JP4008713B2 - ガラス基板用熱処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガラス基板用熱処理装置に関し、例えば、液晶パネル用のガラス基板や、同液晶パネルに取付けられるカラーフィルター用のガラス基板の焼成や乾燥などに用いられる熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、配向膜や偏向膜が形成された液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板や同LCDに用いられるカラーフィルター(CF)用のガラス基板などの焼成や乾燥に用いる電子具品用の熱処理装置として、炉内においてガラス基板を水平に寝かせた状態で水平方向に直線移動させながら熱処理するものがあった。
【0003】
すなわち、横方向に長い箱型に形成した炉本体の内側面に面状ヒータを貼設して加熱室とするとともに、同加熱室の内部にガラス基板を水平方向に搬送する水平搬送機構を配設し、さらに、加熱室の一端に搬入口を、他端に搬出口を配設して、前記水平搬送機構上に水平に載置したガラス基板を搬入口から搬出口へと直線移動させながら熱処理する熱処理装置があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の熱処理装置は、加熱室の内部においてガラス基板を水平に寝かした状態で移動させるので、加熱室の内部に一度に収納可能なガラス基板の数が限られており、収納可能なガラス基板の数を増やすと加熱室の形状はその分だけ横長となってしまい、熱処理装置を設置するために広いスペースが必要であった。
【0005】
しかも、加熱室の搬入口と搬出口とが、横方向に長い加熱室の一端と、対向する他端とにそれぞれ配置されていて、熱処理後のガラス基板は、搬入口とは正反対に位置する搬出口から搬出されるので、熱処理後のガラス基板に対して新たな処理を行う次工程の装置等を配置する場合は、同装置を熱処理装置の搬出口側に配置するのが最も効率のよい配置となってしまい、ガラス基板の処理工程で用いる装置等の配置が、ある程度限定されてしまっていた。
【0006】
従って、次工程で用いる装置等をあえて搬入口側に配置したい場合には、搬出口側から搬入口側へとガラス基板を移動させるための搬送手段を別途設ける必要があり、コストがかかるとともに搬送手段の配置場所を確保しなければならなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決しながら、省スペースでかつ高清浄度雰囲気での生産性の高い連続熱処理を行えるガラス基板用熱処理装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1記載の本発明では、ガラス基板用の搬入口と搬出口とを備え、内周面にヒータを配設した加熱室内に、ガラス基板を立てた状態で上下方向に伸延する仮想軸線廻りに周回移動させる周回移動機構を設けて、前記搬入口より順次連続搬入したガラス基板を立てた状態で加熱しながら周回移動させ、前記搬出口より搬出可能とした。
【0009】
また、請求項2記載の本発明では、上記周回移動機構は、ガラス基板を立てた状態で一枚ずつ保持する複数の基板保持体を具備することとした。
【0010】
また、請求項3記載の本発明では、上記基板保持体は、仮想軸線を中心として平面視放射状に配設することとした。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係るガラス基板用熱処理装置は、ガラス基板用の搬入口と搬出口とを備え、内周面にヒータを配設した加熱室内に、ガラス基板を立てた状態で上下方向に伸延する仮想軸線廻りに周回移動させる周回移動機構を設けて、前記搬入口より順次連続搬入したガラス基板を立てた状態で加熱しながら周回移動させ、前記搬出口より搬出可能としたものである。
【0012】
上記したように、本熱処理装置は、加熱室内においてガラス基板を立てた状態で移動させるので、ガラス基板を水平に倒した状態で移動させる場合と比べて加熱室の内部に一度に多数のガラス基板を収納することができ、所要面積当たりのガラス基板の処理量を増やして本熱処理装置の生産性を高めることができる。
【0013】
しかも、ガラス基板を上下方向に伸延する仮想軸線廻りに周回移動させるので、ガラス基板の搬入口及び搬出口は、前記軸線を中心としてその周囲360度のどの方向にでも設けることができる。例えば、前記軸線を中心として、搬入口と180度をなす位置に搬出口を設けたり、搬入口と360度をなす位置(すなわち、搬入口と同位置)に搬出口を設けたりすることができる。
