JP3765409B2 - 画像処理方法および装置並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに対して周波数処理を施して処理済み画像データを得る画像処理方法および装置並びに画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人により、非鮮鋭マスク画像データ(以下、ボケ画像データという)を用いてシャープネス処理を行って画像の鮮鋭度を向上させる種々の周波数処理方法が提案されている(特開昭55-163472号、同55-87953号、特開平3-222577号、同10-75395号、同10-75364号、同10-171983号等)。この周波数処理方法は、例えば元の画像データSorgからボケ画像データSusを引いたものに強調度βを乗じたものを、画像データSorgに加算することにより、画像データの所定の空間周波数成分を強調する処理を行う方法である。これを式で表すと下記の式(1)のようになる。
Sproc=Sorg+β×(Sorg−Sus) (1)
但し、Sproc:処理済み画像データ
Sorg:元の画像データ
Sus:ボケ画像データ
β:強調度
【0003】
ボケ画像データSusは、画像データSorgに対してボケマスクを用いたフィルタリング処理を施すことにより得られる。ここで、ボケマスクとしては、3×3や5×5のように画像データSorgに対して2次元的にフィルタリング処理を施すフィルタが用いられる。なお、処理済み画像データを再生する際の解像度に応じて、画像の周波数特性が異なることから、ボケマスクのサイズは、処理済み画像データを再生する画像の解像度に応じて設定される。
【0004】
ここで、再生された画像がそれを見る者に対して与える視覚効果は、再生された画像が有する周波数特性と視覚特性とを掛け合わせたものと考えることができる。上述した周波数処理方法は、再生された画像が見る者に与える視覚効果に影響を与える周波数特性を制御する方法である。なお、周波数特性は、横軸に所定のスケールによる周波数を設定し、縦軸に各周波数におけるレスポンスをプロットすることにより表すことができる。
【0005】
ところで、画像を再生する際の解像度が異なると画像上の1画素の大きさが異なるものとなるため、再生された画像が有する周波数特性の横軸のスケールが異り、その結果、視覚特性と掛け合わせることにより得られる視覚効果も異なるものとなる。
【0006】
例えば、600dpiの解像度のプリンタ(以下600dpiプリンタとする)と300dpiの解像度のプリンタ(以下300dpiプリンタとする)とでは、1画素の大きさが300dpiプリンタの方が600dpiプリンタよりも2倍大きい。このため、周波数特性の横軸のスケールも300dpiプリンタは600dpiプリンタの1/2となり、その結果300dpiプリンタにおいて得られた画像が見る者に与える視覚効果と600dpiプリンタにおいて得られた画像が見る者に与える視覚効果とが異なるものとなる。
【0007】
図7は観察距離が30cmの場合における輝度および色差に対する視覚特性を示す図であり、横軸は周波数、縦軸はコントラスト認知度すなわち視覚感度である。なお、実線が輝度の特性を、破線が色差の特性をそれぞれ示す。図7の実線に示すように、観察距離が30cmの場合、1cycle/mm付近に視覚感度のピークを有し、それ以上の周波数では視覚感度は下がる。したがって、画像を再生する場合、1cycle/mm付近に相当する周波数帯域を強調することが好ましい。
【0008】
ところが、300dpiプリンタの画素サイズは600dpiプリンタの2倍であるため、300dpiプリンタにおいて1cycle/mmに相当する情報は、600dpiプリンタにおいては2cycle/mmに相当する。したがって、300dpiプリンタに画像を再生する場合に適した周波数処理が施された画像データを、600dpiプリンタにおいてプリント出力すると、得られた画像においては、強調されている周波数帯域と視覚感度のピークとがずれてしまい、再生された画像を見る者に対して適切な視覚効果を与えることができなくなってしまう。
【0009】
したがって、視覚特性を考慮して最適な視覚効果をもたらす画像を再生するためには、周波数処理のパラメータ(具体的には上記ボケマスクのサイズや強調度等)を設定する際に、再生時の解像度が分かっている必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
