JP4006056B2 - 画像合成装置、画像合成方法および記憶媒体 - Google Patents

画像合成装置、画像合成方法および記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに重複する領域部分を有する複数の画像を合成する画像合成装置、画像合成方法および画像合成システムを構築するためのプログラムを格納した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被写体を互いに重複する領域部分を有する複数の画像に分割して撮像し、この撮像された複数の画像を合成してパノラマまたは高精細な画像を生成する際には、複数の画像の中の隣接する画像間のつなぎ目が整合するように、各画像の回転、倍率補正、並進などの画像操作により各画像を合成する手法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の画像合成手法では、隣接する画像間のつなぎ目の整合性すなわち隣接する画像間のつなぎ目の位置合せを考慮するのみであり、合成する各画像に対する整合性を調整していないから、各隣接する画像間の中である隣接する画像間のつなぎ目を整合させることすなわちつなぎ目の位置合せを行うことができない場合がある。例えば、図16(a)に示すように、互いに重複する領域部分を有する複数の画像300,301,302,303を合成する場合、各画像300,301,302,303間のつなぎ目が整合するように、各画像300,301,302,303に対し回転、倍率補正、並進などの画像操作が行われる。しかし、図16(b)に示すように、これらの画像操作により画像300−画像301、画像300−画像302、画像301−画像303間のつなぎ目は整合されるが、画像302−画像303間のつなぎ目の整合性を取ることができないことがあり、このつなぎ目の不整合により領域650に見られるように画像302−画像303間の重複部分の画像の位置ずれが生じる。
【0004】
また、つなぎ目が整合しない隣接画像間の数が増すと、つなぎ目が整合しない部分すなわち位置ずれが生じた画像が目立ち、合成画像の品質が著しく低下することになる。
【0005】
さらに、従来の画像合成手法では、隣接する画像間に大きな輝度または色の差があるときには、隣接する画像間の輝度または色に対する整合性を取るすなわち階調合せを行うことができないから、輝度または色むらが生じた画像部分を含む合成画像が生成されることになり、高品質の合成画像を得ることはできない。
【0006】
本発明の目的は、合成する複数の画像中の隣接する画像間の位置合せおよび階調合せを高精度に実行することができ、高品質の合成画像を得ることができる画像合成装置、画像合成方法および記憶媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、互いに重複する重複領域部分を有する複数の画像を合成する画像合成装置において、互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応点座標に基づき座標変換パラメータを生成する座標変換パラメータ生成手段と、前記互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応する領域の画素値に基づいて階調変換パラメータを生成するとともに、前記重複領域部分が複数箇所存在した場合には、その複数の重複領域部分それぞれにおける画像間の画素値の差分を前記複数箇所の重複領域部分それぞれに分散させることによって最適化された階調変換パラメータを生成する階調変換パラメータ生成手段と記座標変換パラメータおよび前記階調変換パラメータに基づき前記複数の画像を合成する合成手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項記載の発明は、互いに重複する重複領域部分を有する複数の画像を合成する画像合成方法において、互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応点座標に基づき座標変換パラメータを生成する座標変換パラメータ生成工程と、前記互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応する領域の画素値に基づいて階調変換パラメータを生成するとともに、前記重複領域部分が複数箇所存在した場合には、その複数の重複領域部分それぞれにおける画像間の画素値の差分を前記複数箇所の重複領域部分それぞれに分散させることによって最適化された階調変換パラメータを生成する階調変換パラメータ生成工程と、前記座標変換パラメータおよび前記階調変換パラメータに基づき前記複数の画像を合成する合成工程とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項記載の発明は、互いに重複する領域部分を有する複数の画像を合成する画像合成システムを構築するためのプログラムを格納した記憶媒体において、前記プログラムは、互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応点座標に基づき座標変換パラメータを生成する座標変換パラメータ生成モジュールと、前記互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応する領域の画素値に基づいて階調変換パラメータを生成するとともに、前記重複領域部分が複数箇所存在した場合には、その複数の重複領域部分それぞれにおける画像間の画素値の差分を前記複数箇所の重複領域部分それぞれに分散させることによって最適化された階調変換パラメータを生成する階調変換パラメータ生成モジュールと、前記補正モジュールの実行によって生成された前記座標変換パラメータおよび前記階調変換パラメータに基づき前記複数の画像を合成する合成モジュールとを有することを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
