JP2011220851A - 回転角センサ - Google Patents

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Shinya Suzuki
眞矢 鈴木
Takehide Nakamura
健英 中村
Tomoaki Inoue
智昭 井上
Ryojiro Kanemitsu
亮次郎 金光
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Abstract

【課題】 ロータリィトランスコイルを用いることなく、軸心方向の長さを短くした回転角センサを提供すること。
【解決手段】 励磁信号が入力される励磁コイルFと検出信号を出力する検出コイル(正弦波コイルSと余弦波コイルC)とを備えるレゾルバステータ13と、レゾルバステータ13に対向した位置にあって回転するレゾルバロータ12と、を有する回転角センサであって、レゾルバロータ12が平板状のロータ平板であること、レゾルバステータ13は、ステータ平板Eと、ステータ平板E上に周方向に一定間隔で形成された複数の凸部Bを有すること、ステータ平板Eの外周部に、励磁用導線が巻回されて励磁コイルFが形成されていること、凸部Bに順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する正弦波コイルSが、凸部Bに形成されていること、凸部Bに順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する余弦波コイルCが、凸部Bに形成されていること、を特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、励磁信号が入力する励磁コイルと検出信号を出力する検出コイルとを備えるステータと、前記ステータに対向した位置にあって回転するロータと、を有する回転角センサに関するものである。
従来、ロボットのハンド等において、高出力の小型ブラシレスモータが使用されている。ロボットの小型ブラシレスモータを制御するためには、モータの出力軸の回転位置を正確に把握する必要がある。ステータの各コイルへの通電切り替えを制御するには、ロータの回転位置を正確に把握している必要があるからである。特に、ロボットのハンドにおいては、高い位置精度が要求される場合があるため、通電切り替えを正確に行いたいという要望が強い。
ロボットのハンドを移動させるモータ軸の位置検出には、小型化が可能なレゾルバが使用されている。レゾルバは、モータの内部に組み込まれて、モータのロータ軸に直接取り付けられている。
例えば、特許文献1のレゾルバでは、金属製のレゾルバロータの外周に、レゾルバステータを配置している。レゾルバステータは、内周方向に突出したティースに導線を巻いて形成したコイルが、順次配置されている。この形式のVR型レゾルバにおいては、ロータとステータとのギャップを、周期的に変化させる必要がある。そうしないと、全周に配置されたコイルの出力が互いに打ち消しあい、適切な検出出力を得ることができないからである。特許文献1のレゾルバでは、ロータとステータとのギャップを、正弦波カーブとなるように、ロータを構成している。
特許文献1のレゾルバは、通常、8〜10kHzの周波数領域の励磁信号を使用しているため、コイルの巻線数が多く、コイルの外径寸法が大きくなり、レゾルバ自体の直径方向寸法が大きくなると共に、レゾルバロータの軸心方向における長さも長くなる問題があった。ロボットのハンド駆動用のモータ軸に使用する場合に、モータが大きくなり、問題となっていた。
また、特許文献1の技術は、8〜10kHzの周波数領域で励磁しているので、モータからの外乱電磁ノイズ(例えば、モータの回転数18000rpm、NS極4対、6次モータの場合には、7.2kHzの周波数のノイズ)の影響を受けやすく、レゾルバ角度検出精度が低下する問題があった。
この問題を解決するために、本出願人は、特許文献2において、(1)300〜500kHzの高周波の励磁信号を用いて、コイルの巻線数を減らすこと、(2)レゾルバステータ平板上に励磁コイルを印刷により形成し、レゾルバロータ平板上に検出コイルを印刷により形成し、レゾルバステータ平板とレゾルバロータ平板とを対向させて配置することを提案している。これにより、レゾルバの径方向寸法を小さくすると共に、レゾルバのロータの軸心方向の長さも短くでき、モータ軸に取り付けたときに、モータ全体の大きさを小さくできる効果を奏する。
特開2008-99519号公報 特開2008-256486号公報
しかしながら、従来の特許文献1、2の技術には、次のような問題があった。
(1)特許文献2の技術では、レゾルバステータ平板上に励磁コイルを形成し、レゾルバロータ平板上に検出コイルを形成し、両方の平板上にロータリィトランスコイルを形成している。一対のロータリィトランスコイルは、検出コイルで発生した検出信号をレゾルバステータ側に伝達する機能を有している。しかし、ロータリィトランスコイルを用いて検出信号を伝達させると、信号の伝達効率が、1/100程度まで低下する問題があった。これにより、S/Nが低下する問題があった。
特許文献1の技術では、レゾルバステータ側に励磁コイルと検出コイルとが形成され、レゾルバロータ側には、磁性体金属の歯が形成されているだけであり、ロータリィトランスコイルを使用していないため、この問題はないが、前述したように、レゾルバの直径方向の寸法が大きくなると共に、レゾルバの軸心方向の長さも長くなるという問題が残っている。
また、ロータの外径寸法を、例えば正弦波カーブのように周期的に変化させる必要があり、ロータの製造コストが高い問題がある。
また、特許文献1の技術は、8〜10kHzの周波数領域で励磁しているので、モータからの外乱電磁ノイズの影響を受けやすく、レゾルバ角度検出精度が低下する問題があった。
ここで、特許文献2と特許文献1を組み合わせようとする場合、レゾルバステータ平板上に励磁コイルと検出コイルとを形成する。一方、磁性体金属製のレゾルバロータ平板上に凹凸を形成して、周期的なギャップを形成する必要があり、コストアップする問題がある。
(2)特許文献2においては、レゾルバステータ平板上に励磁コイルを印刷により形成し、レゾルバロータ平板上に検出コイルを印刷により形成しているが、印刷により高い精度で検出コイルを形成しようとすると、高精度の印刷装置を必要とし、生産数によっては、コストアップとなる場合もあり、問題であった。また、精度の劣る印刷装置を用いると信頼性に欠ける問題があった。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、ロータリィトランスコイルを用いることなく、外径寸法が小さく、軸心方向の長さも短いレゾルバを提供することを目的とする。
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る回転角センサは、次の構成を有している。
(1)励磁信号が入力される励磁コイルと検出信号を出力する検出コイルとを備えるステータと、ステータに対向した位置にあって回転するロータと、を有する回転角センサであって、ロータが平板状のロータ平板であること、ステータは、ステータ平板と、ステータ平板上に周方向に一定間隔で形成された複数の凸部を有すること、前記ステータ平板の外周または前記凸部に、励磁用導線が巻回されて励磁コイルが形成されていること、凸部に順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する検出用正弦波コイルが、凸部に形成されていること、凸部に順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する検出用余弦波コイルが、凸部に形成されていること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する回転角センサにおいて、前記ロータ平板が非磁性導電体で形成されていること、前記ロータ平板に、所定の周期で切欠部が形成されていること、を特徴とする。
