JP4000696B2 - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁装置において吸気弁又は排気弁の開閉時期を制御するために使用される弁開閉時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の弁開閉時期制御装置の1つとして、カムシャフトと共に回転する回転部材に所定範囲で相対回転可能に外装されクランクシャフトのクランクスプロケット又はプーリからの回転動力が伝達されると共に内周部に凹部を有する回転伝達部材と、回転部材に設けられた複数のベーンと、凹部と回転部材との間に形成されベーンによって進角用室と遅角用室とに二分される複数の流体圧室と、進角用室に流体を給排する第1流体通路と、遅角用室に流体を給排する第2流体通路と、回転部材と回転伝達部材の相対位相が所定の位相である時に回転部材と回転伝達部材の相対位相を規制する相対位相規制機構とを備えたものがあり、例えば特開平1−92504号公報や特開平9−250310号公報に開示されている。
【0003】
上記した各公報に開示されている弁開閉時期制御装置においては、第1流体通路を介して進角用室へ作動流体を供給すると共に第2流体通路を介して遅角用室から作動油を排出することにより、回転部材が回転伝達部材に対してベーンが凹部の進角側の周方向端面に当接する最大進角位置までの任意な位置に進角方向へ回転して弁開閉時期が進角され、第2流体通路を介して遅角用室へ作動流体を供給すると共に第1流体通路を介して進角用室から作動油を排出することにより、回転部材が回転伝達部材に対してベーンが凹部の遅角側の周方向端面に当接する最大遅角位置までの任意な位置に遅角方向へ回転して弁開閉時期が遅角される。
【0004】
また、上記した各公報に開示されている弁開閉時期制御装置においては、内燃機関の運転中、カムシャフトに作用する変動トルクにより回転部材には常に遅角方向への力が作用しており、内燃機関の停止時に流体圧室への作動油の供給が停止されると、流体圧室の油圧によってベーンを保持できなくなり、回転部材は回転伝達部材に対して遅角方向へ回転し(クランクシャフトが完全に停止するまでの間)、回転部材と回転伝達部材は停止直前の両者の相対位相に応じた相対位相で停止する。この状態にて内燃機関が始動されると、上記した遅角方向への力により回転部材は回転伝達部材に対して遅角方向へ回転し、ベーンが凹部の遅角側の周方向端面に当接する最大遅角位置での位相となる。この状態にて内燃機関が始動されると、流体圧室の油圧が上昇し該油圧によりベーンを保持することができるようになるまでは不安定な状態となり、カムシャフトに作用する変動トルクによってベーンが振動し、凹部の周方向端面と繰り返して衝突して打音が生じたりするので、これを回避するために、相対位相規制機構により回転部材と回転伝達部材との相対位相が最大遅角位置にて規制されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の高速回転域では、ピストンが上死点に向かい始めても、吸気が慣性により更にシリンダ内へ入り込もうとするため、吸気弁の閉時期を遅らせることにより体積効率が向上して内燃機関の出力向上を図ることができることが知られている。
【0006】
しかしながら、上記した各公報に開示される弁開閉時期制御装置を吸気弁の開閉時期を制御するために用いる場合には、最大遅角位置での弁開閉時期は、上記したように内燃機関の始動時に吸気が可能な時期に設定される必要があるため、高速回転域において吸気弁の閉時期を遅らせて吸気の慣性による体積効率の向上を図ることができない。これは、最大遅角位置での弁開閉時期を吸気の慣性による体積効率の向上が可能な時期に設定すると、最大遅角位置での内燃機関の始動時に、ピストンが下死点を過ぎ上死点に向かい始めても吸気弁が開いていて、また吸気に慣性がないため、一度吸入した吸気が逆流して排出してしまい、圧縮比が上がらずに、燃焼ができない状態が発生し、内燃機関の始動が困難となるからである。尚、この問題は、最大遅角位置での弁開閉時期を吸気の慣性による体積効率の向上が可能な時期に設定しなくても、上記した各公報に開示される弁開閉時期制御装置のように、最大遅角位置での弁開閉時期を始動時に吸気が可能な時期に設定した場合であっても、吸気弁の閉時期がピストンの下死点後に設定されていると、気圧の低い高所等では発生しやすい。
【0007】
また、上記した各公報に開示される弁開閉時期制御装置を排気弁の開閉時期を制御するために用いる場合にも、排気弁の閉時期を同様に遅らせると、吸気弁と排気弁のオーバーラップ期間が長くなり、内部EGR量(排気ガス再循環量)が増大して内燃機関の始動性の低下を招く。
【0008】
これら問題を解消すべく、回転部材と回転伝達部材との相対位相が吸気の慣性による体積効率の向上が可能な弁開閉時期に対応する最遅角位置よりも所定角度だけ進角した中間位置にて相対位相規制機構により規制されるようにした装置が特開平9−324613号公報に提案されている。しかしながら、この装置においては、内燃機関の停止時に上記したように回転部材が回転伝達部材に対して遅角方向へ回転する際、回転部材と回転伝達部材の相対位相が所定の中間位置になるのは一瞬であるため、相対位相規制機構により所定の中間位置に回転部材と回転伝達部材の相対位相を規制することができない場合があり、内燃機関の始動不良及び内燃機関の始動時におけるベーンと回転伝達部材の凹部の周方向端面との衝突による打音の発生を確実に防止することはできない。