【0034】
(実施の第1形態)
図1は本発明の画像合成装置の実施の第1形態の基本構成を示すブロック図である。
【0035】
画像合成装置は、図1に示すように、複数の画像を入力するための画像入力部101を備える。画像入力部101に入力される複数の画像は、1つの被写体を分割撮影することによって得られた、互いに重複する領域を有する複数の画像などである。画像入力部101に入力された複数の画像はメモリ102に保持され、メモリ102は、前記複数の画像とともに、後述する座標変換パラメータなど、前記複数の画像を合成する際に必要な情報を保持する。メモリ102に保持された複数の画像の中の互いに隣接する2つの画像は画像選択部103で選択され、選択された互いに隣接する2つの画像は隣接画像パラメータ生成部104に入力される。
【0036】
隣接画像パラメータ生成部104は、入力された2つの画像間の位置合せのための座標変換パラメータ生成処理および入力された2つの画像間の階調合せのための階調変換パラメータ生成処理を行う。座標変換パラメータ生成処理では、入力された2つの画像間の複数の対応点座標を抽出し、抽出した各対応点座標に基づき座標変換パラメータを生成する。階調変換パラメータ生成処理では、2つの画像間の対応する領域の画素値に基づき階調変換パラメータを生成する。この各パラメータ生成処理の詳細内容については後述する。座標変換パラメータおよび階調変換パラメータは、入力された複数の画像の中の隣接する画像間の全てに対し生成される。
【0037】
生成された座標変換パラメータおよび階調変換パラメータはメモリ102に一旦保持され、各画像間に対する座標変換パラメータおよび階調変換パラメータがメモリ102に保持されると、各座標変換パラメータおよび各階調変換パラメータが読み出されて全画像調整部105に入力される。全画像調整部105は、各画像間のつなぎ目位置および階調が整合するように、各座標変換パラメータおよび各階調変換パラメータの最適化処理を行う。この最適化処理の詳細内容については後述する。
【0038】
最適化処理により処理された座標変換パラメータおよび階調変換パラメータは全画像合成部106に入力され、全画像合成部106は最適化処理により処理された座標変換パラメータおよび階調変換パラメータに基づき入力した複数の画像を合成する。合成された画像は合成画像メモリ107に保持され、合成画像メモリ107に保持された画像は画像表示部108に表示される。
【0039】
次に、本実施の形態における画像合成処理について図2ないし図10を参照しながら説明する。図2は図1の画像合成装置による画像合成処理の手順を示すフローチャート、図3は図2のステップS202およびステップS203における処理内容を説明するための図、図4は図2のステップS204における処理内容を説明するための図、図5は図2のステップS205における階調補正テーブルの生成に用いられる補正関数fの算出を説明するための図、図6は図2のステップS205で生成された階調補正テーブルの一例を示す図、図7は図2のステップS207における座標変換パラメータの最適化処理の一例を説明するための図、図8は図2のステップS208における画像合成処理の詳細を示すフローチャート、図9は図2のステップS208における各画像を合成する際の各画像の配置関係の一例を示す図、図10は図1の画像合成装置により得られた合成画像の一例を示す図である。
【0040】
画像入力部101に入力された複数の画像を合成するときには、図2に示すように、まずステップS201において画像選択部102でメモリ102に保持された複数の画像の中の互いに隣接する2つの画像を画像選択部103で選択する。
【0041】
次いで、隣接画像パラメータ生成部104によりステップS202からステップS205までの処理を順に実行する。まず、ステップS202では、選択した2つの画像間の対応点を抽出し、この抽出した対応点の座標を算出する。この画像間の対応点の抽出方式としては、テンプレートマッチング方式を用いている。テンプレートマッチング方式においては、図3(a)に示すように、互いに隣接する2つの画像として画像701,702が選択されたとすると、画像701に矩形の領域からなるテンプレート703を設定し、画像702上でテンプレートをサーチしながら各位置におけるテンプレート703内の各画素と画像702上の対応する画素位置との差の絶対値を加算し、この加算した値により対応点の評価を行う。具体的には、画像701上の点710aを中心とするテンプレート703を3×3の領域とし、このテンプレートを画像702上で1画素づつ移動させながら各位置における画素間の差の絶対値の和を比較し、最小値を与える位置を点710aに対応する点710bとする。このように、画像701上に設定したテンプレートを用いた処理を行うことにより画像701,702間の複数の対応点が得られ、各対応点の座標が算出される。本例では、画像701−702間の複数の対応点として点710a−710b、点711a−711b、点712a−712b、点713a−713bが得られ、各点の座標が求められる。なお、この対応点抽出を、画像をエッジ画像に変換して実行することも可能であり、また、縮小した画像などを用いることができることはいうまでもない。
【0042】
続くステップS203では、各画像間の対応点の座標を用いて隣接する画像間の座標変換パラメータを生成する。この座標変換パラメータは、一方の画像を基準として他方の画像を合成する際に画像間のつなぎ目の位置合せを行うためのパラメータであって、例えば、図3(a)に示す画像701を基準として画像702を合成する際に画像701,702間のつなぎ目の位置合せを行うためのパラメータとして用いられる。隣接する画像間において一方の画像を基準として他方の画像を合成する際に行われる座標変換は、次の(1)式に基づき行われる。
