JP2003329653A - 銅合金の評価方法及び軸受保持器用銅合金 - Google Patents

銅合金の評価方法及び軸受保持器用銅合金

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ナンシー 尚子 横山
Akihiro Kiuchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部欠陥の存在を保証した軸受保持器用銅合金
及びその評価方法を提供する。 【解決手段】内部欠陥の検出には斜角探傷法による超音
波探傷を用いる。そのため、評価対象軸受保持器用銅合
金からなる丸棒11並びに超音波探触子12を、超音波
伝達媒体である水槽13中に浸漬して前記斜角探傷法に
よる超音波探傷を行う。斜角探傷法は、より小さな内部
欠陥の検出に適する。超音波探傷の探傷周波数は20M
Hz以下とすることにより、探傷深さを大きくして探傷
時間を短縮する。内部欠陥の大きさは、平方根長さ0.
4mm以上とすることにより、検出を容易化すると共に
閾値化も容易化する。内部欠陥の存在保証は、探傷体積
1×106 mm3 当たり10.0個以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅合金の評価方法
と軸受保持器用銅合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軸受保持器等に使用される銅合金は、製
品の製造工程或いは出荷検査において、表面に欠陥が認
められたときに、その製品を不良として扱っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】軸受の保持器には、従
来、さほど強度が要求されていなかった。しかしなが
ら、近年、軸受の使用環境が厳しくなるにつれて、保持
器に強度が要求されてきている。軸受保持器に用いられ
る銅合金の内部には、介在物や巣等の内部欠陥が存在す
る。強度に優れた銅合金製軸受保持器には、銅合金の内
部欠陥を定量的に評価する方法が必要であるが、少なく
とも銅合金内部の複数の種類の内部欠陥や、偶発的に或
いは極めて低い確率で発生する内部欠陥を定量的に検出
し、評価する方法はなかった。
【0004】これに対し、例えば鋼の清浄度評価方法、
つまり内部欠陥評価方法として、光学顕微鏡を用いたJ
IS、ASTEM、極値統計法がある。しかしながら、
何れも検査面積が数百mm2 と小さいことから、数少な
い大型介在物等の内部欠陥を検出することが困難である
ことが分かっている。そのため、これらの評価方法をそ
のまま銅合金に用いたとしても、同様に内部欠陥の評価
方法としては不十分である。
【0005】また、超音波探傷を用いた金属材料内部欠
陥評価方法として、特開2000−141704号公報
に記載されるように高周波数探触子(探傷周波数=50
MHz〜100MHz)を使用し、従来光学顕微鏡を用
いて評価していた極値統計法を行うことが提案されてい
るが、これも被検査体積が小さいと、十分な大きさの大
型介在物等の内部欠陥までは評価しにくい。
【0006】そして、銅合金の内部欠陥の定量的な評価
ができないと、例えば大型介在物等の内分欠陥が起点と
なって短寿命で損傷する軸受が僅かではあるが発生する
ことを評価できない。つまり、銅合金の適切な内部欠陥
評価方法を見出せないと、軸受保持器用銅合金自体を定
量的に評価することもできない。本発明は前記諸問題を
解決すべく開発されたものであり、高い清浄度でも大型
介在物等の内部欠陥を定量的に評価できる銅合金の評価
方法と、それに基づいて評価された適切な軸受保持器用
銅合金を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる諸問題を解決する
ために、本発明者等は鋭意検討を行い、以下の知見を得
て本発明を開発した。即ち、本発明者等は、鋼の評価方
法として、評価用サンプル材及び超音波探触子を超音波
伝達媒体中に配置し、超音波探傷によって探傷体積中に
存在する内部欠陥の大きさ及び数を測定し、素材の内部
欠陥の存在確率を推定する方法を提案した。その際、内
