JP4007679B2 - 内面研削装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの内周面を研削するための内面研削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ワークの内面研削では、図4に示すように、切り込み送り速度が大である荒研削、切り込み送り速度が小である仕上げ研削及び切り込み送り量が0であるスパークアウトの各工程が順に実行される。穴径を高精度に仕上げるためには、荒研削から仕上げ研削への切換位置a1、仕上げ研削からスパークアウトへの切換位置a2及び研削工程の終了位置a3を正確に設定する必要がある。
【0003】
そのため、従来より、図5(A),(B)に示すように、ゲージ1により直接ワーク2の穴径を測定しつつ研削加工を行うインプロセスゲージ加工が採用されている。
高精度の研削加工を行うためには、研削中のワーク2の穴径を常時測定することが好ましい。しかし、図5(A)に示すように研削砥石3の先端面3aをワーク2から突出させなければ、ワーク2の穴2aの内周面2bの軸方向全体を加工することができず、また、ゲージ1の測定腕部1a,1aがワーク2内に挿入されたままであると、研削砥石3が測定腕部1a,1aと干渉してしまう。よって、通常、ゲージ1を研削砥石3の矢印方向の往復動と連動させることにより、研削砥石3の往復サイクルと一致する一定の時間間隔をあけて間欠的にゲージ1の測定腕部1a,1aを係合させてワーク2の穴径を測定している。
【0004】
図6は、前記のように一定の時間間隔△Tをあけて穴径を測定した例を示しており、測定時刻T1,T2,T3・・・にゲージ1により穴径が測定されるが、各測定時刻T1,T2,T3・・・の間(時間区分N1,N2,N3・・・)では、前記したようにゲージ1がワーク2から退避しており、ワーク2の穴径は測定されない。よって、前記切換位置a1,a2を正確に予測するためには、各時間区分N1,N2,N3・・・においてワーク2の穴径の変化を予測する必要がある。
【0005】
そのため、従来は、各時間区分N1,N2,N3・・・毎に穴径の平均増加率を求め、次の時間区分では、その平均増加率と同じ平均増加率で穴径が増加するものと仮定して穴径を予測していた。
例えば、図7に示すように、時間区分N4(測定時刻T3から測定時刻T4)での穴径が、一点鎖線で示すように、その時間区分N4の直前の時間区分N3(測定時刻T2から測定時刻T3)における穴径の平均増加率dR3と同じ増加率で増加すると仮定すると、時間区分N4の開始時である測定時刻T3から時間tだけ経過した時点での穴径の予測(予測穴径R')は、下記の式(1)により算出される。
【0006】
【数3】
Figure 0004007679
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来の予測方法は、研削加工を継続すると研削砥石3の切れ味が低下することを考慮していないため、穴径を高精度で予測することができない。
【0008】
例えば、前記図7において実線で示す時間区分N4(測定時刻T3から測定時刻T4)での穴径の平均増加率dR4は、研削砥石3の切れ味の低下のために、前記測定時刻T2から測定時刻T3までの時間区分N3における穴径の平均増加率dR3よりも小さい。従って、前記測定時刻T3から時間tが経過した時点での予測穴径R'は、実際の穴径Rに対して大きな誤差δRを有する。
【0009】
また、研削砥石3を異種のものに交換した場合(例えば、普通砥石からCBNに交換した場合)も、切れ味が大きく変化するため、前記従来の方法では高精度で穴径を予測することは困難である。
【0010】
さらに、研削砥石3を交換しない場合でも、研削加工を繰り返すと、研削砥石の外径寸法が縮小することにより切れ味が変化するため、前記従来の方法では高精度で穴径を予測することは困難である。
【0011】
このような切れ味の変化に起因する穴径の予測誤差が大きいと、前記した切換位置a1,a2を正確に予測することが困難であり、その結果、穴径を高精度に仕上げることが困難となる。
【0012】
本発明は、前記従来の内面研削装置における問題を解決するためになされたものであり、ワークの穴径予測の精度を向上することにより、研削加工の精度を向上することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、第1の本発明は、ワークの穴の内周面を研削する研削砥石と、時間間隔をあけて設定された測定時刻毎に、前記ワークの穴径を間欠的に測定する穴径測定装置と、各測定時刻間の予測穴径を算出し、かつ、前記穴径測定装置が測定した実測穴径と予測穴径とに基づいて、前記研削砥石の加工条件を切り換える制御装置とを備える内面研削装置において、前記制御装置は、研削加工を実行する毎に、連続する2つの測定時刻の間の各時間区分における穴径の平均増加率を算出及び記憶し、今回の研削加工中のi番目の時間区分における予測穴径を、前回の研削加工中のi番目の時間区分における穴径の平均増加率に基づいて算出することを特徴としている。
