JP3999427B2 - バスケット、その固定器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃焼を終えた使用済核燃料集合体を収納、運搬、貯蔵するキャスクを構成するバスケット、バスケットの固定器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子炉内で所定の燃焼を終え使用できなくなった核燃料集合体を、使用済核燃料という。使用済核燃料は、崩壊熱によって発熱しており、また高レベル放射性物質を多量に含んでいるので、所定の減衰に達するまでの期間、原子力発電所内のプールで冷却される。その後、遮蔽容器であるキャスクに収納され、トラックや船舶等で再処理施設に搬送、貯蔵される。使用済核燃料集合体をキャスク内に収容するにあたっては、バスケットと称する格子状断面を有する保持要素を用いる。この使用済核燃料集合体は、バスケットに形成した複数の収納空間であるセルに1体ずつ挿入され、これによって、輸送中や保管中の振動などに対する適切な保持力を確保している。
【0003】
このようなキャスクの従来例としては、「原子力eye」(平成10年4月1日発行:日刊工業出版プロダクション)や特願昭62−242725号などにて様々な種類のものが開示されている。
【0004】
図35は、キャスクの一例を示す斜視図である。図36は、図35に示したキャスクの軸方向断面図である。キャスク300は、筒形状の胴本体301と、胴本体301の外周に設けた中性子遮蔽体であるレジン302と、その外筒303、底部304および蓋部305から構成されている。胴本体301および底部304は、γ線遮蔽体である炭素鋼製の鍛造品である。また、蓋部305は、ステンレス製等の一次蓋306および二次蓋307からなる。胴本体301と底部304は、突き合わせ溶接によって結合してある。一次蓋306および二次蓋307は、胴本体301に対してステンレス製等のボルトによって固定されている。蓋部305と胴本体301との間には、金属製のOリングが介在し、内部の気密を保持している。
【0005】
胴本体301と外筒303との間には、熱伝導を行う複数の内部フィン308が設けられている。内部フィン308は、熱伝導効率を高めるため、その材料には銅を用いる。レジン302は、この内部フィン308によって形成される空間に流動状態で注入され、熱硬化反応等で固化形成する。バスケット309は、複数の角パイプ310を図36に示すように束状に集合させた構造であり、胴本体301のキャビティ311内に緩やかな拘束状態で挿入してある。
【0006】
角パイプ310は、挿入した使用済核燃料集合体が臨界に達しないように中性子吸収材(ホウ素:B)を混合したアルミニウム合金からなる。なお、キャスク本体312の両側には、キャスク300を吊り下げるためのトラニオン313が設けられている(一方のみを図示)。また、キャスク本体312の両端部には、内部に緩衝材として木材などを組み込んだ緩衝体314が取り付けられている(一方のみを図示)。なお、315は使用済核燃料集合体が収容されるセルである。
【0007】
ところで、軽水型原子力発電には、沸騰水型原子力発電(BWR:boiling water reactor)と、加圧水型原子力発電(PWR:pressurized water reactor)とがある。上述したキャスク300は、主として、沸騰水型原子力発電(BWR:boiling water reactor)に用いられた使用済核燃料集合体を収容するキャスクである。BWR用の核燃料集合体は、図37に示す構成をもつ。
【0008】
図37は、PWR用のキャスクの軸方向断面図である。図37において、PWR用のキャスク400のキャビティ411内には、半径方向に延びるプレート417を交互に組み合わせて断面が矩形状のセル415を形成したバスケット409を有する。各プレート417は、BWR用の角パイプ310と同様に、中性子吸収材であるB(ホウ素)を混合したアルミニウム合金によって構成される。ただし、各プレート417は、冷却水流路416の貫通孔、いわゆるウォーターゾーンを有しており、冠水時には、各バスケット409内およびこの貫通孔に水を満たすことで、中性子の減速を行い、プレート417およびレジン402による中性子吸収を効率的に行うようにしている。なお、各バスケット409内およびこの冷却水流路416に満たされた水は、所定の冷却期間経過後、水抜きが行われ、乾燥される。
【0009】
冷却水流路416を設けたのは、PWR用の核燃料集合体のウラン濃縮度が、BWR用の核燃料集合体に比して高いこと、およびPWR用の核燃料集合体のウラン装荷量も多く、核燃料集合体の中性子吸収断面積も大きいため、核燃料集合体を配列した体系の反応度が高くなるためである。ここで、図37に示す距離ddは、使用済核燃料集合体が未臨界となることを担保する距離であり、PWR用の距離ddは、BWR用の距離に比して大きな距離を持たせる必要がある。また、各セル415の配置が格子状でなく、位置ずれをしているのは、BWRの使用済核燃料集合体に比してその集合体断面積が大きいPWR用の使用済核燃料集合体を効率的にキャビティ411に配置するためである。
【0010】
図38は、PWR用のバスケットの組立の一例を示す部分組立斜視図である。図38に示すPWR用のバスケットでは、切り欠き部502を有したH型プレート501を用い、この切り欠き部502を縦横相互に組み合わせることによってバスケットを形成するものがある。この場合、流路503には、キャスクへの燃料取出や装荷の際の冠水時に、中性子減速材としての水が満たされる。なお、このH型プレート501は、B(ホウ素)等の中性子吸収材を混合したAl合金によって形成される。
【0011】
さらに、図39は、PWR用のキャスクに用いられるバスケットの他の部分組立構成図である。図39に示すバスケットは、H型プレート601の切り欠き部602に係合によって組み立てられるが、切り欠き部602の係合のみでは、各H型プレートの上部および下部に位置するH型プレートとの位置ずれが生じ、強度上も弱いため、各係合部に貫通する支持棒604を介在させ、全てのH型プレート601の位置ずれが生じないようにしている。
【0012】
また、図40は、他のPWR用のバスケットの部分平面図を示す。図41は、図40に示した他のPWR用のバスケットのB−B線断面図を示す。図40および図41において、バスケット702は、角パイプによって構成される。バスケット702の内部は、PWR用の使用済核燃料集合体が挿入される空間であるセル701を形成している。支持板703は、バスケット702に垂直な平面に広がる平板であり、バスケット702が挿入される貫通孔を有し、キャビティの断面形状を有し、バスケット702を保持する。支持板703とバスケット702の外部壁面とによって形成される空間は、ウォーターゾーン704を形成する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のPWR用キャスクにおけるバスケット構造は、H型プレート501,601を格子状に組み合わせているため、形成されたバスケット構造の強度が弱く、必要な強度を得るためには、部材の板厚が厚くなり、構造材が重くなるという問題点があった。
【0014】
また、H型プレート501,601を格子状に組み合わせて形成する作業は、多大な時間と労力とがかかるという問題点があった。
【0015】
一方、角パイプを用いた従来のPWR用のバスケット構造は、支持板703によって支持するが、この支持板703と各バスケット702とを個別に溶接する必要があり、バスケットを形成する作業に多大な時間と労力とがかかるという問題点があった。
【0016】
また、BWR用のバスケットに用いる角パイプの構造は、簡単な構造であるため、容易に角パイプを形成することができるが、PWR用に角パイプと角パイプとの間にウォーターゾーンを持たせるための部材を角パイプと一緒に組み立てる必要があり、組立作業に多大な時間と労力とがかかるという問題点もあった。
