JP2001057677A - 画像処理方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents

画像処理方法および装置並びに記録媒体

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JP2001057677A JP36376699A JP36376699A JP2001057677A JP 2001057677 A JP2001057677 A JP 2001057677A JP 36376699 A JP36376699 A JP 36376699A JP 36376699 A JP36376699 A JP 36376699A JP 2001057677 A JP2001057677 A JP 2001057677A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原画像信号から帯域制限画像信号を作成して
ノイズ除去処理を行なう際に、ノイズ除去の程度を簡易
に変更する。 【解決手段】 帯域制限画像信号作成手段2において、
原画像信号Sorg の各周波数帯域毎の周波数応答特性を
表す帯域制限画像信号B(k=1〜n)を作成す
る。各帯域制限画像信号Bからノイズ分離手段22
においてノイズ成分を分離してノイズ帯域制限画像信号
NBを得、これを最低周波数帯域から順次再構成し
てノイズ信号S1を得る。このノイズ信号S1に所定の
強調係数を乗算して原画像信号Sorg から減算し、処理
済み画像信号Sprocを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原画像信号に対し
てノイズを除去する処理を施す画像処理方法および装置
並びに画像処理方法をコンピュータに実行させるための
プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理の分野においては、画像信号に
対して各周波数帯域毎に異なる画像処理を施すような場
合に、画像信号を周波数帯域毎に分類する手段としてウ
ェーブレット変換やラプラシアンピラミッドの手法が用
いられている。ここで画像処理としては、例えばノイズ
除去のための高周波の分離、さらにはノイズの多い周波
数帯域のデータを削減することによる圧縮処理などが挙
げられる。本出願人も、ウェーブレット変換を用いて画
像中のエッジ成分のみを強調する等の画像処理を行なう
ようにした画像処理方法を種々提案している(例えば特
開平6-274615号、特開平6-350989号等)。
【0003】一方、ラプラシアンピラミッドなる方法は
例えば特開平5-244508号、特開平6-96200 、特開平6-30
1766号等に記載されており、このラプラシアンピラミッ
ドは、原画像に対してガウス関数で近似されたようなマ
スクによりマスク処理を施した後、画像をサブサンプリ
ングして画素数を間引いて半分にすることにより、原画
像の1/4のサイズのボケ画像を得、このボケ画像のサ
ンプリングされた画素に値が0の画素を補間して元の大
きさの画像に戻し、この画像に対してさらに上述したマ
スクによりマスク処理を施してボケ画像を得、このボケ
画像を原画像から減算して、原画像信号のある限られた
周波数帯域の周波数成分を表す、すなわち原画像の複数
の周波数帯域毎の周波数応答特性を表す帯域制限画像信
号(バンドパス信号)を得るものである。この処理を得
られたボケ画像に対して繰り返すことにより原画像の1
/22Nのサイズを有する帯域制限画像信号をN個作成
するものである。なお、最低周波数帯域のボケ画像は原
画像の低周波成分を表すものとなる。
【0004】ここで、放射線画像においては、放射線量
が少なく濃度が低い部分において、放射線の量子ノイズ
が目立ってしまう。このため、上記特開平6-96200号に
おいては、放射線画像をラプラシアンピラミッドにより
複数の周波数帯域の画像に分解して各周波数帯域毎の帯
域制限画像信号を得、各帯域制限画像信号の局所分散値
を算出し、この局所分散値の大きさに応じて帯域制限画
像信号に対してノイズ成分を除去する処理を施し、処理
を施した後の帯域制限画像信号を最低周波数帯域のボケ
画像を表すボケ画像信号とともに再構成することによ
り、画像中の周波数帯域に応じたノイズ成分が低減され
た処理済み画像信号を得るようにした方法が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平6-96200号
に記載された方法においては、各周波数帯域の帯域制限
画像信号に対してノイズ成分を除去する処理を施してい
るため、ノイズを除去し過ぎたり、ノイズの除去の程度
が不足していた場合には、再度帯域制限画像信号に対し
てノイズ除去の程度を変更した後に画像を再構成する必
要があり、この結果、再処理には長時間を要するものと
なる。したがって、CRTを観察しながらノイズ除去の
程度を種々変更して適切にノイズ除去がなされた画像を
得るような場合には、処理が施された画像が再生される
までに長時間を要するものとなり、オペレータのストレ
スが大きい。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、原画像からノイズ成分を適切に除去することができ
る画像処理方法および装置並びに画像処理方法をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピ
ュータ読取り可能な記録媒体を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による画像処理方
法は、原画像を表す原画像信号に対して、前記原画像の
ノイズを低減する画像処理を施す画像処理方法におい
て、原画像信号から帯域制限画像信号(少なくとも1つ
であればよい)を作成し、作成した帯域制限画像信号に
基づいて原画像信号と同一画素数のノイズ信号を得、該
ノイズ信号に基づいて原画像信号のノイズ成分を除去す
ることを特徴とするものである。
【0008】ここで、「原画像信号と同一画素数」と
は、原画像信号により表される画像とノイズ信号により
表されるノイズ画像の画像サイズが同一であることをい
う。
【0009】また、「ノイズ信号に基づいて、原画像信
号のノイズ成分を除去する」とは、再生画像に含まれる
ノイズ成分が低減されるようにすることを意味し、例え
ば、原画像信号からノイズ成分、あるいはノイズ成分に
所定のノイズ抑制レベルを表す係数を乗算したものを減
算するなどして、原画像信号のノイズ成分を除去すると
よい。なお、前記係数は原画像信号の信号値に依存して
変更してもよい。
【0010】本発明による画像処理方法においては、前
記原画像信号を多重解像度変換することにより帯域制限
画像信号を作成し、該帯域制限画像信号からノイズ成分
を分離してノイズ帯域制限画像信号を得、該ノイズ帯域
制限画像信号を逆多重解像度変換することにより前記ノ
イズ信号を得るものとすることができる。なお、逆多重
解像度変換は、前記多重解像度変換に対応するものであ
って、この逆多重解像度変換を施すことにより、、元の
信号を復元(可逆/非可逆のいずれでもよい)すること
ができるものであることはいうまでもない。
【0011】ここで、「原画像信号を多重解像度変換す
ることにより帯域制限画像信号を作成」するに際して
は、ラプラシアンピラミッドの手法によるラプラシアン
ピラミッド分解により、あるいはウェーブレット変換に
より原画像信号を複数の周波数帯域毎の周波数応答特性
を表す信号に変換する方法などを用いることができる。
この場合、「逆多重解像度変換」としては、ラプラシア
ンピラミッド分解により帯域制限画像信号を得た場合は
ラプラシアンピラミッド再構成の方法が用いられ、ウェ
ーブレット変換により帯域制限画像信号を得た場合は逆
ウェーブレット変換が用いられるのはいうまでもない。
【0012】また、「ノイズ帯域制限画像信号」とは、
帯域制限画像信号に含まれるノイズ成分のみを表す信号
のことをいう。
【0013】また、本発明による画像処理方法において
は、前記ノイズ信号の取得を、アイリスフィルタによる
フィルタリング処理に基づいて行なうことが好ましい。
【0014】また、本発明による画像処理方法において
は、帯域制限画像信号により表される帯域制限画像の各
画素における画素ベクトルを算出し、ノイズ信号の取得
を、該画素ベクトルに基づいて行なうこともできる。
【0015】ここで「画素ベクトル」は、周波数帯域画
像のある画素を注目画素とした場合、注目画素の画素値
の傾斜方向および傾斜の大きさを表すものである。「画
素ベクトル」を求めるに際しては、例えば、注目画素を
中心とする複数の方向に対して、注目画素の画素値とそ
の近傍の画素の画素値(近傍画素をある方向にある複数
の画素とした場合はその平均値)との差を求め、その差
が最も大きい方向あるいは最も小さい方向を決定し、そ
の方向およびその差に基づいて画素ベクトルを算出する
とよい。
【0016】ここで、差が最も大きい方向を画素ベクト
ルとした場合はその画素ベクトルは信号勾配の方向を表
し、差が最も小さい方向を画素ベクトルとした場合はそ
の画素ベクトルは等信号線の方向を表すものとなる。な
お、信号勾配の方向に画素ベクトルを求めた場合、その
大きさを注目画素とその近傍画素の画素値の差とすれ
ば、画素ベクトルが大きいほどその画素ベクトルを求め
た画素はエッジ成分にあるものとなり、画素ベクトルが
小さいほどその画素ベクトルを求めた画素は平坦部にあ
るものと見なせる。逆に、信号勾配の方向に画素ベクト
ルを求めた場合に、その大きさを注目画素とその近傍画
素の画素値の差の逆数とすれば、画素ベクトルが小さい
ほどその画素ベクトルを求めた画素はエッジ成分にある
ものとなり、画素ベクトルが大きいほどその画素ベクト
ルを求めた画素は平坦部にあるものと見なせる。
【0017】さらに、等信号線方向に画素ベクトルを求
めた場合、その大きさを注目画素とその近傍画素の画素
値の差とすれば、画素ベクトルが小さいほどその画素ベ
クトルを求めた画素はエッジ成分にあるものとなり、画
素ベクトルが大きいほどその画素ベクトルを求めた画素
は平坦部にあるものと見なせる。逆に等信号線方向に画
素ベクトルを求めた場合に、その大きさを注目画素とそ
の近傍画素の画素値の差の逆数とすれば、画素ベクトル
が大きいほどその画素ベクトルを求めた画素はエッジ成
分にあるものとなり、画素ベクトルが小さいほどその画
素ベクトルを求めた画素は平坦部にあるものと見なせ
る。
【0018】なお、画素ベクトルの方向としては差が最
も大きい方向と2番目に差が大きい方向、あるいは差が
最も小さい方向と2番目に差が小さい方向の2種類のも
のを求めてもよく、この場合、画素ベクトルは2つのベ
クトルからなるものとなる。
【0019】さらに、ある注目画素について画素ベクト
ルを等信号線の方向に求め、画素ベクトルの大きさを上
記差の逆数とした場合、上述したように画素ベクトルが
大きいほどその注目画素はエッジにあり、画素ベクトル
が小さいほどその注目画素は濃度が平坦な部分にあると
見なすことができ、平坦な部分においてはその画素はノ
イズと見なすことができる。
【0020】以上のことから、「画素ベクトルに基づい
てノイズ信号を取得する」に際しては、画素ベクトルの
方向および/または大きさに応じて、その画素がエッジ
にあるか平坦部にあるかを判断し、その判断結果に応じ
て、帯域制限画像信号からノイズ信号を取得(ノイズ成
分を分離)するとよいということが判る。
【0021】なお、「帯域制限画像信号からノイズ信号
を取得」するに際しては、例えば、画素ベクトルの大き
さに基づいて、帯域制限画像信号のノイズ成分およびエ
ッジ成分を分離し、帯域制限画像信号に対して、ノイズ
成分に対する平滑化処理および/またはエッジ成分に対
する強調処理を施して処理済帯域制限画像信号を得、該
処理済帯域制限画像信号を用いて平滑化前の帯域制限画
像信号に含まれるノイズ信号を取得するとよい。ここ
で、「ノイズ成分に対する平滑化処理」とはノイズ成分
に対応する画素の画素値を小さくする処理であり、「エ
ッジ成分に対する強調処理」とはエッジ成分に対応する
画素の画素値を大きくする処理である。
【0022】なお、このように画素ベクトルに基づいて
ノイズ信号を取得する場合においては、各画素の近傍の
画素における画素ベクトル(周辺画素ベクトル)を算出
し、この算出した周辺画素ベクトルにも基づいてノイズ
信号を取得することが好ましい。
【0023】また、画素ベクトルを算出する場合におい
ては、一の周波数帯域における帯域制限画像の一の画素
における画素ベクトルを、該一の周波数帯域よりも低周
波数帯域の画像における前記一の画素に対応する画素の
画素ベクトルに基づいて修正し、画素ベクトルの代わり
に、該修正された画素ベクトルに基づいて、ノイズ信号
を取得することが望ましい。
【0024】ここで、「画素ベクトルを修正する」と
は、一の周波数帯域における一の画素の画素ベクトルの
方向を、一の周波数帯域よりも低周波数帯域における一
の画素に対応する画素の画素ベクトルの方向と一致させ
ることをいう。
【0025】さらに、画素ベクトルを算出する場合にお
いては、一の周波数帯域における帯域制限画像の一の画
素を含む所定領域の分散値を算出し、該分散値に基づい
て前記一の画素の画素ベクトルを修正するか否かを判断
