面に十分な量のガラス材料18を供給し、かつスキージ19などの適当な工具で余分なガラス材料を掻き取るようにして、各溝14内にガラス材料を隙間なく詰め込む。前記ウエットエッチングにより形成された溝14の内面は、機械加工に比してかなり粗い面に仕上がっているので、硬化したガラス材料との密着性が良い。従って、絶縁部6、6は円柱部分15及びその周囲の金属薄板10部分と緊密にかつ強固に接着される。
ガラス材料としては、従来からシール用、モールド用又はパッシベーション用として使用されている各種液状(ペースト状を含む)ガラス、粉末ガラス、低融点ガラスを用いることができる。特に金属薄板10がコバールからなる場合には、気密封止を図るという観点から、コバールとの接合性の良さ及び近似した熱膨張率からホウ珪酸ガラス(例えば、NEC真空硝子(株)のKBガラス)、珪酸塩ガラス(例えば、HOYA感光性ガラスPEG3)などが好ましい。
次に、円柱部分15と周囲の金属薄板10部分とを結合する連結部分16を除去し、円柱部分15を完全に分離独立させて、図2−4に示すように電極端子5、5を形成する。連結部分16は、その厚さが薄いので、例えばレーザビームで簡単に削除することができる。他の方法として、ウエットエッチング若しくはドライエッチングで選択的に除去することもできる。これにより、図4に示すように、その周囲を円筒状の絶縁部6で囲繞した円柱状の電極端子5が金属薄板10に一体に形成される。
連結部分16を除去した後には僅かな凹み20が残るが、溝14の幅を予め適当な寸法に設定することによって、電極端子5と周囲の金属薄板10間の電気的絶縁性を確保することができる。更に、電極端子5と周囲の金属薄板10間の電気的絶縁性をより確実にするためには、図2−5に示すように、凹み20も同様にガラス材料を焼成して、絶縁材21、21で充填すれば良い。
また、電極端子5の露出する上端面及び/または下端面は、めっき処理しておくと、後の工程でその上に金属バンプ7を形成したり、配線用の導電パターンを形成することが容易になる。このめっき処理は、例えば電極端子5の露出面にNi/Au膜を金属めっきするなどにより行う。
図5は、図1の電極端子を形成するための別の工程を示している。この変形例では、先ず図5−1に示すように、図2−1と同様に所定厚さの金属薄板10の表裏両面にフォトレジスト膜11を形成し、フォトリソグラフィ技術を利用して第1エッチングパターン22a、22bを転写する。表裏各面の第1エッチングパターン22a、22bは、それぞれ絶縁部6、6の約半分に対応する半円リング状をなし、平面上電極端子に相当する円形部分23を挟んで対向するように配置する。
図5−2に示すように、適当なエッチング液を用いて金属薄板10を両面から所定の深さまでハーフエッチングし、半円リング状の第1溝24a、24bを形成した後、残存するフォトレジスト膜11を完全に除去する。エッチング量は、金属薄板10の厚さの半分より幾分深くなるように調整する。これにより、表面側の第1溝24aと裏面側の第1溝24bとは、金属薄板10の厚さの中央付近で互いに連通する。予め表裏各面の第1エッチングパターン22a、22bをそれぞれ絶縁部6、6の約半分よりも少し大きくして、その両端が平面上互いに幾分重なるように形成すると、両第1溝24a、24bはより確実に連通する。
次に、第1溝24a、24b内に、図2の実施例と同じ流動性ガラス材料を充填し、焼成して、図5−3に示すように半円筒状の第1絶縁部分25a、25bを形成する。第1溝24a、24bが十分に連通していると、図2の場合と同様に金属薄板10の一方の面からガラス材料を充填することができる。
この金属薄板10の表裏両面に、図5−4に示すようにフォトレジスト膜26を再び形成し、フォトリソグラフィ技術を利用して第2エッチングパターン27a、27bを転写する。表裏各面の第2エッチングパターン27a、27bは、それぞれ先に形成した第1エッチングパターン22a、22bを補完してその内側に絶縁部6、6の円形リングを画定するような半円リング状に形成し、同様に平面上電極端子5に相当する円形部分23を挟んで対向するように配置する。