(3)(1)に記載する回転角センサにおいて、前記ロータ平板が非磁性導電体で形成されていること、前記ロータ平板に、所定の周期で磁性体部が形成されていることを特徴とする。
(4)(1)乃至(3)に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、前記検出用正弦波コイルが、各前記凸部に各別に巻回されていること、前記検出用余弦波コイルが、各前記凸部に各別に巻回されていること、を特徴とする。
(5)(1)乃至(3)に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、前記検出用正弦波コイルが、複数の前記凸部を巻回していること、前記検出用余弦波コイルが、複数の前記凸部を巻回していること、を特徴とする。
(6)(1)乃至(5)に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、前記励磁コイルの導線の巻数及び巻き方向が同じであり、円周方向に単一極性に配置されていること、を特徴とする。
を特徴とするので、円周方向の全ての箇所において、励磁信号を均一な条件で励磁することができる。
(7)(1)乃至(6)に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、前記ステータ平板と前記凸部が、ナイロンを材質として一体に形成されていること、を特徴とする。
(8)(7)に記載する回転角センサにおいて、前記凸部の中心位置に磁性体金属を埋め込んでいることを特徴とする。
(9)励磁信号が入力される励磁コイルを備えるステータと、前記ステータに対向した位置にあって回転し、検出信号を出力する検出コイルを備えるロータと、を有する回転角センサであって、ステータは、ステータ平板と、ステータ平板上に周方向に一定間隔で形成された複数の凸部を有すること、凸部に順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する励磁用正弦波コイルが、凸部に形成されていること、凸部に順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する励磁用余弦波コイルが、凸部に形成されていること、を特徴とする。
本発明の回転角センサの作用及び効果について説明する。
(1)励磁信号が入力される励磁コイルと検出信号を出力する検出コイルとを備えるステータと、ステータに対向した位置にあって回転するロータと、を有する回転角センサであって、ロータが平板状のロータ平板であること、ステータは、ステータ平板と、ステータ平板上に周方向に一定間隔で形成された複数の凸部を有すること、前記ステータ平板の外周または前記凸部に、励磁用導線が巻回されて励磁コイルが形成されていること、凸部に順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する検出用正弦波コイルが、凸部に形成されていること、凸部に順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する検出用余弦波コイルが、凸部に形成されていること、を特徴とするので、ロータ平板上に凹凸を形成せずに、検出コイル全体として、適切な検出信号を得ることができる。これにより、S/N比を向上させることができる。
すなわち、特許文献1のようなVR型レゾルバにおいては、全周で同時に信号を得るために、全周において、レゾルバロータとレゾルバステータとの間のギャップを周期的に変化させる必要があった。しかし、本発明では、検出コイルの巻線位置自体を、同じ方向を向いた一定量の磁束が作用したときに、磁束通過する範囲の変化により、前記検出用正弦波コイルの出力信号が正弦波状に変化し、かつ前記検出用余弦波コイルの出力信号が余弦波状に変化するため、レゾルバロータとレゾルバステータとの間のギャップが一定であっても、検出用正弦波コイル及び検出用余弦波コイルで発生する電流が打ち消しあうことがないため、レゾルバロータの表面に凹凸を形成する必要がない。
(2)(1)に記載する回転角センサにおいて、前記ロータ平板が非磁性導電体で形成されていること、前記ロータ平板に、所定の周期で切欠部が形成されていること、を特徴とするので、直径方向の寸法を小さくすることができる。また、ロータ平板上に凹凸を形成する必要がないため、コストを低減することができる。
励磁コイル、及び検出用コイル(検出用正弦波コイルと検出用余弦波コイル)が、ロータの切欠部に対向しているときには、検出用コイルに誘起電流が流れるが、励磁コイル・検出用コイルが、ロータの非磁性導電体部に対向しているときには、検出用コイルに誘起電流がほとんど流れないため、検出用コイルを流れる誘起電流である検出電流値により、回転角度を検出することができる。これにより、S/N比を向上させることができる。
すなわち、励磁コイルに励磁信号(正弦波信号)が入力されると、励磁コイルで正方向の所定量の磁束が発生する。本出願では、励磁コイルに正弦波信号が入力されたときに励磁コイルで発生する磁束IAの方向を、正方向とする。
励磁コイル・検出用コイルに対して切欠部が対向している位置においては、励磁コイルで発生する磁束IAが検出コイルを通過して、検出コイルで誘導電流が発生する。
一方、ロータの非磁性導電体部が対向している検出用コイルでは、検出電流はほとんど流れない。その理由は、励磁コイルで発生した磁束IAにより非磁性導電体部では、表面に渦電流が発生する。そして、発生した渦電流により、負方向(正方向と逆方向)の磁束IBが発生する。励磁コイルで発生した正方向の磁束IAと、渦電流により発生した負方向の磁束IBとが打ち消しあうため、検出コイルに電流が流れないのである。
(2)の発明の特別な技術的特徴は、レゾルバロータを非磁性導電体部と切欠部とを、励磁コイル・検出コイルに対向して、交互に配置した点にあり、非磁性導電体部に発生する渦電流による磁束が、励磁コイルで発生した磁束と打ち消しあう点にある。特許文献1等の従来技術においては、ステータの隣り合うティースが逆極性に励磁されており、レゾルバロータにより磁束が通過する磁路を構成するために、レゾルバロータを磁性体により構成しており、非磁性導電体でレゾルバロータを構成することは、全く考慮されてこなかったのである。
また、本発明の回転角センサにおいては、前記非磁性導電体がSUS305であることを特徴とするので、プレス成形した場合でも、磁性体に変化することがない。すなわち、ステンレス鋼のうち、SUS304等は、曲げたり絞ったりすると、マルテンサイト化し、磁性を帯びることがあるが、SUS305は、プレス成形してもマルテンサイト化しにくく、非磁性を保持できるため、本発明を実施するのに適した材質である。ここで、SUS304及びSUS305は、共にオーステナイト系ステンレスである。SUS304の代表的成分は、Ni(8〜10.5%)、Cr(18〜20%)である。また、SUS305の代表的成分は、Ni(10.5〜13%)、Cr(17〜19%)である。
(3)(1)に記載する回転角センサにおいて、前記ロータ平板が非磁性導電体で形成されていること、前記ロータ平板に、所定の周期で磁性体部が形成されていることを特徴とするので、直径方向の寸法を小さくすることができる。また、ロータ平板上に凹凸を形成する必要がないため、コストを低減することができる。