【0043】
【数1】
Figure 0004006056
この上記(1)式の関係を満足させるパラメータMが座標変換パラメータであり、このパラメータMは各画像間の対応点の座標を用いて最小二乗法などにより求められる。求められた座標変換パラメータはメモリ102に保持される。このようにして隣接する画像間のつなぎ目の位置合せを行うための座標変換パラメータが求められる。例えば画像701−702間の座標変換パラメータを用いて画像701を基準にして画像702を合成する場合、図3(b)に示すように、画像701−702間の重複領域の中心線730を境界として、中心線730の左側の画像部分が画像701の画素で構成され、中心線730の右側の画像部分が画像702の画素で構成された合成画像が得られることになる。
【0044】
次いで、ステップS204に進み、隣接する2つの画像と該画像間の座標変換パラメータとを用いて階調補正用サンプル点の画素値を抽出する。この処理では、まずサンプル点の抽出を行う。このサンプル点の抽出では、具体的には図4に示すように、画像701と画像702との間の重複領域の画像を用いて、画像701の重複領域において階調補正用サンプル点を設定する。本例では、画像701の重複領域における階調補正用サンプル点として点801a〜805aを設定している。各サンプル点801a〜805aが設定されると、各サンプル点801a〜805aに対応する画像702上のサンプル点801b〜805bの座標が、上記の(1)式に基づき算出される。例えば、サンプル点801aの座標をu0 とし、これに対応する画像702上の点801bの座標をu1 とし、画像701−702間の座標変換パラメータをMとすると、サンプル点801aの座標u0 および座標変換パラメータMを上記(1)式に代入することにより、画像702上の対応サンプル点801bの座標u1 が求められる。同様の手順で、他のサンプル点802a〜805aに対する画像702上の対応サンプル点802b〜805bの座標が求められる。隣接する画像間における各サンプル点が求められると、各サンプル点の画素値(レッド、グリーン、ブルー)が抽出され、抽出された各サンプル点の画素値はメモリ102に一旦保持される。
【0045】
隣接する画像間における各サンプル点の画素値が抽出されると、ステップS205に進み、抽出した各サンプル点の画素値を用いて隣接する画像間の階調合わせを行うための階調補正テーブルを作成する。この階調補正テーブルの作成では、まず、隣接する画像の一方におけるサンプル点の画素値と他方におけるサンプル点の画素値との関係を近似的に表す補正関数fを生成し、次いで補正関数fに基づき隣接する2つの画像を合成する際に一方の画像の画素値に他方の画像の画素値を一致させるための階調変換パラメータを記述した階調補正テーブルを作成する。具体的には、図5に示すように、画像702(図4に示す)におけるサンプルデータ(サンプル点P0 の画素値)I1 を横軸に、画像701(図4に示す)におけるサンプルデータ(サンプル点P0 の画素値)I0 を縦軸にとり、プロットした各サンプル点の画素値の関係を近似的に表す補正関数f(I0 =f(I1 ))を最小二乗法などにより求める。この補正関数fは各色レッド、グリーン、ブルーの各色毎に求められ、各色の補正関数fが求められると、補正関数fに基づき画像701と画像702とを合成する際に画像701の画素値に画像702の画素値を一致させるための階調変換パラメータ値を記述した階調補正テーブルが作成される。例えば8ビット階調の場合には、階調補正テーブルとして、図6に示すようなテーブルが各色毎に得られ、階調補正テーブルには、補正前の各階調レベル毎に補正後の値が階調変換パラメータ値として記述されている。この各色毎に作成された階調補正テーブルはメモリ102に保持される。
【0046】
次いで、ステップS206に進み、メモリ102に保持された入力画像における全ての隣接する画像間に対しステップS202からステップS205までの処理が終了したか否かを判定し、全ての隣接する画像間に対しステップS202からステップS205までの処理が終了していないときには、再度ステップS201に戻り、次の隣接する2つの画像の選択を行い、この画像間に対しステップS202からの処理を実行する。これに対し、全ての隣接する画像間に対しステップS202からステップS205までの処理が終了したときには、ステップS207に進む。
【0047】
ステップS207では、全画像調整部105により、入力した全画像中の全ての隣接する画像間の座標変換パラメータおよび階調変換パラメータの最適化処理を行う。例えば図16(a)に示す4つの画像300,301,302,303が入力された場合、各画像301,302,303,304における各画像間の関係は次の(2)〜(5)式により表される。
【0048】
1 =M1 0 …(2)
2 =M2 0 …(3)
3 =M3 1 …(4)
3 =M3'0 …(5)
ここで、u0 ,u1 ,u2 ,u3 は画像300,301,302,303上の対応点の座標を表し、パラメータM1 ,M2 ,M3 ,M3'は画像300−301間、画像300−302間、画像300−303間、画像302−303間の座標変換パラメータを表す。また、パラメータM1 ,M2 ,M3 ,M3'は、図7に示す関係にあり、この画像302−303間の座標変換パラメータM3'は次の(6)式で表される。
【0049】
3'=M3 1 2 -1 …(6)
従って、座標変換パラメータの最適化は、最小二乗法などにより次の(7)式で表す評価式Eを最小にするパラメータM1 ,M2 ,M3 を求めることにより実現される。
【0050】
Figure 0004006056