し、前記一の画素の画素ベクトルを修正すると判断され
た場合は、該一の画素における画素ベクトルを、前記一
の周波数帯域よりも低周波数帯域の画像における前記一
の画素に対応する画素の画素ベクトルに基づいて修正
し、画素ベクトルの代わりに、該修正された画素ベクト
ルに基づいて、ノイズ信号を取得することが望ましい。
【0026】ここで、「分散値」とは、上記所定領域の
分散値のみならず、画素ベクトルを算出した際の注目画
素とその近傍の画素との差分値であってもよい。また、
この差分値としては、例えば注目画素近傍8画素から画
素ベクトルを求めた場合は、注目画素と近傍8画素の差
の和、あるいはこの差の平均値等としてもよい。
【0027】また、「分散値に基づいて前記一の画素の
画素ベクトルを修正するか否かを判断する」とは、ある
画素を含む所定領域の分散値が他の領域における分散値
よりも小さい場合にはそこを平坦部と見なして低周波数
帯域の画像を参照せず、分散値が大きい場合は低周波数
帯域の画像を参照するよう判断することをいう。
【0028】また、「画素ベクトルを修正する」とは、
上述同様に、一の周波数帯域における一の画素の画素ベ
クトルの方向を、一の周波数帯域よりも低周波数帯域に
おける一の画素に対応する画素の画素ベクトルの方向と
一致させることをいう。
【0029】なお、「画素ベクトルを修正する」に際し
ては、周辺画素ベクトルも修正の対象としてもよい。
【0030】また、本発明による画像処理方法において
は、画素ベクトルに基づいて帯域制限画像信号を平滑化
して平滑化帯域制限画像信号を得、画素ベクトルの代わ
りに、該平滑化帯域制限画像信号に基づいてノイズ信号
を取得することもできる。
【0031】この場合、画素ベクトルの代わりに、前述
の各方法を用いて修正された画素ベクトルに基づいて、
平滑化帯域制限画像信号を得ることが望ましい。
【0032】ここで「画素ベクトルに基づいて帯域制限
画像信号を平滑化」するとは、画素ベクトル、特に画素
ベクトルの方向に基づいて、エッジ成分が保存されつつ
エッジ成分に含まれるノイズ(エッジ上のノイズ)が抑
制されるように帯域制限画像信号を平滑化することを意
味する。例えば、画素ベクトルが等信号線方向のベクト
ルの場合、画素ベクトルを求めた注目画素とそのベクト
ル方向にある画素さらにはベクトル方向とは反対側にあ
る画素とを用いて平滑化するとよい。また「平滑化」に
際しては、画素ベクトル方向にある画素の画素値の平均
値を求める方法や、平滑化フィルタを用いて平滑化する
方法などを用いることができる。
【0033】また「平滑化帯域制限画像信号に基づいて
ノイズ信号を取得する」に際しては、平滑化帯域制限画
像信号を用いて平滑化前の帯域制限画像信号に含まれる
ノイズ成分を分離してノイズ信号を取得するものである
限りどのような方法を用いてもよく、例えば平滑化前の
帯域制限画像信号から平滑化帯域制限画像信号を減算し
てノイズ信号(ノイズ帯域制限画像信号)を得るとよ
い。また、画素ベクトルの大きさに基づいて、平滑化帯
域制限画像信号のノイズ成分およびエッジ成分を分離し
た後、平滑化帯域制限画像信号に対して、ノイズ成分に
対する平滑化処理および/またはエッジ成分に対する強
調処理を施して処理済帯域制限画像信号を得、該処理済
帯域制限画像信号を用いて平滑化前の帯域制限画像信号
に含まれるノイズ信号を取得するようにしてもよい。な
お前述同様に「ノイズ成分に対する平滑化処理」はノイ
ズ成分に対応する画素の画素値を小さくする処理であ
り、「エッジ成分に対する強調処理」はエッジ成分に対
応する画素の画素値を大きくする処理である。
【0034】また本発明による画像処理方法において
は、原画像信号およびノイズ信号を記憶し、ノイズ成分
を除去する度合いを示すパラメータの設定値が変更され
たときには、原画像信号およびノイズ信号を読み出し、
この読み出した原画像信号およびノイズ信号と変更され
たパラメータとに基づいて原画像信号のノイズ成分を除
去することが望ましい。
【0035】本発明による画像処理装置は、原画像を表
す原画像信号に対して、前記原画像のノイズを低減する
画像処理を施す画像処理装置において、原画像信号から
帯域制限画像信号を作成する帯域制限画像信号作成手段
と、該帯域制限画像信号に基づいて、原画像信号と同一
画素数のノイズ信号を得を得るノイズ信号取得手段と、
該ノイズ信号に基づいて、原画像信号のノイズ成分を除
去するノイズ除去手段とを備えたことを特徴とするもの
である。
【0036】なお、本発明による画像処理装置において
は、帯域制限画像信号作成手段を原画像信号を多重解像
度変換することにより帯域制限画像信号を作成するもの
とすると共に、ノイズ信号取得手段を帯域制限画像信号
からノイズ成分を分離してノイズ帯域制限画像信号を
得、該ノイズ帯域制限画像信号を逆多重解像度変換する
ことによりノイズ信号を得るものとすることができる。
ここで、前記多重解像度変換は、ラプラシアンピラミッ
ド分解による変換、またはウェーブレット変換とするこ
とができる。
【0037】さらに、本発明による画像処理装置のノイ
ズ信号取得手段は、前記ノイズ信号の取得を、アイリス
フィルタによるフィルタリング処理により行なう手段で
あることが好ましい。
【0038】また、本発明による画像処理装置において
は、帯域制限画像信号により表される帯域制限画像の各
画素における画素ベクトルを算出する画素ベクトル算出
手段を備えたものとすると共に、ノイズ信号取得手段
を、画素ベクトル算出手段により算出された画素ベクト
ルに基づいてノイズ信号を取得するものとするのが望ま
しい。
【0039】このように画素ベクトル算出手段を備えた
ものとする場合には、ノイズ信号取得手段は、各画素の
近傍の画素における画素ベクトルにも基づいて、ノイズ
信号を取得するものであることが望ましい。
【0040】また、画素ベクトル算出手段を備えたもの
とする場合には、一の周波数帯域における帯域制限画像
の一の画素における画素ベクトルを、該一の周波数帯域
よりも低周波数帯域の画像における前記一の画素に対応
する画素の画素ベクトルに基づいて修正する修正手段を
備えたものとすると共に、ノイズ信号取得手段を、画素
ベクトルの代わりに、修正された画素ベクトルに基づい
てノイズ信号を取得するものとするのが望ましい。
【0041】また、画素ベクトル算出手段を備えたもの
とする場合には、一の周波数帯域における帯域制限画像
の一の画素を含む所定領域の分散値を算出する分散値算
出手段と、該分散値に基づいて前記一の画素の画素ベク
トルを修正するか否かを判断する判断手段と、前記一の
画素の画素ベクトルを修正すると判断された場合は、該
一の画素における画素ベクトルを、前記一の周波数帯域
よりも低周波数帯域の画像における前記一の画素に対応
する画素の画素ベクトルに基づいて修正する修正手段と
を備えたものとすると共に、ノイズ信号取得手段を、画
素ベクトルの代わりに、修正された画素ベクトルに基づ
いてノイズ信号を取得するものとすることが望ましい。
【0042】さらに、画素ベクトル算出手段を備えたも
のとする場合には、画素ベクトルに基づいて帯域制限画
像信号を平滑化して平滑化帯域制限画像信号を得る平滑
化手段を備えたものとすると共に、ノイズ信号取得手段
を、平滑化帯域制限画像信号に基づいてノイズ信号を取
得するものとすることもできる。
【0043】この場合、平滑化手段は、画素ベクトルの
代わりに、前記修正手段により修正された画素ベクトル
に基づいて、平滑化帯域制限画像信号を得るものである
ことが望ましい。
【0044】また、本発明の画像処理装置においては、
原画像信号を記憶する第1の記憶手段と、ノイズ信号取
得手段により取得されたノイズ信号を記憶する第2の記
憶手段(第1の記憶手段との兼用も可能)と、ノイズ成
分を除去する度合いを示すパラメータをノイズ除去手段
に対して設定するためのパラメータ設定手段とをさらに
備えたものとし、ノイズ除去手段を、パラメータ設定手
段によりパラメータの設定値が変更されたときには、第
1の記憶手段から原画像信号を読み出すとともに、第2
の記憶手段からノイズ信号を読み出し、この読み出した
原画像信号およびノイズ信号と変更されたパラメータと
に基づいてノイズ除去済画像信号を生成するものとする
のが望ましい。
【0045】なお、本発明による画像処理方法をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムとして、コンピュ
ータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、原画像信号から帯域制
限画像信号を作成し、作成した帯域制限画像信号に基づ
いて原画像信号と同一画素数のノイズ信号を得、該ノイ
ズ信号に基づいて原画像信号のノイズ成分を除去するよ
うにしたので、原画像信号の周波数帯域に応じたノイズ
成分を除去することができることとなる。
【0047】また、原画像信号および生成したノイズ信
号を記憶し、ノイズ成分を除去する度合いを示すパラメ
ータの設定値が変更されたときには、原画像信号および
ノイズ信号を読み出し、この読み出した原画像信号およ
びノイズ信号と変更されたパラメータとに基づいて原画
像信号のノイズ成分を除去するようにすれば、一旦ノイ
ズ信号を作成した後に再度ノイズ除去済信号に基づいて
ノイズ除去画像を出力する際には、記憶してあるノイズ
信号を読み出して使用することができるので、パラメー
タを変更してノイズ信号のレベルを変更するのみで、原
画像信号からのノイズ除去の程度を任意に変更すること
ができるため、上記特開平6-96200 号に記載された方法
と比較して、ノイズ除去の程度を簡易に変更することが
でき、これにより、ノイズ除去程度が変更された処理済
み画像信号を得るための演算時間を短縮して、オペレー
タのストレスを低減することができる。
【0048】また、帯域制限画像信号を生成する方法と
しては種々の方法を用いることができ、例えば、帯域制
限画像信号を原画サイズで持つこともできる。これによ
り、原画に対して複数サイズのマスクで平滑化し、原画
サイズの帯域制限画像信号を得て、各々ノイズ分離した
ノイズ帯域制限画像信号を全て加算してノイズ信号を生
成することもできる。勿論、帯域制限画像信号を生成す
る方法として、多重解像度変換を利用することもでき
る。
【0049】また、ノイズ信号の取得手法としても種々
の方法を用いることもできる。例えば、帯域制限画像信
号により表される帯域制限画像の各画素における画素ベ
クトルを算出し、該画素ベクトルに基づいてノイズ成分
(ノイズ信号)の分離を行なう方法である。ここで、上
述したように、画素ベクトルを等信号線方向に求めるか
信号勾配方向に求めるか、さらには上記差として求める
か上記差の逆数として求めるかによって状況が異なる
が、例えば画素ベクトルを等信号線方向に求め、画素ベ
クトルの大きさを上記差の逆数とした場合、エッジ部分
においては画素ベクトルは大きく、平坦部すなわちノイ
ズ部分においては画素ベクトルは小さくなる。したがっ
て、この方法を用いると、画素ベクトルの大きさに応じ
て帯域制限画像のノイズ成分を分離することができる。
そして、例えば、分離されたノイズ成分に対する画素の
画素値を低減する平滑化処理を施した後、該平滑化処理
が施された信号に基づいて帯域制限画像信号からノイズ
成分を分離してノイズ信号を得、このノイズ信号に基づ
いて原画像信号の周波数帯域に応じたノイズ成分を除去
できる。
【0050】ここで、画素ベクトルを等信号線方向に求
め、画素ベクトルの大きさを上記差の逆数とした場合に
おいて、画素ベクトルの値が比較的小さい場合は、その
画素ベクトルを求めた一の画素は平坦部すなわちノイズ
にあると見なせるが、画像中の微小なエッジにある可能
性もある。一方、その画素がエッジにある場合はその近
傍の画素における画素ベクトルは同一の方向を向き、ノ
イズである場合はその近傍の画素における画素ベクトル
はランダムな方向を向く。したがって、各画素の近傍画
素の画素ベクトルにも基づくことにより、ある画素がエ
ッジを表すものであるかノイズを表すものであるかの確
度を向上させることができ、これによりノイズ成分をよ
り正確に分離することができる。
【0051】また、原画像に含まれる比較的大きなエッ
ジは低周波数帯域の画像においても残るが、ノイズにつ
いては低周波帯域の画像ほど小さくなるものである。こ
のため、一の周波数帯域における帯域制限画像の一の画
素における画素ベクトルを、一の周波数帯域よりも低周
波数帯域の画像における一の画素に対応する画素の画素
ベクトルの方向と同じにすることにより、その画素がエ
ッジ成分にある場合はその画素ベクトルはよりエッジ成
分を表すものとなる。一方、その画素がノイズ成分にあ
る場合は低周波帯域の画像の方が細かなノイズが小さく
なることから画素ベクトルはランダムな方向を向きかつ
大きさはさらに小さくなるため、その画素ベクトルはよ
り平坦部すなわちノイズ成分を表すものとなる。したが
って、一の周波数帯域における帯域制限画像の一の画素
における画素ベクトルを、一の周波数帯域よりも低周波
数帯域の画像における一の画素に対応する画素の画素ベ
クトルに基づいて修正することにより、その画素がエッ
ジであるかノイズであるかの確度を向上させることがで
き、これによりノイズ成分およびエッジ成分の分離をよ
り正確に行なうことができる。
【0052】さらに、原画像信号を多重解像度変換した
場合、比較的高周波数帯域の画像においては詳細なエッ
ジ情報が表現され、中間周波数帯域の画像においては中
間周波数帯域のエッジ情報が、低周波数帯域の画像にお
いては低周波数帯域の大きなエッジ情報が表現されるこ
ととなる。一般的に周波数帯域の画像が持っているエネ
ルギは高周波数帯域ほど小さくなるが、ノイズのエネル
ギは周波数帯域に依存しないという特性があるため、低
周波数帯域の画像ほどS/Nが良好なものとなる。ここ
で、原画像におけるノイズが混入していない部分(図2
7(a)参照)は、いずれの帯域制限画像においてもエ
ッジ部分にのみ信号を有することとなるため(図27
(b)〜(d)参照)、比較的高周波数帯域の画像にお
いて、画素ベクトルを求めた画素を含む所定領域におけ
る画素値の分散値が小さければ、低周波帯域の画像の画
素ベクトルを参照しなくてもその画素ベクトルを求めた
注目画素は平坦部にあると見なすことができる。
【0053】一方、原画像におけるノイズが混入した部
分(図28(a))は、高周波数帯域の画像においては
ノイズの影響により画素ベクトルの方向が乱されて分散
値が大きくなるが(図28(b))、低周波数帯域とな
るほど信号に対するノイズの影響が小さくなって分散値
が小さくなる(図28(c)、(d))。したがって、
一の帯域制限画像において画素ベクトルを求めた一の画
素を含む所定領域における画素値の分散値が大きい場合
は、低周波数帯域の画像における対応する画素ベクトル
を参照しなければ、その画素ベクトルを求めた画素が平
坦部にあるものであるのかエッジ部分にあるものである
のかが分からない。このため、一の帯域制限画像におい
て上記分散値が大きい場合は、低周波数帯域の画像を参
照して、画素ベクトルを低周波帯域の画像における対応
する画素の画素ベクトルと一致させることにより、平坦
部の画素ベクトルはより平坦部を表すものとして、エッ
ジ部分の画素ベクトルはよりエッジ部分を表すものとし
て修正されることとなる。したがって、修正された画素
ベクトルに基づけば、ノイズ成分をより正確に分離する
ことができることとなる。
【0054】一方、画像にノイズが混入している場合、
画像中のエッジ成分にもノイズが含まれることとなる。
そこで、画素ベクトルあるいは前述の各方法を用いて修
正された画素ベクトル(の方向)に基づいて帯域制限画
像信号を平滑化して平滑化帯域制限画像信号を得、画素
ベクトルの代わりに、該平滑化帯域制限画像信号に基づ
いてノイズ信号を得る方法を用いれば、エッジ成分を失
うことなくエッジ上のノイズを抽出でき、またエッジ以
外の平坦部のノイズも抽出できるので、最終的には、エ
ッジ上のノイズが目立たなくなるとともに、平坦部にお
けるノイズも目立たなくなる。
【0055】また、画素ベクトルの大きさに基づいて、
平滑化帯域制限画像信号のノイズ成分およびエッジ成分
を分離した後、平滑化帯域制限画像信号に対して、ノイ
ズ成分に対する平滑化処理および/またはエッジ成分に
対する強調処理を施して処理済帯域制限画像信号を得、
該処理済帯域制限画像信号を用いて平滑化前の帯域制限
画像信号に含まれるノイズ信号を取得するようにすれ
ば、エッジ上のノイズを目立たせることなくエッジ強調
を行なうことができ、また平坦部のノイズを一層低減す
ることができるので、一層高画質の画像を再現すること
ができる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明による画像処理方法
および装置の一実施形態について、図面を参照して詳細
に説明する。以下に示す画像処理装置は、蓄積性蛍光体
シートに記録された人体の放射線画像を読み取って得た
画像信号に対して、ノイズ除去処理を施すものであり、
処理された画像信号は主としてフイルムに記録され、診
断に用いられる。
【0057】図1は本発明の第1の実施形態による画像
処理装置の構成を示す概略ブロック図である。画像処理
装置1は、読取装置等において得られた所定の解像度を
有する原画像信号Sorgから原画像の複数の周波数帯域
毎の周波数応答特性を表す帯域制限画像信号を作成する
帯域制限画像信号作成手段2と、帯域制限画像信号に基
づいて原画像信号Sorgに対してノイズを除去する処理
を行なって処理済み画像信号Sprocを得る処理手段3と
を有する。
【0058】なお、本実施形態は、例えば特開昭 55-12
492号や特開昭56-11395号等に記録されている蓄積性蛍
光体シートを利用した放射線画像情報記録再生システム
において、蓄積性蛍光体シートに記録された人体の放射
線画像をレーザビーム走査によりデジタル画像信号とし
て読み取ったものを対象としている。なお、放射線画像
の読み取りは、図2に示すように、蓄積性蛍光体シート
10に対して主走査方向(横方向、X方向)にレーザビ
ームを走査させながらシート10を副走査方向(縦方
向、Y方向)に移動させてシート10を2次元走査する
ことにより行なわれたものである。
【0059】まず帯域制限画像信号の作成処理について
詳細に説明する。図3は帯域制限画像作成処理の概要を
示すブロック図、図4は帯域制限画像信号作成処理を模
式的に示す図である。なお、本実施形態においては、例
えば特開平5-244508号、同 6-96200号に記載されたラプ
ラシアンピラミッドの手法により帯域制限画像信号を作
成するものとする。
【0060】まず図3に示すように、図1の帯域制限画
像信号作成手段2は、フィルタリング処理手段10にお
いて原画像信号Sorg に対し、原画像のx方向およびy
方向(図2参照)に対してフィルタリング処理を施して
原画像信号Sorg よりも解像度が低い画像信号L(以
下、低解像度画像信号という)を作成し、次にこの低解
像度画像信号Lに対して同様のフィルタリング処理を
施してこの低解像度画像信号Lよりもさらに解像度が
低い低解像度画像信号Lを作成し、以降順次同様のフ
ィルタリング処理を繰り返して各解像度毎の低解像度画
像信号L(k=1〜n)を得るものである。そして、
補間処理手段11において、このフィルタリング処理の
各段において得られる低解像度画像信号Lに対して、
それぞれ2倍の画素数となるように補間処理を施して、
鮮鋭度が異なる複数のボケ画像信号Sus1〜Susn(以
下Susk(k=1〜n)で代表させる)を得る。この
後、減算器12により互いに対応する画素数を有する低
解像度画像信号Lk−1とボケ画像信号Suskおよび原
画像信号Sorgとボケ画像信号Sus1との差分を求め、
これを帯域制限画像信号Bとする。
【0061】本実施形態においては、上記フィルタリン
グ処理のフィルタとして、1次元ガウス分布に略対応し
たフィルタを使用する。すなわちフィルタのフィルタ係
数を、ガウス信号に関する下記の式(1)にしたがって
定める。
【0062】
【数1】 これは、ガウス信号は周波数空間および実空間の双方に
おいて局在性がよいためであり、例えば上記(1)式に
おいてσ=1とした場合の5×1の1次元フィルタは図
5に示すようなものとなる。
【0063】フィルタリング処理は、図6に示すよう
に、原画像信号Sorgに対して、あるいは低解像度画像
信号に対して1画素おきに行なう。このような1画素お
きのフィルタリング処理をx方向、y方向に行なうこと
により、低解像度画像信号Lの画素数は原画像の1/
4となり、フィルタリング処理により得られる低解像度
画像信号に対して繰り返しこのフィルタリング処理を施
すことにより、得られるn個の低解像度画像信号L
(k=1〜n)は、それぞれ画素数が原画像信号Sor
gの1/22kの画像信号となる。
【0064】次に、このようにして得られた低解像度画
像信号Lに対して施される補間処理について説明す
る。補間処理を行なうための補間演算の方法としては、
Bスプラインによる方法等種々の方法が挙げられるが、
本実施形態においては、上記フィルタリング処理におい
てガウス信号に基づくローパスフィルタを用いているた
め、補間演算についてもガウス信号を用いるものとす
る。具体的には、下記の式(2)において、σ=2
k−1 と近似したものを用いる。
【0065】
【数2】 例えば低解像度画像信号Lを補間する際には、k=1
であるためσ=1となる。この場合、補間処理を行なう
ためのフィルタは、図7に示すように5×1の1次元フ
ィルタとなる。この補間処理は、まず低解像度画像信号
に対して1画素おきに値が0の画素を1つずつ補間
することにより低解像度画像信号Lを原画像と同一の
画素数となるように拡大し、次に、この補間された低解
像度画像信号Lに対して上述した図7に示す1次元フ
ィルタによりフィルタリング処理を施すことにより行な
われる。
【0066】同様に、この補間拡大処理を全ての低解像
度画像信号Lに対して行なう。低解像度画像信号L
を補間する際には、上記式(2)に基づいて、3×2
−1の長さのフィルタを作成し、低解像度画像信号L
の各画素の間に値が0の画素を1個ずつ補間することに
より、1段階高解像度の低解像度画像信号Lk−1と同
一画素数となるように拡大し、この値が0の画素が補間
された低解像度画像信号Lに対して3×2−1の長
さのフィルタにより、フィルタリング処理を施すことに
より補間拡大してボケ画像信号Suskを得る。
【0067】次に、上記のようにして作成されたボケ画
像信号Suskが、対応する画素数を有する低解像度画像
信号Lk−1から減算されて、帯域制限画像信号B
(k=1〜n)が得られる。なお、帯域制限画像信号
は下記の式(3)に示すものとなる。
【0068】 B=Sorg−Sus1 B=L−Sus2 B=L−Sus3 ・ (3) ・ B=L−Susk 具体的には、図4に示すように5段階の低解像度画像信
号L〜Lが得られた場合、まず最低解像度の低解像
度画像信号Lに対して補間処理を施して、低解像度画
像信号Lと同一画素数を有するボケ画像信号Sus5を
作成する。そして、低解像度画像信号Lからボケ画像
信号Sus5を減算して帯域制限画像信号Bを得る。以
下順次L−Sus4、L−Sus3、L−Sus2、S
org−Sus1の演算を行なって、帯域制限画像信号B
〜Bを得る。ここで、最低解像度の低解像度画像信号
(L)は、原画像を縮小した低周波の情報を表す
ものであるが、これ以降の演算において使用することは
ない。
【0069】次に、上述したように算出された帯域制限
画像信号Bを用いて行なわれる処理について説明す
る。図8は処理手段3の構成を帯域制限画像信号作成手
段2とともに示す概略ブロック図である。図8に示すよ
うに、帯域制限画像信号作成手段2において作成された
帯域制限画像信号Bは、本発明のノイズ信号生成手段
としてのノイズ分離手段22においてノイズ成分が分離
されて、ノイズ帯域制限画像信号NBが得られる。こ
こで、ノイズ分離手段22におけるノイズ成分の分離処
理について説明する。
【0070】図9はノイズ分離手段22の構成を示す概
略ブロック図である。ノイズ分離手段22は、アイリス
フィルタを用いた処理により、帯域制限画像信号B
らノイズ成分を分離するものであり、入力された帯域制
限画像信号Bの全画素について、この帯域制限画像信
号Bに基づく各画素毎の信号勾配ベクトルを算出する
勾配ベクトル算出手段31と、全画素のうち1つを順
次、注目画素として設定する注目画素設定手段34と、
注目画素設定手段34により設定された注目画素を中心
として、所定の角度間隔(例えば11.25 度間隔)で隣接
する複数(例えば32本)の放射状の方向線(図10参
照)を設定する方向線設定手段33と、設定された各方
向線毎に、注目画素から予め定められた所定範囲内にあ
る方向線上の各画素について、各画素の勾配ベクトルと
この方向線の延びる方向とのなす角度θil(32本の方向
線のうち第i番目の方向線上における、注目画素から第
l番目の画素の勾配ベクトルと、この第i番目の方向線
の延びる方向とのなす角度を表す)に基づく指標値cos
θilをそれぞれ求める指標値算出手段35と、注目画素
を始点とし、終点を前記予め設定された範囲に応じた大
きさまで変化させて、始点から終点の範囲内にある方向
線上の各画素の指標値cosθilの平均値Ci(n)を、
各方向線毎に下記の式(4)にしたがって求めるととも
に、この平均値のうち最大値Cimax(式(5))を抽出
する最大値算出手段36と、各方向線毎に抽出された最
大値Cimaxを32本の方向線の全てについて加算平均
((ΣCimax)/32)してこの注目画素についての勾配
ベクトル群の集中度の値C(式(6))を算出する集中
度算出手段37と、
【数3】
【数4】 集中度の値Cが大きいほど注目画素が画像中におけるエ
ッジ上に位置するものとして大きな重み付けとなり、集
中度の値Cが小さいほど注目画素がエッジ以外に部分に
存在するものとして小さな重み付けとなるように、空間
フィルタのフィルタ係数を設定するフィルタ設定手段3
8と、フィルタ設定手段38においてフィルタ係数が設
定された空間フィルタにより、帯域制限画像信号B
対してフィルタリング処理を施してフィルタ処理済み帯
域制限画像信号FBを得るフィルタリング手段39
と、帯域制限画像信号Bからフィルタ処理済み帯域制
限画像信号FBを減算してノイズ帯域制限画像信号N
を算出する信号算出手段40とを備える。
【0071】なお、アイリスフィルタについては、「小
畑他、DR画像における腫瘤影検出(アイリスフィル
タ)、電子情報通信学会論文誌 D-II Vol.J75-D-II No.
3 P663〜670 1992年3月参照」、「小畑他、アイリスフ
ィルタとその特性解析、計測自動制御学会論文集、1998
VOL.34 No.4、p.326-332」にその詳細が記載されてい
る。このアイリスフィルタ処理は、特に乳癌における特
徴的形態の1つである腫瘤陰影を検出するのに有効な手
法として研究されており、アイリスフィルタ処理に用い
られるアイリスフィルタは、画像信号の勾配を勾配ベク
トルとして算出し、その勾配ベクトルの集中度を出力す
るものであり、アイリスフィルタ処理とはこの勾配ベク
トルの集中度を基に腫瘤陰影を検出するものである。本
実施形態においては、このアイリスフィルタ処理によ
り、帯域制限画像信号Bの勾配ベクトルの集中度から
各画素がエッジなどの線分上に位置する程度を求めるも
のである。
【0072】勾配ベクトル算出手段31は、詳しくは例
えば図11に示した縦5画素×横5画素の大きさのマス
クの最外周部の画素の画像データ(画素値)を用いて、
下記の式(7)にしたがって信号勾配ベクトルの向きθ
を求める。
【0073】
【数5】 このマスクサイズは縦5画素×横5画素のもの限るもの
ではなく、種々の大きさのものを用いることができる。
【0074】方向線設定手段33が設定する方向線の数
は、上記32本に限るものではないが、余りに多く設定す
ると計算処理に要する負担が急激に増大し、また少な過
ぎればエッジ成分を精度よく検出することができないの
で、32本程度が好ましい。またこの方向線間の角度間隔
は等間隔とするのが計算処理等において都合がよい。
【0075】集中度算出手段37において算出される集
中度の値Cが大きな値となるのは、勾配ベクトルの向き
が注目画素に集中する場合である。
【0076】フィルタ設定手段38においては集中度算
出手段37において求められた集中度の値Cに応じて平
滑化処理を行なうための空間フィルタのフィルタ係数が
設定される。すなわち、集中度の値Cが大きいほど注目
画素はエッジ上に存在し、集中度の値Cが小さいほど注
目画素はエッジ以外の位置に存在することとなる。した
がって、集中度の値Cが大きいほど重み付けが大きくな
るようなフィルタ係数が定められて、空間フィルタが設
定されることとなる。
【0077】具体的には、まず集中度の値Cが所定の閾
値よりも高い画素の値を1、所定の閾値以下の画素の値
を0とする2値化処理を行ない、エッジ成分とそれ以外
の成分との分離を行なう。ここで、基本となる空間フィ
ルタをF0とし、この空間フィルタF0が3×3の平滑
化フィルタであり、そのフィルタ係数が図12(a)に
示すものであるとすると、集中度Cの2値化結果に応じ
てフィルタF0のフィルタ係数が重み付けされて帯域制
限画像信号Bに対して施す空間フィルタF1のフィル
タ係数が設定される。すなわち、ある注目画素がエッジ
成分上にあり、この注目画素を中心とする3×3の範囲
の集中度C(2値化後)が図12(b)に示すものであ
った場合、空間フィルタF1のフィルタ係数は図12
(c)に示すものとなる。また、ある注目画素がエッジ
成分以外の部分にあり、注目画素を中心とする3×3の
範囲の集中度Cが図12(d)に示すものであった場
合、空間フィルタF1のフィルタ係数は図12(e)に
示すものとなる。したがって、この空間フィルタF1に
より帯域制限画像信号Bを平滑化すると、エッジ成分
はぼかされることなく、それが存在する方向に対してぼ
かされることとなる。また、エッジ成分以外の成分は値
が0とされることとなる。
【0078】フィルタリング手段39は、フィルタ設定
手段38において設定された空間フィルタF1により、
帯域制限画像信号Bに対してフィルタリング処理を施
してフィルタ処理済み帯域制限画像信号FBを得る。
このフィルタリング処理により、帯域制限画像信号B
は平滑化されるが、エッジ成分においては、エッジが存
在する方向に平滑化されることとなる。これにより、フ
ィルタ処理済み帯域制限画像信号FBにおいては、平
滑化されたエッジ成分のみが残ることとなる。
【0079】信号算出手段40においては、帯域制限画
像信号Bからフィルタ処理済み帯域制限画像信号FB
を減算してノイズ帯域制限画像信号NBが得られ
る。ここで、フィルタ処理済み帯域制限画像信号FB
は平滑化されているため、ノイズ帯域制限画像信号NB
は、帯域制限画像信号Bに含まれるノイズ成分を表
すものとなる。とくに、フィルタ処理済み帯域制限画像
信号FBはエッジ成分が存在する方向に平滑化されて
いるため、求められたノイズ成分にはエッジ上における
ノイズも含まれることとなる。
【0080】ノイズ分離手段22に入力された帯域制限
画像信号Bは、まず勾配ベクトル算出手段31、注目
画素設定手段34、フィルタリング手段39および信号
算出手段40に入力される。勾配ベクトル算出手段31
は前述したように縦5画素×横5画素の大きさのマスク
の最外周部の画素の画像データ(画素値)を用いて、全
画素について信号勾配ベクトルの向きθを求める。求め
られた信号勾配ベクトルの向きθは指標値算出手段35
に入力される。
【0081】一方、注目画素設定手段34は、入力され
た帯域制限画像信号Bについて、その全画素のうち1
つを順次注目画素として設定し、設定した注目画素を方
向線設定手段33に入力する。方向線設定手段33は、
注目画素を中心として例えば11.25 度の等間隔で隣接す
る32本の放射状の方向線を設定する。そしてこの設定さ
れた方向線は指標値算出手段35に入力される。
【0082】指標値算出手段35は、勾配ベクトル算出
手段31から入力された勾配ベクトルの向きθが定義さ
れた、帯域制限画像信号Bと同じ2次元に配列された
画素に、方向線設定手段33から入力された32本の方向
線を重ねて、この32本の方向線にそれぞれ重なる画素を
抽出する。
【0083】さらに指標値算出手段35は、各方向線毎
に各画素に定義された勾配ベクトルの向きθとこの方向
線の延びる方向とのなす角度θil(32本の方向線のうち
第i番目の方向線上における、注目画素から第l(エ
ル)番目の画素の勾配ベクトルと、この第i番目の方向
線の延びる方向とのなす角度を表す)に基づく指標値co
sθilをそれぞれ求める。
【0084】この求められた各方向線上における各画素
の指標値cosθilは最大値算出手段36に入力される。
最大値算出手段36は、上記始点から終点の範囲内にあ
る方向線上の各画素の指標値cosθilの平均値Ci
(n)を、各方向線毎に求めるとともに、この平均値C
i(n)の最大値Cimaxを抽出する。
【0085】このように各方向線毎に求められた最大値
Cimaxは集中度算出手段37に入力される。集中度算出
手段37は入力された各方向線毎に求められた最大値C
imaxを加算平均して、その注目画素についての勾配ベク
トル群の集中度の値Cを算出する。算出された勾配ベク
トル群の集中度の値Cはフィルタ設定手段38に入力さ
れる。
【0086】以上の作用と同じ作用が、注目画素設定手
段34が設定する注目画素を順次代えてなされ、入力さ
れた全ての画素についての上記集中度の値Cがフィルタ
設定手段38に入力される。
【0087】フィルタ設定手段38は、集中度の値Cが
大きいほど大きな重み付けがなされるような空間フィル
タF1を設定し、フィルタリング手段39が設定された
空間フィルタにより帯域制限画像信号Bに対してフィ
ルタリング処理を施して、フィルタ処理済み帯域制限画
像信号FBを得、これが信号算出手段40に入力され
る。
【0088】信号算出手段40は、帯域制限画像信号B
からフィルタ処理済み帯域制限画像信号FBを減算
してノイズ帯域制限画像信号NBを算出する。
【0089】このようにしてノイズ分離手段22におい
て得られたノイズ帯域制限画像信号NBのうち、最低
解像度のノイズ帯域制限画像信号NBはノイズ信号S
nとされるとともに、ノイズ信号Snが1段階高解像度
のノイズ帯域制限画像信号NBn−1と同一画素数とな
るように、補間処理手段24において上記補間処理手段
11と同様に補間処理がなされて、拡大ノイズ信号S
n′が得られる。この後、ノイズ帯域制限画像信号NB
n−1と拡大ノイズ信号Sn′とが加算器25において
加算されて、ノイズ信号Sn−1が得られる。そして、
ノイズ信号Sk−1の補間拡大による拡大ノイズ信号S
k−1′の取得、および拡大ノイズ信号Sk−1′とノ
イズ帯域制限画像信号NBk−1との加算によるノイズ
信号Sk−2の取得を繰り返し行なって、最高解像度の
ノイズ信号S1を得る。
【0090】具体的には図13に示すように、5段階の
ノイズ帯域制限画像信号NB〜NBが得られた場合
には、まず最低解像度のノイズ帯域制限画像信号NB
がノイズ信号S5とされる。そして、ノイズ信号S5に
対して1段階高解像度のノイズ帯域制限画像信号NB
と同一画素数となるように補間処理が施されて拡大ノイ
ズ信号S5′が得られる。そして、ノイズ帯域制限画像
信号NBと拡大ノイズ信号S5′とが加算されて、ノ
イズ信号S4が得られる。以下同様にしてノイズ信号S
3,S2が得られ、最終的に最高解像度のノイズ信号S
1が得られる。
【0091】このようにして最高解像度のノイズ信号S
1が得られると、本発明に係るノイズ除去手段としての
演算器26において、下記の式(8)に示すようにノイ
ズ信号S1に対して原画像信号Sorgの値に応じた、ノ
イズ成分を除去する度合いを示すパラメータとしての強
調係数α(Sorg)が乗じられ、さらにこの強調係数α
(Sorg)が乗じられたノイズ信号S1’が原画像信号
Sorgから減算されて、ノイズ成分が低減された画像を
表す処理済み画像信号Sprocが得られる。
【0092】 Sproc=Sorg−S1’=Sorg−α(Sorg)・S1 (8) (但し、Sproc:ノイズが除去された画像信号 Sorg :原画像信号 α(Sorg):原画像信号に基づいて定められる強調係
数 なお、原画像信号Sorgおよびノイズ信号S1を記憶す
る記憶手段と、強調係数α(Sorg)を演算器22に対
して設定するためのパラメータ設定手段とをさらに備え
たものとすれば、強調係数α(Sorg)の設定値が変更
されたときには、原画像信号およびノイズ信号を読み出
し、読み出したノイズ信号に対して変更された強調係数
α(Sorg)を乗算して再度ノイズ信号S1’を計算
し、再計算したノイズ信号S1’を読み出した原画像信
号Sorgから除去することもできる。
【0093】次いで、第1の実施形態の動作について説
明する。図14は第1の実施形態の動作を示すフローチ
ャートである。まず、読取装置等から原画像信号Sorg
が画像処理装置1に入力される(ステップS1)。原画
像信号Sorgは帯域制限画像信号作成手段2に入力され
てここで原画像信号Sorgの周波数帯域毎の周波数応答
特性を表す帯域制限画像信号Bが作成される(ステッ
プS2)。帯域制限画像信号Bは、上述したようにノ
イズ成分が分離され(ステップS3)、ノイズ帯域制限
画像信号NBが得られる(ステップS4)。この後、
ノイズ帯域制限画像信号NB′の1段階高周波数帯域
への補間処理によるノイズ信号Skの取得、およびノイ
ズ信号Skと対応する周波数帯域のノイズ帯域制限画像
信号NB との加算によるノイズ信号Sk−1の取得を
最高周波数帯域のノイズ帯域制限画像信号NBまで繰
り返し行なって、ノイズ信号S1を得る(ステップS
5)。そしてノイズ信号S1を用いて上記式(8)に示
す演算を行なって処理済み画像信号Sprocを得(ステッ
プS6)、処理済み画像信号Sprocを不図示のモニタに
表示する(ステップS7)。オペレータは表示された画
像を観察し、ノイズ除去の程度を変更する必要があれば
(ステップS8)、どの程度変更するかを処理手段3に
入力する。これにより処理手段3においては上記式
(8)における強調係数α(Sorg)を変更してステッ
プS6に戻り、ステップS6からステップS8の処理を
行なう。ノイズ除去の程度が適切なものとなった場合に
はステップS8が肯定されて処理を終了する。
【0094】このように、本実施形態においては、上記
式(8)における強調係数α(Sorg)の値を変更する
のみで、原画像信号Sorgから減算するノイズ信号S1
のレベルを任意に変更することができるため、上記特開
平6-96200号に記載された方法と比較して、ノイズ除去
の程度を簡易に変更することができ、これにより、ノイ
ズ除去程度が変更された処理済み画像信号Sprocを得る
ための演算時間を短縮して、オペレータのストレスを低
減することができる。
【0095】なお、上記第1の実施形態においては、ラ
プラシアンピラミッドの手法により原画像信号Sorgか
ら各周波数帯域毎の特性を表す帯域制限画像信号を得て
いるが、例えば特開平6-274615号に示すように、ウェー
ブレット変換により帯域制限画像信号を得るようにして
もよい。以下ウェーブレット変換を用いた画像処理の実
施形態を第2の実施形態として説明する。
【0096】図15は本発明の第2の実施形態による画
像処理装置の構成を示す概略ブロック図である。図15
に示すように、本発明の第2の実施形態による画像処理
装置51は、読取装置等において得られた所定の解像度
を有する原画像信号Sorgをウェーブレット変換するウ
ェーブレット変換手段52と、ウェーブレット変換によ
り得られた信号に基づいて、原画像信号Sorgのノイズ
を除去する処理を行なって処理済み画像信号Sprocを得
る処理手段53とを有する。
【0097】図16はウェーブレット変換手段52の構
成を示す概略ブロック図である。なお、本実施形態にお
いては、ウェーブレット変換の各係数が直交する直交ウ
ェーブレット変換を行なうものである。
【0098】まず、図16に示すように原画像信号Sor
gに対してウェーブレット変換部61においてウェーブ
レット変換が施される。図17はウェーブレット変換部
61において行なわれる処理を示すブロック図である。
図17に示すように、原画像信号Sorg(信号LLk)
の主走査方向に基本ウェーブレット関数H,Gによりフ
ィルタリング処理を行なうとともに、主走査方向の画素
を1画素おきに間引き(図中↓2で表す)、主走査方向
の画素数を1/2にする。ここで、関数Hはハイパスフ
ィルタであり、関数Gはローパスフィルタである。さら
に、この画素が間引かれた信号のそれぞれに対して副走
査方向に関数H,Gによりフィルタリング処理を行なう
とともに、副走査方向の画素を1画素おきに間引き、副
走査方向の画素数を1/2にして、ウェーブレット変換
係数信号(以下単に信号とすることもある)HH1,H
L1,LH1,LL1(HHk+1,HLk+1,LH
k+1,LLk+1)を得る。ここで、信号LL1は原
画像の縦横を1/2に縮小した画像を表し、信号HL
1、LH1およびHH1はそれぞれ原画像の1/2縮小
画像において縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分
の画像を表すものとなる。
【0099】次に、信号LL1に対してさらにウェーブ
レット変換部61においてウェーブレット変換が施され
て、信号HH2,HL2,LH2,LL2が得られる。
ここで、信号LL2は原画像の縦横を1/4に縮小した
画像を表し、信号HL2、LH2およびHH2はそれぞ
れ原画像の1/4縮小画像において縦エッジ、横エッジ
および斜めエッジ成分の画像を表すものとなる。
【0100】以下、上記と同様にして、各周波数帯域に
おいて得られるウェーブレット変換係数信号LLkに対
するウェーブレット変換をn回繰り返すことによりウェ
ーブレット変換係数信号HH1〜HHn,HL1〜HL
n,LH1〜LHn,LL1〜LLnを得る。ここで、
n回目のウェーブレット変換により得られるウェーブレ
ット変換係数信号HHn,HLn,LHn,LLnは、
原画像信号Sorgと比較して主副各方向の画素数が(1/
2)となっているため、各ウェーブレット変換係数
信号はnが大きいほど周波数帯域が低く、原画像データ
の周波数成分のうち低周波数成分を表すデータとなる。
したがって、ウェーブレット変換係数信号HHk(k=
0〜n、以下同様)は、原画像信号Sorgの主副両方向
の周波数の変化を表すものであり、kが大きいほど低周
波信号となる。またウェーブレット変換係数信号HLk
は原画像信号Sorgの主走査方向の周波数の変化を表す
ものであり、kが大きいほど低周波信号となる。さらに
ウェーブレット変換係数信号LHkは原画像信号Sorg
の副走査方向の周波数の変化を表すものであり、kが大
きいほど低周波信号となる。
【0101】ここで、図18にウェーブレット変換係数
信号を複数の周波数帯域毎に示す。なお、図18におい
ては便宜上2回目のウェーブレット変換を行った状態ま
でを表すものとする。なお、図18において信号LL2
は原画像を主副各方向が1/4に縮小した画像を表すも
のとなっている。
【0102】なお、ウェーブレット変換係数信号HH
k,HLk,LHk,LLk(k=1〜n)のうち、信
号HHk,HLk,LHkはその周波数帯域におけるエ
ッジ成分を表すものであり、換言すれば原画像における
特定の周波数帯域(帯域制限画像特性)を有する画像を
表すもの、すなわち主にその周波数帯域における画像の
コントラストを表すものとなっている。また、ウェーブ
レット変換係数信号LLkは上述したように原画像を縮
小した画像を表すものとなっている。なお、本実施形態
においては、ウェーブレット変換係数信号HHk,HL
k,LHkを帯域制限画像信号と称し、ウェーブレット
変換係数信号LLkを解像度信号と称し、帯域制限画像
信号および解像度信号を総称してウェーブレット変換係
数信号と称するものとする。ここで、最低解像度の信号
LLnは上記第1の実施形態と同様にこれ以降の演算に
おいて使用することはないため、値を0とする。
【0103】処理手段53は、上記第1の実施形態にお
ける処理手段3と同様にノイズ除去処理を行なうもので
ある。図19は処理手段53の構成をウェーブレット変
換手段52とともに示す概略ブロック図である。図19
に示すように、ウェーブレット変換手段52において得
られた帯域制限画像信号HHk,HLk,LHk(以下
で代表させる)が、各帯域制限画像信号B
対応するように設けられた各ノイズ分離手段62に入力
される。各ノイズ分離手段62は上記第1の実施形態に
おけるノイズ分離手段22と同様の構成を有するもので
あり、ここで上記第1の実施形態と同様にノイズ帯域制
限画像信号NHHk,NHLk,NLHk(以下NB
で代表させる)が得られる。すなわち、帯域制限画
像信号HHk,HLk,LHkを上記第1の実施形態に
おける帯域制限画像信号Bと見なすことにより、上
記と同様にアイリスフィルタによる集中度の算出、空間
フィルタの設定、空間フィルタによるフィルタリング処
理およびフィルタリング処理後の信号の帯域制限画像信
号HHk,HLk,LHkからの減算を全ての周波数帯
域の帯域制限画像信号HHk,HLk,LHkについて
行なうことにより、ノイズ帯域制限画像信号NHHk,
NHLk,NLHkを得るものである。
【0104】そして、得られたノイズ帯域制限画像信号
NB(NHHk,NHLk,NLHk、k=1〜
n)に対して逆ウェーブレット変換手段64において逆
ウェーブレット変換が施される。図20は、逆ウェーブ
レット変換手段64において行なわれる逆ウェーブレッ
ト変換を説明するための図である。図20に示すよう
に、最低周波数帯域のノイズ帯域制限画像信号NHH
n,NHLn,NLHn,NLLn(=0)に対して逆
ウェーブレット変換手段64において逆ウェーブレット
変換を施して処理済み信号NLLn−1を得る。
【0105】図21は逆ウェーブレット変換手段64に
おいて行なわれる処理を示すブロック図である。図21
に示すようにノイズ帯域制限画像信号NLLn(NLL
k,k=nの場合NLLn=0)およびノイズ帯域制限
画像信号NLHn(NLHk)の副走査方向に対して画
素間に1画素分の間隔をあける処理を行なうとともに
(図中↑2で表す)、関数G,Hに対応する逆ウェーブ
レット変換関数G′,H′によりフィルタリング処理を
副走査方向に施してこれらを加算し、さらに加算により
得られた信号(第1の加算信号とする)の主走査方向に
対して画素間に1画素分の間隔をあける処理を行なうと
ともに、関数G′によりフィルタリング処理を主走査方
向に施して第1の信号を得る。一方、信号NHLn(N
HLk)および信号NHHn(NHHk)の副走査方向
に対して画素間に1画素分の間隔をあける処理を行なう
とともに、関数G′,H′によりフィルタリング処理を
副走査方向に施してこれらを加算し、さらに加算により
得られた信号(第2の加算信号とする)の主走査方向に
対して画素間に1画素分の間隔をあける処理を行なうと
ともに、関数H′によりフィルタリング処理を主走査方
向に施して第2の信号を得る。そして第1および第2の
信号を加算してノイズ帯域制限画像信号NLLn−1
(NLLk−1)を得る。なお、最低解像度のウェーブ
レット変換係数信号NLLnは0とされているため、ノ
イズ帯域制限画像信号NLLn−1は原画像信号Sorg
の帯域制限画像特性を表すものとなる。
【0106】次に、ノイズ帯域制限画像信号NHHn−
1,NHLn−1,NLHn−1,NLLn−1に対し
て上記と同様に逆ウェーブレット変換手段64において
逆ウェーブレット変換を行なって、ノイズ帯域制限画像
信号NLLn−2を得る。そして、以下上記と同様にし
て逆ウェーブレット変換を最高周波数帯域まで繰り返
し、さらにノイズ帯域制限画像信号NHH1,NHL
1,NLL1を逆ウェーブレット変換することによりノ
イズ信号S1が得られる。
【0107】得られたノイズ信号S1は、演算器65に
おいて上記第1の実施形態と同様に式(8)に示すよう
な演算が行なわれて処理済み画像信号Sprocが得られ
る。
【0108】次いで、第2の実施形態の動作について説
明する。図22は第2の実施形態の動作を示すフローチ
ャートである。まず、読取装置等から原画像信号Sorg
が画像処理装置51に入力される(ステップS11)。
原画像信号Sorgはウェーブレット変換手段52におい
てウェーブレット変換が施されて各周波数帯域毎のウェ
ーブレット変換係数信号が得られる(ステップS1
2)。各ウェーブレット変換係数信号Bはノイズ成
分が分離されて(ステップS13)、ノイズ帯域制限画
像信号NBが得られる(ステップS14)。この後、
ノイズ帯域制限画像信号NBが、逆ウェーブレット変
換手段64において逆ウェーブレット変換されてノイズ
信号S1が得られる(ステップS15)。そしてノイズ
信号S1を用いて上記式(8)に示す演算を行なって処
理済み画像信号Sprocを得(ステップS16)、処理済
み画像信号Sprocを不図示のモニタに表示する(ステッ
プS17)。オペレータは表示された画像を観察し、ノ
イズ除去の程度を変更する必要があれば(ステップS1
8)、どの程度変更するかを処理手段53に入力する。
これにより処理手段53においては上記式(8)におけ
る強調係数α(Sorg)を変更してステップS16に戻
り、ステップS17からステップS18の処理を行な
う。ノイズ除去の程度が適切なものとなった場合にはス
テップS18が肯定されて処理を終了する。
【0109】このように、第2の実施形態においても、
上記式(8)における強調係数α(Sorg)の値を変更
することにより、原画像信号Sorgから減算するノイズ
信号S1のレベルを任意に変更することができ、これに
より、原画像信号Sorgからのノイズ除去の程度を任意
に変更することができる。
【0110】なお、上記各実施形態においては、アイリ
スフィルタを用いて帯域制限画像信号Bからノイズ
成分を分離しているが、これに限定されるものではなく
他の任意の手法によりノイズ成分を分離するようにして
もよい。例えば、帯域制限画像信号Bに対して所定サ
イズのマスク内の局所的な分散を求め、この分散が小さ
な値となる画素をノイズと見なす等してノイズ成分を分
離してもよい。また、各帯域制限画像信号により表され
る各帯域制限画像の各画素における画素ベクトルを算出
し、算出した画素ベクトルあるいは該画素ベクトルを修
正した修正画素ベクトルを利用してノイズ成分を分離し
てもよい。以下画素ベクトルあるいは修正画素ベクトル
を用いた画像処理の実施形態を第3の実施形態として説
明する。
【0111】図23は本発明の第3の実施形態による画
像処理装置の構成を示す概略ブロック図である。この図
23は、上記第2の実施形態における処理手段53の構
成を示した図19に対応するものであって、ノイズ分離
手段62を有する処理手段53に代えて、ノイズ分離手
段72を有する処理手段73を設けている点が異なる。
この処理手段73は、上記第2の実施形態における処理
手段53と同様にノイズ除去処理を行なうものであり、
ウェーブレット変換手段61において得られた帯域制限
画像信号HHk,HLk,LHk(以下Bで代表さ
せる)が、ノイズ分離手段72に入力される。
【0112】図24は、各ノイズ分離手段72の構成を
示す概略ブロック図である。この第3の実施形態による
ノイズ分離手段72は、各帯域制限画像信号Bによ
り表される各帯域制限画像の各画素における画素ベクト
ルを各画素毎に算出し、算出した画素ベクトルあるいは
該画素ベクトルを修正した修正画素ベクトルを利用して
ノイズ成分としてのノイズ帯域制限画像信号NB
分離するものであり、図24に示すように、ウェーブレ
ット変換手段61において得られた各帯域制限画像信号
から後述するようにして画素ベクトルを算出する
画素ベクトル算出手段82と、画素ベクトル算出手段8
2において算出された画素ベクトルを修正する画素ベク
トル修正手段83と、修正された画素ベクトルに基づい
てノイズ成分NBを分離して出力する分離手段85
とを備える。
【0113】画素ベクトル算出手段82においては以下
のようにして画素ベクトルが算出される。図25は画素
ベクトルの算出方法を説明するための図である。なお、
この画素ベクトルの算出は全周波数帯域の帯域制限画像
信号B(ウェーブレット変換係数信号)により表さ
れる画像における全画素について行なわれる。ある画素
を注目画素(図25において黒色で示す)とした場合に
おいて、注目画素を中心とした7×7の領域を設定す
る。そしてこの領域内における注目画素近傍の48画素
について、注目画素を中心とした0〜15の16方向に
おける一定長さ分(図25においては3画素分、例えば
2の方向における斜線画素)の画素値の平均値を算出
し、この平均値と注目画素の画素値との差が最も小さい
方向を決定する。なお、図26に示すように注目画素の
