JP4009600B2 - 内視鏡装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、一端が被検体内に挿入する挿入部に接続された棒状の操作部を備え、その他端に観察装置を着脱自在に接続した内視鏡装置が記載されている。この観察装置は、接眼部に結ばれる観察像を固体撮像素子で撮像し、その信号により、接眼部の光軸と直交する方向に固体画像表示素子を設けて観察像を表示できるようにしたものである。
特許文献1に記載の装置によれば、観察像が操作部に設けられた固体画像表示素子に表示されるので、術者は、接眼部に目を近づけてのぞき込みながら操作する場合に比べて容易に操作を行うことができるものの、例えば、表面反射や液晶の場合には視野角などにより固体画像表示素子の視認性は角度によって大きく変わるので、内視鏡装置の把持方向によっては、固体画像表示素子が見えなくなるという問題があった。
そのような場合には固体画像表示素子を見るために無理な姿勢で操作しなければならず、観察しやすさと操作しやすさとを十分には両立できないという問題があった。
そのため、装置を向ける方向が変わっても、固体撮像表示素子などの表示画面が見やすい携帯型の内視鏡装置が強く求められていた。
この発明によれば、表示装置が操作部に設けられた支持部に回動可能に支持され、その表示画面が把持部の長手方向と交差する軸回りに回動可能とされるので、例えば術者の都合により把持姿勢が変化するなどして、操作部の向きが変わり、把持部の長手方向の向きが変化しても、表示画面をそのような把持部の向きの変化を緩和する方向に回動させることができる。
この発明によれば、操作部材を操作する術者が把持部を把持したときに、表示画面を術者側に回動可能としたので、把持部の長手方向の向きが変わっても術者が表示画面を見やすいように、表示画面を回動させることができる。
この発明によれば、表示装置がアーム部材により、第1の回動支持部と第2の回動支持部とにそれぞれ回動可能に連結されているので、第1の回動支持部が設けられている操作部に対して、2自由度の回動が可能となる。そのため、アーム部材を第1の回動支持部で回動させて、第2の回動支持部が設けられた表示装置を移動させ、その移動位置で、表示装置を第2の回動支持部を中心として回動させることにより表示画面の傾斜を適宜に調整することができる。
したがって、表示装置を適宜の位置で傾斜させることができ、見やすい表示画面の配置位置の範囲を広げることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る内視鏡装置について説明するための斜視説明図である。図2は、本発明の実施形態に係る内視鏡装置を図1とは異なる方向から見た斜視説明図である。図3は、本発明の実施形態に係る内視鏡装置の内部構造の概略を説明するための模式説明図である。なお、図1のX、Y、Z方向は互いに直交する3軸をなしており、便宜的にこれらを用いて方向を参照する場合がある。
本実施形態の内視鏡装置は、図1に示すように、内視鏡1と、被写体を照らす照明光を発する光源装置2と、内視鏡1で得た被写体の像(観察像)を映像化して表示する映像表示装置3(表示装置)とを主要な構成要素として備えている。
挿入部11は、可撓性を有する細長い形状で、操作部12の一端に接続されており、先端に位置する硬質な先端部16と、先端部16に連続して設けられた湾曲部17と、湾曲部17に連続して設けられて操作部12に接続された可撓部18とを備えている。
図3に示すように、先端部16には、照明光に照らされた被写体からの反射光による像を結像する対物レンズ19と、照明光を出射する照明窓16aとが設けられている。湾曲部17および可撓部18には、光源装置2から先端部16に照明光を導くライトガイド11aと、対物レンズ19に結像された像を撮像素子4に導くイメージガイド11bとが内蔵されている。符号60は、イメージガイド11bの操作部12側の光軸である。
なお、撮像素子4は、図3に示すように映像表示装置3に近い位置に設けられる場合と、先端部16に設けられる場合とがある。
