JP2001166089A - バスケット、その固定器具およびその挿入装置並びにその挿入方法 - Google Patents

バスケット、その固定器具およびその挿入装置並びにその挿入方法

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JP2001166089A
JP2001166089A JP35228299A JP35228299A JP2001166089A JP 2001166089 A JP2001166089 A JP 2001166089A JP 35228299 A JP35228299 A JP 35228299A JP 35228299 A JP35228299 A JP 35228299A JP 2001166089 A JP2001166089 A JP 2001166089A
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寿浩 松岡
Masanari Osono
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弘一 上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PWR用の使用済み核燃料集合体を確実に保
持できる強度を有したバスケット構造をもち、簡易な構
成で伝熱性と未臨界性とを担保すること。 【解決手段】 使用済み核燃料集合体1が挿入可能な矩
形の内部断面形状をもつとともに、外部壁面の長手方向
にあり溝3aを有した中性子吸収材を含む角パイプ状の
バスケット2をキャビティ内に挿入し、各外部壁面を相
互に隣接させた状態において、あり溝3aの結合によっ
て空隙部3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃焼を終えた使
用済核燃料集合体を収納、運搬、貯蔵するキャスクを構
成するバスケット、バスケットの固定器具およびバスケ
ットの挿入装置並びにバスケットの挿入方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】原子炉内で所定の燃焼を終え使用できな
くなった核燃料集合体を、使用済核燃料という。使用済
核燃料は、崩壊熱によって発熱しており、また高レベル
放射性物質を多量に含んでいるので、所定の減衰に達す
るまでの期間、原子力発電所内のプールで冷却される。
その後、遮蔽容器であるキャスクに収納され、トラック
や船舶等で再処理施設に搬送、貯蔵される。使用済核燃
料集合体をキャスク内に収容するにあたっては、バスケ
ットと称する格子状断面を有する保持要素を用いる。こ
の使用済核燃料集合体は、バスケットに形成した複数の
収納空間であるセルに1体ずつ挿入され、これによっ
て、輸送中や保管中の振動などに対する適切な保持力を
確保している。
【0003】このようなキャスクの従来例としては、
「原子力eye」(平成10年4月1日発行:日刊工業
出版プロダクション)や特開昭62−242725号公
報などにて様々な種類のものが開示されている。
【0004】図35は、キャスクの一例を示す斜視図で
ある。図36は、図35に示したキャスクの軸方向断面
図である。キャスク300は、筒形状の胴本体301
と、胴本体301の外周に設けた中性子遮蔽体であるレ
ジン302と、その外筒303、底部304および蓋部
305から構成されている。胴本体301および底部3
04は、γ線遮蔽体である炭素鋼製の鍛造品である。ま
た、蓋部305は、ステンレス製等の一次蓋306およ
び二次蓋307からなる。胴本体301と底部304
は、突き合わせ溶接によって結合してある。一次蓋30
6および二次蓋307は、胴本体301に対してステン
レス製等のボルトによって固定されている。蓋部305
と胴本体301との間には、金属製のOリングが介在
し、内部の気密を保持している。
【0005】胴本体301と外筒303との間には、熱
伝導を行う複数の内部フィン308が設けられている。
内部フィン308は、熱伝導効率を高めるため、その材
料には銅を用いる。レジン302は、この内部フィン3
08によって形成される空間に流動状態で注入され、熱
硬化反応等で固化形成する。バスケット309は、複数
の角パイプ310を図36に示すように束状に集合させ
た構造であり、胴本体301のキャビティ311内に緩
やかな拘束状態で挿入してある。
【0006】角パイプ310は、挿入した使用済核燃料
集合体が臨界に達しないように中性子吸収材(ホウ素:
B)を混合したアルミニウム合金からなる。なお、キャ
スク本体312の両側には、キャスク300を吊り下げ
るためのトラニオン313が設けられている(一方のみ
を図示)。また、キャスク本体312の両端部には、内
部に緩衝材として木材などを組み込んだ緩衝体314が
取り付けられている(一方のみを図示)。なお、315
は使用済核燃料集合体が収容されるセルである。
【0007】ところで、軽水型原子力発電には、沸騰水
型原子力発電(BWR:boiling water reactor)と、
加圧水型原子力発電(PWR:pressurized water reac
tor)とがある。上述したキャスク300は、主とし
て、沸騰水型原子力発電(BWR:boiling water reac
tor)に用いられた使用済核燃料集合体を収容するキャ
スクである。BWR用の核燃料集合体は、図37に示す
構成をもつ。
【0008】図37は、PWR用のキャスクの軸方向断
面図である。図37において、PWR用のキャスク40
0のキャビティ411内には、半径方向に延びるプレー
ト417を交互に組み合わせて断面が矩形状のセル41
5を形成したバスケット409を有する。各プレート4
17は、BWR用の角パイプ310と同様に、中性子吸
収材であるB(ホウ素)を混合したアルミニウム合金に
よって構成される。ただし、各プレート417は、冷却
水流路416の貫通孔、いわゆるウォーターゾーンを有
しており、冠水時には、各バスケット409内およびこ
の貫通孔に水を満たすことで、中性子の減速を行い、プ
レート417およびレジン402による中性子吸収を効
率的に行うようにしている。なお、各バスケット409
内およびこの冷却水流路416に満たされた水は、所定
の冷却期間経過後、水抜きが行われ、乾燥される。
【0009】冷却水流路416を設けたのは、PWR用
の核燃料集合体のウラン濃縮度が、BWR用の核燃料集
合体に比して高いこと、およびPWR用の核燃料集合体
のウラン装荷量も多く、核燃料集合体の中性子吸収断面
積も大きいため、核燃料集合体を配列した体系の反応度
が高くなるためである。ここで、図37に示す距離dd
は、使用済核燃料集合体が未臨界となることを担保する
距離であり、PWR用の距離ddは、BWR用の距離に
比して大きな距離を持たせる必要がある。また、各セル
415の配置が格子状でなく、位置ずれをしているの
は、BWRの使用済核燃料集合体に比してその集合体断
面積が大きいPWR用の使用済核燃料集合体を効率的に
キャビティ411に配置するためである。
【0010】図38は、PWR用のバスケットの組立の
一例を示す部分組立斜視図である。図38に示すPWR
用のバスケットでは、切り欠き部502を有したH型プ
レート501を用い、この切り欠き部502を縦横相互
に組み合わせることによってバスケットを形成するもの
がある。この場合、流路503には、キャスクへの燃料
取出や装荷の際の冠水時に、中性子減速材としての水が
満たされる。なお、このH型プレート501は、B(ホ
ウ素)等の中性子吸収材を混合したAl合金によって形
成される。
【0011】さらに、図39は、PWR用のキャスクに
用いられるバスケットの他の部分組立構成図である。図
39に示すバスケットは、H型プレート601の切り欠
き部602に係合によって組み立てられるが、切り欠き
部602の係合のみでは、各H型プレートの上部および
下部に位置するH型プレートとの位置ずれが生じ、強度
上も弱いため、各係合部に貫通する支持棒604を介在
させ、全てのH型プレート601の位置ずれが生じない
ようにしている。
【0012】また、図40は、他のPWR用のバスケッ
トの部分平面図を示す。図41は、図40に示した他の
PWR用のバスケットのB−B線断面図を示す。図40
および図41において、バスケット702は、角パイプ
によって構成される。バスケット702の内部は、PW
R用の使用済核燃料集合体が挿入される空間であるセル
701を形成している。支持板703は、バスケット7
02に垂直な平面に広がる平板であり、バスケット70
2が挿入される貫通孔を有し、キャビティの断面形状を
有し、バスケット702を保持する。支持板703とバ
スケット702の外部壁面とによって形成される空間
は、ウォーターゾーン704を形成する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のPWR用キャスクにおけるバスケット構造は、
H型プレート501,601を格子状に組み合わせてい
るため、形成されたバスケット構造の強度が弱く、必要
な強度を得るためには、部材の板厚が厚くなり、構造材
が重くなるという問題点があった。
【0014】また、H型プレート501,601を格子
状に組み合わせて形成する作業は、多大な時間と労力と
がかかるという問題点があった。
【0015】一方、角パイプを用いた従来のPWR用の
バスケット構造は、支持板703によって支持するが、
この支持板703と各バスケット702とを個別に溶接
する必要があり、バスケットを形成する作業に多大な時
間と労力とがかかるという問題点があった。
【0016】また、BWR用のバスケットに用いる角パ
イプの構造は、簡単な構造であるため、容易に角パイプ
を形成することができるが、PWR用に角パイプと角パ
イプとの間にウォーターゾーンを持たせるための部材を
角パイプと一緒に組み立てる必要があり、組立作業に多
大な時間と労力とがかかるという問題点もあった。
【0017】さらに、角パイプによってバスケットを形
成する場合、各角パイプは、キャビネット内で密に配置
して、崩壊熱の熱伝導性を高める必要があるために、角
パイプを高精度に製作するが、各角パイプには製造誤差
を含む。この結果、全ての角パイプをキャビネット内に
挿入できないこともあり、角パイプの挿入組合せを変え
たりして、挿入を何度も繰り返す作業を行う場合が生
じ、バスケットの形成に多大な時間と労力がかかるとと
もに、角パイプの挿入時に変形したり、あるいは角パイ
プ間に想定以上の隙間が生じ、熱伝導性が悪くなるとい
う問題点があった。
【0018】この発明は上記に鑑みてなされたもので、
PWR用の使用済核燃料集合体を確実に保持できる強度
を有したバスケット構造をもち、簡易な構成で伝熱性と
未臨界性とを担保することができるバスケット、このバ
スケットの固定に用いる固定器具、このバスケットの挿
入装置、およびこのバスケットの挿入方法を提供するこ
とを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかるバスケットは、外周に中性子遮蔽
体を有し、かつγ線の遮蔽を行う胴本体のキャビティ内
に、中性子吸収能と熱伝導性とを持たせて使用済核燃料
集合体の収納を行うバスケットにおいて、前記使用済核
燃料集合体が挿入可能な矩形の内部断面形状をもつとと