部欠陥の存在個数臨界値を、探傷体積2.0×106
3 当たりに存在する平方根長さ0.2mm以上の内部
欠陥が10.0個以下とした。しかしながら、この臨界
値を、そのまま銅合金に用いても、軸受保持器用として
の適切な銅合金の評価方法とならない。即ち、鋼材で
は、平方根長さ0.2mm以上の内部欠陥が軸受材料と
して悪影響を及ぼすのに対して、軸受保持器用銅合金で
はさほどの影響がない。銅合金製品は、巣や連なった大
型介在物が破壊の原因となる。そのため、内部欠陥の大
きさの臨界値を平方根長さ0.4mmとした。なお、こ
のような大型介在物としては、例えばAl3 2 、Ca
O、MgO、SiO2 の酸化物などがあげられる。
【0008】また、このように存在確率の低い大型の内
部欠陥は、小さな面積や体積を検査しても検出しにく
い。また、そのデータを基にした極値統計でも、検査体
積が小さいと母集団は中・小型の内部欠陥となり、大型
内部欠陥の予測には適さない。従って、大型内部欠陥を
評価するためには大きな体積を検査する必要がある。本
発明者等は、こうした大きな体積の評価は超音波探傷法
によって可能であることを見出した。例えば、φ36m
m×1mの全断面探傷では体積が1.0×106mm3
に相当し、膨大となる。従って、従来の検査面積或いは
検査体積では極稀にしか検出されなかった大型内部欠陥
を検出できる確率が高まる。
【0009】また、一般的に超音波伝達媒体として水を
用いる水浸法による超音波探傷方法には、斜角探傷法と
垂直探傷法とがある。夫々の方法で検出できる欠陥の大
きさの限界は、夫々が発信している波の音速に比例す
る。一般に、斜角探傷法では横波を用い、垂直探傷法で
は縦波を用いるが、銅合金を伝播する横波の音速は縦波
の約1/2倍なので、横波を用いた内部欠陥検出の大き
さの限界は縦波の約1/2倍である。つまり、音速が遅
いほど、小さい内部欠陥を検出することができるので、
横波を用いる斜角探傷法の方が、より小さい内部欠陥を
検出することができ、検出精度に優れる。前述の内部欠
陥のうち、巣は比較的大きく、また銅自体の密度との差
から、超音波が反射し易く、検出し易い。これに対し、
平方根長さ0.4mm以上の大型介在物を検出するに
は、検出精度に優れるる斜角探傷法が望ましい。
【0010】また、探傷周波数と検出できる欠陥の大き
さの限界との関係は、波長の1/2〜1/4とされてい
る。このため、探傷周波数を大きくすると、検出限界は
改善されるが、伝播する音波の減衰が大きくなるため、
検査深さは浅くなる。本発明は、軸受保持器寿命に有害
な大きさの大型介在物を探傷することを目的とし、また
可及的に大きな検査体積を得るために、最適な探傷周波
数を見出した。
【0011】而して、本発明のうち請求項1に係る銅合
金の評価方法は、銅合金素材の評価用サンプル材及び超
音波探触子を超音波伝達媒体中に配置し、超音波探傷に
よって探傷体積中に存在する内部欠陥の大きさ及び数を
測定し、銅合金素材の内部欠陥の存在確率を推定するこ
とを特徴とするものである。なお、この発明は、主とし
て製造方法の異なるチャージの比較や評価に用い、ま
た、同一の製造方法の異なるチャージの評価や、同一チ
ャージで鋳造初期と後期の比較などにも用いられる。
【0012】また、本発明のうち請求項2に係る銅合金
の評価方法は、前記請求項1の発明において、前記超音
波探傷の探傷方法を斜角探傷法としたことを特徴とする
ものである。また、本発明のうち請求項3に係る銅合金
の評価方法は、前記請求項1又は2の発明において、前
記超音波探傷の探傷周波数を20MHz以下としたこと
を特徴とするものである。
【0013】また、本発明のうち請求項4に係る軸受保
持器用銅合金は、前記請求項1乃至3の何れかの銅合金
の評価方法によって推定された内部欠陥のうち、探傷体
積1.0×106 mm3 当たりに存在する平方根長さ
0.4mm以上の内部欠陥が10.0個以下であること
を特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本実施形態の軸受保持器用銅合金を
用いて作製した転がり軸受の断面図である。この転がり
