JP4005311B2 - 水性フェノ−ル樹脂分散液 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業の利用分野】
本発明は、水性フェノ−ル樹脂分散液に関し、特に高反応性、極性レゾ−ル及びノボラック樹脂分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】
揮発性有機化合物(VOC)を低減する目的で溶媒含有組成物に代わる水性組成物の必要性はよく実証されている。水性フェノ−ル樹脂分散液は既知であるが、典型的にそれらは安定剤としてポリビニルアルコ−ルのような保護コロイドを使用して調製されてきた。しかしながら、ポリビニルアルコ−ル安定化は、小数の遊離アルキロ−ル又はヒドロキシ官能基をもつ高分子量の疎水性フェノ−ル樹脂のみに有効である。ポリビニルアルコ−ル安定化法は、多量のアルキロ−ル又はヒドロキシ官能基をもつ高極性、高反応性のフェノ−ル樹脂を必要とする多くの用途には有効でない(例えば、米国特許第5、548、015号参照)。かかる高アルキロ−ル−又はヒドロキシ−官能性フェノ−ル樹脂は一般に、現在ポリビニルアルコ−ルによって適当に安定化されるものよりも低分子量でかつ親水性である。かかる高極性及び高反応性の親水性フェノ−ル樹脂の分散用にポリビニルアルコ−ルを試みると、分散は最初にできない、又は初分散は短期間に渡って相分離する。ポリビニルアルコ−ル改質フェノ−ル樹脂分子は極性であり、従って少なくとも部分的に水溶性であって、それらは分散状態に維持することがより困難である大きな凝集塊を形成する。
【0003】
親水性フェノ−ル樹脂の水性分散液製造の困難性は、Bourlierらによる米国特許第5、548、015号に特にポリビニルアルコ−ルでの安定化の試みに関して記載されている。Bourlierらによると、親水性フェノ−ル樹脂を含む水性分散液は、疎水性エステル化ビスフェノ−ルA樹脂を分散液に混合することによって作ることができる。
【0004】
水溶性フェノ−ル樹脂も既知であるが、これらは耐久性で環境耐性の被膜(塗膜)の形成に使用するのを妨げる著しい欠点がある。熱硬化前に、水溶性フェノ−ル樹脂から形成される被膜は、水にさらされと再溶媒和する傾向にある。その水の源は、被膜に塗布された水性カバ−コ−トである。水性カバ−コ−トの塗布は、本質的に水溶性フェノ−ル樹脂から形成された被膜を洗い流す。その上、大いにイオン改質された水溶性フェノ−ル樹脂は、しばしば低分子量及び低反応性を有し、従って高架橋密度を得ることを困難にする。架橋密度の欠如及び比較的高量のイオン含量は、かかる被膜が極めて限定された腐食性流体抵抗を示す。さらに、水溶性ノボラックフェノ−ル樹脂は大量のホルムアルデヒド硬化剤を必要とする。
【0005】
従って、最小量のVOC(望ましくは無VOC)を含み、使用前に十分な期間貯蔵安定性で、かつ他の成分と容易に混合して有用な組成物を生成できる水性フェノ−ル樹脂分散液の要望がある。優れた水性フェノ−ル樹脂分散液の別の重要で望ましい特徴は、水性フェノ−ル樹脂分散液から作られた膜又は塗膜の優れた環境耐性である。特に、米国特許第5、200、455号に記載されているように、ポリビニルアルコ−ル安定化フェノ−ル樹脂分散液を含む水性ゴム−金属接着プライマ−の環境耐性を改善することが必要である。
【0006】
本発明の化学に最も密接に関係していると思われる技術を以下に要約する。しかしながら、これらの資料はいずれも水性フェノ−ル樹脂分散液を教示していない。
【0007】
ホルムアルデヒドと2−ナフタレンスルホン酸の縮合生成物は、なめし剤又は分散剤として既知である(Gilbert,Sukfonation and Related Reaction,page 308(Wilely & Sons 1965)。これらの線に沿って、英国特許明細書第1、469、993号は、クロロプレンの水性乳化重合におけるC1−4アルキルナフタレンスルホン酸又はそのホルムアルデヒド縮合物の使用に関する。英訳によると、JP−B−87/047225は、ナフタレンスルホン酸−ホルマリン縮合物及び減感剤を含む感圧接着剤組成物に関する。スルホン酸の存在下でフェノ−ルとホルムアルデヒドとの縮合生成物は、なめし剤としても知られる(米国特許第2、621、164号参照)。
【0008】
米国特許第4、708、974号は、種々のタイプのスルホン化フェノ−ル樹脂化合物と混合したアルデヒドから誘導されるゲル生成組成物に関する。そのゲル生成組成物は地下溜めに注入して炭化水素の回収を促進する。
【0009】
実施例15及び16は、レゾ−ル、水性ホルムアルデヒド、2、5−ジヒドロキシ−1、4−ベンゼンジスルホン酸、二ナトリウム塩及び水を混合することを記載している。得られた溶液は、水酸化ナトリウムで滴定し、次に100〜105℃で16時間過熱してゲルを生成する。
【0010】
米国特許第4、883、824号及び第4、945、077号は、フェノ−ル樹脂と、遊離酸触媒、表面活性剤及び発泡剤を混合することによって作られる独立気泡フェノ−ル樹脂フォ−ムに関する。液体起泡性フェノ−ル−アルデヒドレゾ−ル樹脂が望ましいと述べている。フェノ−ルスルホン酸及びナフタレンスルホン酸を含む芳香族スルホン酸が好適な遊離酸触媒として記載されている。
【0011】
米国特許第5、182、347号及び第5、218、010号は、マグネシア凝集体、硬化性液体フェノ−ル樹脂、及び組成物の硬化を促進する促進剤を含むセラミック又は耐火性組成物に関する。そのフェノ−ル樹脂はレゾ−ル水溶液にすることができる。可能な促進剤の広範囲のリストにナフタレンスルホン酸及びナフタレンスルホン酸のアンモニウムが含まれている。
