JP4007670B2 - 乾式水道メータ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乾式水道メータに関するもので、特に、窓ガラスの曇りによって指示部における数字車の数値の検針が困難になることを防止する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水道メータにおいて、図18に示すように、下部ケース100内に流入口101と流出口102との間に位置して羽根車室Bを設け、該羽根車室B内に羽根車103を備え、上記羽根車室Bの上部には該羽根車室Bと隔絶するレジスターボックス104を内嵌し、該レジスターボックス104内に設けた回転軸と上記羽根車103との回転をマグネット歯車105で連動させ、レジスターボックス104内には上位桁の数値を示す指針やパイロット針106と料金対象となる下位桁の数値を示す数字車(指示ユニット)107を内蔵し、レジスターボックス104の上部にはガスケット108を介して透明な窓ガラス109を気密的に配置した乾式水道メータがある。
【0003】
そして、この乾式水道メータにおいては、従来、図18に示すように、上記指示ユニット107と窓ガラス109間には数字車の指示数値のみを見ることができるように広い隙間の切欠窓110を形成した窓枠111を配置し、指針やパイロット針106を配置した部分には、指針やパイロット針106の軸を支承する上台板112を設けるとともに該上台板112と窓ガラス109間に、指針やパイロット針106を配置する空間113が形成されている。
【0004】
また、上記レジスターボックス104は、安価で寸法精度が良く強度の高いガラス繊維強化ABS樹脂で成形されている。
なお、図18において、上記窓ガラス109は上ケース114で気密的に押圧保持され、上ケース114には蓋115が開閉可能に備えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来構造の乾式水道メータにおいては、その製造当初はレジスターボックス104内に水分は入っていないため、窓ガラス109の曇りは生じない。
【0006】
しかし、その乾式水道メータの使用時には、上記レジスターボックス104を形成するガラス繊維強化ABS樹脂が水分を透過する性質を有することから、羽根車室B内の水分がレジスターボックス104の壁を透過してレジスターボックス104内に侵入する。このとき、外気温より水温が高く、外気に面した窓ガラス109の温度が低い状態では、連続的に水分がレジスターボックス104内に侵入し、その水分は、比較的広い空間に形成された上記切欠窓110や空間113内における窓ガラス109の下面に付着して結露が生じる。
【0007】
特に、外気温の低下の激しいところでは、上記の結露が多くなり、数字車107の数値及び指針やパイロット針106による数値の読み取りが困難になる。このとき、一般に料金対象となる数値は数字車107の数値であるため、指針やパイロット針106の数値が読みずらくてもあまり問題とされないが、数字車107の数字が窓ガラスの曇りや結露により読みずらくなると検針に支障を招く。
【0008】
また、上記のように窓ガラス109の下面に結露が生じると、これが水滴となって窓ガラス109と指針やパイロット針間にたまり、指針やパイロット針106の回転に支障を招き、特に微少流量域での影響が大きく感度が悪くなる問題があった。
【0009】
また、メータケースの大きさの制限から数字車107の数字が小さく表示されていることから、上記のように単に切欠窓110を形成したものにおいては検針時にその数字が読みずらい問題もあった。この場合、窓枠111に、数字車107の上部に位置して上方へ膨出する凸レンズを形成することも考えられるが、このような凸レンズを形成すると、該凸レンズ部と窓ガラス109間に広い空間が生じ、やはり該部に曇りや結露を生じ、上記の問題が発生する。
【0010】
そこで本発明は、上記各問題を解消する乾式水道メータを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、数字車の上部と窓ガラスの間に透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、指針やパイロット針部側には上記曇り防止板を配置せず、かつ、上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とするものである。
【0012】
本発明においては、曇り防止板と窓ガラスとの隙間が0.4mm以下に設定されているため、水分が上記隙間に侵入して該隙間部の窓ガラス下面に結露した場合、これが隙間内で一様な厚さの水膜に成長し、窓ガラスは曇らない。
【0013】
また、曇り防止板が窓ガラスより断熱性の大きい樹脂で形成され、なおかつ、その隙間が0.4mm以下に保持されているため、該隙間内への対流が起こりにくく、断熱性も保たれているため、外気温の低下が激しい場合に、該曇り防止板が配置されていない部分の窓ガラス下面の温度が曇り防止板の下面よりも冷却される。そのため、指示機構部内の湿気の対流により、その水分は曇り防止板が配置されていない窓ガラス下面に集中して結露し、曇り防止板の下面には結露しない。
【0014】
請求項2記載の第2の発明は、上記第1の発明において、曇り防止板に、数字車の上部に位置して上面が平滑面で下面が凸の凸レンズを形成したものである。
本発明においては、検針時において、数字車の数字が凸レンズで拡大されて目視できるので、料金対象となる数字車の数値の検針が容易になる。しかも凸レンズの上面を平滑面としたので、曇り防止板の上側全面を一様の平滑面にして上記第1の発明と同様の曇り防止を図ることができる。
【0015】
請求項3記載の第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、曇り防止板に、上記曇り防止板と窓ガラスとで形成される隙間の端部を塞ぐ突堤を形成したものである。
本発明によれば、隙間への水分の流入が抑制されるため、より一層曇り防止効果が高まる。
【0016】
請求項4記載の第4の発明は、窓ガラスと指示機構部との間に窓ガラスの下全面に渡る透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、該曇り防止板における数字車の上部以外の板厚を数字車上の板厚の1割以上薄くして形成し、更に上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とするものである。
【0017】
本発明においては、曇り防止板と窓ガラスの隙間により上記第1の発明と同様に窓ガラスの曇りが防止される。
また、曇り防止板における数字車の上部以外の板厚が数字車の上部の板厚より薄く形成されているため、外気温の低下が激しい場合に、その薄肉部の下面が厚肉部の下面よりも冷却される。そのため、指示機構部内の湿気の対流により、その水分は数字車の上部以外の曇り防止板の下面に集中的に結露し、数字車の上部に位置する曇り防止板の下面には結露しない。
【0018】
更に、窓ガラスの下部の全面に渡って断熱性の大きい曇り防止板が配置されているため、該曇り防止板の下面への結露が少なくなる。そのため、水分の透過するレジスターボックスを使用した場合に、その水分の透過量を低減し、指針やパイロット針への水滴の付着を防止する。
【0019】
