JP3635622B2 - 画像処理方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを多重解像度空間に変換することにより得られた多重解像度画像データにおける所望とする解像度の画像データにシャープネス処理を施す画像処理方法および装置並びに画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像データの保存形式としては、JPEG、GIF、TIFF等種々の形式が存在するが、近年画像データを解像度または濃度分解能毎に階層的に分解し、各階層毎のデータ(階層データ)を符号化して圧縮保管する形式が提案されている。この保存形式は、具体的には画像データをウェーブレット変換等により複数の解像度毎あるいは濃度分解能毎の階層データに分解し、この分解された各解像度あるいは各濃度分解能毎の階層データを階層順に符号化して1つのファイルとして圧縮して保管するものである。
【0003】
この保存方式は以下のような特徴を有する。
【0004】
(1)従来のJPEGで用いられているDCT(Discrete Cosine Transform)方式のように、画像データをブロック毎に処理していないため、ブロック歪みのようなアーチファクトが生じない。
【0005】
(2)画像データが階層的に符号化されているため、画像データの転送の際に必要な解像度の情報のみを転送すればよく、効率的な画像転送が可能となる。
【0006】
(3)画像データが多重解像度あるいは多重濃度分解能に分解されているため、周波数強調処理等種々の画像処理を比較的簡単に行うことができる。
【0007】
(4)多重解像度解析による色空間と周波数との同時分解が可能であり、符号化効率に大きく影響を与える低周波数領域に対しては広い範囲で直交変換を行い、高周波領域に対しては狭い範囲で直交変換が可能となるため、画像中のエッジ周辺部に量子化ノイズが発生しても、その色空間的広がりを抑えることができる。このため、ノイズが知覚されにくい。
【0008】
また、イーストマンコダック社が提案するFlashPixファイルのように、1つのファイル内に複数の性質の異なるデータを記録することができるファイル形式が提案されているが、このようなFlashPix規格のファイルにも、多重解像度あるいは多重濃度分解能に分解された階層データを保管することも可能である。
【0009】
一方、画像のシャープネスを強調するために、下記のアンシャープマスキング処理を行う式により画像データに対してシャープネス処理を施すことも行われている。
【0010】
Sproc=Sorg+β・(Sorg−Sus)
Sproc:処理済み画像データ
Sorg :オリジナル画像データ
Sus :ボケマスク画像データ
β:強調度(例えば1)
また、画像データはネットワーク等を介して種々の画像サーバあるいはクライアント間において転送されることから、画像データに上記シャープネス強調処理に関する情報(例えば上記式における強調度β)を添付し、この情報が添付された画像データを転送することが行われている。このように画像データにシャープネス処理に関する情報(以下シャープネス情報とする)を添付することにより、画像データを受け取ったクライアントは、そのシャープネス情報に基づいて適切なシャープネス処理を画像データに対して施すことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように多重解像度空間に変換された画像データに対しても、上記シャープネス情報を添付して転送することが可能であるが、多重解像度画像データに対しては、クライアントが中間解像度の画像データのみしか要求しないことがある。これは比較的低解像度のモニタに画像を表示する場合は最高解像度の画像データは不要であり、またネットワークが混雑しているときには最高解像度の画像データでは転送に長時間を要するからである。この場合にも、中間解像度までの画像データとともにシャープネス情報が転送されるため、クライアントにおいてはこのシャープネス情報に基づいて中間解像度の画像データに対してシャープネス処理を施すこととなる。しかしながら、このシャープネス情報は最高解像度の画像データに対応して設定されており、なおかつ中間解像度の画像データは高周波情報が欠落しているため、このシャープネス情報により中間解像度の画像データに対してシャープネス処理を施すと、得られる画像が意図しているよりもボケた印象のものとなってしまうという問題がある。また、シャープネス情報は最高解像度のみならず、所定解像度(例えば最高解像度の1/2の解像度)の画像データに対応して設定されている場合もあり、このような場合においてもシャープネス情報により所定解像度以外の画像データに対してシャープネス処理を施すと、高周波情報が欠落したり、逆に高周波情報が大きすぎたりすることがあるため、得られる画像のシャープネスを適切なものとすることができない。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、多重解像度画像データのうちシャープネス情報が設定された所定解像度以外の解像度の画像データに対しても、適切なシャープネス処理を施すことができる画像処理方法および装置並びに画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像処理方法は、画像データを多重解像度空間に変換することにより得られる多重解像度画像データであって、所定解像度の画像データを再生する際に前記多重解像度画像データに対して施すシャープネス処理に関するシャープネス情報が付与された多重解像度画像データのうち、前記所定解像度以外の所望とする解像度の画像データに対して前記シャープネス処理を施す画像処理方法であって、
