JP4002842B2 - 水浸超音波探傷法による鋼の清浄度評価方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、水浸超音波探傷法による鋼の清浄度評価方法に関し、詳しくは、水浸超音波探傷法を用いて(かつ、欠陥波の位相や周波数などを解析することなく)、鋼中に存在する非金属の介在物のレベル観を迅速に評価、鋼の清浄度の迅速な評価を可能にするための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高清浄度鋼も安定して製造されるようになってきており、鋼中における小中径領域の非金属介在物は、一段と少なくなっている(本明細書では、「非金属介在物」のことを単に「介在物」という場合がある)。
【0003】
その一方で、大型(√AREAが100μm以上)の酸化物系介在物(例えばAl2O3、MgO・Al2O3、CaO・Al2O3+MgO・Al2O3など)は、依然として存在しており、例えば軸受鋼や機械構造用炭素鋼などの鋼材において疲労破壊の原因となっている。しかし、こうした大型介在物は、極めて低い確率で出現するために、その検出が非常に困難であった。
【0004】
従来、鋼中介在物の検査方法としては、被分析対象の鋼材から試験片を採取して光学顕微鏡により試験片の表面を検査する等の方法が一般的であり、このための規格としては、「JIS G 0555 鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法」、「ASTM E45 Standard Practice for Determining the Inclusion Content of Steel」、などがある。しかしながら、顕微鏡による検査方法は、試験片の被検面積が例えば100〜200mm2/個と小さいため、大型介在物の検出精度が極めて低いという問題点があった。
【0005】
数10〜数100gオーダーの検査方法としては、鋼材料から酸溶解により介在物を抽出し、その介在物の粒径を顕微鏡で評価する方法が提案されている(例えば、【特許文献1】、【特許文献2】参照)。しかし、酸溶解法は、介在物が酸に溶解したり、介在物まで溶損して介在物が小径化する場合がある。また、外乱物質にも注意しなくてはならない。さらに、酸溶解に時間がかかるなど、処理の迅速性に劣り、製品の量産工程に対応することも困難であった。
【0006】
数kgのオーダーの検査方法としてスライム法がある。しかし、この方法も迅速性に欠ける。
【0007】
一方、超音波探傷により鋼中介在物を検査する方法として、従来は、欠陥波の簡易位相情報(P/A)を使用することにより、異なる2種類の異物を弁別している(例えば、【特許文献3】参照)。
【0008】
また、圧鍛を行うことによって、事前に鋼材中のポロシティを圧着させてから清浄度の評価を行っている(例えば、【特許文献4】参照)。
【0009】
また、欠陥エコーパラメーター(欠陥エコーの位相・中心周波数・強度)と、欠陥近傍の底面反射エコーの波形より得られるパラメーター(底面エコー強度、欠陥面積)とに基づいて欠陥の種類を介在物とポロシティとに判別している(例えば、【特許文献5】参照)。
【0010】
また、超音波探傷にあたり、大型の探触子と小型の探触子の2種類の探触子を用い、双方の探触子で検出できた欠陥をポロシティと、大型の探触子のみで検出できた欠陥を非金属介在物と判別している(例えば、【特許文献6】参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−125199号公報
【特許文献2】
特開平9−125200号公報
【特許文献3】
特開平8−75712号公報
【特許文献4】
特開平9−171005号公報
【特許文献5】
特開2000−214142号公報
【特許文献6】
特開2001−4602号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の超音波探傷に関する先行例においては、以下のような問題点がある。
【0013】
