JP4002359B2 - ユニット建物 - Google Patents
ユニット建物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4002359B2 JP4002359B2 JP04169999A JP4169999A JP4002359B2 JP 4002359 B2 JP4002359 B2 JP 4002359B2 JP 04169999 A JP04169999 A JP 04169999A JP 4169999 A JP4169999 A JP 4169999A JP 4002359 B2 JP4002359 B2 JP 4002359B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- building
- unit
- elastic body
- rubber elastic
- floor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Building Environments (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は防水性と防振性の優れたユニット建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、箱形状の建物ユニットを上下左右に配設したユニット建物が知られている。このユニット建物の上下の建物ユニット間の防水技術は、特公昭57−27263号公報、特公昭58−775号公報、特許第2562229号公報等に記載されている。
【0003】
特公昭57−27263号公報と特公昭58−775号公報には、上下の建物ユニット間の全周縁に弾性材料の目地材を介在させた技術が記載されている。
【0004】
特許第2562229号公報には、ユニット建物の全周縁であって、上下の建物ユニット間に、ブチルゴムテープと合成樹脂またはゴムの発泡シートを介在させた技術が記載されている。
【0005】
上記の各公報に記載の技術は、どれも防水のみを考慮した技術であり、ユニット建物の振動の防止については配慮していなかった。
【0006】
一方、特公平6−15785号公報に、ユニット建物の振動防止の技術が記載されている。これは、上下の建物ユニットの梁間に、鋼板もしくは緩衝性を有するゴムのスペーサを介在させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特公平6−15785号公報の技術は、防振のみを考慮しているために、その介在させるスペーサは局所的なものであり、ユニット建物の周縁に連続するものではなかった。したがって、このスペーサは防水の役割をするものではなく、別途前記のような防水材を必要としていた。
【0008】
このように、上記従来の技術は、類似の材料を使用しているにもかかわらず、防水と防振とを別々に行なうことしか考えられておらず、材料面及び施工工数面からも効率的でなかった。
【0009】
本発明の目的は、防水と防振を同時に行ない材料及び施工工数において効率のよいユニット建物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、箱形状の建物ユニットを上下左右に配設したユニット建物において、このユニット建物の略全周縁における上下の建物ユニット間に、ゴム弾性体を25%以上圧縮し且つその幅が4〜10cmになるようにして介在させるとともに、水平方向に隣接する建物ユニットの梁の略中央部に、両者に跨るゴム弾性体を設置し、上下の建物ユニット間に介在させることを特徴とするユニット建物である。
【0011】
本発明におけるゴム弾性体としては、厚みが25%以上圧縮されるゴム弾性を有する合成ゴム、天然ゴムなどのゴム、ゴム弾性を有する合成樹脂、ゴムや合成樹脂の発泡体などが用いられる。このゴム弾性体としては、強度確保のためその密度が0.047g/cm3 以上が好ましい。また、ゴム弾性体の50%圧縮応力が80g/cm2 以上で、50%圧縮残留歪が10%以下のものが、防水性及び防振性確保のために好ましい。
【0012】
本発明において、ゴム弾性体を25%以上圧縮し且つその幅が4〜10cmになるようにして介在させるのは、ゴム弾性体の圧縮が25%未満であるとその復元弾性力が弱く防水性及び防振性が十分に発揮されないためである。また、ゴム弾性体の幅が4cm未満であると建物ユニットとの接触幅が小さくなり、防水性及び防振性が低下する。また、ゴム弾性体の幅が10cm超えると材料使用量が増えて経済的でない。
【0013】
【作用】
請求項1記載の本発明のユニット建物は、このユニット建物の略全周縁における上下の建物ユニット間に、ゴム弾性体を25%以上圧縮し且つその幅が4〜10cmになるようにして介在させたから、このゴム弾性体が防水性能と防振性能の両方を発揮し、一つの材料でユニット建物の防水、防振が達成され、施工作業も効率的なものとなり、安価になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のユニット建物の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例であるユニット建物の斜視図、図2は本発明に用いるゴム弾性体の斜視図、図3はユニット建物へのゴム弾性体の設置状態を説明する平面図、図4は上下の建物ユニット間の連結部を説明する断面図、図5はユニット建物の防振性能を示す図である。
【0015】
図1において、ユニット建物Uは、基礎1上に箱形型状の1階の建物ユニット2、2…が設置され、その上に箱形状の2階の建物ユニット3、3…が設置されている。このユニット建物Uの全周縁における1階と2階の建物ユニット2、3間にはゴム弾性体4が介在されている。
【0016】
ゴム弾性体4は、ウレタン発泡体からなり、密度が0.3g/cm3 で、50%圧縮応力が360g/cm2 で、50%圧縮残留歪が2%のものであり、図2に示すように、幅が50mmで高さが50mmの長尺体からなっている。これが図1及び図4に示すように厚みが約75%圧縮されて約12.5mmの厚みになり、建物ユニット2、3間に介在されている。
【0017】
図3は、1階の建物ユニット2、2、2、2とその周囲にゴム弾性体4を設置した状態の平面図である。まだ、2階の建物ユニット3は設置されていない。
1階の建物ユニット2は、その四隅に鋼製の柱21、21…を有し、この柱21、21…の上下に鋼製の梁22、22…溶接固定されている。柱21、21…の頭部には2階の建物ユニット3との接合用の鋼製のピン211、211…が設けられている。ゴム弾性体4は、上記梁22及び柱21の上であってピン211の外側に設置されている。
【0018】
水平方向に隣接する建物ユニット2、2…の梁22、22の略中央部には両者に跨るゴム弾性体5、5…が設置されている。
【0019】
図3に示す状態の1階の建物ユニット2、2…群の上に、2階の建物ユニット3、3…を設置し、その上に更に屋根を設置するのである。そうすると、図4に示すように、ゴム弾性体4が約75%圧縮され、1階の建物ユニット2と2階の建物ユニット3の、梁22、32間、柱21、31間及び外壁23、33間を密封し、防水する。柱21のピン211は、建物ユニット3の柱31の底部の孔に挿入される。ゴム弾性体5、5…も2階の建物ユニット3の梁32との間で約50%に圧縮された。
【0020】
一方、建物ユニット2、3は同じであるが、周縁にゴム弾性体4を有さず、局所的にゴム弾性体5を設置し別途防水処理したユニット建物UHを建築した。
そして、両ユニット建物U、UHの2階の床を人が強めに歩行し、床振動の測定を行なった。その実験データを図5に示す。図5から本発明のユニット建物Uの防振性能が優れていることが判る。
【0021】
この実施例のユニット建物Uは、このユニット建物Uの略全周縁における上下の建物ユニット3、2間に、ゴム弾性体4を約75%圧縮し且つその幅が5cm以上になるようにして介在させたから、このゴム弾性体4が防水性能と防振性能の両方を発揮し、一つの材料でユニット建物Uの防水、防振が達成され、施工作業も効率的なものとなり、安価にできる。
