JP4002308B2 - 誘導型回転位置検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般にレゾルバあるいはシンクロと呼ばれる誘導型の回転位置検出装置の技術分野に属するものであり、特にロータの側に巻線及び回転トランスをもたない誘導型回転位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘導型の回転位置検出装置として、1相励磁入力で2相出力(サイン相とコサイン相の出力)を生じるものは「レゾルバ」として知られており、1相励磁入力で3相出力(120度ずれた3相)を生じるものは「シンクロ」として知られている。最も古いタイプの在来型のレゾルバは、ステータ側に90度の機械角で直交する2極(サイン極とコサイン極)の2次巻線を配し、ロータ側に1次巻線を配したものである。このようなタイプのレゾルバはロータの1次巻線に電気的にコンタクトするためのブラシを必要としているので、これが欠点となっている。これに対して、ブラシを不要としたブラシレス・レゾルバの存在も知られている。ブラシレス・レゾルバは、ロータ側においてブラシに代わる回転トランスを設けたものである。しかし、このようなブラシレス・レゾルバはロータ側に回転トランスを具備する構成の故に、装置を小型化することが困難であり、小型化には限度があるし、また、回転トランスの分だけ装置構成部品点数が増すので製造コストの上昇にもつながってしまう。
【0003】
一方、ステータ側の複数の凸極に1次巻線と2次巻線を配し、ロータを所定形状(偏心円形状、あるいは楕円形状、あるいは突起を持つ形状)の磁性体で構成し、ステータ凸極とロータ磁性体との間のギャップが回転位置に応じて変化することに基づき、回転位置に応じた磁気抵抗変化を生成し、これに応じた出力信号を得るようにした、無接触式・可変磁気抵抗型の回転位置検出装置が、古くは商品名「マイクロシン」として知られている。また、同様の可変磁気抵抗原理に基づく回転位置検出装置が、例えば、特開昭55−46862号、特開昭55−70406号、特開昭59−28603号などにおいて示されている。なお、この場合、出力信号に基づく位置検出方式は、位相方式(検出した位置データが出力信号の電気的位相角に対応している方式)と電圧方式(検出した位置データが出力信号の電圧レベルに対応している方式)のどちらもが知られている。例えば、位相方式を採用する場合は、2相励磁入力又は3相励磁入力等、異なる機械角で配置された各1次巻線を位相のずれた複数相で励磁し、回転位置に応じて電気的位相角がずれた1相の出力信号を生ずる。また、電圧方式を採用する場合は、1次巻線と2次巻線の関係が上記位相方式とは逆になり、上記「レゾルバ」や「シンクロ」のように1相励磁入力で複数相出力(若しくは回転位置に応じたピーク振幅レベル値を持つ1相出力)を生ずる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような無接触式・可変磁気抵抗型の回転位置検出装置は、ロータ側において1次又は2次巻線及び回転トランスのような巻線手段を全く設けない構造の故に、在来型のレゾルバに比べて比較的小型化に適しているが、位置検出データのリニアリティや検出精度に難点があった。
本発明者らの考察によると、ロータ側において1次又は2次巻線及び回転トランスのような巻線手段を全く設けない構造からなる従来の回転位置検出装置において検出精度に難点がある理由の1つは、ステータ側において所定の位置関係で固定された1次巻線と2次巻線との間の磁気結合度が、ロータ回転位置に比例して理想的に変化しない点にあると思われる。例えば、従来知られた可変磁気抵抗型の回転位置検出装置においては、磁性体からなるロータの形状を偏心円形状や楕円形状あるいは歯車形状等にし、或るステータ磁極端部とロータ磁性体間のギャップがロータの回転位置に対応して変化することにより該ステータ磁極を通る磁気回路の磁気抵抗が変化し、これに基づき該ステータ磁極における1次巻線と2次巻線との間の磁気結合度が回転位置に対応して変化し、こうして回転位置に対応する出力信号が2次巻線に誘導されるようにしている。このような誘導の形態は、或るステータ磁極の1点におけるギャップ変化に基づく磁気抵抗若しくは磁気結合度の変化が検出精度に影響を及ぼすことになるので、ロータの形状をよほどうまく選定して全回転位置範囲にわたって常に適切な磁気抵抗若しくは磁気結合度の変化を該1点のステータ磁極に及ぼすことができるようにしない限り、1回転全体にわたってリニアリティの良い高精度な検出出力は得られない。現在までのところ、例えば、ロータの形状をハート形に似たような特殊形状とする等の試みがなされているようであるが、そのような試みによって仮に検出精度を上げることができたとしても、設計が面倒であり、また、微妙な加工精度も要求されるので、有利ではないと思われる。また、或るステータ磁極の1点におけるギャップ変化が検出精度に影響を及ぼすということは、ステータにおける各磁極毎にその加工や組立てにかなりの精度が要求されることになり、その点でも不利である。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、その課題の1つは、ロータ側において1次又は2次巻線及び回転トランスのような巻線手段を設けない構造の回転位置検出装置において、検出精度を向上させることにある。また、位置検出データのリニアリティを向上させた誘導型回転位置検出装置を提供しようとするものである。また、そのような検出精度の向上若しくはリニアリティの向上を図った誘導型回転位置検出装置を、比較的簡単な構成によって実現することを課題の1つとする。更に、本発明は、誘導型回転位置検出装置において、構成の簡単化及び/または小型化を促進することと、検出精度を向上させることのために、考え得る様々な工夫を案出することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の観点(請求項1)に従えば、1次巻線と2次巻線とを配置したステータと、前記ステータに対して回転変位し、その回転位置に応じて前記ステータの1次及び2次巻線間の磁気結合を三角関数特性で変化させる形状を成した磁気結合変化部材からなるロータとを具え、前記ロータには巻線が設けられておらず、前記ロータと前記ステータの前記巻線とは非接触的に対向して回転軸方向にギャップが形成されてなる誘導型回転位置検出装置において、所定の回転位置範囲にわたって分散して配置された複数の前記2次巻線からなるグループを少なくとも1つ有し、1グループ内における各2次巻線は前記所定の回転位置範囲において所望のインダクタンス分布を示すようにそれぞれのインダクタンス設定がなされており、前記1次巻線を少なくとも該グループに対応して1相で励磁し、該グループ内の各2次巻線出力を合計して1つの出力信号を生じるようにしてなり、前記各グループの前記インダクタンス分布の関数が当該グループに対する前記ロータの形状に起因する前記磁気結合変化の前記三角関数特性に対応する三角関数特性からなることを特徴とする。
【0007】
この第1の観点に従う回転位置検出装置は、「レゾルバ」や「シンクロ」のように1次巻線を1相で少なくとも励磁するタイプの検出装置を本発明に従って定義することを指向している。
すなわち、ステータにおいて、1つのグループをなす複数の2次巻線が、所定の回転位置範囲にわたって分散して配置されており、この1グループ内における各2次巻線は該所定の回転位置範囲において所望のインダクタンス分布を示すようにそれぞれのインダクタンス設定がなされていることを特徴としている。従って、回転位置に応じてステータ巻線に対して所定の磁気結合変化をもたらすように偏倚した形状を持つロータ(このロータの形状は偏心又は突起等公知又は未公知のどのようなものでもよく、要は回転中心に対して何らかの偏倚を示す形状であればよい)が前記所定の回転位置範囲にわたって回転移動するとき、該所定の回転位置範囲における各2次巻線においてはそのロータ回転位置に応じて磁気結合の変化が生じ、かつ個々の2次巻線に誘導される電圧レベルは、前記インダクタンス分布に従うものとなる。この現象を、ステータの前記所定の回転位置範囲における或る一点(例えば原点)を基準にして検討してみると、その一点における磁気結合がロータの回転位置の関数として変化するのみならず、インダクタンス分布に応じた誘導電圧レベルがロータの回転位置の関数としてグループ内の2次巻線に生じることになる。従って、両現象の相加作用若しくは相乗作用によって、1つのグループ内の各2次巻線出力を合計した1つの出力信号は、ロータの回転位置の関数として精度の高い、またリニアリティの良い、信号として得られることになる。
【0008】
このように、本発明では、ロータの形状のみに依存して回転位置に応じた誘導係数変化を得るものではないので、ロータの形状設定や設計、加工等が容易となり、また、小型化しても十分な検出精度が得られるものとなる。また、1つの出力信号は、所定の回転位置範囲における所定のインダクタンス分布に従う各2次巻線出力の合計として得られるので、一種の平均化が施されることになり、ステータ及びロータの加工精度や組立て精度に多少のくるいが仮にあったとしても、平均化によって、出力誤差が生じにくいものとなり、極めて良好である。すなわち、組立て、加工の負担を軽減するので、高精度でありながら、低コスト化及び小型化を促進することができる。
【0009】
各2次巻線のインダクタンス設定は、典型的には、該グループ内の各2次巻線の巻数を所要の自己インダクタンスが得られるようにそれぞれ可変的に設定することにより行なわれるようにしてよい。このインダクタンス分布は、典型的には、サイン関数若しくはコサイン関数のような三角関数の特徴を示す分布であってよい。
【0010】
2次巻線のグループは、1グループのみ設けただけであっても1相分の回転位置検出出力信号を生じるので、回転位置検出装置としての目的を達成することができる。しかし、好ましくは、そのようなグループを複数グループ設け、各グループ間でそのインダクタンス分布が所定の機械角だけずれるようにしてよく、そうすると、複数相の回転位置検出出力信号を生じることができる。例えば、インダクタンス分布が略90度の機械角でずれるように2グループ設け、1相励磁で2相出力を生じるようにすれば、公知の「レゾルバ」と同等の回転位置検出装置として本発明装置を応用することができる。また、インダクタンス分布が略120度の機械角でずれるように3グループ設け、1相励磁で3相出力を生じるようにすれば、公知の「シンクロ」と同等の回転位置検出装置として本発明装置を応用することができる。その場合、各グループがカバーする前記回転位置範囲は全面的に若しくは少なくとも部分的に重複するものとなっていてよく、そうすると、異なる相つまりグループの2次巻線が同じ場所若しくは範囲で重複して、しかし異なるインダクタンス分布を示して(例えばサイン分布とコサイン分布のように)、複雑に配置される形態を取ることになり、本発明に従う巻線形態がユニークであることがより一層顕らかとなるであろう。
【0011】
上述したような本発明の技術思想を展開すれば、1次巻線と2次巻線の関係を逆にして、位置検出装置を構成することができることも、理解できるであろう。
そこで、本発明の第2の観点(請求項2)に従えば、1次巻線と2次巻線とを配置したステータと、前記ステータに対して回転変位し、1次巻線と2次巻線とを配置したステータと、前記ステータに対して回転変位し、その回転位置に応じて前記ステータの1次及び2次巻線間の磁気結合を三角関数特性で変化させる形状を成した磁気結合変化部材からなるロータとを具え、前記ロータには巻線が設けられておらず、前記ロータと前記ステータの前記巻線とは非接触的に対向して回転軸方向にギャップが形成されてなり、前記ステータの1次巻線を複数相で励磁する誘導型回転位置検出装置において、所定の回転位置範囲にわたって分散して配置された複数の前記1次巻線からなるグループを、各励磁相に対応して、それぞれ有し、1つのグループ内における各1次巻線は前記所定の回転位置範囲において所望のインダクタンス分布を示すようにそれぞれのインダクタンス設定がなされており、このインダクタンス分布は各グループ間で所定の機械角だけずれるようにしてなり、前記各グループの前記インダクタンス分布の関数が当該グループに対する前記ロータの形状に起因する前記磁気結合変化の前記三角関数特性に対応する三角関数特性からなることを特徴とする。
【0012】
この第2の観点に従う回転位置検出装置は、異なる機械角に対応して配置された複数の1次巻線を複数相の交流信号で励磁し、回転位置に対応する電気的位相ずれを示す1相の出力信号を生ずる所謂位相方式の位置検出装置を本発明に従って定義することを指向している。この場合も、上記と同様の理由によって、検出精度の向上等の種々の優れた効果をもたらす。
【0013】
上述したような本発明の技術思想を更に展開すれば、所定の回転位置範囲をカバーする1つのグループを構成する2次巻線若しくは1次巻線は、分布巻きされた1連の巻線からなっていてもよいことが、原理的には理解できるであろう。
そこで、本発明の第3の観点(請求項3)に従えば、1次巻線と2次巻線とを配置したステータと、前記ステータに対して回転変位し、その回転位置に応じて前記ステータの1次及び2次巻線間の磁気結合を三角関数特性で変化させる形状を成した磁気結合変化部材からなるロータとを具え、前記ロータには巻線が設けられておらず、前記ロータと前記ステータの前記巻線とは非接触的に対向して回転軸方向にギャップが形成されてなる誘導型回転位置検出装置において、所定の回転位置範囲にわたって所望のインダクタンス分布を示すように前記1次巻線と2次巻線の一方を分布巻きしてなるグループを少なくとも1つ有し、当該少なくとも1つのグループの前記インダクタンス分布の関数が当該グループに対する前記ロータの形状に起因する前記磁気結合変化の前記三角関数特性に対応する三角関数特性からなることを特徴とする。特殊な分布巻きは製作が面倒であるという不利はあるにしても、本発明の変形形態として、実施可能である。
本発明に係る回転位置検出装置は、更にその他種々の新規な特徴を具備するが、それらについては、以下で説明する発明の実施の形態の説明において、その都度の必要に応じて開示される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明しよう。
図1〜図4に示された実施の形態は、レゾルバのように、1次巻線を1相で励磁し、2次巻線からサイン相とコサイン相の2相出力を得るようにしたタイプの回転位置検出装置を示している。図1はその検出装置の正面略図、図2は図1のII−II線に沿う断面略図である。
ステータ3においては、回転方向に沿って略60度の間隔で分散して配置された6つの極A,B,C,D,E,Fのそれぞれにおいて、2つの2次巻線2As,2Ac;2Bs,2Bc;2Cs,2Cc;2Ds,2Dc;2Es,2Ec;2Fs,2Fcが重複して設けられている。これらの2次巻線は2つのグループを構成しており、第1のグループの2次巻線2As〜2Fsはサイン相に対応し、第2のグループの2次巻線2Ac〜2Fcはコサイン相に対応している。
ここで、第1のグループ内における各2次巻線2As〜2Fsは所定の回転位置範囲(この例では1回転全域)において所望のインダクタンス分布(この例ではサイン関数に対応する分布)を示すようにそれぞれのインダクタンス設定がなされている。同様に、第2のグループ内における各2次巻線2Ac〜2Fcは所定の回転位置範囲(この例では1回転全域)において所望のインダクタンス分布(この例ではコサイン関数に対応する分布)を示すようにそれぞれのインダクタンス設定がなされている。
【0015】
所望のインダクタンス分布の一例を図3に示す。この例では、各グループのA極の2次巻線2As,2Acの配置が、回転位置の原点つまり回転角0度の位置から略45度離れた角度位置に設定されていると仮定している。従って、この設定例では、2次巻線の各極A〜Fの配置は、機械角の45度、105度、165度、225度、285度、345度にそれぞれ対応している。各2次巻線のインダクタンスは、該当するインダクタンス分布関数における各巻線の機械的配置角度位置に対応する値に設定される。すなわち、図3において、サイン関数に沿って白抜き丸でプロットした関数値に対応して、サイン相のグループに対応する各2次巻線2As,2Bs,2Cs,2Ds,2Es,2Fsのインダクタンスが設定される。また、コサイン関数に沿って黒丸でプロットした関数値に対応して、コサイン相のグループに対応する各2次巻線2Ac,2Bc,2Cc,2Dc,2Ec,2Fcのインダクタンスが設定される。例えば、それぞれの巻線の所望のインダクタンス設定は、周知のようにコイルの巻数を設定することにより行える。従って、この設例の場合、各2次巻線の基本的なインダクタンス値つまりコイル巻数は下記の関数値を基に設定されることになる。
【0016】
サイン相の2次巻線:
2As:sin45°
2Bs:sin105°
2Cs:sin165°
2Ds:sin225°
2Es:sin285°
2Fs:sin345°
コサイン相の2次巻線:
2Ac:cos45°
2Bc:cos105°
2Cc:cos165°
2Dc:cos225°
2Ec:cos285°
2Fc:cos345°
【0017】
ここで、マイナス値に対応するインダクタンスは、巻線の巻き方向を逆にすることにより設定される。従って、サイン相の2次巻線グループは、順方向巻きの2次巻線2As,2Bs,2Csからなるサブグループと、逆方向巻きの2次巻線2Ds,2Es,2Fsからなるサブグループとからなっているということができ、これらの1グループ内の2次巻線は図4に示すように直列接続されてその誘導出力が合計され、サイン相の出力信号(交流成分をsin ωt とし、検出角度をθとすると、sin θ sin ωt)を出力する。同様に、コサイン相の2次巻線グループは、順方向巻きの2次巻線2Ac,2Ec,2Fcからなるサブグループと、逆方向巻きの2次巻線2Bc,2Cc,2Dcからなるサブグループとからなっているということができ、これらの1グループ内の2次巻線は図4に示すように直列接続されてその誘導出力が合計され、コサイン相の出力信号(cos θ sin ωt)を出力する。
【0018】
なお、上記設定例では、A極が略45度の配置であると仮定して各2次巻線のインダクタンスを設定したが、これに限らないのは勿論である。すなわち、所望のインダクタンス分布関数における各2次巻線の配置を適宜にずらしてそれぞれのインダクタンス設定をすることができるものである。例えば、A極を原点0度に対応させるとすると、各2次巻線の基本的なインダクタンス値つまりコイル巻数は下記の関数値を基に設定されることになる。
【0019】
サイン相の2次巻線:
2As:sin0°
2Bs:sin60°
2Cs:sin120°
2Ds:sin180°
2Es:sin240°
2Fs:sin300°
コサイン相の2次巻線:
2Ac:cos0°
2Bc:cos60°
2Cc:cos120°
2Dc:cos180°
2Ec:cos240°
2Fc:cos300°
【0020】
上記の例のような場合、sin0°及びsin180°の値は0であるから、理論的には、2次巻線2Asと2Dsを設けなくてもよいことになるであろう。このように、所望のインダクタンス分布の形状と2次巻線の配置との関係によっては、自己インダクタンスが0となって巻線を設けなくてもよい場合が有りうるであろう。一方、各巻線の配置は、必ずしも等間隔である必要はないので、理論上の自己インダクタンスが0となるような場合は、その2次巻線の配置を適宜ずらして適宜の自己インダクタンス値をもたせるようにしてもよい。
【0021】
図1,図2の例では、ステータ3において、2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcが配列された円周よりも大きな径の円周に沿って複数の1次巻線1A,1B,1C,1D,1E,1Fが配置されている。図の例では、各1次巻線1A〜1Fの極は、2次巻線の各極A〜Fの間に配置されて、1次極と2次極がジクザク状に噛み合って配置されている。このような配置は、限られたステータスペースでコンパクトに1次極と2次極を組み込むことができるので、有利である。各1次巻線1A〜1Fは、図4に示すように1相の交流信号(例えばsin ωt)で励磁される。
