JP3812137B2 - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁装置において吸気弁又は排気弁の開閉時期を制御するために使用される弁開閉時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の弁開閉時期制御装置の1つとして、弁開閉用の回転軸に所定範囲で相対回転可能に外装されクランク軸のクランクスプロケット又はプーリからの回転動力が伝達される回転伝達部材と、前記回転軸に取り付けられた複数のベーンと、前記回転伝達部材に設けられた突部と前記回転軸との間に形成され前記ベーンによって進角用室と遅角用室とに夫々二分される複数の流体圧室と、前記進角用室に流体を給排する第1流体通路と、遅角用室に流体を給排する第2流体通路と、前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相が所定の位相である時に前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相を保持する位相保持機構とを備えたものがあり、例えば特開平1−92504号公報や特開平9−250310号公報に開示されている。
【0003】
上記した各公報に開示されている弁開閉時期制御装置においては、第1流体通路を介して進角用室へ作動流体を供給すると共に第2流体通路を介して遅角用室から作動油を排出することにより、回転軸が回転伝達部材に対してベーンが突部の進角側の周方向端面に当接する最進角位置までの任意な位置に進角方向へ回転して弁開閉時期が早められ、第2流体通路を介して遅角用室へ作動流体を供給すると共に第1流体通路を介して進角用室から作動油を排出することにより、回転軸が回転伝達部材に対してベーンが突部の遅角側の周方向端面に当接する最遅角位置までの任意な位置に遅角方向へ回転して弁開閉時期が遅らされる。
【0004】
また、上記した各公報に開示されている弁開閉時期制御装置においては、回転伝達部材から回転軸への回転伝達経路に流体圧室及びベーンが介在していることから、内燃機関の運転中、回転軸には常に遅角方向への力が作用しており、内燃機関の停止時に流体圧室への作動油の供給が停止されると、流体圧室の油圧によってベーンを保持できなくなり、回転軸は回転伝達部材に対して遅角方向へ回転し、回転軸と回転伝達部材の相対位相はベーンが突部の遅角側の周方向端面に当接する最遅角位置での位相となる。この状態にて内燃機関が始動されると、流体圧室の油圧が上昇し該油圧によりベーンを保持することができるようになるまでは不安定な状態となり、回転軸に生じる変動トルクによってベーンが振動し、突部の周方向端面と衝突して打音が生じたりするので、これを回避するために、位相保持機構により回転軸と回転伝達部材との相対位相が最遅角位置にて保持されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の高速回転域では、ピストンが上死点に向かい始めても、吸気が慣性により更にシリンダ内へ入り込もうとするため、吸気弁の閉時期を遅らせることにより体積効率が向上して内燃機関の出力向上を図ることができる。
【0006】
しかしながら、上記した各公報に開示される弁開閉時期制御装置を吸気弁の開閉時期を制御するために用いる場合には、最遅角位置での弁開閉時期は、上記したように内燃機関の始動時に吸気が可能な時期に設定される必要があるため、高速回転域において吸気弁の閉時期を遅らせて吸気の慣性による体積効率の向上を図ることができない。これは、最遅角位置での弁開閉時期を吸気の慣性による体積効率の向上が可能な時期に設定すると、最遅角位置での内燃機関の始動時に、ピストンが下死点を過ぎ上死点に向かい始めても吸気弁が開いていて、また吸気に慣性がないため、一度吸入した吸気が逆流して排出してしまい、圧縮比が上がらずに、燃焼ができない状態が発生し、内燃機関の始動が困難となるからである。尚、この問題は、最遅角位置での弁開閉時期を吸気の慣性による体積効率の向上が可能な時期に設定しなくても、上記した各公報に開示される弁開閉時期制御装置にように、最遅角位置での弁開閉時期を始動時に吸気が可能な時期に設定した場合であっても、吸気弁の閉時期がピストンの下死点後に設定されていると、気圧の低い高所等では発生しやすい。
【0007】
また、上記した各公報に開示される弁開閉時期制御装置を排気弁の開閉時期を制御するために用いる場合にも、排気弁の閉時期を同様に遅らせると、吸気弁と排気弁のオーバーラップ期間が長くなり、内部EGR量(排気ガス再循環量)が増大して内燃機関の始動性の低下を招く。
【0008】