前記所望とする解像度および前記シャープネス情報に基づいて、該所望とする解像度の画像データに対して施すシャープネス処理を決定し、
該決定されたシャープネス処理を前記所望とする解像度の画像データに対して施して処理済み画像データを得ることを特徴とするものである。
【0014】
ここで、「シャープネス情報を付与する」とは、多重解像度画像データを記録したファイルのヘッダ部等にシャープネス情報を記録することのみならず、シャープネス情報を別ファイルとし、このファイルを多重解像度画像データを記録したファイルと対応付けておくことをも含むものである。
【0015】
また、「シャープネス情報」としては、上記アンシャープマスキング処理における強調度の他、強調度を表す関数、画像データを得た画像生成装置や処理済み画像データを再生する再生装置の情報等、画像データの周波数特性を表すことができる情報をも含むものである。
【0016】
本発明による画像処理装置は、本発明による画像処理方法を実施するためのものであり、前記所望とする解像度および前記シャープネス情報に基づいて、該所望とする解像度の画像データに対して施すシャープネス処理を決定する決定手段と、
該決定されたシャープネス処理を前記所望とする解像度の画像データに対して施して処理済み画像データを得るシャープネス処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】
なお、所定解像度は画像データの最高解像度としてもよい。
【0018】
また、前記シャープネス情報としては、前記画像データを多重解像度空間に変換するフィルタの特性量を含むことが好ましい。
【0019】
さらに、シャープネス処理としては、前記処理済み画像データを再生することにより得られる再生画像の0.5〜2.0cycle/mmの周波数帯域に含まれる所定の周波数におけるシャープネスを、前記所定解像度の画像データに対して前記シャープネス情報に基づいてシャープネスを施した場合における前記所定の周波数におけるシャープネスと略一致させる処理であることが好ましい。
【0020】
さらに、本発明による画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムとして、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、所望とする解像度および多重解像度画像データに添付されたシャープネス情報に基づいて、所望とする解像度の画像データに対して施すシャープネス処理を決定し、この決定されたシャープネス処理を所望とする解像度の画像データに対して施すようにしたため、所定解像度以外の解像度の画像データに対しても所望とするシャープネス処理を施すことができることとなる。したがって、処理済み画像データを再生することにより、違和感のない適切なシャープネスを有する画像を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0023】
図1は本発明の実施形態による画像処理装置の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように本実施形態による画像処理装置は、画像サーバ10とネットワーク11を介して接続されている。画像サーバ10には後述するようにして符号化して作成した符号化画像ファイルFが保管されている。画像処理装置は、画像サーバ10に保管された符号化画像ファイルFから所望とする解像度までの符号化画像データS0および符号化画像ファイルFのヘッダ部に記録されたシャープネス処理に関する情報Hをネットワーク11を介して読み込む画像ファイル読込手段1と、符号化画像データS0を解凍して復元画像データS1を得る解凍手段2と、ヘッダ部に記録されたシャープネス処理に関する情報Hに基づいて復元画像データS1に対して施すシャープネス処理のパラメータPを設定するパラメータ設定手段3と、パラメータ設定手段3において設定されたパラメータPに基づいて復元画像データS1に対してシャープネス処理を施して処理済み画像データS2を得るシャープネス処理手段4と、処理済み画像データS2を再生するプリンタ、モニタ等の再生手段5とからなる。
【0024】