軸受は、内径φ100mm、外径φ165mm、幅65
mmの呼び番号24120CAの自動調心ころ軸受であ
る。図中の符号1は内輪、符号2は外輪、符号3は転動
体、符号4は銅合金製保持器である。
【0015】まず、下記表1に示すように、製造法の異
なる銅合金HBs C1 をチャージA、B、C、Dの4種
類準備した。
【0016】
【表1】
【0017】次いで、前記各チャージの軸受保持器用銅
合金を超音波探傷法によって評価する。図2には、超音
波探傷法による軸受保持用銅合金評価試験装置を示す。
同図の符号11は、評価対象軸受保持器用銅合金からな
る丸棒である。また、符号12は、焦点型の超音波探触
子であり、前記丸棒11と共に、超音波伝達媒体である
水を貯留した水槽13内に浸漬されている。なお、丸棒
11の直径はφ50mmとする。
【0018】この評価対象軸受保持器用銅合金からなる
丸棒をモータ14で一定方向に回転させると共に、前記
超音波探触子12をモータ15、16、17で図示X−
Y−Z軸方向に移動させ、所定の体積について探傷して
大型介在物等の内部欠陥を検出する。各モータ14〜1
7はモータコントローラ18で駆動され、超音波探触子
12の検出信号は探傷器19で解析される。また、モー
タコントローラ18は、パソコン20への入力で作動が
制御される。前記モータコントローラ18は各モータ1
4〜17の回転方向、回転速度、回転角を制御すること
により、探触子12と丸棒11との位置関係を制御す
る。また、前記探傷器19は、探触子12の探傷周波数
及び反射エコーと、当該反射エコーの強度から検出され
る介在物の大きさをモニターし、それをパソコン20の
メモリーに記憶する。
【0019】前述のように超音波探傷法には、垂直探傷
法と斜角探傷法とがある。本実施形態のように被検査体
を丸棒とし、前記探触子による超音波の発信方向が鉛直
下方であるとき、垂直探傷法は丸棒の中心線の直上に探
触子をセットして探傷する。これに対し、斜角探傷法
は、探触子を丸棒の中心線からずらして(オフセット)
探傷する。斜角探傷法の超音波の入射角は、このオフセ
ット量を丸棒の半径で除した値の逆正弦で求められるの
で、これをパソコンに入力し、モータコントローラで制
御する。
【0020】この超音波探傷法による軸受保持器用銅合
金評価試験装置を用いて、前述した各チャージの軸受保
持器用銅合金を超音波探傷した。超音波探傷法は前記斜
角探傷法を用い、探傷周波数は20MHz、軸受鋼への
超音波入射角19°とし、探傷体積2.0×106 mm
3 まで探傷し、検出された内部欠陥の数と位置を特定し
た。図3に探傷体積と介在物数との関係を示す。なお、
介在物数は、探傷面積2.5×105 mm2 あたりの内
部欠陥検出個数で示した。同図から明らかなように、探
傷体積が小さいときには内部欠陥検出個数がばらついて
いるが、探傷体積が多くなるにつれて検出個数の比が安
定し、探傷体積が1.0×106 mm3以上の領域では
ほぼ一定となる。探傷体積が多くなると探傷する時間は
増えるが、1.0×106 mm3 以上の体積を探傷する
とより信頼性を増すことができるので、本実施形態の探
傷体積は1.0×106 mm3 とする。
【0021】次に、前述した垂直探傷法と斜角探傷法に
ついて比較する。共に、検査体積1.0×106 mm3
を20MHzの探傷周波数で探傷したときの内部欠陥検
出個数を図4に示す。同図から明らかなように、斜角探
傷法の方が、垂直探傷法よりも検出数が多く、このこと
から超音波探傷法には斜角探傷法が、より信頼性の高い
清浄度を保証する上で好ましい。
【0022】次に、超音波探傷法の探傷周波数を種々に
変更したときの結果について考察する。図5は、夫々の
周波数における探傷深さとエコー強度との関係を示す。
探傷深さは、エコー強度がピークエコー強度の半分にな
る深さを有効な探傷深さとした。同図から明らかなよう
に、周波数が大きいほど、探傷深さは小さくなってい
る。これは、同一面積を走査するとき、探傷深さが小さ
いことは探傷体積も小さいことを意味する。例えば、
(直径)φ50mmの丸棒を探傷するとき、探傷深さが