もに外部壁面の長手方向に、あり溝を有した中性子吸収
成分を含む角パイプをキャビティ内に挿入し、各外部壁
面を相互に隣接させた状態において前記あり溝の結合に
よって空隙部(ウォーターゾーン)を形成することを特
徴とする。
【0020】この発明によれば、角パイプが、使用済核
燃料集合体が挿入可能な矩形の内部断面形状をもつとと
もに外部壁面の長手方向に、あり溝を有した中性子吸収
成分を含み、この角パイプをキャビティ内に挿入し、各
外部壁面を相互に隣接させた状態において前記あり溝の
結合によって空隙部を形成し、PWR用のバスケット構
造となるようにしている。
【0021】また、請求項2にかかるバスケットの固定
器具は、外周に中性子遮蔽体を有し、かつγ線の遮蔽を
行う胴本体のキャビティ内に、中性子吸収能を有し、外
部壁面の長手方向に、あり溝を有した複数の角パイプに
よって格子状セルを構成するバスケットを相互にクラン
プして固定するバスケットの固定器具において、ボルト
と、中央部において前記ボルトが螺合し、前記バスケッ
トの切り欠き部分方向にガイドする第1のガイド機構を
有する底板と、前記ボルトの頂部と前記底板との間に介
在し、前記ボルトが貫通して前記底板方向に凸のくさび
形状を有するとともに、前記切り欠き部分方向の側面に
それぞれ第2のガイド機構を有するくさび部材と、前記
第1のガイド機構に嵌合するとともに、一端で前記第2
のガイド機構に嵌合し、他端に双方の切り欠き部分を押
し広げるV字型クランプ溝を有するクランプ部材とを備
え、あり溝によって形成されるバスケット間の空隙部に
当該固定器具を配置し、前記ボルトの回動によって前記
くさび材を底板方向に移動し、この移動によって各クラ
ンプ部材が前記第1および第2のガイド機構によって切
り欠き部分側にそれぞれ双方向にガイドされ、対向する
バスケットをクランプすることを特徴とする。
【0022】この発明によれば、あり溝によって形成さ
れるバスケット間の空隙部に固定器具を配置し、ボルト
の回動によってくさび材を底板方向に移動し、この移動
によって各クランプ部材が前記第1および第2のガイド
機構によって切り欠き部分側にそれぞれ双方向にガイド
され、対向するバスケットをクランプし、バスケット間
を密に接合できるようにしている。
【0023】また、請求項3にかかるバスケットの固定
器具は、上記の発明において、前記ボルトは、その頂部
にスリットを有し、前記スリットに挿入して前記ボルト
をねじ回すドライバをさらに備えたことを特徴とする。
【0024】この発明によれば、ドライバによって、ボ
ルトをねじ回し、これによって、バスケットのクランプ
を行えるようにしている。
【0025】また、請求項4にかかるバスケットは、外
周に中性子遮蔽体を有し、かつγ線の遮蔽を行う胴本体
のキャビティ内に、中性子吸収能と熱伝導性とを持たせ
て使用済核燃料集合体の収納を行うバスケットにおい
て、前記使用済核燃料集合体が挿入可能な内部断面形状
をもつとともに各外部壁面の長手方向に複数の溝部を有
した中性子吸収成分を含む角パイプをキャビティ内に挿
入し、各外部壁面を相互に隣接させた状態において前記
複数の溝部の結合によって空隙部を形成することを特徴
とする。
【0026】この発明によれば、角パイプが、使用済核
燃料集合体が挿入可能な内部断面形状をもつとともに外
部壁面の長手方向に複数の溝部を有した中性子吸収成分
を含み、この角パイプをキャビティ内に挿入し、各外部
壁面を相互に隣接させた状態において前記溝部の結合に
よって複数の空隙部を形成し、PWR用のバスケット構
造となるようにしている。
【0027】また、請求項5にかかるバスケットは、上
記の発明において、前記角パイプの外部壁面であって、
前記複数の溝部以外の部分の断面形状は、凹凸形状であ
り、各角パイプの隣接時にそれぞれ対応して係合する形
状であることを特徴とする。
【0028】この発明によれば、複数の溝部以外の外部
壁面は、凹凸形状であって各角パイプ間がそれぞれ対応
して係合する形状となっている。
【0029】また、請求項6にかかるバスケットは、外
周に中性子遮蔽体を有し、かつγ線の遮蔽を行う胴本体
のキャビティ内に、中性子吸収能と熱伝導性とを持たせ
て使用済核燃料集合体の収納を行うバスケットにおい
て、両短辺端面を貫通する複数の貫通孔を有する複数の
板状部材の長辺端面を互いに係合させ、前記使用済核燃
料集合体が挿入可能な矩形断面形状をもつ複数の格子状
セルを形成することを特徴とする。
【0030】この発明によれば、両短辺端面を貫通する
複数の貫通孔を有する複数の板状部材の長辺端面を互い
に係合させることによって、使用済核燃料集合体が挿入
可能な矩形断面形状をもつ複数の格子状セルを形成する
バスケット構造となるようにしている。
【0031】また、請求項7にかかるバスケットは、上
記の発明において、各前記板状部材の各係合断面形状
は、係合断面形状の中心を軸に90度単位の回転対称形
状に4分割した形状であることを特徴とする。
【0032】この発明によれば、各板状部材の各係合断
面形状は、係合断面形状の中心を軸に90度単位の回転
対称形状に4分割した形状として、全ての板状部材を同
一形状部材としている。
【0033】また、請求項8にかかるバスケットは、上
記の発明において、各前記板状部材の各係合断面形状
は、各前記板状部材の係合を互いに拘束する先太りの突
起形状を有することを特徴とする。
【0034】この発明によれば、各板状部材の各係合断
面形状は、各板状部材の係合を互いに拘束する先太りの
突起形状をもち、この突起形状によって各板状部材を強
固に結合するようにしている。
【0035】また、請求項9にかかるバスケットは、上
記の発明において、前記板状部材は、長辺端部形状が異
なる2種の板状部材を有し、該2種の板状部材は、長辺
端部の長手方向に沿って互いに係合するテーパ形状を有
することを特徴とする。
【0036】この発明によれば、板状部材は、長辺端部
形状が異なる2種の板状部材からなり、各2種の板状部
材は、長辺端部の長手方向に沿って互いに係合するテー
パ形状によって密に結合されるようにしている。
【0037】また、請求項10にかかるバスケットは、
上記の発明において、各前記板状部材は、各板状部材の
係合面近傍であって、一短辺端面から長手方向に沿って
他短辺端面近傍に至るまで空けられ、高圧流体が注入さ
れる流体受入穴を有し、当該流体受入穴の近傍の係合面
に間隙部を形成することを特徴とする。
【0038】この発明によれば、各板状部材の係合面近
傍に高圧流体が注入される流体受入穴が設けられ、この
流体受入穴に高圧流体を注入すると、流体受入穴近傍が
塑性変形し、流体受入穴の近傍の係合面に設けられた間
隙部を埋め込み、この埋め込みによって、板状部材間を
拘束した結合が強固に行われるようにしている。
【0039】また、請求項11にかかるバスケットは、
外周に中性子遮蔽体を有し、かつγ線の遮蔽を行う胴本
体のキャビティ内に、中性子吸収能と熱伝導性とを持た
せて使用済核燃料集合体の収納を行うバスケットにおい
て、両短辺端面を貫通する複数の貫通孔を有し、格子状
に組み合わせて前記使用済核燃料集合体が挿入可能な矩
形断面形状をもつ複数の格子状セルを形成する複数の板
状部材と、四方の各板状部材の長辺端部を係合して各板
状部材を結合する複数の結合部材とを備えたことを特徴
とする。
【0040】この発明によれば、結合部材と各板状部材
との係合によって結合部材と各板状部材とを拘束し、結
合部材を介して板状部材による格子状セルを強固に形成
するようにしている。
【0041】また、請求項12にかかるバスケットは、
上記の発明において、前記板状部材の各係合断面形状あ
るいは前記結合部材の各係合断面形状は、先太りの突起
形状を有することを特徴とする。
【0042】この発明によれば、板状部材の各係合断面
形状あるいは結合部材の各係合断面形状を先太りの突起
形状として、板状部材間の係合あるいは板状部材と結合
部材との間の係合を拘束するようにしている。
【0043】また、請求項13にかかるバスケットは、
上記の発明において、前記板状部材は、少なくとも各板
状部材間で係合する係合面を有することを特徴とする。
【0044】この発明によれば、板状部材は、少なくと
も各板状部材間で係合する係合面を有するようにし、結
合部材を介するのみでなく、板状部材どうしでも係合さ
せて、さらにバスケット強度を強固にするようにしてい
る。
【0045】また、請求項14にかかるバスケットは、
上記の発明において、前記板状部材の長辺端部は、長手
方向に延びるテーパを形成する第1のテーパ部を有し、
前記結合部材は、前記第1のテーパ部に対応して係合す
るテーパを形成する第2のテーパ部を有することを特徴
とする。
【0046】この発明によれば、板状部材の長辺端部が
有する第1のテーパ部によるテーパ形状と、結合部材の
第2のテーパ部によるテーパ形状とが互いに対応して係
合するようにし、板状部材と結合部材との結合を強固に
するようにしている。
【0047】また、請求項15にかかるバスケットは、
上記の発明において、前記結合部材は、各板状部材との
係合面近傍であって、一端面から長手方向に沿って他端
面近傍に至るまで空けられ、高圧流体が注入される流体
受入穴を有し、当該流体受入穴の近傍の係合面に間隙部
を形成することを特徴とする。
【0048】この発明によれば、結合部材に設けられ、
各板状部材との係合面近傍に設けられた流体受入穴に高
圧流体が注入されると、流体受入穴近傍が塑性変形し、
流体受入穴近傍の係合面に設けられた間隙部を埋め込
み、この埋め込みによって結合部材と各板状部材との間
を拘束し、結合を強固にするようにしている。
【0049】また、請求項16にかかるバスケットは、
上記の発明において、前記角パイプ、前記板状部材、ま
たは前記結合部材は、押出加工によって成形され、Al
またはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつB(ボロ
ン)またはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合
材またはアルミニウム合金によって構成されることを特
徴とする。
【0050】この発明によれば、角パイプ、板状部材、
または結合部材は、押出加工によって成形され、Alま
たはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化
合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミ
ニウム合金によって構成されるようにし、中性子吸収能
を持たせ、あるいは塑性加工を容易にしている。
【0051】また、請求項17にかかるバスケットの挿
入装置は、外周に中性子遮蔽体を有し、かつγ線の遮蔽
を行う胴本体のキャビティ内に、中性子吸収能と熱伝導
性とを持たせて使用済核燃料集合体の収納を行う角パイ
プによるバスケットを前記キャビティ内に挿入する際、
前記角パイプを径方向に収縮した収縮角パイプを少なく
とも一つ挿入し、該収縮角パイプを径方向に拡開して複
数の角パイプを結合するバスケットの挿入装置におい
て、前記収縮角パイプの端部開口部を閉成するととも
に、一端部に高圧流体を流入させる貫通孔を有した閉成
部材と、前記収縮角パイプおよび前記閉成部材によって
画成された内部に挿入され、前記貫通孔を介して流入す