符号化画像ファイルFは具体的には以下のようにして各階層毎の階層データに分解されて画像サーバ10に保管されている。まず図2(a)に示すように、符号化するオリジナル画像データがウェーブレット変換されて複数の解像度毎の4つのデータLL1、HL0、LH0およびHH0に分解される。ここで、データLL1はオリジナル画像データにより表される画像の縦横を1/2に縮小した画像を表し、データHL0、LH0およびHH0はそれぞれ縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分の画像を表すものとなる。なお、本実施形態においてはウェーブレット変換を行う際のウェーブレット基底関数として、(1/2,1/2)を使用するものとする。そして、図2(b)に示すようにデータLL1をさらにウェーブレット変換して4つのデータLL2、HL1、LH1およびHH1を得る。ここで、データLL2はデータLL1の縦横をさらに1/2に縮小した画像を表すものとなり、データHL1、LH1およびHH1はそれぞれデータLL1の縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分の画像を表すものとなる。そして、ウェーブレット変換を行う毎に得られるデータLLに対してウェーブレット変換を所望とする回数繰り返して、複数の解像度毎のデータを得る。その後、図2(c)に示すように、各解像度毎のデータを符号化し、符号化されたデータを階層データとして1つのファイルに記録して符号化画像ファイルFとするものである。
【0025】
符号化画像ファイルFのヘッダ部には、上述したように符号化された階層データを復号化することにより得られる最高解像度の復元画像データに対してシャープネス処理を施す際の強調度βがシャープネス処理に関する情報Hとして記録されている。ここで、強調度βとは下記に示すアンシャープマスキング処理の式(1)における強調度のことであり、本実施形態においては強調度β=1とする。
【0026】
Sproc=Sorg+β・(Sorg−Sus) (1)
Sus=ΣSorg/M
Sproc:アンシャープマスキング処理が施された画像データ
Sorg :オリジナル画像データ
Sus :ボケマスク画像データ
β:強調度
M:平滑化フィルタ
次いで、本実施形態による画像処理装置において行われる処理について説明する。図3は本実施形態による画像処理装置において行われる処理を示すフローチャートである。本実施形態においては、ネットワーク11における通信回線の状況、あるいは再生手段5の種類あるいは性能により、符号化画像ファイルFに含まれる全解像度の符号化画像データを読み込まないで、例えば1/2の解像度(面積では1/4)の符号化画像データS0を読み込むものとする。まず、ステップS1において、画像ファイル読込手段1により画像サーバ10からネットワーク11を介して1/2の解像度までの符号化画像データS0およびシャープネス処理に関する情報Hが画像処理装置に読み込まれる。符号化画像データS0は解凍手段2において解凍され(ステップS2)、最高解像度の1/2の解像度の画像を表す復元画像データS1が得られる。シャープネス処理に関する情報Hはパラメータ設定手段3に入力されて、パラメータPが設定される(ステップS3)。このパラメータPの設定は以下のようにして行われる。
【0027】
符号化画像ファイルFに含まれる符号化画像データのうち、最高解像度の画像データにより表される画像(以下全画像とする)の周波数特性を図4(a)に示すように全周波数帯域に亘って1であるとした場合に、上述したウェーブレット基底関数に基づいてオリジナル画像データをウェーブレット変換することにより得られた1/2の解像度の画像(以下1/2画像とする)の周波数特性を求める。この周波数特性はウェーブレット基底関数をフーリエ変換することにより解析的に求めることができる。このようにして求められた1/2画像の周波数特性を図4(b)に示す。一方、上記式(1)における強調度β=1の場合におけるシャープネスの強調分の周波数特性も同様に解析的に求めることができる。すなわち、ボケマスク画像データSusを求める平滑化フィルタMをフーリエ変換した関数r(f)を求め、この関数r(f)に基づいて強調分の周波数特性Rを下記の式(2)により求めることができる。この強調分の周波数特性を図4(c)に示す。
【0028】
R=1+β× (1−r(f)) (2)
次に全画像および1/2画像に対して、上記式(1)により強調度β=1としてシャープネス処理を施した画像の周波数特性を求める。これらの周波数特性をそれぞれ図5(a)および図5(b)に示す。図5(a),(b)より、1/2画像に対して強調度β=1によりシャープネス処理を施した場合は、全画像に対して強調度β=1によりシャープネス処理を施したものと比較して、図5(c)に示すように高周波のレスポンスが不足することとなる。ここで、視覚的にはシャープネスの感度は周波数帯域で0.5cycle/mm〜2.0cycle/mmにおいて最も高いものである。したがって、この0.5cycle/mm〜2.0cycle/mmの周波数帯域に着目し、この周波数帯域のある周波数(本実施形態では1cycle/mm)における不足分K1を図5(c)から求める。