それゆえ、本発明は、内燃機関の始動時におけるベーンによる打音の発生及び始動不良を確実に防止しつつ、その可変制御領域を拡大させることができる弁開閉時期制御装置を提供することを、その課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために講じた本発明の技術的手段は、内燃機関のシリンダヘッドに回転自在に組付けられる弁開閉用の回転軸と、該回転軸に所定範囲で相対回転可能に外装されクランク軸からの回転動力が伝達される回転伝達部材と、前記回転軸又は前記回転伝達部材の一方に設けられたベーンと、前記回転軸と前記回転伝達部材との間に形成され前記ベーンによって進角用室と遅角用室とに二分される流体圧室と、前記進角用室に流体を給排する第1流体通路と、前記遅角用室に流体を給排する第2流体通路と、前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相が所定の位相である時に前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相を保持する位相保持機構とを備えた弁開閉時期制御装置において、前記ベーンにより前記遅角用室の容積が最小とされる最大進角状態における前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相と前記ベーンにより前記進角用室の容積が最小とされる最大遅角状態における相対位相の間の中間的な相対位相であって、前記内燃機関が始動可能な弁開閉時期にある時の所定の中間的な相対位相時に前記位相保持機構により前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相が保持されるようにすると共に、前記回転伝達部材に前記進角用室或いは前記遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて第1位置と第2位置の間を回転可能な制限部材を設け、前記流体圧が設定値よりも大きいときには前記第1位置にて前記回転軸と前記回転伝達部材の最大遅角状態における相対位相が許容されると共に前記流体圧が設定値よりも小さいときには前記第2位置にて前記制限部材が前記ベーンと当接して前記回転軸と前記回転伝達部材の遅角側への相対位相が前記所定の中間的な相対位相に制限されるようにしたことである。
【0010】
上記した手段によれば、内燃機関の停止時に流体圧室への作動流体の供給が停止されると、流体圧室の流体圧が低下して同流体圧によってベーンを保持できなくなり、回転軸は回転伝達部材に対して遅角方向へ回転するものの、流体圧室の流体圧が設定値未満となることで制限部材が第2位置に回転してベーンと当接し、回転伝達部材に対する回転軸の遅角側への相対回転が制限され、位相保持機構により回転軸と回転伝達部材の相対位相が中間的な相対位相に保持される。これにより、内燃機関の始動時にベーンが流体圧室の周方向端面に衝突して打音が発生するのが的確に防止される。
【0011】
また、内燃機関の始動時の弁開閉時期が上記した中間的な相対位相時に得られるので、最遅角位置では中間的な相対位相時よりも更に弁の開閉時期を遅らせることができ、吸気の慣性を利用して体積効率の向上を図ることが可能となると共に、始動時の弁開閉時期を進角させることができ、圧縮比低下による内燃機関の始動不良を防止することが可能となる。
【0012】
上記した弁開閉時期制御装置は、前記回転伝達部材に前記進角用室或いは前記遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて移動可能にラック部材と該ラック部材を前記流体圧に抗する方向に付勢する付勢部材が設けられ、前記制限部材が前記ラック部材に噛合する歯を円弧状に有することが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従った弁開閉時期制御装置の実施形態を図面に基づき、説明する。
【0014】
図1乃至図4において、弁開閉時期制御装置は、内燃機関のシリンダヘッド70に回転自在に支持されたカムシャフト10とこれの先端部(図1の左端)に一体的に組付けた内部ロータ20とからなる弁開閉用の回転軸と、カムシャフト10及び内部ロータ20に所定範囲で相対回転可能に外装された外部ロータ30、フロントプレート40、リアプレート50及びリアプレート50の外周に一体的に設けたタイミングスプロケット51から成る回転伝達部材と、内部ロータ20に組付けた4枚のベーン60と、外部ロータ30に組付けたロック機構(位相保持機構)80と、外部ロータ30に組付けたストッパ部材92等からなる相対回転制限機構90等によって構成されている。尚、タイミングスプロケット51には、周知のように、図示省略したクランク軸からクランクスプロケットとタイミングチェーンを介して図2乃至図4の時計方向に回転動力が伝達されるように構成されている。
【0015】
カムシャフト10は、吸気弁を開閉する図示しない周知のカムを有していて、内部にはカムシャフト10の軸方向に延びる遅角通路11及び進角通路12が設けられている。進角通路12は、カムシャフト10に設けた取付ボルト16用の取付孔内に形成されていて、カムシャフト10に設けた径方向の通路13及び環状溝14とシリンダヘッド70に設けた接続通路72を通して制御弁100の接続ポート101bに接続されている。遅角通路11は、カムシャフト10に設けた環状溝15とシリンダヘッド70に設けた接続通路71及び切換弁110を介して制御弁100の接続ポート101aに接続されている。