【0009】
それゆえ、本発明は、内燃機関の始動時におけるベーンによる打音の発生及び始動不良を確実に防止しつつ、その可変制御領域を拡大させることができる弁開閉時期制御装置を提供することを、その課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために講じた本発明の技術的手段は、内燃機関のクランクシャフトおよびカムシャフトのいずれか一方と共に回転する回転部材と、該回転部材に所定範囲で相対回転可能に装着され前記クランクシャフトおよび前記カムシャフトのいずれか他方と共に回転すると共に、内部に凹部を有する回転伝達部材と、前記回転部材に設けられ前記凹部を進角用室と遅角用室とに二分するベーンと、前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相を前記ベーンが前記凹部の略中間に位置されて前記内燃機関が始動可能な弁開閉時期にある時の所定の相対位相に規制可能な相対位相規制機構とを備え、前記進角用室及び前記遅角用室へ印加される流体圧によって前記回転部材と前記回転伝達部材が相対回転し、前記クランクシャフトの回転位相に対する前記カムシャフトの回転位相が変更させられることによって前記カムシャフトにより駆動される弁の開閉時期を変更制御する弁開閉時期制御装置において、前記相対位相規制機構を、前記回転伝達部材に所定角度相対回転可能且つ前記進角用室又は前記遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて軸方向に相対移動可能に設けられる可動部材と、該可動部材を前記回転部材に向けて付勢する付勢部材と、前記可動部材に設けられ、前記回転部材に形成された受容孔に前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相が前記所定の相対位相の時に嵌入可能であると共に、前記回転伝達部材に形成されて周方向に延在する制限孔に前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相が前記所定範囲にある時に嵌入可能である第1規制部材と、該第1規制部材の前記制限孔への嵌入時に前記回転部材の前記回転伝達部材に対する遅角側への相対回転を規制する第2規制部材とから成し、前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相が前記所定の相対位相から所定角度進角側へ変化した相対位相迄の所定範囲にて前記回転部材と前記回転伝達部材の相対回転を許容する第1規制状態と、前記所定の相対位相に前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相を規制する第2規制状態と、前記第1規制状態及び前記第2規制状態における規制を解除する解除状態とに前記進角用室および前記遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて切換えられるようにしたことである。
【0011】
上記した手段によれば、内燃機関の停止時に流体圧室への作動流体の供給が停止されると、進角用室及び遅角用室の流体圧によってベーンを保持できなくなり、回転部材は回転伝達部材に対して遅角方向へ回転する。このとき、内燃機関の停止直前の回転部材と回転伝達部材の相対位相が上記所定の相対位相から所定角度進角側へ変化した相対位相迄の所定範囲内又は上記所定の相対位相から最進角時の相対位相迄の範囲内にあれば、相対位相規制機構は、内燃機関の停止により先ず第1規制状態となる。回転部材が回転伝達部材に対して遅角方向に回転して所定の相対位相になると、相対位相規制機構は第2規制状態となり、回転部材と回転伝達部材の相対位相を所定の相対位相に規制する。また、回転部材と回転伝達部材の相対位相が所定の相対位相から最遅角時の相対位相迄の範囲内に位置される状態で内燃機関が停止した場合には、内燃機関の始動時にカムシャフトに作用する変動トルクにより回転部材が回転伝達部材に対して進角方向に回転して回転部材と回転伝達部材の相対位相が所定の相対位相になった時に、相対位相規制機構が第2規制状態となり回転部材と回転伝達部材の相対位相を所定の相対位相に規制する。従って、内燃機関の始動時には相対位相規制機構により回転部材と回転伝達部材の相対位相が内燃機関が始動可能な弁開閉時期にある時の所定の相対位相に規制され、内燃機関の始動時にベーンが回転伝達部材の凹部の周方向端面に衝突して打音が発生するのが的確に防止される。
【0012】
また、内燃機関の始動時の弁開閉時期が上記した所定の相対位相時に得られるので、最遅角位置では所定の相対位相時よりも更に弁の開閉時期を遅らせることができ、吸気の慣性を利用して体積効率の向上を図ることが可能となると共に、始動時の弁開閉時期を進角させることができ、圧縮比低下等による内燃機関の始動不良を防止することが可能となる。
【0013】
