JP4005349B2 - ハニカム芯材の製造方法及び製造装置 - Google Patents

ハニカム芯材の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハニカム芯材の製造方法及び製造装置、並びに該製造方法で製造されたハニカム芯材を用いたハニカムパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、優れた断熱性、軽量性及び遮音性を有し強度的にも優れている建築材料や各種の断熱材料として、ハニカムパネルが知られている。このハニカムパネルは、一般にはハニカム体の両側に表面材を接着し補強した複合構造体であるが、断熱性や強度等を向上させるために、ハニカム体の空間部に無機質発泡体やポリウレタン、フェノール等の有機質発泡体を形成したハニカム芯材が用いられている。
【0003】
かかるハニカム芯材の製造方法の一つとして、例えば特開平3−7312号公報がある。この方法によれば、発泡液をコーティングしたシート状の上面材をハニカム体に当接し、ハニカム体の下面には別の下面材を当接した状態で発泡液を発泡させることにより、ハニカム体の空間部に発泡体を形成している。従来の方法は、発泡液又は発泡原料の種類により細かい発泡条件は異なっても、特に発泡液の場合、基本的には図5に例示するようにハニカム体2の下端部が平板21に接した状態で、平板21上に流延した発泡液をハニカム体2のセル空間内において発泡させることにより発泡体11を形成している。
【0004】
この結果、ハニカム芯材の少なくとも下部においては、セル内の発泡体11は図5のようにハニカム体2の下端面と同一に形成される。すなわち、平板21と接触しているハニカム芯材の下面では、発泡体11は平板21に接触して成形されるため、発泡体11とハニカム体2の下端部とが同一面になっている。さらに、発泡時にハニカム体2が平板21に対し十分に押え付けられていないと、発泡体11がハニカム体2の下端面から外側に溢れでるために、ハニカム芯材の厚さが不揃いになることがある。
【0005】
なお、ハニカム芯材の上部は、ハニカム体2の上端面と発泡体11との間に適当な空間ができるように発泡液量が調節されるので、発泡体11は図5に示すようにハニカム体2の上端より凹んで成形される場合もあるし、セル一杯に充填される場合もある。特に、発泡体11がセル一杯に充填される場合には、発泡圧によりハニカム体2の上端面から外側に溢れやすい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ハニカムパネルは、前記ハニカム芯材に表面材を接着して製造される。この場合、ハニカム芯材に接着剤を塗布して表面材を接着するとき、表面材はハニカム芯材のハニカム体と接着されていればよい。
【0007】
しかしながら、ハニカム芯材に表面材を接着するときの接着剤は、機械的に塗布するために、接着剤の塗布面が図5のハニカム芯材下部のようにハニカム体と発泡体が同一面に形成されていると、接着剤はハニカム体と一緒に発泡体にも塗布される。つまり、ハニカム芯材の表面材接着面全体に接着剤が一様に塗布される。その結果、本来ハニカム体だけの接着剤で済むものが、多量の接着剤が必要となる。特に、発泡体の表面は微細な凹凸を有する多孔質であるので、接着剤の塗布量はハニカム体に対する塗布量に比べて数倍から数十倍となる。
【0008】
従来のハニカム芯材の製造方法では、このようにハニカム芯材の発泡体がハニカム体の下端部と同一又はわずかに突出しているために、接着剤を機械的に塗布する場合にハニカム体だけに塗布できない。つまり、発泡体への塗布を回避することは困難である。その結果、多量の接着剤が必要となり、ハニカム芯材のコストが高くなるとともに、さらに接着剤の使用量が多くなる分、ハニカム芯材が重くなるという問題があった。
【0009】
また、発泡体がハニカム体から溢れ出てハニカム体の下端部より突出している場合には、同様に接着剤の塗布量が多くなるばかりでなく、表面材は発泡体に接着されハニカム体に接着されないため、本来の接着強度が発現しない。また、突出している発泡体のために表面材に凹凸が生じて外観が悪くなるとともに、ハニカムパネルの厚みが不揃いとなり、所望の寸法精度が得られないという問題があった。
【0010】
