JP3999432B2 - 画像処理方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多重解像度変換処理が施されて保存された画像信号に基づいて、所望の解像度の画像を復元し、この復元した画像に対して所定の画像処理を施すための画像処理方法および装置並びに画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、画像読取装置やデジタルスチルカメラなどで取得した画像(取得画像)を表す画像信号に対して多重解像度変換処理を施して、前記取得画像に対してそれぞれが1/2p 倍の解像度であって且つ画像サイズが1/22p倍(pは整数)となる関係を有する画像を表す各階層(解像度レベル)毎のデータ(階層データ)を得た後、この各階層データを符号化し圧縮して保存する形式が提案されている。また、前記多重解像度変換処理としては、例えば、JPEG2000などに利用されるウェーブレット変換処理や、イーストマンコダック社が提案するFlashPixファイルに利用されているラプラシアンピラミッド展開を利用するもの、あるいはガウシアンピラミッド展開を利用するものなどが知られている。
【0003】
一方、前記多重解像度変換処理の手法を用いた形態で保存された画像信号に基づいて画像を可視画像としてCRTモニタやフィルムなどに出力する際には、その用途によって取得画像と同じ解像度レベル若しくは取得画像の画像サイズと同サイズの画像で復元して使用されたり、あるいは途中の解像度レベル若しくは取得画像の画像サイズとは異なるサイズの画像(拡大画像あるいは縮小画像)で復元して使用されたりする。これにより、実際の再生出力に必要な解像度レベルあるいは画像サイズでデータ転送や画像処理を行なうことができ、特に画像サイズの小さい低解像度レベルの画像で前記画像処理などを行なうと、システム全体の高速化が図られ非常に効率がよくなる。例えば、プリンタのように高画質の画像を再生する必要がある場合には、最高解像度までの画像を表す全階層データに基づいて画像を復元することにより取得画像と同一解像度および同サイズの高画質の画像を再現することができる。また、CRTモニタのようにプリンタほど高解像度の画像を再現する必要がない場合には、取得画像よりも低解像度且つ小サイズの画像を表す階層データに基づいて画像を復元し、さらに必要であれば拡大、縮小することにより、取得画像よりは解像度が低く且つサイズが小さいもののCRTモニタの解像度や画面サイズに適した画像を再生することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、多重解像度変換処理の手法を用いた形態で保存された画像信号に基づいて、基準解像度(通常は取得画像の解像度)とは異なる解像度レベルの画像を復元し、この復元により得た復元画像に対して所定の画像処理を施す場合、画像処理回路に前記復元画像を表す画像信号が入力されるので、前記基準解像度を有する基準解像度画像について設定されるべき処理パラメータを用いて前記画像処理が施されることとなる。
【0005】
しかしながら、この場合、設定された処理パラメータは、必ずしも前記復元画像に適したものとはならない場合がある。例えば画像処理回路が周波数強調処理や画像平滑化処理など画像を空間的に補正する処理を施すものである場合、処理パラメータの1つであるマスクサイズを例えば9×9画素としたときの実画像に対する領域の大きさは画像解像度に応じて異なる、つまりマスクサイズが画像解像度に依存する。このため、基準解像度画像用のマスクサイズ(9×9画素分)を用いて復元画像に対して前記画像処理を施すと、マスク内には、復元画像が基準解像度よりも低解像度のときには基準解像度画像の処理には含まれない画像成分が含まれ、逆に復元画像が基準解像度よりも高解像度のときには、基準解像度画像の処理に含まれる画像成分が含まれなくなるため、結果的に、空間的に等価でない部分を強調あるいは平滑化することになり、復元画像に対する処理後の画像が基準解像度画像に対する処理後の画像と同じ特性とならないという問題が生じる。そして、基準解像度と復元画像の解像度の違いが大きくなるほど、この問題も大きくなる。
【0006】
ここで、上記問題を解決するためには、例えば、各階層データを符号化し圧縮して保存する際(以下画像保管時ともいう)に、各レベルの解像度に応じた処理パラメータを保管画像に関連づけて保管することが考えられる。しかしながら、各解像度に応じた処理パラメータを保存すると、処理パラメータの数が膨大なものとなり、該処理パラメータの管理が非常に煩わしいものとなる。また、実際に利用するかどうか判らない段階で、全ての解像度レベルに応じた処理パラメータを計算し保存しなければならないので、非効率的である。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、多重解像度変換処理が施されて保存された画像信号に基づいて、基準解像度とは異なる解像度あるいは基準解像度画像の画像サイズと異なるサイズの画像を復元し、この復元により得た復元画像に対して所定の画像処理を施すに際して、各解像度毎に処理パラメータを用意しなくても、復元画像に対する処理後の画像を基準解像度画像に対する処理後の画像と同じ特性とすることができる画像処理方法および装置並びに画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像処理方法は、多重解像度変換処理が施された画像信号に基づいて、基準解像度とは異なる解像度の画像を復元し、基準解像度を有する基準解像度画像に対して所定の画像処理を施す際に用いられる基準処理パラメータに基づいて、前記復元により得られた復元画像に対して前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータであって、該所定の画像処理を施して得た画像の特性を、基準解像度画像について前記所定の画像処理を施して得た画像の特性と略等しくする処理パラメータを求めることを特徴とするものである。
【0009】
なお、多重解像度変換処理が施された画像信号は、特に、符号化され、また圧縮されて所定の記憶媒体に保存(格納)されたものであるのが望ましい。
【0010】
「所定の画像処理」としては、例えば、本願出願人が放射線画像の診断性能を向上させる方法として提案している、非鮮鋭マスク画像信号(以下、ボケ画像信号という)を用いて、原画像信号に含まれる特定の周波数成分を強調する周波数強調処理、あるいは前記ボケ画像信号を用いて原画像の最高濃度と最低濃度との差すなわちダイナミックレンジを狭めるように高濃度域もしくは低濃度域あるいは高濃度域および低濃度域の双方のコントラスト(画像信号値)を下げるダイナミックレンジ圧縮処理などが挙げられる(特開昭55-163472号、 同55-87953号、特開平3-222577号、同10-75364号、同10-75395号、同10-171983号など参照)。
【0011】