上記した手段においては、相対位相規制機構を、回転伝達部材に所定角度相対回転可能且つ進角用室又は遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて軸方向に相対移動可能に設けられる可動部材と、該可動部材を回転部材に向けて付勢する付勢部材と、可動部材に設けられ、回転部材に形成された受容孔に回転部材と回転伝達部材の相対位相が所定の相対位相の時に嵌入可能であると共に、回転伝達部材に形成されて周方向に延在する制限孔に回転部材と回転伝達部材の相対位相が所定範囲にある時に嵌入可能である第1規制部材と、該第1規制部材の制限孔への嵌入時に回転部材の回転伝達部材に対する遅角側への相対回転を規制する第2規制部材とから構成しても良い。この場合には、付勢部材は、可動部材を回転伝達部材に対して進角側に付勢するのが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従った弁開閉時期制御装置の一実施形態を図面に基づき、説明する。
【0015】
図1乃至図12に示した弁開閉時期制御装置の一実施形態は、当該内燃機関のシリンダヘッド130に回転自在に支持されたカムシャフト10の先端部(図1の左端)に一体的に組付けた内部ロータ20からなる回転部材と、内部ロータ20に所定範囲で相対回転可能に外装された外部ロータ30、フロントプレート40、ケース50、リアプレート60及び外部ロータ30の外周に一体的に設けたタイミングスプロケット31から成る回転伝達部材と、内部ロータ20に組付けた4枚のベーン80と、ケース50内に収容される可動プレート(可動部材)70等からなる相対位相規制機構等によって構成されている。尚、タイミングスプロケット31には、周知のように、クランクシャフト140から図示しないクランクスプロケットとタイミングチェーン141を介して図2の時計方向に回転動力が伝達されるように構成されている。
【0016】
カムシャフト10は、吸気弁を開閉する図示しない周知のカムを有していて、内部にはカムシャフト10の軸方向に延びる進角通路11と遅角通路12が設けられている。進角通路11は、カムシャフト10に設けた径方向の通路及び環状溝14とシリンダヘッド130に設けた接続通路132を通して制御弁100の接続ポート101に接続されている。また、遅角通路12は、カムシャフト10に設けた径方向の通路及び環状溝13とシリンダヘッド130に設けた接続通路131及び切換弁120を介して制御弁100の接続ポート102に接続されている。
【0017】
制御弁100は、ソレノイド103へ通電することにより図示しないハウジング内に軸方向に移動可能に嵌挿されたスプール104をスプリング105に抗して図1の左方向へ移動できるものであり、非通電時には当該内燃機関によって駆動されるオイルポンプPに接続された供給ポート106が接続ポート102に連通すると共に、接続ポート101が排出ポート107に連通するように、また通電時には供給ポート106が接続ポート101に連通すると共に、接続ポート102が排出ポート107に連通するように構成されている。このため、ソレノイド103の非通電時には遅角通路12に作動油が供給され、通電時には進角通路11に作動油が供給され、ソレノイド95の通電が図示しない制御装置によりデューティ制御される。
【0018】
切換弁120は、接続通路131中に介装されていて、ソレノイド122へ通電することにより図示しないハウジング内に軸方向に移動可能に嵌挿されたスプール121をスプリング123に抗して図1の右側へ移動できるものである。切換弁120は、ソレノイド122の非通電時には接続通路131と制御弁100の接続ポート102とを連通し、ソレノイド122の通電時には接続通路131と制御弁100の接続ポート102との連通を遮断し且つ、接続通路131を分岐通路133を介してドレンに連通するように構成されている。尚、ソレノイド122への通電は図示しない制御装置によりオン・オフ制御される。
【0019】
内部ロータ20は、単一の取付ボルト82によってスリーブ83を介してカムシャフト10に一体的に固着されている。内部ロータ20は、4枚の各ベーン80を夫々径方向に移動可能に取り付けるためのベーン溝20aを有すると共に、図1及び図2に示すように、カムシャフト10及び内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が後述する所定の位相(図2に示すベーンの中立位置)となったときロックピン(第1規制部材)90の頭部が所定量嵌入可能な受容孔25と、各ベーン80によって区画された進角用室R1に進角通路11から作動油を給排する通路24と、カムシャフト10の先端面に対向する側の一端面に形成され遅角通路12に連通する環状溝21と、該環状溝21から軸方向に内部ロータ20の他端面側に延びる4つの通路22と、各ベーン80によって区画された遅角用室R2に遅角通路12から作動油を環状溝21及び通路22を通して給排するように各通路22と各遅角用室R2を夫々連通する通路23と、1つの通路24に一端を連通されて他端が内部ロータ20の他端面に開口する通路27とを有している。受容孔25は、内部ロータ20の他端面に開口するように軸方向に形成されていて、受容孔25の内周面には軸方向に延びる連通溝28が形成されている。また、内部ロータ20の他端面には、周方向に延びる長孔状の規制孔26が形成されている。尚、各ベーン80は、ベーン溝20aの底部に収容したベーンスプリング81(図1参照)によって径方向外方に付勢されている。
【0020】
外部ロータ30は、内部ロータ20の外周に所定範囲で相対回転可能に組付けられていて、その一側にフロントプレート40とケース50が接合されると共に、その他側にリアプレート60が接合されている。これら外部ロータ30、フロントプレート40、ケース50及びリアプレート60は、4本の連結ボルト85によって一体的に連結されている。また、外部ロータ30の内周には所定の周方向間隔で4個の突部32が径方向内方に向けて夫々突出形成されていて、これら突部32の内周面が内部ロータ20の外周面に摺接する構成で外部ロータ30が内部ロータ20に回転自在に支承されている。