【0029】
次に、図4(c)に示す強調分における1cycle/mmにおける周波数特性K2を求める。そして、不足分K1と強調分における周波数特性K2とから下記の式(3)により1/2画像に対して上記式(1)によりシャープネス処理を施す際の強調度β1の値を設定する。
【0030】
β1=1+1×(K1/K2) (3)
ここで、本実施形態において、1cycle/mmの周波数において不足分K1が0.05、1cycle/mmの周波数における強調分の周波数特性K2が0.2であったとすると、1/2画像に対する強調度β1は、
β1=1+1×(0.05/0.2)=1.25
として求められる。そしてこのようにして求められた強調度β1の値をパラメータPとして設定する。
【0031】
次いで、シャープネス処理手段4においては、パラメータ設定手段3において設定されたパラメータPに基づいて復元画像データS1に対して上記式(1)によりシャープネス処理が施されて処理済み画像データS2が得られる(ステップS4)。処理済み画像データS2は再生手段5に入力され可視像として再生される(ステップS5)。
【0032】
このように、本実施形態によれば、全画像に対して設定された強調度βを修正することにより得られた強調度β1により、1/2画像に対してシャープネス処理を施すようにしたため、強調度β1によりシャープネス処理が施された1/2画像と、強調度βによりシャープネス処理が施された全画像との周波数特性を略一致させることができる。したがって、シャープネスの視覚的な印象を略同一のものとすることができ、これにより、違和感のない適切なシャープネスを有する画像を再生することができる。
【0033】
なお、上記実施形態においては、最高解像度の1/2の解像度の画像に対してシャープネス処理を施しているが、これに限定されるものではなく、最高解像度の1/2nの解像度の画像に対しても、上記と同様にして強調度βおよび復元する画像の解像度に基づいて強調度β1を求めてシャープネス処理を施すことができる。
【0034】
また、上記実施形態においては、シャープネス処理に関する情報Hを、最高解像度の復元画像データに対してシャープネス処理を施す際の強調度βとしているが、これに限定されるものではなく、最高解像度以外の解像度の画像を表す復元画像データに対してシャープネス処理を施す際の強調度を、シャープネス処理に関する情報Hとして符号化画像ファイルFに付与してもよい。例えば、実際に復元画像データを使用する場合には、最高解像度ではデータ量が大きすぎるため、最高解像度の1/2解像度の画像を表す復元画像データを使用することが多いことから、1/2解像度の画像(1/2画像)を表す復元画像データに対してシャープネス処理を施す際の強調度(β2とする)をシャープネス処理に関する情報Hとして符号化画像ファイルFに付与してもよい。
【0035】
この場合、1/2画像よりも低い解像度の画像(例えば1/4解像度の画像;1/4画像とする)に対してシャープネス処理を施す場合には、上記実施形態において、全画像を1/2画像、1/2画像を1/4画像とし、強調度β2および式(1)における平滑化フィルタMをフーリエ変換した関数r(f)から、上記式(2)を用いて強調度β2によりシャープネス処理を施した場合のある周波数(例えば1cycle/mm)におけるシャープネス強調分の周波数特性K2を求める。そして、1/2画像および1/4画像に対して強調度β2によりシャープネス処理を施した場合の周波数特性から、ある周波数における周波数特性の不足分K1を求める。そして求められた強調分の周波数特性K2および不足分K1から上記式(3)に基づいて、1/4画像に対してシャープネス処理を施す際の強調度の値を設定すればよい。これにより、強調度β2によりシャープネス処理が施された1/2画像と、強調度β2′によりシャープネス処理が施された1/4画像との周波数特性を略一致させることができる。
【0036】
逆に、1/2画像よりも高い解像度(最高解像度)の画像(全画像)に対してシャープネス処理を施す場合には、以下のようにして強調度を決定する。まず、全画像および1/2画像に対して強調度β2によりシャープネス処理を施した場合の周波数特性を求める。この場合、上記実施形態における図5(c)に示すように全画像を基準とすれば1/2画像は高周波のレスポンスが不足することとなるが、1/2画像を基準とすれば全画像は高周波のレスポンスが余剰していることとなる。したがって、上記式(3)における不足分K1を余剰分K1′として、下記の式(3′)により全画像に対してシャープネス処理を施す際の強調度β3を設定すればよい。
【0037】
β3=1+1×(−K1′/K2) (3′)
ここで、1cycle/mmの周波数における余剰分K1′が0.05、1cycle/mmの周波数における強調分の周波数特性K2が0.2であったとすると、全画像に対する強調度β3は、
β3=1+1×(−0.05/0.2)=0.75