励磁コイル、及び検出用コイル(検出用正弦波コイルと検出用余弦波コイル)が、ロータの磁性体部に対向しているときには、検出用コイルに誘起電流が流れるが、励磁コイル・検出用コイルが、ロータの非磁性導電体部に対向しているときには、検出用コイルに誘起電流がほとんど流れないため、検出用コイルを流れる誘起電流である検出電流値により、回転角度を検出することができる。これにより、S/N比を向上させることができる。
すなわち、励磁コイルに励磁信号(正弦波信号)が入力されると、励磁コイルで正方向の所定量の磁束が発生する。本出願では、励磁コイルに正弦波信号が入力されたときに励磁コイルで発生する磁束IAの方向を、正方向とする。
励磁コイル・検出用コイルに対して磁性体部が対向している位置においては、励磁コイルで発生する磁束IAが検出コイルを通過して、検出コイルで誘導電流が発生する。
一方、ロータの非磁性導電体部が対向している検出用コイルでは、検出電流はほとんど流れない。その理由は、励磁コイルで発生した磁束IAにより非磁性導電体部では、表面に渦電流が発生する。そして、発生した渦電流により、負方向(正方向と逆方向)の磁束IBが発生する。励磁コイルで発生した正方向の磁束IAと、渦電流により発生した負方向の磁束IBとが打ち消しあうため、検出コイルに電流が流れないのである。
(4)(1)乃至(3)に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、前記検出用正弦波コイルが、各前記凸部に各別に巻回されていること、前記検出用余弦波コイルが、各前記凸部に各別に巻回されていること、を特徴とするので、各別に巻数を容易に変化させることができる。
(5)(1)乃至(3)に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、前記検出用正弦波コイルが、複数の前記凸部を巻回していること、前記検出用余弦波コイルが、複数の前記凸部を巻回していること、を特徴とするので、巻線機によりコイルを巻回する回数を軽減でき、生産効率を高くすることができる。
(6)(1)乃至(5)に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、前記励磁コイルの導線の巻数及び巻き方向が同じであり、円周方向に単一極性に配置されていること、を特徴とするので、円周方向の全ての箇所において、励磁信号を均一な条件で励磁することができる。
(7)(1)乃至(6)に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、前記ステータ平板と前記凸部が、ナイロンを材質として一体に形成されていること、を特徴とするので、材料費が安く、一体成形すれば追加工も必要ないので、製造コストを低減できる。
(8)(7)に記載する回転角センサにおいて、前記凸部の中心位置に磁性体金属を埋め込んでいることを特徴とするので、漏れ磁束を減少することができるため、S/N比を向上させることができる。
(9)励磁信号が入力される励磁コイルを備えるステータと、前記ステータに対向した位置にあって回転し、検出信号を出力する検出コイルを備えるロータと、を有する回転角センサであって、ステータは、ステータ平板と、ステータ平板上に周方向に一定間隔で形成された複数の凸部を有すること、凸部に順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する励磁用正弦波コイルが、凸部に形成されていること、凸部に順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する励磁用余弦波コイルが、凸部に形成されていること、を特徴とするので、構造がシンプルであり、多巻化しやすく、S/N比が向上する。
本発明の一実施形態であるレゾルバ付きモータの一端部を示す断面図である。 レゾルバロータ12の形状を示す図である。 レゾルバ11の制御構成を示すブロック図である。 レゾルバステータ13の構成を示す斜視図である。 レゾルバステータ13の構成を示す分解図である。 レゾルバステータ13の正弦波コイルSの特性を示す図である。 レゾルバステータ13の余弦波コイルCの特性を示す図である。 レゾルバステータ13の巻線の第1変形例を示す図である。 レゾルバステータ13の巻線の第2変形例を示す図である。 レゾルバステータ13の巻線の第3変形例を示す図である。 レゾルバロータ12の変形例を示す図である。 図14のうち、レゾルバロータの非磁性導電体部がある部分の作用を示す説明図である。 図14のうち、レゾルバロータの切欠部がある部分の作用を示す説明図である。 レゾルバ11の作用を示す説明図である。 レゾルバロータ12が回転したときのレゾルバの作用を示す説明図である。 レゾルバロータ12が回転したときのレゾルバの作用を示す第2説明図である。 レゾルバロータ12が回転したときのレゾルバの作用を示す第3説明図である。 本発明の効果を示すデータ図である。 別発明のレゾルバロータ12の構造を示す斜視図である。 別発明のレゾルバステータ13の構造を示す斜視図である。 図4のレゾルバステータ13の第4変形例を示す図である。 図5(c)の変形例を示す図である。 図5(c)の別な変形例を示す図である。
以下、本発明の回転角センサであるレゾルバを具体化した第1実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
図1に、レゾルバ付きモータ(以下、単に「モータ」と言う。)1の一端部を断面図により示す。図1に示すように、モータ1は、本体ベース板6、中空状のモータケース2、モータケース2の中空部に設けられたモータステータ3及びモータロータ4と、モータロータ4の中心に一体に設けられたモータシャフト5とを含む。モータシャフト5の一端部は、モータケース2の外部へ突出している。
モータステータ3は、モータケース2の内面に固定されている。モータステータ3は、図示しないステータコアとコイルを含む。モータロータ4は、モータステータ3の内側に配置される。モータロータ4は、図示しない永久磁石を保持している。モータシャフト5は、本体ベース板6に設けられたベアリング10と、モータケース2の端部に設けられたベアリング9とにより回転可能に両端が支持されている。
モータ1は、モータステータ3の励磁コイルを励磁することにより、永久磁石が磁力を受けて、モータロータ4がモータシャフト5と一体に回転するようになっている。
図1に示すように、レゾルバ11は、モータケース2の内側において、モータロータ4と本体ベース板6との間に配置される。レゾルバ11は、レゾルバロータ12と、レゾルバロータ12に所定の隙間を介し対向して配置されたレゾルバステータ13とを含む。
図3に、レゾルバの位置検出制御をブロック図で示す。
レゾルバ11は、大きく回路部63とセンサ部62に分けられる。回路部63において、基準クロック発生器55は、分周回路56に接続している。また、分周回路56は、カウンタ57に接続している。また、カウンタ57は、D/Aコンバータ58と分周回路59に接続している。また、D/Aコンバータ58は、励磁コイルFに接続している。また、カウンタ57は、分周回路59に接続している。
また、分周回路59は、正弦波用の同期検波器51、及び余弦波用の同期検波器52に接続している。また、同期検波器51は、積分回路53に接続している。また、同期検波器52は、積分回路54に接続している。また、積分回路53と積分回路54は、演算機60に接続している。
センサ部62において、正弦波コイルSは、同期検波器51に接続している。また、余弦波コイルCは、同期検波器52に接続している。励磁コイルFは、D/Aコンバータに接続している。レゾルバロータ12は、電気的接続を有していない。
次に、正弦波コイルS、余弦波コイルC、及び励磁コイルFの構造について、詳細に説明する。図4に、レゾルバステータ13の構造を斜視図で示す。