同様に前記エッチング液を用いて金属薄板10を両面からハーフエッチングし、図5−5に示すように半円リング状の第2溝28a、28bを形成した後、残存するフォトレジスト膜26を完全に除去する。各第2溝28a、28bは、それぞれ反対側に形成した第1絶縁部分25a、25bが露出する深さまでエッチングする。これにより、第1絶縁部分25a、25b及び第2溝28a、28bの内側に円柱部分を、周囲の金属薄板10部分から完全に分離独立させて電極端子5、5を形成する。
次に、第2溝28a、28b内に同様に流動性ガラス材料を充填し、焼成して、図5−6に示すように半円筒状の第2絶縁部分29a、29bを形成する。これにより、図6に併せて示すように、その周囲を円筒状の絶縁部6で囲繞した円柱状の電極端子5が金属薄板10に一体に形成される。
図7(A)〜(C)は、本発明を適用した水晶振動子の第2実施例を概略的に示している。第2実施例の水晶振動子は、第1実施例と同様にパッケージ1内に厚み滑り振動のATカット水晶振動片2が気密に封止され、かつパッケージ1は、概ね矩形平板の金属ベース3とその上面に接合された箱型の蓋4とから構成されると共に、金属ベース3及び蓋4は、例えばコバール(Kovar)(商品名)のようにガラス材料と熱膨張率が近似しかつなじみが良い、同じ金属材料で形成されている。
本実施例の金属ベース3は、その一方の長手方向端部付近に、これを垂直方向に貫通する2個の円柱状の電極端子30、31が設けられている。一方の電極端子30は、第1実施例の電極端子5と同様に構成され、その周囲にガラス材料からなる円筒状の絶縁部32が設けられて、金属ベース3から電気的に絶縁されかつ該金属ベースと一体に固着されている。
他方の電極端子31は、金属ベース3の他方の長手方向端部付近に設けられた別の電極端子33と、該金属ベースの表面に形成された配線34により接続されている。電極端子31、33は金属ベース3を垂直方向に貫通して設けられ、配線34と共に、その周囲に設けられたガラス材料からなる絶縁部35によって金属ベース3から電気的に絶縁され、かつ該金属ベースと一体に固着されている。
金属ベース3の表面に露出する電極端子30、31の上端面には、金属バンプ7、7が形成されている。長方形の水晶薄板の両面に励振電極を形成した水晶振動片2は、その基端部において、各励振電極からの引出電極を金属ベース3表面の前記金属バンプからなる接続電極に整合させ、導電性接着剤8、8で片持ちに略水平に固定しかつ電気的に接続する。蓋4は、水晶振動片2を金属ベース3に実装しかつ周波数を調整した後、窒素又は真空雰囲気内で金属間接合により、または他の公知手段を用いて金属ベースに接合する。
第2実施例の金属ベース3を製造する工程を、以下に図8−1乃至図8−5を用いて説明する。電極端子30及びその絶縁部32は、図2−1乃至図2−5に関連して上述した第1実施例の電極端子5及び絶縁部6と同じ工程で形成されるので、その説明は省略し、電極端子31、33及び配線34を形成する要領を説明する。
先ず、図8−1に示すように、所定厚さの金属薄板10の表裏各面に形成したフォトレジスト膜36a、36bに、フォトリソグラフィ技術を利用して、絶縁部35に対応するエッチングパターン37a、37bを転写する。各エッチングパターン37a、37bには、電極端子31、33に相当する円形部分を結合するための連結部38a、38b、39a、39bが設けられ、平面上互いに重ならないように配置される。
図8−2に示すように、適当なエッチング液を用いて金属薄板10を両面から所定の深さまでハーフエッチングし、前記各連結部を除いて絶縁部35に対応する形状の溝40を形成した後、残存するフォトレジスト膜36a、36bを完全に除去する。エッチング量は、エッチングパターン37aの配線34に相当する部分の裏側に金属薄板10が必要な配線の厚さを残すように、また前記各連結部の裏側に或る僅かな厚さを残すように調整する。前記連結部に残存する連結部分41a、41b、42a、42bにより、電極端子31、33に対応する円柱部分43、44及び配線部分45が溝40を挟んで金属薄板10と一体に形成される。
次に、図3に関連して上述した第1実施例と同様にして、従来からシール用、モールド用又はパッシベーション用として使用されている各種粉末ガラス、低融点ガラスのような流動性のガラス材料を溝40内に充填し、焼成して、図8−3に示すように絶縁部35を形成する。前記ウエットエッチングにより形成された溝40の内面はかなり粗い面であるので、硬化したガラス材料との密着性が良く、絶縁部35は円柱部分43、44及び配線部分45並びにその周囲の金属薄板10部分と緊密にかつ強固に接着される。
次に、連結部分41a、41b、42a、42bを除去し、円柱部分43、44及び配線部分45を完全に分離独立させて、図8−4に示すように電極端子31、33及び配線34を形成する。前記各連結部分は、例えばレーザビームやウエットエッチングまたはドライエッチングで選択的に簡単に削除することができる。
各連結部分を除去した後に残る僅かな凹み46は、溝40の円柱部分43、44の周囲に形成する部分の幅を予め適当な寸法に設定することによって、電極端子31、33と周囲の金属薄板10間の電気的絶縁性を確保することができる。更に、図8−5に示すように、凹み46も同様にガラス材料を焼成するなどして、絶縁材47で充填すれば、電極端子31、33と周囲の金属薄板10間の電気的絶縁性をより確実にすることかできる。
図9は、図7に示す第2実施例の変形例による水晶振動子の表面実装に適した構成を示している。この変形例のパッケージ1は、金属ベース3裏面の長手方向両端部付近に絶縁膜48a、48bが形成され、その上に外部電極49a、49bが形成されている。水晶振動片2の基端部側の外部電極49aは、隣接する一方の電極端子30と電気的に接続され、かつ反対側の外部電極49bは、他方の電極端子31に配線34を介して接続された電極端子33と電気的に接続されている。
絶縁膜48a、48bは、例えば二酸化珪素を蒸着またはスパッタリングなどで被着することにより形成される。外部電極49a、49bは、導電材料をメタライズすることにより、例えばCu/Au膜を被着することによって形成される。電極端子30、33の外端面は、例えば予めNi、Auを電解めっきしておくと、その上に外部電極49a、49bを形成することが容易である。
以上、本発明の好適実施例について詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、その技術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。例えば、上記各実施例では、金属薄板に1個の水晶振動子用金属ベースを製造する場合について説明したが、1枚の大きな金属薄板に多数の電極端子及び必要に応じて配線を形成し、これを個片に分割して多数の金属ベースを同時に製造することが可能である。
(A)図は本発明による水晶振動子の第1実施例を、パッケージの蓋を省略して示す平面図、(B)図はそのI−I線における断面図。 図2−1乃至図2−5は、図1の金属ベースに電極端子を形成する工程を順に示し、各図において(A)図は金属ベースの表面を示す部分拡大図、(B)図はその裏面を示す部分拡大図、(C)図は(A)図のII1−II1線乃至II5−II5線における断面図。 図2−3の工程においてガラス材料の充填作業を概略的に示す部分断面斜視図。 金属ベースに形成した電極端子及び絶縁部を拡大して示す斜視図。 図5−1乃至図2−6は、図1の金属ベースに電極端子を形成する別の工程を順に示し、各図において(A)図は金属ベースの表面を示す部分拡大図、(B)図はその裏面を示す部分拡大図、(C)図は(A)図のV1−V1線乃至V6−V6線における断面図。 図5の工程により金属ベースに形成した電極端子及び絶縁部を拡大して示す斜視図。 (A)図は本発明による水晶振動子の第2実施例を、パッケージの蓋を省略して示す平面図、(B)図はそのVII−VII線における断面図、(C)図はその底面図。 図8−1乃至図8−5は、図7の金属ベースに電極端子及び配線を形成する工程を順に示し、各図において(A)図は金属ベースの表面を示す部分拡大図、(B)図はその裏面を示す部分拡大図、(C)図は(A)図の1C−1C線乃至5C−5C線における断面図、(D)図は(A)図の1D−1D線乃至5D−5D線における断面図、(E)図は(A)図の1E−1E線乃至5E−5E線における断面図。 (A)図は図7に示す第2実施例の変形例による水晶振動子の底面図、(B)図はそのIX−IX線における断面図。
符号の説明
1…パッケージ、2…水晶振動片、3…金属ベース、4…蓋、5,30,31,33…電極端子、6,32,35…絶縁部、7…金属バンプ、8…導電性接着剤、9…接合部、10…金属薄板、11,26,36a,36b…フォトレジスト膜、12,37a,37b…エッチングパターン、13,38a,38b,39a,39b…連結部、14,40…溝、15,43,44…円柱部分、16,41a,41b,42a,42b…連結部分、17…作業台、18…ガラス材料、19…スキージ、20,46…凹み、21…絶縁材、22a,22b…第1エッチングパターン、23…円形部分、24a,24b…第1溝、25a,25b…第1絶縁部分、27a,27b…第2エッチングパターン、28a,28b…第2溝、29a,29b…第2絶縁部分、34…配線、45…配線部分、47…絶縁体、48a,48b…絶縁膜、49a,49b…外部電極

Claims (8)

  1. 電子部品を実装する金属ベースと前記電子部品を気密に封止するべく前記金属ベースに接合される蓋体とからなる金属パッケージの製造において、
    金属板の表裏両面にフォトレジスト膜を形成し、前記金属板各面において所望の導電部を囲繞する絶縁部のパターンを前記フォトレジスト膜に転写し、これをマスクとして前記金属板を両面から所定の深さまでウエットエッチングして、前記絶縁部に対応する溝を前記金属板に形成し、前記溝に絶縁材料を充填して、前記導電部を囲繞しかつこれを周囲の前記金属板から電気的に分離させる前記絶縁部を形成することにより、前記金属ベースを製造することを特徴とする金属パッケージの製造方法。
  2. 前記絶縁部のパターンが、前記導電部と周囲の前記金属板間を結合する連結部を設けるための連結部分を有し、前記ウエットエッチングが、前記連結部分の裏側に僅かな厚さの前記連結部を残すように行われ、前記絶縁部を形成した後に前記連結部を除去して、前記導電部を前記周囲の金属板から完全に分離させることを特徴とする請求項1に記載の金属パッケージの製造方法。
  3. 前記絶縁材料がガラス材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属パッケージの製造方法。
  4. 前記金属板が前記ガラス材料と同じ熱膨張率を有する金属材料からなることを特徴とする請求項3に記載の金属パッケージの製造方法。
  5. 前記ガラス材料が液状ガラスまたは粉末ガラスであり、これを前記溝内に入れて焼成することにより前記絶縁部を形成することを特徴とする請求項3または4に記載の金属パッケージの製造方法。
  6. 前記導電部が前記金属板を貫通してその表裏両面に露出するように形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の金属パッケージの製造方法。
  7. 前記導電部が前記金属板の表裏いずれかの面にのみ露出するように形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の金属パッケージの製造方法。
  8. 1枚の金属板に多数個分の金属ベースを形成しかつこれを個片化することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の金属パッケージの製造方法。
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