【0014】
具体的には、前記制御装置は下記の式に基づいて、今回の研削加工中の各時間区分における予測穴径を算出する。
【0015】
【数4】
Figure 0004007679
【0016】
第1の発明の内面研削装置では、前回の研削加工で算出した各時間区分の穴径の平均増加率に基づいて予測穴径を算出するため、穴径を高精度で予測することができる。
【0017】
第2の発明は、ワークの穴の内周面を研削する研削砥石と、時間間隔をあけて設定された測定時刻毎に、前記ワークの穴径を間欠的に測定する穴径測定装置と、各測定時刻間の予測穴径を算出し、かつ、前記穴径測定装置が測定した実測穴径と予測穴径とに基づいて、前記研削砥石の加工条件を切り換える制御装置とを備える内面研削装置において、前記制御装置は、研削加工を実行する毎に、連続する2つの測定時刻の間の期間である各時間区分における穴径の平均増加率を算出及び記憶し、今回の研削加工におけるi番目の時間区分での予測穴径を、少なくとも今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分での穴径の平均増加率と、今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分での予測穴径の実測穴径に対する誤差とに基づいて算出することを特徴としている。
【0020】
第2の発明の内面研削装置では、同一研削加工における前回区分での穴径の平均増加率と、同一研削加工における前回区分での予測穴径の実測穴径に対する誤差とに基づいて各時間区分での予測穴径を算出するため、穴径を高精度で予測することができる。
【0021】
第3の発明は、ワークの穴の内周面を研削する研削砥石と、時間間隔をあけて設定された測定時刻毎に、前記ワークの穴径を間欠的に測定する穴径測定装置と、各測定時刻間の予測穴径を算出し、かつ、前記穴径測定装置が測定した実測穴径と予測穴径とに基づいて、前記研削砥石の加工条件を切り換える制御装置とを備える内面研削装置において、前記制御装置は、連続する2つの測定時刻により規定される各時間区分における穴径の平均増加率を算出及び記憶し、少なくとも今回の研削加工中のi番目の時間区分における予測穴径を、前回の研削加工中のi番目の時間区分での穴径の平均増加率、今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分での穴径の平均増加率、及び今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分終了時の予測穴径の実測穴径に対する誤差とに基づいて算出することを特徴としている。
【0022】
第3の発明では、前記のように少なくとも前回の研削加工中のi番目の時間区分の穴径の平均増加率、今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分での穴径の平均増加率、及び今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分終了時の予測穴径の実測穴径に対する誤差とに基づいて算出するため、高精度で穴径を予測することができ。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の内面研削装置の概略平面図である。この内面研削装置は、大略、ベッド10上に、主軸台12と砥石台13とを設けたものである。
【0024】
主軸台12は、ベッド10上に固定した主軸下部台14と、この主軸下部台14に載置されてX軸方向(図1において上下方向)に移動可能な主軸テーブル15と、この主軸テーブル15に載置されて水平面内で旋回可能な主軸部16とからなる。
【0025】
前記主軸テーブル15は、主軸下部台14に設けた切込みサーボモータ17の駆動によりX軸方向の所定位置に位置決めされる。前記主軸部16は、主軸テーブル15に支軸18を中心として回動自在に設けられている。主軸部16の回動位置は、主軸スイベル用サーボモータ19の駆動により調整可能となっており、これによってワーク2の研削砥石3に対する角度を調節できるようになっている。主軸部16に取り付けられたチャック20には、円筒状のワーク2が保持されている。そして、図示しないモータを駆動すると、ワーク2がチャック20と共に回転するようになっている。
【0026】
前記チャック20内には、本発明の穴径測定装置であるゲージ1が収容されている。このゲージ1は、Z軸方向(図1において左右方向)に移動可能であり、スプリング30によりゲージホルダ29を介して測定腕部1a,1bがワーク2の穴2aの内周面2bと係合する方向に付勢されている。ゲージホルダ29には前記スプリング30の付勢力に抗してゲージ1を後退させるためのレバー31が取り付けられている。