【0021】
各ベーン80は、先端の断面形状が円弧形状であり、両プレート40、60間にて内部ロータ20のベーン溝20aに径方向に移動可能に取り付けられていて、外部ロータ30の各突部32間の凹部32aと、内部ロータ20と、フロントプレート40と、リアプレート60との間に形成される流体圧室R0を進角用室R1と遅角用室R2とに二分している。本実施形態においては、外部ロータ30に形成した1つの突部(図2において左側の突部)32の周方向端面にベーン80が当接することにより、当該弁開閉時期制御装置により調整される位相(内部ロータ20と外部ロータ30の相対回転量)が所定範囲に制限されるようになっている。
【0022】
フロントプレート40には、図2に示すように、内部ロータ20と外部ロータ30の上記した所定範囲の相対回転時に内部ロータ20の通路27に常時連通する長孔43が周方向に延在して形成されている(最遅角時を示す図7及び最進角時を示す図9参照)。また、フロントプレート40には、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が後述する図2に示す所定の位相から図9に示す最進角時の位相迄の範囲にあるときにロックピン90の頭部が嵌入可能な制限孔42が周方向に延在して形成されていると共に、図2に示す所定の位相にあるときに内部ロータ20の規制孔26に重なり合うように周方向に延びる規制孔41が形成されている。尚、図2には両規制孔26、41が理解し易いように両規制孔26、41を周方向にずらして示してあるが、図3に後述する規制ピン91と両規制孔26、41の関係を示すように両規制孔26、41は周方向に重なり合うように形成される。制限孔42の内周には、図1及び図2に示すように、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が図2に示す所定の位相にあるときに連通溝28と連通可能な連通溝44が形成されている。尚、本実施形態においては、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が後述する図2に示す所定の位相から図9に示す最進角時の位相の範囲にあるときにロックピン90の頭部が嵌入可能であるように制限孔42を設けたが、制限孔42を所定の位相から所定角度進角した位相迄の範囲にあるときにロックピン90の頭部が嵌入可能であるように形成しても良い。
【0023】
ケース50は、円筒状を呈し、その一端側に形成される外方フランジ部にて連結ボルト85により両プレート40、60と共に外部ロータ30に連結されている。ケース50の他端側には、スリーブ83が回転自在に嵌挿される内孔を有する内方フランジ部が形成されている。ケース50内には、その外周面をシール部材72を介してケース50内周面に液密的に摺接すると共に、その内周面をスリーブ83の外周面に液密的に摺接する可動プレート70が、軸方向に移動可能且つ、回転可能に収容されている。これにより、ケース50内にてフロントプレート40とフロントプレート40に対向する可動プレート70の一側面との間に、通路27、制限孔42及び受容孔25に常時連通し、進角通路11より作動油が給排される作動室R3が区画形成されている(図5、図6、図11、図12参照)。尚、図示はしていないが、可動プレート70の一側面の内周端には環状又は同心円上に位置する複数の凸部が形成されていて、作動室R3に作動油が供給されていないときにはトーションコイルスプリング84により凸部がフロントプレート40に当接することで作動室R3の容積(可動プレート70の受圧面積)が確保されるようになっている。ケース50の内方フランジ部に対向する可動プレート70の他側面の内周端には、ケース50の内方フランジ部に当接して可動プレート70の軸方向移動を制限する筒部71が設けられている。また、可動プレート70には、図4に示すように、内部ロータ20の規制孔26及びフロントプレート40の規制孔41に嵌入される規制ピン91が軸方向に圧入固定されている。これにより、可動プレート70はケース50に対して所定の角度だけ相対回転可能とされている。尚、規制ピン91は、可動プレート70がトーションコイルスプリング84に抗して最大量軸方向に移動した図6に示す状態にあっても、常に規制孔26、41に嵌入している。図6において、50aは可動プレート70がトーションコイルスプリング84に抗して最大量軸方向に移動した時に規制ピン91が当接するようにケース50に一体に設けられたストッパである。
【0024】
ケース50内には、一端84aをケース50の内方フランジ部に係止され、他端84bを可動プレート70に係止されたトーションコイルスプリング84が配設されている。これにより、可動プレート70はフロントプレート40側に常時軸方向に付勢されていると共に、ケース50に対して進角側(図2において時計方向)に常時付勢されている。
【0025】