る高圧流体を伸縮可能に保持する流体保持部と、前記高
圧流体を前記流体保持部に流入する高圧流体供給手段と
を備えたことを特徴とする。
【0052】この発明によれば、閉成部材が、収縮角パ
イプの端部開口部を閉成し、収縮角パイプと閉成部材と
によって画成される内部空間を流体保持部によって形成
し、閉成部材の一端部に設けられた貫通孔を介し、高圧
流体供給手段から供給される高圧流体を当該内部空間に
注入すると、収縮角パイプが径方向に拡開し、収縮角パ
イプを核燃料集合体が挿入される形状に復させるととも
に、複数の角パイプの結合が密になるようにしている。
【0053】また、請求項18にかかるバスケットの挿
入装置は、上記の発明において、前記収縮角パイプの前
記使用済核燃料集合体の挿入側端部を拡開する拡開手段
をさらに備えたことを特徴とする。
【0054】この発明によれば、拡開手段が、収縮角パ
イプにおける使用済核燃料集合体の挿入側端部を拡開す
るようにし、拡開が十分に行えなかった挿入側端部を拡
開し、核燃料集合体の挿入が確実に行えるようにしてい
る。
【0055】また、請求項19にかかるバスケットの挿
入装置は、上記の発明において、前記閉成部材は、前記
流体保持部内部に加熱手段をさらに備えたことを特徴と
する。
【0056】この発明によれば、高圧流体による拡開が
十分に行うことができなかった場合に、加熱手段が、高
圧流体を加熱して加圧し、拡開を確実に行うようにして
いる。
【0057】また、請求項20にかかるバスケットの挿
入装置は、上記の発明において、前記収縮角パイプに隣
接する角パイプに、当該角パイプの内部形状をもつ柱状
部材であるバックアップ材をさらに備え、前記収縮角パ
イプの拡開時に前記バックアップ材を前記隣接する角パ
イプ内に挿入することを特徴とする。
【0058】この発明によれば、収縮角パイプに隣接す
る角パイプに、当該角パイプの内部形状をもつ柱状部材
であるバックアップ材を挿入して、収縮角パイプの拡開
時に、隣接する角パイプの塑性変形を防止し、角パイプ
の結合が正規に密になるようにしている。
【0059】また、請求項21にかかるバスケットの挿
入方法は、外周に中性子遮蔽体を有し、かつγ線の遮蔽
を行う胴本体のキャビティ内に、中性子吸収能と熱伝導
性とを持たせて使用済核燃料集合体の収納を行う角パイ
プによるバスケットを前記キャビティ内に挿入するバス
ケットの挿入方法において、前記角パイプを径方向に収
縮した収縮角パイプを挿入する空間を少なくとも一つ残
して複数の前記角パイプを前記キャビティ内に挿入する
第1の挿入工程と、前記収縮角パイプを前記キャビティ
内に挿入する第2の挿入工程と、前記収縮角パイプの内
部に高圧流体を流入して当該収縮角パイプを拡開する拡
開工程とを含むことを特徴とする。
【0060】この発明によれば、第1の挿入工程によっ
て、角パイプを径方向に収縮した収縮角パイプを挿入す
る空間を少なくとも一つ残して複数の前記角パイプをキ
ャビティ内に挿入し、第2の挿入工程によって、収縮角
パイプをキャビティ内に挿入し、拡開工程によって、収
縮角パイプの内部に高圧流体を流入して当該収縮角パイ
プを拡開するようにしている。
【0061】また、請求項22にかかるバスケットの挿
入方法は、上記の発明において、前記角パイプの内部形
状をもつ柱状部材であるバックアップ材を前記収縮角パ
イプに隣接する角パイプに挿入する第3の挿入工程をさ
らに含むことを特徴とする。
【0062】この発明によれば、第3の挿入工程によっ
て、角パイプの内部形状をもつ柱状部材であるバックア
ップ材を収縮角パイプに隣接する角パイプに挿入し、そ
の後、拡開工程を行うようにして、収縮角パイプの拡開
時に、隣接する角パイプの塑性変形を防止し、角パイプ
の結合が正規に密になるようにしている。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、この
発明にかかるバスケット、その固定器具およびその挿入
装置並びにその挿入方法の好適な実施の形態を詳細に説
明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定さ
れるものではない。
【0064】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1であるバスケットを隣接配置した状態の部分断
面図である。図2は、この発明の実施の形態1であるバ
スケットの斜視図である。図1および図2において、バ
スケット2は、押出加工によって成形された角パイプ状
のB(ボロン)−Al(アルミニウム)材によって構成
される。バスケット2の4つの外部側面には、長手方向
にあり溝3aが形成される。したがって、図1に示すよ
うに、各バスケット2を隣接配置すると、各バスケット
2間の長手方向側面には、空隙部3が形成される。ま
た、各バスケット2のコーナ部分では、切り欠き部分の
側面によって各バスケット2が密接に結合した状態を形
成する。なお、バスケット2内には、使用済の核燃料集
合体1が収納される。
【0065】図1に示した隣接配置の関係をもって、キ
ャスクのキャビティ内に各バスケット2が挿入される
が、この隣接配置の状態を保持するため、各バスケット
2間は、空隙部3を利用し、後述するバスケットの固定
器具を用いて密に固定される。
【0066】なお、バスケット2には、AlまたはAl
合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉
末を添加したAl複合材またはAl合金を用いるが、中
性子吸収材としては、ボロンの他にカドミウムを用いる
ことができる。
【0067】ここで、図3に示すフローチャートを参照
して、バスケット2の製造方法について説明する。ま
ず、アトマイズ法などの急冷凝固法によってAlまたは
Al合金粉末を作製する(ステップS101)ととも
に、BまたはB化合物の粉末を用意し(ステップS10
2)、これら両粒子をクロスロータリーミキサー等によ
って10〜20分間混合する(ステップS103)。
【0068】AlまたはAl合金には、純Al地金、A
l−Cu系Al合金、Al−Mg系Al合金、Al−M
g−Si系Al合金、Al−Zn−Mg系Al合金、A
l−Fe系Al合金などを用いることができる。また、
BまたはB化合物には、B4C、B23などを用いるこ
とができる。ここで、Alに対するボロンの添加量は、
1.5重量%以上、9重量%以下とするのが好ましい。
1.5重量%以下では十分な中性子吸収性能が得られ
ず、9重量%を超えると引っ張りに対する延びが低下す
るためである。
【0069】つぎに、混合粉末をラバーケース内に封入
し、CIP(Cold Isostatic Press)によって常温で全
方向から均一に高圧をかけ、粉末成形を行う(ステップ
S104)。CIPの成形条件は、成形圧力を100〜
200MPaとし、成形品の直径が600mm、長さ1
500mmになるようにする。CIPによって全方向か
ら均一に圧力を加えることによって、成形密度のばらつ
きが少ない高密度な成形品を得ることができる。
【0070】続いて、粉末成形品を缶に真空封入し、3
00℃まで昇温する(ステップS105)。この脱ガス
工程によって缶内のガス成分および水分を除去する。つ
ぎの工程では、真空脱ガスした成形品をHIP(Hot Is
ostatic Press)によって再形成する(ステップS10
6)。HIPの成形条件は、温度400℃〜450℃、
時間30sec、圧力6000tonとし、成形品の直
径が400mmになるようにする。続いて、缶を除去す
るために外削、端面削を施し(ステップS107)、ポ
ートホール押出機を用いてビレットを熱間押出しする
(ステップS108)。この場合の押出条件として、加
熱温度を500℃〜520℃、押出速度を5m/min
とする。なお、この条件は、Bの含有量によって適宜変
更する。また、上述した工程のうち、要求される品質に
合わせて、たとえばCIPを省略する等の工程の簡略化
を行うようにしてもよい。
【0071】つぎに、押出成形後、引張矯正を施す(ス
テップS109)とともに、非定常部および評価部を切
断し、図2に示した製品とする(ステップS110)。
【0072】なお、このバスケット2の他の製造方法と
して、本願出願人により平成11年5月27日付け
(「バスケット及びキャスク」)で既に出願済みのもの
があるから、そちらを参照して製造してもよい。
【0073】このバスケット2では、PWR用のバスケ
ットに必要なウォーターゾーンとしての空隙部3をバス
ケットの長手方向側面の密な接触によって形成できるの
で、キャビティの形状に容易に組み立てることができ
る。
【0074】つぎに、図4および図5を参照して、バス
ケットの固定器具およびドライバについて説明する。図
4は、固定器具10の構成を示す図であり、図4(a)
は、固定器具10の平面図であり、図4(b)は、固定
器具10の正面図であり、図4(c)は、固定器具10
の右側面図である。また、図5は、固定器具10とドラ
イバ20との関係を示す図であり、図5(a)は、ドラ
イバ20の正面図であり、図5(b)は、ドライバ20
の左側面図であり、図5(c)は、固定器具10の正面
図である。
【0075】図4に示す固定器具10は、図1に示した
空隙部3に配置され、各バスケット2をクランプして固
定する器具である。図4において、ボルト4は、くさび
5が有する貫通孔を介して底板7に螺合する。底板7
は、中央部においてボルト4と螺合し、上面両側部に長
手方向にガイドするガイド8を有する。二つのクランプ
6は、その底面において、それぞれ底板7のガイド8に
嵌合する、あり溝を有してガイド機構を構成するととも
に、内側側面にガイド9を有し、このガイド9に嵌合す
るくさび5の側面に有する、あり溝に対してガイド機構
を構成する。くさび5は、底板7側を凸とするくさび形
状を有する。
【0076】ボルト4の回動によってボルト4は上下運
動するが、ボルト4が下降すると、これに伴ってくさび
5も下降し、ガイド9のガイド機構によってクランプ6
は押し広げられる。一方、クランプ6は、底板7のガイ
ド8によるガイド機構によって押し広げられる方向がそ
れぞれ外側に向けられる。したがって、ボルト4の回転
によって、くさび5が下降し、クランプ6が外側に押し
広げられることになる。
【0077】図5において、ボルト4を回転させるため
ドライバ20は、操作軸20aとこの操作軸の軸方向に
結合したボルト回転金具20bとで構成される。ボルト
回転金具20bは、プロペラ状に加工されている。スリ
ット4aは、ボルト回転金具20bの先端が回転された
形状の切れ込みを有し、ドライバ20による回転操作を
容易にしている。
【0078】図6は、固定器具10によるバスケット2
に対するクランプ動作を示す図である。図6において、
固定器具10は、隣接配置されたバスケット2間に形成
される空隙部3に配置される。クランプ6の先端は、V
字形状をなし、バスケット2の切り欠き部分の突起に対
応した形状をもつため、ボルト4の回転によってクラン
プ6が押し広げられると、対向する空隙部3に配置され
た固定器具10のクランプ6の押し広がりに伴って、バ
スケット2a,2bとバスケット2c,2dとをクラン
プし、面Saが密に接合される。この場合、クランプ6
の先端は、切り欠き部分の突起に対応したV字形状であ
るため、バスケット2a,2bあるいはバスケット2