【0016】
制御弁100は、ソレノイド102へ通電することによりハウジング内に軸方向に移動可能に嵌挿されたスプール101をスプリング103に抗して図1の左方向へ移動できるものであり、非通電時には当該内燃機関によって駆動されるオイルポンプPに接続された供給ポート101cが接続ポート101aに連通すると共に、接続ポート101bが排出ポート101dに連通するように、また通電時には供給ポート101cが接続ポート101bに連通すると共に、接続ポート101aが排出ポート101dに連通するように構成されている。このため、制御弁100のソレノイド102の非通電時には切換弁110を介して遅角通路11に作動油が供給され、ソレノイド102の通電時には進角通路12に作動油が供給され、ソレノイド102への通電が図示しない制御装置によりデューティ制御される。
【0017】
切換弁110は、ソレノイド112へ通電することによりハウジング内に軸方向に移動可能に嵌挿されたスプール111をスプリング113に抗して図1の右側へ移動できるものであり、非通電時には制御弁100の接続ポート101aを接続通路71を介して遅角通路11と連通し、通電時には制御弁100の接続ポート101aと遅角通路11との連通を遮断し、遅角通路11を接続通路71を介してドレンに連通するように構成されている。尚、ソレノイド112への通電は図示しない制御装置によりオン・オフ制御される。
【0018】
内部ロータ20は、単一の取付ボルト16によってカムシャフト10に一体的に固着されていて、4枚の各ベーン60を夫々径方向に移動可能に取り付けるためのベーン溝20aを有すると共に、カムシャフト10及び内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が後述する所定の位相(ベーンの中立位置)で同期したときロック機構80のロックピン81の小径部の頭部が所定量嵌入される受容孔24と、この受容孔24に進角通路12から作動油を給排するように受容孔24と進角通路12を連通する通路25と、各ベーン60によって区画された進角用室R1に進角通路12から作動油を給排するように進角通路12と各進角用室R2を連通する通路23と、カムシャフト10の先端面に対向する側の一端面に形成され遅角通路11に連通する環状溝21と、該環状溝21から軸方向に他端面側に延びる4つの通路22と、各ベーン60によって区画された遅角用室R2に遅角通路11から作動油を環状溝21及び通路22を通して給排するように各通路22と各遅角用室R2を連通する通路26を有している。受容孔24は、内部ロータ20の外周に径方向に形成されている。尚、各ベーン60は、ベーン溝21の底部に収容したベーンスプリング41によって径方向外方に付勢されている。
【0019】
外部ロータ30は、内部ロータ20の外周に所定範囲で相対回転可能に組付けられていて、その両側にはフロントプレート40とリアプレート50が接合され、貫通孔32を貫通する4本の連結ボルト42によって一体的に連結されている。また、外部ロータ30の内周には所定の周方向間隔で4個の突部31が径方向内方に向けて夫々突出形成されていて、これら突部31の内周面が内部ロータ20の外周面に摺接する構成で外部ロータ30が内部ロータ20に回転自在に支承されており、一つの突部31にはロックピン81とスプリング82を収容する退避孔33が外部ロータ30の径方向に形成されている。また、退避孔33が形成される突部31に軸対象な位置にある突部31には、相対回転制限機構90のラック部材91を収容する収容孔34が径方向に形成されていると共に、その進角側の端面(図2において回転方向側の端面)に半円状の凹部35が形成されている。尚、収容孔34の側部は凹部35の円弧部分に開口していると共に、凹部35の弦部分は後述する進角用室R1に開口している。また、収容孔34の内方開口端は突部31の内周に形成された連通溝27を隣設された遅角用室R2に連通されている。
【0020】
各ベーン60は、先端の断面形状が円弧形状であり、両プレート40、50間にて内部ロータ20のベーン溝20aに径方向に移動可能に取り付けられていて、外部ロータ30と、外部ロータ30の各突部31と、内部ロータ20と、フロントプレート40と、リアプレート50との間に形成される流体圧室R0を進角用室R1と遅角用室R2とに二分しており、外部ロータ30に形成した一対の突部31の互いに対向する周方向端面のストッパ部31aに1つのベーン60が当接することにより、当該弁開閉時期制御装置により調整される位相(相対回転量)が制限されるようになっている。
【0021】