ハニカム芯材のハニカム体のみに接着剤を機械的に塗布し、発泡体部への塗布を防止して表面材をハニカム体だけと接着するようにするためには、発泡体がハニカム体の下端部より凹んで形成されるのが望ましい。ところが、前記問題の解決のために、発泡体をハニカム体の下端部より凹ませて形成したハニカム芯材及びこのようなハニカム芯材を工業的に製造する方法は知られていない。
【0011】
【課題を解決する手段】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、平板の上に弾性部材を設け、該弾性部材上に隔置用部材を敷設し又は敷設しないで発泡液を流延してハニカム体を載置し、該ハニカム体を前記弾性部材に対し押圧した状態で前記発泡液を発泡させ、ハニカム体のセル空間部に発泡体を形成することを特徴とするハニカム芯材の製造方法である。
【0012】
さらに、本発明は、搬送面に弾性部材を具備したコンベアと、該コンベアの前記弾性部材上に隔置用部材を供給する手段と、該隔置用部材の上に発泡液を供給する発泡液供給器と、前記隔置用部材の上に流延した発泡液上に載置されたハニカム体を、コンベアで移送中に前記弾性部材に対して押し付ける押圧手段とを有し、ハニカム体の下端部を前記弾性部材に押し込んだ状態で発泡液を発泡させて、ハニカム体のセル空間部に発泡体を形成するように構成したことを特徴とするハニカム芯材の製造装置を提供する。
【0013】
さらにまた、本発明は、ハニカム体のセル空間部に発泡体を形成したハニカム芯材に、表面材がハニカム体に表面材と前記発泡体との間に空間を設けて接着されていることを特徴とするハニカムパネルを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、発泡液を発泡させてハニカム体の空間部に発泡体を形成する場合に、ハニカム体の少なくとも下に弾性部材を設けてハニカム体を弾性部材に対し押し付けた状態で発泡液を発泡させることを特徴とする。弾性部材の上でハニカム体を上方から押さえると、ハニカム体の下端部(ハニカムエッジ)が当たる部分の弾性部材は押し込まれるため、その他の部分の弾性部材はハニカム体のセル空間部、すなわちセル内にその一部が侵入した状態になる。この状態で発泡液を発泡させることにより、発泡体をセル空間部にハニカム体の下端部より凹ませて形成できる。
【0015】
本発明において、弾性部材の好ましい例としては、ポリエチレン、ポリウレタン、ネオプレンなどの各種フォーム等が挙げられる。所望の弾性が得られれば、フォームは独立気泡又は連続気泡のいずれでもよい。発泡体の凹みが効果的に得られる点で、通常は軟質のフォームが好ましく使用できる。
【0016】
弾性部材の弾性力(反発力)が小さすぎると、発泡液の発泡圧に十分に抗しきれなくなるために、発泡体をハニカム体の下端部より凹ませて形成することが困難になる。一方、反発力が大きすぎると、ハニカム体を弾性部材に押え付けるのに、大きな押圧力が必要となり、ハニカム体の材質や強度にも影響する。このため、ハニカム体の強度、セル空間の断面積及び発泡液の発泡圧などを考慮して、発泡液の発泡圧より大きくなるように適切な反発力が得られる弾性部材を選定する。通常この反発力としては、70%圧縮時の圧縮強度が0.01〜1kg/cm2のもので、圧縮後回復率が98%以上のものが好ましい。
【0017】
また、弾性部材の厚さは特に限定されないで、主にハニカム体の厚さやセル空間の断面積に合わせて適宜決めることができる。しかし、弾性部材の厚さが薄くなると、ハニカム体の下端部が弾性部材に十分に押し込まれなくなるので、発泡体をハニカム体の下端部より十分に凹ませて形成することが困難となる。したがって、弾性部材としての機能が得られるためには、約2mm以上の厚さが望ましい。
【0018】
前記弾性部材を例えばコンベアの搬送面で形成される平板とハニカム体との間に設ける場合、その方法は次の二つに大別される。その一つは、弾性部材をコンベアの搬送面に接着しコンベアと一体にする方法であり、他はコンベアと一体化しない方法である。後者は、例えば無端状の弾性部材をコンベアの搬送面に乗載してコンベアと同期移動させることにより達成される。このように弾性部材をコンベアに一体化しないで用いるときは、一般に長条の弾性部材が必要になるとともに、この弾性部材を移動させるための駆動源が別に必要になる。この点、コンベアの搬送面に接着する方法は、弾性部材はコンベアと一体化しているので、コンベアの駆動源で移動させることができる。したがって、通常は弾性部材を具備したコンベアが好ましい。なお、かかる弾性部材の用い方は、平板でも全く同じである。
