JP4003346B2 - 昇圧チョッパ装置および電気負荷作動装置 - Google Patents

昇圧チョッパ装置および電気負荷作動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、昇圧チョッパ装置およびこれを用いた電気負荷作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図21は、従来の昇圧チョッパ装置を示す回路図である。
【0003】
図において、101は交流電源、tIN1、tIN2は入力端子、102はノイズフィルタ、103は全波整流回路、104は高周波バイパスコンデンサ、105はインダクタ、106はスイッチング手段、107はダイオード、108は平滑コンデンサ、tOUTは直流出力端子である。
【0004】
交流電源101は、入力端子tIN1、tIN2間に接続される。
【0005】
入力端子tIN1、tIN2は、ノイズフィルタ102を介して全波整流回路103の交流入力端に接続している。
【0006】
全波整流回路103の直流出力端間にはインダクタ105およびスイッチング手段106の直列回路と、高周波バイパスコンデンサ104とが並列接続されている。
【0007】
スイッチング手段106と並列にダイオード107および平滑コンデンサ108の直列回路が接続されている。
【0008】
直流出力端子tOUTは、平滑コンデンサ108の両端に接続されている。
【0009】
そうして、全波整流回路103によって交流電圧が全波整流される。その結果、非平滑整流化直流電圧がインダクタ105およびスイッチング手段106の直列回路に印加される。
【0010】
スイッチング手段106は、たとえばFETからなり、高繰り返し周波数でスイッチングする。
【0011】
交流電源101が入力端子tIN1側が正の半波のときにスイッチング手段106がオンすると、交流電源101、入力端子tIN1、ノイズフィルタ102、全波整流回路103、インダクタ105、スイッチング手段106、全波整流回路103、ノイズフィルタ102、入力端子tIN2および交流電源101の経路を電流が増加しながら流れる。すなわち、増加電流が流れる。
【0012】
次に、スイッチング手段106がオフすると、インダクタ105の逆起電力によって電流が増加電流と同一方向に流れながら減少していく。すなわち、減少電流ふぁ流れる。このときの電流は、インダクタ105、ダイオード107、平滑コンデンサ108、高周波バイパスコンデンサ104およびインダクタ105の経路を流れる。
【0013】
以後、以上の回路動作を繰り返すことにより、直流出力端子tOUT間に昇圧され、かつ平滑化された直流電圧が得られる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の昇圧チョッパ装置は、入力側に全波整流回路103を用いるため、入力整流ダイオードの損失が大きくなり、変換効率は高々95%程度に留まり、変換効率を高くする際の阻害要因になっている。
【0015】
本発明は、全波整流回路を用いないで変換効率を高くした昇圧チョッパ装置およびこれを用いた電気負荷作動装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明の昇圧チョッパ装置は、交流電源を接続する一対の入力端子と;一対の直流出力端子と;一対の直流出力端子間に接続された共通の平滑コンデンサと;入力端子および直流出力端子の間に直列的に接続された共通のインダクタと;交流電源電圧の一方の半サイクル期間中に順方向電圧が印加されて高周波のスイッチングを行い、オン時に共通のインダクタに電流を通流させる第1のスイッチング手段と;第1のスイッチング手段がオフ時に共通のインダクタに生じた逆起電力によって発生する電流で共通の平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第1のダイオードと;交流電源電圧の他方の半サイクル期間中に順方向電圧が印加されて高周波のスイッチングを行い、オン時に共通のインダクタに電流を通流させる第2のスイッチング手段と;第2のスイッチング手段がオフ時に共通のインダクタに生じた逆起電力によって発生する電流で共通の平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第2のダイオードと;を具備していることを特徴としている。
【0017】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0018】
第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段は、高周波でスイッチングするものであれば、どのようなものでもよく、たとえばFET、バイポーラトランジスタなどを用いることができる。
【0019】
ところで、第1のスイッチング手段には、交流電源電圧の正負いずれか一方の半サイクル期間中順方向に電圧が印加される。この状態の下で、第1のスイッチング手段は、第1の昇圧チョッパ回路のスイッチング手段を担当し、高周波のスイッチングを行う。
【0020】
一方、第2のスイッチング手段には、交流電源電圧の他方の半サイクル期間中順方向に電圧が印加される。この状態の下で、第2のスイッチング手段は、第2の昇圧チョッパ回路のスイッチング手段を担当し、高周波のスイッチングを行う。
【0021】
なお、本発明において、「高周波」とは1kHz以上の周波数をいう。
【0022】
そうして、第1のスイッチング手段に対して順方向となる交流電圧の一方の半サイクルの期間中、第1のスイッチング手段、共通のインダクタ、第1のダイオードおよび共通の平滑コンデンサは、第1の昇圧チョッパ回路を構成する。
【0023】
すなわち、第1のスイッチング手段がオンすると、交流電源からインダクタ、第1のスイッチング手段および交流電源を直列に含む経路を増加電流が流れる。なお、「増加電流」とは、スイッチオン時点からオフするまで増加していく電流を意味する。
【0024】
上記増加電流の通流中に第1のスイッチング手段がオフすると、共通のインダクタに蓄積された電気エネルギーにより逆起電力を生じて、オン期間中に流れていた方向と同一方向に減少電流が流れる。なお、「減少電流」とは、スイッチオフ時点から次にオンするまで減少していく電流を意味する。この減少電流は、インダクタから第1のダイオード、共通の平滑コンデンサ、交流電源およびインダクタを直列に含む経路を流れる。
【0025】
なお、交流電源側に高周波バイパスコンデンサを接続しておくことにより、共通のインダクタに電気エネルギーを蓄積する際の増加電流および共通のインダクタを電源とする減少電流が流れやすくなる。
【0026】
その結果、一対の直流出力端子間には交流電源電圧より昇圧され、かつ平滑コンデンサにより平滑化された直流電圧が得られる。
【0027】
以上の動作は、昇圧チョッパとしての動作であり、交流電圧が第1のスイッチング手段に対して順方向に印加される半サイクルの間繰り返される。
【0028】
次に、交流電源電圧が反転して、第2のスイッチング手段に対して順方向電圧が印加される他方の半サイクルの期間中、第2のスイッチング手段、共通のインダクタ、第2のダイオードおよび共通の平滑コンデンサは第2の昇圧チョッパ回路を構成する。
【0029】
すなわち、第2のスイッチング手段が高周波スイッチングによりオンすると、交流電源、第2のスイッチング手段、共通のインダクタおよび交流電源を直列に含む経路を増加電流が流れる。
【0030】
上記増加電流が通流中に第2のスイッチング手段がオフすると、共通のインダクタに蓄積された電気エネルギーにより逆起電力を生じて、オン期間中に流れていた方向と同一方向に減少電流が流れる。この減少電流は、共通のインダクタから交流電源、第2のダイオード、共通の平滑コンデンサおよび共通のインダクタを直列に含む経路を流れる。