このように、上記の(7)式で示す評価式Eを最小にするすなわち最適化されたパラメータM1 ,M2 ,M3 を用いることにより、図10に示すように、画像300−301間、画像300−302間、画像300−303間、画像302−303間のつなぎ目位置のずれがほぼない合成画像を得ることができる。この最適化されたパラメータM1 ,M2 ,M3 はメモリ102に一旦保持される。
【0051】
次に、階調変換パラメータの最適化処理を図16(a)に示す4つの画像300,301,302,303が入力された場合を例に説明する。各画像301,302,303,304における各画像間の補正関数f1 ,f2 ,f3 ,f3'とすると、補正関数f1 ,f2 ,f3 ,f3'は次の(8)〜(11)式により表される。
【0052】
0 =f1 (I1 ) …(8)
0 =f2 (I2 ) …(9)
1 =f3 (I3 ) …(10)
2 =f3'(I3 ) …(11)
なお、I0 ,I1 ,I2 ,I3 は画像300,301,302,303上のそれぞれのサンプル点の画素値を表し、各補正関数f1 ,f2 ,f3 ,f3'はレッド、グリーン、ブルーの各色毎に求められている。また、画像302−303間の補正関数f3'は次の(12)式で表されるものとする。
【0053】
3'=f2 -1 (f1 (f3 )) …(12)
ここで、次の(13)式で表す評価式Iを最小にする補正関数f1 ,f2 ,f3 を求めることにより,各画像間の階調のずれをほぼなくすような最適な補正関数f1 ,f2 ,f3 が得られる。
【0054】
Figure 0004006056
このように、各補正関数f1 ,f2 ,f3 は各色毎に最適化され、最適化された補正関数f1 ,f2 ,f3 に基づき階調補正テーブルが作成される。この作成された階調補正テーブルは最適化された階調変換パラメータ値を記述したテーブルとなる。この各色毎に最適化された階調補正テーブルはメモリ102に一旦保持される。
【0055】
座標変換パラメータおよび階調変換パラメータの最適化処理が終了すると、ステップS208に進み、全画像合成部106により、最適化された座標変換パラメータおよび階調変換パラメータに基づき入力した各画像を合成して1枚の合成画像を生成する。
【0056】
この画像合成処理では、図8に示すように、まずステップS801においてメモリ102から入力された全画像の中から合成画像メモリ107に書き込む1枚の画像を選択し、続くステップS802で、選択した画像に対し最適化された座標変換パラメータおよび階調変換パラメータ(すなわち階調補正テーブル)をメモリ102から読み込む。
【0057】
次いで、ステップS803に進み、最適化された座標変換パラメータの変換および最適化された階調変換パラメータ用いた階調補正テーブルの作成を行う。ここで、最適化された座標変換パラメータの変換とは、選択した画像に対する座標変換パラメータ(ステップS802で読み込んだ座標変換パラメータ)を、合成する画像の配置において左上隅に位置決めされる画像を基準とした値に変換することをいい、最適化された階調変換パラメータ用いた基準階調補正テーブルの作成とは、選択した画像に対する階調変換パラメータ(ステップS802で読み込んだ階調変換パラメータ)を、合成する画像の配置において左上隅に位置決めされる画像を基準とした値に変換し、この変換された階調変換パラメータ値を記述した階調補正テーブルを作成することをいう。
【0058】
続くステップS804では、ステップS803の処理で得られた座標変換パラメータおよび階調補正テーブルに基づきステップS801で選択した画像が構成する合成画像部分の画像データを生成し、この画像データを合成画像メモリ107に書き込む。具体的には、ステップS803の処理で得られた座標変換パラメータに基づきステップS801で選択した画像を構成する画素の位置を決定し、この決定した画素の位置における画素値をステップS803の処理で得られた階調補正テーブルを参照しながら変換することにより、ステップS801で選択した画像が構成する合成画像部分の画像データを生成する。
【0059】
次いで、ステップS805に進み、入力した全画像に対する画像データの書き込みが終了したか否かを判定し、入力した全画像に対する画像データの書き込みが終了していなければ、再度ステップS801に戻り、該ステップS801からの処理を繰り返し実行する。入力した全画像に対する画像データの書き込みが終了すると、本処理を終了する。
【0060】
本合成処理において例えば、図16(a)に示す4つの画像300,301,302,303が入力された場合、図9に示すように、各画像300,301,302,303を合成する際の配置において左上隅の画像すなわち画像300が基準画像として設定されるとともに、各画像300,301,302,303のそれぞれにより構成される合成画像領域部分(点線で区切られた各領域)が設定される。画像300が選択されたときには、画像300は基準画像となるから、画像300に対する座標変換および階調変換を行うことなく画像300により構成される合成画像領域部分の画像データが合成画像メモリ107に書き込まれる。
【0061】
次いで、画像301が選択されると、画像301に対する座標変換パラメータおよび階調変換パラメータを左上隅の画像300を基準とした値にそれぞれ変換され、これらのパラメータを用いて画像301により構成される合成画像領域部分の画像データが合成画像メモリ107に書き込まれる。ここで、画像300を基準として変換された座標変換パラメータをM1aとし、画像300を基準として変換された階調変換パラメータを記述した階調補正テーブルをT1aとし、座標変換パラメータM1aに基づき座標変換された画像301により構成される合成画像領域部分の画素の位置座標をug とし、位置座標ug で表される画像301の画素位置における画素値をI(M1ag )とすると、画像301により構成される合成画像領域部分の位置座標ug で表される画素位置における画素値I(ug )は、次の(14)式により表される。