なお「解像度」という言葉は、一般的には非常に広い意味を有し、例えば鮮鋭度を意味するものとして使用されたり、画像(あるいは画像信号)の画素密度を意味するものとして使用されたりする場合もあるが、本願発明において用いられる解像度は鮮鋭度に関するものを意味するものとする。また、画像(あるいは画像信号)の総画素数を意味するものとして画像サイズという言葉を用いる。ここで「鮮鋭度に関するものを意味する」とは、例えば画素密度を増減(この場合画像サイズも増減する)して鮮鋭度を増減したり、あるいは画素密度を同じに維持しつつ再生する(できる)周波数範囲を拡大・縮小したり信号のレスポンスを変更して鮮鋭度を増減することのいずれをも含む意味である。したがって、例えば、基準解像度画像を画素間引きを用いたフィルタリング処理などによって低解像度画像にしたときには、画素密度が低下されており、低解像度画像は基準解像度画像よりも画像サイズが小さくなる。一方、前記画素間引きを用いたフィルタリング処理によって得た低解像度画像を補間拡大して得た鮮鋭度の低いボケ画像は、画素密度が基準解像度画像と同じで、画像サイズも同じものである。換言すれば、前記画素間引きを用いたフィルタリング処理によって得た低解像度画像は基準解像度画像よりも解像度の低い(小さい)画像であると共に画像サイズが小さい画像である一方、ボケ画像は基準解像度画像よりも解像度の低い(小さい)画像であると共に画像サイズが同じ画像である。
【0012】
本発明による画像処理方法においては、前記画像信号が、基準解像度画像に対して、各画像の解像度が2k 倍で且つ各画像の画像サイズが22k倍(kは整数)となるように多重解像度変換処理を施して得たものであり、
復元画像が、前記2k 倍のうちの基準解像度とは異なる解像度の画像であることが望ましい。
【0013】
「解像度が2k 倍」とは、主走査方向および副走査方向における画素密度がそれぞれ2k 倍であることを意味する。また「画像サイズが22k倍」とは、主走査方向および副走査方向に画素密度をそれぞれ2k 倍することによって画像サイズ(総画素数)を22k倍とすることを意味する。なお、kは整数、すなわちゼロ、あるいは正負いずれかの整数であり、「22k倍」には、拡大(k>0)あるいは縮小(k<0)だけでなく、基準解像度画像の画像サイズそのまま(k=0)の場合も含む意味である。
【0014】
また、本発明による画像処理方法においては、復元画像に対して前記所定の画像処理を施した後の画像を、さらに所望の画像サイズの画像に変換してもよい。
【0015】
また、本発明による画像処理方法においては、復元画像が、可視画像として再生出力される出力画像の画像サイズに近い、基準解像度画像の画像サイズを22k(kは整数)倍した画像となるように前記復元を行ない、
その後、所定の画像処理を施した後の画像に対して、出力画像の画像サイズと等しくなるように変倍処理を施すものとすることもできる。
【0016】
ここで「変倍」は、画像サイズを、拡大(変倍率>1)あるいは縮小(変倍率<1)することだけでなく、画像サイズをそのまま(変倍率=1)とすることを含む。例えば、出力画像の画像サイズが基準解像度画像の画像サイズの22kであるときには、前記所定の処理を施して得られた処理済画像信号が表す画像の画像サイズそのものが出力画像の画像サイズと同じになるので、「出力画像の画像サイズと等しくなるように変倍処理を施す」に際しては、変倍率を1倍にすればよく、実際には処理済画像信号をそのまま変倍処理済画像信号とすればよい(つまり、実際には変倍処理を行なわなくてもよい)。
【0017】
さらに、本発明による画像処理方法においては、基準処理パラメータが、前記画像信号と関連づけられて保存されたものであることが望ましい。
【0018】
さらにまた、本発明による画像処理方法においては、多重解像度変換処理の特性に基づいて、復元画像について前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータを求めることが望ましい。
【0019】
「多重解像度変換処理の特性」とは、各解像度レベルの画像のレスポンスに影響を与えるものであって、例えば、多重解像度変換としてウェーブレット変換を利用したときには、ウェーブレット分割(帯域分割)に用いられるローパスフィルタおよびハイパスフィルタの特性である。
【0020】
本発明による画像処理装置は、上記画像処理方法を実施する装置、すなわち、多重解像度変換処理が施された画像信号に基づいて、基準解像度とは異なる解像度の画像を復元する復元手段と、復元手段により得られた復元画像に対して所定の画像処理を施す画像処理手段と、基準解像度を有する基準解像度画像に対して前記所定の画像処理を施す際に用いられる基準処理パラメータに基づいて、復元画像に対して前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータであって、該所定の画像処理を施して得た画像の特性を、基準解像度画像について前記所定の画像処理を施して得た画像の特性と略等しくする処理パラメータを求め、求めた処理パラメータを画像処理手段に設定するパラメータ設定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0021】
本発明による画像処理装置においては、画像信号が、基準解像度画像に対して、各画像の解像度が2k 倍で且つ各画像の画像サイズが22k倍(kは整数)となるように多重解像度変換処理を施して得たものであり、復元手段が、前記2k 倍のうちの基準解像度とは異なる解像度の復元画像を得るものであることが望ましい。
【0022】
また、本発明による画像処理装置においては、復元画像に対して前記所定の画像処理を施した後の画像を、さらに所望の大きさの画像に変換する変倍処理手段を備えたものとすることができる。
【0023】
また、本発明による画像処理装置においては、復元手段を、可視画像として再生出力される出力画像の画像サイズに近い、前記基準解像度画像の画像サイズを22k(kは整数)倍した画像を復元するものとすると共に、画像処理手段により前記所定の画像処理が施された画像に対して、出力画像の画像サイズと等しくなるように変倍処理を施す変倍処理手段を備えたものとすることもできる。
【0024】
さらに、本発明による画像処理装置においては、パラメータ設定手段を、多重解像度変換処理の特性に基づいて、復元画像について前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータを求めるものとすることが望ましい。
【0025】
なお、本発明による画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、基準解像度とは異なる解像度の画像を復元し、基準解像度画像用の基準処理パラメータに基づいて、復元画像に対して画像処理を施す際に用いられる処理パラメータであって、画像処理を施して得た画像の特性を、基準解像度画像について画像処理を施して得た画像の特性と略等しくする処理パラメータを求めるようにしたので、多重解像度変換処理が施された画像信号を基準解像度とは異なる解像度で復元し、該復元により得た復元画像に対して画像処理を施したとき、復元画像の解像度に影響されることなく、画像処理を施して得た画像の特性を、基準解像度画像について画像処理を施して得た画像の特性とほぼ同様の特性とすることができる。換言すれば、復元解像度レベルに拘わらず、出力画像の特性を、均一のものとすることができる。
【0027】
また、基準解像度画像用の基準処理パラメータに基づいて、復元画像用の処理パラメータを求めるようにしているので、復元画像の解像度レベル(復元解像度レベル)毎に処理パラメータを用意する必要が無くなり、これにより本発明を適用したシステムの構成を簡易なものとすることができ、また処理パラメータの管理の煩わしさをなくすことができる。
【0028】
また、画像信号が、基準解像度画像に対して、各画像の解像度が2k 倍で且つ各画像の画像サイズが22k倍(kは整数)となるように多重解像度変換処理を施して得たものである場合において、前記2k 倍のうちの基準解像度とは異なる解像度の復元画像となるように復元を行なうものとすれば、例えばウェーブレット変換などの公知の多重解像度変換処理を利用することができ、都合がよい。