内部ロータ20の規制孔26とフロントプレート40の規制孔41は、トーションコイルスプリング84により可動プレート70及び規制ピン91を介して内部ロータ20が外部ロータ30に対して図7に示す最遅角位置から図2に示す所定の位相迄の範囲にて進角側に所定の付勢力で付勢されるように位置決めされている。即ち、内部ロータ20が外部ロータ30に対して図2に示す所定の位相から遅角側に相対回転する時にはトーションコイルスプリング84の付勢力が内部ロータ20に進角側に作用し(内部ロータ20が可動プレート70と共に外部ロータ30に対して遅角側に回転する)、内部ロータ20が外部ロータ30に対して図2に示す所定の位相から進角側に相対回転する時にはトーションコイルスプリング84の付勢力が内部ロータ20に作用しないようになっている(内部ロータ20が外部ロータ30及び可動プレート70に対して進角側に回転する)。
【0026】
ロックピン90は、図1及び図2に示すように、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が図2に示す所定の位相にあるときに制限孔42及び受容孔25にその頭部を嵌入可能となるように可動プレート70に圧入固定されている。
【0027】
ところで、カムシャフト10を駆動するために必要なトルクは、一定ではなく、図示しない吸気弁の開閉駆動に基いて変動している。即ち、このトルクは、カムシャフト10が吸気弁を開弁する際に生じる遅角側トルク(カムシャフト10を遅角方向へ回転させるように作用するトルク)の最大値とカムシャフト10が吸気弁を閉弁させる際に生じる進角側トルクの最大値との間で周期的に変動している。この変動トルクの遅角側トルクの最大値は進角側トルクの最大値よりも大きく、そのため、変動トルクの平均値は遅角側トルク側に存在している。従って、内燃機関の運転中、変動トルクは、平均的にカムシャフト10を遅角側に回転させるように作用している。本実施形態においては、トーションコイルスプリング84のねじれ方向(回転方向)の付勢力が、上記変動トルクの平均値相当に設定されている。
【0028】
また、本実施形態においては、上記したようにカムシャフト10及び内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、各ベーン80が各流体圧室R0内にて中立位置にある図2に示す所定の位相の時(ベーンが図2の左側の突部31の進角側の周方向端面及び遅角側の周方向端面にも当接しない位置にある中間位相の時)にロックピン90の頭部と受容孔25が対向するようになっていて、この所定の相対位相にある時、図示しない吸気弁の開閉時期が内燃機関の始動が可能な時期になるように設定されている。
【0029】
上記のように構成した本実施形態の弁開閉時期制御装置においては、内燃機関が始動され各進角用室R1及び各遅角用室R2に所定油圧が供給される所定の中間位相(図2において、作動室R3に設定油圧(上記した所定油圧よりも低い油圧)以上の作動油が供給されて可動プレート70がトーションコイルスプリング84の付勢力に抗して移動し、ロックピン90の頭部が受容孔25及び制限孔42から図5に示すように抜け出ていて、外部ロータ30と内部ロータ20の相対回転が許容されている状態)でのバランス状態(各進角用室R1内の進角油圧による押圧力が、各遅角用室R2内の遅角油圧による押圧力と、カムシャフト10に作用する変動トルクにより内部ロータ20に作用している遅角方向への力との和とバランスしている状態)において、内燃機関の運転状態に応じて、制御弁100のソレノイド103へ供給される電流のデューティ比を適宜調整することで、カムシャフト10により駆動される図示しない吸気弁の開閉時期が制御される。
【0030】
即ち、制御弁100のソレノイド103へ供給される電流のデューティ比を高くすると、進角通路11と通路24を通して各進角用室R1に作動油が供給されると共に、各遅角用室R2から各通路23、22と遅角通路12と制御弁100等を通して作動油が排出され、内部ロータ20と各ベーン80が外部ロータ30、両プレート40、60、ケース50及び可動プレート70に対して進角側(図2の時計方向)に相対回転する。これにより、クランクシャフト140の回転位相に対するカムシャフト10の回転位相が進められ、カムシャフト10により駆動される吸気弁の開閉時期が進角される。尚、この進角側への位相変更時には、規制ピン91はトーションコイルスプリング84により図10に示すようにフロントプレート40の規制孔41の進角側端面に弾撥的に当接していて、内部ロータ20は規制孔26によりトーションコイルスプリング84の付勢力を受けることなく外部ロータ30等に対して相対的に回転される。また、この進角側への相対回転量(最大進角量)は、図9に示すように、1つのベーン(図9の左下のベーン)80が突部(図9の左側の突部)32の遅角側端面に当接することにより制限される。
【0031】