【0031】
なお、交流電源側に高周波バイパスコンデンサを接続しておくことにより、第2のスイッチング手段に対して順方向電圧が印加される他方の半サイクル期間中においても、同様に増加電流および減少電流が流れやすくなる。
【0032】
以上の動作は、昇圧チョッパとしての動作であり、交流電圧が第2のスイッチング手段に対して順方向に印加される半サイクルの間繰り返される。
【0033】
以上説明したとおり、交流電源の第1のスイッチング手段に対して順方向電圧が印加される一方の半サイクルにおいては、第1のスイッチング手段をスイッチング手段とし、共通のインダクタ、共通の平滑コンデンサおよび第1のダイオードを構成要素として第1の昇圧チョッパ回路が構成され、また第2のスイッチング手段に対して順方向電圧が印加される他方の半サイクルにおいては、第2のスイッチング手段をスイッチング手段とし、共通のインダクタ、共通の平滑コンデンサおよび第2のダイオードを構成要素とする第2の昇圧チョッパ回路が構成される。
【0034】
本発明においては、第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段がそれぞれの昇圧チョッパ回路を構成するときに、他方のスイッチング手段が一方のスイッチング手段のオン、オフに伴って生じる増加電流および減少電流に対して電流通過手段を構成しなくてもよい。たとえば、予め各スイッチング手段に逆並列関係にダイオードを接続しておけば、これらのダイオードが電流通過手段として作用する。
【0035】
上記から、第1および第2のスイッチング手段相互の接続関係は限定する必要がないことを意味する。しかし、本発明において、一方のスイッチング手段が昇圧チョッパ回路を構成しているときに、他方のスイッチング手段は昇圧チョッパ回路を流れる電流に対して電流通過手段を提供してもよい。
【0036】
また、共通のインダクタおよび共通の平滑コンデンサは単一のものだけでなく、複数の集合体のよって構成されていたり、または複数に分割されたものであってもよい。
【0037】
本発明の昇圧チョッパ装置は、以上の説明から明かなように、全波整流回路が不要になる。このため、入力整流ダイオードによる損失が少なくなり、全体として高い変換効率たとえば97〜98%程度の変換効率を得ることができる。
【0038】
電力変換装置において、その変換効率がたとえ1%でも向上するということは、変換に伴う電力損失がその分減少することである。そして、これにより放熱量が低減するので、装置の小形化、軽量化およびコストダウンに多大な影響を与えることから、本発明の効果は極めて大きい。
【0039】
請求項2の発明の昇圧チョッパ装置は、交流電源を接続する一対の入力端子と;一対の直流出力端子と;一対の直流出力端子間に接続された共通の平滑コンデンサと;入力端子および直流出力端子の間に直列的に接続された共通のインダクタと;互いに逆極性に直列接続されているとともに、一対の入力端子間に共通のインダクタを直列に介して接続されていて、それぞれに対して順方向電圧となる交流電圧の半波の期間中高周波のスイッチングを行う第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段と;一方のスイッチング手段がオン後オフした際に共通のインダクタに生じた逆起電力により発生する電流で平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第1のダイオードと;他方のスイッチング手段がオン後オフした際に生じた逆起電力により発生する電流で平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第2のダイオードと;を具備していることを特徴としている。
【0040】
本発明においては、第1および第2のスイッチング手段が互いに逆極性で、かつ直列接続されていることを要件としている。このため、第1のスイッチング手段が昇圧チョッパ回路を構成している交流電源電圧の一方の半サイクル期間中に、第2のスイッチング手段には、逆方向電圧が印加されている。
【0041】
また、各スイッチング手段は、交流電源電圧の一方の半サイクルにおいては、一方の昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として、および他方の半サイクルにおいては他方の昇圧チョッパ回路の増加電流および減少電流の電流通過手段として、それぞれ作用させることができるため、回路構成を簡単化することができる。
【0042】
請求項3の発明の昇圧チョッパ装置は、請求項1または2記載の昇圧チョッパ装置において、共通のインダクタは、一対の入力端子および一対の直流出力端子の間にそれぞれ和動的に接続されるとともに、磁気回路を共有する一対のコイルを備えていることを特徴としている。
【0043】
本発明においては、交流電源の正負各半サイクルごとにインダクタおよび平滑コンデンサを共通にする2つの昇圧チョッパ回路を形成するに際して、共通のインダクタを昇圧回路および接地間のノイズ低減手段と兼用するように構成したものである。このため、互いに和動接続され、かつ磁気回路を共有するとともに、一方の入力端子とこれに対応する直流出力端子との間、および他方の入力端子とこれに対応する直流出力端子との間に、それぞれ挿入された一対のコイルを用いて共通のインダクタを構成している。
【0044】
したがって、本発明におけるインダクタは、昇圧チョッパ回路としての動作においては、増加電流および減少電流のいずれに対しても一対のコイルが協働して、あたかも1つのインダクタのように作用する。
【0045】
一方、本実施形態のインダクタは、昇圧チョッパ装置および接地間のノイズ低減手段としても作用してノイズを抑制する。
【0046】
請求項4の発明の昇圧チョッパ装置は、交流電源を接続する一対の入力端子と;一対の直流出力端子と;一対の直流出力端子間に接続された共通の平滑コンデンサと;入力端子の一方および直流出力端子の一方の間に直列的に接続された共通のインダクタと;互いに逆極性に直列接続されているとともに、一対の入力端子間に共通のインダクタを直列に介して接続されていて、それぞれに対して順方向電圧となる交流電圧の半波の期間中高周波のスイッチングを行う第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段と;一方のスイッチング手段がオン後オフした際に共通のインダクタに生じた逆起電力により発生する電流で平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第1のダイオードと;他方のスイッチング手段がオン後オフした際に生じた逆起電力により発生する電流で平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第2のダイオードと;コモンモードインダクタ、ノーマルモードインダクタおよび高周波バイパスコンデンサを備えコモンモードインダクタは交流入力端子の一方および共通のインダクタの間と、交流入力端子の他方および第2のスイッチング手段の間とにそれぞれ直列に挿入されており、ノーマルモードインダクタは交流入力端子の他方および第2のスイッチング手段の間においてコモンモードインダクタより後段に直列に挿入されており、高周波バイパスコンデンサは共通のインダクタ、第1および第2のスイッチング手段と閉回路を形成するように接続されて構成されているノイズフィルタと;を具備していることを特徴としている。
【0047】
本発明は、先行する請求項の各発明をさらに改良して、ノイズフィルタにおけるコモンモードノイズを小さくしたものである。