【0029】
また、復元画像の画像サイズが基準解像度画像の22k(kは負の整数)倍となるときには、前記復元画像が基準解像度画像の画素数よりも少ない縮小画像となり、この縮小画像について強調処理などの所定の画像処理を施すことができるので、該所定の画像処理のための演算時間を短縮することができる。
【0030】
また、画像処理後の画像に対して、さらに変倍処理を施すようにすれば、最終的に出力される画像の大きさを、所望とする出力サイズと一致させることができる。
【0031】
さらに、基準処理パラメータを、多重解像度変換処理が施された画像信号と関連づけられて保存されたものとすれば、基準処理パラメータの管理の煩わしさをなくすこともできる。
【0032】
さらにまた、多重解像度変換処理の特性に基づいて、復元画像用の処理パラメータを求めるようにすれば、多重解像度変換処理の特性の影響を受けることなく、画像処理を施して得た画像の特性を、基準解像度画像について画像処理を施して得た画像の特性とほぼ同様の特性とすることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0034】
図1は本発明による一実施形態の画像処理装置の構成を示す概略ブロック図である。本実施形態における画像処理装置1は、多重解像度変換処理が施されてファイルサーバ62に保存された画像信号に基づいて所望解像度若しくは所望画像サイズに近い大きさの画像を復元し、CRTモニタやフィルムなどで可視画像として再生される出力画像が診断に適した画像となるように、復元した復元画像に対して所定の画像処理を施すものである。
【0035】
なお、ファイルサーバ62に保存されている画像信号S0は、例えば、不図示の画像読取装置などにより放射線画像情報を読み取って得た取得画像を表すものであり、画像処理装置1において画像処理された画像は、所望のレイアウト(出力サイズや配置など)で、CRTモニタ71上に再生出力されたり、あるいはフィルム出力装置72でフィルムに記録され、診断に用いられる。
【0036】
画像処理装置1は、ファイルサーバ62から取り込んだ多重解像度変換処理が施された信号S0に基づいて、所定の解像度レベルの画像を復元して復元画像信号S1を得る復元手段10と、復元手段10により復元された復元画像信号S1に対して、設定された処理パラメータK(K0またはK1)を用いて所定の画像処理を施して処理済画像信号S2を得る画像処理手段20と、処理済画像信号S2が表す画像のサイズを所望の出力サイズと一致するように拡大処理あるいは縮小処理(まとめて変倍処理という)して処理済画像信号S3を得る変倍処理手段30と、変倍処理後の処理済画像信号S3を用いて、画像を所望の出力フォーマットに適合して再生出力されるようにする出力フォーマット形成手段40とを有する。
【0037】
また、この画像処理装置1は、出力フォーマット形成手段40において設定される再生画像のサイズ(出力サイズ)に関する情報G1を取得するサイズ情報取得手段51と、基準解像度画像に対して画像処理を施す際に用いられる基準処理パラメータK0を取得する基準解像度用パラメータ取得手段52と、基準解像度に関する情報G0を取得する基準解像度情報取得手段53と、基準解像度情報G0および出力サイズ情報G1に基づいて、復元手段10における復元画像の解像度レベル(復元解像度)を指定するための第1の変倍率M1と変倍処理手段30における変倍処理の倍率を指定するための第2の変倍率M2とを求める倍率算出手段54と、多重解像度変換処理に際して用いたフィルタの特性H0,G0など、該多重解像度変換処理の特性に関する情報Fを取得する変換特性情報取得手段55を有している。さらに、画像処理装置1は、基準処理パラメータK0、基準解像度情報G0、第1の変倍率M1および変換処理特性情報Fに基づいて、画像処理手段20において用いられる処理パラメータとして、出力サイズが基準解像度画像の画像サイズと同じときには基準処理パラメータK0を、それ以外の時には、復元手段10における復元解像度に適合するように、基準処理パラメータK0を補正した処理パラメータK1を求め、処理パラメータK0またはK1を画像処理手段20に設定するパラメータ設定手段56を有する。
【0038】
基準解像度情報取得手段53による基準解像度情報G0の取得は、ユーザがキーボードから数値として入力してもよいし、操作画面に解像度に対応した数種類の数字などを表示してユーザに選択させるといった形態でもよい。あるいは読取装置などにおいて、基準解像度情報G0を予め符号化信号S0の付帯情報として添付しておき、入力された符号化信号S0に添付された基準解像度情報G0を認識するようにしてもよく、基準解像度情報取得手段53が基準解像度情報G0を取得することができれば、どのような形態であってもよい。
【0039】
基準解像度用パラメータ取得手段52による基準処理パラメータK0の取得、および変換特性情報取得手段55による変換処理特性情報Fの取得についても、上記基準解像度情報取得手段53による基準解像度情報G0の取得の方法と同じような方法を用いることができる。以下の説明においては、いずれも、画像信号S0の付帯情報から取得するものとする。
【0040】
最初に、画像処理装置1に入力される、多重解像度変換処理が施された画像信号(符号化信号)S0について説明する。なお、本実施形態における多重解像度変換処理としては、例えば、JPEG2000などに利用されるウェーブレット変換処理を利用するものとして説明する。図2は、ウェーブレット変換処理により分割された画像信号を表す概念図である。
【0041】
不図示の読取装置などにより取得された取得画像信号はウェーブレット変換処理手段61によって、以下のようにして多重解像度空間に変換されて符号化される。まず、1段目において、取得画像信号S(信号LL0と等価)の主走査方向にウェーブレット関数H1,G1によりフィルタリング処理を行うとともに、主走査方向の画素を1画素おきに間引き、主走査方向の画素密度および総画素数(以下画素密度および総画素数を単に画素数という)を1/2にする。ここで、関数H1はハイパスフィルタであり、関数G1はローパスフィルタである。さらに、この画素が間引かれた信号のそれぞれに対して副走査方向に前記関数H1,G1によりフィルタリング処理を行うとともに、副走査方向の画素を1画素おきに間引き、副走査方向の画素数を1/2にして、ウェーブレット変換係数信号(以下単に信号ともいう)HH1,HL1,LH1,LL1を得る。
【0042】
図2に示すように、各信号は取得画像の縦横を各々1/2に縮小した1/4縮小画像を表し、それぞれ取得画像の1/4縮小画像において、信号LH1は副走査方向(縦方向)の高周波成分を表す画像、信号HL1は主走査方向(横方向)の高周波成分を表す画像、信号HH1は対角方向の高周波成分を表す画像、信号LL1は1/2解像度の低周波成分の画像を表すことになる。
【0043】
さらに、2段目において、ウェーブレット関数H1,G1を用いて、信号LL1に対してウェーブレット変換が施されて、信号HH2,HL2,LH2,LL2が得られる。ここで、各信号は原画像の縦横を各々1/4に縮小した1/16縮小画像を表し、それぞれ原画像の1/16縮小画像において、信号LH2は副走査方向の、信号HL2は主走査方向の、信号HH2は対角方向の高周波成分を表す画像、信号LL2は1/4解像度の低周波成分の画像を表すことになる。
【0044】
以下、上記2段目と同様にして、各周波数帯域において得られるウェーブレット変換係数信号LLkに対するウェーブレット変換をn回繰り返すことによりウェーブレット変換係数信号HH1〜HHn,HL1〜HLn,LH1〜LHn,LL1〜LLnを得る。なお、k(=1〜nの正の整数)はウェーブレット変換処理の段数であって、解像度レベルを表す。