画像の再生時の解像度が分かっていれば、これと視覚特性とを考慮して周波数処理のパラメータを設定して画像データに対して周波数処理を施すことにより、最適な視覚効果を有する画像を再生可能な処理済み画像データを得ることができる。換言すれば、周波数処理のパラメータは、周波数処理を施す画像データがある特定の解像度(基準解像度とする)にて再生されることを前提として設定されているといえる。したがって、処理済み画像データを再生する際の解像度(出力解像度とする)が、基準解像度とは異なる場合には、再生された画像はそれを見る者に対して最適な視覚効果を与えることができなくなってしまう。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、出力解像度に拘わらず一定の視覚効果を与えることができる処理済み画像を簡易に取得することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像処理方法は、画像データに対して周波数処理を施して処理済み画像データを得る画像処理方法において、
前記画像データを多重解像度変換して複数の周波数帯域毎の多重解像度画像を表す多重解像度画像データを得、
前記多重解像度画像データに基づいて、前記処理済み画像データを再生する解像度に応じて予め定められた1または複数の周波数帯域の帯域画像を表す1または複数の帯域画像データを得、
該1または複数の帯域画像データを前記画像データに重み付け加算して前記処理済み画像データを得ることを特徴とするものである。
【0013】
多重解像度変換の方法としてはウェーブレット変換、ラプラシアンピラミッドあるいはフーリエ変換等の方法が知られている。とくに、ウェーブレット変換は、信号の周波数解析方法の1つであるが、同じく周波数解析方法として広く用いられているフーリエ変換に比べ、信号の局所的な変化情報を検出しやすいという点で優れていることから、近年あらゆる信号処理の分野で脚光を浴びている(OLIVIER RIOUL and MARTIN VETTERLI;Wavelets and Signal Processing,IEEE SP MAGAZINE,P.14-38,OCTOBER 1991、Stephane Mallat;Zero-Crossings of a Wavelet Transform,IEEE TRANSACTIONS ON INFORMATION THEORY,VOL.37,NO.4,P.1019-1033,JULY 1991 、特開平6-274614号、同6-350989号、同6-350990号、同7-23228号、同7-23229号、同7-79350号等)。
【0014】
また、画像データに対して1画素おきにローパスフィルタによるフィルタリング処理を施して、解像度が画像データの1/2の画像データを得、さらに1画素おきのローパスフィルタによるフィルタリング処理を繰り返すことにより、多重解像度画像データを得るようにしてもよい。
【0015】
「重み付け」とは、予め定められた周波数帯域の帯域画像データに対して所定の値を有するゲインを乗算することをいう。例えば1より大きいゲインを乗算すれば、処理済み画像データにより表される処理済み画像において、その周波数帯域に対応する周波数成分は強調され、1未満のゲインを乗算すればその周波数帯域に対応する周波数成分は抑制される。
【0016】
なお、「重み付け」は、画像データの出力解像度に拘わらず、予め定められた周波数帯域の帯域画像データに対して行われるものである。
【0017】
本発明による画像処理装置は、画像データに対して周波数処理を施して処理済み画像データを得る画像処理装置において、
前記画像データを多重解像度変換して複数の周波数帯域毎の多重解像度画像を表す多重解像度画像データを得る多重解像度変換手段と、
前記多重解像度画像データに基づいて、前記処理済み画像データを再生する解像度に応じて予め定められた1または複数の周波数帯域の帯域画像を表す1または複数の帯域画像データを得る帯域画像生成手段と、
該1または複数の帯域画像データを前記画像データに重み付け加算して前記処理済み画像データを得る重み付け加算手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
なお、本発明による画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明の画像処理方法および装置によれば、画像データが多重解像度変換されて、複数の周波数帯域毎の多重解像度画像データが得られる。そして、多重解像度画像データに基づいて、処理済み画像データを再生する解像度に応じて予め定められた1または複数の周波数帯域の帯域画像を表す1または複数の帯域画像データが得られる。そして、1または複数の帯域画像データが画像データに対して重み付け加算されて、1または複数の周波数帯域に対応する周波数成分が重み付けされた処理済み画像データが得られる。
【0020】