ロックピン81は、退避孔33内に軸方向へ摺動可能に組み付けられていて、スプリング82によって内部ロータ20に向けて付勢されている。スプリング82はロックピン81とリテーナ83間に介装されていて、リテーナ83は退避孔33内にてスナップリング84により抜け止め固定されている。
【0022】
図5及び図6に示すように、ラック部材91は、収容孔34内に軸方向へ摺動可能に組付けられていて、スプリング93によって内部ロータ20に向けて付勢されている。スプリング93は収容孔34の外方底部に一端を係止されている。凹部35の円弧部分に開口する収容孔34の側部側に位置するラック部材91の側部には軸方向に連続してラックが形成されている。凹部35内には外部ロータ30に軸方向に支持されるシャフト94回りに回転可能とされた半月状のストッパ部材92が収容されている。ストッパ部材92の円弧部分には、ラック部材91のラックに噛合するギヤが周方向に形成されており、これによりラック部材91の収容孔34の軸方向への移動に応じてストッパ部材92がシャフト94回りに所定角度回転されるようになっている。即ち、ラック部材91が収容孔34内をスプリング93に抗して最外方に移動した時、ストッパ部材92は弦部92cがベーン60に対向する第1位置に位置され(図6参照)、ラック部材91が収容孔34内をスプリング93により最内方に移動した時、ストッパ部材92は第1位置から所定角度回転して、弦部92cが径方向外方を向く第2位置に位置される。また、上記したように、収容孔34は、突部31に形成される連通溝27を介してその内方端を隣設する遅角用室R2に常時連通されている。これにより、ラック部材91は連通溝27を介して供給される遅角用室R2の油圧が設定圧以上の時にストッパ部材92を第1位置に回転させるようにスプリング93に抗して収容孔34内を外方に移動し、同油圧が設定圧未満の時にストッパ部材92を第2位置に回転させるようにスプリング93により収容孔34内を内方に移動するようにされている。
【0023】
本実施形態においては、上記したようにカムシャフト10及び内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、各ベーン60が各流体圧室R0内にて中立位置にある時(各ベーンが各突部31の進角側の周方向端面及び遅角側の周方向端面にも当接しない位置にある中間位相の時)に退避孔33と受容孔24が同期し、ロックピン81の頭部が受容孔24に嵌入可能であるようになっていて、この所定の相対位相にある時、図示しない吸気弁の開閉時期が内燃機関の始動が可能な時期(吸気弁の開閉時期がわずかに進められる(中間進角)時期(最大遅角位置から所定角度αだけ進角した時期))になるように設定されている。また、本実施形態においては、図2及び図5に示すようにストッパ部材92が第2位置にある時、ベーン(図2の右下のベーン)60がストッパ部材92の円周部92bに当接してカムシャフト10及び内部ロータ20の外部ロータ30に対する遅角側への相対回転が制限され、この時のカムシャフト10及び内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が上記した所定の相対位相となるようにストッパ部材92の大きさ等が設定されている。また、本実施形態においては、図3及び図6に示すようにストッパ部材92が第1位置にある時には、ベーン(図3左上のベーン)60がストッパ部31aに当接する最大遅角状態へのカムシャフト10及び内部ロータ20と外部ロータ30との間の相対回転が制限されることがないようにストッパ部材92の大きさ等が設定されている。
【0024】
上記のように構成した本実施形態の弁開閉時期制御装置においては、内燃機関が始動され各進角用室R1及び各遅角用室R2に所定油圧が供給される図2に示す中間位相でのバランス状態(各進角用室R1内の進角油圧による押圧力が、各遅角用室R2内の遅角油圧による押圧力と、外部ロータ30から内部ロータ20への回転伝達経路に流体圧室R0及びベーン60が介在していることから内部ロータ20及びカムシャフト10に常に作用している遅角方向への力との和とバランスしている状態)において、内燃機関の運転状態に応じて、制御弁100のソレノイド102へ供給される電流のデューティ比を高くすることにより、進角通路12と通路23を通して各進角用室R1に作動油が供給されると共に、各遅角用室R2から各通路26、22と遅角通路11と制御弁100等を通して作動油が排出されると、内部ロータ20と各ベーン60が外部ロータ30、両プレート40、50等に対して進角側(図2の時計方向)に相対回転し、この相対回転量(最大進角量)は、1つのベーン(図2の左上のベーン)60が突部31の進角側のストッパ部31aに当接することにより制限される。また、制御弁100のソレノイド102へ供給される電流のデューティ比を低くすることにより、遅角通路11と各通路22、26を通して各遅角用室R2に作動油が供給されると共に、各進角用室R1から各通路23と進角通路12と制御弁100等を通して作動油が排出されると、内部ロータ20と各ベーン60が外部ロータ30、両プレート40、50等に対して遅角側(図2の反時計方向)に相対回転し、この相対回転量(最大遅角量)は、図3に示すように、1つのベーン60が遅角側のストッパ部31aに当接することにより制限される。