【0048】
すなわち、共通のインダクタから見て遠い方のスイッチング手段が昇圧チョッパのスイッチング手段として作用している半サイクルにおいて、当該スイッチング手段のオフ時にノイズフィルタに含まれているコモンモードインダクタが飽和しやすい。そしてコモンモードインダクタが飽和すると、コモンモードノイズが増加する。
【0049】
また、コモンモードノイズが増加すると、これに伴い回路損失が増加するので、変換効率が低下する。
【0050】
したがって、コモンモードインダクタが飽和しにくいように設計すれば問題はない。しかし、わざわざ飽和しにくいように設計したものでなければ使えないより、通常のコモンモードインダクタを仕様できるのであればなお都合がよい。
【0051】
本発明者は、コモンモードインダクタの飽和の原因について調査したところ、共通のインダクタから見て遠い方のスイッチング手段である第2のスイッチング手段が昇圧チョッパのスイッチング手段として作用している半サイクルにおいては、コモンモードインダクタの両端に平滑コンデンサの電圧分の電位差が生じるためであることが分かった。
【0052】
そこで、本発明においては、コモンモードインダクタと第2のスイッチング手段との間にノーマルモードインダクタを直列に挿入することによって、コモンモードノイズを低減させるようにしたのである。
【0053】
すなわち、ノーマルモードインダクタを上記の位置に挿入することにより、コモンモードインダクタに印加される電圧が平滑コンデンサの電圧より明らかに低い電圧になる。このため、コモンモードノイズが低減する。
【0054】
また、コモンモードノイズの低減に伴って回路損失が低減するので、変換効率が向上する。
【0055】
ところで、コモンモードインダクタは、コアを共有する一対の同一巻数の巻線を差動関係に巻装した構成を備えており、交流電源の両極電源ラインに巻線を一個づつ直列に挿入して用いる。
【0056】
これに対して、ノーマルモードインダクタは、コモンモードインダクタに対して用いている表現であり、一般的なインダクタが該当する。
【0057】
次に、高周波バイパスコンデンサは、第1および第2のスイッチング手段の高周波スイッチングによって発生した高周波電流をノーマルモードインダクタを経由しないで、すなわちバイパスして流すように作用する。
【0058】
そうして、高周波バイパスコンデンサが上記の位置に接続されていることにより、ノーマルモードインダクタには高周波電流が流れない。このため、ノーマルモードインダクタに低周波用の標準品のインダクタを用いることができる。
【0059】
したがって、ノーマルモードインダクタが安価になる。
【0060】
請求項5の発明の昇圧チョッパ装置は、請求項1ないし4のいずれか一記載の昇圧チョッパ装置において、第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段は、FETからなることを特徴としている。
【0061】
本発明において、FETは、基本的には接合形およびMOS形のいずれであってもよい。MOS形FETは、エンハンスメント形およびディプレッション形のいずれでもよい。また、Nチャンネル形およびPチャンネル形のいずれであってもよい。しかし、エンハンスメント形のNチャンネルMOSFETが好適である。
【0062】
また、第1および第2のスイッチング手段がFETであることにより、スイッチング手段が昇圧チョッパ回路として作用していない場合に、そのゲートが順方向にドライブされていれば、他方のスイッチング手段が昇圧チョッパ回路として作用しているときのオン、オフによって流れる増加電流および減少電流は、いずれも第2のスイッチング手段のチャンネル中を逆電流として流れる。
【0063】
しかし、チャンネルが閉じている状態においては、第2のスイッチング手段に形成される逆方向の寄生ダイオード中を上記電流が流れる。
【0064】
したがって、昇圧チョッパ回路を構成しているいずれか一方のFETに対して、他方のFETは、その間単に電流通過手段として作用している。
【0065】
さらに、本発明においては、要すれば上記のようにFET中を逆方向に電流が流れるのを避けることもできる。たとえば、第1および第2のスイッチング手段を構成するFETとダイオードを逆並列に接続すれば、ダイオードを電流通過手段とすることができる。
【0066】
請求項6の発明の昇圧チョッパ装置は、請求項5記載の昇圧チョッパ装置において、昇圧チョッパ回路を構成していないときのFETは、同期整流器として作用して電流通路手段を構成することを特徴としている。
【0067】
本発明は、昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用していないFETを電流通路として用いる場合に、同期整流器と作用させるものである。
【0068】
FETを同期整流器とするには、ゲート・ソース間に順方向電圧を印加することにより、チャンネルが広がり、チャンネル抵抗が小さくなって逆電流が流れやすくする。たとえば、FETのゲート・ソース間に交流電圧の半サイクルの期間中順方向電圧を印加するように構成すればよい。
【0069】
請求項7の発明の昇圧チョッパ装置は、請求項6記載の昇圧チョッパ装置において、少なくとも一方のスイッチング手段に並列接続されたピーク電圧検出手段と;力率改善用集積回路と;ピーク電圧検出手段の出力および力率改善用集積回路の出力を比較していずれか高い方の出力に基づいてスイッチング手段をドライブするように制御する比較手段と;を具備していることを特徴としている。
【0070】
本発明は、昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用していないFETを逆電流の電流通路にするために同期整流器として作用させる際に、交流電源電圧の極性を確実に検出するとともに、ゲート・ソース間をハイ電圧ドライブすることにより、FETのチャンネル抵抗が小さくって高効率になる構成を規定している。
【0071】
また、FETが昇圧チョッパ回路動作としてオン、オフする際には、市販されている力率改善用集積回路の高周波発振を使ってドライブする。この集積回路は、その発振周波数が交流電源電圧の半サイクルの位相に応じて変化する。交流電圧の瞬時値が相対的に低い領域では周波数が高くなり、反対に瞬時値が大きい領域では周波数が低くなり、その結果、交流電源から流入する電流の力率が高くなる。
【0072】
さらに、FETが同期整流器として作用する交流の半サイクルにおいては、昇圧チョッパ回路動作により生じた昇圧電圧を検出してハイ電圧のドライブを行うことにより確実にドライブできる。
【0073】
さらにまた、上記の昇圧電圧を検出するために、FETからなるスイッチング手段に並列にピーク電圧検出手段を接続している。このピーク電圧検出手段は、各スイッチング手段ごとに並列接続するために、一対用いることができる。しかし、いずれか一方のスイッチング手段にのみ一個のピーク電圧検出手段を用いることも可能である。この場合には、論理回路を用いて反転した信号を発生させて、他方のスイッチング手段に並列接続されるピーク電圧検出手段を用いる場合と同様に回路動作させることができる。
【0074】
請求項8の発明の昇圧チョッパ装置は、請求項5記載の昇圧チョッパ装置において、昇圧チョッパ回路を構成していないときのFETは、その寄生ダイオードが電流通路手段を構成することを特徴としている。
【0075】
本発明は、昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用していないFETを電流通路手段として用いる場合に、寄生ダイオードによって電流通路手段を構成するものである。
【0076】