また、制御弁100のソレノイド103へ供給される電流のデューティ比を低くすると、遅角通路12と各通路22、23を通して各遅角用室R2に作動油が供給されると共に、各進角用室R1から各通路24と進角通路11と制御弁100等を通して作動油が排出され、内部ロータ20と各ベーン80が可動プレート70と一体となって外部ロータ30、両プレート40、60及びケース50に対してトーションコイルスプリング84の付勢力に抗して遅角側(図2の反時計方向)に相対回転する。これにより、クランクシャフト140の回転位相に対するカムシャフト10の回転位相が遅らされ、カムシャフト10により駆動される吸気弁の開閉時期が遅角される。尚、この遅角側への位相変更時には、図8に示すように、規制ピン91がトーションコイルスプリング84により内部ロータ20の規制孔26の進角側端面に弾撥的に当接することで、内部ロータ20と可動プレート70が一体となって外部ロータ30等に対して相対的に回転される。また、この遅角側への相対回転量(最大遅角量)は、図7に示すように、1つのベーン(図示左上のベーン)80が突部(図7の左側の突部)32の進角側端面に当接することにより制限される。尚、最遅角位置を除く進角側及び遅角側への位相変換制御中は、可動プレート70の大きな受圧面積に作用する作動室R3内の作動油圧によりロックピン90の頭部が図5に示すように受容孔25及び制限孔42から抜け出ていて、ロックピン90によるロックが解除されている。最遅角位置にては、作動室R3がドレンに連通されて可動プレート70がフロントプレート40側に移動するものの、ロックピン90の頭部とフロントプレート40の制限孔42が対向していないため、ロックされず、最遅角位置から進角側への位相変換時に進角通路11から作動室R3に供給される作動油圧により可動プレート70は直ぐに図5に示す位置に移動する。また、上記した位相変更制御中、切換弁120は非通電状態にあり、接続通路131とドレンとの連通を遮断している。
【0032】
本実施形態においては、上記したように内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、各ベーン80が各流体圧室R0内にて中立位置(図2に示す位置)にあり、ロックピン90の頭部と受容孔25及び制限孔42が対向する所定位相にある時、図示しない吸気弁の開閉時期が内燃機関の始動が可能な時期になるように設定されている。そのため、この中立位置から1つのベーン80が突部32の進角側端面に当接する最遅角位置までは内燃機関が始動可能な弁開閉時期よりも更に弁の開閉時期を遅らせることができ、内燃機関の高速回転時に、上記したように制御弁100を制御して中立位置より遅角側へ位相変更し、内燃機関の始動が困難な時期まで図示しない吸気弁の閉時期を遅らせることで、吸気の慣性により体積効率が向上し、内燃機関の出力向上を図ることができる。
【0033】
内燃機関の停止時には、オイルポンプPの駆動が停止されて流体圧室R0への作動油の供給が停止されると共に、制御弁100が非通電状態とされる。これにより、進角用室R1内の進角油圧による押圧力と遅角用室R2内の遅角油圧による押圧力がベーン80に作用しなくなり、内部ロータ20及びカムシャフト10には、上記した変動トルクの平均値(内燃機関のクランクシャフト140が完全に停止するまでの間)とトーションコイルスプリング84の付勢力(内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が所定の中間位相から最遅角位置の位相迄の範囲にあるとき)のみが作用しており、停止直前の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相に応じて停止時の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が決まることになる。この時、停止時の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、ロックピン90の頭部と受容孔25及び制限孔42が対向する所定位相にあれば、図1に示すように、トーションコイルスプリング84によりロックピン90の頭部が制限孔42及び受容孔25内に嵌入し(第2規制状態)、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が保持(ロック)される。尚、このとき、連通溝44、28により受容孔25内に作動油が閉じ込められることがないので、ロックピン90の嵌入が阻害されることはない。また、停止直前の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、ロックピン90の頭部と受容孔25及び制限孔42が対向する所定位相よりも進角側にある場合には、停止時に作動室R3がドレンに連通されることで可動プレート70がフロントプレート40側に移動してロックピン90の頭部が制限孔42内に嵌入する(第1規制状態)。図11及び図12に、この第1規制状態におけるロックピン90と制限孔42及び受容孔25との関係、規制ピン91と各規制孔41、26との関係を夫々示す。同時に、カムシャフト10に作用する変動トルクの遅角側トルクにより内部ロータ20及びカムシャフト10が外部ロータ30に対して遅角側へ回転するが、ロックピン90の頭部と受容孔25が対向すると共に内部ロータ20の規制孔26の進角側端面が規制ピン91に当接する所定位相になった時に、上記のようにロックピン90の制限孔42への嵌入によりフロントプレート40に対する可動プレート70の所定位相から遅角側への相対回転が阻止されているため、所定位相から遅角側への内部ロータ20の外部ロータ30に対する相対回転が阻止される。これにより、トーションコイルスプリング84によりロックピン90の頭部が制限孔42及び受容孔25内に嵌入し(第2規制状態)、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が保持(ロック)される。尚、この時、内燃機関のクランクシャフト140が完全に停止するまでの間は、変動トルクがカムシャフト10に作用するが、制御弁100が非通電状態とされているため、カムシャフト10に作用する進角側トルクにより内部ロータ20及びカムシャフト10は外部ロータ30に対して進角側には回転し難く、遅角側には遅角側トルクにより回転し易くなる。