請求項5記載の第5の発明は、窓ガラスと指示機構部との間に窓ガラスの下全面に渡る透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、曇り防止板における数字車の上部に上面が平滑面で下面が凸の凸レンズを形成し、該曇り防止板における凸レンズ以外の板厚を凸レンズ部の平均厚より1割以上薄く形成し、更に上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とするものである。
【0020】
本発明においては、凸レンズにより上記第2の発明と同様に数字車の数値の検針が容易になり、凸レンズ以外の板厚を凸レンズ部の平均厚より1割以上薄くしたので、上記第4の発明と同様の曇りが防止される。
【0021】
請求項6記載の第6の発明は、上記第4又は第5の発明において、指示機構部内に、数字車部とその他の部分を仕切る隔壁を設けたものである。
本発明においては、隔壁で仕切られた数字車側とは反対側の部屋に、数字車側の部屋よりも多量の水蒸気が侵入する場合に、その水蒸気が隔壁によって数字車側の部屋へ漏出することが防止され、数字車側の曇りが一層抑制される。
【0022】
請求項7記載の第7の発明は、上記第6の発明において、上記隔壁を、指示機構部のほぼ中央部において数字車の軸とほぼ並行に配置したものである。
【0023】
請求項8記載の第8の発明は、上記第1乃至第7のいずれかの発明において、窓ガラスがレジスターボックスに嵌合支持され、指示機構部がレジスターボックス内に配置した下台板と上台板で形成され、その下台板の全周壁を上台板の下面に接するように立上げたものである。
本発明においては、下台板の周壁により、レジスターボックスからの水分の侵入が抑制され、曇りを一層防止することができる。
【0024】
そして請求項9記載の第9の発明は、上記第1乃至第8のいずれかの発明において、窓ガラスがレジスターボックスに嵌合支持され、そのレジスターボックスを、ガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで成形したものである。
【0025】
本発明においては、レジスターボックスの吸水率が、従来のガラス繊維強化ABS樹脂よりも1/10以下になるため、上記の曇り防止と、指針やパイロット針への水滴の付着の防止が一層高まる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1乃至図17に示す好ましい実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
図1乃至図3は第1実施例を示すもので、本発明の要部であるレジスターボックスと、これと窓ガラスで囲まれた内部構造についてのみ示す。このレジスターボックスを収納する下部ケース等の他の構造は上記図18に示す従来構造と同様であるため省略されている。
【0028】
図1乃至図3において、レジスターボックス1は、上方が開口する有底筒状に形成され、上記図18に示す従来構造と同様に下部ケース100内に嵌合配置されるものである。該レジスターボックス1は、上記従来と同様のガラス繊維強化ABS樹脂で成形してもよいが、この樹脂よりも吸水率が小さい樹脂を使用することが望ましい。特に、上記ガラス繊維強化ABS樹脂はその吸水率が0.4%であるが、これよりも1/10以下の吸水率のガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSを使用すると、レジスターボックス1内への水分の透過侵入量を減少して、後述する曇りや結露の防止上有効であるため、実施例では、このガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで成形されている。
【0029】
上記レジスターボックス1内の下部には、有底で上面が開口する筒状の下台板2が嵌合固設され、その底板2bに前記従来構造と同様のマグネット歯車3の回転軸4、指針やパイロット針などの回転軸6などが立設的に支持されている。
【0030】
該下台板2は、底板2bと側部全周に渡る環状の周壁2aをABS樹脂等の樹脂により一体成形してなり、その周壁2aの全上端面が、後述する窓枠12における周壁12aの全下端面に接触するようになっている。また、その上端面には後述する上台板8を嵌合載置するための段部2cが形成されている。更に、その底板2bは、マグネット歯車3が挿入される孔2dと、ピニオンPの下面を袋状に囲む部分に形成した組立用ジグ孔2eを除いた他の全面に形成されている。
【0031】
レジスターボックス1内の中間部の上方寄りには、上台板8が、上記下台板2の周壁2a上に載置して水平に配設され、これを貫通した軸上に指針5やパイロット針7が上台板8上に位置して設けられている。上記指針5やパイロット針7は、図2に示すように、平面から見てレジスターボックス1の略一方の半面側に配置されており、他方の半面側に位置して複数の数字車9を並設してなる指示ユニット10が配置されている。したがって、上記上台板8は、上記指示ユニット10側の略半面を切欠し(図16参照)、この切欠部11から各数字車9の数字が上方より視認できるようになっている。
【0032】
上記下台板2の周壁2a上には、窓枠12が載置されている。該窓枠12は、その外周に上記レジスターボックス1の内面に一ぱいに嵌合する円筒状の周壁12aと、上記指示ユニット10を配置した側の略半面を覆う略半円形の曇り防止板12bとを透明な材料、例えば透明な樹脂で一体成形して形成されている。更に、上記曇り防止板12bの上面12cは、周壁12aの上端面12dよりも僅かに低い面でかつ、平滑面に形成されている。この上面12cと上端面12dとの段差の寸法Hは、後述する曇り防止が可能な寸法に設定するもので、具体的には0.4mm以下にし、更に、望ましくは0.2〜0.3mmの範囲が良い。また、曇り防止板12bの下面12kは、数字車9の回転に支障なく、かつ数字車9の目視検針に支障とならないように、指示ユニット10から若干上方に位置している。
【0033】
また、上記の曇り防止板12bの上面12cには、上記各数字車9における指示すべき1つの数字9aのみが透視される部分を除く他の面(図2の斜線を引いた部分)において不透明塗料2eが塗装され、数字車9の回転軸に沿った細長の無塗装部からなる透明な読み取り窓12fによって検針を容易にしている。
【0034】
また、曇り防止板12bが上記のように略半円状に形成されていることにより、指針5やパイロット針7が存在する側の半円部には、曇り防止板12bは存在しない。
【0035】
上記レジスターボックス1の上部にはガスケット13を介して窓ガラス14が嵌合され、前記図18に示すように、上部ケース114を下部ケース100に螺着することにより、ガスケット13が押圧されて窓ガラス14をレジスターボックス1に気密的に備えるようになっている。そして、この窓ガラス14の加圧によりその下面14aが上記窓枠12における周壁12aの上端面12d上に当接し、これが位置決めとなって、窓ガラス下面14aと曇り防止板12bの上面12c間に上記寸法Hの隙間Dが形成されている。
【0036】
次に本実施例の作用について説明する。
図1のように組み付けられたレジスターボックス1を図18に示す従来のように下部ケースへ組み付けて、この乾式水道メータを水道管へ接続設置すると、羽根車室内の水道水の水分がレジスターボックス1及び下台板2を透過して指示機構部Aに侵入する。この侵入により指示機構部A内は湿気となり、その水分が曇り防止板12bと窓ガラス14との隙間Dの開口端から隙間D内へ侵入し、外気に面した窓ガラス14の温度が低い場合には上記の水分が窓ガラス14の下面に結露する。しかし、上記の隙間Dが0.4mm以下の極めて狭い空間に形成されているため、上記の結露は水滴に成長することなく隙間Dの厚さの一様な水膜に成長し、該部での窓ガラス14の下面が曇り状態とならない。