【0019】
さらに、前記弾性部材は後述する隔置用部材を用いないで発泡液を該弾性部材上に直に流延する場合には、発泡液が弾性部材に浸入しないように防水や溌水などの表面処理又は表面加工が施されている。例えば、弾性部材の上面を平滑に仕上げ、さらに必要に応じこの表面を防水塗装や溌水塗装することにより、発泡液が弾性部材の内部に入るのを防止し、また発泡液や発泡体が表面に付着するのを防止する。
【0020】
しかしながら、本発明の好ましい実施態様では、弾性部材の汚れや損傷の防止とコンベアなどの汚れ防止、又はハニカム体の下端部への発泡体の付着防止のために、前記弾性部材の上に隔置用部材を敷設している。この隔置用部材としては、フィルムと不織布などを挙げることができる。このフィルムの好ましい例として、通常ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミドなどの合成樹脂フィルムが挙げられる。また、不織布としてはポリエチレン、ポリアミド、レーヨン、パルプなどの薄い不織布が用いられる。
【0021】
弾性部材の上に前記フィルムを敷設することにより、発泡液の漏れが完全に防止できるので、弾性部材及びコンベアの汚れや損傷を防ぐことができる。また、不織布を用いると、不織布は柔軟性を有しているため、ハニカム体を弾性部材に対し押圧したとき変形した弾性部材に沿わせやすく、ハニカム体の下端部と弾性部材との間に侵入する発泡液を少なくできる。さらに、ハニカム体の下端部と弾性部材の間に、不織布を通して発泡液が侵入しても、この発泡液によりハニカム体の下端部に形成された発泡体を、この不織布が剥がす際に一緒に取り除いてくれる。その結果、ハニカム体の下端部に発泡体が付着していないハニカム芯材が得られる。
【0022】
なお、柔軟で薄いフィルムであれば、不織布と同じように変形した弾性部材に沿いやすいので、ハニカム体の下端部との間に侵入する発泡液を少なくできる。しかし、通常のフィルムの場合、ハニカム体の下端部との間に発泡体が形成されると、この発泡体はフィルムをハニカム芯材から剥がす際にハニカム体の下端部側にそのまま残ることが多い。フィルムの上に不織布を設けると、フィルムが発泡液の漏れを防止し、不織布がハニカム体の下端部に付着した発泡体を取り除いてくれる。したがって、フィルムと不織布はそれぞれ単独でも使用できるが、両者を併用するのが好ましい。単独で使用するときは、発泡液の漏れ防止を重視するか、ハニカム体の下端部に付着する発泡体の除去を優先するかにより、フィルム又は不織布を選択する。なお、フィルムと不織布を併用するときは、当然フィルムよりハニカム体側に不織布を設けるようにする。
【0023】
上記に鑑み、前記フィルムの厚さは5〜100μmであることが好ましく、前記不織布の目付量は10〜100g/m2であることが好ましい。
【0024】
本発明において、ハニカム体と発泡液はこれまでにハニカム芯材用として知られているものを含め、各種材質がハニカム芯材の用途に応じて適宜使用できる。例えば、ハニカム体の基本材質としては、金属、合成樹脂及び紙などが挙げられる。特に断熱や遮音を目的とする場合には、パルプを主原料としたペーパーハニカムや更に難燃性を付与した水酸化アルミニウム又は珪酸マグネシウムを40質量%以上含有する難燃性ペーパーのハニカム体がコスト、作業性及び軽量などの点で好ましい。また、ハニカム体の形態も、セルが六角形、四角形、円形、長円形及び段ボール形状などのいずれでもよい。
【0025】
前記発泡液としては、無機質系、有機質系又は無機・有機混合系が適宜使用できる。しかし、有機質発泡体は前記したように燃焼性や有毒ガスなどの点から、ハニカム芯材を不燃材料として用いる場合には適さない。不燃材料又は難燃材料とするときには、無機質系又は無機・有機混合系のものを用いる。
【0026】
一般に無機質発泡体としては、発泡コンクリート及び発泡ガラスなどを代表的に例示できるが、本発明の発泡液としては無機・有機混合系のものが好ましく、その一例として、国際公開WO01/38081号公報で提案されている無機と有機の混合系発泡液を挙げることができる。その理由は、この発泡液により形成される発泡体は、従来の有機発泡体では得られない難燃性、不燃性に優れ、かつ従来の無機発泡体では得られない柔軟で弾力性を有し、さらにハニカム体との複合により機械的特性及び耐水性等にも優れ、また均一かつ高精度の形状及び寸法が得られるからである。
【0027】