【0012】
米国特許第4、587、291号は、酸硬化フェノ−ル樹脂及び芳香族スルホン酸の銅、アルミニウム又は鉄(III)塩である硬化剤を含む結合剤組成物に関する。フェノ−ルスルホン酸、テトラヒドロナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸及びアルキルナフタレンスルホン酸は可能な硬化剤として記載されている。
【0013】
ポリアミド材料に耐汚染性を与えるためにスルホン化フェノ−ル−ホルムアルデヒド縮合生成物の使用は既知である(例えば、米国特許第5、098、774号を参照)。米国特許第5、098、774号は、スルホン化芳香族化合物と非スルホン化フェノ−ル化合物及びアルデヒド又はアルデヒド前駆物質とを縮合させ、次にその縮合物を二価の金属酸化物又は水酸化物又は弱酸の二価の金属塩と反応させることを含むノボラック塩の調製法に関する。スルホン化ナフタレンは可能なスルホン化芳香族化合物として記載されている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によって、使用が容易で支持体表面に優れた環境耐性を示す硬化塗膜又は被膜を提供する安定で、実質的にVOCを含まない水性フェノ−ル樹脂分散液が提供される。本発明が、高反応性で親水性レゾ−ル及びノボラック樹脂の安定で有用な水性分散液を作る機構を提供することが特に注目される。
【0015】
その水性フェノ−ル樹脂分散液は、水相を含み、その水相内に、フェノ−ル樹脂前駆物質、改質剤をフェノ−ル樹脂前駆物質と反応させることができる少なくとも1つの官能部分と少なくとも1つのイオン部分を含む改質剤、及び任意に多ヒドロキシフェノ−ル化合物の反応生成物を含む。本発明の一実施態様によると、その改質剤のイオン部分は、スルフェ−ト、スルホネ−ト、スルフィネ−ト、スルフェネ−ト又はオキシスルホネ−トであって、その分散フェノ−ル樹脂反応生成物は炭素/硫黄原子比20:1〜200:1を有する。
【0016】
また、本発明によって、水の存在下で、フェノ−ル樹脂前駆物質、改質剤をフェノ−ル樹脂前駆物質と反応させることができる少なくとも1つの官能部分と少なくとも1つのイオン部分を含む改質剤、及び任意に多ヒドロキシフェノ−ル化合物の反応生成物を反応させることから成るフェノ−ル樹脂分散液の調製法が提供される。
【0017】
官能部分は改質剤をフェノ−ル樹脂前駆物質と縮合させることができるので、イオン部分は反応生成物におけるフェノ−ル環にペンダント的に結合されると考えられる。言い換えると、分散フェノ−ル樹脂は、そのフェノ−ル樹脂の主鎖構造にペンダント・イオン部分を含むように改質される高分子量の樹脂である。
【0018】
【好適な実施態様の詳細な説明】
特に断らない限り、化学命名における成分の記載は、その記載に特定されている全ての組合せへの添加時における成分を意味するが、一旦混合された混合物の成分間の相互作用を必ずしも排除しない。
【0019】
この明細書に使用されている2、3の用語は以下に定義する。
「フェノ−ル化合物」は、芳香環に結合された少なくとも1つのヒドロキシ官能基を意味する。説明的フェノ−ル化合物は、非置換フェノ−ル自身、アルキル化フェノ−ル及び多ヒドロキシフェノ−ルのような置換フェノ−ル、及びヒドロキシ置換多環芳香族炭化水素を含む。説明的アルキル化フェノ−ルは、メチルフェノ−ル(クレゾ−ルとしても知られる)、ジメチルフェノ−ル(キシレノ−ルとしても知られる)、2−エチルフェノ−ル、ペンチルフェノ−ル及びt−ブチルフェノ−ルを含む。「多ヒドロキシフェノ−ル」は、各芳香環に1つ以上のヒドロキシ基を含む化合物を意味する。説明的多ヒドロキシフェノ−ルは、1、3−ベンゼンジオ−ル(レソルシノ−ルとしても知られる)、1、2−ベンゼンジオ−ル(ピロカテコ−ルとしても知られる)、1、4−ベンゼンジオ−ル(ヒドロキノンとしても知られる)、1、2、3−ベンゼンジオ−ル(ピロガロ−ルとしても知られる)、1、3、5−ベンゼンジオ−ル及び4−t−ブチル−1、2−ベンゼンジオ−ル(t−ブチルカテコ−ルとしても知られる)を含む。説明的ヒドロキシ置換多環芳香族炭化水素は、4、4´−イソプロピルイデンビスフェノ−ル(ビスフェノ−ルAとしても知られる)、4、4´−メチルイデンビスフェノ−ル(ビスフェノ−ルFとしても知られる)を含む。
【0020】
「アルデヒド化合物」は、一般式RCHOをもつ化合物を意味する。説明的アルデヒド化合物は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、カプロアルデヒド、ヘプトアルデヒド及び他の原子数が8以下の直鎖アルデヒド、並びにパラホルムアルデヒド、トリオキサン、フルフラ−ル、ヘキサメチレントリアミンのようなホルムアルデヒドに分解する化合物、加熱によりホルムアルデヒドを遊離するアセタ−ル、及びベンズアルデヒドを含む。
【0021】
「フェノ−ル樹脂」は、一般にフェノ−ル化合物とアルデヒド化合物との反応生成物を意味する。フェノ−ル化合物と反応するアルデヒド化合物(例えば、ホルムアルデヒド)のモル比は、ここでは「F/P比」として表す。F/P比は、ヒドロキシ置換芳香環当たりを基準にして計算される。
【0022】
「フェノール樹脂前駆物質」は、芳香族改質剤反応して水性相に分散される未だ改質されない非(未)改質又は従来のフェノール樹脂を意味する。
【0023】