尚、この位相変換制御中(最大遅角状態時を除く)は、受容孔24に通路25を通して設定圧以上の油圧(上記した所定油圧よりも低い油圧)が供給されており、ロックピン81がスプリング82に抗して移動し、ロックピン81の頭部が受容孔29から退避孔33に退避して、ロックピン81によるロックが解除されている。また、収容孔34は連通溝27を介して隣設する遅角用室R2に常時連通されているため、上記した遅角方向への位相変換制御中には、設定圧以上の油圧(上記した所定油圧よりも低い油圧)が収容孔34に供給されている。そのため、ラック部材91はスプリング93に抗して外方へ移動され、ストッパ部材92は第1位置(図6)に回転されていて、上記した遅角方向への位相変換が妨げられることはない。また、上記した位相変換制御中、切換弁110は非通電状態にあり、制御弁100の接続ポート101aを接続通路71を介して遅角通路11と連通している。
【0025】
本実施形態においては、上記したように内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、各ベーン60が各流体圧室R0内にて中立位置(図2に示す位置)にあり、退避孔33と受容孔29が同期する所定位相にある時、図示しない吸気弁の開閉時期が内燃機関の始動が可能な時期になるように設定されている。そのため、この中立位置からベーン60が突部31の遅角側の周方向端面のストッパ部31aに当接する最遅角位置までは内燃機関が始動可能な弁開閉時期よりも更に弁の開閉時期を遅らせることができ、内燃機関の高速回転時に、上記したように制御弁100を制御して中立位置より遅角側へ位相変換し、内燃機関の始動が困難な時期まで図示しない吸気弁の閉時期を遅らせることで、吸気の慣性により体積効率が向上し、内燃機関の出力向上を図ることができる。
【0026】
内燃機関の停止時には、オイルポンプPの駆動が停止されて流体圧室R0への作動油の供給が停止されると共に、制御弁100が非通電状態とされる。これにより、進角用室R1内の進角油圧による押圧力と遅角用室R2内の遅角油圧による押圧力がベーン60に作用しなくなり、内部ロータ20及びカムシャフト10には、上記した遅角方向への力(内燃機関のクランク軸が完全に停止するまでの間)のみが作用しており、停止直前の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相に応じて停止時の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が決まることになる。この時、停止直前の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、退避孔33と受容孔29が同期する所定位相よりも進角側にある場合には、内部ロータ20及びカムシャフト10に作用する上記した遅角方向への力により内部ロータ20及びカムシャフト10が外部ロータ30に対して遅角側へ移動するが、収容孔34に連通溝27を介して供給される遅角用室R2の油圧が設定圧未満となることからラック部材91がスプリング93により収容孔34の内方に移動し、ストッパ部材92を第2位置に回転させるため、ベーン(図2の右下のベーン)60がストッパ部材92の円周部92cに当接して(図2及び図5参照)、所定の中間位相よりも遅角側へ移動することが規制される。これにより、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、退避孔33と受容孔24が同期する所定位相に保たれ、スプリング82によりロックピン81の頭部が受容孔24内に嵌入し、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が保持(ロック)される(図4参照)。
【0027】
本実施形態においては、内燃機関の始動時に図示しないスタータスイッチがオンされると、スタータスイッチがオンされてから所定時間だけ切換弁110のソレノイド112へ通電されて、遅角通路11に連通される接続通路71がドレンに接続される。これにより、内燃機関の始動時には、制御弁100は非通電状態にあることから、進角用室R1及び遅角用室R2は共にドレンに連通される。このため、内燃機関の始動時にはカムシャフト10に作用するカム変動トルクによりカムシャフト10、内部ロータ20及びベーン60が外部ロータ30に対して遅角側及び進角側へ大きくばたつき易くなる(振動し易くなる)が、上記したように内燃機関の停止直前の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、退避孔33と受容孔24が同期する所定位相或いは退避孔33と受容孔24が同期する所定位相よりも進角側にある場合には、ロックピン81の頭部が受容孔24内に嵌入しているため、カムシャフト10、内部ロータ20及びベーン60のばたつきが防止される。
