JP4001990B2 - ポリカーボネートフィルムの回収方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを透明性を損なうことなく回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶液流延法とは、高分子樹脂を溶剤に溶かした液(ドープ)をダイより押し出して支持体上に流延した後、乾燥して溶剤を留去し、支持体より剥離してフィルムを得る製造法である。
【0003】
この溶液流延法で製膜したフィルムは、高分子樹脂を溶融することによりフィルムに製膜する方法よりも熱劣化物が少なく、プラスチック液晶セル用基板や位相差補償板等の光学用途として利用されている。なお光学用途は一般に高透明であることが要求され、フィルムヘーズを低くする必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
溶液流延法ポリカーボネートフィルム製造工程の中で、製品ロール以外の製品にはならない耳の部分(製品の端の部分)や、製品にはならない不良フィルムやロールが発生する。これらの処置としては、回収再利用しない場合や、溶液流延法ポリカーボネートフィルム製造以外の用途に再利用する場合があるが、溶液流延法ポリカーボネートフィルム製造工程の中で回収再利用するほうが、製造コストを下げかつ資源を有効利用する立場から好ましい。
【0005】
溶液流延法ポリカーボネートフィルムとして回収するためには、ポリカーボネートフィルムを破砕した後に、溶剤に溶解する必要がある。
【0006】
フィルムの一般的な破砕処理方法としては、固定刃と回転刃の組み合わせでフィルムを破砕後にふるいを通すことによりフレーク状にする方式(方式1)や、フィルムを圧縮して帯状にした後に回転刃などを用いてペレット状にする方式(方式2)などがある。
【0007】
しかしこれらの方式でポリカーボネートフィルムを破砕処理すると、破砕物を溶剤に溶解したときの溶液(ドープ)のヘーズが、ポリカーボネート樹脂(最初のポリカーボネートフィルムを製膜するときに用いた樹脂)を溶剤に溶解したときのドープのヘーズに比べて、大幅に上昇する現象が発生する。ドープのヘーズが高くなると、そのドープを用いて溶液流延法で製膜したフィルムのヘーズも高くなり、フィルムの高透明性を維持できず品質上問題となる。
【0008】
これは破砕時にポリカーボネートフィルムが熱劣化して、変質するためと考えられる。例えば方式1では、フィルムがふるいの目を通るまで細かくなるまでに幾度も固定刃と回転刃で処理されるのでこの間に熱劣化する。また、方式2では、フィルムを圧縮して帯状にする過程で熱劣化するものと考えられる。
【0009】
そこで、本発明は、溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを、再び溶液流延法のドープとして回収するにあたり、回収物から作ったドープのヘーズ上昇を抑制することのできるポリカーボネートフィルムの回収方法を提供することを目的とする。すなわち、本発明は、透明性の高い溶液流延法ポリカーボネートフィルムを製造することのできるポリカーボネートフィルムの回収方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを、破砕した後、溶剤に溶解してドープとなし、これを使用して再び溶液流延法で製膜することからなるポリカーボネートフィルムの回収方法において、ポリカーボネートフィルムの破砕を2方向ヘの切断によって行なうことを特徴とするポリカーボネートフィルムの回収方法および、破砕されたポリカーボネートフィルム片の破砕断面の面積と当該破砕ポリカーボネートフィルム片の体積との比が所定の値以下であることを特徴とする、溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを、破砕した後、溶剤に溶解してドープとなし、これを使用して再び溶液流延法で製膜することからなるポリカーボネートフィルムの回収方法であり、具体的には、
1. 溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを、破砕した後、溶剤に溶解してドープとなし、これを使用して再び溶液流延法で製膜することからなるポリカーボネートフィルムの回収方法において、ポリカーボネートフィルムの破砕を2方向の切断によって行ない、かつ、破砕前後の当該フィルムの表面に摩擦を与えずに行い、当該破砕されたポリカーボネートフィルム片の破砕断面を含む全ての側端面の面積と当該破砕ポリカーボネートフィルム片の体積との比は1.5mm /mm 以下の範囲にあることを特徴とするポリカーボネートフィルムの回収方法、