【0017】
さらに、角パイプによってバスケットを形成する場合、各角パイプは、キャビネット内で密に配置して、崩壊熱の熱伝導性を高める必要があるために、角パイプを高精度に製作するが、各角パイプには製造誤差を含む。この結果、全ての角パイプをキャビネット内に挿入できないこともあり、角パイプの挿入組合せを変えたりして、挿入を何度も繰り返す作業を行う場合が生じ、バスケットの形成に多大な時間と労力がかかるとともに、角パイプの挿入時に変形したり、あるいは角パイプ間に想定以上の隙間が生じ、熱伝導性が悪くなるという問題点があった。
【0018】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、PWR用の使用済核燃料集合体を確実に保持できる強度を有したバスケット構造をもち、簡易な構成で伝熱性と未臨界性とを担保することができるバスケット、このバスケットの固定に用いる固定器具を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかるバスケットは、キャスクのキャビティ内にPWR用の使用済核燃料集合体の収納を行うバスケットにおいて、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末がB量で1.5重量%以上、9重量%以下添加されたアルミニウム複合材またはアルミニウム合金を押出加工によって成形して外部壁面の長手方向にあり溝を有した中性子吸収成分を含む角パイプを形成し、前記使用済核燃料集合体が挿入可能な矩形の内部断面形状をもつ前記角パイプをキャビティ内に複数挿入し、各外部壁面を相互に隣接させた密な接触状態とすることで前記あり溝の結合によって生成される切欠部分のV字突起を有して冠水時にウォーターゾーンとなる空隙部を形成することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末が添加されたアルミニウム複合材またはアルミニウム合金を押出加工によって成形して外部壁面の長手方向にあり溝を有した中性子吸収成分を含む角パイプを形成し、使用済核燃料集合体が挿入可能な矩形の内部断面形状をもつこの角パイプをキャビティ内に挿入し、各外部壁面を相互に隣接させた密な接触状態とすることであり溝の結合によって生成される切欠部分のV字突起を有して冠水時にウォーターゾーンとなる空隙部を形成し、PWR用のバスケット構造となるようにしている。
【0021】
また、請求項2にかかるバスケットの固定器具はキャスクのキャビティ内に、中性子吸収能を有し、外部壁面の長手方向にあり溝を有した複数の角パイプを隣接配置して格子状セルを構成するように前記角パイプを相互にクランプするバスケットの固定器具において、ボルトと、中央部において前記ボルトが螺合し、上面両側部に前記角パイプの切り欠き部分方向にガイドする第1のガイド機構を有する底板と、前記ボルトの頂部と前記底板との間に介在し、前記ボルトが貫通して前記底板方向に凸のくさび形状を有するとともに、前記切り欠き部分方向の側面にそれぞれ第2のガイド機構を有するくさび部材と、前記第1のガイド機構に嵌合するとともに、一端で前記第2のガイド機構に嵌合し、他端に双方の切り欠き部分を押し広げるV字型クランプ溝を有するクランプ部材と、を備え、あり溝によって形成される前記角パイプ間の空隙部に当該固定器具を配置し、前記ボルトの回動によって前記くさび材を底板方向に移動し、この移動によって各クランプ部材が前記第1および第2のガイド機構によって切り欠き部分側にそれぞれ双方向にガイドされ、対向する前記角パイプをクランプすることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、あり溝によって形成されるバスケット間の空隙部に固定器具を配置し、ボルトの回動によってくさび材を底板方向に移動し、この移動によって各クランプ部材が前記第1および第2のガイド機構によって切り欠き部分側にそれぞれ双方向にガイドされ、対向する角パイプをクランプし、この角パイプ間を密に接合できるようにしている。
【0023】
また、請求項3にかかるバスケットの固定器具は、上記の発明において、前記ボルトは、その頂部にスリットを有し、前記スリットに挿入して前記ボルトをねじ回すドライバをさらに備えたことを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、ドライバによって、ボルトをねじ回し、これによって、角パイプのクランプを行えるようにしている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明にかかるバスケット、その固定器具およびその挿入装置並びにその挿入方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である角パイプを隣接配置したバスケットの部分断面図である。図2は、この発明の実施の形態1である角パイプの斜視図である。図1および図2において、バスケットは、押出加工によって成形されたB(ボロン)−Al(アルミニウム)材からなる角パイプ2によって構成される。角パイプ2の4つの外部側面には、長手方向にあり溝3aが形成される。したがって、図1に示すように、各角パイプ2を隣接配置すると、各角パイプ2間の長手方向側面には、空隙部3が形成される。また、各角パイプ2のコーナ部分では、切り欠き部分の側面によって各角パイプ2が密接に結合した状態を形成する。なお、角パイプ2内には、使用済の核燃料集合体1が収納される。
【0027】
図1に示した隣接配置の関係をもって、キャスクのキャビティ内に各角パイプ2により構成されるバスケットが挿入されるが、この隣接配置の状態を保持するため、各角パイプ2間は、空隙部3を利用し、後述するバスケットの固定器具を用いて密に固定される。
【0028】
なお、角パイプ2には、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末を添加したAl複合材またはAl合金を用いるが、中性子吸収材としては、ボロンの他にカドミウムを用いることができる。
【0029】
ここで、図3に示すフローチャートを参照して、バスケットを構成する角パイプの製造方法について説明する。まず、アトマイズ法などの急冷凝固法によってAlまたはAl合金粉末を作製する(ステップS101)とともに、BまたはB化合物の粉末を用意し(ステップS102)、これら両粒子をクロスロータリーミキサー等によって10〜20分間混合する(ステップS103)。
【0030】
AlまたはAl合金には、純Al地金、Al−Cu系Al合金、Al−Mg系Al合金、Al−Mg−Si系Al合金、Al−Zn−Mg系Al合金、Al−Fe系Al合金などを用いることができる。また、BまたはB化合物には、B4C、B23などを用いることができる。ここで、Alに対するボロンの添加量は、1.5重量%以上、9重量%以下とするのが好ましい。1.5重量%以下では十分な中性子吸収性能が得られず、9重量%を超えると引っ張りに対する延びが低下するためである。
【0031】
つぎに、混合粉末をラバーケース内に封入し、CIP(Cold Isostatic Press)によって常温で全方向から均一に高圧をかけ、粉末成形を行う(ステップS104)。CIPの成形条件は、成形圧力を100〜200MPaとし、成形品の直径が600mm、長さ1500mmになるようにする。CIPによって全方向から均一に圧力を加えることによって、成形密度のばらつきが少ない高密度な成形品を得ることができる。
【0032】