【特許文献3】に記載の方法によっては、長焦点の探触子([焦点距離/振動子径])が大きいものを使用することができず、所定の厚さ以上の試験片については、P/Aによる波形解析を行うことができない。また、【特許文献5】に記載の方法および【特許文献6】に記載の方法によっては、大型介在物と小さいポロシティの区別が困難である。すなわち、欠陥波形の情報としては、位相、欠陥波強度および中心周波数がある。しかし、焦点型探触子(例えば、振動子径1/2インチ、−水中焦点距離6インチ)では、原理的に介在物に対する位相正転条件を満たさないため、位相は使用できない。また、欠陥波強度によっては、大きい介在物と小さいポロシティの区別が困難である。また、【特許文献4】に記載の方法によっても、鋼材の中心付近においては、特に多くのポロシティが存在し、容易に除去できるものではない。そのため、鋼材の種別にかかわらず、中心から所定の範囲を一律に除外して鋼材の清浄度を評価することも考えられる。しかし、鋼材の種類毎にポロシティが存在する中心からの範囲も異なるため、かかる手法によっては、鋼材の種類によっては、正確に清浄度を評価することができない。
【0014】
本発明の目的は、水深超音波探傷法を用いて、鋼材の種類に応じて、非金属介在物の迅速な検出、評価を行い、鋼の清浄度の正確な評価を可能とする方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、所定の比率で圧鍛した鋼材の中心付近においてポロシティが存在する範囲は、鋼材に含まれる炭素の濃度(以下適宜「C%」という)によって定まるということを発見するにいたった。そこで、炭素濃度の異なる鋼材毎にポロシティが存在する中心付近の範囲を確認し、炭素濃度が所定の範囲の試験片については、試験片の中心からポロシティが存在する範囲を示す関係式を導出し、介在物評価対象範囲から除外する範囲を定めることとしたものである。
【0016】
すなわち、本発明は、鋼の清浄度を評価する方法であって、評価対象である鋼の試験片につき、圧鍛した鋼材より採取する工程と、水浸超音波探傷法を用いて前記試験片に存在する非金属の介在物を検出する工程と、前記検出工程で得られた結果に基づいて鋼の清浄度について評価する介在物評価工程と、を備え、前記介在物評価工程では、前記試験片の炭素濃度に応じて、下記の(1)の範囲または(2)の式より導き出される範囲をポロシティの分布する範囲として介在物評価対象範囲から除外して鋼の清浄度を評価することを特徴とする鋼の清浄度評価方法である。
炭素濃度(C%)≦0.4% 試験片の中心から除外する範囲(%)=30 ・・・(1)
炭素濃度(C%)>0.4% 試験片の中心から除外する範囲(%)=27.3×(C%)+19.1 ・・・(2)
本発明方法により、鋼材毎に介在物評価対象範囲から適切にポロシティの分布範囲を除外することが可能となり、ポロシティの分布範囲を除いた周辺部における鋼の清浄度を、作業者の主観によらずに正確に評価することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明において、介在物評価対象範囲から除外する範囲を説明する際に用いる単位である%とは、試験片の中心点から試験片の外周までの距離の割合を100%とおいた場合における、試験片の中心点からの距離の割合を表すものである。また、鋼中介在物とは、例えば、酸化物、窒化物、硫化物をいう。また、水浸超音波探傷法とは、接触媒質として水を用いるものであり、特に、全没式の超音波探傷法とは、試験片全体を水に沈めて行うものである。また、欠陥とは、介在物、あるいは、ポロシティなど介在物以外に反射波を生じさせる原因となるものをいう。また、ポロシティとは、鋳造時に金属内部に発生する細かい空洞をいう。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