【0022】
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、ゴム弾性体は鋼板などとの積層物でもよい。また、ゴム弾性体はユニット建物の完全に全周縁でなくとも一部に防水のみを受け持つ防水材の部分があってもよい。更に、ゴム弾性体は基礎1と建物ユニット2の間や2階の建物ユニット3と屋根の間に介在させてもよい。
【0023】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明のユニット建物は、その略全周縁における上下の建物ユニット間に、ゴム弾性体を25%以上圧縮し且つその幅が4〜10cmになるようにして介在させるとともに、水平方向に隣接する建物ユニットの梁の略中央部に、両者に跨るゴム弾性体を設置し、上下の建物ユニット間に介在させるから、このゴム弾性体が防水性能と防振性能の両方を発揮し、一つの材料で防水、防振が達成され、施工作業も効率的なものとなり、安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるユニット建物の斜視図である。
【図2】本発明に用いるゴム弾性体の斜視図である。
【図3】ユニット建物へのゴム弾性体の設置状態を説明する平面図である。
【図4】上下の建物ユニット間の連結部を説明する断面図である。
【図5】ユニット建物の防振性能を示す実験データの図である。
【符号の説明】
U ユニット建物
2 1階の建物ユニット
3 2階の建物ユニット
4 ゴム弾性体
Claims (1)
- 箱形状の建物ユニットを上下左右に配設したユニット建物において、
このユニット建物の略全周縁における上下の建物ユニット間に、ゴム弾性体を25%以上圧縮し且つその幅が4〜10cmになるようにして介在させるとともに、
水平方向に隣接する建物ユニットの梁の略中央部に、両者に跨るゴム弾性体を設置し、上下の建物ユニット間に介在させることを特徴とするユニット建物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04169999A JP4002359B2 (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | ユニット建物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04169999A JP4002359B2 (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | ユニット建物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000240164A JP2000240164A (ja) | 2000-09-05 |
JP4002359B2 true JP4002359B2 (ja) | 2007-10-31 |
Family
ID=12615679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04169999A Expired - Fee Related JP4002359B2 (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | ユニット建物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4002359B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4684411B2 (ja) * | 2000-12-22 | 2011-05-18 | ミサワホーム株式会社 | ユニット式建物 |
-
1999
- 1999-02-19 JP JP04169999A patent/JP4002359B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000240164A (ja) | 2000-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5653099A (en) | Wall panelling and floor construction (buildings) | |
JP4002359B2 (ja) | ユニット建物 | |
US4914884A (en) | Expansion joints | |
JP6635327B2 (ja) | 建物の免震構造、および免震方法 | |
KR20090089722A (ko) | 건물 바닥용 완충층의 방수구조 | |
KR100462552B1 (ko) | 바닥 충격음 차음을 위한 공동건물 바닥구조 | |
JP2506797Y2 (ja) | 床パネルの接合部 | |
JP2894197B2 (ja) | 床パネルの取付構造 | |
JP4878282B2 (ja) | バックアップ材 | |
JPH0565669B2 (ja) | ||
JP2557684Y2 (ja) | 建築用下地材並びにその下地材を用いた躯体構造 | |
JP3701713B2 (ja) | 免震部材 | |
JPH0455141Y2 (ja) | ||
JP6703443B2 (ja) | 積層目地材、スリット構造、及びスリットの施工方法 | |
JP4072258B2 (ja) | ユニット式建物の外壁目地構造 | |
JP2837808B2 (ja) | 外壁パネルの設置構造 | |
JP2644190B2 (ja) | 外壁パネル建込工法 | |
JP2000080728A (ja) | 建物ユニット | |
JP4630602B2 (ja) | 目地止水材 | |
JP2525988Y2 (ja) | 建築物用制振装置埋込コンクリート部材 | |
JPH0578714U (ja) | 建造物間隙の閉塞装置 | |
JP4808503B2 (ja) | 床スラブの耐震ジョイント構造 | |
JP3044331B2 (ja) | 建物の屋外用床盤体 | |
JPH09177222A (ja) | 建築物の床構造 | |
JPS61250258A (ja) | 防振床パネル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051021 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070508 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070516 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070703 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070725 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070817 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110824 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110824 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120824 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120824 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130824 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |