JP4004743B2 - 回転電機の永久磁石回転子の製造方法 - Google Patents

回転電機の永久磁石回転子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転軸の外周に円筒状の永久磁石が接着された回転電機の永久磁石回転子の製造方法に係り、特に回転軸と永久磁石の接着作業の容易化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の回転電機の永久磁石回転子は、一般に回転軸の外周面の固定子の磁極テイースと対向する位置に、円筒状の永久磁石を配置して構成され、回転軸と永久磁石は接着剤により固着されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回転電機の永久磁石回転子は以上のように構成されており、回転軸と永久磁石の固定を接着により行っているので、回転軸と永久磁石の隙間から軸方向端部に接着剤がはみ出し、このはみ出した接着剤をそのままにしておくと、回転中に飛散するので刃物を使用して削り取らなければならない。しかしながら、削り取られた接着剤には傷が発生したり突起部が生じたりするため、運転中に応力が集中して疲労強度が低下するという問題点がある。
【0004】
このため、図示はしないが例えば特開平9−140078号公報に開示されているように、特殊な接着剤成形治具を用いて、はみ出した接着剤の両端面が丸味を帯びるように成形することにより応力の集中を抑制し、疲労強度の向上を図る等の作業が必要となってくるため、余分な作業工程が増え、又、粘度の高い接着剤を用いる場合、回転軸と永久磁石の隙間全体に、接着剤が行き渡るのが困難であるため、例えば刷毛等で接着剤を塗布する作業工程が必要となるので、接着作業に手間がかかり生産性が低下するという問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、接着剤の塗布作業を容易化し、生産性の向上を図ることが可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る回転電機の永久磁石回転子の製造方法は、回転軸の外周面に、円筒状の永久磁石を嵌合し接着により固定する回転電機の永久磁石回転子の製造方法において、永久磁石が嵌合される部分に段差を設けて大径部と小径部とを形成した回転軸の大径部に永久磁石を嵌合する工程と、回転軸の大径部の小径部側の端面に接着剤を塗布する工程と、回転軸の小径部に円筒状部材を嵌入して大径部側に移動させて、回転軸の大径部の小径部側の端面と円筒状部材の端面との間に所定の間隙を形成することにより、接着剤の余剰分を永久磁石の内側に形成される隙間に圧送して行き渡らせる工程とを順番に行うものである。
【0007】
又、この発明の請求項2に係る回転電機の永久磁石回転子の製造方法は、請求項1において、径方向に延出し先端が永久磁石の端面に当接するフランジが形成された大径部を備えた回転軸と、径方向に延出し先端が永久磁石の端面に当接するフランジが形成された円筒状部材とを用いるものである。
【0008】
又、この発明の請求項3に係る回転電機の永久磁石回転子の製造方法は、回転軸の外周面に、円筒状の永久磁石を嵌合し接着により固定する回転電機の永久磁石回転子の製造方法において、第1の円筒状部材を回転軸の軸方向一端側に嵌着する工程と、第1の円筒状部材の外側に永久磁石を緩嵌する工程と、第1の円筒状部材の回転軸の軸方向他端側に面する端面に接着剤を塗布する工程と、第2の円筒状部材を軸方向他端側から回転軸に嵌入するとともに第2の円筒状部材外周を永久磁石に緩嵌する工程と、第2の円筒状部材を、第2の円筒状部材の端面と第1の円筒状部材の接着剤を塗布した端面とに所定の間隙が形成される位置まで近づけ、接着剤の余剰分を永久磁石の内側に形成される隙間に圧送して行き渡らせる工程とを順番に行うものである。
【0009】
又、この発明の請求項4に係る回転電機の永久磁石回転子の製造方法は、請求項3において、外側端部径方向に延出し先端が永久磁石の各端面にそれぞれ当接するフランジが形成された第1および第2の円筒状部材を用いるものである。
【0010】
又、この発明の請求項5に係る回転電機の永久磁石回転子の製造方法は、請求項1または3において、所定の間隙を、軸心に対し傾斜して配置するものである。
【0011】
又、この発明の請求項6に係る回転電機の永久磁石回転子の製造方法は、請求項1または3において、所定の間隙の幅寸法を、間隙が無い場合に通過可能な総磁束の99.8%以上の磁束が通過可能なように設定するものである。
【0012】
又、この発明の請求項7に係る回転電機の永久磁石回転子の製造方法は、請求項1または3において、所定の間隙を、永久磁石の軸方向のほぼ中央部に配置するものである。
【0013】