c,2dがずれることを防止し、一連の面Sbに対する
クランプが実行される。
【0079】同様にして、バスケット2a,2cおよび
バスケット2b,2dの間に形成される各空隙部3に配
置された固定器具10のクランプによって面Saも密に
接合されることなる。この結果、バスケット2a〜2d
は、切り欠き部分において密に結合され、バスケット間
における高い熱伝導性を保持できる。
【0080】なお、空隙部3は、特にPWR用のキャス
クの場合に軽水を満たすウォーターゾーンとして用いる
ことができる。PWRでは、ウランの濃縮度が高いた
め、未臨界に維持する際、軽水による中性子の減速を行
い、バスケットに含まれるボロンによる中性子の減衰、
吸収を効率よく行わせることができる。また、クランプ
6の両端のV字溝にさらに凹部を設け、これによって冠
水時の水抜けを容易にするとともに、あり溝とのなじみ
を良くするようにしてもよい。
【0081】この実施の形態1によれば、角パイプ状の
バスケット2の外部側面に、あり溝3aをもたせた形状
をもつバスケット2を隣接配置するという簡易な構成に
よって、中性子の減衰、吸収効果と、十分な熱伝導性を
得ることができるとともに、空隙部3をウォーターゾー
ンとして利用することもできる。また、この実施の形態
1によれば、あり溝によって生成される切り欠き部分の
突起形状を有効活用してバスケットをクランプしている
ので、簡易な構成によって隣接するバスケット2の結合
を確実に行うことができる。
【0082】(実施の形態2)つぎに、この発明の実施
の形態2について説明する。図7は、この発明の実施の
形態2であるバスケットの径方向断面の一部を示す図で
ある。図7において、バスケット12は、角パイプ状を
なし、バスケット12の外部側面どうしが互いに結合さ
れる。なお、各バスケット12の長手方向の長さは、同
一である。バスケット12には、使用済の核燃料集合体
11が挿入されて収納されるように、ある程度のクリア
ランスが設けられたセルを形成し、その断面形状は矩形
である。なお、バスケット12の内部断面形状は、矩形
に限らず、たとえば各種の多角形形状であってもよい
し、バスケット12の外部断面形状も、矩形に限らず、
各種の多角形形状であってもよい。
【0083】各バスケット12の外部側面には、複数の
切り欠き部14が形成される。この切り欠き部14は、
各バスケット12の外部側面どうしが隣接配置され、向
き合って結合されるので、空隙部13を形成する。この
空隙部13は、各バスケット12の外部側面に設けられ
た切り欠き部14に対応する個数分、形成される。図7
では、各外部側面の係合面において、二つの空隙部13
が形成されている。切り欠き部14以外の外部側面に
は、長手方向に延びる突起部15およびコーナー部分が
形成される。この突起部15およびコーナー部分は、各
バスケット12の結合時に係合し、熱伝導性を確保する
とともに、各バスケット12間の機械的強度を保持する
ことになる。特に、バスケット12が水平状態にある場
合、核燃料集合体11が、角パイプを形成する4面のう
ちの一つの面に荷重されるが、この場合に突起部15ど
うしの係合によって一層強度が増し、核燃料集合体11
を確実に保持することができる。
【0084】一方、バスケット12は、AlまたはAl
合金粉末に中性子吸収性能をもつB(ボロン)またはB
化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアル
ミニウム合金によって構成される。また、空隙部13お
よびバスケット12内には、使用済の核燃料集合体11
の冷却期間において、水が満たされ、核燃料集合体11
から放射される中性子を減速させ、バスケット12内に
添加されたBによる中性子吸収を効率的に行わせる。こ
れによって、核燃料集合体11間における未臨界を担保
するための距離を保持することができる。
【0085】つぎに、図8を参照して、この実施の形態
2の変形例について説明する。図8は、この発明の実施
の形態2の変形例であるバスケットの径方向断面の一部
を示す図である。図8に示すバスケット22は、図7に
示したバスケット12と同様に、角パイプ形状をなし、
バスケット22の外部側面どうしが互いに結合された状
態で、各外部側面間に複数の空隙部23を形成する。図
8に示すバスケット22が、図7に示したバスケット2
2と異なる点は、突起部25およびコーナー部分が結合
に互いに嵌合するように、その断面が凹凸形状となって
いる点である。この凹凸形状は、各バスケット22の結
合時にそれぞれ対応して嵌合する形状となっている。こ
の変形例によれば、さらに各バスケット22間の位置ず
れをなくすことができ、バスケット22の結合状態を一
層強くすることができる。
【0086】(実施の形態3)つぎに、この発明の実施
の形態3について説明する。上述した実施の形態1,2
では、いずれも角パイプ形状のバスケットを互いに係合
させてバスケット全体を形成するようにしていたが、こ
の実施の形態3では、板状部材を互いに係合させてバス
ケット全体を形成するようにしている。
【0087】図9は、この発明の実施の形態3であるバ
スケットの径方向断面の一部を示す図である。図9にお
いて、板状部材32は、その短辺端面を貫通する貫通孔
である空隙部33を複数有し、図9では、三つの空隙部
33を有する。板状部材32の両長辺端部は、断面が三
角であり、最端部が直角をなす。複数の板状部材32
は、両長辺端部を互いに90度の角度をもって密に係合
させることができ、この係合によって、核燃料集合体3
1が挿入されるセルを形成する。なお、キャスクの底板
には、各板状部材32の配置位置に対応した凹部が形成
されおり、この凹部に各板状部材32がはめ込まれるよ
うになっており、板状部材32を用いたバスケット組立
を容易に行えるようにしてもよい。
【0088】図10は、図9に示したバスケットの部分
拡大図である。図10において、板状部材32の両長辺
端部は、その断面が90度単位の回転対称形状であり、
係合面37を「×」状に形成して密に係合する。また、
ウォーターゾーンとしての空隙部33の形成に伴って、
結合部36が形成される。核燃料集合体31の垂直荷重
は、各板状部材32の上辺部34と下辺部35とによっ
て支持されるが、空隙部33の間の結合部36によって
上辺部34と下辺部35とが結合されて構造強度が増し
ているため、確実に核燃料集合体31を保持することが
できる。なお、板状部材32の厚さdは、核燃料集合体
31が未臨界となることを担保する距離である。
【0089】一方、板状部材32は、AlまたはAl合
金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末
を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金
によって構成される。また、空隙部33、および板状部
材32によって形成される格子状セル内には、使用済の
核燃料集合体31の冷却期間において、水が満たされ、
核燃料集合体31から放射される中性子を減速させ、板
状部材32内に添加されたBによる中性子吸収を効率的
に行わせる。これによって、核燃料集合体31間におけ
る未臨界を担保するための距離を保持することができ
る。
【0090】つぎに、この実施の形態3における第1の
変形例について説明する。図11は、この発明の実施の
形態3における第1の変形例であるバスケットの径方向
断面の一部を示す図である。図11に示した板状部材4
2は、板状部材32と同じ外部形状を有するが、空隙部
43の形状が異なる。すなわち、この第1の変形例で
は、空隙部33をさらに断面を斜めに二分割し、三角柱
の空隙部43としている。この結果、一つの板状部材に
対して倍の個数の空隙部43が形成されるとともに、結
合部36に対応する垂直結合部46に加えて、斜め結合
部48が新たに形成される。このため、実施の形態3の
板状部材32に比して、さらに強度の高い板状部材42
とすることができる。
【0091】つぎに、この実施の形態3における第2の
変形例について説明する。図12は、この発明の実施の
形態3における第2の変形例であるバスケットの径方向
断面の一部を示す図である。図12において、板状部材
52は、板状部材32と同様に三つの空隙部53を有す
るが、板状部材52の両長辺端部が、その断面を90度
単位の回転対称形状とし、係合面57を「卍」状に形成
して密に係合する点が、板状部材32と異なる。この
「卍」状の係合面57によって各板状部材52間の位置
ずれを小さくすることができる。
【0092】また、図13は、この発明の実施の形態3
における第3の変形例であるバスケットの径方向断面の
一部を示す図である。図13において、板状部材62
は、板状部材32と同様に三つの空隙部63を有する
が、板状部材62の両長短部が、その断面を90度単位
の回転対称形状とし、係合面67の内部を「卍」状に形
成するとともに、「卍」状の周囲を半円状に形成して密
に係合する点が、板状部材32と異なる。この係合面6
7の形状によって各板状部材62間の位置ずれをさらに
小さくすることができる。
【0093】この実施の形態3によれば、板状部材の両
長辺端部を係合させて組み合わせることによってバスケ
ットを形成するとともに、各板状部材に複数の空隙部を
設けるようにしているので、簡易な部材によってバスケ
ットを形成することができるとともに、空隙部間の結合
部によって板状部材の強度を増すことができる。また、
各板状部材の係合面の断面形状を「卍」状等の形状とす
ることによって各板状部材間の位置ずれを小さくするこ
とができる。
【0094】(実施の形態4)つぎに、この発明の実施
の形態4について説明する。上述した実施の形態3で
は、係合面の断面形状を90度単位の回転対称形状とし
て各板状部材を格子状に係合してバスケットを形成する
ようにしていたが、この実施の形態4では、さらに、各
板状部材が互いに位置ずれしないように拘束して係合さ
せるようにしている。
【0095】図14は、この発明の実施の形態4である
バスケットの径方向断面の一部を示す図である。図14
において、板状部材72は、その短辺端面を貫通する貫
通孔である空隙部73を複数有し、図14では、二つの
空隙部73を有する。板状部材72の両長辺端部は、係
合面77の断面形状を90度単位の回転対称形状にする
とともに、各板状部材72間の係合面77に、先太りの
断面形状を持たせるようにしている。この結果、各板状
部材72の両長辺端部は、確実に係合し、位置ずれもな
くなる。各板状部材72を格子状に係合させる場合、た
とえば4つの板状部材72のうちの三つの板状部材72
をまず係合させ、残る一つの板状部材72を長手方向
(軸方向)からスライドさせて挿入し、係合を完了させ
る。
【0096】この板状部材72は、実施の形態3と同様
に、空隙部73の形成に伴って、結合部76が形成され
る。核燃料集合体71の垂直荷重は、各板状部材72の
上辺部74と下辺部75とによって支持されるが、空隙
部73の間の結合部76によって上辺部74と下辺部7
5とが結合されて構造強度が増しているため、確実に核
燃料集合体71を保持することができる。
【0097】一方、板状部材72は、AlまたはAl合
金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末