図4に示すように、最下層には、中空円盤状のステータベース平板Eが配置されている。ステータベース平板Eの上には、等中心角(15度)で24個の凸部B1〜B24が形成されている。ステータベース平板Eの材質は、工業用ナイロンを使用しており、凸部B1〜B24は、切削加工により形成している。
ナイロンを材質としているのは、本実施例では、300KHz以上の高周波信号で励磁しているため、金属では渦電流が発生してしまい、磁束がほとんど通らないからである。ナイロンならば、渦電流が発生しないため、磁束が通ると共に、機械的な強度も確保できる。
図4の構成を3組に分けた説明図を、図5(a)〜(c)に示す。図5(a)〜(c)においては、見やすくするために、図4の円周上に配置されたコイルを直線上で表現している。
図5(a)は、検出コイルの一部である正弦波コイルS1〜S24の構成を示している。
第1凸部B1には、導線が図4を上から見て時計回りの方向(以下、順方向という。)に3回巻かれたコイルである第1正弦波コイルS1が巻回されている。第2凸部B2には、導線が順方向に8回巻かれたコイルである第2正弦波コイルS2が巻回されている。第3凸部B3には、導線が順方向に11回巻かれたコイルである第3正弦波コイルS3が巻回されている。第4凸部B4には、導線が順方向に11回巻かれたコイルである第4正弦波コイルS4が巻回されている。第5凸部B5には、導線が順方向に8回巻かれたコイルである第5正弦波コイルS5が巻回されている。第6凸部B6には、導線が順方向に3回巻かれたコイルである第6正弦波コイルS6が巻回されている。
さらに、第7凸部B7には、導線が図4を上から見て反時計回りの方向(以下、逆方向という。)に3回巻かれたコイルである第7正弦波コイルS7が巻回されている。第8凸部B8には、導線が逆方向に8回巻かれたコイルである第8正弦波コイルS8が巻回されている。第9凸部B9には、導線が逆方向に11回巻かれたコイルである第9正弦波コイルS9が巻回されている。第10凸部B10には、導線が逆方向に11回巻かれたコイルである第10正弦波コイルS10が巻回されている。第11凸部B11には、導線が逆方向に8回巻かれたコイルである第11正弦波コイルS11が巻回されている。第12凸部B12には、導線が逆方向に3回巻かれたコイルである第12正弦波コイルS12が巻回されている。
図5(b)は、検出コイルの一部である余弦波コイルC1〜C24を示している。
第1凸部B1には、導線が図4を上から見て時計回りの方向(以下、順方向という。)に11回巻かれたコイルである第1余弦波コイルC1が巻回されている。第1余弦波コイルC1は、第1正弦波コイルS1と同じ箇所に巻回されている。以下、同様である。
第2凸部B2には、導線が順方向に8回巻かれたコイルである第2余弦波コイルC2が巻回されている。第3凸部B3には、導線が順方向に3回巻かれたコイルである第3余弦波コイルC3が巻回されている。第4凸部B4には、導線が逆方向に3回巻かれたコイルである第4余弦波コイルC4が巻回されている。第5凸部B5には、導線が逆方向に8回巻かれたコイルである第5余弦波コイルC5が巻回されている。第6凸部B6には、導線が逆方向に11巻かれたコイルである第6余弦波コイルC6が巻回されている。
さらに、第7凸部B7には、導線が逆方向に11回巻かれたコイルである第7余弦波コイルC7が巻回されている。第8凸部B8には、導線が逆方向に8回巻かれたコイルである第8余弦波コイルC8が巻回されている。第9凸部B9には、導線が逆方向に3回巻かれたコイルである第9余弦波コイルC9が巻回されている。第10凸部B10には、導線が順方向に3回巻かれたコイルである第10余弦波コイルC10が巻回されている。第11凸部B11には、導線が順方向に8回巻かれたコイルである第11余弦波コイルC11が巻回されている。第12凸部B12には、導線が順方向に11回巻かれたコイルである第12余弦波コイルC12が巻回されている。
図5(c)は、励磁コイルFを示している。
ステータ平板Eの外周部を取り囲んで、励磁コイルFが巻回されている。ステータ平板Eの外周部に励磁コイルFを巻回しているのは、全ての検出コイル(正弦波コイルS、余弦波コイルC)に対して、同一方向かつ均一な磁束を付与するためである。
本実施例では、ステータ平板Eの外周部に励磁コイルFを巻回しているが、図22に示すように、全ての凸部Bの外周部に励磁コイルFを巻回しても良い。また、図23に示すように、全ての凸部の各々に対して、各別に励磁コイルFを同一方向に同じ巻き数となるように巻回しても良い。また、全周に配置された凸部Bを4分割等して、分割した凸部Bの外周に励磁コイルFを巻回しても良い。
図5(a)、(b)、(c)では、電気角で0度から360度(機械角で0度から180度)の部分について説明したが、本回転角センサは、2Xタイプであり、電気角で360度から720度(機械角で180度から360度)の部分については、電気角で0度から360度(機械角で0度から180度)の部分の繰り返しである。
4個の励磁コイルF1〜F4は、導線が全て順方向に巻回されているため、導線に励磁電流を通電すると、全周において、同じ方向に均一に磁束が発生する。
図6に、全周において同じ方向に均一な磁束を受けたときに、正弦波コイルS1からS12で発生する検出電流ASを示す。図に示すように、正弦波コイルSの導線の巻数と巻方向とを、S1〜S12で順次変化させているため、検出電流ASは、正弦波となる。すなわち、正弦波コイルS1で発生する検出電流AS1の大きさは、検出電流ASの正弦波曲線と一致する大きさにしている。同様に、正弦波コイルS2〜S12で発生する検出電流AS2〜AS12の大きさは、検出電流ASの正弦波曲線と一致する大きさにしている。
図7に、全周において同じ方向に均一な磁束を受けたときに、余弦波コイルC1からC12で発生する検出電流ACを示す。図に示すように、余弦波コイルCの導線の巻数と巻方向とを、C1〜C12で順次変化させているため、検出電流ACは、正弦波と90度位相のずれを有する余弦波となる。すなわち、余弦波コイルC1で発生する検出電流AC1の大きさは、検出電流ACの正弦波曲線と一致する大きさにしている。同様に、正弦波コイルC2〜C12で発生する検出電流AC2〜AC12の大きさは、検出電流ACの正弦波曲線と一致する大きさにしている。
次に、レゾルバロータ12の構造について図2を用いて説明する。
レゾルバロータ12は、非磁性導電体金属であるSUS305を材料として、円形平板の2箇所に切欠部12bが形成され、2箇所の非磁性導電体部12aを備えている。2箇所の切欠部12bと、2箇所の非磁性導電体部12aは、各々が90度の角度で形成されている。
レゾルバロータ12には、平板部の中央にプレス絞り加工で形成された中空状の凸部が形成されている。レゾルバロータ12は、凸部12cの中空部により、シャフト5の外周に圧入固定されている。凸部と平板部との直角度は精度良く形成しているので、レゾルバロータ12の平板部と、レゾルバステータ13の平板との平行度は精度良く構成されているため、両者の間隔も一定にされている。
レゾルバロータ12は、本実施例では、SUS305を使用しているが、非磁性体金属であれば、SUS304、アルミニウム、真鍮等を用いても良い。
レゾルバロータ12は、90度で4分割した箇所のうち、対向する2箇所に切欠部12bと非磁性導電体部12aが形成されており、正弦波コイルSと余弦波コイルCが、90度で分割した4箇所に分割コイルを有するので、2Xの検出コイルを構成している。
次に、上記構成を有するレゾルバ11の作用について説明する。
図3に示す制御回路において、基準クロック発生器55は、32MHzの高周波の基準クロックを生成する。分周回路56は、周波数分割回路とも呼ばれ、基準クロック発生器55で生成した高い周波数のクロックを、低周波のクロックに変換する回路である。分周回路56は、32MHzの基準クロックを500kHzの周波数に分周する。カウンタ57は、64個のパルスをカウントし、D/Aコンバータ58に対して、64個のパルスを1周期として出力する。