【0045】
ここで、n回目のウェーブレット変換により得られるウェーブレット変換係数信号HHn,HLn,LHn,LLnは、取得画像信号Sと比較して主副各方向の画素数が(1/2)n となった(1/2)2n縮小画像を表し、各ウェーブレット変換係数信号HHn,HLn,LHn,LLnはnが大きいほど画像サイズが小さくなる。
【0046】
このようにして得られたウェーブレット変換係数信号HH1〜HHn,HL1〜HLn,LH1〜LHn,LLnは、量子化された後符号化して、符号化信号S0を得る。また、前記ウェーブレット変換処理に用いられる分割フィルタを示す関数H1,G1のフィルタ係数も符号化して符号化関数H0,G0を得、この符号化関数H0,G0を符号化信号S0の付帯情報とする。符号化信号S0および符号化関数H0,G0は、ファイルサーバ62に格納される(図1参照)。
【0047】
そして、符号化信号S0および符号化関数H0,G0に対して復号化処理を施した後に逆ウェーブレット変換処理を施すことで、元の取得画像信号Sを復元することができる。また、画像復元の際に、所望とする解像度レベルjまで復号化して逆ウェーブレット変換を施すことにより、取得画像の1/2j 解像度の画像を表す低解像度画像信号が得られることとなる。
【0048】
なお、ウェーブレット変換係数信号LL1〜LLn−1も符号化して符号化信号SSに含まれるようにし、例えば解像度レベル2の階層には各信号HH2,HL2,LH2,LL2nの符号化信号を格納するなど、解像度レベルに応じた階層構造信号として提供すれば、所望とする解像度レベルjに応じた階層の符号化信号のみを用いて取得画像の1/2j 解像度の画像を表す低解像度画像信号を得ることができる。
【0049】
次に、画像処理装置1の作用について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図3中、ステップ番号には、ST印を付けて示す。また本実施形態においては、取得画像の解像度を基準解像度、取得画像を基準解像度画像として説明する。
【0050】
ユーザが、所望とする出力サイズを出力フォーマット形成手段40に入力する。この出力フォーマット形成手段40において設定された出力サイズに関する情報(以下出力サイズ情報という)G1を出力サイズ情報取得手段51により取得し、取得した出力サイズ情報G1を倍率算出手段54に入力する(ステップ1)。また、基準解像度情報取得手段53が基準解像度用パラメータ取得手段52を介して基準解像度情報G0を取得し、取得した基準解像度情報G0を倍率算出手段54およびパラメータ設定手段56に入力する(ステップ2)。倍率算出手段54は、基準解像度情報G0および出力サイズ情報G1に基づいて、復元画像サイズ(復元解像度)を指定するための第1の変倍率M1および処理済画像信号S2に対する変倍率を指定するための第2の変倍率M2を求める(ステップ3)。倍率算出手段54は、求めた第1の変倍率M1を復元手段10およびパラメータ設定手段56に入力し、第2の変倍率M2を変倍処理手段30に入力する。
【0051】
例えば、CRTモニタなどによって再生される画像の出力サイズとして、取得画像サイズと同じサイズ(例えば主走査方向画素数×副走査方向画素数)が指定されたときには、倍率算出手段54は、第1の変倍率M1および第2の変倍率M2をともに「1」に設定する。
【0052】
第1の変倍率M1および第2の変倍率M2がともに「1」に設定されたとき(ステップ4−YES)、先ず、復元手段10はファイルサーバ62から取得した符号化信号S0および符号化関数H0,G0に基づいて復号化処理を施した後に逆ウェーブレット変換処理を施して、復元解像度としての基準解像度レベルで画像を復元し、復元画像を表す復元画像信号S1を画像処理手段20に入力する(ステップ10)。パラメータ設定手段56は、基準解像度用パラメータ取得手段52により取得した基準解像度画像用の基準処理パラメータK0を画像処理手段20に対して設定する(ステップ11)。画像処理手段20は、設定された基準処理パラメータK0を用いて画像処理を施し、処理済画像信号S2を変倍処理手段30に入力する(ステップ12)。変倍処理手段30は、倍率1で処理済画像信号S2を変倍処理し(何ら変倍処理を行なわないことと等価)、処理済画像信号S3を出力フォーマット手段40に入力する(ステップ13)。これにより、解像度が基準解像度画像(取得画像)と同じ解像度レベルで、且つ基準解像度画像と同じ画像サイズの画像が、CRTモニタ71などにおいて再生される。
【0053】
次に、基準解像度画像(取得画像)の画像サイズとは異なる出力サイズの出力画像を得る場合について説明する。
【0054】
この場合、基準解像度画像の画像サイズとは異なる出力サイズの画像を得るために、画像処理手段20に用いられる復元画像信号S1として、出力サイズに近い、基準解像度画像の画像サイズを22k(本例においてはkはゼロまたは負の整数)倍した変倍画像を表す画像信号を使用する(ステップ4−NO)。なお、22k倍という倍率は上記第1の変倍率M1に対応する。
【0055】
ここで、前記22k倍という第1の変倍率M1は以下のようにして求められる(ステップ3)。ユーザが、基準解像度画像の画像サイズとは異なる出力サイズを出力フォーマット形成手段40に入力すると、前述のように、出力サイズ情報G1が出力サイズ情報取得手段51により取得されて、倍率算出手段54に入力される。
【0056】
倍率算出手段54は、入力された出力サイズ情報G1と基準解像度情報G0とに基づいて、第1の変倍率M1(22k倍)を求める。例えば、出力サイズが1/32 倍であるときには、出力サイズの倍率である1/32 倍に近い、1/22 倍あるいは1/42 倍とする。また、倍率算出手段54は、第1の変倍率M1で復元した復元画像の画像サイズ(すなわち22k倍)と出力サイズとの違いに基づいて、変倍処理手段30から出力される画像のサイズを出力サイズと等しくするための第2の変倍率M2を、式M2=G1/M1から求める。
【0057】
上述のように、倍率算出手段54により求められた第1の変倍率M1は復元手段10に入力されるので、復元手段10は、この第1の変倍率M1(すなわち2k 倍)に応じた解像度レベルの画像、例えばM1=1/22 倍のときには1/2解像度且つ1/4縮小画像を復元し、該画像を表す復元画像信号S1を画像処理手段20に入力する(ステップ20)。画像処理手段20は、基準解像度画像の画像サイズと同じか若しくは異なる大きさの画像(本例においては縮小画像)に対して、パラメータ設定手段56により設定された処理パラメータを用いて画像処理を施すことになる。ここで、基準解像度画像用の基準処理パラメータK0を用いて縮小画像に対して画像処理を施すと、縮小画像に対する処理後の画像が基準解像度画像に対する処理後の画像と必ずしも同じ特性とならないという問題が生じる。
【0058】
本願発明による画像処理装置1に設けられたパラメータ設定手段56は、この問題を解決するために、画像処理手段20に入力される復元画像信号S1が表す画像の解像度レベルすなわち復元解像度に拘わらず、該復元解像度に適した処理パラメータを求め、求めた処理パラメータK1を画像処理手段20に設定するように構成されている。以下、パラメータ設定手段56が、復元解像度に適した処理パラメータを求める処理について説明する。
【0059】