このため、処理済み画像データを再生する際の解像度に拘わらず、予め定められた周波数成分を重み付けすることができ、その結果、一定の視覚特性を有する画像を再生可能な処理済み画像データを得ることができる。また、多重解像度画像データから帯域画像データを生成しているため、予め定められた1または複数の周波数帯域の帯域画像を容易に得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態による画像処理装置の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、本実施形態による画像処理装置は、画像データS0に対して周波数処理を施すものであり、画像データS0の入力を受け付ける入力手段1と、画像データS0を多重解像度変換して複数の周波数帯域毎の多重解像度画像データS0nを得る多重解像度変換手段2と、多重解像度画像データSbnに基づいて、後述するように中周波数帯域および高周波数帯域の帯域画像データSsM,SsHを生成する帯域画像生成手段3と、帯域画像データSsM,SsHにゲインを乗算して処理済み帯域画像データSsM′,SsH′を得るゲイン処理手段4と、処理済み帯域画像データSsM′,SsH′を画像データS0に加算して処理済み画像データS1を得る加算手段5とを備える。なお、本実施形態においては、画像データS0はネガフイルムやリバーサルフイルムに記録された画像をスキャナ等の読取手段において読み取ることにより得られたものとする。
【0022】
多重解像度変換手段2は、下記のようにして画像データS0を多重解像度変換する。図2は多重解像度変換を模式的に説明するための図である。図2に示すように、まず、画像データS0に対して1画素おきにローパスフィルタによるフィルタリング処理を施し、画素数が縦横1/2、すなわち解像度が画像データS0の1/2の画像データSb1を得る。ここで、ローパスフィルタによる1画素おきのフィルタリング処理は、全画素にローパスフィルタによるフィルタリング処理を施してから画素を1/2に間引くことと同等の処理である。なお、ローパスフィルタを用いているのは、画素を間引いた時に生じる折り返し歪みの発生を防止するためである。
【0023】
そして、画像データSb1に対して同様に1画素おきにローパスフィルタによるフィルタリング処理を施してさらに解像度が1/2の画像データSb2を得、これを繰り返すことにより、解像度が画像データS0の1/2n(n=1〜N)の複数の画像データSbnが得られる。
【0024】
帯域画像生成手段3は、下記のようにして帯域画像データSsM,SsHを生成する。
【0025】
本実施形態においては、ゲイン処理手段4において、後述するように中周波数帯域の帯域画像データSsMおよび高周波数帯域の帯域画像データSsHにゲインが乗算される。また、本実施形態においては、高周波数帯域は300dpi以上、中周波数帯域は150dpi、低周波数帯域は75dpiと規定されている。
【0026】
したがって、300dpiの解像度で再生する場合、低周波数帯域の帯域画像データSsLは図2に示す2回フィルタリング処理を施すことにより得られた画像データSb2とされ、中周波数帯域の帯域画像データSsMは画像データSb1から画像データSb2を減算することにより得られる帯域画像データSs2とされ、高周波数帯域の帯域画像データSsHは画像データS0から画像データSb1を減算することにより得られる帯域画像データSs1とされる。
【0027】
一方、600dpiの解像度で再生する場合、低周波数帯域の帯域画像データSsLは図2に示す3回フィルタリング処理を施すことにより得られた画像データSb3とされ、中周波数帯域の帯域画像データSsMは画像データSb2から画像データSb3を減算することにより得られる帯域画像データSs3とされ、高周波数帯域の帯域画像データSsHは画像データS0から画像データSb2を減算することにより得られる帯域画像データSs1′とされる。
【0028】
ゲイン処理手段4は、下記の式(2)に示すように、中周波数帯域の帯域画像データSsMにゲインGMを、下記の式(3)に示すように、高周波数帯域の帯域画像データSsHにゲインGHを乗算して処理済み帯域画像データSsM′,SsH′を得る。
SsM′=SsM×GM (2)
SsH′=SsH×GH (3)
【0029】
ここで、ゲインGM,GHは、帯域画像データSsM,SsHの絶対値|SsM|,|SsH|に基づいて設定される。図3は、帯域画像データSsMの絶対値|SsM|とゲインGMとの関係を表すテーブルT1、図4は帯域画像データSsHの絶対値|YH|とゲインGHとの関係を表すテーブルT2を示す図である。
【0030】
図3に示すようにゲインGMは、絶対値|SsM|が所定の閾値Th1より小さい画素に対する帯域画像データSsMを、絶対値|SsM|が所定の閾値Th1より大きい画素に対する帯域画像データSsMよりも大きく抑制するものである。
【0031】
ここで、画像データS0により表される画像においては、フイルムに記録された画像を読み取ることにより得られたものであっても、デジタルカメラにおいて得られたものであっても、画像中の微小成分に起因するざらつきは、主として画像中の中周波数成分に現れるが低周波数成分との境界付近に相当するざらつきは画像中とくに目立つものであり、中周波数帯域の帯域画像データSsMの絶対値|SsM|としては比較的小さい値として表される。したがって、本実施形態においては、帯域画像データSsMを抑制するものであるが、絶対値|SsM|が、所定の閾値Th1より小さい場合、その絶対値|SsM|が得られた画素はとくに目立つざらつきに対応するものとみなして、その画素についてのみ他の画素と比較して帯域画像データSsMを大きく抑制することにより、目立つざらつきの抑制を効率よく行うようにしたものである。