この発泡液は、リン酸類及び硬化剤からなる無機質材料と、NCO基を有するウレタンプレポリマーからなる有機質材料との混合物に、必要により発泡剤を添加し、これらに水を加えて混合したもので、さらに必要により発泡体の特性を改善するために有機質材料として少量のエポキシ樹脂、フェノール樹脂等を添加してもよい。この発泡液は、前記したように優れた特性の発泡体が得られるばかりでなく、発泡圧が比較的に低いので、発泡体をハニカム体のセル空間部全体に充填したとしても、本発明の弾性部材と相俟って発泡体がハニカム体から溢れ出るのを確実に防止できる。
【0028】
ここで、前記リン酸類としては、例えばリン酸、亜リン酸、無水リン酸、縮合リン酸、これらの多価金属塩、これらの多価金属塩と水溶性アミンとの塩又はこれらの二種以上の混合物が使用できる。特に、第一リン酸多価金属塩、第二リン酸多価金属塩などの酸性リン酸多価金属塩、又はこれらの塩と水溶性アミンとの塩は、耐水、耐湿性及び発泡体のセル強度が高いなどの理由により好ましい。
【0029】
また、前記硬化剤としては、炭酸塩、金属酸化物及び/又は金属水酸化物、または酸又はアルカリと反応してガスを発生する軽金属が使用され、これらを二種以上併用してもよい。炭酸塩の好ましい例としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム炭酸バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛等が挙げられる。なかでも、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛が好ましい。
【0030】
金属酸化物の好ましい例としては、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウムが挙げられ、金属水酸化物としては、好ましくは水酸化アルミニウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化亜鉛が挙げられる。また、軽金属の好ましい例としては、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等が挙げられる。
【0031】
そして、前記硬化剤の種類によっては、別の発泡剤を使わなくてもよい。何故なら、前記炭酸塩及び軽金属の場合、これら自体が発泡剤の機能も有しているからである。一方、金属酸化物は硬化剤の機能しかないので、発泡剤が必要である。かかる発泡剤としては、低沸点有機溶剤又は熱分解によりガスを発生させる有機化合物が挙げられる。
有機質発泡液については詳述しないが、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン、フェノール等を材料として広く用いることができる。
【0032】
次に、本発明の好ましい実施態様を図面に従って具体的に説明する。図1は本発明によりハニカム芯材を連続的に製造する装置(本装置)の平面図、図2は本装置の側面図、図3は図1のX部の拡大断面図である。本装置は、図1及び図2に示すようにハニカム芯材の製造用平板としてコンベア1を使用する例である。コンベア1は、図示のように平坦の搬送面が一定長さに渡って形成されるように回転体24に懸架され、該回転体24により連続的に回動される。このコンベア1としては、ハニカム体2を展張した状態で載置できる平坦の搬送面が容易に得られることから、図示のように多数の羽板を連結したスラットコンベアが適している。しかし、ベルトコンベア、ネットコンベア及びシートコンベアも、ハニカム体2を押圧したときハニカム体2を平坦に支持できるようにすれば使用できる。なお、コンベアを平板として使用すると、ハニカム芯材を連続的に製造できる点で特に好ましいが、コンベアタイプでない通常の平板であってもよい。
【0033】
前記コンベア1の搬送面には、図3に示すように弾性部材4が接着剤9で接着することにより前記搬送面に沿って設けられている。つまり、弾性部材4はコンベア1の搬送面に具備されているので、前記搬送面を常に覆った状態でコンベア1と一体に回動する。この弾性部材上には、隔置用部材としてフィルム5と不織布6がこの順で敷設される。これらの隔置用部材はロール巻きして用意され、コンベア1に同期して前記弾性部材上に連続的に供給される。
【0034】