パラメータ設定手段56においては、倍率算出手段54から入力された第1の変倍率M1、解像度情報取得手段53から入力された基準解像度情報G0、および基準解像度画像用の基準処理パラメータK0に基づいて、復元画像信号S1の解像度レベルに適した処理パラメータK1を求める(ステップ21)。
【0060】
例えば、処理パラメータの一例として、高域強調処理を行うための強調フィルタに関するパラメータ、あるいはノイズ成分を抑制する平滑化処理を行うための平滑化フィルタに関するパラメータについて説明する。
【0061】
前記各フィルタに関するパラメータとしては、マスクサイズとフィルタ係数がある。ここで、解像度レベルに適したパラメータを求めるに際しては、第1の方法として、マスクサイズを解像度レベルに応じて拡縮する、つまりマスクの主走査方向の画素数×副走査方向の画素数を解像度レベルに応じて増減すると共に、拡縮されたマスクの各セルに応じたフィルタ係数を算出する方法がある。また第2の方法として、マスクサイズを解像度レベルに拘わらず一定サイズにする、つまり主走査方向の画素数×副走査方向の画素数を固定すると共に、マスクの各セルに応じたフィルタ係数を算出する方法がある。いずれの方法を採用する場合においても、フィルタ係数を算出するに際しては、実画像に対するマスク領域の大きさと各セルが担持する画像成分を考慮して、復元画像に対する高域強調処理や平滑化処理後の画像が基準解像度画像に対する高域強調処理や平滑化処理後の画像と凡そ同じ特性となるように、基準解像度画像用に用いられる基準処理パラメータK0を補正する。
【0062】
またこの基準処理パラメータK0の補正の際には、ウェーブレット変換処理に用いられた変換関数によって規定されるフィルタ特性も考慮するのが好ましい。このためには、変換特性情報取得手段55により、画像信号S0の付帯情報として入力される符号化関数H0,G0を取得し、符号化関数H0,G0を復号化してフィルタの特性H0,G0に関する変換処理特性情報Fを得、この情報Fをパラメータ設定手段56に入力する。そして、パラメータ設定手段56は、この変換処理特性情報Fを参照して、復元画像に対する高域強調処理や平滑化処理後の画像が基準解像度画像に対する高域強調処理や平滑化処理後の画像と凡そ同じ特性となるように、基準解像度画像用に用いられる基準処理パラメータK0を補正する。これにより、ウェーブレット分割の際のフィルタ特性の影響を受けることなく、画像処理を施して得た画像の特性を、基準解像度画像について画像処理を施して得た画像の特性とほぼ同様の特性とすることができる。
【0063】
パラメータ設定手段56は、求めた復元解像度に適した処理パラメータK1を画像処理手段20に対して設定する(ステップ21)。画像処理手段20は、設定された基準処理パラメータK1を用いて高域強調処理や平滑化処理などの画像処理を施し、得られた処理済画像信号S2を変倍処理手段30に入力する(ステップ22)。
【0064】
次いで、変倍処理手段30は、倍率算出手段51から入力された第2の変倍率M2に基づいて処理済画像信号S2を変倍処理(本例では縮小処理)して、出力フォーマット形成手段40により設定された出力サイズG1と一致する画像サイズの画像を表す処理済画像信号S3を得、この処理済画像信号S3を出力フォーマット形成手段40に入力する(ステップ23)。これにより、所望サイズG1且つ2k 解像度の画像が、CRTモニタなどにおいて再生されることとなる。
【0065】
次に、復元画像の解像度レベルに適したパラメータK1を求める具体例について説明する。なお、以下の例においては、蓄積性蛍光体シートに記録された人体の放射線画像を基準解像度としての10本/mmの読取密度で読取って得た画像信号に対して、再生画像が診断に適した画像となるように、本願出願人提案による特開平10-75395号などに記載されている帯域制限画像信号(バンドパス信号)を用いた周波数強調処理を行なうものとして説明する。
【0066】
最初に、マスクサイズNを復元解像度レベルに応じて切り替える一例について説明する。強調度がピークとなる周波数(ピーク周波数)f0(cycle/mm) は、周波数ランクRNに依存し、例えば、周波数ランクRNに応じて、次式(1)で定義できる。なお、周波数ランクRNおよびピーク周波数f0は画像処理パラメータの1つであるが、画像解像度に依存しない指標である。
f0=4.0/2(9-RN) ・・・(1)
【0067】
この式(1)の例では、周波数ランクRNを0〜9とし、ランク9を4.0(cycle/mm) と定義している。また、式(1)では、ランクが1つ小さくなるごとにピーク周波数f0が1/2となる。
【0068】
一方、強調処理を行なう場合のマスクサイズN(主/副走査方向の画素数)は、ピーク周波数f0と対象画像の画像解像度SR(本/mm)により次式(2)で算出できる。なお、式(2)で算出されたマスクサイズNの値を奇数値に補正する(奇数化する)ことが望ましい。
N=1.43×SR/f0 ・・・(2)
【0069】
上記式(2)から、周波数ランクRNが5のマスクサイズNは、基準解像度SRが10本/mmのときには57、2.5本/mmのときには15となる。このように、画像処理パラメータとして周波数ランクRNあるいはピーク周波数f0をもていれば、画像解像度SRにあわせて周波数ランク(あるいはピーク周波数)に対応するマスクサイズNを式(2)から求めることができる。
【0070】
次に、マスクサイズ以外のパラメータを復元解像度レベルに応じて切り替える一例について説明する。なお、この方法は、本願出願人が特願2000-17107号において提案している方法である。
【0071】
画像処理装置1に設けられている基準解像度用パラメータ取得手段52は、基準解像度画像についての各帯域制限画像信号に対応する基準変換関数f1〜fN(基準処理パラメータの一態様)をパラメータ設定手段56に入力する。ここで、倍率M1=1が復元手段10およびパラメータ設定手段56に入力されたときには、復元手段10は基準解像度としての10本/mmの読取密度で読み取られた基準解像度画像を表す原画像信号Sorg (=S1)を復元し、画像処理手段20は、復元された画像信号S1に基づいて、それぞれ複数の帯域制限画像信号およびボケ画像信号を生成することになる。
【0072】
ここで、読取密度が10本/mmのとき、原画像信号Sorg のナイキスト周波数は5cycle/mmであり、図4に示すように、最高周波数帯域の帯域制限画像信号のピーク周波数がこのナイキスト周波数5cycle/mmとなり、最高周波数帯域の次の周波数帯域の帯域制限画像信号のピーク周波数はナイキスト周波数の1/5の値を有する1.0cycle/mmとなり、以下低周波数帯域となるにつれて、0.5cycle/mm、0.25cycle/mm、0.12cycle/mm、0.06cycle/mmのようにピーク周波数は前段のピーク周波数の1/2となる。また、基準解像度画像の1/2の解像度の画像を表す画像信号を原画像信号Sorg としたときにおける、帯域制限画像信号のピーク周波数は、図5に示すように2.5cycle/mm、0.5cycle/mm、0.25cycle/mm、0.125cycle/mmおよび0.06cycle/mmとなる。
【0073】
以下基準解像度画像の1/4、1/8、1/16の解像度の画像を表す画像信号を原画像信号Sorg としたときにおける、帯域制限画像信号のピーク周波数は、図6から図8に示すようになる。つまり、帯域制限画像信号のうち最高周波数帯域の帯域制限画像信号のピーク周波数は解像度レベルに応じたナイキスト周波数となり、最高周波数帯域の次の周波数帯域の帯域制限画像信号のピーク周波数はナイキスト周波数の1/5となり、以下低周波数帯域となるにつれて、前段のピーク周波数の1/2となる。