親水性フェノ−ル樹脂分散液は、親水性フェノ−ル樹脂から作った塗料が高架橋密度を提供し、したがって一般に疎水性フェノ−ル樹脂と比較したときに優れた化学的攻撃耐性を提供するから、特に有用である。親水性フェノ−ル樹脂は、疎水性フェノ−ル樹脂と比較して高量のヒドロキシ、アルキロ−ル又はベンジルエ−テル基を有する。レゾ−ルとノボラックの親水性は異なる特徴を有する。レゾ−ルの親水性はF/P比によって特徴づけられ、ノボラックの親水性はノボラックのヒドロキシ置換基の量によって特徴づけられる。ヒドロキシ置換基の量は、ノボラックを作るのに使用される多−ヒドロキシフェノ−ル樹脂化合物の量から誘導される。
【0024】
本発明者は、フェノ−ル樹脂、特に高反応性、高官能性、親水性フェノ−ル樹脂は、フェノ−ル樹脂をフェノ−ル樹脂構造にイオン・ペンダント基を有する芳香環に組込む改質をすることによって水相に安定に分散できることを見出だした。一実施態様によると、従来又は市販のフェノ−ル樹脂、特にレゾ−ルは改質剤と反応してイオン・ペンダント基含有芳香環の組込みをする。別の実施態様によると、イオン・ペンダント基含有芳香環の組込みは、改質剤とフェノ−ル樹脂の作成に使用する他の反応物質とを現場で反応させることによって達成される。現場改質はノボラックで特に有用である。
【0025】
イオン・ペンダント基は、フェノ−ル樹脂反応生成物を水中における安定な分散液を維持させると考えられる。フェノ−ル樹脂反応生成物の極微細水不溶性粒子は水性媒体中に安定に分散される。本発明の組成物は、チンダル効果を示し、それによってコロイド分散液の存在を確立する。平均粒度は、レゾ−ルが1000nm以下、そしてノボラックが100nm以下が望ましい。本発明の分散液は最低3ケ月の貯蔵寿命安定性を有する。言い換えると、その分散液は配合後少なくとも3ケ月間は相分離をしない、又は非再分散性沈降層を形成しない。
【0026】
フェノ−ル樹脂前駆物質は、理論的にフェノ−ル樹脂前駆物質と改質剤との間の縮合反応を介して改質剤と反応又は混合される。その改質剤は少なくとも2つの明白な官能部分又は官能基を含有する。
【0027】
官能部分の一つは、フェノ−ル樹脂を安定な分散液にさせるイオン側基(ペンダント基)を提供する。イオン側基がないと、フェノ−ル樹脂は水に安定な分散液を維持することができない。イオン側基は分散液の安定性を提供するから、界面活性剤の必要がない、又は最小限でよい。水性分散液における界面活性剤の存在は、組成物の性能に対する周知障害である。
【0028】
改質剤における他の重要な官能部分は、改質剤をフェノ−ル樹脂前駆物質と反応させることである。その改質剤は1つ以上のイオン側基と1つ以上の反応可能部分を含有できる。
【0029】
芳香族スルホネート官能部分を縮合してフェノール樹脂構造にとり入れることは、イオン側基を提供する望ましい方法である。従って、1つのクラスのイオン部分は芳香環上の置換基であって、芳香環の炭素原子に共有結合又はイオン結合した硫黄原子を含む。共有結合硫黄含有置換基の例は、スルホネート(−S(O)),スルフィネート(−S(O)O),スルフェート(−SO)及びオキシスルホネート(−OS(O))であり、ここでMはNa,Li,K又はNR (Rは水素又はアルキルである)のような一価のイオンにすることができる。共有結合置換基の別の例はスルフェートイオンである。スルフェートは望ましいイオン基である。
【0030】
改質剤の反応イネーブリング官能部分は、フェノール樹脂との縮合を行うために改質剤に部位を与えることができる。ここでの用語「イネーブリング」は、原語のカナ読みであって、「させることができる」、「可能にする」等の意味を表す。フェノール樹脂前駆物質がレゾールの場合、その改質剤はレゾールのアルキロール又はベンジルエーテル基と反応する。改質剤が芳香族の場合の反応イネーブル官能部分は、芳香環の置換基であって、環状の部位をレゾール前駆物質のアルキロール又はベンジルエーテルに対して反応性にさせる。かかる置換基の例はヒドロキシ又はヒドロキシアルキルか、ヒドロキシが望ましい。ヒドロキシ又はヒドロキシアルキルー置換芳香族改質剤は、オルト及び/又はパラの部位において各ヒドロキシ又はヒドロキシアルキル置換基に対して反応性である。言い換えると、芳香族改質剤は、ヒドロキシ又はヒドロキシアルキル置換基にオルト及び/又はパラである改質剤の芳香環上の部位においてフェノール樹脂前駆物質に結合又は導入される。芳香族改質剤のフェノール樹脂前駆物質との反応性を高めるには、少なくとも2つの反応イネ−ブリング官能部分が望ましい。
【0031】
また、改質剤の反応イネ−ブリング官能部分は、好適には芳香環の炭素原子に結合したホルミル基(−CHO)にすることができる。この場合のフェノ−ル樹脂前駆物質はレゾ−ルよりもノボラックである。ノボラック前駆物質は、酸触媒化アルデヒド縮合反応を介してホルミル基含有改質剤と反応するので、ホルミル基はノボラック前駆物質の主鎖構造の芳香環上の活性部位に二価のメチレン結合を形成する。その結果、その改質剤構造(イオン部分を含む)は生成されたメチレン結合を介してフェノ−ル構造に導入される。かかるホルミル基含有改質剤の例は、2−ホルミルベンゼンスルホネ−ト、5−ホルミルフランスルホネ−ト及び(R)(SO)CH−CH−C(O)(H)化合物(式中、RはC−Cアルキル基である)を含む。
【0032】
さらに別の反応イネ−ブル官能部分は、望ましくは芳香環の炭素原子に結合したジアゾ基(−N2)にすることができる。この場合のフェノ−ル樹脂前駆物質はレゾ−ルよりもノボラックである。ノボラック前駆物質は、ジアゾ基含有改質剤とのジアゾカップリング反応を介して反応するので、ジアゾ基はノボラック前駆物質の主鎖構造の芳香環上の活性部位に二価のジアゾ結合(−N=)を形成する。その結果、その改質剤構造(イオン部分を含む)は,ジアゾ結合を介してフェノ−ル構造に導入される。かかるジアゾ改質剤の例は、1−ジアゾ−2−ナフト−ル−4−スルホン酸である。