続いて、粉末成形品を缶に真空封入し、300℃まで昇温する(ステップS105)。この脱ガス工程によって缶内のガス成分および水分を除去する。つぎの工程では、真空脱ガスした成形品をHIP(Hot Isostatic Press)によって再形成する(ステップS106)。HIPの成形条件は、温度400℃〜450℃、時間30sec、圧力6000tonとし、成形品の直径が400mmになるようにする。続いて、缶を除去するために外削、端面削を施し(ステップS107)、ポートホール押出機を用いてビレットを熱間押出しする(ステップS108)。この場合の押出条件として、加熱温度を500℃〜520℃、押出速度を5m/minとする。なお、この条件は、Bの含有量によって適宜変更する。また、上述した工程のうち、要求される品質に合わせて、たとえばCIPを省略する等の工程の簡略化を行うようにしてもよい。
【0033】
つぎに、押出成形後、引張矯正を施す(ステップS109)とともに、非定常部および評価部を切断し、図2に示した製品とする(ステップS110)。
【0034】
なお、この角パイプ2の他の製造方法として、本願出願人により平成11年5月27日付け(「バスケット及びキャスク」)で既に出願済みのものがあるから、そちらを参照して製造してもよい。
【0035】
この角パイプ2では、PWR用のバスケットに必要なウォーターゾーンとしての空隙部3をバスケットの長手方向側面の密な接触によって形成できるので、キャビティの形状に容易に組み立てることができる。
【0036】
つぎに、図4および図5を参照して、バスケットの固定器具およびドライバについて説明する。図4は、固定器具10の構成を示す図であり、図4(a)は、固定器具10の平面図であり、図4(b)は、固定器具10の正面図であり、図4(c)は、固定器具10の右側面図である。また、図5は、固定器具10とドライバ20との関係を示す図であり、図5(a)は、ドライバ20の正面図であり、図5(b)は、ドライバ20の左側面図であり、図5(c)は、固定器具10の正面図である。
【0037】
図4に示す固定器具10は、図1に示した空隙部3に配置され、各角パイプ2をクランプして固定する器具である。図4において、ボルト4は、くさび5が有する貫通孔を介して底板7に螺合する。底板7は、中央部においてボルト4と螺合し、上面両側部に長手方向にガイドするガイド8を有する。二つのクランプ6は、その底面において、それぞれ底板7のガイド8に嵌合する、あり溝を有してガイド機構を構成するとともに、内側側面にガイド9を有し、このガイド9に嵌合するくさび5の側面に有する、あり溝に対してガイド機構を構成する。くさび5は、底板7側を凸とするくさび形状を有する。
【0038】
ボルト4の回動によってボルト4は上下運動するが、ボルト4が下降すると、これに伴ってくさび5も下降し、ガイド9のガイド機構によってクランプ6は押し広げられる。一方、クランプ6は、底板7のガイド8によるガイド機構によって押し広げられる方向がそれぞれ外側に向けられる。したがって、ボルト4の回転によって、くさび5が下降し、クランプ6が外側に押し広げられることになる。
【0039】
図5において、ボルト4を回転させるためドライバ20は、操作軸20aとこの操作軸の軸方向に結合したボルト回転金具20bとで構成される。ボルト回転金具20bは、プロペラ状に加工されている。スリット4aは、ボルト回転金具20bの先端が回転された形状の切れ込みを有し、ドライバ20による回転操作を容易にしている。
【0040】
図6は、固定器具10による角パイプ2に対するクランプ動作を示す図である。図6において、固定器具10は、隣接配置された角パイプ2間に形成される空隙部3に配置される。クランプ6の先端は、V字形状をなし、角パイプ2の切り欠き部分の突起に対応した形状をもつため、ボルト4の回転によってクランプ6が押し広げられると、対向する空隙部3に配置された固定器具10のクランプ6の押し広がりに伴って、角パイプ2a,2bと角パイプ2c,2dとをクランプし、面Saが密に接合される。この場合、クランプ6の先端は、切り欠き部分の突起に対応したV字形状であるため、角パイプ2a,2bあるいは角パイプ2c,2dがずれることを防止し、一連の面Sbに対するクランプが実行される。
【0041】
同様にして、角パイプ2a,2cおよび角パイプ2b,2dの間に形成される各空隙部3に配置された固定器具10のクランプによって面Saも密に接合されることなる。この結果、角パイプ2a〜2dは、切り欠き部分において密に結合され、角パイプ間における高い熱伝導性を保持できる。
【0042】
なお、空隙部3は、特にPWR用のキャスクの場合に軽水を満たすウォーターゾーンとして用いることができる。PWRでは、ウランの濃縮度が高いため、未臨界に維持する際、軽水による中性子の減速を行い、角パイプに含まれるボロンによる中性子の減衰、吸収を効率よく行わせることができる。また、クランプ6の両端のV字溝にさらに凹部を設け、これによって冠水時の水抜けを容易にするとともに、あり溝とのなじみを良くするようにしてもよい。
【0043】
この実施の形態1のバスケットによれば、外部側面にあり溝3aをもたせた形状をもつ角パイプ2を隣接配置するという簡易な構成によって、中性子の減衰、吸収効果と、十分な熱伝導性を得ることができるとともに、空隙部3をウォーターゾーンとして利用することもできる。また、この実施の形態1によれば、あり溝によって生成される切り欠き部分の突起形状を有効活用して角パイプをクランプしているので、簡易な構成によって隣接する角パイプ2の結合を確実に行うことができる。
【0044】
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について説明する。図7は、この発明の実施の形態2であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。図7において、バスケットは、角パイプ12の外部側面どうしが互いに結合されて構成される。なお、各角パイプ12の長手方向の長さは、同一である。角パイプ12には、使用済の核燃料集合体11が挿入されて収納されるように、ある程度のクリアランスが設けられたセルを形成し、その断面形状は矩形である。なお、角パイプ12の内部断面形状は、矩形に限らず、たとえば各種の多角形形状であってもよいし、角パイプ12の外部断面形状も、矩形に限らず、各種の多角形形状であってもよい。
【0045】
角パイプ12の外部側面には、複数の切り欠き部14が形成される。この切り欠き部14は、各角パイプ12の外部側面どうしが隣接配置され、向き合って結合されるので、空隙部13を形成する。この空隙部13は、各角パイプ12の外部側面に設けられた切り欠き部14に対応する個数分、形成される。図7では、各外部側面の係合面において、二つの空隙部13が形成されている。切り欠き部14以外の外部側面には、長手方向に延びる突起部15およびコーナー部分が形成される。この突起部15およびコーナー部分は、各角パイプ12の結合時に係合し、熱伝導性を確保するとともに、各角パイプ12間の機械的強度を保持することになる。特に、角パイプ12が水平状態にある場合、核燃料集合体11が、角パイプを形成する4面のうちの一つの面に荷重されるが、この場合に突起部15どうしの係合によって一層強度が増し、核燃料集合体11を確実に保持することができる。
【0046】
一方、角パイプ12は、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつB(ボロン)またはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金によって構成される。また、空隙部13および角パイプ12内には、使用済の核燃料集合体11の冷却期間において、水が満たされ、核燃料集合体11から放射される中性子を減速させ、角パイプ12内に添加されたBによる中性子吸収を効率的に行わせる。これによって、核燃料集合体11間における未臨界を担保するための距離を保持することができる。
【0047】
つぎに、図8を参照して、この実施の形態2の変形例について説明する。図8は、この発明の実施の形態2の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。図8に示すバスケットは、図7に示した角パイプ12と同様に、角パイプ22の外部側面どうしが互いに結合された状態で、各外部側面間に複数の空隙部23を形成する。図8に示す角パイプ22が、図7に示した角パイプ12と異なる点は、突起部25およびコーナー部分が結合に互いに嵌合するように、その断面が凹凸形状となっている点である。この凹凸形状は、各角パイプ22の結合時にそれぞれ対応して嵌合する形状となっている。この変形例によれば、さらに各角パイプ22間の位置ずれをなくすことができ、角パイプ22の結合状態を一層強くすることができる。
【0048】
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1,2では、いずれも角パイプを互いに係合させてバスケットを形成するようにしていたが、この実施の形態3では、板状部材を互いに係合させてバスケットを形成するようにしている。
【0049】
図9は、この発明の実施の形態3であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。図9において、板状部材32は、その短辺端面を貫通する貫通孔である空隙部33を複数有し、図9では、三つの空隙部33を有する。板状部材32の両長辺端部は、断面が三角であり、最端部が直角をなす。複数の板状部材32は、両長辺端部を互いに90度の角度をもって密に係合させることができ、この係合によって、核燃料集合体31が挿入されるセルを形成する。なお、キャスクの底板には、各板状部材32の配置位置に対応した凹部が形成されおり、この凹部に各板状部材32がはめ込まれるようになっており、板状部材32を用いたバスケット組立を容易に行えるようにしてもよい。
【0050】
図10は、図9に示したバスケットの部分拡大図である。図10において、板状部材32の両長辺端部は、その断面が90度単位の回転対称形状であり、係合面37を「×」状に形成して密に係合する。また、ウォーターゾーンとしての空隙部33の形成に伴って、結合部36が形成される。核燃料集合体31の垂直荷重は、各板状部材32の上辺部34と下辺部35とによって支持されるが、空隙部33の間の結合部36によって上辺部34と下辺部35とが結合されて構造強度が増しているため、確実に核燃料集合体31を保持することができる。なお、板状部材32の厚さdは、核燃料集合体31が未臨界となることを担保する距離である。
【0051】
一方、板状部材32は、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金によって構成される。また、空隙部33、および板状部材32によって形成される格子状セル内には、使用済の核燃料集合体31の冷却期間において、水が満たされ、核燃料集合体31から放射される中性子を減速させ、板状部材32内に添加されたBによる中性子吸収を効率的に行わせる。これによって、核燃料集合体31間における未臨界を担保するための距離を保持することができる。
【0052】
つぎに、この実施の形態3における第1の変形例について説明する。図11は、この発明の実施の形態3における第1の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。図11に示した板状部材42は、板状部材32と同じ外部形状を有するが、空隙部43の形状が異なる。すなわち、この第1の変形例では、空隙部33をさらに断面を斜めに二分割し、三角柱の空隙部43としている。この結果、一つの板状部材に対して倍の個数の空隙部43が形成されるとともに、結合部36に対応する垂直結合部46に加えて、斜め結合部48が新たに形成される。このため、実施の形態3の板状部材32に比して、さらに強度の高い板状部材42とすることができる。
【0053】
つぎに、この実施の形態3における第2の変形例について説明する。図12は、この発明の実施の形態3における第2の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。図12において、板状部材52は、板状部材32と同様に三つの空隙部53を有するが、板状部材52の両長辺端部が、その断面を90度単位の回転対称形状とし、係合面57を「卍」状に形成して密に係合する点が、板状部材32と異なる。この「卍」状の係合面57によって各板状部材52間の位置ずれを小さくすることができる。
【0054】
また、図13は、この発明の実施の形態3における第3の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。図13において、板状部材62は、板状部材32と同様に三つの空隙部63を有するが、板状部材62の両長短部が、その断面を90度単位の回転対称形状とし、係合面67の内部を「卍」状に形成するとともに、「卍」状の周囲を半円状に形成して密に係合する点が、板状部材32と異なる。この係合面67の形状によって各板状部材62間の位置ずれをさらに小さくすることができる。
【0055】
この実施の形態3によれば、板状部材の両長辺端部を係合させて組み合わせることによってバスケットを形成するとともに、各板状部材に複数の空隙部を設けるようにしているので、簡易な部材によってバスケットを形成することができるとともに、空隙部間の結合部によって板状部材の強度を増すことができる。また、各板状部材の係合面の断面形状を「卍」状等の形状とすることによって各板状部材間の位置ずれを小さくすることができる。
【0056】
(実施の形態4)
つぎに、この発明の実施の形態4について説明する。上述した実施の形態3では、係合面の断面形状を90度単位の回転対称形状として各板状部材を格子状に係合してバスケットを形成するようにしていたが、この実施の形態4では、さらに、各板状部材が互いに位置ずれしないように拘束して係合させるようにしている。
【0057】
図14は、この発明の実施の形態4であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。図14において、板状部材72は、その短辺端面を貫通する貫通孔である空隙部73を複数有し、図14では、二つの空隙部73を有する。板状部材72の両長辺端部は、係合面77の断面形状を90度単位の回転対称形状にするとともに、各板状部材72間の係合面77に、先太りの断面形状を持たせるようにしている。この結果、各板状部材72の両長辺端部は、確実に係合し、位置ずれもなくなる。各板状部材72を格子状に係合させる場合、たとえば4つの板状部材72のうちの三つの板状部材72をまず係合させ、残る一つの板状部材72を長手方向(軸方向)からスライドさせて挿入し、係合を完了させる。
【0058】
この板状部材72は、実施の形態3と同様に、空隙部73の形成に伴って、結合部76が形成される。核燃料集合体71の垂直荷重は、各板状部材72の上辺部74と下辺部75とによって支持されるが、空隙部73の間の結合部76によって上辺部74と下辺部75とが結合されて構造強度が増しているため、確実に核燃料集合体71を保持することができる。
【0059】
一方、板状部材72は、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金によって構成される。また、空隙部73、および板状部材72によって形成される格子状セル内には、使用済の核燃料集合体71の冷却期間において、水が満たされ、核燃料集合体71から放射される中性子を減速させ、板状部材72内に添加されたBによる中性子吸収を効率的に行わせる。これによって、核燃料集合体71間における未臨界を担保するための距離を保持することができる。
【0060】