【0027】
砥石台13は、砥石台本体21と、この砥石台本体21上をZ軸方向(図1において左右方向)に往復移動可能に設けた砥石テーブル22と、この砥石テーブル22に固定したホイールヘッド23とからなる。
【0028】
前記砥石テーブル22は、テーブル駆動サーボモータ24を駆動することにより、砥石台本体21上でZ軸方向の所定位置に位置決めされるようになっている。前記ホイールヘッド23から延びる回転軸25の先端には研削砥石3が固定されている。そして、ホイールヘッド23に内蔵された図示しないモータを駆動すると、このモータに連結された回転軸25と共に研削砥石3が回転し、ワーク2の穴2aの内周面2bを研削できるようになっている。
また、砥石テーブル22の側方の、前記レバー31とZ軸方向に対向する位置には、プッシュアーム32が固定されており、砥石テーブル22が前進すると、プッシュアーム32がレバー31と当接し、スプリング30の付勢力に抗してゲージ1を後退させ、測定腕部1a,1aとワーク2の内周面2bとの係合を解除するようになっている。
【0029】
制御装置28は、演算処理部28aと記憶部28bを備えている。
制御装置28には、前記ゲージ1から測定した穴径を示す信号が入力される。また、制御装置28には、砥石テーブル22の位置を検出する位置検出センサ(図示せず)等の各種のセンサより信号が入力される。
制御装置28は、前記入力信号に基づいて演算処理を実行し、その結果に基づいて、前記切込みサーボモータ17、主軸スイベル用サーボモータ19、テーブル駆動サーボモータ24等を駆動制御する信号を出力する。
【0030】
次に、前記構成からなる内面研削装置の内面研削加工等の動作について説明する。
なお、この内面研削加工では前記図4に示した荒研削、仕上げ研削、及びスパークアウトの各工程を順に実行する。
研削砥石3がワーク2の穴2aの内周面2bに当接した状態で、ワーク2及び回転軸25が回転し、穴2aの内周面が研削される。切り込み送り量は、前記切り込みサーボモータ17を駆動して主軸台15を移動させることにより調節する。
【0031】
また、研削加工中は、前記テーブル駆動サーボモータ24により砥石台22がZ軸方向に一定の時間間隔△Tで往復移動するが、ゲージ1もこの砥石台22の往復移動と連動して砥石台22と同じ時間間隔△TでZ軸方向に往復移動する。従って、前記図5(A)に示すように、研削砥石3がワーク2から突出しているときは、ゲージ1はワーク2から退避しており、測定腕部1a,1aは、ワーク2の穴2aから離れている。しかし、図5(B)に示すように、研削砥石3が後退すると、ゲージ1が前進して測定腕部1a,1aがワーク2の穴2a内に挿入され、穴径が測定される。このような動作により、前記一定の時間感覚△Tで前記ケージ1による穴径の測定が行われる。
【0032】
第1実施形態では、1回試験的にワーク2を研削加工し、その際に収集した学習データを2回目の研削加工時に利用する。また、3回目以降の研削加工時にはその直前の研削加工時の学習データを利用して研削加工を行う。
【0033】
まず、1回目の試験的な研削時には、前記図6に示すように、各測定時刻T1,T2,T3・・・Ti,・・・毎にゲージ1が測定した実測穴径R1,R2,R3・・・Ri,・・・から制御装置28の演算処理部28aが2つの連続する測定時刻間(時間区分N1,N2,N3・・・Ni,・・・)における穴径の平均増加率dR1,dR2,dR3・・・dRi,・・・を算出する。
この平均増加率dRiは下記の式(2)に基づいて算出される。
【0034】
【数6】
Figure 0004007679
【0035】
演算処理部28aが算出した穴径の平均増加率dRiは、記憶部28bに記憶される。
次に、2回目の研削加工では、各時間区分N1,N2,N3,・・・Ni,・・・毎に、前記1回目の試験的研削加工で算出した平均増加率dR1,dR2,dR3,・・・・dRi,・・・を利用して穴径の予測を行う。また、2回目の研削加工でも、各時間区分N1,N2,N3・・・Ni,・・・毎に、穴径の平均増加率dR1,dR2,dR3,・・・dRi,・・・を算出して記憶部28bに記憶する。3回目以降の研削加工では、同様に、1回前の研削加工(前回の研削加工)における各時間区分N1,N2,N3・・・Ni,・・・毎の平均増加率dR1,dR2,dR3,・・・・dRi,・・・を利用して穴径の予測を行うと共に、各時間区分N1,N2,N3・・・Ni,・・・毎に、新たに穴径の平均増加率dR1,dR2,dR3,・・・dRi・・・を算出及び記憶する。
【0036】
具体的には、演算処理部28aは、j回目の研削加工におけるi番目の時間区分Niの開始(測定時刻Ti-1)から時間tが経過した時点での予測穴径R'j,iを下記の式(3)に基づいて算出している。
【0037】
【数7】
Figure 0004007679
【0038】
式(3)において、dRj-1,iはj−1回目の研削加工(前回の研削加工)におけるi番目の時間区分Niにおける穴径の平均増加率、Rj,i-1はj回目の研削加工(今回の研削加工)における測定時刻Ti-1(時間区分Niの開始時)における実測穴径である。
【0039】
例えば、図2に示すように、3回目の研削加工における4番目の時間区分N4(測定時刻T3から測定時刻T4)開始から時間t経過後の予測穴径R'3,4は、2回目の研削加工における4番目の時間区分N4での穴径の平均増加率dR2,4を利用して下記の式(4)により算出される。
【0040】
【数8】
Figure 0004007679
【0041】
このように前回の研削加工時のデータから算出した穴径の平均増加率dRj-1,iを穴径の予測に使用すれば、破線で示すように今回の研削加工における直前の時間区分における穴径の平均増加率dRj,i-1を使用して穴径を予測した場合と比較して、実際の穴径Rj,iに対する誤差δRが小さくなる。よって、高精度でワーク2の穴径を予測することが可能となる。
【0042】
制御装置28は、実測穴径Rj,i又は予測穴径R'j,iが所定の値となったときに、前記切り込みサーボモータ17を制御して切り込み送り速度を変更し、荒研削から仕上げ研削への切換(図4の切換位置a1)、仕上げ研削からスパークアウトへの切換(図4の切換位置a2)を実行する。本実施形態では、前記のように高精度でワーク2の穴径を予測することができるため、切換位置a1,a2を高精度で設定し、穴径を高精度で仕上げることができる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態では、主軸台12と砥石台13等の構造は、前記した第1実施形態と同様であり、制御装置28の機能のみが異なる。
【0044】
第2実施形態の制御装置28は、各時間区分における穴径の平均増加率を演算処理部28aが算出して記憶部28bに記憶させる点では第1実施形態と同様であるが、各時間区分での予測穴径を、同一研削加工における直前の時間区分(前回の時間区分)での穴径の平均増加率と、同一研削加工における直前の時間区分での予測穴径の実測穴径に対する誤差とに基づいて算出している。
【0045】
具体的には、演算処理部28aは、j回目の研削加工におけるi番目の時間区分Niの開始(測定時刻Ti-1)から時間tが経過した時点での予測穴径R'j,iを下記の式(5)に基づいて算出している。
【0046】
【数9】
Figure 0004007679
【0047】
この式(5)において、dRj,i-1は、j回目の研削加工におけるi−1番目の時間区分Ni-1における穴径の平均増加率、Rj,i-1はj回目の研削加工におけるi番目の時間区分Niの開始時(測定時刻Ti-1)の実測穴径、δRj,i-1はj回目の研削加工におけるi−1番目の時間区分の終了時(測定時刻Ti-1)における予測穴径R'j,iのi−1番目の時間区分の終了時の実測穴径Rj,i-1に対する誤差、△Tは時間間隔である。
【0048】
この式(5)は、i番目の時間区分Ni終了時における予測穴径R'j,iの実測穴径Rj,iに対する誤差は、i−1番目の時間区分Ni-1終了時の誤差と等しいと仮定して、穴径を予測するものである。
【0049】
例えば、図3に示すように、3回目の研削加工における4番目の時間区分N4開始から時間t経過後の予測穴径R'3,4は、3回目の研削加工における3番目の時間区分N3における穴径の平均増加率dR3,3、4番目の時間区分N4開始時(測定時刻T3)の実測穴径R3,3、3番目の時間区分N3終了時の予測穴径の実測穴径に対する誤差δR33から下記の式(6)により計算される。
【0050】
【数10】
Figure 0004007679
【0051】
このように、第2実施形態では、同一研削加工時の前回時間区分での穴径の平均増加率を、前回時間区分での予測穴径の実測穴径に対する誤差と、前回及び前々回区分での穴径の平均増加率とに基づいて補正したものを使用して穴径を予測している。よって、前回の時間区分Ti-1における穴径の平均増加率dRj,i-1のみから穴径を予測した場合と比較して、実際の穴径に対する誤差が小さくなる。そして、このように高精度で穴径を予測することができるため、切換位置a1,a2を高精度で設定し、穴径を高精度で仕上げることができる。
【0052】
本発明は、前記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。
例えば、第1実施形態と第2実施形態を組み合わせてもよい。すなわち、制御装置は、今回の研削加工中のi番目の時間区分における予測穴径を、前回の研削加工中のi番目の時間区分の穴径の平均増加率、今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分での穴径の平均増加率、及び今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分終了時の予測穴径の実測穴径に対する誤差とに基づいて算出するものであってもよい。この場合も、高精度で穴径を予測することにより、穴径を高精度で仕上げることが可能となる。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明では、前回の研削工程時の各時間区分における穴径の平均増加率や、同一研削加工における前回時間区分での穴径の平均増加率、及び同一研削加工における前回時間区分での予測穴径の実測穴径に対する誤差に基づいて穴径を予測している。よって、本発明の内面研削装置であれば、高精度で穴径を予測することが可能であるため、高精度で研削砥石の加工条件を切換えて、穴径を高精度で仕上げることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の内面研削装置を示す概略構成図である。
【図2】 第1実施形態における穴径の予測方法を説明するためのグラフである。
【図3】 第2実施形態における穴径の予測方法を説明するためのグラフである。
【図4】 内面研削加工の工程を説明するためのグラフである。
【図5】 (A)及び(B)はインプロセスゲージ加工を説明するための概略図である。
【図6】 インプロセスゲージ加工における穴径の測定を説明するためのグラフである。
【図7】 従来の穴径の予測方法を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1 ゲージ(穴径測定装置)
1a 測定腕部
2 ワーク
3 研削砥石
10 ベッド
12 主軸台
13 砥石台
15 主軸テーブル
20 チャック
28 制御装置
28a 演算処理部
28b 記憶部
i 測定時刻
i 時間区分
j,i 実測穴径
R'j,i 予測穴径
dRj,i 平均増加率
δRj,i 誤差

Claims (4)

  1. ワークの穴の内周面を研削する研削砥石と、
    時間間隔をあけて設定された測定時刻毎に、前記ワークの穴径を間欠的に測定する穴径測定装置と、
    各測定時刻間の予測穴径を算出し、かつ、前記穴径測定装置が測定した実測穴径と予測穴径とに基づいて、前記研削砥石の加工条件を切り換える制御装置と
    を備える内面研削装置において、
    前記制御装置は、研削加工を実行する毎に、連続する2つの測定時刻の間の各時間区分における穴径の平均増加率を算出及び記憶し、
    今回の研削加工中のi番目の時間区分における予測穴径を、前回の研削加工中のi番目の時間区分における穴径の平均増加率に基づいて算出することを特徴とする内面研削装置。
  2. 前記制御装置は下記の式に基づいて、今回の研削加工中の各時間区分における予測穴径を算出することを特徴とする請求項1に記載の内面研削装置。
    Figure 0004007679
  3. ワークの穴の内周面を研削する研削砥石と、
    時間間隔をあけて設定された測定時刻毎に、前記ワークの穴径を間欠的に測定する穴径測定装置と、
    各測定時刻間の予測穴径を算出し、かつ、前記穴径測定装置が測定した実測穴径と予測穴径とに基づいて、前記研削砥石の加工条件を切り換える制御装置と
    を備える内面研削装置において、
    前記制御装置は、研削加工を実行する毎に、連続する2つの測定時刻の間の各時間区分における穴径の平均増加率を算出及び記憶し、
    今回の研削加工におけるi番目の時間区分での予測穴径を、少なくとも今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分での穴径の平均増加率と、今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分での予測穴径の実測穴径に対する誤差とに基づいて算出することを特徴とする内面研削装置。
  4. ワークの穴の内周面を研削する研削砥石と、
    時間間隔をあけて設定された測定時刻毎に、前記ワークの穴径を間欠的に測定する穴径測定装置と、
    各測定時刻間の予測穴径を算出し、かつ、前記穴径測定装置が測定した実測穴径と予測穴径とに基づいて、前記研削砥石の加工条件を切り換える制御装置とを備える内面研削装置において、
    前記制御装置は、連続する2つの測定時刻の間の各時間区分における穴径の平均増加率を算出及び記憶し、
    今回の研削加工中のi番目の時間区分における予測穴径を、少なくとも前回の研削加工中のi番目の時間区分での穴径の平均増加率、今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分での穴径の平均増加率、及び今回の研削加工におけるi−1番目の時間区分終了時の予測穴径の実測穴径に対する誤差とに基づいて算出することを特徴とする内面研削装置。
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