FETのゲートを順方向ドライブしていない状態では、チャンネルが閉じていても寄生ダイオードが形成されている場合には、ダイオードを外付け接続することなく、電流通路手段として作用させることができる。
【0077】
請求項9の発明の電気負荷作動装置は、請求項1ないし8のいずれか一記載の昇圧チョッパ装置と;昇圧チョッパ装置の直流出力端間に接続されて作動する電気負荷と;を具備していることを特徴としている。
【0078】
本発明において、「電気負荷」とは、昇圧チョッパ装置に対して、その直流出力端間に接続されて作動するあらゆる負荷を含む概念である。たとえば、昇圧チョッパ装置の直流出力端間に入力端を接続した高周波インバータなどであってもよい。
【0079】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0080】
図1は、本発明の昇圧チョッパ装置および電気負荷作動装置の第1の実施形態を示す回路図である。
【0081】
図において、ACは交流電源、a、bは一対の入力端子、NFはノイズフィルタ、C1は高周波バイパスコンデンサ、L1は共通のインダクタ、Q1は第1のスイッチング手段、Q2は第2のスイッチング手段、D1は第1のダイオード、D2は第2のダイオード、C2は共通の平滑コンデンサ、tOUTは一対の直流出力端子、ELは電気負荷である。
【0082】
交流電源ACは、商用交流電源からなり、一対の入力端子a、b間に接続している。
【0083】
ノイズフィルタNFは、電源側端子が入力端子a、b間に接続している。
【0084】
高周波バイパスコンデンサC1は、ノイズフィルタNFの負荷側端子間に接続している。
【0085】
共通のインダクタL1は、入力端子aおよび直流出力端子tOUTの間に直列的に接続されている。
【0086】
第1のスイッチング手段Q1および第2のスイッチング手段Q2は、それぞれNチャンネル形MOSFETからなり、そのソース同志を接続することにより、互いに逆極性に直列接続されたうえ、共通のインダクタL1を介して高周波バイパス用コンデンサC1の両端間に接続している。
【0087】
第1のダイオードD1は、そのアノードが共通のインダクタL1および第1のスイッチング手段Q1のドレインの接続点に接続されている。
【0088】
第2のダイオードD2は、そのアノードが第2のスイッチング手段Q2のドレインおよび高周波バイパスコンデンサC1の接続点にされている。
【0089】
共通の平滑コンデンサC2は、直流出力端子tOUTの間に接続されているとともに、第1および第2のダイオードD1、D2のカソードと、第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のソースとの間に接続されている。
【0090】
電気負荷ELは、直流出力端子tOUT間に接続される。
【0091】
次に、回路動作について図2ないし図6を参照して説明する。
【0092】
図2は、本発明の昇圧チョッパ装置の第1の実施形態において、交流電源ACの電圧が入力端子a側で正となる半サイクル期間中に第1のスイッチング手段Q1がオンしている状態を示す等価回路図である。
【0093】
交流電源ACの電圧が入力端子a側で正となる半サイクル期間中においては、高周波バイパスコンデンサC1、共通のインダクタL1、第1のスイッチング手段Q1、第1のダイオードD1および共通の平滑コンデンサC2が第1の昇圧チョッパ回路を構成する。
【0094】
すなわち、第1のスイッチング手段Q1は、図示しないゲートドライブ回路によって高周波でスイッチングするが、オンすると、交流電源1(高周波バイパスコンデンサC1)、共通のインダクタL1、第1のスイッチング手段Q1、第2のスイッチング手段Q2の寄生ダイオードおよび交流電源ACの経路を増加電流が流れる。そのときの電源電圧をVp、第1のスイッチング手段Q1のオン時間をTONとする。なお、第2のスイッチング手段Q2は、そのゲートに順方向電圧が印加されていないため、チャンネルが閉じているので、逆方向に対しては寄生ダイオードが電流通路を提供する。
【0095】
図3は、同じく第1のスイッチング手段Q1がオフしている状態を示す等価回路図である。
【0096】
次に、増加電流の通流中に第1のスイッチング手段Q1がオフすると、図3に示すように、共通のインダクタL1中に蓄積された電気エネルギーによって逆起電力を生じて増加電流と同一方向に減少電流が流れる。しかし、この減少電流は、共通のインダクタL1、第1のダイオードD1、共通の平滑コンデンサC2、第2のスイッチング手段Q2の寄生ダイオード、高周波バイパスコンデンサC1および共通のインダクタL1の経路を流れて、共通の平滑コンデンサC2を充電する。高周波バイパスコンデンサC1の電荷は、第1のスイッチング手段Q1の次のオン時に放電して増加電流の一部を構成する。
【0097】
その結果、共通の平滑コンデンサC2の両端すなわち直流出力端子tOUT間に表れる直流出力電圧をVo、高周波バイパスコンデンサC1の両端間の電圧すなわち入力電圧をVp、第1のスイッチング手段Q1のオン時間をTON、オフ時間をTOFFとする。
【0098】
以後、第1の昇圧チョッパ回路は、入力端子a側が正となる半サイクル期間中、上記の回路動作を繰り返す。この期間中の直流出力電圧Voは、【数1】に示すように昇圧される。
【0099】
【数1】
Vo=(TON+TOFF)Vp/TOFF
さらに、交流電源ACの電圧が入力端子b側で正となる半サイクル期間中の回路動作について説明する。
【0100】
図4は、本発明の昇圧チョッパ装置の第1の実施形態において、交流電源ACの電圧が入力端子b側で正となる半サイクル期間中に第2のスイッチング手段Q2がオンしている状態を示す等価回路図である。
【0101】
交流電源ACの電圧が入力端子b側で正となる半サイクル期間中においては、高周波バイパスコンデンサC1、共通のインダクタL1、第2のスイッチング手段Q2、第2のダイオードD2および共通の平滑コンデンサC2が第2の昇圧チョッパ回路を構成する。
【0102】
すなわち、第2のスイッチング手段Q2は、図示しないゲートドライブ回路によって高周波でスイッチングするが、オンすると、交流電源AC(高周波バイパスコンデンサC1)、第2のスイッチング手段Q2、第1のスイッチング手段Q1の寄生ダイオード、共通のインダクタL1および交流電源ACの経路を増加電流が流れる。そのときの電源電圧をVp、第2のスイッチング手段Q2のオン時間をTONとする。
【0103】
図5は、同じく第2のスイッチング手段Q2がオフしている状態を示す等価回路図である。
【0104】
次に、増加電流の通流中に第2のスイッチング手段Q2がオフすると、図5に示すように、共通のインダクタL1中に蓄積された電気エネルギーによって逆起電力を生じて増加電流と同一方向に減少電流が流れる。
【0105】
しかし、この減少電流は、共通のインダクタL1、高周波バイパスコンデンサC1、第2のダイオードD2、共通の平滑コンデンサC2、第1のスイッチング手段Q1の寄生ダイオードおよび共通のインダクタL1の経路を流れて、共通の平滑コンデンサC2を充電する。
【0106】
その結果、共通の平滑コンデンサ2の両端すなわち直流出力端子tOUT間に表れる直流出力電圧をVo、第1のスイッチング手段Q1のオフ時間をTOFFとする。
【0107】
以後、第2の昇圧チョッパ回路は、入力端子b側が正となる交流電源電圧の半サイクル期間中、上記の回路動作を繰り返す。そうして、この半サイクル中の直流出力電圧Voは、やはり【数1】に示すように昇圧される。
【0108】
図6は、本発明の昇圧チョッパ装置の第1の実施形態における各部の電圧、電流波形を示す波形図である。
【0109】