まず、試験片を作製する。試験片の作成にあたっては、丸棒鋼を用いるが、本発明においては、丸棒鋼に限られるものではない。ここで、ビレットは、ブルームを圧鍛したビレットを用意する。一般に、金属材料においては、鋳造のままではミクロのポロシティが無数に存在し、上述の如く、検査が困難となる場合がある。これに対し、ブルームを圧鍛比6以上であって60以下で圧鍛したビレットより採取した試験片は、試験片に入射した超音波の乱反射などの弊害が軽減されることとなる。
【0020】
試験片は、上記のビレットを軸方向に垂直な平面に切断し、さらに、中心軸から略等間隔に離れた略平行な2平面に切断する。その後、面Aおよび面Bをフライス加工により成形し、その後、熱処理を行う。これにより、凝固まま、圧延まま、鍛伸ままの組織を消して、微細かつ均質な組織とし、機械的性質を改善する。
【0021】
そして、最後に、面Aおよび面Bについて平面研磨を行い、試験片の表面を平滑なものとする。このように作成した図5に示す試験片1は、超音波入射面における伝達損失が少なく、正確な介在物の検出評価が可能となる。
【0022】
次に、感度校正を行う。かかる感度校正は、例えば、試験片のφ1.5mm、深さ6mmの平底穴(Flat Bottom Hole(以下「FBH」という)について超音波探傷を行って位置を特定し、そのφ1.5のFBHに超音波の焦点を合わせたときに得られる最大反射波強度を80%となるように超音波探傷装置を設定した。このとき感度設定値を基準感度とし、これより18dB分増感した感度設定値を探傷感度とした。
【0023】
次に、上述の如く作製した試験片1を水浸超音波探傷法により、超音波探傷を行う。本発明の鋼の清浄度評価方法においては、超音波探傷を行うが、超音波探傷を行う装置は、様々な種類が市販されており、本発明ではこれらのものを用いることができる。好ましい探触子としては、焦点型探触子などが挙げられる。フラット型探触子の検出能は1/2波長といわれているが、焦点型探触子では、1/4波長であり、検出が困難である√AREAが100μm程度以上の介在物の評価をするのに適している。
【0024】
図7には、焦点型探触子による超音波探傷装置の概略図を例示する。超音波探傷には、焦点型探触子を備えた全没式の水浸超音波探傷装置を用いた。超音波探傷装置は、焦点型探触子11、超音波探傷ユニット12、走査ユニット13、マイクロプロセッサを備えたパーソナルコンピュータ(以下「PC」という)14、映像化ユニット15からなるものである。マイクロプロセッサには、図8に示すフローチャートに沿った演算処理プログラムが組み込まれる。このようなPCを超音波探傷装置に備えることにより、大量のデータ処理を迅速に行うことが可能となる。
【0025】
超音波探傷を行うにあたっては、試験片1を水槽にセットした後、PC14に試験片のデータ、測定感度、焦点位置、ゲート位置および探傷ピッチを入力する。そして、焦点型探触子11を作動させ、超音波探傷を開始させる。
【0026】
上記のように入力されたデータは、超音波探傷ユニット12および走査ユニット13に伝達され、かかる条件の下において超音波探傷が開始される。
【0027】
すなわち、焦点型探触子11から超音波が発信され、対象物にあたり、その反射波を検出して、その反射波強度および反射波形情報(グラフとして出力された波形、正半波強度、負半波強度など)に基づいて所望の情報を得るものである。焦点型探触子11による走査は、試験片1の所定の間隔をおいた複数箇所の超音波の発射、反射波の受信を行う(この間隔のことを「探傷走査ピッチ」または、単に「走査ピッチ」という)。
【0028】
次に、受信した反射波形情報にもとづき鋼の清浄度の評価を行う。
【0029】
PC14には、介在物を検出するための演算プログラムが組み込まれたマイクロプロセッサが備えられており、大量のデータを迅速に処理することが可能となっている。
【0030】
かかる超音波探傷の結果得られた鋼中介在物のデータに基づいて、鋼中介在物のレベル観(鋼材の清浄度)を評価することができる。ここで得られるデータとは、介在物の数、位置、大きさなどであり、例えばこれらのデータに基づいて粒度分布をヒストグラムとして表して清浄度の評価を行うことができる。また、得られた実測データから、例えば、極値統計法などの統計的手法を用いて、被検査対象たる鋼の中の最大介在物径を推定したデータを得ることもできる。