【0028】
ところで、内燃機関の停止直前の内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が、退避孔33と受容孔24が同期する所定位相よりも遅角側にある場合或いは図3に示すように最大遅角状態における相対位相にある場合には、ロックピン81の頭部が受容孔24に嵌入されない状態で内燃機関が停止されることがある。この状態にて内燃機関が始動されると、上記した遅角方向への力により内部ロータ20及びカムシャフト10が外部ロータ30に対して遅角側へ移動し、最大遅角状態となり、内燃機関の始動が困難となる。尚、この時、ラック部材91を付勢するスプリング93の付勢力は小さいものであるため、スプリング93によりラック部材91を介してストッパ部材92を第2位置へ回動させてカムシャフト10及び内部ロータ20を外部ロータ30に対して最大遅角位置からαだけ進角側に回転させることはできない。本実施形態においては、上記したように内燃機関の始動時に進角用室R1及び遅角用室R2が共にドレンに連通されているため、カムシャフト10に作用するカム変動トルクによりカムシャフト10、内部ロータ20及びベーン60が外部ロータ30に対して遅角側及び進角側へ大きくばたつき(振動し)、進角側へばたついた時にスプリング93によりラック部材91を介してストッパ部材92が第2位置へ回動させられる。これにより、ストッパ部材92の円周部92cにベーン60が当接することで、カムシャフト10、内部ロータ20及びベーン60が外部ロータ30に対して、退避孔33と受容孔24が同期する所定位相よりも遅角側へ移動することが規制されて、退避孔33と受容孔24が同期する所定位相にて、スプリング82によりロックピン81の頭部が受容孔24内に嵌入し、内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相が保持(ロック)される。
【0029】
よって、内燃機関の始動時には、大きな回転変動を伴うカムシャフト10、内部ロータ20及び各ベーン60等から成るの回転軸と、外部ロータ30、フロントプレート40及びリアプレート50等から成る回転伝達部材の不必要な相対回転がロック機構80により確実に規制され、回転軸と回転伝達部材の不必要な相対回転に伴うベーン60による打音の発生を確実に防止することができる。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、内燃機関の始動時におけるベーン60と突部31の周方向端面との衝突による打音の発生を防止しつつ、内燃機関の高速回転域において体積効率の向上を図ることができる。
【0031】
上記した実施形態においては、収容孔35、受容孔24及び退避孔33が径方向に形成され、ラック部材91及びロックピン81が径方向に移動する弁開閉時期制御装置に本発明を実施したが、本発明はベーンが周方向に厚肉とされて内部ロータに一体に設けられ、該ベーン又はリアプレート(又はフロントプレート)に退避孔を軸方向に形成し、リアプレート(又はフロントプレート)又はベーンに収容孔及び受容孔を軸方向に形成し、ラック部材及びロックピンが軸方向に移動する弁開閉時期制御装置にも同様に実施し得るものである。また、上記した実施形態においては、ロックピン81によるロックが進角用室R1に供給される油圧により解除される弁開閉時期制御装置に本発明を実施したが、本発明はロックピンを大径部及び小径部を有する段付状に形成して、該ロックピンの小径部に進角用室R1及び遅角用室R2に供給される油圧の一方を付与すると共にロックピンの段部と段付孔に形成される環状空間に進角用室R1及び遅角用室R2に供給される油圧の他方を付与し、何れかの油圧でロックピンによるロックが解除される弁開閉時期制御装置にも同様に実施し得るものである。また、上記実施形態においては、一つのベーン60が一つの突部31の進角側の周方向端面に形成されるストッパ部31aに当接することにより制限される弁開閉時期制御装置に本発明を実施したが、本発明は最大進角量が進角用室R1と遅角用室R2の油圧を制御することによりベーンがストッパ部に当接する前に制限されるようにされた弁開閉時期制御装置にも同様に実施し得るものである。また、更に上記実施形態においては、吸気用のカムシャフト10に組付けられる弁開閉時期制御装置に本発明を実施したが、本発明は排気用のカムシャフトに組付けられる弁開閉時期制御装置にも同様に実施し得るものである。