D/Aコンバータ58は64個のパルスを1周期として、振幅変調させることにより、500kHz/64=7.8125kHzの正弦波励磁信号を作成し、励磁コイルFを励磁する。励磁コイルFに正弦波励磁信号が通電されることにより、磁界が発生し、検出コイルである正弦波コイルSと余弦波コイルCに誘起電流である検出電流が流れる。この作用については、後で詳細に説明する。
分周回路59は、カウンタ57のカウント値を受けて、必要な検出タイミングで、同期検波器51、52に、検出タイミング信号を入力する。
同期検波回路51は、分周回路59のタイミングで、正弦波コイルSから入力された検出信号を読み出し、つまり、同期検波し、積分回路53に送る。積分回路53は、同期検波器51の出力を平滑化する。積分回路53の出力は、演算機60に送られる。
ここで、同期検波及び積分を行っている理由は、本実施の形態では、500kHzの搬送波を振幅変調して、7.8125kHzの信号波としているので、検出信号には搬送波の周波数成分が含まれる。検出信号から搬送波の周波数成分を諸居するため、同期検波及び積分を行っているのである。
同様に、余弦波用の同期検波回路52は、分周回路59のタイミングで、余弦波コイルCから入力された検出信号を読み出し、つまり、同期検波して、積分回路54に送る。積分回路54は、同期検波器51の出力を平滑化する。積分回路54の機能は、積分回路53と同じである。積分回路54の出力は、演算機60に送られる。
演算機60は、積分回路53から入力した正弦波コイルSの積分回路出力と、積分回路54から入力した余弦波コイルCの積分回路出力との比を求め、その比を角度データ61として、出力する。振幅式レゾルバでは、ある瞬間の電気角における、正弦波コイルSの積分回路出力と、余弦波コイルCの積分回路出力との比は、電気角と一義的に対応しているため、その比を角度データとして得れば、現在のレゾルバロータ12の角度を測定することができる。
次に、励磁コイルF、レゾルバロータ12、正弦波コイルS、及び余弦波コイルCの作用を説明する。
図14(a)に、ある時間におけるレゾルバステータ13(ステータベース平板30、励磁コイルF、正弦波コイルS、余弦波コイルC)と、レゾルバロータ12(切欠部12b、非磁性導電体部12a)の位置関係を示す。実際は、円形状のグラフとなるのであるが、見やすいように直線上のグラフとしている。
横軸にとった電気角は360度(2Xコイルなので機械角は180度)である。レゾルバステータ13は、ステータベース平板30の上に、励磁コイルF、正弦波コイルS、及び余弦波コイルCが形成されている。レゾルバロータ12は、2箇所に、各々電気角で180度分(2Xコイルなので機械角は90度)の範囲に切欠部12bと非磁性導電体部12aが交互に形成されている。
図12に、図14(a)のうち、レゾルバロータ12の切欠部12bがある部分における断面を示す。
励磁コイルFに、D/Aコンバータ58から、500kHzの搬送波により、振幅変調された7.8125kHzの信号波が入力すると、その電流値に応じて、正方向(励磁コイルで発生する磁束の方向を言う。)の磁束IAが発生する。磁束IAの発生により、正弦波コイルS及び余弦波コイルCに誘起電圧が発生する。
一方、図13は、レゾルバロータ12の非磁性導電体部12a部分における断面を示している。
レゾルバロータ12では、非磁性導電体部12aが、正弦波コイルSと余弦波コイルCに対向している。励磁コイルFに、D/Aコンバータ58から、500kHzの搬送波により、振幅変調された7.8125kHzの信号波が入力すると、その電流値に応じて、正方向(励磁コイルで発生する磁束の方向を言う。)の磁束IAが発生する。
しかし、非磁性体金属である非磁性導電体部12aに磁束IAが入ると、非磁性導電体部12aの表面に渦電流が発生する。そして、発生した渦電流により、負方向(励磁信号で発生する磁束の方向に対して逆方向を言う。)の磁束IBが発生する。この磁束IBにより、励磁コイルFで発生した正方向の磁束IAが打ち消されるため、全体としての磁束は、図12の場合と比較して、ほとんど無くなってしまう。
したがって、図14(a)の状態では、切欠部12bと重なる領域(電気角160度から340度まで)のみ磁束IAが発生するとみなすことができる。
正弦波コイルSにおいては、図6に示すように、正弦波コイルS1〜S12で各々誘起電圧が発生する。したがって、正弦波コイルSに発生する誘起電圧は、各誘起電圧が積分されたものであり、図14(a)に示す誘起電圧S´となる。
同様に、余弦波コイルCにおいては、図7に示すように、余弦波コイルC1〜C12で各々誘起電圧が発生する。したがって、正弦波コイルCに発生する誘起電圧は、各誘起電圧が積分されたものであり、図14(a)に示す誘起電圧C´となる。
図14(b)に、磁束IAにより、正弦波コイルSで発生する誘起電圧(検出電圧)MA、余弦波コイルCで発生する誘起電圧(検出電圧)MBを示す。
図14(c)に、(a)の波形S´のみを取り出して表す。電気角160度から180度までの範囲では、MSA1で示す面積のプラスの誘起電圧(+MSA1)が発生し、電気角180度から340度までの範囲では、MSA2で示すマイナスの誘起電圧(−MSA2)が発生する。したがって、正弦波コイルSで発生する誘起電圧MA=+MSA1−MSA2である。これを図14(b)に示す。
一方、図14(d)に、(a)の波形C´のみを取り出して表す。電気角160度から270度までの範囲では、MSB1で示す面積のマイナスの誘起電圧(−MSB1)が発生し、電気角270度から340度までの範囲では、MSB2で示すプラスの誘起電圧(+MSB2)が発生する。したがって、余弦波コイルCで発生する誘起電圧の総量MB=+MSB2−MSB1である。これを図14(b)に示す。図10(b)に示す誘起電圧MA、誘起電圧MBは、電圧計で計測される実際の計測値である。
次に、正弦波コイルSで発生する誘起電圧MAについて、積分回路53により高周波成分をなまして、MAAを求める。また、余弦波コイルCで発生する誘起電圧MBについて、積分回路54により高周波成分をなまして、MBBを求める。
上記では、磁束IAの発生により、正弦波コイルS及び余弦波コイルCに誘起電圧MA、MBが発生することを説明したが、励磁コイルFに入力される励磁信号の位相に応じて、磁束IAの向き及び大きさは周期的に変化する。これにより、正弦波コイルS及び余弦波コイルCに発生する誘起電圧(検出信号)も周期的に変動する。ここで、同期検波器51、52及び積分回路53、54にて、検出信号に含まれる上記周波数成分のうち、搬送波の成分を除去し、平滑化する。そして、演算気60が積分回路53と積分回路54の書く出力の比(誘起電圧の比 MA/MBに等しい)を算出する。この比により、レゾルバステータ13に対するレゾルバロータ12の角度変位を求めることができる。演算器60は、上記比を角度データ61として出力する。
レゾルバロータ12が回転したときのレゾルバ11の作用を図15に示す。図15のグラフは、横軸が電気角(−90度〜360度)と機械角(−45度〜180度)であり、縦軸が、所定の方向の磁束IAが発生したときの正弦波コイルS及び余弦波コイルCの出力値である。本実施の形態のレゾルバ11は、2Xのものなので、電気角は機械角の2倍となっている。SAが正弦波コイルSの出力カーブであり、SBが余弦波コイルCの出力カーブである。
図16(a)に、ロータ角度T1における、正弦波コイルSと非磁性導電体部12a(12aA、12aB)との位置関係を示し、(b)に余弦波コイルCと非磁性導電体部12a(12aA、12aB)との位置関係を示す。