【0031】
これらの清浄度の評価は、試験片の中心から所定の範囲を除外して行う。上述の如く、超音波探傷に先立ち、鋳造鋳片を圧鍛する。これにより、中心から所定の範囲の外側に存在するポロシティの多くは、圧着されてポロシティの存在する範囲が狭まることとなる。しかし、中心から所定の範囲におけるポロシティは、圧着されることなく依然として存在する。
【0032】
そこで、試験片の中心からポロシティが存在する所定の範囲を除外した範囲を介在物評価対象範囲とすることにより、鋼材の清浄度の正確な評価が可能となる。
【0033】
かかる試験片の中心からポロシティが存在する所定の範囲は、鋼材に含まれる炭素の濃度によって異なる。そこで、あらかじめ試験片の中心からポロシティが存在する所定の範囲を明らかにし、介在物評価対象範囲から除外する範囲を定める。かかる範囲は、以下のように定めるものである。
【0034】
まず、炭素濃度の異なる試験片について削り込みを行うことにより、ポロシティの存在する位置を確認し、その結果を縦軸がポロシティの存在する径方向の位置すなわちポロシティの分布範囲[%D]([%D]の「D」はDIAMETERの略であり、直径を意味する)、横軸が試験片の炭素濃度であるC%を表すグラフにプロットする。
【0035】
そして、各炭素濃度の異なる試験片のそれぞれの中心から最も離れた位置に存在するポロシティを示す点を結ぶと、図1に示すグラフとなる。
【0036】
かかるグラフより介在物評価対象範囲から除外する範囲を試験片の炭素濃度に応じて以下の(1)及び(2)に示すように定めることができる。
炭素濃度(C%)≦0.4% 試験片の中心から除外する範囲(%)=30 ・・・(1)
炭素濃度(C%)>0.4% 試験片の中心から除外する範囲(%)=27.3×(C%)+19.1 ・・・(2)
すなわち、鋼種ごとに(1)の範囲又は(2)の式より導き出される範囲が介在物評価対象範囲から除外される範囲として明確となり、ポロシティが存在する範囲を除外した範囲において、正確に鋼材の清浄度を測定することができる。本発明方法は、特に危険体積が表面からD/4程度となる材料であれば、素材としてユーザが直接使用する鋼材部位を直接評価できるので有効である。
【0037】
そして、超音波探傷される試験片の範囲は、図6に示すゲート部2であり、ポロシティが存在する範囲3については、走査終了後、評価工程から除外される。また、不感帯4、外周部5及び端部6は、ノイズが多く介在物の正確な検出が困難であるため、走査範囲から除外される。
【0038】
なお、試験片の外周部とは、例えば、中心から略90〜100%の範囲とする。
【0039】
【実施例】
次に、本発明にかかる鋼の清浄度を評価する方法について、実施例を示し、より詳細に説明する。ただし、本発明にかかる鋼の清浄度を評価する方法は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0040】
〔実施例1〕
C%が0.2%であるSCM420の切断面が380mm×490mmのCCブルームを直径167mmの丸棒鋼に圧鍛比が8.5で圧鍛したものを用意した。次に、かかる丸棒鋼から図5に示す形状に試験片を切り出し、フライス加工で成形した後に900℃で焼ならしを行い、その後フライス加工面を平面研磨し、a方向に40mm、b方向に167mm、c方向に80mmに成形した。
【0041】
かかる試験片について削り込みを行い、ポロシティの存在を確認し、縦軸がポロシティの存在する深度すなわちポロシティの分布範囲[%D]、横軸が試験片の炭素濃度であるC%を表すグラフにプロットした。なお、すると、図2に示す如く、該試験片の中心から最も離れた位置に存在するポロシティは、略29%Dの位置に存在した。この結果は、炭素濃度0.4%以下の試験片については、試験片の中心から30%Dの範囲を介在物評価対象範囲から除外する範囲と定める前記(1)の範囲に合致することは明らかである。
【0042】
〔実施例2〕