【0037】
また、曇り防止板12bは、窓ガラス14よりも断熱性が大きい樹脂材で形成されているため、その曇り防止板12bの下面12kは、曇り防止板12bが存在しない部分の窓ガラス14の下面14aより冷えることがない。そのため、指示機構部A内の水分は、曇り防止板12bが存在しない窓ガラス下面14aに集中的に付着し、曇り防止板12bの下面12kには結露(曇り)が生じない。
【0038】
そのため、曇り防止板12bの下部に位置する数字車9の数字を読み取り窓12fから容易に透視して読み取ることが可能になる。
また、上記レジスターボックス1がガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで成形されているため、その吸水率が従来のガラス繊維強化ABS樹脂に比べて1/10以下となり、レジスターボックス1内への水分の透過量を少なくして上記の曇り防止がより高められる。
【0039】
更に、下台板2の周壁2aが全周に渡る環状に形成され、かつ窓枠12の周壁12aの下面まで立上っているとともに底板2bが上記のように形成されていることにより、レジスターボックス1から透過侵入した外気温より高い温度の水蒸気の対流を防ぎ、水蒸気の移動を妨げ、対流による窓ガラス或いは曇り防止板への結露が低減される。
【0040】
本第1実施例のものと、上記従来構造のものを、共に循環水の温度を40℃に、周囲温度を−5℃に維持し、6日間昼夜連続して循環水を循環して曇り状態を目視観察して実験した結果、従来構造のものにおいては数字車の読み取り窓である切欠窓110部の窓ガラス下面に多くの水滴が付着して数字車の数字の判読が困難であったのに対し、本第1実施例のものにおいては、曇り防止板12部以外の窓ガラス14の下面14aに水滴が付着したものの曇り防止板12の下面には水滴が付着せず数字車の判読が極めて良好であった。
【0041】
図4は第2実施例を示す。
本第2実施例は、上記第1実施例にける曇り防止板12bの先端、すなわち隙間Dの開口端側に、窓ガラス14の下面に接触するように上方へ突出する遮蔽壁12pを一体成形し、隙間Dの全周部を閉塞したものである。その他の構造は上記第1実施例と同様である。
本第2実施例においては、上記第1実施例に比べて隙間D内への水分の流入が抑制され、該隙間D部での曇り防止が一層向上する。
【0042】
図5及び図6は第3実施例を示す。
本第3実施例は、上記第1実施例における読み取り窓12f部に、上面が曇り防止板12bの上面12cと面一で下面を下方へ膨出させた凸レンズ12gを、曇り防止板12bと一体に樹脂で成形したものである。該凸レンズ12gは、上方の少なくとも一方向から見たとき、垂直線から60度以内の角度では底面で全反射しない臨界角度以内におさえた形状のレンズに形成されている。
【0043】
その他の構造は上記第1実施例と同一であるため、上記と同一部分には上記と同一符号を付してその説明は省略する。
本第3実施例においては、数字車9の数字が凸レンズ12gで大きく見えるため、検針が容易であり、しかもその凸レンズ12gの形状により、広い視野角を確保でき、より一層検針が容易になる。
【0044】
また、凸レンズ12gの上面は、曇り防止板12bの上面と面一であるため、上記第1実施例と同様に曇り防止板12bと窓ガラス14の隙間D部における曇りは発生しない。また、凸レンズ12g部の板厚は他の部分より厚いため、上記と同様に凸レンズ12g部の下面には曇りは生じない。なお、凸レンズ12gにおける一番薄いところには曇りが生じやすいが、この曇りが他の肉厚の曇り防止板12bや凸レンズ12g部に広がることがなく、数字の読み取りを妨げない。また、下台板2による上記の効果も発揮される。
【0045】
図5及び図6に示す構造の本実施例においても、上記と同様の実験の結果、凸レンズ12gの下面には水滴が付着せず数字車の判読が極めて良好であった。
また、該第3実施例の曇り防止板12bにも上記図4に示したような遮蔽壁12pを一体成形してもよい。
【0046】
図7及び図8は第4実施例を示す。
本第4実施例は、上記曇り防止板12bを窓ガラス14の下部全面に設けるとともに上記数字車9の上部に位置する読み取り窓12f部を厚肉部12hとし、その他の部分を薄肉部12iに形成したものである。その肉厚差は薄肉部12iが厚肉部12hより少なくとも1割以上薄くなるように設定することが望ましい。
【0047】
その他の構造は上記第1実施例と同一であるため、上記と同一部分には上記と同一符号を付してその説明は省略する。
本発明においても、樹脂製の曇り防止板12bを透過して隙間D内へ入った水分は、上記と同様に一様の厚さの水膜となり曇りが発生しない。
【0048】
また、曇り防止板12bの下面においては、指示機構部A内の湿気の移動によってその水分は、厚肉部12hよりも断熱性の小さい、すなわち厚肉部12hよりも低温の薄肉部12iの下面に集中的に付着し、厚肉部12h、すなわち数字車9上に位置する読み取り窓12f部の下面12nには付着しない。
【0049】
したがって、数字車9の読み取りは妨げられない。
更に、窓ガラス14の下部全面に樹脂製の曇り防止板12bが存在することは断熱効果が高まって、該曇り防止板12bの下面への結露が発生しにくくなり、結果としてレジスターボックス1を透過して指示機構部Aへ侵入する水分の量が減る。そのため、上記の曇り防止が一層高まる。
【0050】
また、上記のように侵入水分量が少なくなることは、曇り防止板12bと指針6やパイロット針7との間に水滴が付着することがなく、特に微少流量域において、水滴の付着により指針やパイロット針の感度が低下することを防止できる。
【0051】
更に、上記全面状の曇り防止板12bとともにレジスターボックス1を水分の透過性の悪いもの、例えば上記のようなガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSを使用することにより、上記の曇り及び指針6やパイロット針7の水滴付着による感度低下を一層防止できる。
更に、下台板2による上記の効果も発揮できる。
【0052】
図7及び図8に示す構造の本実施例においても、上記と同様の実験の結果、薄肉部12iの下面には水滴が付着したが、厚肉部12hの下面には水滴が付着せず、数字車の判読が極めて良好であった。
【0053】
図9及び図10は第5実施例を示す。
本第5実施例は、上記第4実施例における曇り防止板12bの肉厚部12hを、上記第3実施例と同一の凸レンズ12gで形成したものである。そして、該凸レンズ12g以外の曇り防止板12bの肉厚は、凸レンズ12gの平均厚さより1割以上薄く形成されている。
【0054】
その他の構造は、上記第4実施例と同一であるため、上記と同一部分には上記と同一符号を付してその説明は省略する。
本実施例においては、上記第4実施例における曇り防止板12bを全面に設けたことによる効果と、上記第3実施例における凸レンズ12gによる効果を発揮できる。
【0055】
また、本第5実施例においても、そのレジスターボックス1を上記のような水分の透過性の悪いもの、例えばガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSを使用してもよい。これにより、上記と同様の効果を発揮できる。更に、上台板2の周壁2aにより水分の侵入が更に抑制され、一層曇り防止効果が向上する。
【0056】
図9及び図10に示す構造の本実施例においても、上記と同様の実験の結果、薄肉部12iの下面には水滴が付着したが凸レンズ12gの下面には水滴が付着せず、数字車の判読が極めて良好であった。
【0057】
図11乃至図17は第6実施例を示す。