コンベア1の搬入端には発泡液供給器19が設けられていて、そのノズル20から発泡液3がコンベア上に敷設した前記隔置用部材、正確には不織布6の上に供給される。発泡液3は、粉体供給器22から供給される粉体原料と二種類の液体原料(A液及びB液)を発泡液供給器19で混合してあらかじめ流動しやすい粘度に調整されているので、ノズル20から供給されると図1に示すように不織布6上において実質的に均一に流延する。
【0035】
一方、ハニカム体2は、歩廊23に設置したハニカム展張器12から展張した帯状状態で連続的に送給され、流延している発泡液3の上に載置される。このときハニカム体2の送り速度をコンベア1の搬送速度と同じにすることにより、ハニカム体2は下端部を発泡液3に没入しながらコンベア1により前進する。
【0036】
前記コンベア1の上部には、このハニカム体2を弾性部材4に押し付けるための押圧手段として、例えばスラットコンベア7が設けられている。移送中のハニカム体2を幅方向と進行方向に均一に押圧できる点で、特にスラットコンベアタイプの押圧手段が好ましい。しかし、ハニカム体2の上端を上から押圧できれば、これに限定されないで他の手段を使用できる。例えば複数の押圧ロールをできるだけ接近させてハニカム体2の幅方向に並列させてもよいし、さらにこれら押圧ロールに広幅ベルトを組み合わせてもよい。
【0037】
本装置では、ハニカム体2をスラットコンベア7で弾性部材4に対し押し付ける場合に、ハニカム体2とスラットコンベア7との間に隔置用部材を便宜的に設けている。この隔置用部材は、弾性部材4の上に敷設した前記隔置用部材と同じフィルム5と不織布6を用いることができる。さらに、図示しないが該隔置用部材と前記スラットコンベア7との間に前記弾性部材4と同様の弾性部材を設けてもよいし、また隔置用部材は設けないで弾性部材のみ設けてもよい。
【0038】
発泡液の量を調節してハニカム体2のセル空間部全体に発泡体を充填しない場合は、これら隔置用部材及び弾性部材は必ずしも必要ないが、セル空間部全体に発泡体を形成したい場合、又はセル空間部全体に発泡体が充填される恐れがある場合に、これら隔置用部材及び弾性部材は有効に作用する。すなわち、ハニカム体2のセル空間部から上方に膨らむ発泡体を隔置用部材が抑制し、さらに弾性部材が設けられていると、ハニカム体2の上端部を前記した下端部と同様に弾性部材に押し込んだ状態で発泡体を形成できる。
【0039】
次に、ハニカム体2の空間部に実際に発泡体11を形成する方法を図3に従って説明する。ハニカム体2は、一定速度で回動しているコンベア1の搬送面に展張した状態で載置される。このとき前記コンベア1には弾性部材4が搬送面に沿って設けられており、該弾性部材4の上に敷設した隔置用部材(フィルム5と不織布6)の上には、発泡液3が流延している。
【0040】
前記ハニカム体2は、加圧手段(スラットコンベア7)の下に移送されてくると、該加圧手段により不織布6及びフィルム5を介して上方から押し付けられるので、ハニカム体2の下端部は発泡液3に埋入して隔置用部材に達する。そして、更に押圧されると、ハニカム体2の下端部は隔置用部材を介して弾性部材4に押し込まれる。その結果、ハニカム体2の空間部の下部においては、弾性部材4の弾性力によって隔置用部材と弾性部材4が空間部の中に侵入した状態となる。この状態でコンベア1により移送させると、移送する間に発泡液3は発泡を開始し、時間の経過とともに次第に発泡度を増し、ハニカム体2のセル空間部に発泡体11を形成する。これにより、発泡体11の下部がハニカム体2の下端部より凹んだハニカム芯材8(図1参照)が得られる。
【0041】
この場合、ハニカム体の上下で使用したフィルム5は、ハニカム芯材8から分離してそれぞれフィルム巻取り13と14に巻き取るが、不織布6は通常ハニカム芯材8の両面に貼り付けたままにしておく。発泡体11が硬化したところで、ハニカム芯材8の両耳をトリム切断し、図1に示すように切断機17により所定寸法に切断する。切断されたハニカム芯材8は、さらに必要に応じ乾燥機18により乾燥される。なお、ハニカム芯材に付いている不織布6は、使用時に適宜剥ぎ取るが、このときハニカム体2の下端部に付着している発泡体を一緒に取り除く。
【0042】
図4は、前記した方法で得られたハニカム芯材8の上下面に、表面材10を接着剤14により接着したハニカムパネルの部分断面図である。前記ハニカム芯材8において、ハニカム体2のセル空間部に形成された発泡体11の下部は、前記したようにハニカム体2の下端部より凹んでいる。また、発泡体11の上部は発泡液の量を加減することにより、同様にハニカム体2の下端部より凹んでいる。