【0033】
また、改質剤は任意にフェノ−ル樹脂分散液が塗布される支持体表面に存在する金属イオンとキレ−ト化できる官能部分を含むことができる。そのキレ−ト基は、フェノ−ル樹脂と芳香族改質剤との縮合後の残留基として残っている。典型的にそのキレ−ト基は、金属イオンと5−または6−員キレ−ト化構造を生成することができる芳香環上の置換基である。かかる置換基の例はヒドロキシ及びヒドロキシアルキルを含むが、ヒドロキシが望ましい。キレ−ト化を提供するためには、かかる官能基が少なくとも2つ改質剤に存在しなければならない。芳香族改質剤の場合のキレ−ト化基は、互いにオルト位置に位置しなければならない。本発明の重要な利点は、芳香族改質剤上のヒドロキシ又はヒドロキシアルキル置換基が2つの役割−縮合容易化及び次の金属キレ−ト化を果たすことができることである。
【0034】
芳香族改質剤が特に有利である。イオン基及び反応イネ−ブル部分は同一芳香環上の置換基でないことが望ましい。イオン基、特にスルホネ−トは、結合される環の縮合反応に強い失活作用を及ぼすと思われる。その結果、反応イネ−ブル部分として同一環に結合されたイオン基は、改質剤をフェノ−ル樹脂前駆物質と容易に反応させない。しかしながら、イオン及び反応イネ−ブル部分の場所に対するこの考察はホルミル基含有改質剤及びジアゾ改質剤に適用できないと認識する必要がある。
【0035】
芳香族改質剤の望ましい構造は、次の式Ia又は式Ibによって表される:
【化9】
Figure 0004005311
(Ia)
【化10】
Figure 0004005311
(Ib)
(式中、Xはイオン部分であり;Yは反応をさせる部分であり;Zはキレ−ト化置換基であり;Lは二価の結合基であり;aは1;bは1〜4;mは0又は 1;c及びdはそれぞれ独立に0〜3である;但し、各芳香環の置換基は4以下である)。キレ−ト化基Zが存在する場合、それは別のキレ−ト化基Z又はYのオルトに配置される。反応イネ−ブル置換基Yもキレ−ト化置換基として作用することを認識する必要がある。この場合の芳香族改質剤は独立のキレ−ト化置換基を含まない。イオン基又は縮合反応を逆に妨げないならば、式Ia又はIbに従った芳香族改質剤も他の置換基を含むことができる、
【0036】
例示的芳香族改質剤は、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−ト;6,7−ジヒドロキシ−1−ナフタレンスルホネ−ト;6,7−ジヒドロキシ−4−ナフタレンスルホネ−トの塩類;アシッドレッド88;アシッドアリザリンバイオレットN;エリクロ−ムブラックT;及びエリクロ−ムブル−ブラック6BNを含む、そして6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−トのナトリウム塩が望ましい芳香族改質剤である。
【0037】
ここで意図する望ましいスルホネ−ト改質は、間接的スルホン化機構を含むことを認識する必要がある。言い換えると、芳香族改質剤はスルホネ−ト基を含み、別の芳香族化合物(フェノ−ル樹脂前駆物質)と反応して連鎖延長、スルホネ−ト改質フェノ−ル樹脂生成物を得る。この間接スルホン化はフェノ−ル樹脂前駆物質の直接スルホン化とは明白に異なる。
【0038】
フェノ−ル樹脂前駆物質として全てのフェノ−ル樹脂を使用できるが、レゾ−ルが特に適することがわかった。レゾ−ル前駆物質は、最初に改質剤と縮合し、次にさらに後続の縮合をすることができる十分な量の活性アルキロ−ル又はベンジルエ−テル基を有する必要がある。もちろん、フェノ−ル樹脂前駆物質は、縮合して最終の分散樹脂を作るから、最終の分散樹脂より低分子量を有する。レゾ−ルは、塩基触媒の共存下でフェノ−ル化合物と過剰のアルデヒドと反応することによって調製される。レゾ−ル樹脂は、普通、単量体のフェノ−ル化合物及びアルキロ−ル(−ArCH−OH)又はベンジルエ−テル末端基(−ArCH−O−CHAr)(式中、Arはアリ−ル基である。)を有する高分子量の縮合生成物の反応生成物混合体として供給及び使用される。これらのレゾ−ル混合体またはプレポリマ−(ステ−ジA樹脂としても知られる)は、熱を加えることによって3次元の架橋、不溶性及び不融性重合体に変換できる。
【0039】
本発明のレゾ−ル前駆物質に適するレゾ−ルの調製用反応物質、条件及び触媒は周知である。フェノ−ル化合物は、前に述べたもの又は他の類似の化合物にすることができるが、多ヒドロキシフェノ−ル化合物は望ましくない。レゾ−ル前駆物質の製造に特に望ましいフェノ−ル化合物、フェノ−ル及びアルキル化フェノ−ルを含む。アルデヒドも前に述べたもの又は他の類似の化合物にすることができるが、ホルムアルデヒドが望ましい。低分子量の水溶性又は部分水溶性レゾ−ルは、改質剤との縮合能力を最高にするので前駆物質として望ましい。レゾ−ル前駆物質のF/P比は少なくとも0.90にすべきである。前駆物質としての使用に適する商的に入手できる説明的レゾ−ルは、Georgia Pacificから商品名BRL2741で入手できる部分水溶性レゾ−ル及びSchenectady Internationalから商品名HRJ1172及びSG3100で入手できる部分水溶性レゾ−ルを含む。
【0040】
本発明による分散フェノ−ル樹脂反応生成物は親水性又は疎水性にできるが、親水性が望ましい。その上、分散レゾ−ル又はノボラックは反応物質の選択及び量に依存して得られる。
【0041】