2. 2方向の切断が、縦方向および横方向への切断からなる上記1記載の回収方法、
3. 破砕されたポリカーボネートフィルム片の破砕断面を含む全ての側端面の面積と当該破砕ポリカーボネートフィルム片の体積との比が1.5mm/mm以下の範囲にあり、かつ、破砕前後の当該フィルムの表面に摩擦を与えないことを特徴とする、溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを、破砕した後、溶剤に溶解してドープとなし、これを使用して再び溶液流延法で製膜することからなるポリカーボネートフィルムの回収方法、
4. 溶剤が、メチレンクロライド、トリクロロエタン、クロロホルム、ジオキサンおよびジオキソランからなる群より選ばれる少なくとも一種である上記1、2または3記載の回収方法、
5. ポリカーボネートフィルムが、ビスフェノールAからの繰り返し単位よりなるポリカーボネートのフィルムである上記1、2、3または4記載の回収方法、
6. 溶剤が、メチレンクロライドであり、ドープ中のポリカーボネートの割合が22重量%以下であり、かつ、ドープのヘーズが2%以下である上記1、2、3、4または5記載の回収方法、である。
【0011】
溶液流延法とは、高分子樹脂を溶剤に溶かした液(ドープ)をダイより押し出して支持体上に流延した後、乾燥して溶剤を留去し、支持体より剥離してフィルムを得る製造法である。
【0012】
ポリカーボネートとは、主鎖中に炭酸エステル結合(−O−CO−O−)を持つ熱可塑性ポリマーで、一般的な製法としては、ビスフェノールのナトリウム塩とホスゲンとを反応させるホスゲン法や、ビスフェノールとジフェニルカーボネートを反応させるエステル交換法があげられる。具体例として、ビスフェノールAからの繰り返し単位からなるポリカーボネートが挙げられる。なお異なったビスフェノールを2種類以上用いて、共重合体ポリカーボネート樹脂にすることもあり、このようなポリカーボネートからなるフィルムも本発明を適用できる。
【0013】
なお、ポリカーボネート自体は溶液重合法による場合であっても溶融重合法による場合であってもよい。
【0014】
ポリカーボネートフィルムとは、ポリカーボネートからなる薄い膜状物である。フィルムの厚さは、1〜1,500μ、好ましくは10〜500μ、さらに好ましくは50〜300μ、よりさらに好ましくは70〜200μ程度のものである。
【0015】
ポリカーボネートフィルムを溶液流延法で製膜する場合に用いられる溶剤としては、メチレンクロライド、トリクロロエタン、クロロホルム、ジオキサン、ジオキソラン等の溶媒があげられる。
【0016】
回収目的でフィルム製造に使用されるドープ中のポリカーボネートの濃度は、22重量%以下であることが好ましい。この濃度を超えるとポリカーボネートが十分溶媒に溶けきらず、その原因によってドープのヘーズがあがりまたフィルムの透明性が低下する場合があるからである。
【0017】
また、このドープのヘーズは、3%以下であることが必要であり、2%以下であることが好ましい。2%を超えても光学用途のフィルムとして使用できる場合もあるが、液晶の明るさが不足する等の問題が発生する場合があるからである。なお、このヘーズ測定におけるドープはメチレンクロライドの20重量%で測定したものである。
【0018】
溶液流延法で用いる支持体としては、金属製のベルトやドラム、または基材フィルムがあげられる。
【0019】
フィルムのヘーズ上昇の原因がフィルム切断面におけるポリカーボネートの熱劣化によるものであることが、破砕ポリカーボネートフィルム片の切断面部分(切断面に沿ってはさみで切り取った幅1mmほどのフィルム片を集めたサンプル)の20重量%溶液(溶媒はメチレンクロライド)のヘーズを測定した結果高いヘーズが得られたことにより明確になった。
【0020】
そこで、種々のサイズの破砕ポリカーボネートフィルム片のサンプルを作り、これを後述の実施例の方法と同様にしてドープとし、そのドープのヘーズを測定したところ、破砕されたポリカーボネートフィルム片の破砕断面を含む全ての側端面の面積と当該破砕ポリカーボネートフィルム片の体積との比が1.5mm/mm以下の範囲であれば、メチレンクロライドの20重量%で測定したドープのヘーズは3%以下に保てることが判明した。
【0021】
さらに、ポリカーボネートフィルムの熱劣化は当該フィルムの表面を摩擦することによっても引き起こされることが判明した。すなわち、上記方式1におけるように破砕後にふるいを通すことによりフレーク状にする方式では、固定刃、回転刃と当該ふるいとの間にある破砕フィルムの表面がふるい表面にこすり付けられて摩擦を受け、方式2ではペレット化する際に破砕フィルムの表面が摩擦を受けることにより、ドープのヘーズを高くすることが、モデル的にフィルム表面に摩擦を与えたフィルムを用いたドープのヘーズの測定や、破砕フィルム片の顕微鏡による表面観察による実際にフィルムの表面が摩擦を受けていることの確認、そのようなフィルムサンプルを使用したドープのヘーズ測定結果から明らかになった。