【0062】
I(ug )=T1a[I(M1ag )] …(14)
この画像301に対する画像データと同様に、各画像302,303により構成される合成画像領域部分の画像データが合成画像メモリ107に書き込まれる。
【0063】
このように、入力された各画像のそれぞれにより構成される合成画像領域部分の画像データが合成画像メモリ107に書き込まれると、画像表示部108に入力された各画像により構成された合成画像が表示されるとともに、この合成画像は必要に応じて記録媒体に記録される。例えば、図16(a)に示す4つの画像300,301,302,303から構成される合成画像としては、図10に示すように、画像300−301間、画像300−302間、画像300−303間、画像302−303間のつなぎ目位置のずれおよび階調のずれがほぼない合成画像が得られる。
【0064】
以上により、本実施の形態では、入力した複数の画像中の隣接する画像間の座標変換パラメータおよび階調変換パラメータの補正を行い、補正した座標変換パラメータおよび階調変換パラメータに基づき入力した各画像を合成するから、複数の画像中の隣接する画像間の位置合せおよび階調合せを高精度に実行することができ、つなぎ目位置のずれおよび階調のずれがほぼない高品質の合成画像を得ることができる。
【0065】
なお、本実施の形態における画像合成装置を、画像合成システム用プログラムをフロッピーディスク、CD−ROMなどの記憶媒体からパーソナルコンピュータなどの情報処理装置に供給し、このプログラムを実行することによって構成することも可能である。例えば、CPU、RAMなどのメモリ、画像を入力するための画像入力インタフェース、CRTを備えるパーソナルコンピュータを用いて画像合成システム用プログラムを記憶媒体から読み出して実行することにより、上述の画像合成装置と同じ機能を有する画像合成システムを構築することができる。この場合、画像合成システム用プログラムは、互いに重複する部分を有する複数の画像を画像入力インタフェースを介して入力するためのモジュールと、入力された複数の画像をメモリに保持するためのモジュールと、メモリに保持された複数の画像の中の互いに隣接する2つの画像を選択するモジュールと、選択した2つの画像間の位置合せのための座標変換パラメータ生成処理および入力された2つの画像間の階調合せのための階調変換パラメータ生成処理を行うモジュールと、各画像間のつなぎ目位置および階調が整合するように、各座標変換パラメータおよび各階調変換パラメータの最適化処理を行うモジュールと、最適化処理により処理された座標変換パラメータおよび階調変換パラメータに基づき入力した複数の画像を合成するモジュールと、合成された画像をCRTに表示するモジュールとを含む。
【0066】
(実施の第2形態)
次に、本発明の実施の第2形態について図11を参照しながら説明する。図11は本発明の画像合成装置の実施の第2形態の基本構成を示すブロック図、図12は図11の画像合成装置により合成される各画像の配置の一例を示す図である。なお、上述の実施の第1形態と同じ構成部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化または省略する。
【0067】
本実施の形態における画像合成装置は、図12に示すように、2次元平面上に配置されたn×m枚の画像を合成する装置からなり、該装置は、図11に示すように、全画像調整部110および全画像合成部111を備える。全画像調整部110は、入力した複数の画像の配置に応じて該複数の画像から任意の縦横それぞれ任意の枚数の画像からなる複数のユニットを選択し、選択した各ユニット毎に、それに含まれる隣接画像間のつなぎ目位置および階調が整合するように各座標変換パラメータおよび各階調変換パラメータの最適化処理を行う。この最適化処理の詳細内容については後述する。全画像合成部111は、最適化処理により処理された各ユニット毎の座標変換パラメータおよび階調変換パラメータに基づき入力した複数の画像を合成する合成処理を行う。この全画像合成部111による画像合成処理の詳細については後述する。
【0068】
次に、全画像調整部110による処理内容について図12ないし図14を参照しながら説明する。図13は図1の画像合成装置の全画像調整部による処理手順を示すフローチャート、図14は図13のステップS1303における階調変換パラメータの最適化処理を説明するための図である。
【0069】
隣接画像パラメータ生成部104により、全ての隣接する画像間に対する座標変換パラメータおよび階調補正テーブル(階調変換パラメータ)が生成されると(上述の図2に示すステップS201〜S206)、全画像調整部110による処理が開始される。全画像調整部110では、図13に示すように、まずステップS1301において、入力した複数の画像の配置に応じて該複数の画像から任意の縦横それぞれ任意の枚数の画像からなるユニットを選択する。例えば、図12に示すように、2次元平面上に配置された縦3×横4枚の画像が入力された場合、縦横それぞれ2枚の組合せ画像を1つのユニットとして、入力した画像配置に基づき6つのユニットu410〜u415が設定され、各ユニットu410〜u415の内の1つのユニットが選択される。
【0070】
次いで、ステップS1302に進み、ステップS1301で選択されたユニットに属する画像と対応する座標変換パラメータおよび階調補正テーブル(階調変換パラメータ)とをメモリ102から読み込み、読み込んだ座標変換パラメータおよび階調補正テーブル(階調変換パラメータ)の最適化処理を行う。
【0071】
座標変換パラメータの最適化処理では、次の(15)式で表す評価式Eを評価することにより座標変換パラメータの最適化を行う。
【0072】
E=(u1 −M1 0 2 +(u2 −M2 0 2