分散レゾ−ルは、1モルの改質剤と1〜20モルのフェノ−ル樹脂前駆物質とを反応又は混合することによって生成されることが望ましい。分散レゾ−ルは、典型的に、他の反応物質なしにレゾル前駆物質又はレゾル前駆物質の混合物と改質剤又は改質剤の混合物とを反応又は混合することによって得られる。しかしながら、他の反応物質、添加物、又は触媒は必要に応じて使用できる。多ヒドロキシフェノ−ル化合物は、レゾ−ルの反応混合物に任意に比較的少量含ませいることができる。
【0042】
親水性レゾ−ルは、典型的に少なくとも1.0のF/P比を有する。本発明により、1.0より大きいF/P比を有する親水性レゾ−ルは、満足に分散できる。例えば、少なくとも2及び3に近い(それは理論的F/P比の限界である)F/P比を有する親水性レゾ−ルの水性分散液を作ることができる。
【0043】
分散ノボラックは、1モルの改質剤と2〜20モルのフェノ−ル樹脂前駆物質(2〜20モルの多ヒドロキシフェノ−ル化合物が望ましい)とを反応させることによって生成することが望ましい。アルデヒド化合物、好適にはホルムアルデヒドもノボラックの製造に必要である。アルデヒド化合物は任意に初反応混合物に別の成分として添加できる、又はアルデヒド化合物はレゾ−ル化合物から現場で生成できる。レゾ−ル前駆物質、多ヒドロキシフェノ−ル化合物及び改質剤は共重縮合して分散ノボラックを生成する。その反応は典型的にリン酸のような酸で酸触媒される。初反応混合物におけるアルデヒド化合物と、レゾ−ル前駆物質及び多ヒドロキシフェノ−ル化合物の合計量とのF/P比は、0.9以下が望ましい。分散ノボラックの合成は2段反応ができる。第1段におけるレゾ−ル前駆物質は改質剤及び任意に少量の多ヒドロキシフェノ−ル化合物と反応する。この第1段の反応が一旦必要な点(即ち、樹脂が容易に半透明分散液になる点)に到達すると、酸触媒及び大量の多ヒドロキシフェノ−ル化合物をその反応混合物に添加する。ピロカテコ−ル(簡単にカテコ−ルとしても知られる)が、第1段における反応に望ましい多ヒドロキシフェノ−ル化合物であり、レソルシノ−ルが第2段の反応に望ましい多ヒドロキシフェノ−ル化合物である。
【0044】
ヒドロキシノボラックは、典型的に芳香環当たり1〜3のヒドロキシ当量を有する。本発明による分散ヒドロキシノボラックは1.1〜2.5、さらに好適には1.1〜2.0のヒドロキシ当量を有することが望ましい。
【0045】
望ましい実施態様に従った分散フェノ−ル樹脂反応生成物は、次式IIaまたは式IIbによって表される構造を有するオリゴマ−の混合物を含有する:
【化11】
Figure 0004005311
(IIa)
【化12】
Figure 0004005311
(IIb)
(式中、X、Y,Z及びL及び下付き文字a,b,c,d及びmは、式Ia及びIbにいけるものと同一であり、eは1〜6であり、Lは二価の結合基であり、Phはフェノ−ル樹脂前駆物質主鎖構造である、但し、−(L−Ph)基はY基に対するオルト又はパラ位置である)。Lは特定のフェノ−ル樹脂に依存するが、典型的にメチレン(−CH−)又はオキシジメチレン(−CH−O−CH)のような二価のアルキレン基である。eは2、そして−(L−Ph)基は相互にパラ位置であることが望ましい。
【0046】
フェノ−ル樹脂がレゾ−ルであり、改質剤がイオン側基X及び2つの反応イネ−ブル置換基Yを有するナフタレンである特に望ましい実施態様によると、分散フェノ−ル樹脂反応生成物は、次式IIIによって表されると考えられる構造を有するオリゴマ−の混合物を含有する:
【化13】
Figure 0004005311
(式中、X及びYは、式Ia及びIbにおけるものと同一であり、aは0又は1であり;nは0〜5であり;R2は独立に−C(R−又は−C(R−O−C(R−である(式中、Rは独立に水素、アルキロ−ル、ヒドロキシル、アルキル、アリ−ル又はアリ−ルエ−テルであり、Rは独立にアルキロ−ル、アルキル、アリ−ル、アルキルアリ−ル又はアリ−ルエ−テルである)。Rはメチレン又はオキシジメチレンであり、Rはメチロ−ルが望ましい。6,7−ジヒドロキシ−2−ナルタレンスルホネ−ト、ナトリウム塩が改質剤であると、XはSONaであり、各YはOHである。この場合に、Yのヒドロキシ基も金属イオンとのキレ−ト化として作用する。
【0047】
フェノ−ル樹脂がノボラックであり、改質剤がイオン側基X及び2つの反応イネ−ブル置換基Yを有するナフタレンである特に望ましい実施態様によると、分散フェノ−ル樹脂反応生成物は、次式IVによって表されると考えられる構造を有するオリゴマ−の混合物を含有する:
【化14】
Figure 0004005311
(式中、X及びYは、式Ia及びIbにおけるものと同一であり、aは0又は1であり;nは0〜5であり;Rは独立にヒドロキシ、アルキル、アリ−ル、アルキルアリ−ル又はアリ−ルエ−テルである)。Rはt−ブチルであることが望ましい。6,7−ジヒドロキシ−2−ナルタレンスルホネ−ト、ナトリウム塩が改質剤であると、XはSONaであり、各YはOHである。この場合に、Yのヒドロキシ基も金属イオンとのキレ−ト化として作用する。
【0048】
分散フェノ−ル樹脂反応生成物は、式III及びIVに示される理想的構造から変わる構造を有するオリゴマ−又は化合物を含有することを認識すべきである。
【0049】
改質剤が硫黄含有イオン基を含むと、得られる改質フェノ−ル樹脂は炭素/硫黄の原子比が20:1〜200:1、好適には20:1〜100:1をもつ筈である。硫黄含量が20:1以上の炭素/硫黄原子比であると、改質フェノ−ル樹脂は水溶性になり始め、多価イオンに関して一層安定であって、熱硬化が困難である。これらの特性は、本発明のフェノ−ル樹脂分散液の望ましい使用に相反する。硫黄含量が200:1以下の炭素/硫黄原子比であると、樹脂分散液はその安定性を維持できない。別の点からみると、分散フェノ−ル樹脂は、100gの樹脂当たり0.01〜0.10、望ましくは0.03〜0.06当量のスルホネ−ト官能価を有する。フェノ−ル樹脂の水性分散液は1〜50,望ましくは15〜30の固体含量を有する。