として求めることができる。これにより、強調度β2によりシャープネス処理が施された1/2画像と、強調度β3によりシャープネス処理が施された全画像との周波数特性を略一致させることができる。
【0038】
また、上記実施形態においては最高解像度の画像に対する強調度βのみを符号化画像ファイルFのヘッダ部に記録しているが、各解像度毎に予め強調度β1を求めておき、各解像度毎に求められた強調度β1を符号化画像ファイルFのヘッダ部に記録しておいてもよい。この際、画像処理装置において読み込む符号化画像データの解像度に応じて、この解像度に対応する強調度β1を読み込んでシャープネス処理を行えばよい。なおこの場合、代表的な周波数(例えば1cycle/mm)における強調度β1のみを記録しておいてもよく、0.5〜2cycle/mmにおける複数の周波数での強調度β1を記録しておいてもよい。なお、最高解像度の画像データにのみ対応する強調度βが、複数の周波数において記録されている場合は、画像処理装置において読み込む符号化画像データの解像度に応じて、パラメータ設定手段3において複数の周波数に対応する強調度β1をそれぞれ求め、これらの平均値を上記式(1)に適用してシャープネス処理を行えばよい。
【0040】
さらにまた、比較的低解像度の符号化画像データS0に対してシャープネス処理を施すとともに補間拡大して再生する場合には、補間拡大による画像の劣化分をも考慮して強調度β1を求めることが好ましい。
【0041】
また、上記実施形態においては、β=1のようにβの値が正である場合について説明したが、βは負の値を有するものであってもよい。この場合、シャープネス処理はシャープネス強調処理ではなく、シャープネス低減処理となる。また、強調度βを数値としてではなく、関数として有していてもよいものである。
【0042】
さらに、上記実施形態では、復元画像データS1に対して式(1)によるアンシャープマスキング処理を施しているが、これに限定されるものではなく、復元画像データS1の周波数特性を変更するものであればいかなる処理であってもよい。この場合、パラメータはその処理により定義されるパラメータであればよい。
【0043】
また、パラメータとしては直接的にシャープネス処理に関する情報Hに限定されるものではなく、符号化された画像を生成した装置、あるいは画像を再生する装置の機種名等であってもよい。この場合、機種名等からその画像の周波数特性を求め、さらにこの求められた周波数特性と再生する画像の解像度とに基づいて、復元画像データS1に対して施すシャープネス処理を決定すればよい。
【0044】
さらにまた、上記実施形態においては、符号化画像ファイルFのヘッダ部に強調度βなどのシャープネス処理に関する情報Hを記録しているが、シャープネス処理に関する情報Hを符号化画像ファイルFとは別ファイルとして画像サーバ10に保管しておいてもよい。この場合、符号化画像データS0とともにシャープネス処理に関する情報Hを記録したファイルをも読み込んで、上記実施形態と同様にパラメータを決定して復元画像データS1に対してシャープネス処理を施せばよい。
【0045】
また、上記実施形態においては、オリジナル画像データをウェーブレット変換しかつ符号化して得られた符号化画像ファイルFに記録された符号化画像データに対してシャープネス処理を施しているが、例えば上述したFlashPix規格のように、オリジナル画像データを解像度毎に階層化して保管してある画像ファイルに記録された画像データであれば、上記実施形態と同様の処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による画像処理装置の構成を示す概略ブロック図
【図2】オリジナル画像データをウェーブレット変換して階層毎に符号化する状態を示す図
【図3】本実施形態による画像処理装置において行われる処理を示すフローチャート
【図4】全画像、1/2画像、強調度βによる強調分の周波数特性を示す図
【図5】全画像、1/2画像を強調度βによりシャープネス処理した際の周波数特性および周波数特性の不足分を示す図
【符号の説明】
1 画像ファイル読込手段
2 解凍手段
3 パラメータ設定手段
4 シャープネス処理手段
5 再生手段
10 画像サーバ
11 ネットワーク

Claims (12)

  1. 画像データを多重解像度空間に変換することにより得られる多重解像度画像データであって、該多重解像度画像データから得られる所定解像度の画像データを再生する際に該所定解像度の画像データに対して施すシャープネス処理に関するシャープネス情報が付与された多重解像度画像データから前記所定解像度以外の所望とする解像度の画像データを得、該所望とする解像度の画像データに対して前記シャープネス処理を施す画像処理方法であって、
    前記所望とする解像度および前記シャープネス情報に基づいて、該所望とする解像度の画像データに対して施すシャープネス処理を決定し、