又、この発明の請求項8に係る回転電機の永久磁石回転子の製造方法は、請求項2または4において、永久磁石の端面に当接する面の周方向に、所定の間隔で突設された複数の突起を備えたフランジを用いるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における永久磁石回転子が適用された回転電機の構成を示し、(A)は正面図、(B)は側断面図、図2は図1における永久磁石回転子の構成を示す側断面図、図3は図2における永久磁石回転子の製造工程を示す図である。
【0015】
図において、1は巻線2が施された複数の磁極テイース1aを有する固定子、3は各磁極テイース1aと対向する位置に配設される円筒状の永久磁石、4はこの永久磁石3の内側に嵌合される回転軸で、永久磁石3と嵌合される部分に段差を設けて大径部5および小径部6が形成されている。7は回転軸4の小径部6に嵌合され、その端面7aが回転軸4の大径部5の端面5aと所定の間隙8を介して配置される円筒状部材、9は両端面5a、7a間に形成される間隙8から、大径部5および円筒状部材7の各外周面と永久磁石3の内周面との間に形成される隙間10に渡って充填される接着剤であり、これら3ないし10で永久磁石回転子11を構成している。
【0016】
次に、上記のように構成される実施の形態1における永久磁石回転子11の製造工程を図3に基づいて説明する。
まず、図3(A)に示すように、それぞれ別工程で加工された永久磁石3、回転軸4および円筒状部材7を準備する。次いで、図3(B)に示すように永久磁石3を回転軸4の大径部5に嵌合させる。そして、図3(C)に示すように回転軸4の大径部5の端面5aに接着剤9を所定の厚みだけ塗布する。次に、図3(D)に示すように回転軸4の小径部6に円筒状部材7を嵌入して大径部5側に矢印で示すように移動させる。
【0017】
そして、図3(E)に示すようにその端面7aと、大径部5の端面5aの間に所定の間隙8が形成される位置まで近づける。すると、両端面5a、7a間に介在される接着剤9の一部、すなわち余剰分は円筒状部材7の移動による押圧力で押し出されて、大径部5および円筒状部材7の各外周面と、永久磁石3の内周面との間に形成される隙間10内に圧送される。したがって、大径部5の端面5aに塗布される接着剤9の厚みを、所定の間隙8内から押し出される接着剤9の容量と、隙間10の容積が等しくなるように設定しておけば、接着剤9は隙間10の全域に行き渡らせることができる。そして、接着剤9を硬化させて全工程を終了し、永久磁石回転子11が完成する。
【0018】
このように上記実施の形態1によれば、回転軸4の永久磁石3が嵌合される部分に、段差を設けて大径部5および小径部6を形成し、大径部5の端面5aに接着剤9を所定の厚みだけ塗布した後、小径部6に円筒状部材7を嵌入して、その端面7aと大径部5の端面5aの間に所定の間隙8を形成することにより、両端面5a、7a間に介在される接着剤9の余剰分を押し出して、大径部5および円筒状部材7の各外周面と、永久磁石3の内周面との間に形成される隙間10内に圧送して、永久磁石3と回転軸4間の接着を行うようにしているので、刷毛等による塗布作業が不要となり、接着作業の手間を省いて容易化し、生産性の向上を図ることができる。又、接着剤9の大径部5の端面5aへの塗布厚みを管理することにより、永久磁石3の両端側へ接着剤9がはみ出すのを防止することも可能になる。
【0019】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。12は円筒状の永久磁石3の内側に嵌合される回転軸で、永久磁石3と嵌合される部分に段差を設けて大径部13および小径部14が、又、大径部13の外側端部には、径方向に延出し先端が永久磁石3の一端側端面に当接されるフランジ部13aがそれぞれ形成されている。
【0020】
15は回転軸12の小径部14に嵌合され、その端面15aが回転軸12の大径部13の端面13bと所定の間隙16を介して配置される円筒状部材で、外側端部には径方向に延出し先端が永久磁石3の他端側端面に当接されるフランジ部15bが形成されている。17は両端面13b、15a間に形成される間隙16から、大径部13および円筒状部材15の各外周面と、永久磁石3の内周面との間に形成される隙間18に渡って充填される接着剤であり、これら3、12ないし18で永久磁石回転子19が構成されている。なお、永久磁石回転子19の製造工程については、上記実施の形態1におけると同様なので説明を省略する。
【0021】
このように上記実施の形態2によれば、上記実施の形態1におけると同様に、刷毛等による塗布作業が不要となり、接着作業の手間を省いて容易化し、生産性の向上を図ることができることは勿論のこと、回転軸12の大径部13および円筒状部材15の各外側端部に、永久磁石3の各端面に当接されるフランジ部13a、15bをそれぞれ形成しているので、隙間18の両端から接着剤17がはみ出すのを容易に防止することができる。又、フランジ部13a、15bによって永久磁石3の回転軸12の軸方向への位置決めが容易となる。
【0022】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3における永久磁石回転子の構成を示す側断面図、図6は図5における永久磁石回転子の製造工程を示す図である。
図において、上記各実施の形態1、2におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0023】
20は永久磁石3の内側に円筒状の空洞21を介して配置される回転軸、22は空洞21の軸方向一端側に配置され、回転軸20に嵌着されるとともに外周が永久磁石3に緩嵌される第1の円筒状部材、23は空洞21の軸方向他端側から回転軸20に嵌入されるとともに外周が永久磁石3に緩嵌され、その端面23aが第1の円筒状部材22の端面22aと所定の間隙24を介して配置される第2の円筒状部材、25は両円筒状部材22、23の各端面22a、23a間に形成される所定の間隙24から、両円筒状部材22、23の各外周面と永久磁石3の内周面間に形成される隙間26に渡って充填される接着剤であり、これら3、20ないし26で永久磁石回転子27が構成されている。
【0024】
次に、上記のように構成される実施の形態3における永久磁石回転子27の製造工程を図6に基づいて説明する。
まず、図6(A)に示すように、それぞれ別工程で加工された永久磁石3、回転軸20、第1の円筒状部材22および第2の円筒状部材23を準備する。次いで、図6(B)に示すように第1の円筒状部材22を回転軸20の軸方向一端側に嵌着させる。そして、図6(C)に示すように永久磁石3を第1の円筒状部材22の外側に緩嵌させる。この時、永久磁石3の内側に円筒状の空洞21が形成されており、第1の円筒状部材22は空洞21の軸方向一端側に配置されたことになる。
【0025】
次に、図6(D)に示すように第1の円筒状部材22の端面22aに接着剤25を所定の厚みだけ塗布する。次いで、図6(E)に示すように空洞21の軸方向他端側から第2の円筒状部材23を回転軸20に嵌入し、第1の円筒状部材22側に矢印で示すように移動させる。この時、永久磁石3は第2の円筒状部材23の外側に緩嵌された状態となっている。そして、図6(F)に示すようにその端面23aと、第1の円筒状部材22の端面22aとの間に所定の間隙24が形成される位置まで近づける。すると、両端面22a、23a間に介在される接着剤25の余剰分は、第2の円筒状部材23の移動による押圧力で押し出されて、両円筒状部材22、23の各外周面と永久磁石3の内周面との間に形成される隙間26内に圧送され全域に行き渡る。そして、接着剤25を硬化させて全工程を終了し、永久磁石回転子27が完成する。
【0026】
このように上記実施の形態3によれば、円筒状の空洞21の一端側に回転軸20に嵌着させて第1の円筒状部材22を配置し、その端面22aに接着剤25を所定の厚みだけ塗布した後、空洞21の他端側から第2の円筒状部材23を回転軸20に嵌入して、その端面23aと第1の円筒状部材22の端面22aの間に、所定の間隙24を形成することにより、両端面22a、23a間に介在される接着剤25の余剰分を押し出して、両円筒状部材22、23の各外周面と永久磁石3の内周面との間に形成される隙間26内に圧送して、永久磁石3と回転軸20間の接着を行うようにしているので、刷毛等による塗布作業が不要となり、接着作業の手間を省いて容易化し、生産性の向上を図ることができ、又、接着剤25の塗布厚みを管理することにより、永久磁石3の両端側へ接着剤25がはみ出すのを防止することも可能になる。さらに又、両円筒状部材22、23を回転軸20と永久磁石3の間に介在させたことにより、回転軸20の形状が簡素化されるため、加工が容易となりコストの低減を図ることができる。
【0027】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
図において、上記実施の形態3におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。28は空洞21の軸方向一端側に配置され、回転軸20に嵌着されるとともに外周が永久磁石3に緩嵌される第1の円筒状部材で、外側端部には径方向に延出し先端が永久磁石3の一端側端面に当接されるフランジ部28aが形成されている。29は空洞21の軸方向他端側から回転軸20に嵌入されるとともに外周が永久磁石3に緩嵌され、その端面29aが第1の円筒状部材28の端面28bと所定の間隙30を介して配置される第2の円筒状部材で、外側端部には径方向に延出し先端が永久磁石3の他端側端面に当接されるフランジ部29bが形成されている。31は両円筒状部材28、29の各端面28b、29a間に形成される所定の間隙30から、両円筒状部材28、29の各外周面と永久磁石3の内周面間に形成される隙間32に渡って充填される接着剤であり、これら3、20、21、28ないし32で永久磁石回転子33が構成されている。なお、永久磁石回転子33の製造工程については、上記実施の形態3におけると同様なので説明を省略する。
【0028】
このように上記実施の形態4によれば、上記実施の形態3におけると同様に、刷毛等による塗布作業が不要となり、接着作業の手間を省いて容易化し、生産性の向上を図ることができることは勿論のこと、第1の円筒状部材28および第2の円筒状部材29の各外側端部に、永久磁石3の各端面に当接されるフランジ部28a、29bをそれぞれ形成しているので、隙間32の両端から接着剤31がはみ出すのを容易に防止することができる。又、フランジ部28a、29bによって永久磁石3の回転軸20の軸方向への位置決めが容易になる。
【0029】
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
図において、上記実施の形態2におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。34は永久磁石3の内側に嵌合される回転軸で、永久磁石3と嵌合される部分に段差を設けて大径部35および小径部36が形成されており、大径部35の外側端部には径方向に延出し、先端が永久磁石3の一端側端面に当接されるフランジ部35aが、内側端部には軸心に対して傾斜した端面35bがそれぞれ形成されている。
【0030】
37は回転軸34の小径部36に嵌合され、大径部35の端部35bと同様に軸心に対して傾斜した端面37aが、大径部35の端面35bと所定の間隙38を介して配置される円筒状部材、39は両端面35b、37a間に形成される間隙38から、大径部35および円筒状部材37の各外周面と永久磁石3の内周面との間に形成される隙間40に渡って充填される接着剤であり、これら3、34ないし40で永久磁石回転子41を構成している。なお、永久磁石回転子41の製造工程については、上記実施の形態1におけると同様なので説明を省略する。
【0031】
このように上記実施の形態5によれば、上記実施の形態2におけると同様に、刷毛等による塗布作業が不要となり、接着作業の手間を省いて容易化し、生産性の向上を図ることができ、回転軸34の大径部35および円筒状部材37の各外側端部に、永久磁石3の各端面に当接されるフランジ部35a、37bをそれぞれ形成しているので、隙間40の両端から接着剤39がはみ出すのを容易に防止することができることは勿論のこと、大径部35および円筒状部材37の両端面35b、37aによって形成される所定の間隙38を、軸心に対し傾斜させて配置しているので、塗布された接着剤39を一定位置に集めて均一に圧送することができるようになり、より良好な接着が可能になる。
【0032】
なお、上記実施の形態5は、上記実施の形態2の構成における所定の間隙を、軸心に対して傾けて所定の間隙38を形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の上記各実施の形態の構成のものに適用しても、上記と同様の効果を発揮し得ることは言うまでもない。
【0033】
実施の形態6.
図9はこの発明の実施の形態6における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
図において、上記実施の形態2におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。42は円筒状の永久磁石3の内側に嵌合される回転軸で、永久磁石3と嵌合される部分に段差を設けて大径部43および小径部44が、又、大径部43の外側端部には、径方向に延出し先端が周方向に所定の間隔で突設された複数の突起43aを介して、永久磁石3の一端側端面に当接されるフランジ部43bがそれぞれ形成されている。
【0034】
45は回転軸42の小径部44に嵌合され、その端面45aが回転軸42の大径部43の端面43cと所定の間隙46を介して配置される円筒状部材で、外側端部には径方向に延出し先端が周方向に所定の間隔で突設された複数の突起45bを介して、永久磁石3の他端側端面に当接されるフランジ部45cが形成されている。47は両端面43c、45a間に形成される間隙46から、大径部43および円筒状部材45の各外周面と、永久磁石3の内周面との間に形成される隙間48に渡って充填される接着剤であり、これら3、42ないし48で永久磁石回転子49が構成されている。なお、永久磁石回転子49の製造工程については、上記実施の形態1におけると同様なので説明を省略する。
【0035】
このように上記実施の形態6によれば、上記実施の形態2におけると同様に、刷毛等による塗布作業が不要となり、接着作業の手間を省いて容易化し、生産性の向上を図ることができ、回転軸42の大径部43および円筒状部材45の各外側端部に、永久磁石3の各端面に各突起43a、45cを介して当接されるフランジ部43b、45bをそれぞれ形成しているので、隙間48の両端から接着剤47がはみ出すのを容易に防止することができることは勿論のこと、各突起43a、45b間に形成される隙間が空気抜きの役目を果たすので、接着剤47の圧送がスムーズとなり、さらに良好な接着が可能になる。
【0036】