操作部12の内部には、図3に示すように、挿入部11から連続してイメージガイド11b、ライトガイド11aが延長され、操作部12の延在方向に沿って設けられている。
イメージガイド11bから撮像素子4へ至る光路は適宜折り畳まれていてもよいが、本実施形態では光軸60上に、集光レンズ4a、撮像素子4が配置されている。
また、操作部12には、映像表示装置3に表示されている映像を後述する画像記録装置32(図3参照)に記録させる画像記録スイッチ32b(図2参照)が設けられている。
光源ランプ21が発した照明光は、集光レンズ23によって集光され、ライトガイド11aに導かれて照明窓16aから出射され、体腔内を照明するようになっている。
映像表示装置3には、被写体の観察像を映像化して表示させるLCD等の表示素子31が表示画面を外側に露出するように設けられている。
脚部51は、コネクタ50から適宜間隔をおいて、表示装置底面3A上に突出された突起である。
ブラケット3a、3aの間は、表示装置取付部12Bを挟持可能な幅だけ離間されている。
支持軸8は、先端側からネジ部8a、軸部8b(図6参照)が形成されてなり、互いの軸部8bが同軸となるように配置されている。
図4(a)、(b)、(c)は、本実施形態の支持部について説明するための左側面、平面、正面説明図である。図1とは異なり、表示素子31が図1のX方向から正対して見ることができるように回動された様子が実線で表されている。映像表示装置3の図1における配置は、図4(a)の二点鎖線により示されている。図5は、ブラケット1bを表示装置取付部12Bに取り付ける様子を示す分解斜視図である。図6は、図4のB部の詳細構成を模式的に説明するための分解斜視図である。
また、係止軸12Dの先端には、雄ネジが形成され、この雄ネジに螺合可能な固定部材55が着脱できるようになっている。そのため、ブラケット1bは、表示装置取付部12Bに装着してから、固定部材55により固定することができる。また必要に応じて取り外すことができるようになっている。
そのため、この状態で把持部10を傾斜させても映像表示装置3の係止状態がずれないので、固定部材55の螺合を容易に行えるという利点がある。
また、映像表示装置3を取り外す際には、固定部材55を外し、さらに係止溝1dに沿って映像表示装置3を把持して移動させなければ取り外すことができないので、固定部材55を外しても映像表示装置3が自重などで自然に脱落することを防止できるという利点がある。
また、誤って固定部材55がしっかり固定されなかった場合でも、映像表示装置3が脱落しにくくなっている。
したがって、映像表示装置3は、同軸に配置された軸孔1cと支持軸8とで規定される回動軸を中心に回動できるようになっている。
ナット56、56の締付力は、ゴム板58を適宜圧縮する大きさとする。そして、ブラケット3aに対するブラケット1bの回動方向の摩擦力を適宜の値となるように、ゴム板58の弾性反発力を調整しておく。その結果、映像表示装置3は、その回動方向の所望位置で摩擦力により静止できるようになっている。
ただし、ナット56は、映像表示装置3の回動後の位置で締め付けて固定し、向きを変える時は、緩められるようにしておいてもよい。この場合、必要に応じてレバー、つまみなどを設けるなど操作容易な形態とすることが好ましい。
本実施形態では、映像表示装置3が、ブラケット1bを介して、表示装置取付部12Bに着脱可能に設けられている。したがって、例えば携帯時には、映像表示装置3を外してコンパクトに収納することができる。また、操作時、観察時には、操作部12に映像表示装置3を装着することにより、操作する手元で観察を行うことができる。
この状態では、表示素子31の表示画面が、把持部10の長手方向に対して略直交する配置となり、術者が図1のZ方向から観察するのに好適な配置となる。
このとき、親指を図示のように上側に向けて術者の前側で把持すると、術者の体は図示のX方向に向いていることになる。この場合、術者は頭を下げて表示素子31を上側(図1のZ方向)からのぞかなくてはならないので、観察を続けるうちには首が疲れる恐れがある。