【0074】
一方、基準解像度よりも1段だけ解像度レベルの低い縮小画像(倍率M1=1/22 )を復元する場合における、該縮小画像を表す画像信号から得られるボケ画像信号Sorg 〜Sus5 と、前記基準解像度画像に関するボケ画像信号Sorg 〜Sus6 (Sorg =S1)との対応関係を、各ボケ画像信号の周波数範囲が同じものが同列となるように図9に示す。なお、図9には、1/4解像度画像(1/42 縮小画像)〜1/16解像度画像(1/162 縮小画像)までの原画像信号Sorg およびボケ画像信号Susk の対応関係も示す。図9に示すように、基準解像度画像におけるボケ画像信号Sus1 が、例えば1/2解像度画像における低解像度ボケ画像信号Sorg に対応し、以下順次図中右側に相対移動している。
【0075】
また、基準解像度画像信号から得られる6つの帯域制限画像信号(Sorg−Sus1、Susk−Susk+1)と、各解像度画像を表す低解像度画像信号から得られる低解像度帯域制限画像信号との対応関係を、各帯域制限画像信号の周波数範囲が同じものが同列となるように図10に示す。なお、縮小画像を用いた場合において生成される低解像度帯域制限画像信号のうちの0.03cycle/mm以下の低周波数帯域のものは、基準解像度画像についての強調処理には使用されない周波数範囲の信号であるため、強調処理には使用しないようにする。図9〜図11における1/2〜1/16解像度画像について、右側を途中までしか示していないのはこのためである。
【0076】
一方、パラメータ設定手段56においては各低解像度帯域制限画像信号に対応する変換関数fk が求められる。ここで、基準解像度画像信号から得られる各帯域制限画像信号に対しては上述したように変換関数f1〜f6が基準処理パラメータとして用いられるが、1/2解像度画像(1/22 縮小画像)を表す低解像度画像信号から得られる低解像度帯域制限画像信号に対しては、設定する変換関数に対応する低解像度帯域制限画像信号のピーク波長が、それぞれ基準解像度画像信号から得られる各帯域制限画像信号の波長と同じになるように基準変換関数f1〜f6をシフト(相対移動)させて、1/2解像度画像用のパラメータK1を求める。
【0077】
各解像度画像における変換関数の対応関係を図11に示す。図10に示すように、例えば、基準解像度画像における帯域制限画像信号Sus1−Sus2のピーク波長が、1/2解像度画像における低解像度帯域制限画像信号Sorg−Sus1のピーク波長と同じになり、以下順次図10中右側に相対移動している。したがって、図11に示すように、処理用画像としての低解像度画像の解像度が基準解像度の1/2k 倍となると、低解像度画像についての変換関数fN は基準変換関数f1〜f6のうちのk個分低周波数帯域側のものを用いるとよいこととなる。
【0078】
これにより、基準解像度画像に対して周波数強調処理を施す場合の積算信号Fusm0を式(3)に示すと、1/2解像度画像に対して周波数強調処理を施す場合の低解像度積算信号Fusm1は式(4)に示すものとなる。
fk:各帯域制限画像信号を変換する変換関数
【0079】
このようにして求めた復元解像度に適した処理パラメータK1である変換関数f1〜f5が画像処理手段20に設定されることとなる。そして、画像処理手段20において、復元手段10により復元された1/2解像度画像を表す画像信号S1に対して、設定されたた処理パラメータK1(すなわち変換関数f1〜f5)を用いて上記式(3)に基づいて低解像度積算信号Fusm1を求め、その後、下記式(5)に示すように、強調係数β1(Sorg) を低解像度積算信号Fusm1に乗算し、さらに原画像信号Sorg(ここでは復元された1/2解像度画像信号S1)に加算して処理済画像信号Sproc(=S2)を作成する。この処理済画像信号Sprocは、基準解像度画像の1/4の画像サイズで且つ1/2解像度の画像(1/22 縮小画像)を表すことになる。
Sproc=Sorg+β1(Sorg)×Fusm1(Sorg,Sus1,Sus2,…Sus5)…(5)
(ただしβ1(Sorg) :1/2解像度画像に依存した強調係数)
【0080】
なお、基準解像度画像を用いて高周波成分が強調された画像を再生する場合には、式(6)に示すように、強調係数β0(Sorg) が低解像度積算信号Fusm0に乗算され、さらに原画像信号Sorg (ここでは基準解像度画像信号)に加算されて処理済画像信号Sprocが作成される。
Sproc=Sorg+β0(Sorg)×Fusm0(Sorg,Sus1,Sus2,…Sus6)…(6)
(ただしβ0(Sorg) :基準解像度画像に依存した強調係数)
【0081】
このように、基準解像度画像用に用いられる基準処理パラメータK0を補正することにより復元解像度に適した処理パラメータK1を求めて周波数強調処理を施すようにしたので、復元画像の解像度レベル(復元解像度)に拘わらず、縮小画像に対する画像処理後の画像の特性を基準解像度画像に対する画像処理後の画像の特性と略同じにすることができる。
【0082】
また、基準解像度画像用の基準処理パラメータK0を補正(上記例では相対シフト)して復元画像用の処理パラメータK1を求めているので、各解像度レベル毎に処理パラメータを用意する必要が無くなり、これにより本発明を適用したシステムの構成を簡易なものとすることができ、また処理パラメータの管理の煩わしさをなくすことができる。
【0083】
また、出力画像の画像サイズを基準解像度画像の画像サイズよりも小さくする場合には、画像処理用画像が基準解像度画像の画素数よりも少ない縮小画像となり、この縮小画像について強調処理などの所定の処理を施すことができるので、該所定の処理のための演算時間を短縮することができる。
【0084】
上述の一例は、所望とする出力サイズが基準解像度画像よりも小さい場合についてのものであって、基準解像度と復元解像度との間には、2k(kは負の整数)の関係があり、復元解像度の画像が縮小画像となるものとして説明したが、必ずしもこれに限らず、出力サイズが基準解像度画像よりも大きく、2k (kは正の整数)の関係があって、復元画像が拡大画像となるものであってもよい。
【0085】
また、上記例においては、ファイルサーバ62に保存された画像信号S0に関する多重解像度変換処理においては、各階層の解像度レベルが、基準解像度に対して2k 倍(kは正負の整数)なる関係にあると予め取り決めがなされているものとして説明したが、必ずしも「2k 倍」の関係に限らず、例えば1/3倍など任意の倍率関係があるものでもよいし、取り決めがなされていなくてもよい。そして、これらの場合においても、復元解像度に適したパラメータを求めることができる。なお、これらの場合において、復元解像度用のパラメータを求めるに際しては、上述したような、基準処理パラメータとしての基準変換関数の相対移動(シフト)のみに限らず、復元解像度に適したパラメータとなる限り、どのような方法を用いてもよい。なお、多重解像度変換処理の際の各階層の解像度レベルについて予め取り決めがなされていないときには、基準解像度情報G0だけでなく、基準解像度に対する各階層の解像度に関する情報も取得し、変倍率M1,M2を算出するのが望ましい。
【0086】
次に、「2k 倍」の関係にない場合の一例について説明する。例えば、300dpi相当の解像度で復元する場合には以下のようにする。なお、この方法も本願出願人が特願2000-17107号において提案している方法である。
【0087】
まず、10本/mmの読取密度で読み取られた基準解像度の画像を表す原画像信号Sorg から得られる各帯域制限画像信号に対して設定される変換関数f1〜fNは定数であって、下記の表1に示すような値を有するものとする。