ロータ角度T1においては、正弦波コイルSの24個の正弦波コイルS1〜S24のうち、S22〜S3、S10〜S15の全ての領域が、レゾルバロータ12の切欠部12bに対向している。そして、S4〜S9、S16〜S21の全ての領域が、非磁性導電体部12a(12aA、12aB)に対向している。
励磁コイルFにより発生する磁束IAは、全ての領域で同じ方向で均一なので、正弦波コイルS1〜S3と正弦波コイルS10〜S12では、絶対値の等しい逆向きの誘起電圧が発生する。同様に、正弦波コイルS13〜S15と正弦波コイルS22〜S24では、絶対値の等しい逆向きの誘起電圧が発生する。
一方、非磁性導電体部12a(12aA、12aB)の領域では、磁束IAが、渦電流により発生する磁束IBで打ち消されるため、正弦波コイルS4〜S9、及びS16〜S21に誘起電圧が発生しない。そのため、正弦波コイルSで発生する誘起電圧はゼロ(SAT1)となる。
本実施の形態では、正弦波コイルSの誘起電圧値を得るために、図3に示す同期検波器51及び積分回路53により、誘起電圧の搬送波成分を除去し、信号を平滑化している。
一方、ロータ角度T1においては、余弦波コイルCの24個の余弦波コイルC1〜C24のうち、C22〜C3、及びC10〜C15の全ての領域が、レゾルバロータ12の切欠部12b(12bA、12bB)に対向している。そして、C4〜C9、及びC16〜C21の全ての領域が、非磁性導電体部12a(12aA、12aB)に対向している。
励磁コイルFにより発生する磁束IAは、全ての領域で同じ方向で均一なので、正弦波コイルC22〜C3では、最大の誘起電圧が発生する。同様に、余弦波コイルC10〜C15では、最大の誘起電圧が発生する。
一方、非磁性導電体部12a(12aA、12aB)の領域では、磁束IAが、渦電流により発生する磁束IBで打ち消されるため、余弦波コイルC4〜C9、及びC16〜C22では、誘起電圧は発生しない。そのため、余弦波コイルCで発生する誘起電圧は最大(SBT1)となる。
本実施の形態では、余弦波コイルCの誘起電圧値を得るために、図4に示す同期検波器52及び積分回路54により、誘起電圧の搬送波成分を除去し、信号を平滑化している。
図17(a)に、ロータ角度T2における、正弦波コイルSと非磁性導電体部12a(12aA、12aB)との位置関係を示し、(b)に余弦波コイルCと非磁性導電体部12a(12aA、12aB)との位置関係を示す。ロータ角度T1から図17に示す矢印Pの方向に図示しないレゾルバロータ12が電気角で240度(機械角で120度)回転した状態である。
ロータ角度T2においては、正弦波コイルSの24個の正弦波コイルS1〜S24のうち、S6〜S11、及びS18〜S23の全ての領域が、レゾルバロータ12の切欠部12bに対向している。そして、S12〜S17、及びS24〜S5の全ての領域が、非磁性導電体部12a(12aA、12aB)に対向している。
励磁コイルFにより発生する磁束IAは、全ての領域で同じ方向で均一なので、正弦波コイルS6〜S11と正弦波コイルS18〜S23では、逆向きの誘起電圧が発生する。
一方、非磁性導電体部12a(12aA、12aB)の領域では、磁束IAが、渦電流により発生する磁束IBで打ち消されるため、正弦波コイルSに誘起電圧が発生しない。そのため、正弦波コイルSの出力値は、それらの演算値(SAT2)となる。
ロータ角度T2においては、余弦波コイルCの24個の余弦波コイルC1〜C24のうち、C6〜C11、及びC18〜C23の全ての領域が、レゾルバロータ12の切欠部12bに対向している。そして、C12〜C17、及びC24〜C5の全ての領域が、非磁性導電体部12a(12aA、12aB)に対向している。
励磁コイルFにより発生する磁束IAは、全ての領域で同じ方向で均一なので、余弦波コイルC6〜C11と余弦波コイルC18〜C23では、逆向きの誘起電圧が発生する。
一方、非磁性導電体部12a(12aA、12aB)の領域では、磁束IAが、渦電流により発生する磁束IBで打ち消されるため、余弦波コイルCに誘起電圧が発生しない。そのため、余弦波コイルCの出力値は、それらの演算値(SBT2)となる。
ロータ角度T1において、演算機60が、正弦波コイルSに発生した誘起電圧の積分値SAT1、及び余弦波コイルCで発生した誘起電圧の積分値SBT1の比(SAT1/SBT1)を算出する。SAT1/SBT1より、ロータ角度T1におけるレゾルバステータ13に対するレゾルバロータ12の角度変位を求めることができる。
演算機60は、SAT1/SBT1を角度データ61として、出力する。
同様に、ロータ角度T2において、演算機60が、正弦波コイルSに発生した誘起電圧の積分値SAT2、及び余弦波コイルCで発生した誘起電圧の積分値SBT2の比(SAT2/SBT2)を算出する。SAT2/SBT2より、ロータ角度T2におけるレゾルバステータ13に対するレゾルバロータ12の角度変位を求めることができる。
演算機60は、SAT2/SBT2を角度データ61として、出力する。
図18に、本実施例のレゾルバ11の実験データを示す。横軸に、本実施例のレゾルバ11と、比較例のレゾルバをとり、縦軸に、出力電圧とS/N比をとっている。比較例のレゾルバは、レゾルバロータとして、磁性導電体材料を用いて、レゾルバ11と同じ切欠部を形成したものである。
本実施例のレゾルバ11では、出力電圧A1が250mV、ノイズA2が4.5mVであり、S/N比A3は、約55である。比較例のレゾルバでは、出力電圧B1が150mV、ノイズB2が19mVであり、S/N比B3は、約8である。
上記実験により、レゾルバロータとして磁性導電性材料を用いた比較例のレゾルバにおいても、回転角センサとして実用可能であることが確認でき、同時に、レゾルバロータとして、非磁性導電体材料を用いたレゾルバ11では、S/N比が非常に高く、回転角センサとして優れた特性を有することが確認できた。
図8に、図5で示した正弦波コイルSと余弦波コイルCの巻回方法の第1変形例を示す。図8には、正弦波コイルSを示す。
第1凸部B1、第2凸部B2、第3凸部B3、第4凸部B4、第5凸部B5、第6凸部B6を全て回って、3巻の導線SA1が巻回されている。第2凸部B2、第3凸部B3、第4凸部B4、第5凸部B5を回って、5巻の導線SA2が巻回されている。第3凸部B3と第4凸部B4を回って、3巻の導線SA3が巻回されている。
これにより、第1凸部B1を巻回する導線の巻き数は3巻であり、第2凸部B2を巻回する導線の巻き数は8巻であり、第3凸部B3を巻回する導線の巻き数は11巻であり、第4凸部B4を巻回する導線の巻き数は11巻であり、第5凸部B5を巻回する導線の巻き数は8巻であり、第6凸部B6を巻回する導線の巻き数は6巻である。
図9に、図5で示した正弦波コイルSと余弦波コイルCの巻回方法の第2変形例を示す。図9には、正弦波コイルSを示す。
第1凸部B1、第2凸部B2、第3凸部B3を回って、3巻の導線SB1が巻回されている。第4凸部B4、第5凸部B5、第6凸部B6を回って、3巻の導線SB2が巻回されている。第2凸部B2と第3凸部B3を回って、5巻の導線SB3が巻回されている。第4凸部B4と第5凸部B5を回って、5巻の導線SB4が巻回されている。第3凸部B3には、3巻の導線SB5が巻回されている。第4凸部B4には、3巻の導線SB6が巻回されている。
これにより、第1凸部B1を巻回する導線の巻き数は3巻であり、第2凸部B2を巻回する導線の巻き数は8巻であり、第3凸部B3を巻回する導線の巻き数は11巻であり、第4凸部B4を巻回する導線の巻き数は11巻であり、第5凸部B5を巻回する導線の巻き数は8巻であり、第6凸部B6を巻回する導線の巻き数は6巻である。
図10に、図5で示した正弦波コイルSと余弦波コイルCの巻回方法の第1変形例を示す。図10には、正弦波コイルSを示す。