小さいほど、本実施形態での前記必要探傷体積1.0×
106 mm3 に達する長さは長い。
【0023】図6は、夫々の探傷周波数で(直径)φ5
0mmの丸棒を探傷するとき、その探傷体積が前記必要
探傷体積1.0×106 mm3 に達するときの長さを示
している。同図から明らかなように、探傷周波数20M
Hz以上では探傷長さが急増する。このことから、本実
施形態では、実用的な探傷周波数を20MHz以下とし
た。
【0024】次に、前記各チャージの軸受保持器用銅合
金を用いて前記図1のような自動調心ころ軸受を作製
し、それを同図1の構造の試験機を用いて寿命試験を行
った。なお、軌道輪及び転動体は軸受鋼2種(SUJ
2)を用い、焼入れ焼戻し後、研削し、JISに示す仕
様になるように仕上げた。また、試験の条件は以下の通
りである。
【0025】軸受:自動調心ころ軸受24120CA ラジアル荷重:76000N アキシャル荷重:25000N 内輪回転数:1800min-1 潤滑:潤滑油 潤滑に関しては、油量を少なくし、境界潤滑Λ=0.8
となるような潤滑不良状態とし、更に図1に示すように
ミスアライメントの状態として、保持器に負荷がかか
り、破損し得る条件とした。
【0026】前記表1に、寿命試験の結果を示す。軸受
は、何れも保持器が破損し、チャージC、Dから作製し
た保持器は短寿命であった。また、表1には、前記超音
波斜角探傷法による平方根長さ0.4mm以上の内部欠
陥個数及び平方根長さ0.8mm以上の内部欠陥個数を
合わせて示す。どちらにも、チャージによる差が現れて
いる。
【0027】図7に寿命試験の結果と内部欠陥個数との
関係を示す。同図から明らかなように、内部欠陥個数画
像化すると寿命が短くなるという相関が表れている。平
方根長さが0.8mm以上の内部欠陥個数の場合、特に
大きな内部欠陥しか特定できないので、個数が少なく、
内部欠陥個数と寿命との相関が弱い。一方、平方根長さ
が0.4mm以上の内部欠陥個数の場合には、寿命との
相関が強く、特に検出個数10個を境に急激に寿命が短
くなる。そこで、本実施形態では、前述のように巣を含
む内部欠陥を平方根長さ0.4mm以上の内部欠陥とし
て特定し、その個数が探傷体積1.0×106 mm3
たり10個以下であれば、軸受保持器用銅合金として長
寿命を確保できるものと評価する。
【0028】合わせて、製造法の異なる銅合金HBs
2 をチャージE、F、G、Hの4種類準備し、その夫々
に前記と同様の寿命試験を行った結果、及び探傷体積
1.0×106 mm3 あたりの平方根長さ0.4mm以
上の内部欠陥個数、平方根長さ0.8mm以上の内部欠
陥個数を表2に示す。同表から明らかなように、内部欠
陥個数及び疲労寿命はチャージによる差が明瞭に表れて
いる。
【0029】
【表2】
【0030】この超音波探傷による平方根長さ0.4m
m以上の大きさの内部欠陥個数及び平方根長さ0.8m
m以上の大きさの内部欠陥個数と疲労寿命との関係を図
8に示す。同図からも、平方根長さが0.8mm以上の
内部欠陥個数の場合、内部欠陥個数と寿命との相関が弱
い。一方、平方根長さが0.4mm以上の内部欠陥個数
の場合には、寿命との相関が強く、検出個数10個を境
に急激に寿命が短くなっている。従って、前述のように
平方根長さ0.4mm以上の内部欠陥個数が探傷体積
1.0×106 mm3 あたり10個以下であれば、軸受
保持器用銅合金として長寿命を確保できることがわか
る。
【0031】なお、前記実施形態では非金属介在物を例
に説明したが、本発明が適用できる欠陥の保証は、この
他に、巣、地傷、開口クラック等にも適用できる。ま
た、これらの欠陥の平方根長さは、欠陥の形状に応じて
次のように夫々求められる。 1)欠陥の形状が線状である場合(線状欠陥)は、その
長さLと幅Dとの積の平方根(L×D)1/2 を平方根長
さとする。
【0032】2)欠陥の形状が粒状、球状又は塊状であ
る場合(非線状欠陥)は、その最大径(長軸径)D1
最小径(短軸径)D2 との積の平方根(D1 ×D2
1/2 を平方根長さとされる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の銅合金の