【0022】
また、ポリカーボネートフィルムを破砕するときの2方向の切断とは、任意の方向への第1の切断と、該第1の切断と異なる方向への第2の切断からなる。第2の切断の方向は、第1の切断と垂直方向を中心として+60°〜−60°の範囲であることが好ましい。
【0023】
具体的には、縦方向および横方向への切断を上げることができる。縦方向とはフィルムの製膜方向のことで、横方向とはフィルムの製膜方向と垂直の方向を言う。破砕は、縦方向、横方向のいずれを先に切断しても良い。
【0024】
この方法でポリカーボネートを切断すると、熱劣化を受ける部分はフィルム切断面だけとなり、破砕時に受ける熱劣化が少なくなる。
【0025】
これに対し、一方向のみの切断ではフィルムがヒモ状となりその後の溶解操作が困難になるので、縦方向および横方向への切断が必要である。また、3方向以上の切断は、切断によるポリカーボネートの熱分解の機会を増加させるので好ましくない。
【0026】
なお、本願発明においては、ポリカーボネートの熱劣化によるドープのヘーズ上昇を防止するため、先述した方式2によるフィルムを圧縮する工程は採用されない。このドープのヘーズ上昇の原因は、上述したように、フィルム表面が摩擦による劣化を受けることによるもののほかに、圧縮自体によるポリカーボネートの熱分解も存在すると考えられている。
【0027】
【実施例】
以下、実施例で本発明を説明する。ただし本願発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、本実施例において、ヘーズは以下の方法で測定した。すなわち、作製したドープを、溶媒を加えることなくそのままヘーズ測定用セルに入れ、日本電色工業(株)製濁度測定器(モデルCOH−300A)を用いて測定した。
【0028】
[実施例1]
(ポリカーボネートフィルムの製造)
ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製の商品名「パンライト(登録商標)グレードC−1400QJ」)をメチレンクロライドに溶解させ、20重量%のドープを作製した。このときのドープのヘーズは0.5%であった。
このドープをダイに導入してステンレス製ベルトの支持体に押し出した。乾燥工程を経てベルトより剥離したフィルムを、更に乾燥工程を通した上でワインダーで巻き取り、厚み100μmのポリカーボネートフィルムを得た(以下、フィルムAという)。
【0029】
(破砕)
フィルムAをホーライ(株)製の商品名「シートペレタイザー」(ロールカッターの縦切り刃によりシートを引き取りつつ縦切りし、次いで回転刃と固定刃で横切りにする装置)を用いて破砕したところ、縦、横共に4mmの四角形で厚みが100μmの形状をしたペレット状の破砕物を得た。このフィルム片を20個採取し、その切断面積(破砕断面を含む4側端面の面積のこと。以下においても同様)と体積との平均値を求めたところ前者は、1.6mmであり、後者は1.6mmであった。すなわち、それらの比は1.0mm/mmあった。この破砕物を20重量%になるようメチレンクロライドに溶かした。得られたドープのヘーズは1.4%であった。
【0030】
参考例
「 シートペレタイザー」による破砕で、縦、横共に2mmの四角形で厚みが100μmの形状をしたペレット状の破砕物を得るように変更した以外は実施例1と同様にしてフィルムの破砕を行った。このフィルム片を20個採取し、その切断面積と体積との平均値を求めたところ前者は、0.8mm2であり、後者は0.4mmであった。すなわち、それらの比は2.0mm2/mmあった。この破砕物を20重量%になるようメチレンクロライドに溶かした。得られたドープのヘーズは2.5%であった。
【0031】
[比較例1]
実施例のフィルムAを、ホーライ(株)製の商品名「BOシリーズ、オープンフラットカッター」(回転刃と固定刃でフィルムを細かくした後、刃の下に設置されたふるいの目を通して破砕物の形状がそろえられる装置)でふるいの目開きが直径3mmのものを用いて破砕した。
この破砕フィルム片は、固定刃、回転刃と当該ふるいとの間にしばらく対流する間に何度も切断を受けるため、フィルム表面がこすられ、また、四角形以外の多角形のものが多くあった。
このフィルム片を20個採取し、その切断面積とフィルム片の重量の平均値とを求めたところ前者は、1.01mm2であり、後者は0.86mgであった。ポリカーボネートフィルムの比重は1.2であったので、これを用いて計算すると、フィルム片の切断面積とその体積の平均値との比は1.40mm2/mm3であった。