つぎに、この実施の形態4における変形例について説明する。図15は、この発明の実施の形態4における変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。図15に示した板状部材82は、板状部材72と同様に、係合面87の断面形状を90度単位の回転対称形状にするとともに、各板状部材82間の係合面87に、先太りの断面形状を持たせるようにしているが、先太りの断面形状が円形に近いため、各板状部材82の係合は、全て長手方向(軸方向)からスライドさせて係合させる必要がある。この結果、各板状部材82の係合をさらに確実に行うことができ、各板状部材82間の位置ずれを確実になくすことができる。
【0061】
この実施の形態4によれば、板状部材の両長辺端部を互いに拘束させた係合組合せを行うことによってバスケットを形成するとともに、各板状部材に複数の空隙部を設けるようにしているので、各板状部材間の位置ずれを確実になくすことができるとともに、空隙部間の結合部によって板状部材の強度を増すことができる。
【0062】
(実施の形態5)
つぎに、この発明の実施の形態5について説明する。上述した実施の形態3,4では、係合面の断面形状を90度単位の回転対称形状として各板状部材を格子状に係合してバスケットを形成するようにしていたが、この実施の形態5では、係合面を長手方向のテーパ面として係合するようにしている。
【0063】
図16は、この発明の実施の形態5であるバスケットを構成する板状部材の平面図である。この実施の形態5では、2種類の板状部材を組み合わせてバスケットを構成する。図16(a)は、一つの板状部材92aの平面図であり、図16(b)は、他の板状部材92bの平面図である。板状部材92a,92bは、その短辺端面を貫通する貫通孔である複数の空隙部93a,93bをそれぞれ有する。板状部材92a,92bの長辺端部は、その断面がそれぞれ対応して互いに拘束して係合する形状となっているとともに、テーパ部94,95を有する。テーパ部94は、長手方向に沿い下方に向かって先細りとなるテーパ形状をなし、テーパ部95は、これに対応し、長手方向に沿い上方に向かって先細りとなるテーパ形状をなす。ただし、テーパ部は必要に応じて省略することもできる。
【0064】
図17は、板状部材92a,92bを組み合わせた状態を示す図である。図17に示すように、バスケットは、二つの板状部材92aと二つの板状部材92bとを用いて組み合わせる。板状部材92bの組合せによってバスケットの一面が形成され、これに直交するバスケットの面が板状部材92aの組合せによって形成される。組合せは、まず板状部材92bの長辺端部を当接させた状態にし、この状態で板状部材92aを上部からスライドさせて挿入することによって格子状セルが完成する。
【0065】
図18は、係合状態を示すA−A線断面図である。図18に示すように板状部材92aと板状部材92bとの間には、テーパ部94,95との係合面であるテーパ面96が形成される。これにより、板状部材92aが板状部材92b間の結合を強固にするテーパとして機能するとともに、板状部材92a自体も強固に結合されることになる。
【0066】
この実施の形態5によれば、板状部材の長辺端部に互いに係合するテーパ部を設けるようにしているので、一層強固に結合したバスケットを構成することができる。
【0067】
(実施の形態6)
つぎに、この発明の実施の形態6について説明する。上述した実施の形態3,4では、係合面の断面形状を90度単位の回転対称形状として各板状部材を格子状に係合してバスケットを形成するようにしていたが、この実施の形態6では、係合面の塑性変形によって板状部材間の結合強度をさらに高めている。
【0068】
図19は、この発明の実施の形態6であるバスケットを構成する板状部材の平面図であり、塑性変形による形状変化前後の状態を示す図である。図19(a)は、塑性変形前における板状部材間の係合状態を示し、図19(b)は、塑性変形後における板状部材間の係合状態を示している。この板状部材102は、実施の形態3〜5と同様に、複数の空隙部103を有する。図19(a)に示すように、各板状部材102の長辺端部の断面形状は、一部が凸部となり、90度単位で回転対称形状であり、長辺端部どうしは、互いに係合される。係合面107間に間隙部104が形成されるとともに、間隙部104の近傍に流体受入穴101を有する。この流体受入穴101は、一短辺端部を開口とし、他短辺端部側近傍に至るまで長手方向に沿って設けられている。なお、他短辺端部側も開口とし、治具等で高圧流体の注入時のみ、この他短辺端部側の開口を閉成するようにしてもよい。
【0069】
流体受入穴101には、その後高圧流体が注入され、間隙部104と流体受入穴101間の近傍を塑性変形し、間隙部104を埋める形状となる。また、流体受入穴101は、塑性変形によって断面が楕円形状の流体受入穴101aとなる。この結果、間隙部104が狭まり、板状部材102間を互いに拘束する係合面が形成され、板状部材102は互いに密に結合されることになる。なお、図19では、間隙部104がその断面形状を三角形状としているが、当初から間隙部104側に凸の形状を持たせるようにしてもよい。この形状の場合は、板状部材102間を互いに拘束する形状であるため、板状部材102間の係合は、長手方向からスライドさせて行うことになる。
【0070】
なお、板状部材101は、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金によって構成される。この場合、アルミニウムは伸びが大きいので塑性変形が容易であり、板状部材101として好適である。
【0071】
この実施の形態6によれば、板状部材102に設けられた流体受入穴101に高圧流体を注入して係合面107を塑性変形させ、これによって板状部材102間を互いに拘束し、結合強度を一層高めることができる。
【0072】
(実施の形態7)
つぎに、この発明の実施の形態7について説明する。上述した実施の形態3〜6では、いずれも板状部材の長辺端部形状を用い、互いに結合させてバスケットを構成するようにしていたが、この実施の形態7では、新たに結合部材を用いて各板状部材間を結合させるようにしている。
【0073】
図20は、この発明の実施の形態7であるバスケットの結合状態を示す一部平面図である。図20において、板状部材112は、実施の形態3〜6と同様に、複数の空隙部113を有する。結合部材110は、各板状部材112の長辺端部を拘束させて係合させる断面形状を有する柱状部材である。板状部材112の長辺端部は、結合部材110の形状に対応した形状を有し、結合部材110の断面形状が先太り形状となる一部円柱状の突起部が挿入される形状となっている。また、結合部材110の一部円柱状の突起部以外の係合面は、隣接する板状部材112と互いに係合するようになっている。
【0074】
図20に示すバスケット形状を構成する場合、板状部材112をまず係合させ、その後、結合部材110を上部から挿入することによって、各板状部材112間の係合を強固にする。なお、図20では、結合部材110側に先太りの突起部を設けるようにしていたが、逆に、板状部材112側に先太りの突起部を設けるようにしてもよい。
【0075】
図21〜図23は、この発明の実施の形態7の第1の変形例から第3の変形例であるバスケットの結合状態を示す一部平面図である。図20に示した結合部材110の断面形状は、円形の先太り形状であったが、図21〜図23に示す結合部材120,130,140の断面形状は、台形の先太り形状としている。また、図22に示す結合部材130の断面形状は、図21に示した結合部材120の断面形状を全体に縮小した形状としている。また、図23に示す結合部材140の断面形状は、図21に示した結合部材120の断面形状における台形の高さを低くした形状としている。結合部材110〜140のいずれも、その断面形状を先太りとしている点で共通する。