図において、(a)は第1のスイッチング手段Q1のドレイン・ソース間電圧波形を、(b)は共通のインダクタL1および第1のスイッチング手段Q1のドレイン・ソースの超列回路部分の電圧波形を、(c)は共通のインダクタL1の端子間電圧を、(d)は共通のインダクタL1を流れる電流波形を、それぞれ示す。
【0110】
上記波形図は、交流電源電圧200V、直流出力電圧380V、出力電流0.553Aのときの電圧、電流波形図である。
【0111】
そうして、入力端子a、bから見ると、昇圧チョッパ装置に流入する負荷電流は、高周波成分が高周波バイパスコンデンサC1およびノイズフィルタNFなどによって除去されるので、低周波の正弦波となる。
以上の説明から明かなように、交流電源1の各半サイクルごとに第1および第2の昇圧チョッパ回路が構成される結果、全波整流回路なしに、交流電圧の正負両半サイクルにわたり昇圧電圧が得られる。
【0112】
図7は、本発明の昇圧チョッパ装置の第2の実施形態を示す回路図である。
【0113】
図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0114】
本実施形態は、第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2と逆並列にダイオードD3およびD4を接続している点で異なる。
【0115】
すなわち、ダイオードD3およびD4を逆並列に接続することにより、第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のいずれか一方が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用しているときに、他方のスイッチング手段に逆並列接続されているダイオードD3またはD4が電流通路手段を提供するように作用するものである。
【0116】
したがって、第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のチャンネルが閉じていても差し支えないし、寄生ダイオードがなくてもよい。
【0117】
図8は、本発明の昇圧チョッパ装置の第3の実施形態を示す回路図である。
【0118】
図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0119】
本実施形態は、高周波フィルタHFにコモンモードインダクタBTを付加してノイズフィルタNFを構成して、ノイズ除去を一層強化した点で異なる。
【0120】
図9は、本発明の昇圧チョッパ装置の第4の実施形態を示す回路図である。
【0121】
図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0122】
本実施形態は、共通のインダクタL1を一対のコイルL1a、L1bおよび共通の磁気回路ccによって構成している点で異なる。
【0123】
すなわち、一方のコイルL1aは、入力端子aと、これに対向する直流出力端子tOUTとの間に直列に挿入されている。他方のコイルL1bは、他方の入力端子bと、これに対向する直流出力端子tOUTとの間に直列に挿入されている。そして、各コイルL1a、L1bは、その磁気回路ccを共有していて、しかも和動的に接続している。
【0124】
したがって、一対のコイルL1a、L1bは、電源ラインのそれぞれに挿入されているため、電源ラインと接地との間を流れようとするノイズ電流に対して大きなインピーダンスとして作用するので、ノイズ低減に効果的であると同時に、昇圧チョッパ装置としては、あたかも1つの共通のインダクタと同様に作用する。
【0125】
図10は、本発明の昇圧チョッパ装置の第5の実施形態を示す回路図である。
【0126】
図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0127】
本実施形態は、ノイズフィルタNFを改良して、コモンモードノイズを低減している点で異なる。
【0128】
すなわち、ノイズフィルタNFは、コモンモードインダクタBT、ノーマルモードインダクタL2および高周波バイパスコンデンサC1、C01、C02を含んで構成されている。
【0129】
コモンモードインダクタBTは、コアを共有する一対の巻線w1、w2を備えている。各巻線w1、w2は、同一巻数で、かつ差動的に巻装されている。
【0130】
ノーマルモードインダクタL2は、コモンモードインダクタBTの巻線w2と第2のスイッチング手段Q2との間に直列に接続されている。なお、ノーマルモードインダクタL2は、その極性が共通のインダクタL1と和動関係に設定されている。
【0131】
高周波バイパスコンデンサC1は、共通のインダクタL1、第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2と閉回路を形成するように接続されている。
【0132】
これに対して、高周波バイパスコンデンサC01は、コモンモードインダクタBTの一対の巻線w1、w2の交流電源AC側の一端間に接続されている。
【0133】
また、高周波バイパスコンデンサC02は、コモンモードインダクタBTの一対の巻線w1、w2の他端間に接続されている。
【0134】
次に、本実施形態における回路動作を図11および図12を参照して説明する。
【0135】
図11は、本発明の昇圧チョッパ装置の第5の実施形態において、第2のスイッチング手段Q2が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用している半サイクル中のオン状態のときの各部の電圧を示す等価回路図である。
【0136】
図において、スイッチング手段Q2のドレインが接続されているラインl1は、スイッチング手段Q2のスイッチングに伴って0Vと平滑コンデンサC2の電圧VDCとの間を高周波で振動する。
【0137】
交流電源電圧VACは、図のように1極が接地されているとする。
【0138】
昇圧チョッパ回路においては、平滑コンデンサC2の負側端子が最も安定した電位であるので、負側端子が接地されていると仮定する。
【0139】
第2のスイッチング手段Q2は、高周波でスイッチングしているが、オン状態では、ラインl1が0電位であり、各部の電圧が図に示すようになる。すなわち、コモンモードインダクタBTの各巻線w1、w2の電圧は、ともにa・VACになる。また、共通のインダクタL1の電圧は、(1−a)・VACになる。さらに、ノーマルモードインダクタL2の電圧は、a・VACになる。なお、aは共通のインダクタL1とノーマルモードインダクタL2のインダクタンス比によって決まる値で、0<a<1の範囲にある。
【0140】
したがって、コモンモードインダクタBTの各巻線w1、w2にはa・VACが現れるが、昇圧チョッパにおいては、VAC<VDCであり、a・VAC<にVACであるから、コモンモードノイズはノーマルモードインダクタL2を接続しないときに比較して小さくなる。なお、ノーマルモードインダクタL2が接続されないと、コモンモードインダクタBTの電圧はVDCになる。
【0141】
図12は、本発明の昇圧チョッパ装置の第5の実施形態において第、2のスイッチング手段Q2が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用している半サイクル中のオフ状態のときの各部の電圧を示す等価回路図である。
【0142】
第2のスイッチング手段Q2がオフ状態であると、ラインl1の電位が平滑コンデンサC2の電圧分高くなり、各部の電圧が図に示すようになる。すなわち、コモンモードインダクタBTの各巻線w1、w2の電圧は、ともにa・(VDC−VAC)になる。ノーマルモードインダクタL2の電圧は、a・(VDC−VAC)になる。また、共通のインダクタL1の電圧は、(1−a)・(VDC−VAC)になる。さらに、ノーマルモードインダクタL2の電圧は、a・(VDC−VAC)になる。
【0143】
したがって、コモンモードインダクタBTの各巻線w1、w2にはa・(VDC−VAC)が現れるが、a・(VDC−VAC)<VDCであるから、コモンモードノイズはノーマルモードインダクタL2を接続しないときに比較して小さくなる。
【0144】
図13は、本発明の昇圧チョッパ装置の第6の実施形態を示す回路図である。
【0145】
図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0146】
本実施形態は、第1および第2のスイッチング手段Q1およびQ2のいずれか一方が昇圧チョッパ回路を構成しているときに、他方のスイッチング手段のゲートを順方向ドライブして、そのドレイン・ソース間電圧VDSを低くすることにより、逆電流が流れやすくして、スイッチング手段を同期整流器として作用させるように構成した点で異なる。
【0147】
すなわち、たとえば、交流電源ACの電圧Vacが入力端子aが正となる半サイクルの期間中、第1のスイッチング手段Q1が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用していると、第1のスイッチング手段Q1のゲート・ソース間に高周波パルスの順方向ゲートドライブ信号Vp1を印加するようにゲートドライブ手段GD1を設けている。
【0148】
また、この間ゲートドライブ手段GD2は、第2のスイッチング手段Q2のゲート・ソース間に、連続した順方向ゲートドライブ信号Vdc2を印加する。
【0149】
次に、交流電源ACの電圧Vacが入力端子bが正となる半サイクルの期間中第2のスイッチング手段Q2が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用すると、第2のスイッチング手段Q2のゲート・ソース間には、高周波パルスの順方向ゲートドライブ信号Vp2を印加するようにゲートドライブ手段GD2を設けている。
【0150】
また、ゲートドライブ手段GD1は、この間第1のスイッチング手段Q1のゲート・ソース間に連続した順方向ゲートドライブ信号Vdc1を印加する。
【0151】
図14は、同じく交流電源ACの電圧Vacと各スイッチング手段Q1、Q2に印加するゲートドライブ信号との関係を示す波形図である。
【0152】
図15は、本発明の昇圧チョッパ装置の第7の実施形態を示す回路図である。
【0153】
図16は、同じくピーク値検出手段を示す回路図である。
【0154】
各図において、図13と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0155】
本実施形態は、さらに第1および第2のスイッチング手段Q1およびQ2が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段を担当する際には力率改善が行われるように構成している点で異なる。
【0156】
図において、PD1は第1のピーク値検出手段、PD2は第2のピーク値検出手段、IC1は第1の力率改善用集積回路、IC2は第2の力率改善用集積回路、CP1は第1の比較手段、CP2は第2の比較手段である。
【0157】
第1のピーク値検出手段PD1は、第1のスイッチング手段Q1に並列接続されて、第1のスイッチング手段Q1の両端に現れる電圧のピーク値を検出して、その検出出力を第2の比較手段CP2の一方の入力端子に入力する。
【0158】
同様に、第2のピーク値検出手段PD2は、第2のスイッチング手段Q2に並列接続されて、第2のスイッチング手段Q2の両端に現れる電圧のピーク値を検出して、その検出出力を第1の比較手段CP1の一方の入力端子に入力する。
【0159】
第1および第2のピーク値検出手段PD1、PD2は、そのいずれも図17に示す回路構成を備えている。
【0160】
すなわち、スイッチング手段Qの両端間に直列接続された抵抗器R1、R2の分圧回路VD、抵抗器R2に並列接続されたコンデンサC11およびダイオード11の直列回路、ダイオード11に並列接続されたダイオードD12およびコンデンサC12の直列回路、ならびにコンデンサC12に並列接続された抵抗器R3からなる。
【0161】
そうして、ピーク値検出手段は、コンデンサC12および抵抗器R3の並列回路の両端に現れる電圧をピーク値として出力する。
【0162】
第1および第2の力率改善用集積回路IC1、IC2は、交流電圧の瞬時値に応じてその発振周波数を入力電流の力率が高くなるように制御した高周波信号を発振する市販の集積回路である。また、第1および第2の力率改善用集積回路IC1、IC2の出力電圧は、昇圧チョッパ回路のスイッチングを担当しているときにスイッチング手段Q1およびQ2の両端に現れる電圧より低く設定されている。
【0163】
第1の力率改善用集積回路IC1は、その出力を第1の比較手段CP1の他方の入力端子に入力する。
【0164】
同様に、第2の力率改善用集積回路IC2は、その出力を第2の比較手段CP2の他方の入力端子に入力する。
【0165】
第1および第2の比較手段CP1、CP2は、2つの入力電圧を比較して、高い方の電圧をそのまま出力する。
【0166】
第1の比較手段CP1は、その出力を第1のゲートドライブ手段GD1を付勢する。
【0167】
同様に、第2の比較手段CP2は、その出力を第2のゲートドライブ手段GD2を付勢する。
【0168】
次に、回路動作について説明する。
【0169】
第1のスイッチング手段Q1が第1の昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用している交流電源電圧の半サイクルにおいては、第1のスイッチング手段Q1の両端に昇圧された高周波電圧が現れる。この高周波電圧のピーク値は、第1のピーク値検出手段PD1によって検出され、その検出出力は第2の比較手段CP2に一方の入力電圧として入力される。
【0170】
第2の比較手段CP2の他方の入力端子には力率改善用集積回路IC2の出力が入力される。第2の比較手段CP2は、高い方の電圧である第1のピーク値検出手段PD1の検出出力を第2のゲートドライブ手段GD2に出力する。
【0171】
したがって、第2のゲートドライブ手段GD2は、第2のスイッチング手段Q2のゲート・ソース間にハイ電圧を印加するので、第2のスイッチング手段Q2は、低VDSとなって逆電流が流れやすくなって、同期整流器として作用し、第1のスイッチング手段Q1を流れる高周波電流に対して電流通路を提供する。
【0172】
また、第2のスイッチング手段Q2は、同期整流器として作用しているから、第2のピーク値検出手段PD2には出力がないので、第1の比較手段CP1は力率改善用集積回路IC1からの高周波出力を第1のゲートドライブ手段GD1の入力端に入力し、第1のゲートドライブ手段GD1は第1のスイッチング手段Q1を高周波のスイッチングを行う。
【0173】
次に、交流電源電圧の半サイクルが反転すると、上記と逆に第1のスイッチング手段Q1が同期整流器として作用し、第2のスイッチング手段Q2を流れる高周波電流に対して電流通路を提供するとともに、第2のスイッチング手段Q2を高周波でスイッチングする。
【0174】
図17は、本発明の昇圧チョッパ装置の第7の実施形態における各部の電圧、電流波形を示す波形図である。
【0175】
図において、(a)は第2のスイッチング手段Q2のドレイン・ソース間電圧、(b)は第2のピーク値検出手段PD2の出力電圧、(c)は第1の力率改善用集積回路IC1の出力電圧、(d)は第1の比較手段CP1の出力電圧、(e)は第1のスイッチング手段Q1のドレイン電流である。
【0176】
図18は、本発明の昇圧チョッパ装置の第8の実施形態を示す回路図である。
【0177】
図において、図16と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0178】
本実施形態は、単一のピーク値検出手段PDを用い、これを第1のスイッチング手段Q1に並列接続するとともに、その検出出力を第2の比較手段CP2の一方の入力端子に入力するとともに、第1の比較手段CP1の一方の入力端子に反転入して力している。
【0179】
そうして、本実施形態においては、ピーク値検出手段PDの出力を第1の比較手段CP1に反転して入力させることにより、図16に示す実施形態と同様な回路動作を行いながらピーク値検出手段PDが単一でよいから、安価になる。
【0180】
図19は、本発明の昇圧チョッパ装置の第9の実施形態を示す回路図である。
【0181】
図において、図18と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0182】
本実施形態は、単一のピーク値検出手段PDを第2のスイッチング手段Q2に並列接続するとともに、その検出出力を第1の比較手段CP1の一方の入力端子に入力するとともに、第2の比較手段CP2の一方の入力端子に反転して入力している。
【0183】
そうして、ピーク値検出手段PDの出力を第2の比較手段CP2に反転入力させることにより、図16に示す実施形態と同様な回路動作を行いながらピーク値検出手段PDが単一であるから、安価になる。
【0184】
図20は、本発明の電気負荷作動装置の第2の実施形態を示す回路図である。
【0185】
図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0186】
本実施形態は、電気負荷ELが放電ランプ高周波点灯装置からなる点で異なる。
【0187】
すなわち、電気負荷ELは、高周波インバータELa、限流インピーダンスELb、放電ランプELc、点灯状態検出手段ELdおよび負帰還制御手段NFBから構成されている。
【0188】
高周波インバータELaは、一対のスイッチング手段Q3、Q4およびゲート制御回路GCからなる。
【0189】
一対のスイッチング手段Q3、Q4は、同極性に直列接続して、昇圧チョッパ装置の直流出力端子tOUT間に接続している。
【0190】
ゲート制御回路GCは、一対のスイッチング手段Q3、Q4に対して制御信号を供給して交互にスイッチングさせる。
【0191】
限流インピーダンスELbは、インダクタL2からなり、放電ランプELcと直列接続されて高周波インバータELaの出力端間に接続されている。
【0192】
放電ランプELcは、蛍光ランプからなる。
【0193】
点灯状態検出手段ELdは、ランプ電圧検出手段ELd1およびランプ電流検出手段ELd2からなる。
【0194】
負帰還制御手段NFBは、点灯状態検出手段ELdの検出信号からランプ電力を演算して、ランプ電力が一定になるように負帰還的にゲート制御手段GCに制御信号を供給する。
【0195】
なお、C3は直流カットコンデンサである。また、C4はフィラメント加熱コンデンサである。
【0196】
【発明の効果】
請求項1ないし8の各発明によれば、交流電源電圧の一方の半サイクルの期間中に第1のスイッチング手段、共通のインダクタ、第1のダイオードおよび共通の平滑コンデンサを含んで第1の昇圧チョッパ回路を構成し、交流電源電圧の他方の半サイクルの期間中に第2のスイッチング手段、共通のインダクタ、第2のダイオードおよび共通の平滑コンデンサを含んで第2の昇圧チョッパ回路を構成することにより、全波整流回路を用いないので、入力整流ダイオードによる損失がなくなるか、または少なくなるため、高い変換効率を得る昇圧チョッパ装置を提供することができる。
【0197】
請求項2の発明によれば、加えて第1および第2のスイッチング手段が逆極性に直列接続されていることにより、最も簡単な回路構成にした昇圧チョッパ装置を提供することができる。
【0198】
請求項3の発明によれば、加えて共通のインダクタが一対の入力端子および対向する一対の直流出力端子の間に和動的に接続されるとともに、磁気回路を共有する一対のコイルを備えていることにより、昇圧チョッパ回路動作としてはあたかも1つの共通のインダクタと同様に作用しながら、昇圧チョッパ装置から電源の両ラインと接地との間に流れようとするノイズ電流を低減する昇圧チョッパ装置を提供することができる。
【0199】
請求項4の発明によれば、加えてコモンモードインダクタ、ノーマルモードインダクタおよび高周波バイパスコンデンサを含み、ノーマルモードインダクタは入力端子および第2のスイッチング手段の間においてコモンモードインダクタより後段に直列に挿入されており、高周波バイパスコンデンサは共通のインダクタ、第1および第2のスイッチング手段と閉回路を形成するように接続されていることにより、第2のスイッチング手段が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用する交流電圧の半サイクルにおいて、コモンモードインダクタに印加される電圧がノーマルモードインダクタを挿入しない場合に比較して低くなるために、コモンモードノイズが低減するとともに、変換効率が向上する昇圧チョッパ装置を提供することができる。
【0200】
請求項5の発明によれば、加えて第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段は、FETからなることにより、いずれか一方のスイッチング手段が昇圧チョッパ回路を構成しているときに他方のスイッチング手段を電流通路手段として作用させ得る昇圧チョッパ装置を提供することができる。
【0201】
請求項6の発明によれば、加えて昇圧チョッパ回路を構成していない他方のスイッチング手段を同期整流器の電流通路手段として作用させることにより、他方のスイッチング手段のチャンネル中を逆電流が流れる昇圧チョッパ装置を提供することができる。
【0202】
請求項7の発明によれば、加えて少なくとも一方のスイッチング手段に並列接続されたピーク値検出手段、力率改善用集積回路および比較手段を備え、昇圧チョッパ動作をしているスイッチング手段の両端電圧をピーク値検出手段によって検出して他方のスイッチング手段を連続的に順方向ドライブして、チャンネル抵抗を小さくして逆電流を効率高く流して同期整流器として作用させるとともに、入力電流の力率を改善する昇圧チョッパ装置を提供することができる。
【0203】
請求項8の発明によれば、加えて昇圧チョッパ回路を構成していない他方のスイッチング手段の寄生ダイオードを電流通路手段として作用させる昇圧チョッパ装置を提供することができる。
【0204】
請求項9の発明によれば、請求項1ないし8の効果を有する電気負荷作動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の昇圧チョッパ装置および電気負荷作動装置の第1の実施形態を示す回路図
【図2】本発明の昇圧チョッパ装置の第1の実施形態において、交流電源ACの電圧が入力端子a側で正となる半サイクル期間中に第1のスイッチング手段Q1がオンしている状態を示す等価回路図
【図3】同じく第1のスイッチング手段Q1がオフしている状態を示す等価回路図
【図4】本発明の昇圧チョッパ装置の第1の実施形態において、交流電源ACの電圧が入力端子b側で正となる半サイクル期間中に第2のスイッチング手段Q2がオンしている状態を示す等価回路図
【図5】同じく第2のスイッチング手段Q2がオフしている状態を示す等価回路図
【図6】本発明の昇圧チョッパ装置の第1の実施形態における各部の電流、電圧波形を示す波形図
【図7】本発明の昇圧チョッパ装置の第2の実施形態を示す回路図
【図8】本発明の昇圧チョッパ装置の第3の実施形態を示す回路図