を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金
によって構成される。また、空隙部73、および板状部
材72によって形成される格子状セル内には、使用済の
核燃料集合体71の冷却期間において、水が満たされ、
核燃料集合体71から放射される中性子を減速させ、板
状部材72内に添加されたBによる中性子吸収を効率的
に行わせる。これによって、核燃料集合体71間におけ
る未臨界を担保するための距離を保持することができ
る。
【0098】つぎに、この実施の形態4における変形例
について説明する。図15は、この発明の実施の形態4
における変形例であるバスケットの径方向断面の一部を
示す図である。図15に示した板状部材82は、板状部
材72と同様に、係合面87の断面形状を90度単位の
回転対称形状にするとともに、各板状部材82間の係合
面87に、先太りの断面形状を持たせるようにしている
が、先太りの断面形状が円形に近いため、各板状部材8
2の係合は、全て長手方向(軸方向)からスライドさせ
て係合させる必要がある。この結果、各板状部材82の
係合をさらに確実に行うことができ、各板状部材82間
の位置ずれを確実になくすことができる。
【0099】この実施の形態4によれば、板状部材の両
長辺端部を互いに拘束させた係合組合せを行うことによ
ってバスケットを形成するとともに、各板状部材に複数
の空隙部を設けるようにしているので、各板状部材間の
位置ずれを確実になくすことができるとともに、空隙部
間の結合部によって板状部材の強度を増すことができ
る。
【0100】(実施の形態5)つぎに、この発明の実施
の形態5について説明する。上述した実施の形態3,4
では、係合面の断面形状を90度単位の回転対称形状と
して各板状部材を格子状に係合してバスケットを形成す
るようにしていたが、この実施の形態5では、係合面を
長手方向のテーパ面として係合するようにしている。
【0101】図16は、この発明の実施の形態5である
バスケットを構成する板状部材の平面図である。この実
施の形態5では、2種類の板状部材を組み合わせてバス
ケットを構成する。図16(a)は、一つの板状部材9
2aの平面図であり、図16(b)は、他の板状部材9
2bの平面図である。板状部材92a,92bは、その
短辺端面を貫通する貫通孔である複数の空隙部93a,
93bをそれぞれ有する。板状部材92a,92bの長
辺端部は、その断面がそれぞれ対応して互いに拘束して
係合する形状となっているとともに、テーパ部94,9
5を有する。テーパ部94は、長手方向に沿い下方に向
かって先細りとなるテーパ形状をなし、テーパ部95
は、これに対応し、長手方向に沿い上方に向かって先細
りとなるテーパ形状をなす。ただし、テーパ部は必要に
応じて省略することもできる。
【0102】図17は、板状部材92a,92bを組み
合わせた状態を示す図である。図17に示すように、バ
スケットは、二つの板状部材92aと二つの板状部材9
2bとを用いて組み合わせる。板状部材92bの組合せ
によってバスケットの一面が形成され、これに直交する
バスケットの面が板状部材92aの組合せによって形成
される。組合せは、まず板状部材92bの長辺端部を当
接させた状態にし、この状態で板状部材92aを上部か
らスライドさせて挿入することによって格子状セルが完
成する。
【0103】図18は、係合状態を示すA−A線断面図
である。図18に示すように板状部材92aと板状部材
92bとの間には、テーパ部94,95との係合面であ
るテーパ面96が形成される。これにより、板状部材9
2aが板状部材92b間の結合を強固にするテーパとし
て機能するとともに、板状部材92a自体も強固に結合
されることになる。
【0104】この実施の形態5によれば、板状部材の長
辺端部に互いに係合するテーパ部を設けるようにしてい
るので、一層強固に結合したバスケットを構成すること
ができる。
【0105】(実施の形態6)つぎに、この発明の実施
の形態6について説明する。上述した実施の形態3,4
では、係合面の断面形状を90度単位の回転対称形状と
して各板状部材を格子状に係合してバスケットを形成す
るようにしていたが、この実施の形態6では、係合面の
塑性変形によって板状部材間の結合強度をさらに高めて
いる。
【0106】図19は、この発明の実施の形態6である
バスケットを構成する板状部材の平面図であり、塑性変
形による形状変化前後の状態を示す図である。図19
(a)は、塑性変形前における板状部材間の係合状態を
示し、図19(b)は、塑性変形後における板状部材間
の係合状態を示している。この板状部材102は、実施
の形態3〜5と同様に、複数の空隙部103を有する。
図19(a)に示すように、各板状部材102の長辺端
部の断面形状は、一部が凸部となり、90度単位で回転
対称形状であり、長辺端部どうしは、互いに係合され
る。係合面107間に間隙部104が形成されるととも
に、間隙部104の近傍に流体受入穴101を有する。
この流体受入穴101は、一短辺端部を開口とし、他短
辺端部側近傍に至るまで長手方向に沿って設けられてい
る。なお、他短辺端部側も開口とし、治具等で高圧流体
の注入時のみ、この他短辺端部側の開口を閉成するよう
にしてもよい。
【0107】流体受入穴101には、その後高圧流体が
注入され、間隙部104と流体受入穴101間の近傍を
塑性変形し、間隙部104を埋める形状となる。また、
流体受入穴101は、塑性変形によって断面が楕円形状
の流体受入穴101aとなる。この結果、間隙部104
が狭まり、板状部材102間を互いに拘束する係合面が
形成され、板状部材102は互いに密に結合されること
になる。なお、図19では、間隙部104がその断面形
状を三角形状としているが、当初から間隙部104側に
凸の形状を持たせるようにしてもよい。この形状の場合
は、板状部材102間を互いに拘束する形状であるた
め、板状部材102間の係合は、長手方向からスライド
させて行うことになる。
【0108】なお、板状部材101は、AlまたはAl
合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉
末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合
金によって構成される。この場合、アルミニウムは伸び
が大きいので塑性変形が容易であり、板状部材101と
して好適である。
【0109】この実施の形態6によれば、板状部材10
2に設けられた流体受入穴101に高圧流体を注入して
係合面107を塑性変形させ、これによって板状部材1
02間を互いに拘束し、結合強度を一層高めることがで
きる。
【0110】(実施の形態7)つぎに、この発明の実施
の形態7について説明する。上述した実施の形態3〜6
では、いずれも板状部材の長辺端部形状を用い、互いに
結合させてバスケットを構成するようにしていたが、こ
の実施の形態7では、新たに結合部材を用いて各板状部
材間を結合させるようにしている。
【0111】図20は、この発明の実施の形態7である
バスケットの結合状態を示す一部平面図である。図20
において、板状部材112は、実施の形態3〜6と同様
に、複数の空隙部113を有する。結合部材110は、
各板状部材112の長辺端部を拘束させて係合させる断
面形状を有する柱状部材である。板状部材112の長辺
端部は、結合部材110の形状に対応した形状を有し、
結合部材110の断面形状が先太り形状となる一部円柱
状の突起部が挿入される形状となっている。また、結合
部材110の一部円柱状の突起部以外の係合面は、隣接
する板状部材112と互いに係合するようになってい
る。
【0112】図20に示すバスケット形状を構成する場
合、板状部材112をまず係合させ、その後、結合部材
110を上部から挿入することによって、各板状部材1
12間の係合を強固にする。なお、図20では、結合部
材110側に先太りの突起部を設けるようにしていた
が、逆に、板状部材112側に先太りの突起部を設ける
ようにしてもよい。
【0113】図21〜図23は、この発明の実施の形態
7の第1の変形例から第3の変形例であるバスケットの
結合状態を示す一部平面図である。図20に示した結合
部材110の断面形状は、円形の先太り形状であった
が、図21〜図23に示す結合部材120,130,1
40の断面形状は、台形の先太り形状としている。ま
た、図22に示す結合部材130の断面形状は、図21
に示した結合部材120の断面形状を全体に縮小した形
状としている。また、図23に示す結合部材140の断
面形状は、図21に示した結合部材120の断面形状に
おける台形の高さを低くした形状としている。結合部材
110〜140のいずれも、その断面形状を先太りとし
ている点で共通する。
【0114】この実施の形態7によれば、断面形状が先
太り形状をもつ突起部を有した結合部材を新たに設け
て、各板状部材の係合を拘束するようにしているので、
板状部材の形状を複雑にしなくても、簡易な構成によっ
て板状部材間の結合強度を高めることができる。
【0115】(実施の形態8)つぎに、この発明の実施
の形態8について説明する。上述した実施の形態7で
は、結合部材を用いて各板状部材間の結合を行うように
していたが、この実施の形態8では、さらに実施の形態
5に対応させて、係合面をテーパ面としている。ただ
し、テーパ部は必要に応じて省略してもよい。
【0116】図24は、この発明の実施の形態8である
バスケットを構成する板状部材と結合部材の平面図であ
る。図24(a)は、板状部材152の平面図を示し、
図24(b)は、結合部材150の平面図である。板状
部材152は、実施の形態3〜7と同様に、複数の空隙
部153を有する。板状部材152は、長辺端部が結合
部材150に対応する形状を有し、上部側を先細りとす
るテーパ部154を有する。一方、結合部材150は、
板状部材152の長辺端部を拘束して係合させるため
に、断面形状が先太り形状となる突起部を四方に有する
とともに、テーパ部154に係合するテーパ部155を
有する。
【0117】板状部材152および結合部材150を用
いて、図25に示すバスケット形状を構成する。この場
合、板状部材152をまず格子状に係合させ、その後、
係合部分に結合部材150を上部から挿入することによ
って、各板状部材112間の係合を強固にする。ここ
で、テーパ部154,155のテーパ面が係合すること
になる。なお、テーパ面が逆になるように板状部材15
2と結合部材150とのテーパ部154,155を形成
するようにしてもよい。この場合、結合部材150間に
板状部材152を挿入してバスケットを形成することに
なる。
【0118】この実施の形態8によれば、断面形状が先
太り形状をもつ突起部とテーパ部とを有した結合部材を
新たに設け、この結合部材のテーパ部と板状部材のテー
パ部とをテーパ面によって結合するようにしているの
で、板状部材間の結合強度を高めることができる。ただ
し、テーパ部154,155は必要に応じて省略しても
よい。
【0119】(実施の形態9)つぎに、この発明の実施
の形態9について説明する。上述した実施の形態7,8
では、結合部材を用いて各板状部材間の結合を行うよう
にしていたが、この実施の形態8では、さらに実施の形
態6に対応させて、結合部材に流体受入穴を設け、この
流体受入穴に高圧流体を注入することによって各板状部
材間の結合を行うようにしている。