【0014】
このように、搬入口と搬出口との位置関係を様々に変化させることができるので、例えば、熱処理後のガラス基板に対して新たな処理を行う次工程の装置等を配置する場合も、かかる次工程の装置を本熱処理装置の周囲360度のどの方向にでも配置することができ、ガラス基板の処理工程に用いる複数の装置等を配置する際に、そのレイアウトの自由度を高めることができる。
【0015】
また、本熱処理装置では、上記したように搬入口より加熱室の内部に順次連続搬入したガラス基板をそのまま周回移動させて前記搬出口より加熱室の外部に搬出する連続処理を行うので、加熱室の内周面に配設した所定数のヒータで効率よくガラス基板を乾燥処理することができ、生産性がきわめて良好である。なお、ヒータとしては、例えば遠赤外線を放射する面状ヒータを用いることができる。
【0016】
しかも、ガラス基板の周回移動に合わせて加熱室の内部の空気も徐々に移動させて、加熱室の内部の空気を緩やかに循環させることができるので、加熱室の内部に局所的な温度の偏りが生じるのを防止してガラス基板を均一に加熱することができる。
【0017】
さらに、ガラス基板の下端が仮想水平面に沿うように周回移動させる場合は、加熱室の高さを少なくとも立てた状態のガラス基板が入る寸法とすればよいので、加熱室の高さを低くして加熱室をコンパクトに形成することができるとともに、加熱室の上下部における温度差も小さくすることができ、温度差によるガラス基板の撓みや歪みを防ぐことができる。しかも、ガラス基板を垂直方向に移動させることなく安定して安全に周回移動させることができる。
【0018】
また、本熱処理装置はガラス基板を周回移動させるので、その周回移動速度を調節することによってガラス基板が加熱室の内部にとどまる時間(処理時間)も調節することができ、ガラス基板の大きさや厚み等に応じて適宜ガラス基板の処理時間を変えて、様々な形態のガラス基板を確実にかつ十分に乾燥処理することができる。なお、ガラス基板の周回回数を変えることにより、前記処理時間を調節してもよい。
【0019】
本熱処理装置の熱処理対象となるガラス基板は、液晶ディスプレイ(LCD)やLCD用のカラーフィルター(CF)などであり、本熱処理装置は、かかる電子部品用途のものを熱処理する場合に好適に用いることができる。なお、上記加熱室には、給気口と排気口とを設け、加熱室内に発生した塵芥などを速やかに排出できるようにしておくことが望ましい。
【0020】
また、前記周回移動機構には、ガラス基板を立てた状態で一枚ずつ保持する複数の基板保持体を設けることができ、同基板保持体を設ければ、立てた状態(起立状態)とすることで不安定で傾倒しやすくなるガラス基板を安全に周回移動させることが可能となり、しかも、一枚のガラス基板が万が一傾倒したとしても、それにより連鎖的に他のガラス基板までもが傾倒して損傷するのを防止することができる。
【0021】
さらに、上記基板保持体を仮想軸線を中心として平面視放射状に配設すれば、限られた面積に効率よく多数の基板保持体を配設して所要面積当たりのガラス基板の処理量を多くし、本熱処理装置の生産性を高めることができる。
【0022】
なお、上記周回移動機構には周知の構造を用いることもできるが、駆動機構を加熱室外に配設して、摺動による塵芥の発生などを可及的に防止することが望ましい。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は本実施例に係るガラス基板用熱処理装置としての乾燥炉Aの斜視による説明図、図2は同乾燥炉Aの正面視による説明図、図3は同乾燥炉Aの平面視による説明図、図4は同乾燥炉Aの正面視による使用状態の説明図である。
【0025】
図示するように、本実施例に係る乾燥炉Aは、被処理物としてのガラス基板Bを熱処理するための円筒状の炉本体1を設けて、同炉本体1の内部に、ガラス基板Bを周回移動させるための周回移動機構2を配設するとともに、炉本体1の外部に、ガラス基板Bを炉本体1に搬入・搬出するための搬入出機構3を配設し、前記炉本体1の内部でガラス基板Bを周回移動させながら熱処理できるように構成している。
【0026】
炉本体1は、金属製の外枠パネルと内枠パネルとの間に断熱材(図示せず)を充填した構造の壁体4によって、左右・前後幅(直径)のほうが高さより長い扁平な円筒状に形成しており、同壁体4の内側面略全体に面状赤外線放射ヒータ5を配設して、炉本体1の内部を加熱・保温機能を備た加熱室6にするとともに、同加熱室6において、ガラス基板Bを所定の温度(本実施例では230℃)で所定時間(本実施例では30分)熱処理するようにしている。