【図9】本発明の昇圧チョッパ装置の第4の実施形態を示す回路図
【図10】本発明の昇圧チョッパ装置の第5の実施形態を示す回路図
【図11】本発明の昇圧チョッパ装置の第5の実施形態において、第2のスイッチング手段Q2が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用している半サイクル中のオン状態のときの各部の電圧を示す等価回路図
【図12】本発明の昇圧チョッパ装置の第5の実施形態において、第2のスイッチング手段Q2が昇圧チョッパ回路のスイッチング手段として作用している半サイクル中のオフ状態のときの各部の電圧を示す等価回路図
【図13】本発明の昇圧チョッパ装置の第6の実施形態を示す回路図
【図14】同じく交流電源ACの電圧Vacと各スイッチング手段Q1、Q2に印加するゲートドライブ信号との関係を示す波形図
【図15】本発明の昇圧チョッパ装置の第7の実施形態を示す回路図
【図16】同じくピーク値検出手段を示す回路図
【図17】本発明の昇圧チョッパ装置の第7の実施形態における各部の電圧、電流波形を示す波形図
【図18】本発明の昇圧チョッパ装置の第8の実施形態を示す回路図
【図19】本発明の昇圧チョッパ装置の第9の実施形態を示す回路図
【図20】本発明の電気負荷作動装置の第2の実施形態を示す回路図
【図21】従来の昇圧チョッパ装置を示す回路図
【符号の説明】
AC…交流電源
a…入力端子
b…入力端子
NF…ノイズフィルタ
BT…コモンモードインダクタ
w1…巻線
w2…巻線
L2…ノーマルモードインダクタ
C1…高周波バイパスコンデンサ
C01…高周波バイパスコンデンサ
C02…高周波バイパスコンデンサ
L1…共通のインダクタ
Q1…第1のスイッチング手段
Q2…第2のスイッチング手段
D1…第1のダイオード
D2…第2のダイオード
C2…共通の平滑コンデンサ
OUT…直流出力端子
EL…電気負荷

Claims (9)

  1. 交流電源を接続する一対の入力端子と;
    一対の直流出力端子と;
    一対の直流出力端子間に接続された共通の平滑コンデンサと;
    入力端子および直流出力端子の間に直列的に接続された共通のインダクタと;
    交流電源電圧の一方の半サイクル期間中に順方向電圧が印加されて高周波のスイッチングを行い、オン時に共通のインダクタに電流を通流させる第1のスイッチング手段と;
    第1のスイッチング手段がオフ時に共通のインダクタに生じた逆起電力によって発生する電流で共通の平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第1のダイオードと;
    交流電源電圧の他方の半サイクル期間中に順方向電圧が印加されて高周波のスイッチングを行い、オン時に共通のインダクタに電流を通流させる第2のスイッチング手段と;
    第2のスイッチング手段がオフ時に共通のインダクタに生じた逆起電力によって発生する電流で共通の平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第2のダイオードと;
    を具備していることを特徴とする昇圧チョッパ装置。
  2. 交流電源を接続する一対の入力端子と;
    一対の直流出力端子と;
    一対の直流出力端子間に接続された共通の平滑コンデンサと;
    入力端子および直流出力端子の間に直列的に接続された共通のインダクタと;
    互いに逆極性に直列接続されているとともに、一対の入力端子間に共通のインダクタを直列に介して接続されていて、それぞれに対して順方向電圧となる交流電圧の半波の期間中高周波のスイッチングを行う第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段と;
    一方のスイッチング手段がオン後オフした際に共通のインダクタに生じた逆起電力により発生する電流で平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第1のダイオードと;
    他方のスイッチング手段がオン後オフした際に生じた逆起電力により発生する電流で平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第2のダイオードと;
    を具備していることを特徴とする昇圧チョッパ装置。
  3. 共通のインダクタは、一対の入力端子および一対の直流出力端子の間にそれぞれ和動的に接続されるとともに、磁気回路を共有する一対のコイルを備えていることを特徴とする請求項1または2記載の昇圧チョッパ装置。
  4. 交流電源を接続する一対の入力端子と;
    一対の直流出力端子と;
    一対の直流出力端子間に接続された共通の平滑コンデンサと;
    入力端子の一方および直流出力端子の一方の間に直列的に接続された共通のインダクタと;
    互いに逆極性に直列接続されているとともに、一対の入力端子間に共通のインダクタを直列に介して接続されていて、それぞれに対して順方向電圧となる交流電圧の半波の期間中高周波のスイッチングを行う第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段と;
    一方のスイッチング手段がオン後オフした際に共通のインダクタに生じた逆起電力により発生する電流で平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第1のダイオードと;
    他方のスイッチング手段がオン後オフした際に生じた逆起電力により発生する電流で平滑コンデンサを充電する電流通路を形成する第2のダイオードと;
    コモンモードインダクタ、ノーマルモードインダクタおよび高周波バイパスコンデンサを備えコモンモードインダクタは交流入力端子の一方および共通のインダクタの間と、交流入力端子の他方および第2のスイッチング手段の間とにそれぞれ直列に挿入されており、ノーマルモードインダクタは交流入力端子の他方および第2のスイッチング手段の間においてコモンモードインダクタより後段に直列に挿入されており、高周波バイパスコンデンサは共通のインダクタ、第1および第2のスイッチング手段と閉回路を形成するように接続されて構成されているノイズフィルタと;
    を具備していることを特徴とする昇圧チョッパ装置。
  5. 第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段は、FETからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の昇圧チョッパ装置。
  6. 昇圧チョッパ装置を構成していないときのFETは、同期整流器として作用して電流通路手段を構成することを特徴とする請求項5記載の昇圧チョッパ装置。
  7. 少なくとも一方のスイッチング手段に並列接続されたピーク電圧検出手段と;
    力率改善用集積回路と;
    ピーク電圧検出手段の出力および力率改善用集積回路の出力を比較していずれか高い方の出力に基づいてスイッチング手段をドライブするように制御する比較手段と;
    を具備していることを特徴とする請求項6記載の昇圧チョッパ装置。
  8. 昇圧チョッパ装置を構成していないときのFETは、その寄生ダイオードが電流通路手段を構成することを特徴とする請求項5記載の昇圧チョッパ装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一記載の昇圧チョッパ装置と;
    昇圧チョッパ装置の直流出力端間に接続されて作動する電気負荷と;
    を具備していることを特徴とする電気負荷作動装置。
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