この破砕物を20重量%になるようメチレンクロライドに溶かしたところ、得られたドープのヘーズは6.5%であった。
【0032】
[比較例2]
実施例のフィルムAを、ホーライ(株)製の商品名「BOシリーズ、オープンフラットカッター」(回転刃と固定刃でフィルムを細かくした後、刃の下に設置されたふるいの目を通して破砕物の形状がそろえられる装置)でふるいの目開きが直径8mmのものを用いて破砕した。
この破砕フィルム片は、固定刃、回転刃と当該ふるいとの間にしばらく対流する間に何度も切断を受けるため、フィルム表面がこすられ、また、四角形以外の多角形のものが多くあった。
このフィルム片を20個採取し、その切断面積とフィルム片の重量の平均値とを求めたところ前者は、3.12mm2であり、後者は5.75mgであった。ポリカーボネートフィルムの比重は1.2であったので、これを用いて計算すると、フィルム片の切断面積とその体積の平均値との比は0.65mm2/mm3であった。
この破砕物を20重量%になるようメチレンクロライドに溶かしたところ、得られたドープのヘーズは4.5%であった。
【0033】
[比較例3]
実施例のフィルムAを、イタリアEXACT社製の商品名「グラニュレーター」(フィルムを帯状に束ねて圧縮ロールで圧縮後、回転刃で一定の長さのペレットにする装置)を用いて処理したところ、長さ5mmのペレット状の破砕物を得た。
この破砕物を20重量%になるようメチレンクロライドに溶かしたところ、得られたドープのヘーズは3.3%であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、2方向への切断によってフィルムを細かくし、更に、フィルムの表面に摩擦を与えないことによって、ポリカーボネートフィルムが破砕時に受ける熱劣化が少なくなる。この結果、溶剤に溶解したときのドープのヘーズ上昇が、方式1や方式2に比べて小さくなる。すなわち、本発明によれば、ドープのヘーズ上昇を抑制することができ、その結果ポリカーボネートフィルムの高透明性を大きく損なうことなく回収することができる。
また、破砕されたポリカーボネートフィルム片の破砕断面の面積と当該破砕ポリカーボネートフィルム片の体積との比を一定の値以下に保ち、熱劣化をうけたポリカーボネート部分の、全ポリカーボネートに対する割合を一定割合以下にすることで、溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを、破砕した後、溶剤に溶解して再び溶液流延法のドープとして使用することからなるポリカーボネートフィルムの透明性を高く保つことができる。

Claims (6)

  1. 溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを、破砕した後、溶剤に溶解してドープとなし、これを使用して再び溶液流延法で製膜することからなるポリカーボネートフィルムの回収方法において、ポリカーボネートフィルムの破砕を2方向の切断によって行ない、かつ、破砕前後の当該フィルムの表面に摩擦を与えずに行い、当該破砕されたポリカーボネートフィルム片の破砕断面を含む全ての側端面の面積と当該破砕ポリカーボネートフィルム片の体積との比は1.5mm /mm 以下の範囲にあることを特徴とするポリカーボネートフィルムの回収方法。
  2. 2方向の切断が、縦方向および横方向への切断からなる請求項1記載の回収方法。
  3. 破砕されたポリカーボネートフィルム片の破砕断面を含む全ての側端面の面積と当該破砕ポリカーボネートフィルム片の体積との比が1.5mm/mm以下の範囲にあり、かつ、破砕前後の当該フィルムの表面に摩擦を与えないことを特徴とする、溶液流延法で製膜したポリカーボネートフィルムを、破砕した後、溶剤に溶解してドープとなし、これを使用して再び溶液流延法で製膜することからなるポリカーボネートフィルムの回収方法。
  4. 溶剤が、メチレンクロライド、トリクロロエタン、クロロホルム、ジオキサンおよびジオキソランからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項1、2または3記載の回収方法。
  5. ポリカーボネートフィルムが、ビスフェノールAからの繰り返し単位よりなるポリカーボネートのフィルムである請求項1、2、3または4記載の回収方法。
  6. 溶剤が、メチレンクロライドであり、ドープ中のポリカーボネートの割合が22重量%以下であり、かつ、ドープのヘーズが2%以下である請求項1、2、3、4または5記載の回収方法。
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