【0022】
ステータ3における各巻線の取付け形態について図2を参照して説明すると、鉄等の強磁性体からなるピン形状のコア3Pを1次巻線1A〜1Fの各極及び2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcの各極A〜F毎に用意し、それぞれのピン状コア3Pに各1次巻線1A〜1F及び各極A〜F毎の2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcをセットし、これらの巻線セット済みピン状コア3Pをステータベース3Bに対してネジ3S等の手段によって図1のような所定の配置で固定する。このようにすると、ステータ3の加工及び組立てを飛躍的に簡単化することができ、製造コストを大きく低減することができる。勿論、本発明の実施にあたっては、このような加工及び組立てによるものに限定されない。なお、上記のようなステータ3の加工及び組立て方を用いた場合、1次巻線1A〜1Fの各極の配置、及び2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcの各極A〜Fの配置に、組立て誤差が生ずることがあり得るので、誤差のない正確な組立てを行なうことが望ましい。ところで、図2において、ピン状コア3Pのエッジ面に接して設けられるように、破線で示されたコアシート5は、そのような組立て誤差の悪影響を受けないようにするための一つの工夫を、オプションとして、例示するものである。このコアシート5については追って説明する。
【0023】
次に、ロータ4の構成例について説明すると、ロータ4は、全体として面板状からなっており、検出対象の回転運動が伝達される回転軸4Cに取り付けられた基板4Bと、該基板4B上に設けられた磁気結合変化部材4Aとを含む。ロータ4の主要部である磁気結合変化部材4Aは、その回転位置に応じてステータ3の1次及び2次巻線間の磁気結合を変化させるものであり、一例として、鉄のような強磁性体からなっており、その形状は、その外径輪郭として、図1において4A’として示したように、ステータ3の外周寄りに設けられた1次巻線1A〜1Fの配列をカバーしうるサイズの真円輪郭を持ち、その内径輪郭として、図1において4A''として示したように、偏心した輪郭を持つものであり、すなわち、中央が偏心して抜かれた、つば状の形状を成している。このロータ4の磁気結合変化部材4Aの内径の偏心輪郭4A''は、ステータ3の内周寄りに設けられた2次巻線配列における各磁極A〜Fの端面に対する該磁気結合変化部材4Aの対向面積が、ロータ4の回転位置に応じて変化する(1回転につき1サイクルの変化)ように、適切に形成されている。ロータ4の基板4Bは、非磁性体からなっており、例えば銅のような導電体を用いてもよい。
【0024】
従って、ステータ3の2次巻線の各極A〜Fにおける1次−2次巻線間の磁気結合が、ロータ4の回転位置に応じて1回転につき1サイクルの割合で周期関数的に変化する。このようなロータ4の偏倚形状に基づく磁気結合変化は、レゾルバあるいはその他の回転検出器で知られるように、機械角で90度ずれた配置の2つの2次巻線に対して、一方をサイン相とし、他方をコサイン相とする変化を示すものである。ところで、ロータの形状に基づく磁気結合変化のみでは、よほどその形状をうまく設計しない限り、理想の関数的変化を得ることができず、検出精度やリニアリティに難がある。これに対して、本発明では、所定の回転位置範囲における各2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcのインダクタンス分布を、所望の理想の関数的変化を実現するように可変的に設定しているので、容易に検出精度を上げることができるものである。
【0025】
すなわち、ロータ4が回転移動するとき、各2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcにおいてはそのロータ回転位置に応じて磁気結合の変化が生じ、かつ個々の2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcに誘導される電圧レベルは、前記インダクタンス分布に従うものとなる。この現象を、ステータ3の或る一点(例えば原点)を基準にして検討してみると、その一点における磁気結合がロータ4の回転位置の関数として変化するのみならず、各グループのインダクタンス分布に応じた誘導電圧レベルがロータ4の回転位置の関数として各グループ内の2次巻線に生じることになる。従って、両現象の相加作用若しくは相乗作用によって、各グループ内の各2次巻線出力を合計した出力信号は、ロータ4の回転位置の関数として精度の高い、またリニアリティの良い、信号として得られることになる。
【0026】
例えば、典型的なレゾルバの2相出力信号として、一方のグループの2次巻線2As〜2Fsからはサイン相出力信号(例えば、sin θ sin ωt)が出力され、他方のグループの2次巻線2Ac〜2Fcからはコサイン相出力信号(例えば、cos θ sin ωt)が出力されるべきであるところ、本発明によれば、そのような理想的出力信号を容易に得ることができる。すなわち、サイン相に対応する2次巻線2As〜2Fsのグループのインダクタンス分布を図3にプロットしたようにサイン関数に対応するようにしたことにより、ロータ4の回転位置θの変化に応じたこのグループのインダクタンスLの変化は、L=sin θに相当するものとなる。実際のインダクタンスLは、回転位置θの連続的変化に対して連続的には変化せず、図3に示したような6点のプロットで示されるものであるが、この2次巻線インダクタンス分布に基づくインダクタンス変化に加えて、ロータ4の回転に伴う連続的な磁気結合の変化が相加又は相乗されることによって、上記のように理想的出力信号を容易に得ることができる。コサイン相についても同様にである。
【0027】
このように、本発明では、ロータ4における磁気結合変化部材4Aの形状のみに依存して回転位置に応じた誘導係数変化を得るものではないので、ロータ4における磁気結合変化部材4Aの形状設定や設計、加工等が容易となり、また、小型化しても十分な検出精度が得られるものとなる。また、出力信号は、所定の回転位置範囲における所定のインダクタンス分布に従う各2次巻線出力の合計として得られるので、一種の平均化が施されることになり、ステータ及びロータの加工精度や組立て精度に多少のくるいが仮にあったとしても、平均化によって、出力誤差が生じにくいものとなり、極めて良好である。すなわち、組立て、加工の負担を軽減するので、高精度でありながら、低コスト化及び小型化を促進することができる。