本第6実施例は、数字車側の部屋と指針やパイロット針側の部屋とを隔壁で2分して曇り防止を図ったものである。
【0058】
該第6実施例において、上台板8の下面には、図13乃至図16に示すように、指示機構部A内を、数字車9からなる指示ユニット10を配置した部屋20と指針5やパイロット針7が配置された側の部屋21とに2分する隔壁22が、上台板8と一体に成形されて垂設されている。該隔壁22はマグネット歯車や他の歯車等の回転伝達や組立上に支障とならない位置に設けられるもので、図の実施例では、図13及び図14に示すように、指示機構部Aの中央部に位置し、かつ数字車9の軸9aに並行して配置されている。更に、該隔壁22には、図15及び図16に示すように、マグネット歯車3やその他の歯車等と干渉しないように切欠部23が形成されている。
【0059】
下台板2の上面中央部には、図13及び図17に示すように、上記隔壁22の下端が嵌合するリブ24が形成され、上記隔壁22の下端がリブ24内に嵌合して下台板2に達するようになっている。なお、この隔壁22は必ずしも下台板2に達する必要はなく、後述する水蒸気の対流を阻害する長さを有すればよい。
【0060】
下台板2の底板2bに形成される上記組立用ジグ孔2eは部屋20側に位置して形成され、また、上記マグネット歯車3部の孔2dは上記隔壁22よりも部屋21側に位置して形成されており、更に、この孔2eの開口面積は孔2dの開口面積の1割以下に抑えられている。更に、該両孔2d,2eの総開口面積は、下台板2の全表面積の概ね8%以下に設定されている。
【0061】
上台板8における上記切欠部11を形成する端部には上方へ突出する突堤8aが、数字車9の軸と並行し、かつその両端が窓枠12の周壁12aの内面に接触する長さで形成されている。また、窓枠12の曇り防止板12bの下面には、上記突堤8aと対向位置して壁12qが一体に突設され、該壁12qの下全面が突堤8aの上全面に接触するようになっている。これら突堤8aと壁12qによって、部屋20と、指針やパイロット針が配置された空間とを遮蔽している。
【0062】
その他の構造は上記第5実施例と同一であるため、同一部分には同一符号を付してその構造の説明は省略する。
本実施例において、レジスターボックス1と下台板2との間に侵入した水蒸気は、孔2eを通じて数字車9を有する部屋20内に流入し、また、孔2dを通じて指針7やパイロット針5が配置された側の部屋21内に流入する。このとき、孔2eよりも孔2dの開口面積が大きいため、部屋21内に流入する水蒸気流入量は部屋20側よりも多くなる。
【0063】
そして、孔2dから対流により上がってきた水蒸気は、中央に形成した隔壁22に導かれ、部屋20に流入することなく部屋21にとどまる。また、隔壁22の下部に切欠部23が形成されているが、孔2dから入った直後の水蒸気は概ね垂直に上昇するため、切欠部23から部屋20側へ漏出することは少ない。
【0064】
また、孔2eの開口面積は、孔2dに比べて十分小さいため、曇り防止板12の下面に曇りを発生させるには至らない。更に、指針5やパイロット針7を有する空間内の水蒸気は、突堤8aと壁12qとで遮断されて部屋20内には流入しない。
【0065】
また、本実施例においても、上記実施例と同様に隙間Dによる効果と、凸レンズ12gによる効果と、下台板2の周壁2aによる効果も発揮する。
また、上記凸レンズ12gの代わりに上記図7に示すような厚肉部12hに形成してもよい。
【0066】
更に、本第6実施例においても、そのレジスターボックス1をABS樹脂で形成しても良いが、上記のように、ガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで形成すると上記と同様の効果が得られる。
【0067】
図11乃至図17に示す構造の第6実施例においても、上記と同様の実験の結果、凸レンズ12gの下面には水滴が付着せず、数字車の判読が極めて良好であった。
【0068】
【発明の効果】
以上のようであるから請求項1記載の発明によれば、外気温の低下の激しい場合において、数字車の上部に位置する窓ガラスの下面と曇り防止板の下面の曇りを防止でき、料金対象になる数字車の数値が読みやすくなり、検針が容易になる。
【0069】
請求項2記載の発明によれば、更に凸レンズにより数字車の数字を拡大して目視でき、一層検針が容易かつ誤読なく行なえる。
請求項3記載の発明によれば、その突堤の存在により一層曇りが防止される。請求項4記載の発明によれば、上記請求項1の発明と同様に検針が容易になる。更に、曇り防止板を全面に設けても指針やパイロット針への水滴の付着を防止できるので、特に微少流量域において、水滴の付着により指針やパイロット針の感度が低下することを防止できる。
【0070】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項4記載の発明の効果と上記第2の発明の効果を発揮できる。
請求項6及び7記載の発明によれば、隔壁の存在によって、更に一層曇り防止が高まる。
【0071】
請求項8記載の発明によれば、下台板の周壁により、更により一層曇り防止を高めることができる。
そして請求項9記載の発明によれば、上記の曇り防止と、指針やパイロット針への水滴の付着の防止を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、(a)は側断面図、(b)は(a)の要部拡大側断面図。
【図2】図1(a)の平面図。
【図3】図1における下台板の平面図で軸受部は省略されている。
【図4】本発明の第2実施例を示す要部の拡大側断面図。
【図5】本発明の第3実施例を示す側断面図。
【図6】図5の平面図。
【図7】本発明の第4実施例を示す側断面図。
【図8】図7の平面図。
【図9】本発明の第5実施例を示す側断面図。
【図10】図9の平面図。
【図11】本発明の第6実施例を示す側断面図で、図12のX−X線断面図。
【図12】図11の平面図。
【図13】図12におけるY−Y線断面図。
【図14】図11において上台板を外した平面図。
【図15】図14のZ−Z線断面図。
【図16】図11における上台板の下面図。
【図17】図11における下台板の平面図で軸受部は省略されている。
【図18】従来構造を示す乾式水道メータの側断面図。
【符号の説明】
1…レジスターボックス 2…下台板
5…指針 7…パイロット針
8…上台板 8a…突堤
9…数字車 12…窓枠
12b…曇り防止板 12c…上面
12g…凸レンズ 12h…肉厚部
12i…薄肉部 14…窓ガラス
14a…下面 A…指示機構部
D…隙間 22…隔壁
【発明の属する技術分野】
本発明は乾式水道メータに関するもので、特に、窓ガラスの曇りによって指示部における数字車の数値の検針が困難になることを防止する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水道メータにおいて、図18に示すように、下部ケース100内に流入口101と流出口102との間に位置して羽根車室Bを設け、該羽根車室B内に羽根車103を備え、上記羽根車室Bの上部には該羽根車室Bと隔絶するレジスターボックス104を内嵌し、該レジスターボックス104内に設けた回転軸と上記羽根車103との回転をマグネット歯車105で連動させ、レジスターボックス104内には上位桁の数値を示す指針やパイロット針106と料金対象となる下位桁の数値を示す数字車(指示ユニット)107を内蔵し、レジスターボックス104の上部にはガスケット108を介して透明な窓ガラス109を気密的に配置した乾式水道メータがある。
【0003】
そして、この乾式水道メータにおいては、従来、図18に示すように、上記指示ユニット107と窓ガラス109間には数字車の指示数値のみを見ることができるように広い隙間の切欠窓110を形成した窓枠111を配置し、指針やパイロット針106を配置した部分には、指針やパイロット針106の軸を支承する上台板112を設けるとともに該上台板112と窓ガラス109間に、指針やパイロット針106を配置する空間113が形成されている。
【0004】
また、上記レジスターボックス104は、安価で寸法精度が良く強度の高いガラス繊維強化ABS樹脂で成形されている。
なお、図18において、上記窓ガラス109は上ケース114で気密的に押圧保持され、上ケース114には蓋115が開閉可能に備えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来構造の乾式水道メータにおいては、その製造当初はレジスターボックス104内に水分は入っていないため、窓ガラス109の曇りは生じない。
【0006】
しかし、その乾式水道メータの使用時には、上記レジスターボックス104を形成するガラス繊維強化ABS樹脂が水分を透過する性質を有することから、羽根車室B内の水分がレジスターボックス104の壁を透過してレジスターボックス104内に侵入する。このとき、外気温より水温が高く、外気に面した窓ガラス109の温度が低い状態では、連続的に水分がレジスターボックス104内に侵入し、その水分は、比較的広い空間に形成された上記切欠窓110や空間113内における窓ガラス109の下面に付着して結露が生じる。
【0007】
特に、外気温の低下の激しいところでは、上記の結露が多くなり、数字車107の数値及び指針やパイロット針106による数値の読み取りが困難になる。このとき、一般に料金対象となる数値は数字車107の数値であるため、指針やパイロット針106の数値が読みずらくてもあまり問題とされないが、数字車107の数字が窓ガラスの曇りや結露により読みずらくなると検針に支障を招く。
【0008】
また、上記のように窓ガラス109の下面に結露が生じると、これが水滴となって窓ガラス109と指針やパイロット針間にたまり、指針やパイロット針106の回転に支障を招き、特に微少流量域での影響が大きく感度が悪くなる問題があった。
【0009】
また、メータケースの大きさの制限から数字車107の数字が小さく表示されていることから、上記のように単に切欠窓110を形成したものにおいては検針時にその数字が読みずらい問題もあった。この場合、窓枠111に、数字車107の上部に位置して上方へ膨出する凸レンズを形成することも考えられるが、このような凸レンズを形成すると、該凸レンズ部と窓ガラス109間に広い空間が生じ、やはり該部に曇りや結露を生じ、上記の問題が発生する。
【0010】
そこで本発明は、上記各問題を解消する乾式水道メータを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、数字車の上部と窓ガラスの間に透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、指針やパイロット針部側には上記曇り防止板を配置せず、かつ、上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とするものである。
【0012】
本発明においては、曇り防止板と窓ガラスとの隙間が0.4mm以下に設定されているため、水分が上記隙間に侵入して該隙間部の窓ガラス下面に結露した場合、これが隙間内で一様な厚さの水膜に成長し、窓ガラスは曇らない。
【0013】
また、曇り防止板が窓ガラスより断熱性の大きい樹脂で形成され、なおかつ、その隙間が0.4mm以下に保持されているため、該隙間内への対流が起こりにくく、断熱性も保たれているため、外気温の低下が激しい場合に、該曇り防止板が配置されていない部分の窓ガラス下面の温度が曇り防止板の下面よりも冷却される。そのため、指示機構部内の湿気の対流により、その水分は曇り防止板が配置されていない窓ガラス下面に集中して結露し、曇り防止板の下面には結露しない。
【0014】
請求項2記載の第2の発明は、上記第1の発明において、曇り防止板に、数字車の上部に位置して上面が平滑面で下面が凸の凸レンズを形成したものである。
本発明においては、検針時において、数字車の数字が凸レンズで拡大されて目視できるので、料金対象となる数字車の数値の検針が容易になる。しかも凸レンズの上面を平滑面としたので、曇り防止板の上側全面を一様の平滑面にして上記第1の発明と同様の曇り防止を図ることができる。
【0015】
請求項3記載の第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、曇り防止板に、上記曇り防止板と窓ガラスとで形成される隙間の端部を塞ぐ突堤を形成したものである。
本発明によれば、隙間への水分の流入が抑制されるため、より一層曇り防止効果が高まる。
【0016】
請求項4記載の第4の発明は、窓ガラスと指示機構部との間に窓ガラスの下全面に渡る透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、該曇り防止板における数字車の上部以外の板厚を数字車上の板厚の1割以上薄くして形成し、更に上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とするものである。
【0017】
本発明においては、曇り防止板と窓ガラスの隙間により上記第1の発明と同様に窓ガラスの曇りが防止される。
また、曇り防止板における数字車の上部以外の板厚が数字車の上部の板厚より薄く形成されているため、外気温の低下が激しい場合に、その薄肉部の下面が厚肉部の下面よりも冷却される。そのため、指示機構部内の湿気の対流により、その水分は数字車の上部以外の曇り防止板の下面に集中的に結露し、数字車の上部に位置する曇り防止板の下面には結露しない。
【0018】
更に、窓ガラスの下部の全面に渡って断熱性の大きい曇り防止板が配置されているため、該曇り防止板の下面への結露が少なくなる。そのため、水分の透過するレジスターボックスを使用した場合に、その水分の透過量を低減し、指針やパイロット針への水滴の付着を防止する。
【0019】
請求項5記載の第5の発明は、窓ガラスと指示機構部との間に窓ガラスの下全面に渡る透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、曇り防止板における数字車の上部に上面が平滑面で下面が凸の凸レンズを形成し、該曇り防止板における凸レンズ以外の板厚を凸レンズ部の平均厚より1割以上薄く形成し、更に上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とするものである。
【0020】
本発明においては、凸レンズにより上記第2の発明と同様に数字車の数値の検針が容易になり、凸レンズ以外の板厚を凸レンズ部の平均厚より1割以上薄くしたので、上記第4の発明と同様の曇りが防止される。
【0021】
請求項6記載の第6の発明は、上記第4又は第5の発明において、指示機構部内に、数字車部とその他の部分を仕切る隔壁を設けたものである。
本発明においては、隔壁で仕切られた数字車側とは反対側の部屋に、数字車側の部屋よりも多量の水蒸気が侵入する場合に、その水蒸気が隔壁によって数字車側の部屋へ漏出することが防止され、数字車側の曇りが一層抑制される。
【0022】
請求項7記載の第7の発明は、上記第6の発明において、上記隔壁を、指示機構部のほぼ中央部において数字車の軸とほぼ並行に配置したものである。
【0023】
請求項8記載の第8の発明は、上記第1乃至第7のいずれかの発明において、窓ガラスがレジスターボックスに嵌合支持され、指示機構部がレジスターボックス内に配置した下台板と上台板で形成され、その下台板の全周壁を上台板の下面に接するように立上げたものである。
本発明においては、下台板の周壁により、レジスターボックスからの水分の侵入が抑制され、曇りを一層防止することができる。
【0024】
そして請求項9記載の第9の発明は、上記第1乃至第8のいずれかの発明において、窓ガラスがレジスターボックスに嵌合支持され、そのレジスターボックスを、ガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで成形したものである。
【0025】
本発明においては、レジスターボックスの吸水率が、従来のガラス繊維強化ABS樹脂よりも1/10以下になるため、上記の曇り防止と、指針やパイロット針への水滴の付着の防止が一層高まる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1乃至図17に示す好ましい実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
図1乃至図3は第1実施例を示すもので、本発明の要部であるレジスターボックスと、これと窓ガラスで囲まれた内部構造についてのみ示す。このレジスターボックスを収納する下部ケース等の他の構造は上記図18に示す従来構造と同様であるため省略されている。
【0028】
図1乃至図3において、レジスターボックス1は、上方が開口する有底筒状に形成され、上記図18に示す従来構造と同様に下部ケース100内に嵌合配置されるものである。該レジスターボックス1は、上記従来と同様のガラス繊維強化ABS樹脂で成形してもよいが、この樹脂よりも吸水率が小さい樹脂を使用することが望ましい。特に、上記ガラス繊維強化ABS樹脂はその吸水率が0.4%であるが、これよりも1/10以下の吸水率のガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSを使用すると、レジスターボックス1内への水分の透過侵入量を減少して、後述する曇りや結露の防止上有効であるため、実施例では、このガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで成形されている。
【0029】
上記レジスターボックス1内の下部には、有底で上面が開口する筒状の下台板2が嵌合固設され、その底板2bに前記従来構造と同様のマグネット歯車3の回転軸4、指針やパイロット針などの回転軸6などが立設的に支持されている。
【0030】
該下台板2は、底板2bと側部全周に渡る環状の周壁2aをABS樹脂等の樹脂により一体成形してなり、その周壁2aの全上端面が、後述する窓枠12における周壁12aの全下端面に接触するようになっている。また、その上端面には後述する上台板8を嵌合載置するための段部2cが形成されている。更に、その底板2bは、マグネット歯車3が挿入される孔2dと、ピニオンPの下面を袋状に囲む部分に形成した組立用ジグ孔2eを除いた他の全面に形成されている。
【0031】
レジスターボックス1内の中間部の上方寄りには、上台板8が、上記下台板2の周壁2a上に載置して水平に配設され、これを貫通した軸上に指針5やパイロット針7が上台板8上に位置して設けられている。上記指針5やパイロット針7は、図2に示すように、平面から見てレジスターボックス1の略一方の半面側に配置されており、他方の半面側に位置して複数の数字車9を並設してなる指示ユニット10が配置されている。したがって、上記上台板8は、上記指示ユニット10側の略半面を切欠し(図16参照)、この切欠部11から各数字車9の数字が上方より視認できるようになっている。
【0032】
上記下台板2の周壁2a上には、窓枠12が載置されている。該窓枠12は、その外周に上記レジスターボックス1の内面に一ぱいに嵌合する円筒状の周壁12aと、上記指示ユニット10を配置した側の略半面を覆う略半円形の曇り防止板12bとを透明な材料、例えば透明な樹脂で一体成形して形成されている。更に、上記曇り防止板12bの上面12cは、周壁12aの上端面12dよりも僅かに低い面でかつ、平滑面に形成されている。この上面12cと上端面12dとの段差の寸法Hは、後述する曇り防止が可能な寸法に設定するもので、具体的には0.4mm以下にし、更に、望ましくは0.2〜0.3mmの範囲が良い。また、曇り防止板12bの下面12kは、数字車9の回転に支障なく、かつ数字車9の目視検針に支障とならないように、指示ユニット10から若干上方に位置している。
【0033】
また、上記の曇り防止板12bの上面12cには、上記各数字車9における指示すべき1つの数字9aのみが透視される部分を除く他の面(図2の斜線を引いた部分)において不透明塗料2eが塗装され、数字車9の回転軸に沿った細長の無塗装部からなる透明な読み取り窓12fによって検針を容易にしている。
【0034】
また、曇り防止板12bが上記のように略半円状に形成されていることにより、指針5やパイロット針7が存在する側の半円部には、曇り防止板12bは存在しない。
【0035】
上記レジスターボックス1の上部にはガスケット13を介して窓ガラス14が嵌合され、前記図18に示すように、上部ケース114を下部ケース100に螺着することにより、ガスケット13が押圧されて窓ガラス14をレジスターボックス1に気密的に備えるようになっている。そして、この窓ガラス14の加圧によりその下面14aが上記窓枠12における周壁12aの上端面12d上に当接し、これが位置決めとなって、窓ガラス下面14aと曇り防止板12bの上面12c間に上記寸法Hの隙間Dが形成されている。
【0036】
次に本実施例の作用について説明する。
図1のように組み付けられたレジスターボックス1を図18に示す従来のように下部ケースへ組み付けて、この乾式水道メータを水道管へ接続設置すると、羽根車室内の水道水の水分がレジスターボックス1及び下台板2を透過して指示機構部Aに侵入する。この侵入により指示機構部A内は湿気となり、その水分が曇り防止板12bと窓ガラス14との隙間Dの開口端から隙間D内へ侵入し、外気に面した窓ガラス14の温度が低い場合には上記の水分が窓ガラス14の下面に結露する。しかし、上記の隙間Dが0.4mm以下の極めて狭い空間に形成されているため、上記の結露は水滴に成長することなく隙間Dの厚さの一様な水膜に成長し、該部での窓ガラス14の下面が曇り状態とならない。
【0037】
また、曇り防止板12bは、窓ガラス14よりも断熱性が大きい樹脂材で形成されているため、その曇り防止板12bの下面12kは、曇り防止板12bが存在しない部分の窓ガラス14の下面14aより冷えることがない。そのため、指示機構部A内の水分は、曇り防止板12bが存在しない窓ガラス下面14aに集中的に付着し、曇り防止板12bの下面12kには結露(曇り)が生じない。
【0038】
そのため、曇り防止板12bの下部に位置する数字車9の数字を読み取り窓12fから容易に透視して読み取ることが可能になる。
また、上記レジスターボックス1がガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで成形されているため、その吸水率が従来のガラス繊維強化ABS樹脂に比べて1/10以下となり、レジスターボックス1内への水分の透過量を少なくして上記の曇り防止がより高められる。
【0039】
更に、下台板2の周壁2aが全周に渡る環状に形成され、かつ窓枠12の周壁12aの下面まで立上っているとともに底板2bが上記のように形成されていることにより、レジスターボックス1から透過侵入した外気温より高い温度の水蒸気の対流を防ぎ、水蒸気の移動を妨げ、対流による窓ガラス或いは曇り防止板への結露が低減される。