【0034】
本実施形態においては、内燃機関の始動時に図示しないスタータスイッチがオンされると、スタータスイッチがオンされてから所定時間だけ切換弁120のソレノイド122へ通電されて、遅角通路12に連通される接続通路131と制御弁100の接続ポート102との連通が遮断されて、接続通路131が分岐通路133を介してドレンに接続される。これにより、内燃機関の始動時には、制御弁100は非通電状態にあることから、進角用室R1及び遅角用室R2は共にドレンに連通される。このため、トーションコイルスプリング84の進角側への変動トルクの平均値相当の付勢力によりその遅角側トルクの最大値を減少された、カムシャフト10に作用する変動トルクにより、内燃機関の始動時には内部ロータ20が外部ロータ30に対して遅角側及び進角側に大きくばたつき易くなる(振動し易くなる)。この時、上記したように、内燃機関の停止時の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相がロックピン90の頭部と受容孔25及び制限孔42が対向する所定位相、或いは内燃機関の停止直前の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が所定位相よりも進角側にある場合には、ロックピン90の頭部が受容孔25内に嵌入しているため、内部ロータ20及びベーン80のばたつきが防止される。
【0035】
ところで、内燃機関の停止直前の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、所定位相よりも遅角側にある場合には、ロックピン90の頭部が受容孔25に嵌入されない状態で内燃機関が停止されることがある。この状態にて内燃機関が始動されると、カムシャフト10に作用する変動トルクにより内部ロータ20及びカムシャフト10が外部ロータ30に対して遅角側に回転し、最大遅角状態となり、内燃機関の始動が困難となる恐れがある。本実施形態においては、上記したように、内燃機関の始動時に進角用室R1と遅角用室R2が共にドレンに連通されていると共に内部ロータ20がトーションコイルスプリング84により外部ロータ30に対して変動トルクの平均値相当の付勢力で進角側に付勢されているため、変動トルクにより内部ロータ20及びカムシャフト10が進角側及び遅角側に大きくばたつき(振動し)、進角側へばたついた時に、ロックピン90の頭部と受容孔25及び制限孔42が対向してロックピン90の頭部が受容孔25内に嵌入し、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が保持(ロック)される。或いは、進角側へばたついた時に、所定位相よりの進角側の位相にてロックピン90の頭部が制限孔42内に嵌入して、遅角側トルクにより内部ロータ20が外部ロータ30に対して遅角側へ回転する時にロックピン90の頭部と受容孔25が対向してロックピン90の頭部が受容孔25内に嵌入される。
【0036】
よって、内燃機関の始動時には、内部ロータ20から成る回転部材と、外部ロータ30、フロントプレート40及びリアプレート60等から成る回転伝達部材の不必要な相対回転が規制され、カムシャフト10に作用する変動トルクに起因する回転部材と回転伝達部材の不必要な相対回転に伴うベーン80による打音の発生を防止することができる。
【0037】
以上のように、本実施形態によれば、内燃機関の始動時におけるベーン80と突部32の周方向端面との衝突による打音の発生を防止しつつ、内燃機関の高速回転域において体積効率の向上を図ることができる。
【0038】
上記した実施形態においては、ベーンが内部ロータと別体に設けられる弁開閉時期制御装置に本発明を実施したが、本発明はベーンが周方向に厚肉とされて内部ロータに一体に設けられる弁開閉時期制御装置にも同様に実施し得るものである。
【0039】
また、上記した実施形態においては、作動室R3と進角通路11とが常時連通されるようにフロントプレート40に長孔43を設けた弁開閉時期制御装置に本発明を実施したが、本発明は作動室R3と遅角通路12とを常時連通するように構成された弁開閉時期制御装置や、作動室R3と進角通路11又は遅角通路12とが所定の中間位相時のみに連通するように構成された弁開閉時期制御装置にも同様に実施し得るものである。
【0040】
また、更に、上記実施形態においては、吸気用のカムシャフト10に組付けられる弁開閉時期制御装置に本発明を実施したが、本発明は排気用のカムシャフトに組付けられる弁開閉時期制御装置にも同様に実施し得るものである。
【0041】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、内燃機関の始動時に相対位相規制機構により回転部材と回転伝達部材の相対位相を内燃機関が始動可能な弁開閉時期にある時の所定の中間的な相対位相に確実に規制することができ、始動時にベーンが回転伝達部材の凹部の周方向端面に衝突して打音が発生するのを的確に防止することができる。
【0042】