【0076】
この実施の形態7によれば、断面形状が先太り形状をもつ突起部を有した結合部材を新たに設けて、各板状部材の係合を拘束するようにしているので、板状部材の形状を複雑にしなくても、簡易な構成によって板状部材間の結合強度を高めることができる。
【0077】
(実施の形態8)
つぎに、この発明の実施の形態8について説明する。上述した実施の形態7では、結合部材を用いて各板状部材間の結合を行うようにしていたが、この実施の形態8では、さらに実施の形態5に対応させて、係合面をテーパ面としている。ただし、テーパ部は必要に応じて省略してもよい。
【0078】
図24は、この発明の実施の形態8であるバスケットを構成する板状部材と結合部材の平面図である。図24(a)は、板状部材152の平面図を示し、図24(b)は、結合部材150の平面図である。板状部材152は、実施の形態3〜7と同様に、複数の空隙部153を有する。板状部材152は、長辺端部が結合部材150に対応する形状を有し、上部側を先細りとするテーパ部154を有する。一方、結合部材150は、板状部材152の長辺端部を拘束して係合させるために、断面形状が先太り形状となる突起部を四方に有するとともに、テーパ部154に係合するテーパ部155を有する。
【0079】
板状部材152および結合部材150を用いて、図25に示すバスケット形状を構成する。この場合、板状部材152をまず格子状に係合させ、その後、係合部分に結合部材150を上部から挿入することによって、各板状部材112間の係合を強固にする。ここで、テーパ部154,155のテーパ面が係合することになる。なお、テーパ面が逆になるように板状部材152と結合部材150とのテーパ部154,155を形成するようにしてもよい。この場合、結合部材150間に板状部材152を挿入してバスケットを形成することになる。
【0080】
この実施の形態8によれば、断面形状が先太り形状をもつ突起部とテーパ部とを有した結合部材を新たに設け、この結合部材のテーパ部と板状部材のテーパ部とをテーパ面によって結合するようにしているので、板状部材間の結合強度を高めることができる。ただし、テーパ部154,155は必要に応じて省略してもよい。
【0081】
(実施の形態9)
つぎに、この発明の実施の形態9について説明する。上述した実施の形態7,8では、結合部材を用いて各板状部材間の結合を行うようにしていたが、この実施の形態8では、さらに実施の形態6に対応させて、結合部材に流体受入穴を設け、この流体受入穴に高圧流体を注入することによって各板状部材間の結合を行うようにしている。
【0082】
図26は、この発明の実施の形態9であるバスケットを構成する板状部材と結合部材の塑性変形前後の結合状態を示す図である。図26(a)は、塑性変形前の結合状態を示し、図26(b)は、塑性変形後の結合状態を示す図である。結合部材160は、隣接する板状部材162の係合面に対応して延びるスター状の断面形状をなし、先太り突起形状を有する。板状部材162は、突起形状の間の凹部形状に係合される。結合部材160の突起形状部分には、高圧流体が注入される流体受入穴161が長手方向に沿って形成される。この流体受入穴161は、一短辺端部を開口とし、他短辺端部側近傍に至るまで長手方向に沿って設けられている。なお、他短辺端部側も開口とし、治具等で高圧流体の注入時のみ、この他短辺端部側の開口を閉成するようにしてもよい。
【0083】
また、結合部材160は、流体受入穴161の近傍の両係合面に、この係合面に垂直な方向に延びる半円突起形状を有する。一方、板状部材162の長辺端部であって、結合部材160の半円突起形状に対応した凹部形状をなし、半円突起形状と凹部形状との間に間隙部164を形成する。
【0084】
この状態において、流体受入穴161の開口部から高圧流体を注入すると、流体受入穴161の拡開によって流体受入穴161の近傍が間隙部165を狭めるように塑性変形し、流体受入穴161は、楕円形状の流体受入穴161aとなる。この結果、結合部材160と板状部材162とが互いに拘束された状態で強固に結合される。なお、板状部材161および結合部材160は、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金によって構成される。この場合、アルミニウムは伸びが大きいので塑性変形が容易であり、板状部材162および結合部材160として好適である。
【0085】
この実施の形態9によれば、結合部材160を用いて板状部材162を結合する際、結合部材160に設けられた流体受入穴161に高圧流体を注入して塑性変形させ、これによって板状部材162と結合部材160とを互いに拘束することができる。
【0086】
なお、上述した実施の形態3〜9において示した板状部材の長辺端部形状および結合部材の形状は、4つの板状部材を結合する全ての方向に同じ形状とするようにしたが、各結合部位毎に異なる形状を適宜組み合わせるようにしてもよい。たとえば、実施の形態7で示した図20の板状部材112を図上、上下方向に用い、図22の板状部材132を図上、左右方向に用い、結合部材として図上、上下方向には結合部材110の形状にし、左右方向には結合部材130の形状にした結合部材を新たに形成すればよい。
【0087】
(実施の形態10)
つぎに、この発明の実施の形態10について説明する。キャスクのキャビティ内に角パイプが隣接配置されたバスケットを挿入してバスケット全体を形成する場合、角パイプの製造誤差があることから、全ての角パイプが挿入しきれない場合があり、全ての角パイプが挿入される組合せを見い出すまでに時間と労力がかかった。一方、角パイプどうしは熱伝導性を確保するため、キャビティ内で密に配置させることが要求される。
【0088】
そこで、この実施の形態10では、図27に示すように、バスケットを構成する角パイプ171を収縮させた収縮角パイプ172を用意しておく。この収縮角パイプ172の収縮処理は、角パイプ171の外部壁面に対して圧力をかけることによって行うことができる。角パイプ171は、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金によって構成される。アルミニウムは伸びが大きいので塑性変形が容易であり、収縮角パイプ172の形成に好適である。角パイプ171の断面形状が正方形で縦および横の長さが「A」である場合、収縮バスケットの縦および横の長さが「B」となる場合、膨張代αは、α=A−Bとなる。
【0089】
バスケット全体を形成する場合、たとえば図28に示すように、キャビネット内の断面中央に挿入すべき角パイプ以外の全ての角パイプ171をキャビネット内に挿入する。その後、収縮角パイプ172を、キャビネット内の断面中央に挿入する。収縮角パイプ172は、膨張代αを有するため、容易に挿入することができる。
【0090】
その後、高圧流体によって収縮角パイプ172の内壁面を拡開し、角パイプ171とほぼ同じ形状の拡管角パイプ173を形成する。これによって、各角パイプ171は、拡管角パイプ173の拡開によって互いに密に結合することになる。
【0091】
この収縮角パイプ172の拡開は、図29および図30に示す拡管装置によって行うことができる。図29は、拡管装置の拡管部190の概要構成を示す断面図である。また、図30は、拡管部190の詳細構成および拡管装置の全体構成を示す図である。収縮角パイプ172における核燃料集合体の挿入側開口部は、トッププレート181によって、この挿入側開口部を閉成する。一方、他端の開口部は、エンドプレート182によって閉成される。タイロッド183は、トッププレート181およびエンドプレート182の各中央部を貫き、トッププレート181およびエンドプレート182の位置を保持し、固定する。収縮バスケット172、トッププレート181およびエンドプレート182によって画成される内部空間は、伸縮可能な部材、たとえばゴム袋184によって包まれる。