【0028】
上記のように、2次巻線のインダクタンス分布を理想的に設定することにより、理想的な出力信号を得ることに、かなり寄与するので、ロータ4における磁気結合変化部材4Aは、要するに回転に応じた磁気結合変化を1次−2次巻線間にもたらすものであれば、どのような形状のものを使用してもよい。
図5及び図6は、ロータ4における磁気結合変化部材4Aの形状の変形例を示すものである。図5の例では、磁気結合変化部材4Aの内径の輪郭4A''が、全体として真円であり、その1か所に内向きの突起4Pを持つような形状からなっている。この突起4Pが近接する2次巻線極(A〜Fのいずれか)において1次−2次巻線間の磁気結合が最大となり、回転に応じた周期的な磁気結合変化が得られる。このような単純な突起4Pに基づく磁気結合変化であっても、2次巻線のインダクタンス分布により理想の出力特性が確保されるので、十分に実用性がある。図6の例では、磁気結合変化部材4Aの内径の輪郭4A''が、ハート形に似た形状からなっている。このハートに似た形状によって得られる回転に応じた周期的な磁気結合変化は、図1に示したような偏心形状に基づくものよりも、良好であることが確かめられている。
【0029】
上記の例では、ロータ4における磁気結合変化部材4Aの材質は、鉄等の強磁性体としたが、これに限らず、銅のような良導電体を使用しもよい。銅のような良導電体を磁気結合変化部材4Aとして使用する場合は、この磁気結合変化部材4Aが磁極A〜Fに接近することにより、良導電体に渦電流が流れ、それによる損失によって磁気結合が低下し、これにより回転位置に応じた磁気結合変化を各極の1次−2次巻線間にもたらす。その場合、ロータ4の基板4Bは、不導電体を用いるものとし、例えば鉄等の磁性体であってもよい。
【0030】
また、図1の実施例におけるステータ3における1次極と2次極の配置の内外を逆にしてもよい。すなわち、図7に示すように、ステータ3において、2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcが配列された極を外周寄りに設け、それよりも小さな径の円周に沿って1次巻線1A〜1Fの各極を配置するようにしてもよい。その場合は、ロータ4における磁気結合変化部材4Aは、図1のような中抜き形状ではなく、通常の偏心形状とする。
また、図8(a),(b)に示すように、1次巻線1A〜1Fを各2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcの極と同極に配置してもよい。同図(b)は、1つの極Aを側面から見た略図で、1つのピン3Pに1次巻線1Aと2つの2次巻線2As,2Acが重複して設けられていることを示している。この場合は、ロータ4における磁気結合変化部材4Aは、図1のような中抜き形状としてもよいし、あるいは通常の偏心形状としてもよい。図8(a)では、ロータ4における磁気結合変化部材4Aが通常の偏心形状として示されている。
【0031】
更に別の変形例として、図9に示すように、ステータ3において最外周を囲むように1個の1次巻線1Sを設け、その内側に各2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcの複数極A〜Fを設けるようにしてもよい。図10は図9のX−X線矢視断面図である。このようにすると、ステータ3における1次巻線1Sに基づく磁界が1回転の全周で各2次極A〜Fに対して均一に及ぼされ、しかも各2次極A〜Fにおける磁気結合の効率もよいので、検出精度をより一層向上させることができる。また、1次巻線を配置するための構造が簡単になるので好都合である。この場合、ロータ4の構造は、図1,図2に示したものと同様でよい。
図9,図10の変形例として、1個の1次巻線1Sを、ステータ3の内周寄りに、つまり各2次極A〜Fの円周配列の内側に設けるようにしてもよい。
【0032】
図7乃至図10を参照して上述したステータ3の変形例において、これに対応して使用するロータ4については、図5,図6等を参照して説明したのと同様に、磁気結合変化部材4Aの形状及び材質についての各種の変形された実施態様を適宜採用してよいのは勿論である。
【0033】
図11は、図2においてステータ3のピン状コア3Pのエッジ面に接して設けられるようにしてもよいコアシート5の一例を示す平面図である。このコアシート5は、鉄のような強磁性体のシートをプレス等によって打ち抜き加工してなるものであり、各1次巻線1A〜1Fの磁極配置に正確に対応して配置される磁極部51A〜51Fと、各2次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcの磁極配置に正確に対応して配置される磁極部52A〜52Fとを有し、各磁極部51A〜51F,52A〜52Fの間を複数の枝部53で相互連結して、分離しないようになっている。このようなコアシート5を、ステータ3の1次及び2次各極のピン状コア3Pのエッジ面に接して配置し、適宜の手段により固定する。そうすると、ステータ3の1次及び2次各極の配置は、コアシート5における各磁極部51A〜51F,52A〜52Fの位置に事実上矯正されることになり、正確な磁極配置を実現することができる。これにより、所要の巻線を設けた複数のピン状コア3Pをステータベース3Bにねじ等で固定することによりステータ3を構成する、という、前述した通りの、極めて加工及び組立てが容易な安価なステータ構成でありながら、その際の組立て誤差に基づく磁極配置の誤差をコアシート5によって自動的に矯正することができるものである。コアシート5は、極めて簡単な1回のプレス加工により、容易且つ安価にしかも正確な磁極配置で、形成することができるものであり、一方、ステータ3の組立てには多少の誤差があっても上記のようにコアシート5によって矯正されるので、該ステータ3の加工及び組立てにそれほどの精度が要求されないことになる、という利点をもたらすものである。
【0034】
なお、コアシート5においては、外周側のいくつかの個所(図では3か所)にキー係合用の凹部54が設けられており、該コアシート5をステータ3の1次及び2次各極のピン状コア3Pのエッジ面に接して配置する際に、該凹部54がステータ3側の図示しないキー係合用の凸部にキー係合して所定の配置でセットされるようになっている。
なお、検出装置の径を小型若しくは超小型にした場合は、枝部53の存在による磁気漏れの影響が出てくることがあるので、コアシート5を設けない方が良い場合もあることに留意されたい。