なお、上記実施の形態6は、上記実施の形態2の構成における各フランジに、それぞれ突起43a、45cを形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の上記各実施の形態4、5の構成のものに適用しても良く、又、空気抜きの構成も各突起43a、45b間に形成される隙間に限定されるものでないことは言うまでもない。
又、上記各実施の形態において、各所定の間隙の形成される位置については詳しく説明しなかったが、永久磁石3の軸方向ほぼ中央部に配置させることにより、接着剤をより均一に圧送することが可能となり、さらに良好な接着を行うことができる。
【0037】
さらに又、上記各実施の形態における所定の間隙は、磁気特性上は無い方が望ましいが、所定の間隙の幅寸法を、間隙がない場合に通過可能な総磁束の99.8%以上の磁束を通過可能とする寸法以下に設定することにより、磁気特性への影響を抑制して永久磁石回転子の性能を維持することが可能になる。又、所定の間隙の幅寸法は、例えば永久磁石3の外径が30〜40mmの場合で、磁極テイースとの間に形成されるギャップの寸法とほぼ同様の値となる。又、上記各実施の形態では説明しなかったが、各円筒状部材を磁性材料で形成することは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、回転軸の外周面に、円筒状の永久磁石を嵌合し接着により固定する回転電機の永久磁石回転子の製造方法において、永久磁石が嵌合される部分に段差を設けて大径部と小径部とを形成した回転軸の大径部に永久磁石を嵌合する工程と、回転軸の大径部の小径部側の端面に接着剤を塗布する工程と、回転軸の小径部に円筒状部材を嵌入して大径部側に移動させて、回転軸の大径部の小径部側の端面と円筒状部材の端面との間に所定の間隙を形成することにより、接着剤の余剰分を永久磁石の内側に形成される隙間に圧送して行き渡らせる工程とを順番に行うので、接着剤の塗布作業を容易化し、生産性の向上を図ることが可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することができる。
【0039】
又、この発明の請求項2によれば、請求項1において、径方向に延出し先端が永久磁石の端面に当接するフランジが形成された大径部を備えた回転軸と、径方向に延出し先端が永久磁石の端面に当接するフランジが形成された円筒状部材とを用いるので、生産性の向上は勿論のこと、永久磁石の両端側から接着剤がはみ出すのを容易に防止することが可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することができる。
【0040】
又、この発明の請求項3によれば、回転軸の外周面に、円筒状の永久磁石を嵌合し接着により固定する回転電機の永久磁石回転子の製造方法において、第1の円筒状部材を回転軸の軸方向一端側に嵌着する工程と、第1の円筒状部材の外側に永久磁石を緩嵌する工程と、第1の円筒状部材の回転軸の軸方向他端側に面する端面に接着剤を塗布する工程と、第2の円筒状部材を軸方向他端側から回転軸に嵌入するとともに第2の円筒状部材外周を永久磁石に緩嵌する工程と、第2の円筒状部材を、第2の円筒状部材の端面と第1の円筒状部材の接着剤を塗布した端面とに所定の間隙が形成される位置まで近づけ、接着剤の余剰分を永久磁石の内側に形成される隙間に圧送して行き渡らせる工程とを順番に行うので、接着剤の塗布作業を容易化し、生産性の向上を図ることが可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することができる。
【0041】
又、この発明の請求項4によれば、請求項3において、外側端部径方向に延出し先端が永久磁石の各端面にそれぞれ当接するフランジが形成された第1および第2の円筒状部材を用いるので、生産性の向上は勿論のこと、永久磁石の両端側から接着剤がはみ出すのを容易に防止することが可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することができる。
【0042】
又、この発明の請求項5によれば、請求項1または3において、所定の間隙を、軸心に対し傾斜して配置するので、より良好な接着が可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することができる。
【0043】
又、この発明の請求項6によれば、請求項1または3において、所定の間隙の幅寸法を、間隙が無い場合に通過可能な総磁束の99.8%以上の磁束が通過可能なように設定するので、磁気特性への影響を抑制して性能を維持することが可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することができる。
【0044】
又、この発明の請求項7によれば、請求項1または3において、所定の間隙を、永久磁石の軸方向のほぼ中央部に配置するので、より良好な接着が可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することができる。
【0045】