【0040】
本第1実施例のものと、上記従来構造のものを、共に循環水の温度を40℃に、周囲温度を−5℃に維持し、6日間昼夜連続して循環水を循環して曇り状態を目視観察して実験した結果、従来構造のものにおいては数字車の読み取り窓である切欠窓110部の窓ガラス下面に多くの水滴が付着して数字車の数字の判読が困難であったのに対し、本第1実施例のものにおいては、曇り防止板12部以外の窓ガラス14の下面14aに水滴が付着したものの曇り防止板12の下面には水滴が付着せず数字車の判読が極めて良好であった。
【0041】
図4は第2実施例を示す。
本第2実施例は、上記第1実施例にける曇り防止板12bの先端、すなわち隙間Dの開口端側に、窓ガラス14の下面に接触するように上方へ突出する遮蔽壁12pを一体成形し、隙間Dの全周部を閉塞したものである。その他の構造は上記第1実施例と同様である。
本第2実施例においては、上記第1実施例に比べて隙間D内への水分の流入が抑制され、該隙間D部での曇り防止が一層向上する。
【0042】
図5及び図6は第3実施例を示す。
本第3実施例は、上記第1実施例における読み取り窓12f部に、上面が曇り防止板12bの上面12cと面一で下面を下方へ膨出させた凸レンズ12gを、曇り防止板12bと一体に樹脂で成形したものである。該凸レンズ12gは、上方の少なくとも一方向から見たとき、垂直線から60度以内の角度では底面で全反射しない臨界角度以内におさえた形状のレンズに形成されている。
【0043】
その他の構造は上記第1実施例と同一であるため、上記と同一部分には上記と同一符号を付してその説明は省略する。
本第3実施例においては、数字車9の数字が凸レンズ12gで大きく見えるため、検針が容易であり、しかもその凸レンズ12gの形状により、広い視野角を確保でき、より一層検針が容易になる。
【0044】
また、凸レンズ12gの上面は、曇り防止板12bの上面と面一であるため、上記第1実施例と同様に曇り防止板12bと窓ガラス14の隙間D部における曇りは発生しない。また、凸レンズ12g部の板厚は他の部分より厚いため、上記と同様に凸レンズ12g部の下面には曇りは生じない。なお、凸レンズ12gにおける一番薄いところには曇りが生じやすいが、この曇りが他の肉厚の曇り防止板12bや凸レンズ12g部に広がることがなく、数字の読み取りを妨げない。また、下台板2による上記の効果も発揮される。
【0045】
図5及び図6に示す構造の本実施例においても、上記と同様の実験の結果、凸レンズ12gの下面には水滴が付着せず数字車の判読が極めて良好であった。
また、該第3実施例の曇り防止板12bにも上記図4に示したような遮蔽壁12pを一体成形してもよい。
【0046】
図7及び図8は第4実施例を示す。
本第4実施例は、上記曇り防止板12bを窓ガラス14の下部全面に設けるとともに上記数字車9の上部に位置する読み取り窓12f部を厚肉部12hとし、その他の部分を薄肉部12iに形成したものである。その肉厚差は薄肉部12iが厚肉部12hより少なくとも1割以上薄くなるように設定することが望ましい。
【0047】
その他の構造は上記第1実施例と同一であるため、上記と同一部分には上記と同一符号を付してその説明は省略する。
本発明においても、樹脂製の曇り防止板12bを透過して隙間D内へ入った水分は、上記と同様に一様の厚さの水膜となり曇りが発生しない。
【0048】
また、曇り防止板12bの下面においては、指示機構部A内の湿気の移動によってその水分は、厚肉部12hよりも断熱性の小さい、すなわち厚肉部12hよりも低温の薄肉部12iの下面に集中的に付着し、厚肉部12h、すなわち数字車9上に位置する読み取り窓12f部の下面12nには付着しない。
【0049】
したがって、数字車9の読み取りは妨げられない。
更に、窓ガラス14の下部全面に樹脂製の曇り防止板12bが存在することは断熱効果が高まって、該曇り防止板12bの下面への結露が発生しにくくなり、結果としてレジスターボックス1を透過して指示機構部Aへ侵入する水分の量が減る。そのため、上記の曇り防止が一層高まる。
【0050】
また、上記のように侵入水分量が少なくなることは、曇り防止板12bと指針6やパイロット針7との間に水滴が付着することがなく、特に微少流量域において、水滴の付着により指針やパイロット針の感度が低下することを防止できる。
【0051】
更に、上記全面状の曇り防止板12bとともにレジスターボックス1を水分の透過性の悪いもの、例えば上記のようなガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSを使用することにより、上記の曇り及び指針6やパイロット針7の水滴付着による感度低下を一層防止できる。
更に、下台板2による上記の効果も発揮できる。
【0052】
図7及び図8に示す構造の本実施例においても、上記と同様の実験の結果、薄肉部12iの下面には水滴が付着したが、厚肉部12hの下面には水滴が付着せず、数字車の判読が極めて良好であった。
【0053】
図9及び図10は第5実施例を示す。
本第5実施例は、上記第4実施例における曇り防止板12bの肉厚部12hを、上記第3実施例と同一の凸レンズ12gで形成したものである。そして、該凸レンズ12g以外の曇り防止板12bの肉厚は、凸レンズ12gの平均厚さより1割以上薄く形成されている。
【0054】
その他の構造は、上記第4実施例と同一であるため、上記と同一部分には上記と同一符号を付してその説明は省略する。
本実施例においては、上記第4実施例における曇り防止板12bを全面に設けたことによる効果と、上記第3実施例における凸レンズ12gによる効果を発揮できる。
【0055】
また、本第5実施例においても、そのレジスターボックス1を上記のような水分の透過性の悪いもの、例えばガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSを使用してもよい。これにより、上記と同様の効果を発揮できる。更に、上台板2の周壁2aにより水分の侵入が更に抑制され、一層曇り防止効果が向上する。
【0056】
図9及び図10に示す構造の本実施例においても、上記と同様の実験の結果、薄肉部12iの下面には水滴が付着したが凸レンズ12gの下面には水滴が付着せず、数字車の判読が極めて良好であった。
【0057】
図11乃至図17は第6実施例を示す。
本第6実施例は、数字車側の部屋と指針やパイロット針側の部屋とを隔壁で2分して曇り防止を図ったものである。
【0058】
該第6実施例において、上台板8の下面には、図13乃至図16に示すように、指示機構部A内を、数字車9からなる指示ユニット10を配置した部屋20と指針5やパイロット針7が配置された側の部屋21とに2分する隔壁22が、上台板8と一体に成形されて垂設されている。該隔壁22はマグネット歯車や他の歯車等の回転伝達や組立上に支障とならない位置に設けられるもので、図の実施例では、図13及び図14に示すように、指示機構部Aの中央部に位置し、かつ数字車9の軸9aに並行して配置されている。更に、該隔壁22には、図15及び図16に示すように、マグネット歯車3やその他の歯車等と干渉しないように切欠部23が形成されている。
【0059】
下台板2の上面中央部には、図13及び図17に示すように、上記隔壁22の下端が嵌合するリブ24が形成され、上記隔壁22の下端がリブ24内に嵌合して下台板2に達するようになっている。なお、この隔壁22は必ずしも下台板2に達する必要はなく、後述する水蒸気の対流を阻害する長さを有すればよい。
【0060】