【表1】
【0088】
ここで、上述したように原画像信号Sorg の所望とする周波数成分を強調するためには、帯域制限画像信号の周波数帯域に応じた変換関数fk を用いて周波数強調処理を行えばよい。図12は300dpi解像度の原画像信号Sorg から得られる帯域制限画像信号の周波数応答特性を示す図である。図12に示すように、300dpi解像度の原画像信号Sorg のナイキスト周波数は5.9cycle/mmであり、最高周波数帯域の帯域制限画像信号のピーク周波数がこのナイキスト周波数となる。そして、最高周波数帯域の次の周波数帯域の帯域制限画像信号のピーク周波数はナイキスト周波数の1/5の値である1.18cycle/mmとなり、以下低周波数帯域となるにつれて、0.59cycle/mm、0.30cycle/mm、0.15cycle/mm、0.07cycle/mmのようにピーク周波数は前段の周波数帯域の1/2の関係となっている。この関係は図2〜図8に示した各解像度における帯域制限画像信号の周波数応答特性の関係と一致するものである。
【0089】
したがって、10本/mmの基準解像度用の変換関数を、300dpiの解像度を有する原画像信号Sorg に対してそのまま適用した場合、基準解像度の原画像信号Sorg から得られる処理済画像信号Sprocと300dpi解像度の原画像信号Sorg から得られる処理済画像信号Sprocとにおいて、得られる画像の周波数応答特性が図13に示すように異なってしまうので、300dpi解像度に適した変換関数を算出する必要が生じる。
【0090】
ここでは、300dpi解像度に適した変換関数を、内挿あるいは外挿の線形補間を行なうことにより求めることとする。具体的には、基準解像度の原画像信号Sorg から得られる帯域制限画像信号のピーク周波数Ca,Cb、該ピーク周波数Ca,Cbに対応する基準解像度用の変換関数(基準変換関数)fa,fb、および求めるべき変換関数の値fxに対応する300dpi解像度の原画像信号Sorg から得られる帯域制限画像信号のピーク周波数Cを用いて示すと、変換関数fxは下記式(7)で導くことができ、例えばピーク周波数Cが1.18cycle/mmとなる帯域制限画像信号に対応する変換関数は、表1における5cycle/mmおよび1cycle/mmの変換関数の値から、下記式(8)で導くことができる。そして、この線形補間を全ピーク周波数に対して行ない、各帯域制限画像信号に対応する変換関数を求めると、下記の表2に示すような300dpi画像に対する変換関数を求めることができる。
fx=fa+(fa−fb)/(Ca−Cb)×C ・・・(7)
fx=1/40×C(=1.18)+0.875 ・・・(8)
【表2】
【0091】
このようにして求められた変換関数により画像処理手段20において、上記式(3)にしたがって積算信号Fusm0が求められ、上記式(6)(ただしβ0は300dpi解像度画像に依存した強調係数)にしたがって周波数強調処理が行われて処理済画像信号Sprocが得られる。ここで、300dpi解像度用の変換関数により処理が施された処理済画像信号Sprocと基準解像度画像についての処理済画像信号Sprocとにおける周波数応答特性の関係を図14に示す。図14に示すように、処理を施す原画像信号の解像度(復元解像度)に拘わらず略同一の周波数応答特性を有する処理済画像信号Sprocが得られることが判る。
【0092】
なお、上記例では、線形補間を用いて300dpi解像度用の変換関数を求めたが、必ずしもこれに限定されるものではない。上記例では変換関数を定数としているが、本願出願人が特願2000-17107号において提案しているように、所定の傾きを有する非線形関数を用いてもよい。
【0093】
このように、本発明によれば、基準解像度画像とは異なる画像サイズの画像を再生する際に、再生画像のサイズ(出力サイズ)と基準解像度画像のサイズに基づいて画像処理の対象となる復元画像の解像度レベル(復元画像サイズと等価)を規定すると共に、基準解像度画像用に用いられる基準処理パラメータを補正することにより復元解像度レベルに適した処理パラメータを求め、求めた処理パラメータを用いて復元画像に対して画像処理を施すようにしたので、復元解像度レベルに拘わらず、復元画像に対する画像処理後の画像の特性を基準解像度画像に対する画像処理後の画像の特性と略同じにすることができる。
【0094】
また、基準解像度画像用の基準処理パラメータを補正して復元画像用の処理パラメータを求めているので、復元解像度レベル毎に処理パラメータを用意する必要が無くなり、これにより本発明を適用したシステムの構成を簡易なものとすることができ、また処理パラメータの管理の煩わしさをなくすことができる。
【0095】
さらに、最終的に再生される画像のサイズ(出力サイズ)を設定すれば、処理に都合のよい、復元解像度レベルを規定する第1の変倍率や画像処理後の復元画像に対する変倍率(第2の変倍率)が自動的に算出されるように構成されているので、取り扱いが楽である。
【0096】
さらに、基準解像度画像よりも小サイズの画像を再生する場合において、復元解像度レベルが1/2解像度レベル以下となる場合には、復元画像が基準解像度画像の画素数よりも少ない縮小画像となり、この縮小画像について画像処理を施すことができるので、該画像処理のための演算時間を短縮することができる。
【0097】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない限りにおいて、種々変更することが可能である。
【0098】
例えば、倍率算出手段54においては、最終的に出力される画像のサイズを設定した出力サイズと一致させる第2の変倍率M2を求めていたが、設定した出力サイズに拘わらず、任意のサイズとなるような倍率を求めてもかまわない。
【0099】
なお、上記実施形態においては、ウェーブレット変換処理を利用した多重解像度変換処理が施された画像信号を用いるものとして説明したが、多重解像度変換処理としてはこれに限らず、ラプラシアンピラミッド展開を利用するもの、あるいはガウシアンピラミッド展開を利用するものなどであってもよい。
【0100】
また、上記実施形態においては、処理パラメータの一例として、強調フィルタに関するパラメータや平滑化フィルタに関するパラメータ、および周波数強調処理に用いられる変換関数について説明したが、処理パラメータは、これに限らず、例えば画像の画素ベクトルを算出する際に使用されるパラメータや、アイリスフィルタを用いた画像処理に用いられるパラメータなどであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による画像処理装置の構成を示す概略ブロック図
【図2】 ウェーブレット変換により分割された画像信号を示す概念図
【図3】 画像処理装置の作用を説明するフローチャート
【図4】 帯域制限画像信号の周波数応答特性を示す図(基準解像度)
【図5】 帯域制限画像信号の周波数応答特性を示す図(1/2解像度)
【図6】 帯域制限画像信号の周波数応答特性を示す図(1/4解像度)
【図7】 帯域制限画像信号の周波数応答特性を示す図(1/8解像度)
【図8】 帯域制限画像信号の周波数応答特性を示す図(1/16解像度)
【図9】 基準解像度画像から得られる6つのボケ画像信号と、最低解像度から所定解像度に最も近い周波数帯域までの低解像度画像から得られる低解像度ボケ画像信号との対応関係を示す図
【図10】 基準解像度画像から得られる6つの帯域制限画像信号と、各解像度画像に基づく原画像信号および低解像度ボケ画像信号から得られる低解像度帯域制限画像信号との対応関係を示す図