【0027】
炉本体1の周壁4aには、ガラス基板Bを炉本体1の内部(加熱室6)に搬入するための搬入口とガラス基板Bを炉本体1の内部(加熱室6)から搬出するための搬出口との両方を兼ねた搬入出口7を設けている。本実施例では、このように搬入口と搬出口とを単一の搬入出口7で兼ねることにより、本乾燥炉Aによる乾燥処理の前工程で使用する装置と次工程で使用する装置との両方を同方向に配置可能としている。
【0028】
また、炉本体1の天壁4bには図示しない通気口を設けており、同通気口より炉本体1の加熱室6に少量ずつ外気を供給しながら、加熱室6でガラス基板Bを加熱した際に発生する揮発性塵類を加熱室6の外部(炉本体1の外部)へ迅速に排出して、加熱室6の空気を循環させている。そして、これにより揮発性塵類がガラス基板Bに付着するのを防止している。
【0029】
さらに、炉本体1の底壁4cの中央部には、後述する周回移動機構2の回転軸9を通すための挿通口8を設けている。
【0030】
周回移動機構2は、上記底壁4cの挿通口8を通って炉本体1の外部から炉本体1の内部へと炉本体1の中央部を上下方向に伸延する回転軸9の上端に、平面視略円板状に形成した枠支持体10の中心部10aを取り付けて、同枠支持体10にガラス基板Bを立てた状態で保持する基板保持体としての基板保持枠11を平面視放射状に垂設した構成である。
【0031】
枠支持体10は、円板状の中心部10aと円環状の外縁部10bとを前記中心部10aから平面視放射状に伸延した連結杆部10cによって連結した構成であり、中心部10aと外縁部10bとの間には、連結杆部10cによって区切られた複数の開口部10dが形成されている。そして、前記ヒータ5によって温められた炉本体1の内部の空気は、枠支持体10によって遮断されることなく開口部10dを通して自由に行き来することができる。
【0032】
また、基板保持枠11は、略矩形枠状に形成した外枠11aの下辺部側を断面視L字状となるように直角に屈曲させるとともに、下辺部にガラス基板Bの下端部を狭持するための断面視略凹状の狭持体11bを上方に向かって突設し、さらに、外枠11aの両側辺部間にガラス基板Bの側面を支持するための支持杆11cを所定間隔ごとに架設して、ガラス基板Bを確実に保持できるようにしている。
【0033】
なお、上記基板保持枠11は、その側辺部が回転軸9の仮想軸線と所定角度をなすように傾斜させて取り付けており、同基板保持枠11のガラス基板Bを保持する側が上向きとなるようにしている。従って、ガラス基板Bを安定して基板保持枠11に立て掛けることができる。
【0034】
また、隣接する基板保持枠11,11同士は、一方の基板保持枠11が保持しているガラス基板Bに他方の基板保持枠11が接触しないだけの所定間隔を空けて垂設しており、他の基板保持枠11との接触によりガラス基板Bが外的損傷を受けないようにしている。また、上記したように隣接する基板保持枠11,11同士を所定間隔を空けて垂設することにより、他の基板保持枠11とガラス基板Bとの間に緩やかに空気を通して、ガラス基板Bを加熱した際に発生する揮発性塵類がガラス基板Bに付着するのを防止することもできる。
【0035】
さらに、基板保持枠11は、図4に示すように回転軸9から所定距離を離して垂設して、回転軸9の周囲に所定の空間を確保するようにしているので、ヒータ5によって暖められた空気を周回移動機構2の外縁側から中心側へと通り抜けさせて、周回移動機構2の中心付近の密集した箇所にもヒータ5の熱を通すことができ、ガラス基板Bをむらなく乾燥処理することができる。
【0036】
上記構成の周回移動機構2は、回転軸9を上下方向に伸延する仮想軸線廻りに回転させることにより、それに連動して基板保持枠11も回動させて、同基板保持枠11に保持したガラス基板Bも炉本体1の内部において前記仮想軸線廻りに周回移動させることができる。
【0037】
しかも、周回移動機構2に保持される全てのガラス基板Bは、図2及び図4に示すように、その下端が同一の仮想水平面に沿うとともに、図3に示すように、その外縁が平面視円状の炉本体1の内周面に沿うように周回移動するので、炉本体1の形状を前記したような左右・前後幅(直径)のほうが高さより長い扁平な円筒状に形成して、コンパクトな炉本体1とすることができる。
【0038】
なお、回転軸9の回転方向は時計回りでも反時計回りでも良いが、基板保持枠11のガラス基板Bを保持する側が回転方向を向くようにするのが望ましく、かかる回転方向とすることにより、ガラス基板Bをより安定して周回移動させることができる。
【0039】