下台板2の底板2bに形成される上記組立用ジグ孔2eは部屋20側に位置して形成され、また、上記マグネット歯車3部の孔2dは上記隔壁22よりも部屋21側に位置して形成されており、更に、この孔2eの開口面積は孔2dの開口面積の1割以下に抑えられている。更に、該両孔2d,2eの総開口面積は、下台板2の全表面積の概ね8%以下に設定されている。
【0061】
上台板8における上記切欠部11を形成する端部には上方へ突出する突堤8aが、数字車9の軸と並行し、かつその両端が窓枠12の周壁12aの内面に接触する長さで形成されている。また、窓枠12の曇り防止板12bの下面には、上記突堤8aと対向位置して壁12qが一体に突設され、該壁12qの下全面が突堤8aの上全面に接触するようになっている。これら突堤8aと壁12qによって、部屋20と、指針やパイロット針が配置された空間とを遮蔽している。
【0062】
その他の構造は上記第5実施例と同一であるため、同一部分には同一符号を付してその構造の説明は省略する。
本実施例において、レジスターボックス1と下台板2との間に侵入した水蒸気は、孔2eを通じて数字車9を有する部屋20内に流入し、また、孔2dを通じて指針7やパイロット針5が配置された側の部屋21内に流入する。このとき、孔2eよりも孔2dの開口面積が大きいため、部屋21内に流入する水蒸気流入量は部屋20側よりも多くなる。
【0063】
そして、孔2dから対流により上がってきた水蒸気は、中央に形成した隔壁22に導かれ、部屋20に流入することなく部屋21にとどまる。また、隔壁22の下部に切欠部23が形成されているが、孔2dから入った直後の水蒸気は概ね垂直に上昇するため、切欠部23から部屋20側へ漏出することは少ない。
【0064】
また、孔2eの開口面積は、孔2dに比べて十分小さいため、曇り防止板12の下面に曇りを発生させるには至らない。更に、指針5やパイロット針7を有する空間内の水蒸気は、突堤8aと壁12qとで遮断されて部屋20内には流入しない。
【0065】
また、本実施例においても、上記実施例と同様に隙間Dによる効果と、凸レンズ12gによる効果と、下台板2の周壁2aによる効果も発揮する。
また、上記凸レンズ12gの代わりに上記図7に示すような厚肉部12hに形成してもよい。
【0066】
更に、本第6実施例においても、そのレジスターボックス1をABS樹脂で形成しても良いが、上記のように、ガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで形成すると上記と同様の効果が得られる。
【0067】
図11乃至図17に示す構造の第6実施例においても、上記と同様の実験の結果、凸レンズ12gの下面には水滴が付着せず、数字車の判読が極めて良好であった。
【0068】
【発明の効果】
以上のようであるから請求項1記載の発明によれば、外気温の低下の激しい場合において、数字車の上部に位置する窓ガラスの下面と曇り防止板の下面の曇りを防止でき、料金対象になる数字車の数値が読みやすくなり、検針が容易になる。
【0069】
請求項2記載の発明によれば、更に凸レンズにより数字車の数字を拡大して目視でき、一層検針が容易かつ誤読なく行なえる。
請求項3記載の発明によれば、その突堤の存在により一層曇りが防止される。請求項4記載の発明によれば、上記請求項1の発明と同様に検針が容易になる。更に、曇り防止板を全面に設けても指針やパイロット針への水滴の付着を防止できるので、特に微少流量域において、水滴の付着により指針やパイロット針の感度が低下することを防止できる。
【0070】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項4記載の発明の効果と上記第2の発明の効果を発揮できる。
請求項6及び7記載の発明によれば、隔壁の存在によって、更に一層曇り防止が高まる。
【0071】
請求項8記載の発明によれば、下台板の周壁により、更により一層曇り防止を高めることができる。
そして請求項9記載の発明によれば、上記の曇り防止と、指針やパイロット針への水滴の付着の防止を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、(a)は側断面図、(b)は(a)の要部拡大側断面図。
【図2】図1(a)の平面図。
【図3】図1における下台板の平面図で軸受部は省略されている。
【図4】本発明の第2実施例を示す要部の拡大側断面図。
【図5】本発明の第3実施例を示す側断面図。
【図6】図5の平面図。
【図7】本発明の第4実施例を示す側断面図。
【図8】図7の平面図。
【図9】本発明の第5実施例を示す側断面図。
【図10】図9の平面図。
【図11】本発明の第6実施例を示す側断面図で、図12のX−X線断面図。
【図12】図11の平面図。
【図13】図12におけるY−Y線断面図。
【図14】図11において上台板を外した平面図。
【図15】図14のZ−Z線断面図。
【図16】図11における上台板の下面図。
【図17】図11における下台板の平面図で軸受部は省略されている。
【図18】従来構造を示す乾式水道メータの側断面図。
【符号の説明】
1…レジスターボックス 2…下台板
5…指針 7…パイロット針
8…上台板 8a…突堤
9…数字車 12…窓枠
12b…曇り防止板 12c…上面
12g…凸レンズ 12h…肉厚部
12i…薄肉部 14…窓ガラス
14a…下面 A…指示機構部
D…隙間 22…隔壁
Claims (9)
- 数字車の上部と窓ガラスの間に透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、指針やパイロット針部側には上記曇り防止板を配置せず、かつ、上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とする乾式水道メータ。
- 曇り防止板に、数字車の上部に位置して上面が平滑面で下面が凸の凸レンズを形成した請求項1記載の乾式水道メータ。
- 曇り防止板に、上記曇り防止板と窓ガラスとで形成される隙間の端部を塞ぐ突堤を形成した請求項1又は2記載の乾式水道メータ。
- 窓ガラスと指示機構部との間に窓ガラスの下全面に渡る透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、該曇り防止板における数字車の上部以外の板厚を数字車上の板厚の1割以上薄くして形成し、更に上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とする乾式水道メータ。
- 窓ガラスと指示機構部との間に窓ガラスの下全面に渡る透明な樹脂製の曇り防止板を配置し、曇り防止板における数字車の上部に上面が平滑面で下面が凸の凸レンズを形成し、該曇り防止板における凸レンズ以外の板厚を凸レンズ部の平均厚より1割以上薄く形成し、更に上記曇り防止板と窓ガラスとの隙間を0.4mm以下に設定したことを特徴とする乾式水道メータ。
- 指示機構部内に、数字車部とその他の部分を仕切る隔壁を設けた請求項4又は5記載の乾式水道メータ。
- 上記隔壁を、指示機構部のほぼ中央部において数字車の軸とほぼ並行に配置した請求項6記載の乾式水道メータ。
- 窓ガラスがレジスターボックスに嵌合支持され、指示機構部がレジスターボックス内に配置した下台板と上台板で形成され、その下台板の全周壁を上台板の下面に接するように立上げた請求項1乃至7のいずれかに記載の乾式水道メータ。
- 窓ガラスがレジスターボックスに嵌合支持され、そのレジスターボックスを、ガラス繊維強化ポリプロピレン又はガラス繊維強化PPSで成形した請求項1乃至8のいずれかに記載の乾式水道メータ。
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