【0032】
一方、図4に示すようにゲインGHは、絶対値|SsH|が所定の閾値Th2より小さい画素に対する帯域画像データSsHを、絶対値|SsH|が所定の閾値Th2より大きい画素に対する帯域画像データSsHよりも小さく強調するものである。
【0033】
ここで、画像中の微小成分に起因するざらつきは画像の高周波数成分と中周波数成分との境界付近にも現れる。したがって、本実施形態においては、高周波数帯域の帯域画像データSsHを強調するものであるが、帯域画像データSsHの絶対値|SsH|が所定の閾値Th2より小さい場合、その絶対値|SsH|が得られた画素について他の画素と比較して帯域画像データSsHの強調度を小さくすることにより、鮮鋭度の強調と同時にざらつきが強調されてしまうことを防止することができる。
【0034】
このようなテーブルT1,T2を参照することにより、帯域画像データSsMの絶対値|SsM|および帯域画像データSsHの絶対値|SsH|に基づいて、ゲインGM,GHがそれぞれ設定され、帯域画像データSsM,SsHにゲインGM,GHがそれぞれ乗算され、処理済み帯域画像データSsM′,SsH′が得られる。
【0035】
加算手段5は、処理済み帯域画像データSsM′,SsH′を原画像データS0に加算することにより処理済み画像データS1を得る。
【0036】
次いで、本実施形態の動作について説明する。図5は本実施形態の動作を示すフローチャートである。まず、画像データS0の入力が受け付けられ(ステップS1)、多重解像度変換手段2において、多重解像度変換画像データSbnが生成される(ステップS2)。さらに、帯域画像生成手段3において、多重解像度変換画像データSbnに基づいて、中周波数帯域の帯域画像データSsMおよび高周波数帯域の帯域画像データSsHが生成される(ステップS3)。そして、ゲイン処理手段4において、帯域画像データSsM,SsHにゲインが乗算され、処理済み帯域画像データSsM′,SsH′が得られる(ステップS4)。処理済み帯域画像データSsM′,SsH′は加算手段5において画像データS0に加算されて処理済み画像データS1が得られ(ステップS5)、処理を終了する。
【0037】
このように、本実施形態においては、処理済み画像データS1を再生する際の解像度に拘わらず、予め定められた周波数帯域を重み付けることができるため、常に一定の視覚特性を有する画像を再生可能な処理済み画像データS1を得ることができる。
【0038】
なお、上記実施形態においては、図2に示す方法により中周波数帯域の帯域画像データSsMおよび高周波数帯域の帯域画像データSsHを得ているが、画像データS0をウェーブレット変換し、これにより得られるデータに基づいて帯域画像データSsM,SsHを得てもよい。以下、ウェーブレット変換による多重解像度変換について説明する。
【0039】
図6はウェーブレット変換による多重解像度変換を説明するための図である。図6に示すように、まず、画像データS0がウェーブレット変換されて、画像データS0の1/2の解像度を有する4つのデータLL1、HL1、LH1およびHH1に分解される。ここで、データLL1は画像データS0により表される画像の縦横のサイズを1/2に縮小した、すなわち解像度が1/2の画像を表し、データHL1、LH1およびHH1は最高周波数帯域の縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分の画像をそれぞれ表すものとなる。
【0040】
さらに、図6に示すようにデータLL1をさらにウェーブレット変換して4つのデータLL2,HL2,LH2およびHH2を得る。ここで、データLL2はデータLL1の縦横のサイズをさらに1/2に縮小した画像、すなわち解像度が画像データS0の1/4の画像を表すものとなり、データHL2、LH2およびHH2はそれぞれ最高周波数帯域の次の周波数帯域における縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分の画像を表すものとなる。
【0041】
このように、ウェーブレット変換を行う毎に得られるデータLLに対してウェーブレット変換を所望とする回数繰り返して、複数の周波数帯域からなるデータHLn,LHn,HHn,LLn(n=1〜N)を多重解像度画像データとして得る。
【0042】
ここで、本実施形態においては、高周波数帯域が300dpi以上、中周波数帯域が150dpi、低周波数帯域が75dpi以下と規定されている。
【0043】
したがって、300dpiの解像度で再生する場合、帯域画像生成手段3においては、低周波数帯域の帯域画像データSsLは、図6に示す2回ウェーブレット変換を施すことにより得られたデータLL2とされ、中周波数帯域の帯域画像データSsMは、2回ウェーブレット変換を施すことにより得られたデータHL2,LH2,HH2の加算値とされ、高周波数帯域の帯域画像データSsHは、1回ウェーブレット変換を施すことにより得られたデータHL1,LH1,HH1の加算値とされる。