また、上記周回移動機構2は、ガラス基板Bを立てた状態で一枚ずつ保持する複数の基板保持枠11を具備するので、不安定な状態となりやすい立てた状態(起立状態)のガラス基板Bを安全に周回移動させることができる。
【0040】
しかも、基板保持枠11は平面視放射状に配設しているので、加熱室6の内部に多数の基板保持枠11がコンパクトにまとめられており、多数のガラス基板Bを加熱室6の内部に収納することができる。
【0041】
なお、周回移動機構2は上記した構成に限らず、搬入出口7から搬入されたガラス基板Bを加熱室6の内部において周回移動させて再び搬入出口7へと移動させる機能を有するものであれば周知の構造のものを用いることができるが、いずれにしても周回移動機構2の駆動機構部分は加熱室6の外部に配設して、摺動による塵芥の発生などを可及的に防止することが望ましい。
【0042】
搬入出機構3は、上記炉本体1の搬入出口7の直前方に配置しており、基台12に上下方向に伸延するレール支持柱13を複数本配設し、同レール支持柱13の上端部に前記回転軸9の仮想軸線と直角に交わる仮想線に沿って伸延する搬入出用ガイドレール14を取り付ける一方、同搬入出用ガイドレール14に摺動自在に取り付けたスライド体15にガラス基板Bを支持する支持アーム16を一体的に取り付けて形成している。
【0043】
支持アーム16は、図3からも分かるとおり、搬入出用ガイドレール14と同様に回転軸9の仮想軸線と直角に交わる仮想線に沿って伸延しており、搬入出口7から離れた外縁下端部がスライド体15に取り付けられている。しかも、同支持アーム16は、図1及び図3からも分かるとおり、炉本体1の内部に挿入された際に周回移動機構2の基板保持枠11に沿うように傾斜している。
【0044】
図中、17は前記レール支持柱13及び搬入出用ガイドレール14及びスライド体15を収納する収納部17aと、前工程から搬送されてきたガラス基板Bを起立状態に支持して支持アーム16へとスライド移動させる基板支持部17bとを具備するケーシングである。
【0045】
上記構成の搬入出機構3によれば、スライド体15を搬入出用ガイドレール14に沿って摺動させることにより支持アーム16を炉本体1の内外(加熱室6の内外)へと水平移動させることができ、図示しない基板搬送装置により乾燥炉Aへと搬送されてきたガラス基板Bを支持アーム16により起立状態に支持して、同ガラス基板Bを起立状態のまま炉本体1の搬入出口7から加熱室6へ搬入することができる。
【0046】
逆に、炉本体1の加熱室6に収納されている起立状態のガラス基板Bを支持アーム16によって再び支持して、ガラス基板Bを起立状態のまま搬入出口7から炉本体1の外部へ搬出し、続いて、ガラス基板Bを図示しない基板搬送装置に受け渡すこともできる。
【0047】
なお、搬入出機構3は上記構成に限るものではなく、ガラス基板Bを加熱室6の内部に搬入するとともに、乾燥処理の終わったガラス基板Bを加熱室6の内部から搬出する機能を有するものであれば、周知の構造のものを用いてもよい。
【0048】
また、本実施例では搬入口と搬出口との両方を兼ねた搬入出口7を設けているので、ガラス基板Bを炉本体1に搬入する搬入機構と、ガラス基板Bを炉本体1から搬出する搬出機構とを単一の搬入出機構3で兼ねるようにしているが、搬入口と搬出口とをそれぞれ分けて設ける場合は、搬入機構と搬出機構も分けて設ける必要がある。
【0049】
以上説明してきたように、本実施例における乾燥炉Aは、炉本体1の内部の加熱室6においてガラス基板Bを立てた状態で周回移動させるように構成したので、コンパクトな構成でありながら加熱室6の内部に多数のガラス基板Bを収納することができ、しかも、ガラス基板Bを次々と連続して効率よく乾燥させることができる。
【0050】
さらに、炉本体1の周壁4a及び天壁4bの内側面はもとより、底壁4cの内側面にも回転軸9を通す挿通口8を設けた箇所を除いてはヒータ5を貼設することができるので、四方からガラス基板Bを加熱することができる。
【0051】
本実施例における乾燥炉Aは上記構成であり、以下に一枚のガラス基板Bが本乾燥炉Aへ搬入されて乾燥処理され、その後、搬出されて次工程に受け渡されるまでの工程を説明する。
【0052】
なお、ここでは、ガラス基板Bを液晶ディスプレイ(LCD)用のカラーフィルター(CF)としている。
【0053】
図示しない所定の基板搬送装置により本乾燥炉Aまで搬送されてきたガラス基板Bは、搬入出機構3の支持アーム16に立て掛けられて、同支持アーム16に起立状態に保持される。
【0054】