近傍8画素を用いて、8方向における注目画素と隣接画
素との差を求め、この差が最も小さい方向を決定しても
よい。このようにして求められた方向は濃度の傾きが最
も小さい方向であり、等信号線すなわち信号勾配の法線
方向を向くものである。そして、この方向と上述したよ
うに求められた差の逆数を大きさに持つベクトルを画素
ベクトルとして求める。したがって、この画素ベクトル
は、等信号線の方向において濃度差が小さいほど大きい
ものとなる。なお、上記差が0の場合は画素ベクトルの
大きさは無限大となってしまうため、画素ベクトルの大
きさに上限値(例えば8ビットの場合は255)を設定
することが好ましい。
【0114】なお、上述した平均値と注目画素の画素値
との差(あるいは近傍画素と注目画素との差、以下単に
差とする)が最も大きい方向は信号勾配方向となり、こ
の方向に画素ベクトルを求めることもできる。この場
合、画素ベクトルの大きさは上記差をそのまま用いるこ
とができる。なお、本実施形態においては画素ベクトル
は等信号線方向を向き、画素ベクトルの大きさは上記差
の逆数として説明する。
【0115】画素ベクトル修正手段83においては以下
のようにして画素ベクトルが修正される。原画像信号を
ウェーブレット変換した場合、比較的高周波数帯域の画
像においては詳細なエッジ情報が表現され、中間周波数
帯域の画像においては中間周波数帯域のエッジ情報が、
低周波数帯域の画像においては低周波数帯域の大きなエ
ッジ情報が表現されることとなる。一般的に各周波数帯
域の画像が持っているエネルギは高周波数帯域ほど小さ
くなるが、ノイズのエネルギは周波数帯域に依存しない
という特性があるため、低周波数帯域の画像ほどS/N
が良好なものとなる。ここで、原画像におけるノイズが
混入していない部分(図27(a)参照)は、いずれの
帯域制限画像においてもエッジ部分にのみ信号を有する
こととなるため(図27(b)〜(d)参照)、比較的
高帯域制限画像において、画素ベクトルを求めた画素を
含む所定領域における画素値の分散値が小さければ、低
周波帯域の画像の画素ベクトルを参照しなくてもその画
素ベクトルを求めた注目画素は平坦部にあると見なすこ
とができる。
【0116】一方、原画像におけるノイズが混入した部
分(図28(a))は、高帯域制限画像においてはノイ
ズの影響により画素ベクトルの方向が乱されて分散値が
大きくなるが(図28(b))、低周波数帯域となるほ
ど信号に対するノイズの影響が小さくなって分散値が小
さくなる(図28(c)、(d))。したがって、高帯
域制限画像において画素ベクトルを求めた注目画素を含
む所定領域における画素値の分散値が大きい場合は、低
周波数帯域の画像における対応する画素ベクトルを参照
しなければ、その画素ベクトルを求めた注目画素が平坦
部にあるものであるのかエッジ部分にあるものであるの
かが分からない。
【0117】このため、画素ベクトル修正手段83は、
画素ベクトルを求めた注目画素を中心とする例えば3×
3の領域内における画素値の分散値を全画素について求
め、分散値が同一周波数帯域の画像における他の領域と
比較して相対的に小さい場合には、そこは平坦部と見な
して画素ベクトルの修正は行なわないで、画素ベクトル
算出手段82において求められた画素ベクトルをそのま
ま修正画素ベクトルとする。一方、分散値が同一周波数
帯域の画像における他の領域と比較して相対的に大きい
場合には、そこは平坦部であるかエッジ部分であるか分
からないため、低周波帯域の画像における対応する画素
の画素ベクトルをその注目画素の修正画素ベクトルとし
て、その画素ベクトルを求めた注目画素が平坦部にある
かエッジ部分にあるかの確度を向上させるものである。
これにより、平坦部の画素ベクトルはより平坦部を表す
ものとして、エッジ部分の画素ベクトルはよりエッジ部
分を表すものとして修正されることとなる。
【0118】なお、画素ベクトル修正手段83において
は、画素ベクトルを算出した際の注目画素とその近傍の
画素との差分値を分散値として求めてもよい。この差分
値としては、例えば注目画素近傍8画素から画素ベクト
ルを求めた場合は、注目画素と近傍8画素の差の和、あ
るいはこの差の平均値等としてもよい。
【0119】分離手段85においては以下のようにして
ノイズ成分が分離される。上記画素ベクトル修正手段8
3において求められた修正画素ベクトルが小さい画素に
ついては平坦部にあってノイズ成分を含む画素であると
見なすことで各周波数帯域の平滑化信号により表される
画像の各画素をラベリングする、すなわち判定対象画素
がノイズ成分を表す画素であるのか否かを判断する。
【0120】なお、画素ベクトルが小さい場合には、注
目画素は平坦部すなわちノイズ成分にあるものと見なせ
るが、微小エッジ部分にある可能性もある。このため、
分離手段85においては、画素ベクトルが小さい場合に
は注目画素の画素ベクトルとその近傍画素の画素ベクト
ルの方向とを参照し、図29(a)に示すように近傍の
画素ベクトルが注目画素の画素ベクトルと同一方向を向
いている場合にはその注目画素をエッジ成分にあるもの
と見なし、図29(b)に示すように近傍の画素ベクト
ルが注目画素の画素ベクトルと異なる方向を向いている
場合には、その注目画素をノイズ成分にあるものと見な
すようにすることが好ましい。なお、図29においては
各画素の数字は画素ベクトルの方向(図26参照)を示
すものである。
【0121】そして、このラベリングの結果に基づい
て、ノイズ成分にあると見なされた画素については画素
値を小さくする平滑化処理が行なわれる。なお、この処
理は上述のようにして求められたノイズ成分に関する情
報(ラベリングの結果)により、画素そのものを変更す
る処理すなわち各帯域制限画像における局所的なコント
ラストを変更するための処理であるため、各周波数帯域
における画像のコントラストを表す帯域制限画像信号H
Hk,HLk,LHkに対してのみ処理が行なわれ、処
理済み帯域制限画像信号HHk′,HLk′,LHk′
(k=1〜n;以下B′で代表させる)が得られ
る。そして、各帯域制限画像信号HHk,HLk,LH
kから、対応する処理済み帯域制限画像信号B′を
差し引くことにより、ノイズ成分としてのノイズ帯域制
限画像信号NHHk,NHLk,NLHk(すなわちN
=B−B′)が分離される。
【0122】以下、上記第2の実施形態と同様に、得ら
れたノイズ帯域制限画像信号NB に対して逆ウェーブ
レット変換手段64において逆ウェーブレット変換が最
高周波数帯域まで繰り返して行われることによりノイズ
信号S1が得られ、この得られたノイズ信号S1に基づ
いて、演算器65において上記第1の実施形態と同様に
式(8)に示すような演算が行なわれて処理済み画像信
号Sprocが得られる。
【0123】上記第3の実施形態の動作を示すフローチ
ャートを図30に示す。まず、読取装置等から原画像信
号Sorg が画像処理装置51に入力され(ステップS2
1)、この原画像信号Sorg はウェーブレット変換手段
52においてウェーブレット変換が施されて各周波数帯
域毎のウェーブレット変換係数信号が得られる(ステッ
プS22)。次に、各ウェーブレット変換係数信号に基
づいて画素ベクトル算出手段82において上述したよう
に画素ベクトルが算出される(ステップ23)。画素ベ
クトルの算出の後、画素ベクトル修正手段83において
画素ベクトルが修正されて修正画素ベクトルが求められ
る(ステップS24)。
【0124】次に分離手段85において画素ベクトル修
正手段83において求められた修正画素ベクトルに基づ
いて、ノイズ成分を分離する処理が施されてノイズ帯域
制限画像信号NBが分離される(ステップS2
5)。この後、逆ウェーブレット変換手段64において
ノイズ帯域制限画像信号NBに対して逆ウェーブレ
ット変換が最高周波数帯域まで繰り返し行なわれてノイ
ズ信号S1が得られる(ステップS26)。そしてノイ
ズ信号S1を用いて上記式(8)に示す演算を行なって
処理済み画像信号Sprocを得(ステップS27)、処理
済み画像信号Sprocに基づく画像を不図示のモニタに表
示する(ステップS28)。オペレータは表示された画
像を観察し、ノイズ除去の程度を変更する必要があれば
(ステップS29)、どの程度変更するかを処理手段7
3に入力する。これにより処理手段73においては上記
式(8)における強調係数α(Sorg) を変更してステ
ップS27に戻り、ステップS28からステップS29
の処理を行なう。ノイズ除去の程度が適切なものとなっ
た場合にはステップS29が肯定されて処理を終了す
る。
【0125】このように、第3の実施形態においても、
上記式(8)における強調係数α(Sorg) の値を変更
することにより、原画像信号Sorg から減算するノイズ
信号S1のレベルを任意に変更することができ、これに
より、原画像信号Sorg からのノイズ除去の程度を任意
に変更することができる。
【0126】また、各周波数帯域において得られる処理
済み信号HHk′,HLk′,LHk′,LLn′はノ
イズ成分が低減される処理が施されているため、最終的
に得られる処理済み画像信号Sprocにおいても、ノイズ
成分が低減されたものとなる。したがって、ノイズが目
立たなくなった高画質の画像を再現可能な処理済み画像
信号Sprocを得ることができる。
【0127】次いで、本発明の第4の実施形態について
説明する。図31は本発明の第4の実施形態による画像
処理装置の構成を示す概略ブロック図である。
【0128】この図31は、上記第3の実施形態におけ
るノイズ分離手段72の構成を示した図24に対応する
ものであって、分離手段85に代えて、平滑化手段84
を設けている点が異なる。なお、ウェーブレット変換手
段61、画素ベクトル算出手段82、画素ベクトル修正
手段83、および逆ウェーブレット変換手段64は上記
第3の実施形態におけるものと同一であるため、ここで
は詳細な説明は省略する。
【0129】平滑化手段84は、画素ベクトル修正手段
83において修正された修正画素ベクトルに基づいてウ
ェーブレット変換係数信号に対して以下のようにして平
滑化処理を施して平滑化信号を得るものである。なお、
平滑化処理は各周波数帯域の帯域制限画像信号HHk,
HLk,LHkに対して行なわれる。図32は平滑化手
段84における平滑化処理を説明するための図である。
注目画素を中心とする3×3の領域において各画素の画
素値が図32(a)に示す値を有する場合、画素ベクト
ル(修正画素ベクトル)は図32(b)に示すものとな
る。そして、図32(b)に斜線で示すように注目画素
と画素ベクトル方向にある画素および画素ベクトル方向
と反対方向にある画素を用いて平滑化フィルタによりフ
ィルタリングを行なう。ここで、平滑化フィルタとして
は、方向性を持っているフィルタであればどのようなフ
ィルタを用いてもよく、例えば図33(a)に示す平均
値フィルタや図33(b)に示す平滑化フィルタを用い
ることができる。図33(a)に示す平均値フィルタを
用いた場合、図32(a)に示す画素値は図34(a)
に示すように平滑化されて注目画素の画素値は101と
なる。また、図33(b)に示す平滑化フィルタを用い
た場合、図34(b)に示すように注目画素の画素値は
141となるように平滑化される。このように平滑化を
行なうことにより、例えばエッジ上にノイズが混入され
ている場合に、そのノイズを目立たなくすることができ
る。また、エッジ上でなくとも平坦部において平滑化を
行なうことにより、平坦部にあるノイズを目立たなくす
ることができる。なお、平滑化された帯域制限画像信号
(ウェーブレット変換係数信号)を平滑化信号(平滑化
帯域制限画像信号)とする。
【0130】なお、ここでは画素ベクトル方向にある画
素および画素ベクトル方向と反対方向にある画素を用い
て平滑化を行なっているが、画素ベクトル方向にある画
素のみを用いて平滑化を行なってもよい。この場合、図
32(a)に示す注目画素は99(=(101+98)
/2)の値を有するように平滑化される。
【0131】また、注目画素の近傍48画素から画素ベ
クトルを求めた場合において、画素ベクトルの方向が図
35に示す方向であった場合には、図35の斜線に示す
ように注目画素および画素ベクトル方向の画素(さらに
は画素ベクトルと反対方向の画素)を用いて平滑化を行
えばよい。具体的には、図35に示す斜線で示す全7画
素における画素値の平均値を注目画素の画素値とすれば
よい。
【0132】このようにして各周波数帯域の平滑化信号
が求められたら、平滑化前の帯域制限画像信号HHk,
HLk,LHkから、対応する平滑化信号を差し引くこ
とにより、ノイズ帯域制限画像信号NHHk,NHL
k,NLHk(すなわちNB =B−B′)を
分離する。
【0133】以下、上記第3の実施形態と同様に、得ら
れたノイズ帯域制限画像信号NB に対して逆ウェーブ
レット変換手段64において逆ウェーブレット変換が最
高周波数帯域まで繰り返して行われることによりノイズ
信号S1が得られ、この得られたノイズ信号S1に基づ
いて、演算器65において上記第1の実施形態と同様に
式(8)に示すような演算が行なわれて処理済み画像信
号Sprocが得られる。
【0134】図36は第4の実施形態の動作を示すフロ
ーチャートである。図36に示すように、まず、原画像
信号Sorg に対してウェーブレット変換手段61におい
てウェーブレット変換が行なわれて各周波数帯域毎のウ
ェーブレット変換係数信号が得られる(ステップS3
1)。次に、各ウェーブレット変換係数信号に基づいて
画素ベクトル算出手段82において上述したように画素
ベクトルが算出される(ステップS32)。画素ベクト
ルの算出の後、画素ベクトル修正手段83において画素
ベクトルが修正されて修正画素ベクトルが求められる
(ステップS33)。そして、修正画素ベクトルに基づ
いて、各ウェーブレット変換係数信号に対して平滑化手
段84において平滑化処理が施されて平滑化信号が得ら
れた後(ステップS34)、該平滑化信号に基づいてノ
イズ成分を分離する処理が施されてノイズ帯域制限画像
信号NBが分離される(ステップS35)。以下第
3の実施の形態の動作を示すフローチャート(図30)
に示すステップS27〜29の処理を行なう。
【0135】ここで、原画像にノイズが混入している場
合、画像中のエッジ成分にもノイズが含まれることとな
る。この場合、画素ベクトルに基づいてノイズ成分を分
離してエッジ成分を強調すると、エッジ成分に含まれる
ノイズをも強調してしまうこととなる。本実施形態にお
いては、画素ベクトルや修正画素ベクトルの方向に基づ
いて平滑化手段84において平滑化処理を行っているた
め、エッジ成分を失うことなくエッジ上のノイズ成分を
抽出でき、またエッジ以外の平坦部のノイズも抽出でき
るので、最終的には、エッジ上のノイズが目立たなくな
るとともに、平坦部におけるノイズも目立たなくなり、
高画質の画像を再現できる。
【0136】なお、画素ベクトルの大きさに基づいて、
平滑化帯域制限画像信号のノイズ成分およびエッジ成分
を分離した後、平滑化帯域制限画像信号に対して、ノイ
ズ成分に対する平滑化処理および/またはエッジ成分に
対する強調処理を施して処理済帯域制限画像信号を得、
該処理済帯域制限画像信号を用いて平滑化前の帯域制限
画像信号に含まれるノイズ信号を取得するようにすれ
ば、エッジ上のノイズを目立たせることなくエッジ強調
を行なうことができ、また平坦部のノイズを一層低減す
ることができるので、一層高画質の画像を再現すること
もできる。
【0137】以上、本発明の好ましい実施の形態につい
て説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるも
のではなく、発明の要旨を変更しない限りにおいて、種
々変更することが可能である。
【0138】例えば、上記各実施形態においては、上記
式(8)においてノイズ信号S1に乗算する強調係数を
原画像信号Sorg の関数としているが、これに限定され
るものではなく、定数としてもよい。
【0139】また、上記第3および第4の実施形態にお
いては、画素ベクトル算出手段82において、注目画素
の画素値とその近傍画素の画素値の平均値(あるいは近
傍画素の画素値)との差が最も小さい方向を画素ベクト
ルの方向として求めているが、上記差が2番目に小さい
方向を第2の画素ベクトルとして求めてもよい。あるい
は信号勾配方向に画素ベクトルを求める場合には、上記
差が2番目に大きい方向を第2の画素ベクトルとして求
めてもよい。このように第2の画素ベクトルを求めるこ
とにより、例えば図37(a)に示すようにエッジ成分
が屈曲して存在する場合においては図37(b)に示す
ように2つの画素ベクトルが求められる。そして、平滑
化手段84において第1および第2の画素ベクトルの双
方を用いて平滑化を行なうことにより、エッジ成分をそ
の方向性を維持してより正確に平滑化することができ
る。
【0140】また、画像に含まれる比較的大きなエッジ
は低周波帯域の画像においても残るが、ノイズについて
は低周波帯域の画像ほど小さくなるものである。このた
め、ある周波数帯域における帯域制限画像の一の画素に
おける画素ベクトルの方向を、低周波数帯域の画像にお
ける一の画素に対応する画素の画素ベクトルの方向と同
じにすることにより、その画素がエッジ成分にある場合
はその画素ベクトルはよりエッジ成分を表すものとな
る。一方、その画素がノイズ成分にある場合は低周波帯
域の画像の方が細かなノイズが小さくなることから、画
素ベクトルはランダムな方向を向きかつ大きさはさらに
小さくなるため、その画素ベクトルはより平坦部すなわ
ちノイズ成分を表すものとなる。したがって、上記第3
および第4の実施形態においては、画素ベクトル修正手
段83において、上記分散値に基づく処理に代えてある
周波数帯域のある画素における画素ベクトルの方向を、
さらに低周波数帯域の画像における上記ある画素に対応
する画素の画素ベクトルの方向と同じになるように修正
することにより、その画素がエッジ成分にあるかノイズ
成分にあるかの確度を向上させることができる。特に第
3の実施形態においては、これにより分離手段85にお
けるノイズ成分およびエッジ成分の分離を正確に行なう
ことができる。
【0141】さらに、上記第3および第4の実施形態に
おいては、画素ベクトル修正手段83において画素ベク
トルを修正しているが、画素ベクトル算出手段82にお
いて算出された画素ベクトルをそのまま用いて、分離手
段85はノイズ成分の分離を行ない、平滑手段84は平
滑化を行なうものとしていもよい。
【0142】また、例えば人体の胸部のように軟部およ
び骨部から構成された被写体に互いにエネルギの異なる
放射線を照射して複数の放射線画像を得、これら複数の
放射線画像を読み取ってこれら複数の放射線画像のそれ
ぞれを表す複数の画像信号を得、これら複数の画像信号
に基づいてエネルギーサブトラクション処理を行なって
被写体の主として軟部が記録された軟部画像を表す軟部
画像信号もしくは被写体の主として骨部が記録された骨
部画像を表す骨部画像信号を求め、求められた軟部画像
もしくは骨部画像を観察の対象とする場合がある。この
場合において、軟部画像もしくは骨部画像のノイズ成分
を低減するために、骨部画像信号に対して平滑化処理を
施して第1の平滑化画像信号を求め、原画像信号から第
1の平滑化画像信号を減算することにより軟部画像を表
す軟部画像信号を求める第1の処理を行ない、さらに軟
部画像信号に対して平滑化処理を施して第2の平滑化画
像信号を求め、原画像信号から第2の平滑化画像信号を
減算することにより、ノイズが除去された骨部画像信号
を求める第2の処理を行ない、上記第1および第2の処
理を繰り返すことにより、ノイズ成分を低減するように
したエネルギーサブトラクション画像生成方法が提案さ
れている(例えば特開平5-236351号)。ここで、このよ
うなエネルギーサブトラクション画像生成方法におい
て、平滑化画像を求める際に、本発明による処理を施す
ようにしてもよいものである。このように、エネルギー
サブトラクション画像生成方法において、本発明による
処理を施すことによって平滑化画像信号を求めることに
より、ノイズ成分のみが低減されてエッジ成分を目立つ
ものとすることができ、これにより高画質の軟部画像も
しくは骨部画像を得ることができる。
【0143】また、上記第2〜第4の実施形態において
は、原画像信号Sorg に対してウェーブレット変換を施
すことにより得られる信号に対して、上述したような画
素ベクトルに基づく処理を施しているが、ウェーブレッ
ト変換のみならずラプラシアンピラミッド等、原画像信
号Sorg を多重解像度変換する手法において得られる周
波数帯域毎の帯域制限画像信号に対しても、上記と同様
に処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による画像処理装置の
構成を示す概略ブロック図
【図2】原画像の主走査方向および副走査方向を示す図
【図3】帯域制限画像信号作成処理の概要を示すブロッ
ク図
【図4】帯域制限画像信号作成処理を模式的に示す図
【図5】フィルタリング処理に使用されるフィルタの一
例を示す図
【図6】低解像度画像信号作成処理の詳細を示す図
【図7】補間処理に使用されるフィルタの一例を示す図
【図8】処理手段の構成を帯域制限画像信号作成手段と
ともに示す概略ブロック図
【図9】ノイズ分離手段の構成を示す概略ブロック図
【図10】アイリスフィルタを示す概念図
【図11】アイリスフィルタにおける勾配ベクトルを算
出するマスクを示す図
【図12】空間フィルタの算出を説明するための図
【図13】変換処理を模式的に示す図
【図14】第1の実施形態の動作を示すフローチャート
【図15】本発明の第2の実施形態による画像処理装置
の構成を示す概略ブロック図
【図16】ウェーブレット変換手段の構成を示す概略ブ
ロック図
【図17】ウェーブレット変換部において行なわれる処
理を示すブロック図
【図18】ウェーブレット変換係数信号を複数の周波数
帯域毎に示す図
【図19】処理手段の構成を帯域制限画像信号作成手段
とともに示す概略ブロック図
【図20】逆ウェーブレット変換を説明するための図
【図21】逆ウェーブレット変換手段において行なわれ
る処理を示すブロック図
【図22】第2の実施形態の動作を示すフローチャート
【図23】本発明の第3の実施形態による画像処理装置
に使用される処理手段の構成を帯域制限画像信号作成手
段とともに示す概略ブロック図
【図24】本発明の第3の実施形態による画像処理装置
に使用されるノイズ分離手段の構成を示す概略ブロック
【図25】画素ベクトルの算出を説明するための図(そ
の1)
【図26】画素ベクトルの算出を説明するための図(そ
の2)
【図27】ウェーブレット変換係数信号を示す図(その
1)
【図28】ウェーブレット変換係数信号を示す図(その
2)
【図29】分離手段における画素ベクトルの参照結果を
示す図
【図30】第3の実施形態の動作を示すフローチャート
【図31】本発明の第4の実施形態による画像処理装置
の構成を示す概略ブロック図
【図32】平滑化処理を説明するための図(その1)
【図33】平滑化フィルタの一例を示す図
【図34】平滑化された画素値を示す図
【図35】平滑化処理を説明するための図(その2)
【図36】第4の実施形態の動作を示すフローチャート
【図37】平滑化処理の他の例を説明するための図
【符号の説明】
1,51 画像処理装置 2 帯域制限画像信号作成手段 3,53,73 処理手段 10 フィルタリング処理手段 11,24 補間処理手段 12 減算器 22,62,72 ノイズ分離手段 25 加算器 26,65 演算器 52 ウェーブレット変換手段 61 ウェーブレット変換部 64 逆ウェーブレット変換手段

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像を表す原画像信号に対して、前
    記原画像のノイズを低減する画像処理を施す画像処理方
    法において、 前記原画像信号から帯域制限画像信号を作成し、 作成した帯域制限画像信号に基づいて、前記原画像信号
    と同一画素数のノイズ信号を得、 該ノイズ信号に基づいて、前記原画像信号のノイズ成分
    を除去することを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記原画像信号を多重解像度変換する
    ことにより前記帯域制限画像信号を作成し、 該帯域制限画像信号からノイズ成分を分離してノイズ帯
    域制限画像信号を得、該ノイズ帯域制限画像信号を逆多
    重解像度変換することにより前記ノイズ信号を得ること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記多重解像度変換は、ラプラシアン
    ピラミッド分解による変換、またはウェーブレット変換
    であることを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記ノイズ信号の取得を、アイリスフ
    ィルタによるフィルタリング処理に基づいて行なうこと
    を特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の画像処
    理方法。
  5. 【請求項5】 前記帯域制限画像信号により表される
    帯域制限画像の各画素における画素ベクトルを算出し、 前記ノイズ信号の取得を、該画素ベクトルに基づいて行
    なうことを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載
    の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記各画素の近傍の画素における画素
    ベクトルにも基づいて、前記ノイズ信号を取得すること
    を特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 一の周波数帯域における帯域制限画像
    の一の画素における画素ベクトルを、該一の周波数帯域
    よりも低周波数帯域の画像における前記一の画素に対応
    する画素の画素ベクトルに基づいて修正し、 前記画素ベクトルの代わりに、該修正された画素ベクト
    ルに基づいて、前記ノイズ信号を取得することを特徴と
    する請求項5または6項記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 一の周波数帯域における帯域制限画像
    の一の画素を含む所定領域の分散値を算出し、 該分散値に基づいて前記一の画素の画素ベクトルを修正
    するか否かを判断し、 前記一の画素の画素ベクトルを修正すると判断された場
    合は、該一の画素における画素ベクトルを、前記一の周
    波数帯域よりも低周波数帯域の画像における前記一の画
    素に対応する画素の画素ベクトルに基づいて修正し、 前記画素ベクトルの代わりに、該修正された画素ベクト
    ルに基づいて、前記ノイズ信号を取得することを特徴と
    する請求項5または6記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記画素ベクトルに基づいて前記帯域
    制限画像信号を平滑化して平滑化帯域制限画像信号を
    得、 前記画素ベクトルの代わりに、該平滑化帯域制限画像信
    号に基づいて前記ノイズ信号を取得することを特徴とす
    る請求項5または6記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記画素ベクトルの代わりに、請求
    項7または8記載の方法を用いて修正された画素ベクト
    ルに基づいて、前記平滑化帯域制限画像信号を得ること
    を特徴とする請求項9記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記原画像信号および前記ノイズ信
    号を記憶し、前記ノイズ成分を除去する度合いを示すパ
    ラメータの設定値が変更されたときには、前記原画像信
    号およびノイズ信号を読み出し、この読み出した原画像
    信号およびノイズ信号と変更された前記パラメータとに
    基づいて前記原画像信号のノイズ成分を除去することを
    特徴とする請求項1から10いずれか1項記載の画像処
    理方法。画像処理方法。
  12. 【請求項12】 原画像を表す原画像信号に対して、
    前記原画像のノイズを低減する画像処理を施す画像処理
    装置において、 前記原画像信号から帯域制限画像信号を作成する帯域制
    限画像信号作成手段と、 該帯域制限画像信号に基づいて、前記原画像信号と同一
    画素数のノイズ信号を得を得るノイズ信号取得手段と、 該ノイズ信号に基づいて、前記原画像信号のノイズ成分
    を除去するノイズ除去手段とを備えたことを特徴とする
    画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記帯域制限画像信号作成手段が、
    前記原画像信号を多重解像度変換することにより前記帯
    域制限画像信号を作成するものであり、 前記ノイズ信号取得手段が、前記帯域制限画像信号から
    ノイズ成分を分離してノイズ帯域制限画像信号を得、該
    ノイズ帯域制限画像信号を逆多重解像度変換することに
    より前記ノイズ信号を得るものであることを特徴とする
    請求項12記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記多重解像度変換は、ラプラシア
    ンピラミッド分解による変換、またはウェーブレット変
    換であることを特徴とする請求項13記載の画像処理装
    置。
  15. 【請求項15】 前記ノイズ信号取得手段は、前記ノ
    イズ信号の取得を、アイリスフィルタによるフィルタリ
    ング処理に基づいて行なう手段であることを特徴とする
    請求項12から14いずれか1項記載の画像処理装置。
  16. 【請求項16】 前記帯域制限画像信号により表され
    る帯域制限画像の各画素における画素ベクトルを算出す
    る画素ベクトル算出手段を備え、 前記ノイズ信号取得手段は、前記画素ベクトル算出手段
    により算出された画素ベクトルに基づいて、前記ノイズ
    信号を取得するものであることを特徴とする請求項12
    から14いずれか1項記載の画像処理装置。
  17. 【請求項17】 前記ノイズ信号取得手段は、前記各
    画素の近傍の画素における画素ベクトルにも基づいて、
    前記ノイズ信号を取得するものであることを特徴とする
    請求項16記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 一の周波数帯域における帯域制限画
    像の一の画素における画素ベクトルを、該一の周波数帯
    域よりも低周波数帯域の画像における前記一の画素に対
    応する画素の画素ベクトルに基づいて修正する修正手段
    を備え、 前記ノイズ信号取得手段は、前記画素ベクトルの代わり
    に、前記修正された画素ベクトルに基づいて前記ノイズ
    信号を取得するものであることを特徴とする請求項16
    または17記載の画像処理装置。
  19. 【請求項19】 一の周波数帯域における帯域制限画
    像の一の画素を含む所定領域の分散値を算出する分散値
    算出手段と、 該分散値に基づいて前記一の画素の画素ベクトルを修正
    するか否かを判断する判断手段と、 前記一の画素の画素ベクトルを修正すると判断された場
    合は、該一の画素における画素ベクトルを、前記一の周
    波数帯域よりも低周波数帯域の画像における前記一の画
    素に対応する画素の画素ベクトルに基づいて修正する修
    正手段とを備え、 前記ノイズ信号取得手段は、前記画素ベクトルの代わり
    に、前記修正された画素ベクトルに基づいて、前記ノイ
    ズ信号を取得するものであることを特徴とする請求項1
    6または17記載の画像処理装置。
  20. 【請求項20】 前記画素ベクトルに基づいて前記帯
    域制限画像信号を平滑化して平滑化帯域制限画像信号を
    得る平滑化手段を備え、 前記ノイズ信号取得手段は、前記画素ベクトルの代わり
    に、前記平滑化帯域制限画像信号に基づいて前記ノイズ
    信号を取得するものであることを特徴とする請求項16
    または17記載の画像処理装置。
  21. 【請求項21】 前記平滑化手段が、前記画素ベクト
    ルの代わりに、請求項18または19記載の修正手段に
    より修正された画素ベクトルに基づいて、前記平滑化帯
    域制限画像信号を得るものであることを特徴とする請求
    項20記載の画像処理装置。
  22. 【請求項22】 前記原画像信号を記憶する第1の記
    憶手段と、前記ノイズ信号取得手段により取得されたノ
    イズ信号を記憶する第2の記憶手段と、前記ノイズ成分
    を除去する度合いを示すパラメータを前記ノイズ除去手
    段に対して設定するためのパラメータ設定手段とをさら
    に備え、 前記ノイズ除去手段が、前記パラメータ設定手段により
    前記パラメータの設定値が変更されたときには、前記第
    1の記憶手段から原画像信号を読み出すとともに、前記
    第2の記憶手段からノイズ信号を読み出し、この読み出
    した原画像信号およびノイズ信号と変更された前記パラ
    メータとに基づいて前記ノイズ除去済画像信号を生成す
    るものであることを特徴とする請求項12から21いず
    れか1項記載の画像処理装置。
  23. 【請求項23】 原画像を表す原画像信号に対して、
    前記原画像のノイズを低減する画像処理を施す画像処理
    方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記
    録したコンピュータ読取り可能な記録媒体において、 前記プログラムは、前記原画像信号から帯域制限画像信
    号を作成する手順と、作成した帯域制限画像信号に基づ
    いて、前記原画像信号と同一画素数のノイズ信号を得る
    手順と、 該ノイズ信号に基づいて、前記原画像信号のノイズ成分
    を除去する手順とを有することを特徴とするコンピュー
    タ読取り可能な記録媒体。
  24. 【請求項24】 前記帯域制限画像信号を作成する手
    順は、前記帯域制限画像信号の作成を前記原画像信号を
    多重解像度変換することにより行なう手順であり、 前記ノイズ信号を得る手順は、前記ノイズ信号の取得
    を、前記帯域制限画像信号からノイズ成分を分離してノ
    イズ帯域制限画像信号を得、該ノイズ帯域制限画像信号
    を逆多重解像度変換することにより行なう手順であるこ
    とを特徴とする請求項23記載のコンピュータ読取り可
    能な記録媒体。
  25. 【請求項25】 前記帯域制限画像信号を作成する手
    順は、前記多重解像度変換を、ラプラシアンピラミッド
    分解による変換またはウェーブレット変換により行なう
    手順であることを特徴とする請求項24記載のコンピュ
    ータ読取り可能な記録媒体。
  26. 【請求項26】 前記ノイズ帯域制限画像信号を得る
    手順は、前記ノイズ信号の取得を、アイリスフィルタに
    よるフィルタリング処理に基づいて行なう手順であるこ
    とを特徴とする請求項23から25いずれか1項記載の
    コンピュータ読取り可能な記録媒体。
  27. 【請求項27】 前記帯域制限画像信号により表され
    る帯域制限画像の各画素における画素ベクトルを算出す
    る手順をさらに有し、 前記ノイズ帯域制限画像信号を得る手順は、前記ノイズ
    成分の分離を、該画素ベクトルに基づいて行なう手順で
    あることを特徴とする請求項23から25いずれか1項
    記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  28. 【請求項28】 前記ノイズ帯域制限画像信号を得る
    手順は、前記ノイズ信号の取得を、前記各画素の近傍の
    画素における画素ベクトルにも基づいて行なう手順であ
    ることを特徴とする請求項27記載のコンピュータ読取
    り可能な記録媒体。
  29. 【請求項29】 一の周波数帯域における帯域制限画
    像の一の画素における画素ベクトルを、該一の周波数帯
    域よりも低周波数帯域の画像における前記一の画素に対
    応する画素の画素ベクトルに基づいて修正する手順をさ
    らに有し、 前記ノイズ帯域制限画像信号を得る手順は、前記ノイズ
    信号の取得を、前記画素ベクトルの代わりに、該修正さ
    れた画素ベクトルに基づいて行なう手順であることを特
    徴とする請求項27または28記載のコンピュータ読取
    り可能な記録媒体。
  30. 【請求項30】 一の周波数帯域における帯域制限画
    像の一の画素を含む所定領域の分散値を算出する手順
    と、 該分散値に基づいて前記一の画素の画素ベクトルを修正
    するか否かを判断する手順と、 前記一の画素の画素ベクトルを修正すると判断された場
    合は、該一の画素における画素ベクトルを、前記一の周
    波数帯域よりも低周波数帯域の画像における前記一の画
    素に対応する画素の画素ベクトルに基づいて修正する手
    順とをさらに有し、 前記ノイズ帯域制限画像信号を得る手順は、前記ノイズ
    信号の取得を、前記画素ベクトルの代わりに、該修正さ
    れた画素ベクトルに基づいて行なう手順であることを特
    徴とする請求項27または28記載のコンピュータ読取
    り可能な記録媒体。
  31. 【請求項31】 前記画素ベクトルに基づいて前記帯
    域制限画像信号を平滑化して平滑化帯域制限画像信号を
    得る手順をさらに有し、 前記ノイズ帯域制限画像信号を得る手順は、前記ノイズ
    信号の取得を、前記画素ベクトルの代わりに、該平滑化
    帯域制限画像信号に基づいて行なう手順であることを特
    徴とする請求項27または28記載のコンピュータ読取
    り可能な記録媒体。
  32. 【請求項32】 前記平滑化帯域制限画像信号を得る
    手順は、前記画素ベクトルの代わりに、請求項29また
    は30記載の手順にしたがって修正された画素ベクトル
    に基づいて前記平滑化帯域制限画像信号を得る手順であ
    ることを特徴とする請求項31記載のコンピュータ読取
    り可能な記録媒体。
  33. 【請求項33】 前記原画像信号および前記ノイズ信
    号を所定の記憶手段に記憶させる手順と、前記ノイズ成
    分を除去する度合いを示すパラメータを設定する手順と
    をさらに有し、、 前記ノイズ成分を除去する手順は、前記パラメータの設
    定値が変更されたときには、前記原画像信号およびノイ
    ズ信号を前記所定の記憶手段から読み出し、この読み出
    した原画像信号およびノイズ信号と変更された前記パラ
    メータとに基づいて前記原画像信号のノイズ成分を除去
    する手順であることを特徴とする請求項23から32い
    ずれか1項31記載のコンピュータ読取り可能な記録媒
    体。
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