【0050】
本発明のフェノ−ル樹脂分散液は、多数の有利な特徴及び性質を有する。その分散液は、極少量のVOC(VOC及び分散フェノ−ル樹脂の全量を基準にしてせいぜい約10重量%)を有する、又は実質的にVOCを含まないことが望ましい。言い換えると、分散液は、その作用効果を損なうことなく使用時に水で希釈できる濃縮物の形態で製造及び/又は顧客に供給できる。ノボラック・バ−ジョン分散液は低pHで貯蔵安定性である。この酸許容度は、分散液を多成分最終使用組成物において酸と混合するときに重要である。改質フェノ−ル樹脂のゲル化は、水性分散液の生成に有害であるから望ましくない。
【0051】
また、本発明によるフェノ−ル樹脂分散液は、支持体に塗布して硬化したときに、環境(特に腐食)耐性、非再溶媒和性塗膜を形成する。ここでに用語「非再溶媒和性」は、フェノ−ル樹脂分散液塗料が熱硬化前に水性カバ−コ−トをその塗料に塗布したときに再溶媒和しないことを意味する。塗膜が再溶媒和すると、塗膜の成分が水性オ−バ−コ−トに溶解または分散して、意図した表面への塗膜の形成の長所を損なうことになる。水溶性フェノ−ル樹脂に比較して改質フェノ−ル樹脂分散液の低イオン含量は、それらを非イオン改質樹脂に類似の挙動をとらせて、硬化時に極めて耐水性の塗膜を形成させる。さらに、本発明のフェノ−ル樹脂分散液を含有する組成物から形成された硬化塗膜は、熱、化学攻撃的流体及び腐食環境に対して優れた環境耐性を示す。言い換えると、塗膜が使用される環境によってもたらさえるストレスの多い条件に対する劣化または破壊に抵抗する。
【0052】
本発明の改質フェノ−ル樹脂分散液は、フェノ−ル樹脂の既知硬化法によって硬化して高架橋熱硬化樹脂を生成する。硬化機構は、フェノ−ル樹脂分散液の用途及び形態に依存して変わり得る。例えば、分散レゾ−ルの場合の硬化は、典型的にフェノ−ル樹脂分散液に熱を与えることによって達成できる。分散ノボラックの場合の硬化は、典型的にアルデヒド供与体化合物の添加によって達成できる。
【0053】
改質剤とフェノ−ル樹脂前駆物質は、改質剤とフェノ−ル樹脂前駆物質との縮合を促進するのに有効な条件かで反応または混合することができる。その反応は、標準のフェノ−ル樹脂縮合技術及び条件下で水中で実施される。水を含む反応物質混合体は、一般に環境圧力下、50〜100℃に加熱されるが、特定の温度は特定の反応物質及び必要な反応生成物に依存してかなり変わる。得られる生成物は、水の添加及び撹拌時に自己分散性であって必要な固体含量に到達する濃縮物である。最終の分散液はろ過して全ての凝集物を除去できる。
【0054】
合成において最初に生成される中間改質レゾ−ル又はノボラックは必ずしも水分散性の必要性はないが、連鎖延長が進行する際に得られる連鎖延長改質レゾ−ル又はノボラックは簡単な機械的撹拌によって徐々により水分散性になる。分散レゾ−ルの連鎖延長は、反応混合物の粘度を測定することによって決定される。一旦レゾ−ル反応混合物が必要な粘度(それは反応物質の組成に依存して変わる)に達すると、反応は熱を除去することによって決定される。分散ノボラックの連鎖延長は、全反応混合物のF/P比を予め選択することによって決定される(言い換えると、第1及び第2のステ−ジの両方においてフェノ−ル樹脂の量に対するアルデヒド化合物の量)。ノボラックの反応は、反応物質の実質的に全ての量が反応するまで進行される。言い換えると、本質的に未反応反応物質は残らない。レゾ−ル及びノボラックの分子量はゲル点の直下まで進めるべきである。
【0055】
本発明のフェノ−ル樹脂分散液は、例えば、1998年1月27日付けの共通に譲渡されている同時係属出願の米国暫定特許出願第60/072,779号及び第60/072,782号に記載されているように水性塗料、接着剤又はプライマ−組成物に特に有用である。上記の有利な特徴の外に、フェノ−ル樹脂分散液の多成分組成物混合物中への添加は、金属支持体に塗布した時にその組成物を自動付着性にさせることができる。自動付着の一般的原理及び利点は、Parker Amchem and/or Henkelに譲渡されている多くの特許に説明されている(例えば、米国特許第4、414、350号;第4、994、521号;第5、427、863号;第5、061、523号;第5、500、460号を参照)。
【0056】
【実施例】
本発明は、次の非限定実施例によってさらに詳細に記載される。
【0057】
実施例1−分散レゾ−ル樹脂の調製
250gの水溶性レゾ−ル(ホルムアルデヒドとフェノ−ルから作成、F/P比が2.3,80%固体分、そしてSchenectady社から商品名HRJ11722で商的に入手可能)、40gの6、7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−トのナトリウム塩(Andrew Chemicalsから入手)、及び50gの水を一緒に混合し、95〜100℃でその混合物を約3時間蒸気加熱した。その混合体は、極めて濃く不透明な濃縮物になる。その濃縮物に850gの水を添加して、濃縮物を自己分散させる。その分散液はろ過して半透明の分散液を得た。
【0058】
実施例2−分散ノボラックの調製