第1凸部B1と第2凸部B2を回って、3巻の導線SC1が巻回されている。第3凸部B3と第4凸部B4を回って、3巻の導線SC2が巻回されている。第5凸部B5、第6凸部B6を回って、3巻の導線SC3が巻回されている。
第2凸部B2と第3凸部B3を回って、5巻の導線SC4が巻回されている。第4凸部B4と第5凸部B5を回って、5巻の導線SC5が巻回されている。第3凸部B3と第4凸部B4を回って、3巻の導線SC6が巻回されている。
これにより、第1凸部B1を巻回する導線の巻き数は3巻であり、第2凸部B2を巻回する導線の巻き数は8巻であり、第3凸部B3を巻回する導線の巻き数は11巻であり、第4凸部B4を巻回する導線の巻き数は11巻であり、第5凸部B5を巻回する導線の巻き数は8巻であり、第6凸部B6を巻回する導線の巻き数は6巻である。
図11に、レゾルバロータ12の変形例を示す。図11のレゾルバロータ12は、図2に示す切欠部12bの代わりに、非磁性金属であるSUS305の表面に、磁性体粉末を塗布乾燥させて磁性体部12dA、12dBを形成している。これにより、非磁性金属部12cA、12cBと磁性体部12dA、12dBとが、90度ずつ交互に形成されている。
磁性体部12dA、12dBの作用は、切欠部12bA、12bBと同じなので、詳細な説明を割愛する。
以上詳細に説明したように、本実施例のレゾルバ11によれば、励磁信号が入力される励磁コイルFと検出信号を出力する検出コイル(正弦波コイルSと余弦波コイルC)とを備えるレゾルバステータ13と、レゾルバステータ13に対向した位置にあって回転するレゾルバロータ12と、を有する回転角センサであって、レゾルバロータ12が平板状のロータ平板であること、レゾルバステータ13は、ステータ平板Eと、ステータ平板E上に周方向に一定間隔で形成された複数の凸部Bを有すること、ステータ平板Eの外周部に、励磁用導線が巻回されて励磁コイルFが形成されていること、凸部Bに順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する正弦波コイルSが、凸部Bに形成されていること、凸部Bに順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する余弦波コイルCが、凸部Bに形成されていること、を特徴とするので、ロータ平板上に凹凸を形成せずに、検出コイル全体として、適切な検出信号を得ることができる。これにより、S/N比を向上させることができる。
特許文献2の技術と比較して、ロータリィトランスを必要としないため、S/N比を高くできる。特許文献2の技術では、S/N比が4程度であったのを、本実施の形態では、S/N比を50以上とすることができた。
すなわち、特許文献1のようなVR型レゾルバにおいては、全周で同時に信号を得るために、全周において、レゾルバロータとレゾルバステータとの間のギャップを周期的に変化させる必要があった。しかし、本実施例では、検出コイルS、Cの巻線位置自体を、同じ方向を向いた一定量の磁束が作用したときに、磁束通過する範囲の変化により、正弦波コイルSの出力信号が正弦波状に変化し、かつ余弦波コイルCの出力信号が余弦波状に変化するため、レゾルバロータ12とレゾルバステータ13との間のギャップが一定であっても、正弦波コイルS及び余弦波コイルCで発生する電流が打ち消しあうことがないため、レゾルバロータ12の表面に凹凸を形成する必要がない。
また、ロータ平板が非磁性導電体で形成されていること、ロータ平板に、所定の周期で切欠部12bA、12bBが形成されていること、を特徴とするので、直径方向の寸法を小さくすることができる。また、ロータ平板上に凹凸を形成する必要がないため、コストを低減することができる。
励磁コイルF、及び検出用コイル(正弦波コイルSと余弦波コイルC)が、ロータの切欠部12bA、12bBに対向しているときには、検出用コイルS、Cに誘起電圧が発生するが、励磁コイルF・検出用コイルS、Cが、ロータの非磁性導電体部12aA、12aBに対向しているときには、検出用コイルS、Cに誘起電圧ほとんど発生しないため、検出用コイルS、Cで発生する誘起電圧値により、回転角度を検出することができる。これにより、S/N比を向上させることができる。
すなわち、励磁コイルに励磁信号(正弦波信号)が入力されると、励磁コイルで正方向の所定量の磁束が発生する。本出願では、励磁コイルに正弦波信号が入力されたときに励磁コイルFで発生する磁束IAの方向を、正方向とする。
励磁コイルF・検出用コイルS、Cに対して切欠部12bA、12bBが対向している位置においては、励磁コイルFで発生する磁束IAが検出コイルS、Cを通過して、検出コイルS、Cで誘導電圧が発生する。
一方、ロータの非磁性導電体部12aA、12aBが対向している検出用コイルS、Cでは、検出電圧は流はほとんど発生しない。その理由は、励磁コイルFで発生した磁束IAにより非磁性導電体部12aA、12aBでは、表面に渦電流が発生する。そして、発生した渦電流により、負方向(正方向と逆方向)の磁束IBが発生する。励磁コイルで発生した正方向の磁束IAと、渦電流により発生した負方向の磁束IBとが打ち消しあうため、検出コイルS、Cに誘起電圧が発生しないのである。
また、本実施の形態では、500kHzの搬送波を振幅変調して、7.8125kHzの信号波を作成し、その信号波により角度検出を行っており、搬送波による誘起電流値を積分しているので、モータノイズ(10kHz付近が多い)の影響を、搬送波が受けにくいため、S/N比を高くできる。
また、500kHzの高周波を使用しているため、検出コイルの巻き数を少なくでき、平板形状にできるため、特許文献1の技術と比較して、レゾルバの軸心方向の寸法を短くすることができる。
また、本実施の形態では、検出コイルを2X化(偶数極化)しているため、アキシャル方向のギャップで使用する場合に、軸の傾きにより発生する出力信号の誤差を平準化できる。
本実施例のレゾルバ11は、500kHzという高周波を搬送波として、500kHz/64=7.8125kHzの信号波を使用しているため、検出コイルの巻数を7巻きという少ない巻数にすることができている。そして、7巻きと巻数が少ないので、平板上に渦巻状にコイル導線を形成できるため、各導線コイルの位置を、同じ方向を向いた均一な磁束が作用したときに、レゾルバロータ12の角度に応じて、磁束の通過する範囲を変えることにより、正弦波状あるいは余弦波状の検出信号を出力するように配置できたのである。また、レゾルバステータ13とレゾルバロータ12とを、各々平板状に形成し、平行な位置に対向させて配置できたのである。
そして、(A)検出コイル(正弦波コイルS、余弦波コイルC)の巻線(コイル導線)位置自体を、同じ方向を向いた均一な磁束が作用したときに、レゾルバロータ12の角度に応じて、磁束の通過する範囲を変えることにより、正弦波状あるいは余弦波状の検出信号を出力するように配置でき、(B)励磁信号として同じ方向のみの磁束を発生させ、(C)レゾルバステータ13の励磁コイルFと、検出コイル(正弦波コイルS、余弦波コイルC)と、レゾルバロータ12とを、対向して配置しているので、レゾルバロータとレゾルバステータとの間のギャップが一定であっても、検出コイル(正弦波コイルS、余弦波コイルC)で発生する電流が打ち消しあうことがないため、レゾルバロータ12の表面に凹凸を形成する必要がない。
従来、特許文献1のようなVR型レゾルバでは、レゾルバロータの外周を、正弦波カーブに成形することにコストがかかり問題となっていた。本実施例では、レゾルバロータ12に正弦波カーブを形成する必要がないため、大きなコストダウンを実現することができた。