そして、起立状態のまま搬入出口7より加熱室6に搬入され、周回移動機構2により予め定めれられた所定時間(30分)をかけて漸次時計回りに周回移動しながら加熱される。
【0055】
このとき、ガラス基板Bの周回移動に合わせて加熱室6の内部の空気も徐々に移動させて、加熱室6の内部の空気を緩やかに循環移動させることができるので、加熱室6の内部に局所的な温度の偏りが生じるのを防止して、ガラス基板Bを均一に加熱することができる。
【0056】
なお、ガラス基板Bを加熱室6に搬入する際に、周回移動機構2のすべての基板保持枠11にもれなくガラス基板Bを保持させる必要はなく、周回移動機構2の周回速度に応じて1個飛ばしや複数個飛ばしでガラス基板Bを基板保持枠11に保持させてもよい。また、加熱中に発生する揮発性塵類は図示しない通気口から排出される。
【0057】
次に、加熱室6の内部で前記面状赤外線放射ヒータ5により十分加熱されて乾燥したガラス基板Bは、搬入出機構3の支持アーム16に把持されて起立状態のまま搬入出口7から加熱室6の外部(炉本体1の外部)に搬出され、その後、図示しない基板搬送装置により次工程へ搬送される(図1参照)。
【0058】
このように、本実施例によれば、ガラス基板Bを均一にかつ効率よく連続して乾燥処理できるコンパクトな乾燥炉Aを構築することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、上記してきた態様で実施されるものであり、下記の効果を奏する。
【0060】
(1)請求項1記載の本発明では、ガラス基板用の搬入口と搬出口とを備え、内周面にヒータを配設した加熱室内に、ガラス基板を立てた状態で上下方向に伸延する仮想軸線廻りに周回移動させる周回移動機構を設けて、前記搬入口より順次連続搬入したガラス基板を立てた状態で加熱しながら周回移動させ、前記搬出口より搬出可能としたので、ガラス基板を水平に倒した状態で移動させる場合と比べて加熱室の内部に一度に多数のガラス基板を収納することができ、所要面積当たりのガラス基板の処理量を増やして本熱処理装置の生産性を高めることができる。しかも、ガラス基板を上下方向に伸延する仮想軸線廻りに周回移動させるので、ガラス基板の搬入口及び搬出口は、前記軸線を中心としてその周囲360度のどの方向にでも設けることができる。従って、熱処理後のガラス基板に対して新たな処理を行う次工程の装置等を配置する場合も、かかる次工程の装置を本熱処理装置の周囲360度のどの方向に配置することもでき、ガラス基板の処理工程で用いる複数の装置等を配置する際に、そのレイアウトの自由度を高めることができる。
【0061】
(2)請求項2記載の本発明では、上記周回移動機構は、ガラス基板を立てた状態で一枚ずつ保持する複数の基板保持体を具備することとしたので、不安定な状態となりやすい立てた状態(起立状態)のガラス基板を安全に周回移動させることができるとともに、万が一、一つのガラス基板が傾倒したとしても、それにより連鎖的に他のガラス基板までもが傾倒して損傷するのを防止することができる。
【0062】
(3)請求項3記載の本発明では、上記基板保持体は、仮想軸線を中心として平面視放射状に配設することとしたので、限られた面積に効率よく多数の基板保持体を配設することができ、所要面積当たりのガラス基板の処理量を多くして生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス基板用熱処理装置の一実施例としての乾燥炉の斜視による説明図である。
【図2】同乾燥炉の正面視による説明図である。
【図3】同乾燥炉の平面視による説明図である。
【図4】同乾燥炉の正面視による使用状態の説明図である。
【符号の説明】
A 乾燥炉
B ガラス基板
1 炉本体
2 周回移動機構
3 搬入出機構
5 面状赤外線放射ヒータ
6 加熱室
7 搬入出口
11 基板保持枠
Claims (3)
- ガラス基板用の搬入口と搬出口とを備え、内周面にヒータを配設した加熱室内に、ガラス基板を立てた状態で上下方向に伸延する仮想軸線廻りに周回移動させる周回移動機構を設けて、前記搬入口より順次連続搬入したガラス基板を立てた状態で加熱しながら周回移動させ、前記搬出口より搬出可能としたことを特徴とするガラス基板用熱処理装置。
- 上記周回移動機構は、ガラス基板を立てた状態で一枚ずつ保持する複数の基板保持体を具備することを特徴とする請求項1記載のガラス基板用熱処理装置。
- 上記基板保持体は、仮想軸線を中心として平面視放射状に配設することを特徴とする請求項2記載のガラス基板用熱処理装置。
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