【0092】
タイロッド183のトッププレート181側には、ゴム袋184と外部空間とを連通する貫通孔を有する。また、タイロッド183内には、長手方向に沿ってヒータ185が配線され、ヒータ185は、外部の電源189に接続される。一方、タイロッド183の貫通孔には、高圧流体が供給される管が接続される。高圧流体は、図示しない高圧流体源から供給され、昇圧装置186によって昇圧された高圧流体が貫通孔を介してゴム袋184の内部空間に供給される。ゴム袋184の内部空間に対する高圧流体の供給を制御するために、貫通孔と昇圧装置186との間に、圧力指示計187と弁188aとリリーフ弁188bとが設けられる。高圧流体の供給制御を行う操作者は、圧力指示計187が示す圧力をもとに、弁118aで高圧流体を供給し、リリーフ弁188bによる減圧を行うことによって、ゴム袋184の内部空間に供給される高圧流体の圧力量を制御する。この高圧流体の圧力量制御によって、ゴム袋184内には高圧流体が満たされ、収縮角パイプ172の内部壁面に圧力がかかり、収縮角パイプ172が拡管し、拡管角パイプ173の形状に塑性加工される。
【0093】
なお、拡管装置の設計圧力の上限圧力によっても、収縮角パイプ172の拡管が完了しない場合には、さらに電源189によってヒータ185に通電し、ゴム袋184内に満たされた高圧流体を加熱する。この加熱によって高圧流体は、さらに圧力が昇圧され、加熱温度に対応した拡管を行うことができる。すなわち、ヒータ185を用いて、収縮角パイプ172の拡管処理の補助を行う。
【0094】
ところで、収縮角パイプ172の拡管は、ゴム袋184の内部空間形状から、収縮角パイプ172の端部、すなわちトッププレート181側とエンドプレート182側は拡管し難く、拡管角パイプ173は両端部が先細り形状となる。この先細り形状をもった拡管角パイプ173では、開口部の開口が十分でないため、核燃料集合体を挿入することができない。なお、図31に示すように、核燃料集合体180の先端部である下部タイプレート180aは、先細り形状であるため、拡管角パイプ173のエンドプレート182側は先細り形状のままであっても支障ない。また、キャビティ内で角パイプ間の隙間が設定より大きい箇所に対して、この拡管装置を用いれば、バスケット間の隙間を所望の隙間に修正することができる。
【0095】
拡管角パイプ173のトッププレート181側は、図32に示す拡管治具200を用いて拡管する。図32は、拡管角パイプ173のトッププレート181側の拡管治具200が配置された状態の斜視図である。また、図33は、拡管治具200が配置された状態の部分断面図である。
【0096】
拡管治具200を用いてトッププレート181側の先細り形状を拡管する場合、まず拡管装置を取り外し、トッププレート181側の開口部に拡管治具200を配置する。拡管治具200は、押し板202,203と、各押し板202,203を拡げるミニシリンダ201から構成される。ミニシリンダ201を駆動させて押し板202,203を押し拡げることによって、開口部が拡管される。ただし、拡管治具200による拡管は、対向する二つの壁面対のみを拡開するので、徐々に、かつ交互に、直交する壁面対に対する拡管処理を行う。
【0097】
なお、拡管装置によって収縮角パイプ172を拡管する際、収縮角パイプ172の周辺に位置する角パイプ171は収縮角パイプ171と同じ材質であるため、角パイプ171が塑性変形してしまう可能性がある。このため、拡管時に、収縮角パイプ172の周辺に位置する角パイプ171のセル内にバックアップ材210を挿入する。たとえば、図34に示すように、収縮角パイプ172の四方に隣接する4つの角パイプ171のセル内にバックアップ材210を挿入する。このバックアップ材210の外部と角パイプ171の内部とは、隙間がない方がよい。ただし、バックアップ材210が角パイプ171内に挿入できなくなるので、所定のクリアランスを設けるようにする。また、バックアップ材210の熱膨張率が大きいときは、バックアップ材210内部にヒータを埋め込み、挿入後に通電を行うことによって、バックアップ材210とバスケット171との間の間隙をなくすようにしてもよい。なお、対向するバックアップ材210の端部間を互いに結合させる部材、たとえば押さえ板をボルト締めするようにして、収縮角パイプの拡管を一層、矩形に近づけることができる。また、バックアップ材210の断面形状を角パイプ171の断面形状に比して一部小さくし、収縮角パイプ172の半径方向に沿ってバックアップ材210と角パイプ171との間に隙間を設け、この隙間をボルト締め等で外側から収縮角パイプ172方向に押圧することによって、収縮角パイプ172の周囲の角パイプ171を固定し、これによって収縮角パイプ172の拡管を一層、矩形に近づけるようにしてもよい。
【0098】
この実施の形態10によれば、拡管装置によって収縮角パイプ172全体を拡管し、キャビティへのバスケット挿入を容易にするとともに、熱伝導性および核燃料集合体の保持を確実に行うことができる。挿入側開口部を拡管治具200によって拡管するようにしているので、核燃料集合体の挿入を確実に行うことができる。また、バックアップ材を用いることによって収縮角パイプ172以外の角パイプ171の塑性変形が防止され、角パイプ171の極端な変形をなくし、角パイプ間の密な配置を確実にできる。
【0099】
なお、上述した実施の形態1〜9は、基本的にPWR用のキャスク内のバスケットに用いられるものであるが、実施の形態10は、PWR用のバスケットに限らず、BWR用のバスケットにも適用できる。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかるバスケット(請求項1)によれば、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末がB量で1.5重量%以上、9重量%以下添加されたアルミニウム複合材またはアルミニウム合金を押出加工によって成形して外部壁面の長手方向にあり溝を有した中性子吸収成分を含む角パイプを形成し、前記使用済核燃料集合体が挿入可能な矩形の内部断面形状をもつ前記角パイプをキャビティ内に複数挿入し、各外部壁面を相互に隣接させた密な接触状態とすることで前記あり溝の結合によって生成される切り欠き部分のV字突起を有して冠水時にウォーターゾーンとなる空隙部を形成し、PWR用のバスケット構造となるようにしているので、使用済核燃料集合体の冷却期間において空隙部を用いて中性子の減速を有効に行うことができるとともに、あり溝の結合によって生じた空隙部は、テーパ状となり、このテーパ状の突起部分を有効利用して各バスケットをクランプする機構を配置することが可能であり、これによって各バスケットの結合を密にすることができ、熱伝導性およびバスケット強度を高めることができるという効果を奏する。
【0101】
また、この発明にかかるバスケットの固定器具(請求項2)によれば、あり溝によって形成される角パイプ間の空隙部に固定器具を配置し、ボルトの回動によってくさび材を底板方向に移動し、この移動によって各クランプ部材が前記第1および第2のガイド機構によって切り欠き部分側にそれぞれ双方向にガイドされ、対向する角パイプをクランプし、この角パイプバスケット間を密に接合できるようにしているので、簡易な構成によってバスケットに要求される十分な熱伝導性を満足させることができるという効果を奏する。
【0102】
また、この発明にかかるバスケットの固定器具(請求項3)によれば、ドライバによって、ボルトをねじ回し、これによって、角パイプのクランプを行えるようにしているので、この角パイプに対するクランプを容易に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である角パイプを隣接配置したバスケットを示す部分断面図である。