【0120】図26は、この発明の実施の形態9である
バスケットを構成する板状部材と結合部材の塑性変形前
後の結合状態を示す図である。図26(a)は、塑性変
形前の結合状態を示し、図26(b)は、塑性変形後の
結合状態を示す図である。結合部材160は、隣接する
板状部材162の係合面に対応して延びるスター状の断
面形状をなし、先太り突起形状を有する。板状部材16
2は、突起形状の間の凹部形状に係合される。結合部材
160の突起形状部分には、高圧流体が注入される流体
受入穴161が長手方向に沿って形成される。この流体
受入穴161は、一短辺端部を開口とし、他短辺端部側
近傍に至るまで長手方向に沿って設けられている。な
お、他短辺端部側も開口とし、治具等で高圧流体の注入
時のみ、この他短辺端部側の開口を閉成するようにして
もよい。
【0121】また、結合部材160は、流体受入穴16
1の近傍の両係合面に、この係合面に垂直な方向に延び
る半円突起形状を有する。一方、板状部材162の長辺
端部であって、結合部材160の半円突起形状に対応し
た凹部形状をなし、半円突起形状と凹部形状との間に間
隙部164を形成する。
【0122】この状態において、流体受入穴161の開
口部から高圧流体を注入すると、流体受入穴161の拡
開によって流体受入穴161の近傍が間隙部165を狭
めるように塑性変形し、流体受入穴161は、楕円形状
の流体受入穴161aとなる。この結果、結合部材16
0と板状部材162とが互いに拘束された状態で強固に
結合される。なお、板状部材161および結合部材16
0は、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能をもつ
BまたはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材
またはアルミニウム合金によって構成される。この場
合、アルミニウムは伸びが大きいので塑性変形が容易で
あり、板状部材162および結合部材160として好適
である。
【0123】この実施の形態9によれば、結合部材16
0を用いて板状部材162を結合する際、結合部材16
0に設けられた流体受入穴161に高圧流体を注入して
塑性変形させ、これによって板状部材162と結合部材
160とを互いに拘束することができる。
【0124】なお、上述した実施の形態3〜9において
示した板状部材の長辺端部形状および結合部材の形状
は、4つの板状部材を結合する全ての方向に同じ形状と
するようにしたが、各結合部位毎に異なる形状を適宜組
み合わせるようにしてもよい。たとえば、実施の形態7
で示した図20の板状部材112を図上、上下方向に用
い、図22の板状部材132を図上、左右方向に用い、
結合部材として図上、上下方向には結合部材110の形
状にし、左右方向には結合部材130の形状にした結合
部材を新たに形成すればよい。
【0125】(実施の形態10)つぎに、この発明の実
施の形態10について説明する。キャスクのキャビティ
内に角パイプ状のバスケットを挿入してバスケット全体
を形成する場合、角パイプの製造誤差があることから、
全ての角パイプが挿入しきれない場合があり、全ての角
パイプが挿入される組合せを見い出すまでに時間と労力
がかかった。一方、角パイプどうしは熱伝導性を確保す
るため、キャビティ内で密に配置させることが要求され
る。
【0126】そこで、この実施の形態10では、図27
に示すように、まず角パイプ状のバスケット171を収
縮させた収縮バスケット172を用意しておく。この収
縮バスケット172の収縮処理は、バスケット171の
外部壁面に対して圧力をかけることによって行うことが
できる。バスケット171は、AlまたはAl合金粉末
に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末を添加
したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金によっ
て構成される。アルミニウムは伸びが大きいので塑性変
形が容易であり、収縮バスケット172の形成に好適で
ある。バスケット171の断面形状が正方形で縦および
横の長さが「A」である場合、収縮バスケットの縦およ
び横の長さが「B」となる場合、膨張代αは、α=A−
Bとなる。
【0127】バスケット全体を形成する場合、たとえば
図28に示すように、キャビネット内の断面中央に挿入
すべきバスケット以外の全てのバスケット171をキャ
ビネット内に挿入する。その後、収縮バスケット172
を、キャビネット内の断面中央に挿入する。収縮バスケ
ット172は、膨張代αを有するため、容易に挿入する
ことができる。
【0128】その後、高圧流体によって収縮バスケット
172の内壁面を拡開し、バスケット171とほぼ同じ
形状の拡管バスケット173を形成する。これによっ
て、各バスケット171は、拡管バスケット173の拡
開によって互いに密に結合することになる。
【0129】この収縮バスケット172の拡開は、図2
9および図30に示す拡管装置によって行うことができ
る。図29は、拡管装置の拡管部190の概要構成を示
す断面図である。また、図30は、拡管部190の詳細
構成および拡管装置の全体構成を示す図である。収縮バ
スケット172における核燃料集合体の挿入側開口部
は、トッププレート181によって、この挿入側開口部
を閉成する。一方、他端の開口部は、エンドプレート1
82によって閉成される。タイロッド183は、トップ
プレート181およびエンドプレート182の各中央部
を貫き、トッププレート181およびエンドプレート1
82の位置を保持し、固定する。収縮バスケット17
2、トッププレート181およびエンドプレート182
によって画成される内部空間は、伸縮可能な部材、たと
えばゴム袋184によって包まれる。
【0130】タイロッド183のトッププレート181
側には、ゴム袋184と外部空間とを連通する貫通孔を
有する。また、タイロッド183内には、長手方向に沿
ってヒータ185が配線され、ヒータ185は、外部の
電源189に接続される。一方、タイロッド183の貫
通孔には、高圧流体が供給される管が接続される。高圧
流体は、図示しない高圧流体源から供給され、昇圧装置
186によって昇圧された高圧流体が貫通孔を介してゴ
ム袋184の内部空間に供給される。ゴム袋184の内
部空間に対する高圧流体の供給を制御するために、貫通
孔と昇圧装置186との間に、圧力指示計187と弁1
88aとリリーフ弁188bとが設けられる。高圧流体
の供給制御を行う操作者は、圧力指示計187が示す圧
力をもとに、弁118aで高圧流体を供給し、リリーフ
弁188bによる減圧を行うことによって、ゴム袋18
4の内部空間に供給される高圧流体の圧力量を制御す
る。この高圧流体の圧力量制御によって、ゴム袋184
内には高圧流体が満たされ、収縮バスケット172の内
部壁面に圧力がかかり、収縮バスケット172が拡管
し、拡管バスケット173の形状に塑性加工される。
【0131】なお、拡管装置の設計圧力の上限圧力によ
っても、収縮バスケット172の拡管が完了しない場合
には、さらに電源189によってヒータ185に通電
し、ゴム袋184内に満たされた高圧流体を加熱する。
この加熱によって高圧流体は、さらに圧力が昇圧され、
加熱温度に対応した拡管を行うことができる。すなわ
ち、ヒータ185を用いて、収縮バスケット172の拡
管処理の補助を行う。
【0132】ところで、収縮バスケット172の拡管
は、ゴム袋184の内部空間形状から、収縮バスケット
172の端部、すなわちトッププレート181側とエン
ドプレート182側は拡管し難く、拡管バスケット17
3は両端部が先細り形状となる。この先細り形状をもっ
た拡管バスケット173では、開口部の開口が十分でな
いため、核燃料集合体を挿入することができない。な
お、図31に示すように、核燃料集合体180の先端部
である下部タイプレート180aは、先細り形状である
ため、拡管バスケット173のエンドプレート182側
は先細り形状のままであっても支障ない。また、キャビ
ティ内でバスケット間の隙間が設定より大きい箇所に対
して、この拡管装置を用いれば、バスケット間の隙間を
所望の隙間に修正することができる。
【0133】拡管バスケット173のトッププレート1
81側は、図32に示す拡管治具200を用いて拡管す
る。図32は、拡管バスケット173のトッププレート
181側の拡管治具200が配置された状態の斜視図で
ある。また、図33は、拡管治具200が配置された状
態の部分断面図である。
【0134】拡管治具200を用いてトッププレート1
81側の先細り形状を拡管する場合、まず拡管装置を取
り外し、トッププレート181側の開口部に拡管治具2
00を配置する。拡管治具200は、押し板202,2
03と、各押し板202,203を拡げるミニシリンダ
201から構成される。ミニシリンダ201を駆動させ
て押し板202,203を押し拡げることによって、開
口部が拡管される。ただし、拡管治具200による拡管
は、対向する二つの壁面対のみを拡開するので、徐々
に、かつ交互に、直交する壁面対に対する拡管処理を行
う。
【0135】なお、拡管装置によって収縮バスケット1
72を拡管する際、収縮バスケット172の周辺に位置
するバスケット171は収縮バスケット171と同じ材
質であるため、バスケット171が塑性変形してしまう
可能性がある。このため、拡管時に、収縮バスケット1
72の周辺に位置するバスケット171のセル内にバッ
クアップ材210を挿入する。たとえば、図34に示す
ように、収縮バスケット172の四方に隣接する4つの
バスケット171のセル内にバックアップ材210を挿
入する。このバックアップ材210の外部とバスケット
171の内部とは、隙間がない方がよい。ただし、バッ
クアップ材210がバスケット171内に挿入できなく
なるので、所定のクリアランスを設けるようにする。ま
た、バックアップ材210の熱膨張率が大きいときは、
バックアップ材210内部にヒータを埋め込み、挿入後
に通電を行うことによって、バックアップ材210とバ
スケット171との間の間隙をなくすようにしてもよ
い。なお、対向するバックアップ材210の端部間を互
いに結合させる部材、たとえば押さえ板をボルト締めす
るようにして、収縮バスケットの拡管を一層、矩形に近
づけることができる。また、バックアップ材210の断
面形状をバスケット171の断面形状に比して一部小さ
くし、収縮バスケット172の半径方向に沿ってバック
アップ材210とバスケット171との間に隙間を設
け、この隙間をボルト締め等で外側から収縮バスケット
172方向に押圧することによって、収縮バスケット1
72の周囲のバスケット171を固定し、これによって
収縮バスケット172の拡管を一層、矩形に近づけるよ
うにしてもよい。
【0136】この実施の形態10によれば、拡管装置に
よって収縮バスケット172全体を拡管し、キャビティ
へのバスケット挿入を容易にするとともに、熱伝導性お
よび核燃料集合体の保持を確実に行うことができる。挿
入側開口部を拡管治具200によって拡管するようにし
ているので、核燃料集合体の挿入を確実に行うことがで
きる。また、バックアップ材を用いることによって収縮
バスケット172以外のバスケット171の塑性変形が
防止され、バスケット171の極端な変形をなくし、バ