+(u3 −M3 1 2 +(u3 −M3'2 2 +αB …(15)
ここで、u0 ,u1 ,u2 ,u3 は選択したユニットに属する画像上の対応点の座標を表し、M1 ,M2 ,M3 ,M3'は選択したユニットに属する各画像間の座標変換パラメータを表す。また、Bは(u1 −M1 0 2 、(u2 −M2 0 2 、(u3 −M3 1 2 および(u3 −M3'2 2 のばらつきを表す値であり、αは任意に設定される値である。
【0073】
上述の(15)式で表す評価式Eに対する評価は最小二乗法などにより行われ、この評価の結果に応じて選択したユニットに対する座標変換パラメータが得られる。この得られた座標変換パラメータはメモリ102に保持される。例えば、図12に示すユニットu410〜u415のそれぞれに対する座標変換パラメータとして、パラメータM400a,M400b,M400c,M400dが得られ、各パラメータはメモリ102に保持される。
【0074】
続くステップS1303では、階調変換パラメータの最適化処理を、座標変換パラメータの最適化処理と同様に、選択したユニット毎に実行する。
【0075】
例えば、図14に示すように、選択したユニットに4つの画像500,501,502,503が属するとし、画像500を基準として画像501の階調を合わせるための階調補正テーブルをT1 、画像500を基準として画像502の階調を合わせるための階調補正テーブルをT2 、画像501を基準として画像503の階調を合わせるための階調補正テーブルをT3 とし、画像502−503間の対応する点(または領域)をP2 およびP3 とすると、画像502−503間の対応点(または領域)P2 ,P3 のそれぞれにおける画素値I2 ,I3 は、次の(16)および(17)式により画像500の階調基準とした値I2',I3' にそれぞれ変換される。
【0076】
2'=T2 [I2 ] …(16)
3'=T1 [T3 [I3 ]] …(17)
各画素値I2',I3'が得られると、各画素値I2',I3'の差分ΔI(=I3'−I2')が算出される。この差分ΔIすなわち画素値I2',I3'の両者の差は理想的には「0」に等しくなるが、実際には誤差などにより「0」にならない。従って、画像502−503間のつなぎ目において階調の差が顕著に現れることがある。
【0077】
そこで、本最適化処理においては、差分ΔIを画像500−501間、画像500−502間、画像501−503間、画像502−503間の各画像間のつなぎ目すなわち4か所のつなぎ目に分散させるための処理が行われる。この処理においては、4か所のつなぎ目に差分ΔIを分散させるために、この差分ΔIの1/4をΔI´とし、このΔI´を用いて最適化された階調変換パラメータを記述した階調補正テーブルを作成するためのデータを新たに生成する。この階調補正テーブルの作成においては、画像502に対して、画素値I2 を図5の横軸に、画素値(T2 [I2 ]+ΔI´)を縦軸に対応させてそれぞれの画素値をプロットする。同様に画像503に対しては画素値I3 を図5の横軸に、画素値(T2 [I2 ]+2ΔI´)を縦軸に対応させてそれぞれの画素値をプロットし、画像501に対しては画素値(T3 [I3 ])を図5の横軸に、画素値(T2 [I2 ]+3ΔI´)を縦軸に対応させてそれぞれの画素値をプロットする。このプロットしたデータに基づき補正関数fを作成し、補正関数fに基づき各画像間の階調補正テーブルを新たに作成する。
【0078】
この新たに作成された階調補正テーブルは、画像500を基準として各画像501,502,503のそれぞれを合成する際に用いられる、各画像500,501,502,503からなるユニットに対し最適化された階調補正テーブル、すなわち最適化された階調変換パラメータを記述した階調補正テーブルとなり、メモリ102に保持される。例えば、図12に示すユニットu410〜u415のそれぞれに対する階調補正テーブルとして、テーブルT400a,T400b,T400c,T400dが得られ、各テーブルはメモリ102に保持される。
【0079】
なお、カラー画像を合成する際には、階調補正テーブルの最適化は各色毎に実行される。
【0080】
次いで、ステップS1304に進み、設定された全てのユニットに対し最適化処理が終了したか否かを判定し、設定された全てのユニットに対する最適化処理が終了していなければ、再度ステップS1301に戻り、該ステップS1301からの処理を設定された全てのユニットに対する最適化処理が終了するまで繰り返す。設定された全てのユニットに対する最適化処理が終了すると、本処理を終了する。
【0081】
全画像調整部110による最適化処理が終了すると、全画像合成部111による画像合成処理が開始され、最適化された座標変換パラメータおよび階調変換パラメータに基づき入力した各画像が合成されて1枚の合成画像が生成される。
【0082】
この画像合成処理では、まず、メモリ102から入力された全画像の中から合成画像メモリ107に書き込む1枚の画像を選択し、続いて選択した画像に関連する最適化された座標変換パラメータおよび階調変換パラメータ(すなわち階調補正テーブル)をメモリ102から読み込み、座標変換パラメータに基づき選択した画像を構成する画素の位置を決定し、この決定した画素の位置における画素値を階調補正テーブルを参照しながら変換することにより、選択した画像が構成する合成画像部分の画像データを生成し、この生成した画像データを画像合成メモリ107に書き込む。この処理を入力したすべての画像に対し繰り返し実行することにより、合成画像が生成されることになる。よって、本実施の形態における画像合成処理は、基本的には実施の第1形態で示したフロー(図8に示す)と同じである。
【0083】
次に、本画像合成処理の具体例について図15を参照しながら説明する。図15は図11の画像合成装置の全画像合成部による画像合成処理を説明するための図である。