勿論、ステータ3は、上記で提案したような簡易かつ有利な加工及び組立て構成を採用したものに限らず、従来より知られた構成、例えば、所定形状に加工された多数のコア片を積層体に集積して多極のステータコアを形成し、各磁極に巻線を巻くようにした構成、などを適宜採用してよい。
【0035】
上記実施例では、ステータ3において1グループを構成する2次巻線数(つまり極数)は6であるが、これに限らないのは勿論である。図12は、1グループを構成する2次巻線数を4とした例を示し、図14は1グループを構成する2次巻線数を8とした例を示す。
図12において、ステータ3は、互いに90度の間隔の4つの極A,B,C,Dを有し、各極にサイン相グループの2次巻線2As〜2Dsとコサイン相グループの2次巻線2Ac〜2Dcが設けられている。この場合、各グループの2次巻線のインダクタンス分布は、例えば図13のように設定される。図13の例では、各極A〜Dの配置を機械角の45°,135°,225°,315°にそれぞれ設定するものとしてそれぞれのインダクタンス設定を行なっているが、前述例と同様にこれに限らず、任意にずらしてよい。
【0036】
図14において、ステータ3は、互いに45度の間隔の8つの極A,B,C,D,E,F,G,Hを有し、各極にサイン相グループの2次巻線2As〜2Hsとコサイン相グループの2次巻線2Ac〜2Hcが設けられている。この場合、各グループの2次巻線のインダクタンス分布は、例えば図15のように設定される。図15の例では、各極A〜Hの配置を機械角の0°,45°,90°,135°180°,225°,270°,315°にそれぞれ設定するものとしてそれぞれのインダクタンス設定を行なっているが、前述例と同様にこれに限らず、任意にずらしてよい。また、前述したように、原理的にインダクタンス値が0の場合(例えば、sin 0°,sin 180°,cos 90°,cos 270°)は、対応する巻線を省略してよい。若しくは、巻線を省略したくない場合は、各極A〜Hの配置角度は等間隔である必要がないが故に、その磁極の配置角度を幾分ずらしてもよい。
【0037】
なお、図12,図14では、ステータ3における1次巻線1Sは、図9の例のように1個だけ設けられているが、これに限らず、上述した1次巻線の各種配置例と同様に様々に変形された実施態様を適宜採用してよい。また、図12,図14では、ロータの図示は省略してあるが、これについては上述したものと同様に様々な実施態様を適宜採用してよい。
【0038】
上記では、レゾルバのような2相出力を生ずる装置について示したが、シンクロのような3相出力を生ずる装置についても、同様の手法で、本発明に従う検出装置により構成することができる。すなわち、2次巻線を3つのグループで構成し、各グループのインダクタンス分布が、それぞれ、sinθ,sin(θ+120°),sin(θ+240°)の特徴を示すように各巻線のインダクタンスを設定すればよい。同様に、更に多相出力を生じるように構成することができる。また、各グループの巻線を、同じ配置の極に重複して巻かずに、ずらして配置された極にそれぞれ巻くようにしてもよい。しかし、各グループの巻線を同じ配置の極に重複して巻くようにしたほうが、極数を節約し、小型化することができるので、有利である。
【0039】
また、1相出力のみが得られればよい場合は、複数の2次巻線からなる1つのグループのみを設ければよい。例えば、図1の例では、サイン相の2次巻線グループ2As〜2Fsのみとし、コサイン相の2次巻線グループ2Ac〜2Fcを省略すればよい。そのような場合は、2次巻線に限らず、1次巻線の方を所望のインダクタンス分布を示すように設定された複数の巻線からなるグループで構成するようにしてもよい。
【0040】
上記では、1相入力で多相出力又は1相出力を生ずるタイプの検出装置として本発明装置を構成する例について説明したが、これとは逆に多相入力で1相出力を生ずるタイプの所謂位相方式の位置検出装置として本発明装置を構成するようにしてもよい。その場合の本発明検出装置の機械的構成は図1〜図15を参照して説明した上記実施例と全く同一であってよく、ただし、巻線の1次と2次が逆になるようにするだけでよい。例えば、図1と同様の機械的構成を持つ本発明検出装置の場合、これを2相入力(2相励磁)で1相出力のタイプに変更するには、2つのグループの巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcを1次巻線とし、巻線1A〜1Fを2次巻線とし、図16に示すように2相励磁して1相出力を取り出すようにする。すなわち、この場合、各グループ毎の1次巻線2As〜2Fs,2Ac〜2Fcが、所定のインダクタンス分布(サイン関数とコサイン関数)に従ってそれぞれのインダクタンス設定が行なわれていることになる。このように、サイン相に対応するグループの1次巻線2As〜2Fsを共通の交流信号 sinωtで励磁し、それより90度位相のずれた交流信号 cos ωtでコサイン相に対応するグループの1次巻線2Ac〜2Fcを共通に励磁することにより、2次巻線1A〜1Fの誘起電圧を合計した1つの出力信号として、検出対象回転角度θに対応する電気的位相ずれを示す信号 sin(ωt±θ)が得られる。
上記のような2相励磁−1相出力のタイプに限らず、3相励磁−1相出力のタイプやその他のタイプの検出装置を本発明に従って構成することができることが理解できるであろう。
【0041】
上記各実施例では、所定のインダクタンス分布を実現する1グループ内の複数の2次巻線(又は1次巻線)がそれぞれ独立した巻線構造からなるものとしているが、これに限らず、分布巻きされた構造からなっていてもよい。図17はその一例を略示しており、ステータ3において円周方向に沿って多数のスロット(図示せず)が設けられており、0度〜180度の回転位置角度範囲で sin 0°からsin 180°までの範囲の関数特性に対応するインダクタンス分布を実現するようにサイン相の第1サブグループに相当する巻線2S−1が分布巻きされており、180度〜360度の回転位置角度範囲で sin 180°からsin 360°までの範囲の関数特性に対応するインダクタンス分布を実現するようにサイン相の第2サブグループに相当する巻線2S−2が分布巻きされており、両巻線2S−1と2S−2を接続してサイン相に対応する1つの出力信号を得るようになっている。
【0042】