【0032】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、内燃機関の停止時に流体圧室への作動流体の供給が停止されると、流体圧室の流体圧が低下して同流体圧によってベーンを保持できなくなり、回転軸は回転伝達部材に対して遅角方向へ回転するものの、流体圧室の流体圧が設定値未満となることで制限部材が第2位置に回転してベーンと当接し、回転伝達部材に対する回転軸の遅角側への相対回転が制限され、位相保持機構により回転軸と回転伝達部材の相対位相が中間的な相対位相に保持される。これにより、内燃機関の始動時にベーンが流体圧室の周方向端面に衝突して打音が発生するのが的確に防止される。
【0033】
また、内燃機関の始動時の弁開閉時期が上記した中間的な相対位相時に得られるので、最遅角位置では中間的な相対位相時よりも更に弁の開閉時期を遅らせることができ、吸気の慣性を利用して体積効率の向上を図り内燃機関の出力を向上させることが可能となると共に、始動時の弁開閉時期を進角させることができ、圧縮比低下による内燃機関の始動不良を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った弁開閉時期制御装置の一実施形態を示す縦断側面図である。
【図2】制限部材により回転軸と回転伝達部材の相対位相が所定の中間的な相対位相に制限されている状態を示す図1のA−A断面図である。
【図3】最大遅角状態を示す図1のA−A断面図である。
【図4】制限部材により回転軸と回転伝達部材の相対位相が所定の中間的な相対位相に制限され、位相保持機構により同中間的な相対位相に保持されている状態を示す図1のA−A断面図である。
【図5】制限部材が第2位置にある状態を示す一部拡大断面図である。
【図6】制限部材が第1位置にある状態を示す一部拡大断面図である。
【符号の説明】
10 カムシャフト(回転軸)
11 遅角通路(第2流体通路)
12 進角通路(第1流体通路)
20 内部ロータ(回転軸)
24 受容孔
27 連通溝
30 外部ロータ(回転伝達部材)
31 突部
33 退避孔
34 収容孔
35 凹部
40 フロントプレート(回転伝達部材)
50 リアプレート(回転伝達部材)
51 タイミングスプロケット(回転伝達部材)
60 ベーン
70 シリンダヘッド
80 ロック機構(位相保持機構)
81 ロックピン
82 スプリング
90 相対回転制限機構
91 ラック部材
92 ストッパ部材(制限部材)
93 スプリング(付勢部材)
100 制御弁
110 切換弁
R0 流体圧室
R1 進角用室
R2 遅角用室

Claims (2)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドに回転自在に組付けられる弁開閉用の回転軸と、該回転軸に所定範囲で相対回転可能に外装されクランク軸からの回転動力が伝達される回転伝達部材と、前記回転軸又は前記回転伝達部材の一方に設けられたベーンと、前記回転軸と前記回転伝達部材との間に形成され前記ベーンによって進角用室と遅角用室とに二分される流体圧室と、前記進角用室に流体を給排する第1流体通路と、前記遅角用室に流体を給排する第2流体通路と、前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相が所定の位相である時に前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相を保持する位相保持機構とを備えた弁開閉時期制御装置において、前記ベーンにより前記遅角用室の容積が最小とされる最大進角状態における前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相と前記ベーンにより前記進角用室の容積が最小とされる最大遅角状態における相対位相の間の中間的な相対位相であって、前記内燃機関が始動可能な弁開閉時期にある時の所定の中間的な相対位相時に前記位相保持機構により前記回転軸と前記回転伝達部材の相対位相が保持されるようにすると共に、前記回転伝達部材に前記進角用室或いは前記遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて第1位置と第2位置の間を回転可能な制限部材を設け、前記流体圧が設定値よりも大きいときには前記第1位置にて前記回転軸と前記回転伝達部材の最大遅角状態における相対位相が許容されると共に前記流体圧が設定値よりも小さいときには前記第2位置にて前記制限部材が前記ベーンと当接して前記回転軸と前記回転伝達部材の遅角側への相対位相が前記所定の中間的な相対位相に制限されるようにしたことを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  2. 前記回転伝達部材に前記進角用室或いは前記遅角用室の少なくとも一方の流体圧に応じて移動可能にラック部材と該ラック部材を前記流体圧に抗する方向に付勢する付勢部材を設け、前記制限部材は前記ラック部材に噛合する歯を円弧状に有することを特徴とする請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
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