【0084】
図15を参照するに、入力された全画像の中から合成画像メモリ107に書き込む1枚の画像として画像600が選択された場合、メモリ102から画像600とともに、画像600が属するユニットの最適化された座標変換パラメータおよび階調補正テーブルが読み込まれる。本例では、画像600は4つのユニットに属するから、これら4つのユニットにおける最適化された座標変換パラメータM600a〜M600dおよび階調補正テーブルT600a〜T600dが読み込まれる。
【0085】
画像600が構成する合成画像部分の点Pを、合成画像の左上隅を原点Oとする座標(i,j)で表すとすると、点P(i,j)に対応する画像600上の画素位置の座標が算出される。
【0086】
点P(i,j)に対応する画像600上の点の座標算出では、まず、点P(i,j)を通る水平、垂直の各ラインと描画領域のラインL600,L601,L602,L603との交点をそれぞれx0,x1,y0,y1として算出する。次いで、水平方向については長さH(=x1−x0)と長さdx(=i−x0)との比dx/Hを重み係数Wxとして算出し、垂直方向については長さV(=y1−y0)と長さdy(=j−y0)との比dy/Vを重み係数Wyとして算出する。続いて、算出した各重み係数Wx,Wyと最適化された4つの座標変換パラメータM600a〜M600dとが次の(18)式に代入され、点P(i,j)に対応する画像600上の点の座標を算出するためのパラメータM600 が求められる。
【0087】
Figure 0004006056
パラメータM600 により点P(i,j)に対応する画像600上の点の座標が決定されることになる。
【0088】
点P(i,j)に対応する画像600上の点の座標が決定されると、この決定され画像600上の点における画素値を4つの階調補正テーブルを参照しながら変換することにより、画像600が構成する合成画像領域部分の点P(i,j)における画素値I(P)が得れる。具体的には、画素値I(P)は次の(19)式から求められる。
【0089】
Figure 0004006056
なお、本(19)式中においては、P=(i,j,1)と定義する。
【0090】
このように、選択した画像600に対し上記処理を実行することによって、選択した画像600が構成する合成画像領域部分の画像データが生成され、この生成された画像データは画像合成メモリ107に書き込まれる。この処理を入力した全ての画像に対し繰り返し実行することにより、合成画像データが生成されることになる。画素値が生成される。
【0091】
以上により、本実施の形態では、全画像調整部110により、入力した複数の画像の配置に応じて該複数の画像から任意の縦横それぞれ任意の枚数の画像からなる複数のユニットを選択し、選択した各ユニット毎に、それに含まれる隣接画像間のつなぎ目位置および階調が整合するように各座標変換パラメータおよび各階調変換パラメータの最適化処理を行い、全画像合成部111により、最適化処理により処理された各ユニット毎の座標変換パラメータおよび階調変換パラメータに基づき入力した複数の画像を合成する合成処理を行うから、2次元平面上に配置された任意の枚数の画像の合成に対応することができるとともに、画像間の位置合せおよび階調合せを高精度に実行することができ、つなぎ目位置のずれおよび階調のずれがほぼない高品質の合成画像を得ることができる。
【0092】
なお、本実施の形態では、縦横それぞれ2枚の組合せ画像を1つのユニットとして設定しているが、これと異なる枚数の組合せ画像を1つのユニットとして設定することも可能である。
【0093】
また、本実施の形態における画像合成装置を、画像合成システム用プログラムをフロッピーディスク、CD−ROMなどの記憶媒体からパーソナルコンピュータなどの情報処理装置に供給し、このプログラムを実行することによって構成することも可能である。例えば、CPU、RAMなどのメモリ、画像を入力するための画像入力インタフェース、CRTを備えるパーソナルコンピュータを用いて画像合成システム用プログラムを記憶媒体から読み出して実行することにより、上述の画像合成装置と同じ機能を有する画像合成システムを構築することができる。この場合、画像合成システム用プログラムは、互いに重複する部分を有する複数の画像を画像入力インタフェースを介して入力するためのモジュールと、入力された複数の画像をメモリに保持するためのモジュールと、メモリに保持された複数の画像の中の互いに隣接する2つの画像を選択するモジュールと、選択した2つの画像間の位置合せのための座標変換パラメータ生成処理および入力された2つの画像間の階調合せのための階調変換パラメータ生成処理を行うモジュールと、入力した複数の画像の配置に応じて縦横それぞれ所定の枚数の画像の組合せからなる複数のユニットを設定し、各ユニットから1つのユニットを選択するモジュールと、選択したユニットに属する画像データおよび該画像の対応点座標および対応する領域の画素値に基づき座標変換パラメータおよび階調変換パラメータの最適化処理を行うモジュールと、全てのユニットにおける座標変換パラメータおよび階調変換パラメータの最適化処理が終了するまで、ユニットの選択および最適化処理を繰り返し実行するように制御するモジュールと、選択したユニット毎にその最適化した座標変換パラメータおよび階調変換パラメータを統合するモジュールと、統合した座標変換パラメータおよび階調変換パラメータに基づき複数の画像を合成するモジュールと、合成された画像をCRTに表示するモジュールとを含む。