    該決定されたシャープネス処理を前記所望とする解像度の画像データに対して施して処理済み画像データを得ることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記所定解像度は最高解像度であることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記シャープネス情報が、前記画像データを多重解像度空間に変換するフィルタの特性量を含むことを特徴とする請求項1または2記載の画像処理方法。
  4. 前記決定されたシャープネス処理は、前記処理済み画像データを再生することにより得られる再生画像の0.5〜2.0cycle/mmの周波数帯域に含まれる所定の周波数における周波数特性を、前記所定解像度の画像データに対して前記シャープネス情報に基づいてシャープネス処理を施すことにより得られる所定解像度処理済み画像データの前記所定の周波数における周波数特性一致させる処理であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の画像処理方法。
  5. 画像データを多重解像度空間に変換することにより得られる多重解像度画像データであって、該多重解像度画像データから得られる所定解像度の画像データを再生する際に該所定解像度の画像データに対して施すシャープネス処理に関するシャープネス情報が付与された多重解像度画像データから前記所定解像度以外の所望とする解像度の画像データを得、該所望とする解像度の画像データに対して前記シャープネス処理を施す画像処理装置であって、
    前記所望とする解像度および前記シャープネス情報に基づいて、該所望とする解像度の画像データに対して施すシャープネス処理を決定する決定手段と、
    該決定されたシャープネス処理を前記所望とする解像度の画像データに対して施して処理済み画像データを得るシャープネス処理手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  6. 前記所定解像度は最高解像度であることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記シャープネス情報が、前記画像データを多重解像度空間に変換するフィルタの特性量を含むことを特徴とする請求項5または6記載の画像処理装置。
  8. 前記決定手段は、前記処理済み画像データを再生することにより得られる再生画像の0.5〜2.0cycle/mmの周波数帯域に含まれる所定の周波数における周波数特性を、前記所定解像度の画像データに対して前記シャープネス情報に基づいてシャープネス処理を施すことにより得られる所定解像度処理済み画像データの前記所定の周波数における周波数特性一致させるように前記シャープネス処理を決定する手段であることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項記載の記載の画像処理装置。
  9. 画像データを多重解像度空間に変換することにより得られる多重解像度画像データであって、該多重解像度画像データから得られる所定解像度の画像データを再生する際に該所定解像度の画像データに対して施すシャープネス処理に関するシャープネス情報が付与された多重解像度画像データから前記所定解像度以外の所望とする解像度の画像データを得、該所望とする解像度の画像データに対して前記シャープネス処理を施す画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体であって、
    前記プログラムは、前記所望とする解像度および前記シャープネス情報に基づいて、該所望とする解像度の画像データに対して施すシャープネス処理を決定する手順と、
    該決定されたシャープネス処理を前記所望とする解像度の画像データに対して施して処理済み画像データを得る手順と有することを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  10. 前記所定解像度は最高解像度であることを特徴とする請求項9記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  11. 前記シャープネス情報が、前記画像データを多重解像度空間に変換するフィルタの特性量を含むことを特徴とする請求項9または10記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  12. 前記シャープネス処理を決定する手順は、前記処理済み画像データを再生することにより得られる再生画像の0.5〜2.0cycle/mmの周波数帯域に含まれる所定の周波数における周波数特性を、前記所定解像度の画像データに対して前記シャープネス情報に基づいてシャープネス処理を施すことにより得られる所定解像度処理済み画像データの前記所定の周波数における周波数特性一致させるように前記シャープネス処理を決定する手順であることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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