次に、参考例を示す。図19にレゾルバステータ13を示す。レゾルバステータ13の構成は、図4に示す、正弦波コイルSと余弦波コイルCの構成と同じである。本参考例では、正弦波コイルSと余弦波コイルCとで2励磁の励磁コイル(励磁正弦波コイルFSと励磁余弦波コイルFC)を構成している。検出用コイルは、レゾルバステータ13には、形成されていない。レゾルバステータ13の中心孔近くには、円筒状の凸部BL1が形成され、凸部BL1の外周面に導線が巻回され、ロータリィトランスL1を形成している。
図19にレゾルバロータ12を示す。レゾルバロータ12の表面には、機械角で90度毎に4個の凸部FF1〜FF4が形成され、各凸部FF1〜FF4の外周に、検出用コイルである、検出コイルK1〜K4が同じ方向に同じ巻数で巻回されている。また、中心孔近くには、円筒状の凸部BL2が形成され、凸部BL2の外周面に導線が巻回され、ロータリィトランスL2を形成している。
このレゾルバロータ12とレゾルバステータ13の作用を説明する。励磁正弦波コイルFSと励磁余弦波コイルFCに励磁電流が流されると、正弦波状の磁束密度を有する磁束と、余弦波状の磁束密度を有する磁束とが発生する。
これらの磁束により、検出コイルK1〜K4においては、回転しているレゾルバロータ12の回転位置に応じて、所定の誘起電流が発生する。
この誘起電流の大きさを測定することにより、レゾルバロータ12の位置を測定することができる。
上記参考例によれば、レゾルバステータ13の、励磁正弦波コイルFSと励磁余弦波コイルFCとを、巻線コイルで形成することができるため、コストダウンを図ることができる。
すなわち、励磁信号が入力される励磁正弦波コイルFSと励磁余弦波コイルFCを備えるレゾルバステータ13と、レゾルバステータ13に対向した位置にあって回転し、検出信号を出力する検出コイルK1〜K4を備えるレゾルバロータ12と、を有する回転角センサであって、レゾルバステータ13は、ステータ平板Eと、ステータ平板上Eに周方向に一定間隔で形成された複数の凸部B1〜B24を有すること、凸部B1〜B24に順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する励磁正弦波コイルFSが、凸部B1〜B24に形成されていること、凸部B1〜B24に順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する励磁余弦波コイルFCが、凸部B1〜B24に形成されていること、を特徴とするので、構造がシンプルであり、多巻化しやすく、S/N比が向上する。
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することができる。
例えば、本実施の形態では、機械角360度を24個の凸部により構成したが、36個やそれ以上に分割しても良い。その方がより精度の良い回転角センサを得ることができる。
また、本実施の形態では、振幅式のレゾルバについて説明したが、本発明はレゾルバの構造に関するものであり、位相差式レゾルバに適用することもできる。
また、実施の形態では、レゾルバステータ13をナイロン製としているが、凸部B1〜B24の中心位置に、磁性金属BB1〜BB24が埋め込んでも良い。ただし、磁性金属としては、ニッケル・亜鉛フェライト等の渦電流の発生しにくいものを使用する必要がある。
11 レゾルバ
12 レゾルバロータ
12a 非磁性導電体部
12b 切欠部
13 レゾルバステータ
S 正弦波コイル
C 余弦波コイル
F 励磁コイル
30 ステータベース平板

Claims (9)

  1. 励磁信号が入力される励磁コイルと検出信号を出力する検出コイルとを備えるステータと、前記ステータに対向した位置にあって回転するロータと、を有する回転角センサにおいて、
    前記ロータが平板状のロータ平板であること、
    前記ステータは、ステータ平板と、前記ステータ平板上に周方向に一定間隔で形成された複数の凸部を有すること、
    前記ステータ平板の外周または前記凸部に、励磁用導線が巻回されて前記励磁コイルが形成されていること、
    前記凸部に順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する検出用正弦波コイルが、前記凸部に形成されていること、
    前記凸部に順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する検出用余弦波コイルが、前記凸部に形成されていること、
    を特徴とする回転角センサ。
  2. 請求項1に記載する回転角センサにおいて、
    前記ロータ平板が非磁性導電体で形成されていること、
    前記ロータ平板に、所定の周期で切欠部が形成されていること、
    を特徴とする回転角センサ。
  3. 請求項1に記載する回転角センサにおいて、
    前記ロータ平板が非磁性導電体で形成されていること、
    前記ロータ平板に、所定の周期で磁性体部が形成されていることを特徴とする回転角センサ。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、
    前記検出用正弦波コイルが、各前記凸部に各別に巻回されていること、
    前記検出用余弦波コイルが、各前記凸部に各別に巻回されていること、
    を特徴とする回転角センサ。
  5. 請求項1乃至請求項3に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、
    前記検出用正弦波コイルが、複数の前記凸部を巻回していること、
    前記検出用余弦波コイルが、複数の前記凸部を巻回していること、
    を特徴とする回転角センサ。
  6. 請求項1乃至請求項5に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、
    前記励磁コイルの導線の巻数及び巻き方向が同じであり、円周方向に単一極性に配置されていること、
    を特徴とする回転角センサ。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載する回転角センサのいずれか1つにおいて、
    前記ステータ平板と前記凸部が、ナイロンを材質として一体に形成されていること、
    を特徴とする回転角センサ。
  8. 請求項7に記載する回転角センサにおいて、
    前記凸部の中心位置に磁性体金属を埋め込んでいること、
    を特徴とする回転角センサ。
  9. 励磁信号が入力される励磁コイルを備えるステータと、前記ステータに対向した位置にあって回転し、検出信号を出力する検出コイルを備えるロータと、を有する回転角センサにおいて、
    前記ステータは、ステータ平板と、前記ステータ平板上に周方向に一定間隔で形成された複数の凸部を有すること、
    前記凸部に順次巻回される巻数が、正弦波状に変化する励磁用正弦波コイルが、前記凸部に形成されていること、
    前記凸部に順次巻回される巻数が、余弦波状に変化する励磁用余弦波コイルが、前記凸部に形成されていること、
    を特徴とする回転角センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107045071A (zh) * 2016-02-08 2017-08-15 罗伯特·博世有限公司 用于确定旋转元件的至少一个旋转特性的传感器装置和方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0953909A (ja) * 1995-08-10 1997-02-25 Tadatoshi Goto 誘導型回転位置検出装置

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