スケット間の密な配置を確実にできる。
【0137】なお、上述した実施の形態1〜9は、基本
的にPWR用のキャスク内のバスケットに用いられるも
のであるが、実施の形態10は、PWR用のバスケット
に限らず、BWR用のバスケットにも適用できる。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
バスケット(請求項1)によれば、使用済核燃料集合体
が挿入可能な矩形の内部断面形状をもつとともに外部壁
面の長手方向に、あり溝を有した中性子吸収成分を含む
角パイプを、キャビティ内に挿入し、各外部壁面を相互
に隣接させた状態において前記あり溝の結合によって空
隙部を形成し、PWR用のバスケット構造となるように
しているので、使用済核燃料集合体の冷却期間において
空隙部を用いて中性子の減速を有効に行うことができる
とともに、あり溝の結合によって生じた空隙部は、テー
パ状となり、このテーパ状の突起部分を有効利用して各
バスケットをクランプする機構を配置することが可能で
あり、これによって各バスケットの結合を密にすること
ができ、熱伝導性およびバスケット強度を高めることが
できるという効果を奏する。
【0139】また、この発明にかかるバスケットの固定
器具(請求項2)によれば、あり溝によって形成される
バスケット間の空隙部に固定器具を配置し、ボルトの回
動によってくさび材を底板方向に移動し、この移動によ
って各クランプ部材が前記第1および第2のガイド機構
によって切り欠き部分側にそれぞれ双方向にガイドさ
れ、対向するバスケットをクランプし、バスケット間を
密に接合できるようにしているので、簡易な構成によっ
てバスケットに要求される十分な熱伝導性を満足させる
ことができるという効果を奏する。
【0140】また、この発明にかかるバスケットの固定
器具(請求項3)によれば、ドライバによって、ボルト
をねじ回し、これによって、バスケットのクランプを行
えるようにしているので、バスケットに対するクランプ
を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0141】また、この発明にかかるバスケット(請求
項4)によれば、使用済核燃料集合体が挿入可能な内部
断面形状をもつとともに外部壁面の長手方向に複数の溝
部を有した中性子吸収材を含む角パイプを、キャビティ
内に挿入し、各外部壁面を相互に隣接させた状態におい
て前記溝部の結合によって複数の空隙部を形成し、PW
R用のバスケット構造となるようにしているので、複数
の空隙部間を仕切る部分によって各バスケットがさらに
結合されるため、熱伝導性およびバスケット強度が高ま
るという効果を奏する。
【0142】また、この発明にかかるバスケット(請求
項5)によれば、複数の溝部以外の外部壁面は、凹凸形
状であって各角パイプ間がそれぞれ対応して係合する形
状となっているので、各角パイプ間の位置ずれをなくす
ことができるという効果を奏する。
【0143】また、この発明にかかるバスケット(請求
項6)によれば、両短辺端面を貫通する複数の貫通孔を
有する複数の板状部材の長辺端面を互いに係合させるこ
とによって、使用済核燃料集合体が挿入可能な矩形断面
形状をもつ複数の格子状セルを形成するバスケット構造
となるようにしているので、簡易な構成によって熱伝導
性とバスケット強度を高めたPWR用のバスケットを形
成することができるという効果を奏する。
【0144】また、この発明にかかるバスケット(請求
項7)によれば、各板状部材の各係合断面形状は、係合
断面形状の中心を軸に90度単位の回転対称形状に4分
割した形状として、全ての板状部材を同一形状部材とし
ているので、各板状部材の製造と組立にかかる労力と時
間を低減することができるという効果を奏する。
【0145】また、この発明にかかるバスケット(請求
項8)によれば、各板状部材の各係合断面形状は、各板
状部材の係合を互いに拘束する先太りの突起形状をも
ち、この突起形状によって各板状部材を強固に結合する
ようにしているので、軽くて、熱伝導性が高いバスケッ
ト構造を容易に形成することができるという効果を奏す
る。
【0146】また、この発明にかかるバスケット(請求
項9)によれば、板状部材は、長辺端部形状が異なる2
種の板状部材からなり、各2種の板状部材は、長辺端部
の長手方向に沿って互いに係合するテーパ形状によって
密に結合されるようにしているので、軽くて、熱伝導性
が高いバスケット構造を容易に形成することができると
いう効果を奏する。
【0147】また、この発明にかかるバスケット(請求
項10)によれば、各板状部材の係合面近傍に高圧流体
が注入される流体受入穴が設けられ、この流体受入穴に
高圧流体を注入すると、流体受入穴近傍が塑性変形し、
流体受入穴の近傍の係合面に設けられた間隙部を埋め込
み、この埋め込みによって、板状部材間を拘束した結合
が強固に行われるようにしているので、軽くて、熱伝導
性が高いバスケット構造を容易に形成することができる
という効果を奏する。
【0148】また、この発明にかかるバスケット(請求
項11)によれば、結合部材と各板状部材との係合によ
って結合部材と各板状部材とを拘束し、結合部材を介し
て板状部材による格子状セルを強固に形成するようにし
ているので、軽くて、熱伝導性が高いバスケット構造を
容易に形成することができるという効果を奏する。
【0149】また、この発明にかかるバスケット(請求
項12)によれば、板状部材の各係合断面形状あるいは
結合部材の各係合断面形状を先太りの突起形状として、
板状部材間の係合あるいは板状部材と結合部材との間の
係合を拘束するようにしているので、軽くて、熱伝導性
が高いバスケット構造を容易に形成することができると
いう効果を奏する。
【0150】また、この発明にかかるバスケット(請求
項13)によれば、板状部材は、少なくとも各板状部材
間で係合する係合面を有するようにし、結合部材を介す
るのみでなく、板状部材どうしでも係合させて、さらに
バスケット強度を強固にするようにしているので、軽く
て、熱伝導性が高いバスケット構造を容易に形成するこ
とができるという効果を奏する。
【0151】また、この発明にかかるバスケット(請求
項14)によれば、板状部材の長辺端部が有する第1の
テーパ部によるテーパ形状と、結合部材の第2のテーパ
部によるテーパ形状とが互いに対応して係合するように
し、板状部材と結合部材との結合を強固にするようにし
ているので、軽くて、熱伝導性が高いバスケット構造を
容易に形成することができるという効果を奏する。
【0152】また、この発明にかかるバスケット(請求
項15)によれば、結合部材に設けられ、各板状部材と
の係合面近傍に設けられた流入受入穴に高圧流体が注入
されると、流体受入穴近傍が塑性変形し、流体受入穴近
傍の係合面に設けられた間隙部を埋め込み、この埋め込
みによって結合部材と各板状部材との間を拘束し、結合
を強固にするようにしているので、軽くて、熱伝導性が
高いバスケット構造を容易に形成することができるとい
う効果を奏する。
【0153】また、この発明にかかるバスケット(請求
項16)によれば、角パイプ、板状部材、または結合部
材は、押出加工によって成形され、AlまたはAl合金
粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合物の粉末を
添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金に
よって構成されるようにし、中性子吸収能を持たせ、あ
るいは塑性加工を容易にしているので、軽くて、熱伝導
性が高いバスケット構造を容易に形成することができる
という効果を奏する。
【0154】また、この発明にかかるバスケットの挿入
装置(請求項17)によれば、閉成部材が、収縮角パイ
プの端部開口部を閉成し、収縮角パイプと閉成部材とに
よって画成される内部空間を流体保持部によって形成
し、閉成部材の一端部に設けられた貫通孔を介し、高圧
流体供給手段から供給される高圧流体を当該内部空間に
注入すると、収縮角パイプが径方向に拡開し、収縮角パ
イプを核燃料集合体が挿入される形状に復させるので、
複数の角パイプの配置が密になり、熱伝導性とバスケッ
ト強度とが高くなる。また、角パイプの挿入時には角パ
イプによるバスケット構造の形成が容易になるという効
果を奏する。
【0155】また、この発明にかかるバスケットの挿入
装置(請求項18)によれば、拡開手段が、収縮角パイ
プにおける使用済核燃料集合体の挿入側端部を拡開する
ようにし、拡開が十分に行えなかった挿入側端部を拡開
し、核燃料集合体の挿入が確実に行えるようにしている
ので、拡開された角パイプに対する核燃料集合体の挿入
を確実に行うことができるという効果を奏する。
【0156】また、この発明にかかるバスケットの挿入
装置(請求項19)によれば、高圧流体による拡開が十
分に行うことができなかった場合に、加熱手段が、高圧
流体を加熱して加圧し、拡開を確実に行うようにしてい
るので、収縮角パイプの拡開を確実に行うことができる
という効果を奏する。
【0157】また、この発明にかかるバスケットの挿入
装置(請求項20)によれば、収縮角パイプに隣接する
角パイプに、当該角パイプの内部形状をもつ柱状部材で
あるバックアップ材を挿入して、収縮角パイプの拡開時
に、隣接する角パイプの塑性変形を防止し、角パイプの
配置が密になるようにしているので、熱伝導性が高いバ
スケット構造を容易に形成することができるという効果
を奏する。
【0158】また、この発明にかかるバスケットの挿入
方法(請求項21)によれば、第1の挿入工程によっ
て、角パイプを径方向に収縮した収縮角パイプを挿入す
る空間を少なくとも一つ残して複数の前記角パイプをキ
ャビティ内に挿入し、第2の挿入工程によって、収縮角
パイプをキャビティ内に挿入し、拡開工程によって、収
縮角パイプの内部に高圧流体を流入して当該収縮角パイ
プを拡開するようにしているので、キャビティへの角パ
イプの挿入が容易で、熱伝導性が高いバスケット構造を
容易に形成できるという効果を奏する。
【0159】また、この発明にかかるバスケットの挿入
方法(請求項22)によれば、第3の挿入工程によっ
て、角パイプの内部形状をもつ柱状部材であるバックア
ップ材を収縮角パイプに隣接する角パイプに挿入し、そ
の後、拡開工程を行うようにして、収縮角パイプの拡開
時に、隣接する角パイプの塑性変形を防止し、角パイプ
の結合が正規に密になるようにしているので、キャビテ
ィへの角パイプの挿入が容易で、熱伝導性が高いバスケ
ット構造を容易に形成することができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1であるバスケットを隣
接配置した状態を示す部分断面図である。
【図2】図1に示したバスケットを示す斜視図である。
【図3】図1に示したバスケットの製造方法を示すフロ
ーチャートである。
【図4】この発明の実施の形態1である固定器具の構成
を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1である固定器具とドラ
イバとの関係を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態である固定器具によるバ
スケットに対するクランプ動作を説明する図である。
【図7】この発明の実施の形態2であるバスケットの径