【0094】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、互いに重複する重複領域部分を有する複数の画像を合成するにあたり、重複領域部分が複数箇所存在した場合でも、その複数の重複領域部分それぞれにおける画像間の画素値の差分を前記複数箇所の重複領域部分それぞれに分散させることによって最適化された階調変換パラメータを新たに生成することができるようにしたので、多数の画像を合成するような場合であっても、複数の画像間の互いに隣接する画像間の位置合せおよび階調合せを高精度に実行し、高品質の合成画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像合成装置の実施の第1形態の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像合成装置による画像合成処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】図2のステップS202およびステップS203における処理内容を説明するための図である。
【図4】図2のステップS204における処理内容を説明するための図である。
【図5】図2のステップS205における階調補正テーブルの生成に用いられる補正関数fの算出を説明するための図である。
【図6】図2のステップS205で生成された階調補正テーブルの一例を示す図である。
【図7】図2のステップS207における座標変換パラメータの最適化処理の一例を説明するための図である。
【図8】図2のステップS208における画像合成処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】図2のステップS208における各画像を合成する際の各画像の配置関係の一例を示す図である。
【図10】図1の画像合成装置により得られた合成画像の一例を示す図である。
【図11】本発明の画像合成装置の実施の第2形態の基本構成を示すブロック図である。
【図12】図11の画像合成装置により合成される各画像の配置の一例を示す図である。
【図13】図1の画像合成装置の全画像調整部による処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図13のステップS1303における階調変換パラメータの最適化処理を説明するための図である。
【図15】図11の画像合成装置の全画像合成部による画像合成処理を説明するための図である。
【図16】従来の画像合成手法による合成画像例を示す図である。
【符号の説明】
101 画像入力部
102 メモリ
103 画像選択部
104 隣接画像パラメータ生成部
105,110 全画像調整部
106,111 全画像合成部
107 合成画像メモリ
108 画像表示部

Claims (4)

  1. 互いに重複する重複領域部分を有する複数の画像を合成する画像合成装置において、
    互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応点座標に基づき座標変換パラメータを生成する座標変換パラメータ生成手段と、
    前記互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応する領域の画素値に基づいて階調変換パラメータを生成するとともに、前記重複領域部分が複数箇所存在した場合には、その複数の重複領域部分それぞれにおける画像間の画素値の差分を前記複数箇所の重複領域部分それぞれに分散させることによって最適化された階調変換パラメータを生成する階調変換パラメータ生成手段と
    記座標変換パラメータおよび前記階調変換パラメータに基づき前記複数の画像を合成する合成手段と
    を備えることを特徴とする画像合成装置。
  2. 前記複数の画像の組合せは、縦、横それぞれm枚の組合せからなることを特徴とする請求項記載の画像合成装置。
  3. 互いに重複する重複領域部分を有する複数の画像を合成する画像合成方法において、
    互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応点座標に基づき座標変換パラメータを生成する座標変換パラメータ生成工程と、
    前記互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応する領域の画素値に基づいて階調変換パラメータを生成するとともに、前記重複領域部分が複数箇所存在した場合には、その複数の重複領域部分それぞれにおける画像間の画素値の差分を前記複数箇所の重複領域部分それぞれに分散させることによって最適化された階調変換パラメータを生成する階調変換パラメータ生成工程と、
    前記座標変換パラメータおよび前記階調変換パラメータに基づき前記複数の画像を合成する合成工程と
    を有することを特徴とする画像合成方法。
  4. 互いに重複する領域部分を有する複数の画像を合成する画像合成システムを構築するためのプログラムを格納した記憶媒体において、
    前記プログラムは、
    互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応点座標に基づき座標変換パラメータを生成する座標変換パラメータ生成モジュールと、
    前記互いに隣接する画像間の前記重複領域部分において、対応する領域の画素値に基づいて階調変換パラメータを生成するとともに、前記重複領域部分が複数箇所存在した場合には、その複数の重複領域部分それぞれにおける画像間の画素値の差分を前記複数箇所の重複領域部分それぞれに分散させることによって最適化された階調変換パラメータを生成する階調変換パラメータ生成モジュールと、
    前記補正モジュールの実行によって生成された前記座標変換パラメータおよび前記階調変換パラメータに基づき前記複数の画像を合成する合成モジュールと
    を有することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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