80gの6、7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−トのナトリウム塩(Andrew Chemicalsから入手)、272gの水溶性レゾ−ル(商品名HRJ11722で商的に入手)、1000gのt−ブチルカテコ−ル及び50gの水を最初に混合し、次に混合物を95〜100℃で約3時間蒸気加熱した。その混合物は、最初濁っていたが、次に透明になり、縮合反応の進行にともない粘度と濁り度を増した。さらに反応時間の追加後、樹脂は極めて粘性になり、分散して濁った半透明の分散液を提供できた。この時点で、440gのレソルシノ−ル及び440gの水を添加し、続いて水25g中にリン酸6gの溶液を添加した。加熱を続けた。次に130gのホルマリンを制御された速度で添加した。樹脂を還流し、反応の進行につれてさらに粘性になった濃縮物が得られた。その濃縮物に2885gの水を添加した、その濃縮物は自己分散した、そしてその分散液はろ過して淡黄色の分散液を得た。
【0059】
実施例3−分散ノボラックの調製
20gの6、7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−トのナトリウム塩(Andrew Chemicalsから入手)、125gの水溶性レゾ−ル(商品名HRJ11722で商的に入手)、20gのオクチル没食子酸塩及び25gの水を一緒にに混合し、次に混合物を95〜100℃で約1.5時間蒸気加熱した。その混合物に130gの水に120gのレソルシノ−ル溶液及び2gのリン酸を添加した。早期加熱を別に約1持間継続した。この時点で、その混合物は極めて粘性の濃縮物になった。その濃縮物に800gの水を添加した、その濃縮物は自己分散した、そしてその分散液はろ過して黄色半透明の分散液を得た。この分散液は、ガラス面に塗工し、65℃で5分間乾燥して塗膜を得た。この塗膜の再溶媒和抵抗は極めて良好であった。
【0060】
実施例4−分散ノボラックの調製
30gの6、7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−トのナトリウム塩(Andrew Chemicalsから入手)、334gの水溶性レゾ−ル(ホルムアルデヒドとフェノ−ルから作成、F/P比が0.95、67%固体分、そしてSchenectady社から商品名SG3100で商的に入手可能)、40gのt−ブチルカテコ−ル及び50gの水を一緒にに混合し、次に混合物を95〜100℃で蒸気加熱した。次に50gの水を添加し、混合物が極めて粘性で濁るまで蒸気加熱を継続した。その混合物に220gのレソルシノ−ル及び50gの水及び3gのリン酸を添加し、蒸気加熱を10分間した。次に100gのホルマリンを添加して、その混合物をもう1時間加熱して濃縮物を得た。その濃縮物に2050gの水を添加した、その濃縮物は自己分散した、そしてその分散液はろ過した。
【0061】
実施例5−分散ノボラックの調製
15gの6、7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−トのナトリウム塩(Andrew Chemicalsから入手)、40gの水溶性レゾ−ル(ホルムアルデヒドとフェノ−ルから作成、F/P比が0.95、67%固体分、そしてSchenectady社から商品名SG3100で商的に入手可能)及び25gの水を一緒にに混合した。その混合物に、さらに127gのSG3100のレゾ−ル、20gのt−ブチルフェノ−ル及び50gの水を添加して、蒸気加熱を約4.5時間続けた。その混合物に13gのピロガロ−ル、100gのレソルシノ−ル及び50gの水を添加して、蒸気加熱を約1時間45分続けた。次に45gのホルマリン(37%固体分)を添加して、その混合物をもう1.5時間加熱して濃縮物を得た。その濃縮物に1075gの水を添加した、その濃縮物は自己分散した、そしてその分散液をろ過した。
【0062】
実施例6−分散レゾ−ルの調製
500gの水溶性低分子量レゾ−ル(ホルムアルデヒドとフェノ−ルから作成、F/P比が1.8、85%固体分、そしてGeorgia−Pacific社から商品名BRL 2741で商的に入手可能)、金属キレ−ト化剤としてピロガロ−ル50g、50gの6、7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−トのナトリウム塩(Andrew Chemicalsから入手)及び200gの水を一緒に混合し、次に混合物を95〜100℃で約1時間混合物が極めて粘性濃縮物になるまで水蒸気加熱をした。その濃縮物に2000gの水を添加した、その濃縮物は自己分散した、そしてその分散液はろ過した。
【0063】
実施例7−種々の改質剤で分散ノボラックの調製
200gのレソルシノ−ル、20gのピロガロ−ル、12gのリン酸(85%水溶液)及び220gの水を一緒に混合して95℃に加熱した。95℃に達したときに、250gのホルマリン(18.5%水溶液)をその反応混合物に30分かけて供給した。水蒸気加熱をさらに15分続けた、その時点で混合物は少し濁った、そして低粘度(水で希釈時に溶液から試料が析出した)を有した。次に32gのホルミルベンゼンスルホン酸(ナトリウム塩、75%の湿性固体分)及びさらに40gのホルマリンを添加した。1時間15分の蒸気加熱後、その樹脂は極めて粘性になった。その樹脂混合物に580gの水を添加して、樹脂が完全に分散性になるまで蒸気加熱を続けた。本質的に同一方法を用いて、5−ホルミル−2−フランスルホネ−ト及び1−ジアゾ−2−ナフト−ル−4−スルホネ−ト安定化(即ち、2−ホルミルベンゼンスルホン酸に代わる)レソルシノ−ル/ピロガロ−ル・ノボラック水性分散液を調製した。
【0064】
実施例8−分散ノボラックの調製