評価方法によれば、銅合金素材からなる評価用サンプル
材及び超音波探触子を超音波伝達媒体中に配置し、超音
波探傷によって探傷体積中に存在する内部欠陥の大きさ
及び数を測定し、銅合金素材の内部欠陥の存在確率を推
定することとしたため、より大きな体積について簡易に
超音波探傷を行うことで大きな探傷体積中の内部欠陥の
存在確率を推定することができ、清浄度の高い軸受保持
用銅合金に対しても適切な大型介在物の評価を行うこと
ができる。
【0034】また、前記超音波探傷の探傷方法を斜角探
傷法としたことにより、より小さな内部欠陥を正確に検
出することができ、これにより内部欠陥の存在をより一
層正確に検出することができる。また、前記超音波探傷
の探傷周波数を20MHz以下としたことにより、より
深い領域を探傷することができ、これにより内部欠陥探
傷の時間を短縮することができる。
【0035】また、本発明の軸受保持器用銅合金によれ
ば、前記銅合金の評価方法によって推定された内部欠陥
のうち、探傷体積1.0×106 mm3 当たりに存在す
る平方根長さ0.4mm以上の内部欠陥が10.0個以
下であることとしたため、内部欠陥の存在を定量的に保
証した長寿命の軸受保持器用銅合金を提供することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の銅合金の評価方法及び軸受保持器用銅
合金を用いた転がり軸受の一実施形態を示す縦断面図で
ある。
【図2】本発明の銅合金の評価方法に用いる軸受保持器
用銅合金評価試験装置の一例を示す概略構成図である。
【図3】超音波探傷法による検査体積と介在物数との関
係を示す説明図である。
【図4】垂直探傷法と斜角探傷法との内部欠陥検出個数
の違いを説明する説明図である。
【図5】探傷周波数と探傷深さとの関係を示す説明図で
ある。
【図6】探傷周波数と探傷長さとの関係を示す説明図で
ある。
【図7】本発明の銅合金の評価方法及び軸受保持器用銅
合金の第1実施形態を示す内部欠陥の大きさ毎の内部欠
陥個数と疲労寿命との関係を示す説明図である。
【図8】本発明の銅合金の評価方法及び軸受保持器用銅
合金の第2実施形態を示す内部欠陥の大きさ毎の内部欠
陥個数と疲労寿命との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1は内輪 2は外輪 3は転動体 4は保持器 11は評価対象軸受保持器用銅合金からなる丸棒(サン
プル材) 12は超音波探触子 13は水槽(超音波伝達媒体槽)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G047 AA06 AB01 AC08 BB02 BB06 BC09 BC10 EA09 EA10 GB04 GB24 GF11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅合金素材の評価用サンプル材及び超音
    波探触子を超音波伝達媒体中に配置し、超音波探傷によ
    って探傷体積中に存在する内部欠陥の大きさ及び数を測
    定し、銅合金素材の内部欠陥の存在確率を推定すること
    を特徴とする銅合金の評価方法。
  2. 【請求項2】 前記超音波探傷の探傷方法を斜角探傷法
    としたことを特徴とする請求項1に記載の銅合金の評価
    方法。
  3. 【請求項3】 前記超音波探傷の探傷周波数を20MH
    z以下としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    銅合金の評価方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至3の何れかの銅合金の
    評価方法によって推定された内部欠陥のうち、探傷体積
    1.0×106 mm3 当たりに存在する平方根長さ0.
    4mm以上の内部欠陥が10.0個以下であることを特
    徴とする軸受保持器用銅合金。
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