C%が略0.35%であるSCM435の切断面が380mm×490mmのCCブルームを直径167mmの丸棒鋼に圧鍛比が8.5で圧鍛したものを用意した。次に、かかる丸棒鋼から図5に示す形状に試験片を切り出し、フライス加工で成形した後に870℃で焼ならしを行い、その後フライス加工面を平面研磨し、a方向に40mm、b方向に167mm、c方向に80mmに成形した。
【0043】
かかる試験片について削り込みを行い、ポロシティの存在を確認し、縦軸がポロシティの存在する深度すなわちポロシティの分布範囲[%D]、横軸が試験片の炭素濃度であるC%を表すグラフにプロットした。すると、図3に示す如く、該試験片の中心から最も離れた位置に存在するポロシティは、略28%Dの深さに存在した。この結果は、炭素濃度0.4%以下の試験片については、試験片の中心から30%Dの範囲を介在物評価対象範囲から除外する範囲と定める前記(1)の範囲に合致することは明らかである。
【0044】
〔実施例3〕
C%が略0.95%であるSUJ2の切断面が380mm×490mmのCCブルームを直径167mmの丸棒鋼に圧鍛比が8.5で圧鍛したものを用意した。次に、かかる丸棒鋼から図5に示す形状に試験片を切り出し、フライス加工で成形した後に800℃で焼なましを行い、その後フライス加工面を平面研磨し、a方向に40mm、b方向に167mm、c方向に80mmに成形した。
【0045】
かかる試験片について削り込みを行い、ポロシティの存在を確認し、縦軸がポロシティの存在する深度すなわちポロシティの分布範囲[%D]、横軸が試験片の炭素濃度であるC%を表すグラフにプロットした。すると、図4に示す如く、該試験片の中心から最も離れた位置に存在するポロシティは、略45%Dの深さに存在した。
【0046】
本試験片の条件を前記(2)の式に代入すると
27.3×1.00+19.1=46.4%となり、削り込みによる結果は、前記(2)の式より導き出される結果に合致することが明らかである。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、水深超音波探傷法を用いて、鋼材種類に応じて、非金属介在物の迅速な検出、評価を行い、鋼の清浄度の正確な評価を可能とする方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポロシティの最大分布範囲と炭素濃度の関係を表したグラフである。
【図2】図1のグラフにSCM420の試験片におけるポロシティの分布を当てはめたグラフである。
【図3】図1のグラフにSCM435の試験片におけるポロシティの分布を当てはめたグラフである。
【図4】図1のグラフにSUJ2の試験片におけるポロシティの分布を当てはめたグラフである。
【図5】ビレットより作成した試験片を表す斜視図である。
【図6】試験片の探傷面を示す斜視図である。
【図7】超音波探傷装置の概略を示す模式図である。
【図8】マイクロプロセッサに組み込まれた演算処理プログラムの概略図である。
【符号の説明】
1・・試験片
2・・ゲート部
3・・中心部
4・・不感帯
5・・外周部
6・・端部
11・・焦点型探触子
12・・超音波探傷ユニット
13・・走査ユニット
14・・PC
15・・映像化ユニット
Claims (1)
- 鋼の清浄度を評価する方法であって、
評価対象である鋼の試験片につき、圧鍛した鋼材より採取する工程と、
水浸超音波探傷法を用いて前記試験片に存在する非金属の介在物を検出する工程と、
前記検出工程で得られた結果に基づいて鋼の清浄度について評価する介在物評価工程と、を備え、
前記介在物評価工程では、前記試験片の炭素濃度に応じて、下記の(1)の範囲または(2)の式より導き出される範囲をポロシティの分布する範囲として介在物評価対象範囲から除外して鋼の清浄度を評価すること
を特徴とする鋼の清浄度評価方法。
炭素濃度(C%)≦0.4% 試験片の中心から除外する範囲(%)=30 ・・・(1)
炭素濃度(C%)>0.4% 試験片の中心から除外する範囲(%)=27.3×(C%)+19.1・・・(2)
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