フェノ−ルノボラック脂水性分散液は、160gの水溶性レゾ−ル(ホルムアルデヒドとフェノ−ルから作成、F/P比が2.3,80%固体分、そしてSchenectady社から商品名HRJ11722で商的に入手可能)の6、7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホネ−トのナトリウム塩、200gのカテコ−ル及び200gの水を混合し、その反応混合物が極めて粘性になって透明分散液を与えるまで約2時間蒸気加熱することによって作った。880gのレソルシノ−ル及び5000gの水を添加し、続いて水10g中にリン酸12gの溶液を添加した。蒸気加熱を別に15分間続けた。次に640gのホルマリンを蒸気加熱を続けながら添加して、樹脂濃縮物を得た。その濃縮物は濾過した、そして5900gの水の添加時に自己分散した。

Claims (20)

  1. 次の成分(a)と(b)の反応生成物からなることを特徴とする水性フェノール樹脂分散液:
    (a)フェノール樹脂前駆物質;及び
    (b)(i)改質剤とフェノール樹脂前駆物質との反応を可能にする少なくとも1つの官能部分;及び
    (ii)少なくとも1つのイオン部分
    を含む改質剤。
  2. 前記改質剤が芳香族化合物であることを特徴とする請求項1記載の分散液。
  3. 前記改質剤のイオン部分は、スルフェート、スルホネート、スルフィネート、スルフェネート、又はオキシスルホネートから選択し、分散フェノール樹脂反応生成物が炭素/硫黄原子比20:1〜200:1を有することを特徴とする請求項1記載の分散液。
  4. 前記フェノール樹脂前駆物質がレゾールから成ることを特徴とする請求項1記載の分散液。
  5. 前記レゾールが少なくとも0.90のF/P比を有することを特徴とする請求項記載の分散液。
  6. 前記フェノール樹脂前駆物質がレゾールから成ることを特徴とする請求項2記載の分散液。
  7. 前記フェノール樹脂前駆物質がレゾールから成ることを特徴とする請求項3記載の分散液。
  8. 前記芳香族改質剤が少なくとも2つの芳香環を含むことを特徴とする請求項2記載の分散液。
  9. 前記改質剤とフェノール樹脂前駆物質との反応を可能にする官能部分及びイオン部分が別の芳香環に結合されることを特徴とする請求項8記載の分散液。
  10. 前記改質剤が、次の式Iaまたは式Ibによって表される構造から成ることを特徴とする請求項2記載の分散液:
    Figure 0004005311
    Figure 0004005311
    (式中、Xは改質剤のイオン部分であり;Yは改質剤とフェノール樹脂前駆物質と反応を可能にする官能部分であり;Zはキレート化置換基であり;Lは二価の結合基であり;aは1;bは1〜4;mは0又は1;c及びdはそれぞれ独立に0〜3である;但し、各芳香環の置換基は4以下である)。
  11. 前記Xはスルフェート、スルホネート、スルフィネート、スルフェネート、又はオキシスルホネートから選択することを特徴とする請求項10記載の分散液。
  12. 前記Yはヒドロキシ又はヒドロキシアルキルから成ることを特徴とする請求項10記載の分散液。
  13. 前記Zはヒドロキシ又はヒドロキシアルキルから成ることを特徴とする請求項10記載の分散液。
  14. 前記改質剤とフェノール樹脂前駆物質との反応を可能にする官能部分は、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルホルミル又はジアゾから選択することを特徴とする請求項1記載の分散液。
  15. 前記改質剤がヒドロキシナフタレンスルホネートから成ることを特徴とする請求項14記載の分散液。
  16. 前記フェノール樹脂前駆物質がレゾールであり、前記改質剤がイオン側基X及び2つの反応をさせる置換基Yを有するナフタレンであって、該レゾールと改質剤との分散フェノール樹脂反応生成物は、次式によって表される構造を有すること特徴とする請求項4記載の分散液:
    Figure 0004005311
    (式中、Xは改質剤のイオン部分であり;Yは改質剤の反応を可能にする官能部分であり;aは0又は1であり;nは0〜5であり;Rは独立に−C(R−又は−C(R−O−(R−である(式中、Rは独立に水素、アルキロール、ヒドロキシル、アルキル、アリール又はアリールエーテルであり、Rは独立にアルキロール、アルキル、アリール、アルキルアリール又はアリールエーテルである)。
  17. 前記フェノール樹脂前駆物質が親水性ノボラックであり、前記改質剤がイオン側基X及び2つの反応をさせる置換基Yを有するナフタレンであって、該ノボラックと改質剤との分散フェノール樹脂反応生成物は、次式によって表される構造を有すること特徴とする請求項1記載の分散液:
    Figure 0004005311
    (式中、Xは改質剤のイオン部分であり;Yは改質剤の反応を可能にする官能部分であり;aは0又は1であり;nは0〜5であり;Rは独立にヒドロキシル、アルキル、アリール、アルキルアリール又はアリールエーテルである)。
  18. さらに、反応生成物を作る追加反応物質として少なくとも1つの多ヒドロキシフェノール化合物から成ることを特徴とする請求項1記載の分散液。
  19. 前記多ヒドロキシフェノール化合物は、レゾルシノール、ピロカテコール、ヒドロキノン、ピロガロール、1,3,5-ベンゼントリオール、又はt−ブチルカテコールから選択することを特徴とする請求項18記載の分散液。
  20. 金属表面に請求項1記載の水性フェノール樹脂分散液を塗布することから成ることを特徴とする金属表面に塗料を提供する方法。
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