又、この発明の請求項8によれば、請求項2または4において、永久磁石の端面に当接する面の周方向に、所定の間隔で突設された複数の突起を備えたフランジを用いるので、より容易に接着が可能な回転電機の永久磁石回転子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における永久磁石回転子が適用された回転電機の構成を示し、(A)は正面図、(B)は側断面図である。
【図2】 図1における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
【図3】 図2における永久磁石回転子の製造工程を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
【図6】 図5における永久磁石回転子の製造工程を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態4における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態5における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態6における永久磁石回転子の構成を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 固定子、2 巻線、3 永久磁石、
4,12,20,34,42 回転軸、5,13,35,43 大径部、
6,14,36,44 小径部、7,15,37,45 円筒状部材、
8,16,24,30,38,46 間隙、
9,17,25,31,39,47 接着剤、
10,18,26,32,40,48 隙間、
11,19,27,33,41,49 永久磁石回転子、21 空洞、
22,28 第1の円筒状部材、23,29 第2の円筒状部材、
5a,7a,13b,15a,22a,23a,28b,29a,35b,37a,43c,45a 端面、
13a,15b,28a,29b,35a,37b,43b,45c フランジ部、
43a,45b 突起。

Claims (8)

  1. 回転軸の外周面に、円筒状の永久磁石を嵌合し接着により固定する回転電機の永久磁石回転子の製造方法において、上記永久磁石が嵌合される部分に段差を設けて大径部と小径部とを形成した上記回転軸の大径部に上記永久磁石を嵌合する工程と、上記回転軸の大径部の上記小径部側の端面に接着剤を塗布する工程と、上記回転軸の小径部に円筒状部材を嵌入して上記大径部側に移動させて、上記回転軸の大径部の小径部側の端面と上記円筒状部材の端面との間に所定の間隙を形成することにより、上記接着剤の余剰分を上記永久磁石の内側に形成される隙間に圧送して行き渡らせる工程とを順番に行うことを特徴とする回転電機の永久磁石回転子の製造方法。
  2. 径方向に延出し先端が永久磁石の端面に当接するフランジが形成された大径部を備えた回転軸と、径方向に延出し先端が上記永久磁石の端面に当接するフランジが形成された円筒状部材とを用いることを特徴とする請求項1記載の回転電機の永久磁石回転子の製造方法。
  3. 回転軸の外周面に、円筒状の永久磁石を嵌合し接着により固定する回転電機の永久磁石回転子の製造方法において、第1の円筒状部材を上記回転軸の軸方向一端側に嵌着する工程と、上記第1の円筒状部材の外側に上記永久磁石を緩嵌する工程と、上記第1の円筒状部材の上記回転軸の軸方向他端側に面する端面に接着剤を塗布する工程と、第2の円筒状部材を上記軸方向他端側から上記回転軸に嵌入するとともに上記第2の円筒状部材外周を上記永久磁石に緩嵌する工程と、上記第2の円筒状部材を、上記第2の円筒状部材の端面と上記第1の円筒状部材の上記接着剤を塗布した端面とに所定の間隙が形成される位置まで近づけ、上記接着剤の余剰分を上記永久磁石の内側に形成される隙間に圧送して行き渡らせる工程とを順番に行うことを特徴とする回転電機の永久磁石回転子の製造方法。
  4. 外側端部径方向に延出し先端が永久磁石の各端面にそれぞれ当接するフランジが形成された第1および第2の円筒状部材を用いることを特徴とする請求項3記載の回転電機の永久磁石回転子の製造方法。
  5. 所定の間隙を、軸心に対し傾斜して配置することを特徴とする請求項1または3記載の回転電機の永久磁石回転子の製造方法。
  6. 所定の間隙の幅寸法を、上記間隙が無い場合に通過可能な総磁束の99.8%以上の磁束が通過可能なように設定することを特徴とする請求項1または3記載の回転電機の永久磁石回転子の製造方法。
  7. 所定の間隙を、永久磁石の軸方向のほぼ中央部に配置することを特徴とする請求項1または3記載の回転電機の永久磁石回転子の製造方法。
  8. 永久磁石の端面に当接する面の周方向に、所定の間隔で突設された複数の突起を備えたフランジを用いることを特徴とする請求項2または4記載の回転電機の永久磁石回転子の製造方法。
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