また、270度〜90度の回転位置角度範囲で cos 270°からcos 90°までの範囲の関数特性に対応するインダクタンス分布を実現するようにコサイン相の第1サブグループに相当する巻線2C−1が分布巻きされており、90度〜270度の回転位置角度範囲で cos 90°からcos 270°までの範囲の関数特性に対応するインダクタンス分布を実現するようにコサイン相の第2サブグループに相当する巻線2C−2が分布巻きされており、両巻線2C−1と2C−2を接続してコサイン相に対応する1つの出力信号を得るようになっている。図17の例では、1次巻線1Sは最外周に巻かれた1個の巻線からなる。このような分布巻き構造のものにおいても、巻線の1次と2次の関係を逆にする(つまり、分布巻きされている巻線2S−1,2S−2,2C−1,2C−2を1次巻線とする)ようにしてもよい。
【0043】
上記各実施例では、1回転全周を1サイクルとして、ロータによる磁気結合変化を実現すると共に、巻線グループのインダクタンス分布を設定するようにしているが、これに限らず、1回転につき複数サイクルからなるロータによる磁気結合変化を実現すると共に、巻線グループのインダクタンス分布も1回転につき複数サイクルの変化特性を示すように設定するようにしてもよい。
図18はその一例を略示しており、ロータ4は、1回転につき4サイクルの磁気結合変化を実現するように、4つの磁性体突部(又は歯)4P1,4P2,4P3,4P4を円周方向に等間隔(90度ピッチ)で設けている。ステータ3は円周方向に沿って12個の磁極を有しており、各極には、サイン相の2次巻線2As1,2Bs1,2Cs1,2As2,2Bs2,2Cs2,2As3,2Bs3,2Cs3,2As4,2Bs4,2Cs4と、コサイン相の2次巻線2Ac1,2Bc1,2Cc1,2Ac2,2Bc2,2Cc2,2Ac3,2Bc3,2Cc3,2Ac4,2Bc4,2Cc4がそれぞれ配置されている。サイン相の2次巻線2As1〜2Cs4は1回転につき4サイクルのサイン関数に従うインダクタンス分布を示すようにインダクタンス設定される。例えば、図19に示すように、90度の回転角度範囲において1サイクルのサイン関数に従うインダクタンス分布を示すように3極(A,B,C)の各巻線(例えば2As1,2Bs1,2Cs1)のインダクタンスが設定される。同様に、コサイン相の2次巻線2Ac1〜2Cc4も1回転につき4サイクルのコサイン関数に従うインダクタンス分布を示すようにインダクタンス設定される。例えば、図19に示すように、90度の回転角度範囲において1サイクルのコサイン関数に従うインダクタンス分布を示すように3極(A,B,C)の各巻線(例えば2Ac1,2Bc1,2Cc1)のインダクタンスが設定される。
このように1回転につき複数サイクルの出力変化特性を示す本発明の回転位置検出装置は、多歯ロータを持つ公知の高分解能タイプの回転位置検出装置と同様に利用することができる。
【0044】
なお、図18では、1次巻線を図示していないが、前述と同様に様々な態様で1次巻線を配置してよい。また、前述と同様に、1次と2次の関係を逆にしてもよい。また、ロータ4の形状及び材質も前述と同様に様々に変形可能である。なお、図18の例の場合、ロータ4の磁性体突部4P1〜4P4が直線形状に近いが、ステータ3の各磁極における磁場の強さが円状の分布を示すので、この円状分布の磁界を直線状のロータ磁性体突部4P1〜4P4が横切ることにより、該ロータ4によってもたらされる磁気結合変化はサイン波等の三角関数特性に近いものとなり、良好な特性を示す。
1回転につき1サイクルの変化特性を示す検出装置若しくは1回転につき複数サイクルの変化特性を示す検出装置のいずれの場合においても、1つの巻線グループによって所望のインダクタンス分布を設定する回転位置範囲は、ロータによる磁気結合変化の1サイクルに対応する全域をカバーせずに、その一部の範囲をカバーするようにしたものであってもよい。
【0045】
上記各実施例において、ロータ4は全体としてプレート状の形状をしており、ステータ3に対して軸方向で対向している構造であるが、本発明に係る回転位置検出装置におけるステータとロータの対応構造はこれに限らず、他の構造でもよい。例えば、ロータを全体として円筒形状(又は偏心円筒形状)として、ステータの磁極からロータに対して及ぼされる磁束の向きをラジアル方向とし、ステータの内部空間にロータを挿入して、ロータがステータに対してラジアル方向で対向するような構造であってもよい。
【0046】
なお、上記各実施例において、2次巻線から得られた出力信号は、レゾルバ又はシンクロ等の公知の装置で知られたように利用されることができるし、公知のように、検出された回転位置に対応する位置データがディジタル又はアナログで得られるように適宜の信号処理若しくはデータ処理を施することができる。例えば、2相のレゾルバ出力をRDコンバータで処理して、検出された回転位置に対応する位置データをディジタルで得ることが知られており、そのような検出用回路を本発明において適宜適用することができる。その場合に、2次巻線の出力信号を検出装置から配線で引き出して外部の検出用回路に入力するようにしてもよいし、あるいは検出用回路をLSI等によって小型化して検出装置の筐体内に収納するようにしてもよい。
更に、検出対象回転軸の回転が異なる変速比で伝達される複数の回転位置検出装置を設けることにより、複数回転にわたる絶対的回転位置を検出可能にする公知の技術を実施する場合においても、本発明の検出装置が利用可能であることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、ステータにおいて1つのグループをなす複数の2次巻線(又は1次巻線)が所定の回転位置範囲にわたって分散して配置されており、この1グループ内における各巻線は該所定の回転位置範囲において所望のインダクタンス分布を示すようにそれぞれのインダクタンス設定がなされていることを特徴としているものである。従って、回転位置に応じてステータ巻線に対して所定の磁気結合変化をもたらすように偏倚した形状を持つロータが前記所定の回転位置範囲にわたって回転移動するとき、該所定の回転位置範囲における各2次巻線においてはそのロータ回転位置に応じて磁気結合の変化が生じ、かつ個々の2次巻線に誘導される電圧レベルは前記インダクタンス分布に従うものとなり、両現象の相加作用若しくは相乗作用によって、1つのグループ内の各巻線出力を合計した1つの出力信号は、ロータの回転位置の関数として精度の高い、またリニアリティの良い、出力信号として得られることになる。
【0048】