【図11】 基準解像度画像と各解像度画像とにおける変換関数の対応関係を示す図
【図12】 300dpi解像度における帯域制限画像信号の周波数応答特性を示す図
【図13】 300dpi解像度において基準変換関数を用いて得られる処理済画像信号の周波数応答特性を示す図
【図14】 300dpi解像度において300dpi解像度用の変換関数を用いて得られる処理済画像信号の周波数応答特性を示す図
【符号の説明】
1 画像処理装置
10 復元手段
20 画像処理手段
30 変倍処理手段
40 出力フォーマット形成手段
51 出力サイズ情報取得手段
52 基準解像度用パラメータ取得手段
53 基準解像度情報取得手段
54 倍率算出手段
55 変換特性情報取得手段
56 パラメータ設定手段
61 ウェーブレット変換手段
62 ファイルサーバ
71 CRTモニタ
72 フィルム出力装置
Claims (16)
- 多重解像度変換処理が施された画像信号に基づいて、基準解像度とは異なる解像度の画像を復元し、
前記基準解像度を有する基準解像度画像に対して所定の画像処理を施す際に用いられる基準処理パラメータに基づいて、前記復元により得られた復元画像に対して前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータであって、該所定の画像処理を施して得た画像の特性を、前記基準解像度画像について前記所定の画像処理を施して得た画像の特性と略等しくする処理パラメータを求めることを特徴とする画像処理方法。 - 前記画像信号が、前記基準解像度画像に対して、各画像の解像度が2k 倍で且つ各画像の画像サイズが22k倍(kは整数)となるように前記多重解像度変換処理を施して得たものであり、
前記復元画像が、前記2k 倍のうちの前記基準解像度とは異なる解像度の画像であることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 前記復元画像に対して前記所定の画像処理を施した後の画像を、さらに所望の画像サイズの画像に変換することを特徴とする請求項1または2記載の画像処理方法。
- 前記復元画像が、可視画像として再生出力される出力画像の画像サイズに近い、前記基準解像度画像の画像サイズを22k(kは整数)倍した画像となるように前記復元を行ない、
前記所定の画像処理を施した後の画像に対して、前記出力画像の画像サイズと等しくなるように変倍処理を施すことを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。 - 前記基準処理パラメータが、前記画像信号と関連づけられて保存されたものであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の画像処理方法。
- 前記多重解像度変換処理の特性に基づいて、前記復元画像について前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータを求めることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の画像処理方法。
- 多重解像度変換処理が施された画像信号に基づいて、基準解像度とは異なる解像度の画像を復元する復元手段と、
前記復元手段により得られた復元画像に対して所定の画像処理を施す画像処理手段と、
前記基準解像度を有する基準解像度画像に対して前記所定の画像処理を施す際に用いられる基準処理パラメータに基づいて、前記復元画像に対して前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータであって、該所定の画像処理を施して得た画像の特性を、前記基準解像度画像について前記所定の画像処理を施して得た画像の特性と略等しくする処理パラメータを求め、求めた処理パラメータを前記画像処理手段に設定するパラメータ設定手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像信号が、前記基準解像度画像に対して、各画像の解像度が2k 倍で且つ各画像の画像サイズが22k倍(kは整数)となるように前記多重解像度変換処理を施して得たものであり、
前記復元手段が、前記2k 倍のうちの前記基準解像度とは異なる解像度の前記復元画像を得るものであることを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。 - 前記復元画像に対して前記所定の画像処理を施した後の画像を、さらに所望の大きさの画像に変換する変倍処理手段を備えたことを特徴とする請求項7または8記載の画像処理装置。
- 前記復元手段が、可視画像として再生出力される出力画像の画像サイズに近い、前記基準解像度画像の画像サイズを22k(kは整数)倍した画像を復元するものであり、
前記画像処理手段により前記所定の画像処理が施された画像に対して、前記出力画像の画像サイズと等しくなるように変倍処理を施す変倍処理手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。 - 前記パラメータ設定手段が、前記多重解像度変換処理の特性に基づいて、前記復元画像について前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータを求めるものであることを特徴とする請求項7から10いずれか1項記載の画像処理装置。
- 多重解像度変換処理が施された画像信号に基づいて、基準解像度とは異なる解像度の画像を復元する手順と、
前記基準解像度を有する基準解像度画像に対して所定の画像処理を施す際に用いられる基準処理パラメータに基づいて、前記復元により得られた復元画像に対して前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータであって、該所定の画像処理を施して得た画像の特性を、前記基準解像度画像について前記所定の画像処理を施して得た画像の特性と略等しくする処理パラメータを求める手順と、
該処理パラメータを用いて、前記復元画像に対して前記所定の画像処理を施す手順とを有することを特徴とする画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記画像信号が、各画像の解像度が2k 倍で且つ各画像の画像サイズが22k倍(kは整数)となるように前記多重解像度変換処理を施して得たものであり、
前記復元する手順が、前記2k 倍のうちの前記基準解像度とは異なる解像度の前記復元画像を得る手順であることを特徴とする請求項12記載の記録媒体。 - 前記復元画像に対して前記所定の画像処理を施した後の画像を、さらに所望の大きさの画像に変換する手順を有することを特徴とする請求項12または13記載の記録媒体。
- 前記復元する手順が、可視画像として再生出力される出力画像の画像サイズに近い、前記基準解像度画像の画像サイズを22k(kは整数)倍した画像を復元する手順であり、
前記所定の画像処理を施した画像に対して、前記出力画像の画像サイズと等しくなるように変倍処理を施す手順を備えたことをことを特徴とする請求項12記載の記録媒体。 - 前記処理パラメータを求める手順が、前記多重解像度変換処理の特性に基づいて、前記復元画像について前記所定の画像処理を施す際に用いられる処理パラメータを求める手順であることを特徴とする請求項12から15いずれか1項記載の記録媒体。
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