本実施形態では、このような場合、図4(a)に示すように、映像表示装置3を矢印方向に、例えば90°回動させ、術者の側に表示素子31の表示画面を向けることができる。その結果、表示画面が術者に正対する向きとなるので、見やすい位置となる。すなわち、術者は首を曲げずに前を向く楽な姿勢でX方向から観察することができる。したがって、長時間観察しても疲れにくい姿勢をとることができる。
また術者がのぞきやすくなれば、表示画面が術者に正対する向きとする必要はない。例えば表示画面の表面反射が小さくなり、液晶画面の場合には適切な視野角の範囲に入るなどの見やすい角度となるならば、正対方向から傾斜していても十分に見やすい向きとなる。
本実施形態では、ブラケット1bの開口側の端部を光軸60に沿う方向に切断して回動規制部1eを設け、映像表示装置3が90°回動したときに、表示装置裏面3B側に設けられた係止部3Cが回動規制部1eに係止され、それ以上回動できない構成としている。回動規制部1e、係止部3Cの形状を変更すれば、規制する回動角度の限度は適宜変更できる。
本実施形態では、表示画面が上記の把持姿勢において、表示画面の向きを把持部10の長手方向に対して交差する方向に回動可能として、表示画面が術者の側に回動できるようになっているので、ほとんどの場合、表示画面を見やすい向きに向けることができ、回動できない場合に比べて格段に操作性が向上できるものである。
図7(a)、(b)は、本実施形態の変形例の構成について説明するための、表示装置近傍の平面、正面説明図である。図8は、本実施形態の変形例の動作を説明するための左側面視の動作説明図である。
本変形例は、上記実施形態のブラケット1bに代えて、ブラケット65(支持部)を設け、ブラケット3aとブラケット65の間に、長手方向の両端に軸孔1cと同様の軸孔66c(図6参照)を備える板状のアーム66(アーム部材)を2本設けたものである。以下では、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
ブラケット65は、図7(b)に示すように、表示装置取付部12Bの側面に沿って嵌合可能な平面視略コ字状とされている。また、図8(a)に示すように、コ字の開口を形成する両側面のうちコ字の屈曲側に支持軸8B(第1回動支持部)がそれぞれ同軸に設けられている。
支持軸8Bは、アーム66の端部に設けられた軸孔に円滑に嵌合する軸部材であり、例えば支持軸8と同様の構成を採用することができる。
次に、図8(c)に示すように、アーム66を静止させたまま、支持軸8Aを中心として、映像表示装置3を図示時計回りに回動する。90°回動すると表示装置底面3Aが表示装置受け面12Cに当接し、それ以上回動できなくなる。
このとき、支持軸8Aがブラケット65においてコ字の屈曲側に移動した状態で回動されるので、表示装置取付部12Bの上側の空間で回動が行われる。そのため、表示装置受け面12Cに当接したときにも、映像表示装置3が表示装置取付部12Bの略真上に位置するようにすることができる。すなわち、図4の場合のように、映像表示装置3が光軸60から離れる方向に移動して表示装置取付部12Bの外部の空間に進出しないようにすることができる。
また、映像表示装置3の移動位置を調整することにより、光軸60に交差する方向の重心の移動が小さくなるので、安定して把持することができ、持ちやすく操作しやすいものとなるという利点がある。
図9(a)は、アーム部材の第1変形例について説明するための分解斜視図である。図9(b)は、アーム部材の第1変形例を映像表示装置3に取り付けた様子を示す正面説明図である。図9(c)は、図9(b)におけるC−C断面図である。図10(a)は、アーム部材の第2変形例について説明するための分解斜視図である。図10(b)は、アーム部材の第2変形例を映像表示装置3に取り付けた様子を示す正面説明図である。図10(c)は、図10(b)におけるD−D断面図である。
アーム80は、図9(a)に示すように、スライドアーム81と固定アーム82とからなる。