このように、本発明では、ロータの形状のみに依存して回転位置に応じた誘導係数変化を得るものではないので、ロータの形状設定や設計、加工等が容易となり、また、小型化しても十分な検出精度が得られるものとなる等、種々の優れた効果を奏する。また、1つの出力信号は、所定の回転位置範囲における所定のインダクタンス分布に従う各2次巻線出力の合計として得られるので、一種の平均化が施されることになり、ステータ及びロータの加工精度や組立て精度に多少のくるいが仮にあったとしても、平均化によって、出力誤差が生じにくいものとなり、極めて良好なものとなり、すなわち、組立て、加工の負担を軽減するので、高精度でありながら、低コスト化及び小型化を促進することができる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転位置検出装置の一実施形態を示す正面略図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面略図。
【図3】図1における2次巻線の2つのグループについて設定されるインダクタンス分布の一例を示すグラフ。
【図4】図1における1次巻線の励磁例及び2次巻線の接続例を示す配線図。
【図5】ロータにおける磁気結合変化部材の形状の変形例を示す正面略図。
【図6】ロータにおける磁気結合変化部材の形状の別の変形例を示す正面略図。
【図7】本発明に係る回転位置検出装置の別の実施形態を示す正面略図。
【図8】本発明に係る回転位置検出装置の更に別の実施形態を示す正面略図及び一部側面図。
【図9】本発明に係る回転位置検出装置の別の一実施形態を示す正面略図。
【図10】図9のX−X線に沿う断面略図。
【図11】図2に略示されたコアシートの一例を示す正面略図。
【図12】本発明に係る回転位置検出装置の更に別の一実施形態をステータについて示す正面略図。
【図13】図12における2次巻線の2つのグループについて設定されるインダクタンス分布の一例を示すグラフ。
【図14】本発明に係る回転位置検出装置の更なる別の実施形態をステータについて示す正面略図。
【図15】図14における2次巻線の2つのグループについて設定されるインダクタンス分布の一例を示すグラフ。
【図16】本発明に係る回転位置検出装置の別の実施形態として、図1の装置の1次巻線と2次巻線の入出力関係を逆にした装置についての、1次巻線の励磁例及び2次巻線の接続例を示す配線図。
【図17】本発明に係る回転位置検出装置の更に別の実施形態として、分布巻きによって所望のインダクタンス分布を得るようにした実施形態をステータについて示す正面略図。
【図18】本発明に係る回転位置検出装置の更に別の実施形態として、1回転につき複数サイクルの変化特性を示すインダクタンス分布を得るようにした実施形態を示す正面略図。
【図19】図18における2次巻線の2つのグループについて設定されるインダクタンス分布の一例を示すグラフ。
【符号の説明】
1A〜1F,1S 1次巻線(又は2次巻線)
2As〜2Fs,2Ac〜2Fc 2次巻線(又は1次巻線)
3 ステータ
3B ステータベース
3P ピン状コア
3S ネジ
4 ロータ
4A ロータの磁気結合変化部材
4B ロータの基板
4C 回転軸
5 コアシート
Claims (6)
- 1次巻線と2次巻線とを配置したステータと、前記ステータに対して回転変位し、その回転位置に応じて前記ステータの1次及び2次巻線間の磁気結合を三角関数特性で変化させる形状を成した磁気結合変化部材からなるロータとを具え、前記ロータには巻線が設けられておらず、前記ロータと前記ステータの前記巻線とは非接触的に対向して回転軸方向にギャップが形成されてなる誘導型回転位置検出装置において、
所定の回転位置範囲にわたって分散して配置された複数の前記2次巻線からなるグループを少なくとも1つ有し、1グループ内における各2次巻線は前記所定の回転位置範囲において所望のインダクタンス分布を示すようにそれぞれのインダクタンス設定がなされており、前記1次巻線を少なくとも該グループに対応して1相で励磁し、該グループ内の各2次巻線出力を合計して1つの出力信号を生じるようにしてなり、前記各グループの前記インダクタンス分布の関数が当該グループに対する前記ロータの形状に起因する前記磁気結合変化の前記三角関数特性に対応する三角関数特性からなることを特徴とする誘導型回転位置検出装置。 - 1次巻線と2次巻線とを配置したステータと、前記ステータに対して回転変位し、その回転位置に応じて前記ステータの1次及び2次巻線間の磁気結合を三角関数特性で変化させる形状を成した磁気結合変化部材からなるロータとを具え、前記ロータには巻線が設けられておらず、前記ロータと前記ステータの前記巻線とは非接触的に対向して回転軸方向にギャップが形成されてなり、前記ステータの1次巻線を複数相で励磁する誘導型回転位置検出装置において、
所定の回転位置範囲にわたって分散して配置された複数の前記1次巻線からなるグループを、各励磁相に対応して、それぞれ有し、1つのグループ内における各1次巻線は前記所定の回転位置範囲において所望のインダクタンス分布を示すようにそれぞれのインダクタンス設定がなされており、このインダクタンス分布は各グループ間で所定の機械角だけずれるようにしてなり、前記各グループの前記インダクタンス分布の関数が当該グループに対する前記ロータの形状に起因する前記磁気結合変化の前記三角関数特性に対応する三角関数特性からなることを特徴とする誘導型回転位置検出装置。 - 1次巻線と2次巻線とを配置したステータと、前記ステータに対して回転変位し、その回転位置に応じて前記ステータの1次及び2次巻線間の磁気結合を三角関数特性で変化させる形状を成した磁気結合変化部材からなるロータとを具え、前記ロータには巻線が設けられておらず、前記ロータと前記ステータの前記巻線とは非接触的に対向して回転軸方向にギャップが形成されてなる誘導型回転位置検出装置において、
所定の回転位置範囲にわたって所望のインダクタンス分布を示すように前記1次巻線と2次巻線の一方を分布巻きしてなるグループを少なくとも1つ有し、当該少なくとも1つのグループの前記インダクタンス分布の関数が当該グループに対する前記ロータの形状に起因する前記磁気結合変化の前記三角関数特性に対応する三角関数特性からなることを特徴とする誘導型回転位置検出装置。 - 前記1グループ内における各巻線は前記所定の回転位置範囲において所望のインダクタンス分布を示すようにそれぞれの巻数が設定されている請求項1又は2に記載の誘導型回転位置検出装置。
- 前記グループが複数グループ設けられており、前記インダクタンス分布は各グループ間で所定の機械角だけずれており、各グループがカバーする前記回転位置範囲には重複する部分がある請求項1乃至4のいずれかに記載の誘導型回転位置検出装置。
- 前記ステータにおける各巻線の磁極配置に対応して磁極部がそれぞれ形成されたシート状の磁性体コアシートを、該ステータにおいて、前記ロータとの対向面に具備したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の誘導型回転位置検出装置。
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