また、内燃機関の始動時の弁開閉時期が上記した中間的な相対位相時に得られるので、最遅角位置では中間的な相対位相時よりも更に弁の開閉時期を遅らせることができ、内燃機関の高速回転時に吸気の慣性を利用して体積効率の向上を図ることで内燃機関の出力を向上することができると共に、始動時の弁開閉時期を進角させることができ、圧縮比低下等による内燃機関の始動不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った弁開閉時期制御装置の一実施形態の相対位相規制機構の第2規制状態を示す縦断面図である。
【図2】図1の2−2断面図である。
【図3】図2における規制ピンと規制孔との関係を示す断面図である。
【図4】図2の4−4断面図である。
【図5】図1の一実施形態の相対位相規制機構の解除状態を示す縦断面図である。
【図6】図1の一実施形態の相対位相規制機構の解除状態を示す縦断面図である。
【図7】図1の一実施形態の最遅角位置にある状態を示す断面図である。
【図8】図7における規制ピンと規制孔との関係を示す断面図である。
【図9】図1の一実施形態の最進角位置にある状態を示す断面図である。
【図10】図9における規制ピンと規制孔との関係を示す断面図である。
【図11】図1の一実施形態の相対位相規制機構の第1規制状態を示す縦断面図である。
【図12】図1の一実施形態の相対位相規制機構の第1規制状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 カムシャフト
11 進角通路
12 遅角通路
20 内部ロータ(回転部材)
22、23、24、27 通路
25 受容孔
26 規制孔(相対位相規制機構)
30 外部ロータ(回転伝達部材)
31 タイミングスプロケット(回転伝達部材)
32 突部
32a 凹部
40 フロントプレート(回転伝達部材)
41 規制孔(相対位相規制機構)
42 制限孔(相対位相規制機構)
50 ケース(回転伝達部材)
60 リアプレート(回転伝達部材)
70 可動プレート(相対位相規制機構、可動部材)
80 ベーン
84 トーションコイルスプリング(相対位相規制機構、付勢部材)
90 ロックピン(相対位相規制機構、第1規制部材)
91 規制ピン(相対位相規制機構、第2規制部材)
100 制御弁
120 切換弁
130 シリンダヘッド
140 クランクシャフト
R0 流体圧室
R1 進角用室
R2 遅角用室
R3 作動室

Claims (2)

  1. 内燃機関のクランクシャフトおよびカムシャフトのいずれか一方と共に回転する回転部材と、
    該回転部材に所定範囲で相対回転可能に装着され前記クランクシャフトおよび前記カムシャフトのいずれか他方と共に回転すると共に、内部に凹部を有する回転伝達部材と、
    前記回転部材に設けられ前記凹部を進角用室と遅角用室とに二分するベーンと、
    前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相を前記ベーンが前記凹部の略中間に位置されて前記内燃機関が始動可能な弁開閉時期にある時の所定の相対位相に規制可能な相対位相規制機構とを備え、
    前記進角用室及び前記遅角用室へ印加される流体圧によって前記回転部材と前記回転伝達部材が相対回転し、前記クランクシャフトの回転位相に対する前記カムシャフトの回転位相が変更させられることによって前記カムシャフトにより駆動される弁の開閉時期を変更制御する弁開閉時期制御装置において、
    前記相対位相規制機構は、前記回転伝達部材に所定角度相対回転可能且つ前記進角用室又は前記遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて軸方向に相対移動可能に設けられる可動部材と、
    該可動部材を前記回転部材に向けて付勢する付勢部材と、
    前記可動部材に設けられ、前記回転部材に形成された受容孔に前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相が前記所定の相対位相の時に嵌入可能であると共に、前記回転伝達部材に形成されて周方向に延在する制限孔に前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相が前記所定範囲にある時に嵌入可能である第1規制部材と、
    該第1規制部材の前記制限孔への嵌入時に前記回転部材の前記回転伝達部材に対する遅角側への相対回転を規制する第2規制部材とから成り、
    前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相が前記所定の相対位相から所定角度進角側へ変化した相対位相迄の所定範囲にて前記回転部材と前記回転伝達部材の相対回転を許容する第1規制状態と、
    前記所定の相対位相に前記回転部材と前記回転伝達部材の相対位相を規制する第2規制状態と、
    前記第1規制状態及び前記第2規制状態における規制を解除する解除状態とに前記進角用室および前記遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて切換えられることを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  2. 前記付勢部材は、前記可動部材を前記回転伝達部材に対して進角側に付勢することを特徴とする請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
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