【図2】 図1に示した角パイプを示す斜視図である。
【図3】 図1に示したバスケットの製造方法を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1である固定器具の構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1である固定器具とドライバとの関係を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態である固定器具による角パイプに対するクランプ動作を説明する図である。
【図7】 この発明の実施の形態2であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態3であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図10】 図9に示したバスケットを示す部分拡大図である。
【図11】 この発明の実施の形態3における第1の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態3における第2の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態3における第3の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態4であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態4の変形例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態5であるバスケットを構成する板状部材を示す平面図である。
【図17】 図16に示した板状部材を組み合わせた状態を示す図である。
【図18】 図17に示した係合状態を示すA−A線断面図である。
【図19】 この発明の実施の形態6であるバスケットを構成する板状部材の平面図であり、塑性変形による形状変化前後の状態を示す図である。
【図20】 この発明の実施の形態7であるバスケットの結合状態を示す一部平面図である。
【図21】 この発明の実施の形態7の第1の変形例であるバスケットの結合状態を示す一部平面図である。
【図22】 この発明の実施の形態7の第2の変形例であるバスケットの結合状態を示す一部平面図である。
【図23】 この発明の実施の形態7の第3の変形例であるバスケットの結合状態を示す一部平面図である。
【図24】 この発明の実施の形態8であるバスケットを構成する板状部材と結合部材を示す平面図である。
【図25】 図24に示した板状部材と結合部材とを組み合わせた状態を示す図である。
【図26】 この発明の実施の形態9であるバスケットを構成する板状部材と結合部材の塑性変形前後の結合状態を示す図である。
【図27】 収縮バスケットの断面形状を示す図である。
【図28】 収縮バスケットの配置位置を示す図である。
【図29】 拡管装置の拡管部の概要構成を示す図である。
【図30】 拡管部の詳細構成および拡管装置の全体構成を示す図である。
【図31】 核燃料集合体と拡管バスケットとの関係を示す図である。
【図32】 拡管治具の配置を示す斜視図である。
【図33】 拡管治具の配置を示す断面図である。
【図34】 収縮バスケットとバックアップ材との関係を示す図である。
【図35】 従来のキャスクの一例を示す斜視図である。
【図36】 図35に示したキャスクを示す軸方向断面図である。
【図37】 従来におけるPWR用のキャスクを示す軸方向断面図である。
【図38】 従来におけるPWR用のバスケットの組立の一例を示す部分組立斜視図である。
【図39】 従来におけるPWR用のキャスクに用いられるバスケットの他の部分を示す組立構成図である。
【図40】 従来における他のPWR用のバスケットを示す部分平面図である。
【図41】 図40に示した他のPWR用のバスケットを示すB−B線断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51,61,71,81,180 核燃料集合体
2,12,22,171 角パイプ
3,13,23,33,43,53,63,73,83,93a,93b,103,113,123,133,143,153,163 空隙部
3a あり溝
4 ボルト
4a スリット
5 くさび
6 クランプ
7 底板
8,9 ガイド
10 固定治具
14 切り欠き部
15 突起部
20 ドライバ
20a 操作軸
20b ボルト回転金具
26 嵌合面
32,42,52,62,72,82,92a,92b,102,112,122,132,142,152,162 板状部材
36,46,56,66,76,86 結合部
37,47,57,67,77,87,107 係合面
46 垂直結合部
48 斜め結合部
94,95,154.155 テーパ部
96 テーパ面
101,161 流体受入穴
104,164 間隙部
105,165 塑性変形部
110,120,130,140,150,160 結合部材
172 収縮バスケット
173 拡管バスケット
181 トッププレート
182 エンドプレート
183 タイロッド
184 ゴム袋
185 ヒータ
186 昇圧装置
187 圧力指示計
188a 弁
188b リリーフ弁
189 電源
190 拡管部
200 拡管治具
201 ミニシリンダ
202,203 押し板
210 バックアップ材

Claims (3)

  1. キャスクのキャビティ内にPWR用の使用済核燃料集合体の収納を行うバスケットにおいて、
    AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末がB量で1.5重量%以上、9重量%以下添加されたアルミニウム複合材またはアルミニウム合金を押出加工によって成形して外部壁面の長手方向にあり溝を有した中性子吸収成分を含む角パイプを形成し、前記使用済核燃料集合体が挿入可能な矩形の内部断面形状をもつ前記角パイプをキャビティ内に複数挿入し、各外部壁面を相互に隣接させた密な接触状態とすることで前記あり溝の結合によって生成される切欠部分のV字突起を有して冠水時にウォーターゾーンとなる空隙部を形成することを特徴とするバスケット。
  2. キャスクのキャビティ内に、中性子吸収能を有し、外部壁面の長手方向にあり溝を有した複数の角パイプを隣接配置して格子状セルを構成するように前記角パイプを相互にクランプするバスケットの固定器具において、
    ボルトと、
    中央部において前記ボルトが螺合し、上面両側部に前記角パイプの切り欠き部分方向にガイドする第1のガイド機構を有する底板と、
    前記ボルトの頂部と前記底板との間に介在し、前記ボルトが貫通して前記底板方向に凸のくさび形状を有するとともに、前記切り欠き部分方向の側面にそれぞれ第2のガイド機構を有するくさび部材と、
    前記第1のガイド機構に嵌合するとともに、一端で前記第2のガイド機構に嵌合し、他端に双方の切り欠き部分を押し広げるV字型クランプ溝を有するクランプ部材と、
    を備え、
    あり溝によって形成される前記角パイプ間の空隙部に当該固定器具を配置し、前記ボルトの回動によって前記くさび材を底板方向に移動し、この移動によって各クランプ部材が前記第1および第2のガイド機構によって切り欠き部分側にそれぞれ双方向にガイドされ、対向する前記角パイプをクランプすることを特徴とするバスケットの固定器具。
  3. 前記ボルトは、その頂部にスリットを有し、前記スリットに挿入して前記ボルトをねじ回すドライバをさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載のバスケットの固定器具。
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