スライドアーム81は、長手方向の一方の端部に支持軸8Aに回動可能に嵌合する軸孔81cを設け、他方の端部にスライド軸81bを突設し、長手方向左右に、スライド軸81bの突設方向に延ばされたガイド部81a、81aが設けられている。
軸孔82b側には、表示装置取付部12Bと当接する凸部82cが設けられ、スライドアーム81が、固定アーム82と表示装置取付部12Bの側面との間に挟持される隙間が形成される。
したがって、映像表示装置3の移動時にはアーム80を延ばして容易に映像表示装置3を移動でき、固定時には、アーム80を必要な適宜長さに収縮できるので、コンパクトに収納できるという利点がある。また、スライド軸81bを凹凸部83で挟持して固定するので、例えばねじ締めなどの作業が不要となるので、長さ調整が容易となるという利点がある。
アーム84は、図10(a)に示すように、スライドアーム85と固定アーム86とからなる。
スライドアーム85は、長手方向の一方の端部に支持軸8Aに回動可能に嵌合する軸孔85aを設け、中央部に長手方向に沿ってスライド孔85bが設けられている。
固定アーム86のガイド部86b、86bとが形成する幅は、スライドアーム85の短手幅をスライド可能に収めることができる幅とされる(図10(c)参照)。
85を固定アーム86の長手方向にスライド可能に保持し、固定ネジ87をスライド軸86aに螺合することにより、適宜長さで固定できるようになっている。
したがって、映像表示装置3の移動時にはアーム84を延ばして容易に映像表示装置3を移動でき、固定時には、アーム84を必要な適宜長さに収縮できるので、コンパクトに収納できるという利点がある。また、スライド軸86aを固定ネジ87で螺合して固定するので、アーム84の長さを確実に固定することができ、衝撃などに強い構造とすることができるという利点がある。
また、上記の変形例の説明では、簡単のため図7、8においてL字コネクタ50、脚部51を図示しなかったが、図7(b)において、表示装置底面3Aの左右側の表示装置取付部12Bと干渉しない範囲に、配置コネクタ50、脚部51配置することができる。
1b、65 ブラケット(支持部)
1c、66c 軸孔
1e 回動規制部
2 光源装置
3 映像表示装置(表示装置)
3C 係止部
3a ブラケット(支持部)
4 撮像素子(撮像手段)
8 支持軸
8A 支持軸(第2の回動支持部)
8B 支持軸(第1の回動支持部)
10 把持部
11 挿入部
11A 基端部
11b イメージガイド(観察像取り込み部)
12 操作部
12B 表示装置取付部
20 湾曲操作レバー(操作部材)
31 表示素子(表示画面)
57 ワッシャ
58 ゴム板
66、80、84 アーム(アーム部材)
A 凸部
Claims (3)
- 被検体の体腔内に挿入可能な挿入部と、
該挿入部の先端側から前記体腔内の観察像を取り込む観察像取り込み部と、
前記観察像を撮像する撮像手段と、
該撮像手段からの撮像信号に基づいて観察画像を表示する表示画面を含む表示装置と、
把持部が設けられ前記挿入部の基端部に接続された操作部と、
該操作部に設けられ、前記表示装置を回動可能に支持する支持部とを備え、
前記表示画面が、前記把持部の長手方向と交差する軸回りに回動可能とされたことを特徴とする内視鏡装置。 - 前記操作部が前記挿入部の動作を操作する操作部材を備え、
前記把持部が、前記操作部材を操作可能に把持できるように設けられ、
前記表示装置の回動軸が、前記操作部材を操作する術者が前記把持部を把持したときに前記表示画面を術者側に回動可能とする方向に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。 - 前記支持部が、
前記操作部に設けられた第1の回動支持部と、
前記表示装置に設けられた第2の回動支持部と、
前記第1の回動支持部と前記第2の回動支持部とにそれぞれ回動可能に連結されたアーム部材とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡装置。
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