【0043】
したがって、かかるハニカム芯材8の上下面に接着剤14を機械的に塗布すると、ハニカム体2の端部のみに接着剤14が塗布され、発泡体11の部分には塗布されない。これにより、表面材10がハニカム体2だけに接着され、表面材10と発泡体11との間に空間15を有しているハニカムパネルを得ることができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、ハニカム体の少なくとも下端部を弾性部材に押し込んだ状態で、発泡液を発泡させてハニカム体の空間部に発泡体を形成するので、前記弾性部材の作用で発泡体がハニカム体の端部から凹んでいるハニカム芯材を形成できる。それにより、このハニカム芯材に表面材を接着するために、接着剤を機械的に塗布する場合、接着剤をハニカム体の端部のみに塗布でき、発泡体部への塗布を回避できるので、接着剤の使用量を格段に節減できる。
【0045】
さらに、接着剤が少なくて済む分ハニカムパネルを軽量化でき、しかも発泡体をハニカム体の端部から凹んで形成しても断熱効果や遮音効果はほとんど低下しないので、一層軽量のハニカム芯材を得ることができる。
【0046】
また、ハニカム体の少なくとも下端部は発泡時に弾性部材に対して押し付けられているので、下端部に発泡体が形成されることはないとともに、従来のように発泡体がハニカム体の下端部から外側に溢れ出て形成されることもない。その結果、ハニカム芯材に表面材を接着したとき、表面材はハニカム体に接着されるので、表面材に凹凸が生じず、接着強度も悪化しない。
【0047】
また、ハニカム体と弾性部材との間に隔置用部材を設けると、発泡液の漏れを防止でき、また発泡液の均一な流延が得られるので、ハニカム体の各空間部に発泡体を一様に形成できる。特に隔置用部材の一つとしてハニカム体に接して不織布を設けると、この不織布をハニカム芯材から剥がす際に、不織布がハニカム体の端部に付着している発泡体を一緒に取り除いてくれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関わるハニカム芯材製造装置の平面図。
【図2】図1のハニカム芯材製造装置の正面図。
【図3】図1のX部の拡大断面図。
【図4】本発明のハニカムパネルの断面図。
【図5】従来のハニカム芯材製造装置の一部を切り欠いた斜視図。
【符号の説明】
1:コンベア
2:ハニカム体
3:発泡液
4:弾性部材
5:フィルム
6:不織布
7:スラットコンベア
8:ハニカム芯材
9:接着剤
10:表面材
11:発泡体
12:ハニカム展張機
15:空間
17:切断機
19:発泡液供給器

Claims (6)

  1. 平板の上に弾性部材を設け、該弾性部材上に隔置用部材を敷設し又は敷設しないで発泡液を流延してハニカム体を載置し、該ハニカム体を前記弾性部材に対し押圧した状態で前記発泡液を発泡させ、ハニカム体のセル空間部に発泡体を形成することを特徴とするハニカム芯材の製造方法。
  2. 弾性部材が設けられる平板としてコンベアの搬送面の平坦部を用いる請求項1に記載のハニカム芯材の製造方法。
  3. ハニカム体の上に隔置用部材若しくは弾性部材、又は隔置用部材と弾性部材をこの順序で載置し、これらを介してハニカム体を押圧する請求項1又は2に記載のハニカム芯材の製造方法。
  4. 前記隔置用部材がフィルム及び/又は不織布からなり、両方を敷設するときはフィルムよりハニカム体側に不織布を設ける請求項1又は3に記載のハニカム芯材の製造方法。
  5. 前記発泡液が、リン酸類及び硬化剤からなる無機質材料と、NCO基を有するウレタンプレポリマーからなる有機質材料との混合物に、必要により発泡剤を添加し、これらに水を加えて混合したものである請求項1、2又は3に記載のハニカム芯材の製造方法。
  6. 搬送面に弾性部材を具備したコンベアと、該コンベアの前記弾性部材上に隔置用部材を供給する手段と、該隔置用部材の上に発泡液を供給する発泡液供給器と、前記隔置用部材の上に流延した発泡液上に載置されたハニカム体を、コンベアで移送中に前記弾性部材に対して押し付ける押圧手段とを有し、ハニカム体の下端部を前記弾性部材に押し込んだ状態で発泡液を発泡させて、ハニカム体のセル空間部に発泡体を形成するように構成したことを特徴とするハニカム芯材の製造装置。
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