【0044】
一方、600dpiの解像度で再生する場合、低周波数帯域の帯域画像データSsLは、図6に示す3回ウェーブレット変換を施すことにより得られたデータLL3とされ、中周波数帯域の帯域画像データSsMは、3回ウェーブレット変換を施すことにより得られたデータHL3,LH3,HH3の加算値とされ、高周波数帯域の帯域画像データSsHは、1回ウェーブレット変換を施すことにより得られたデータHL1,LH1,HH1および2回ウェーブレット変換を施すことにより得られたデータHL2,LH2,HH2の加算値とされる。
【0045】
このように、画像データS0をウェーブレット変換することによっても、多重解像度変換画像データを得ることができ、したがって、中周波数帯域の帯域画像データSsMおよび高周波数帯域の帯域画像データSsHを得ることができる。
【0046】
なお、ラプラシアンピラミッドあるいはフーリエ変換等の方法によって画像データS0を多重解像度変換してもよい。
【0047】
また、上記実施形態においては、中周波数帯域の帯域画像データSsMおよび高周波数帯域の帯域画像データSsHに対してゲイン処理を行っているが、低周波数帯域の帯域画像データに対してもゲイン処理を行ってもよく、中周波数帯域および高周波数帯域のいずれかの周波数帯域の帯域画像データSsM,SsHに対してのみゲイン処理を行ってもよい。また、さらに多くの周波数帯域の帯域画像データを得てゲイン処理を行ってもよい。
【0048】
さらに、上記実施形態においては、高周波数帯域を300dpi、中周波数帯域を150dpi、低周波数帯域を75dpiとしているため、75×2nの解像度の画像データS0に対しては多重解像度変換により、周波数帯域が300dpiおよび150dpiの帯域画像データSsM,SsHを容易に得ることができる。このため、75×2nとなる解像度以外の画像データS0に対して周波数処理を施す場合には、画像データS0の解像度が75×2nとなるように補間演算を行った後に多重解像度変換、ゲイン処理および加算を行い、得られた画像データを元の解像度に変換することにより、処理済み画像データを得ればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による画像処理装置の構成を示す概略ブロック図
【図2】多重解像度変換を説明するための図
【図3】中周波数成分のゲインを設定するテーブルを示す図
【図4】高周波数成分のゲインを設定するテーブルを示す図
【図5】本実施形態の動作を示すフローチャート
【図6】ウェーブレット変換による多重解像度変換を説明するための図
【図7】周波数特性を説明するための図
【符号の説明】
1 入力手段
2 多重解像度変換手段
3 帯域画像生成手段
4 ゲイン処理手段
5 加算手段
Claims (3)
- 画像データに対して周波数処理を施して処理済み画像データを得る画像処理方法において、
前記画像データを多重解像度変換して複数の周波数帯域毎の多重解像度画像を表す多重解像度画像データを得、
前記多重解像度画像データに基づいて、前記処理済み画像データを再生する解像度に応じて予め定められた1または複数の周波数帯域の帯域画像を表す1または複数の帯域画像データを得、
該1または複数の帯域画像データを前記画像データに重み付け加算して前記処理済み画像データを得ることを特徴とする画像処理方法。 - 画像データに対して周波数処理を施して処理済み画像データを得る画像処理装置において、
前記画像データを多重解像度変換して複数の周波数帯域毎の多重解像度画像を表す多重解像度画像データを得る多重解像度変換手段と、
前記多重解像度画像データに基づいて、前記処理済み画像データを再生する解像度に応じて予め定められた1または複数の周波数帯域の帯域画像を表す1または複数の帯域画像データを得る帯域画像生成手段と、
該1または複数の帯域画像データを前記画像データに重み付け加算して前記処理済み画像データを得る重み付け加算手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 画像データに対して周波数処理を施して処理済み画像データを得る画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
前記画像データを多重解像度変換して複数の周波数帯域毎の多重解像度画像を表す多重解像度画像データを得る手順と、
前記多重解像度画像データに基づいて、前記処理済み画像データを再生する解像度に応じて予め定められた1または複数の周波数帯域の帯域画像を表す1または複数の帯域画像データを得る手順と、
該1または複数の帯域画像データを前記画像データに重み付け加算して前記処理済み画像データを得る手順とを有するプログラム。
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