方向断面の一部を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2の変形例であるバスケ
ットの径方向断面の一部を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態3であるバスケットの径
方向断面の一部を示す図である。
【図10】図9に示したバスケットを示す部分拡大図で
ある。
【図11】この発明の実施の形態3における第1の変形
例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図であ
る。
【図12】この発明の実施の形態3における第2の変形
例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図であ
る。
【図13】この発明の実施の形態3における第3の変形
例であるバスケットの径方向断面の一部を示す図であ
る。
【図14】この発明の実施の形態4であるバスケットの
径方向断面の一部を示す図である。
【図15】この発明の実施の形態4の変形例であるバス
ケットの径方向断面の一部を示す図である。
【図16】この発明の実施の形態5であるバスケットを
構成する板状部材を示す平面図である。
【図17】図16に示した板状部材を組み合わせた状態
を示す図である。
【図18】図17に示した係合状態を示すA−A線断面
図である。
【図19】この発明の実施の形態6であるバスケットを
構成する板状部材の平面図であり、塑性変形による形状
変化前後の状態を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態7であるバスケットの
結合状態を示す一部平面図である。
【図21】この発明の実施の形態7の第1の変形例であ
るバスケットの結合状態を示す一部平面図である。
【図22】この発明の実施の形態7の第2の変形例であ
るバスケットの結合状態を示す一部平面図である。
【図23】この発明の実施の形態7の第3の変形例であ
るバスケットの結合状態を示す一部平面図である。
【図24】この発明の実施の形態8であるバスケットを
構成する板状部材と結合部材を示す平面図である。
【図25】図24に示した板状部材と結合部材とを組み
合わせた状態を示す図である。
【図26】この発明の実施の形態9であるバスケットを
構成する板状部材と結合部材の塑性変形前後の結合状態
を示す図である。
【図27】収縮バスケットの断面形状を示す図である。
【図28】収縮バスケットの配置位置を示す図である。
【図29】拡管装置の拡管部の概要構成を示す図であ
る。
【図30】拡管部の詳細構成および拡管装置の全体構成
を示す図である。
【図31】核燃料集合体と拡管バスケットとの関係を示
す図である。
【図32】拡管治具の配置を示す斜視図である。
【図33】拡管治具の配置を示す断面図である。
【図34】収縮バスケットとバックアップ材との関係を
示す図である。
【図35】従来のキャスクの一例を示す斜視図である。
【図36】図35に示したキャスクを示す軸方向断面図
である。
【図37】従来におけるPWR用のキャスクを示す軸方
向断面図である。
【図38】従来におけるPWR用のバスケットの組立の
一例を示す部分組立斜視図である。
【図39】従来におけるPWR用のキャスクに用いられ
るバスケットの他の部分を示す組立構成図である。
【図40】従来における他のPWR用のバスケットを示
す部分平面図である。
【図41】図40に示した他のPWR用のバスケットを
示すB−B線断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51,61,71,8
1,180 核燃料集合体 2,12,22,171 バスケット 3,13,23,33,43,53,63,73,8
3,93a,93b,103,113,123,13
3,143,153,163 空隙部 3a あり溝 4 ボルト 4a スリット 5 くさび 6 クランプ 7 底板 8,9 ガイド 10 固定治具 14 切り欠き部 15 突起部 20 ドライバ 20a 操作軸 20b ボルト回転金具 26 嵌合面 32,42,52,62,72,82,92a,92
b,102,112,122,132,142,15
2,162 板状部材 36,46,56,66,76,86 結合部 37,47,57,67,77,87,107 係合面 46 垂直結合部 48 斜め結合部 94,95,154.155 テーパ部 96 テーパ面 101,161 流体受入穴 104,164 間隙部 105,165 塑性変形部 110,120,130,140,150,160 結
合部材 172 収縮バスケット 173 拡管バスケット 181 トッププレート 182 エンドプレート 183 タイロッド 184 ゴム袋 185 ヒータ 186 昇圧装置 187 圧力指示計 188a 弁 188b リリーフ弁 189 電源 190 拡管部 200 拡管治具 201 ミニシリンダ 202,203 押し板 210 バックアップ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上 弘一 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 大亀 信二 神戸市兵庫区小松通五丁目1番16号 株式 会社神菱ハイテック内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャスクのキャビティ内に使用済核燃料
    集合体の収納を行うバスケットにおいて、 前記使用済核燃料集合体が挿入可能な矩形の内部断面形
    状をもつとともに外部壁面の長手方向に、あり溝を有し
    た中性子吸収成分を含む角パイプをキャビティ内に挿入
    し、各外部壁面を相互に隣接させた状態において前記あ
    り溝の結合によって空隙部を形成することを特徴とする
    バスケット。
  2. 【請求項2】 キャスクのキャビティ内に、中性子吸収
    能を有し、外部壁面の長手方向に、あり溝を有した複数
    の角パイプによって格子状セルを構成するバスケットを
    相互にクランプして固定するバスケットの固定器具にお
    いて、 ボルトと、 中央部において前記ボルトが螺合し、前記バスケットの
    切り欠き部分方向にガイドする第1のガイド機構を有す
    る底板と、 前記ボルトの頂部と前記底板との間に介在し、前記ボル
    トが貫通して前記底板方向に凸のくさび形状を有すると
    ともに、前記切り欠き部分方向の側面にそれぞれ第2の
    ガイド機構を有するくさび部材と、 前記第1のガイド機構に嵌合するとともに、一端で前記
    第2のガイド機構に嵌合し、他端に双方の切り欠き部分
    を押し広げるV字型クランプ溝を有するクランプ部材
    と、 を備え、 あり溝によって形成されるバスケット間の空隙部に当該
    固定器具を配置し、前記ボルトの回動によって前記くさ
    び材を底板方向に移動し、この移動によって各クランプ
    部材が前記第1および第2のガイド機構によって切り欠
    き部分側にそれぞれ双方向にガイドされ、対向するバス
    ケットをクランプすることを特徴とするバスケットの固
    定器具。
  3. 【請求項3】 前記ボルトは、その頂部にスリットを有
    し、前記スリットに挿入して前記ボルトをねじ回すドラ
    イバをさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の
    バスケットの固定器具。
  4. 【請求項4】 キャスクのキャビティ内に使用済核燃料
    集合体の収納を行うバスケットにおいて、 前記使用済核燃料集合体が挿入可能な内部断面形状をも
    つとともに各外部壁面の長手方向に複数の溝部を有した
    中性子吸収成分を含む角パイプをキャビティ内に挿入
    し、各外部壁面を相互に隣接させた状態において前記複
    数の溝部の結合によって空隙部を形成することを特徴と
    するバスケット。
  5. 【請求項5】 前記角パイプの外部壁面であって、前記
    複数の溝部以外の部分の断面形状は、凹凸形状であり、
    各角パイプの隣接時にそれぞれ対応して係合する形状で
    あることを特徴とする請求項4に記載のバスケット。
  6. 【請求項6】 キャスクのキャビティ内に使用済核燃料
    集合体の収納を行うバスケットにおいて、 両短辺端面を貫通する複数の貫通孔を有する複数の板状
    部材の長辺端面を互いに係合させ、前記使用済核燃料集
    合体が挿入可能な矩形断面形状をもつ複数の格子状セル
    を形成することを特徴とするバスケット。
  7. 【請求項7】 各前記板状部材の各係合断面形状は、係
    合断面形状の中心を軸に90度単位の回転対称形状に4
    分割した形状であることを特徴とする請求項6に記載の
    バスケット。
  8. 【請求項8】 各前記板状部材の各係合断面形状は、各
    前記板状部材の係合を互いに拘束する先太りの突起形状
    を有することを特徴とする請求項7に記載のバスケッ
    ト。
  9. 【請求項9】 前記板状部材は、長辺端部形状が異なる
    2種の板状部材を有し、該2種の板状部材は、長辺端部
    の長手方向に沿って互いに係合するテーパ形状を有する
    ことを特徴とする請求項6に記載のバスケット。
  10. 【請求項10】 各前記板状部材は、各板状部材の係合
    面近傍であって、一短辺端面から長手方向に沿って他短
    辺端面近傍に至るまで空けられ、高圧流体が注入される
    流体受入穴を有し、当該流体受入穴の近傍の係合面に間
    隙部を形成することを特徴とする請求項6または7に記
    載のバスケット。
  11. 【請求項11】 キャスクのキャビティ内に使用済核燃
    料集合体の収納を行うバスケットにおいて、 両短辺端面を貫通する複数の貫通孔を有し、格子状に組
    み合わせて前記使用済核燃料集合体が挿入可能な矩形断
    面形状をもつ複数の格子状セルを形成する複数の板状部
    材と、 四方の各板状部材の長辺端部を係合して各板状部材を結
    合する複数の結合部材と、 を備えたことを特徴とするバスケット。
  12. 【請求項12】 前記板状部材の各係合断面形状あるい
    は前記結合部材の各係合断面形状は、先太りの突起形状
    を有することを特徴とする請求項11に記載のバスケッ
    ト。
  13. 【請求項13】 前記板状部材は、少なくとも各板状部
    材間で係合する係合面を有することを特徴とする請求項
    11または12に記載のバスケット。
  14. 【請求項14】 前記板状部材の長辺端部は、長手方向
    に延びるテーパを形成する第1のテーパ部を有し、前記
    結合部材は、前記第1のテーパ部に対応して係合するテ
    ーパを形成する第2のテーパ部を有することを特徴とす
    る請求項11に記載のバスケット。
  15. 【請求項15】 前記結合部材は、各板状部材との係合
    面近傍であって、一端面から長手方向に沿って他端面近
    傍に至るまで空けられ、高圧流体が注入される流体受入
    穴を有し、当該流体受入穴の近傍の係合面に間隙部を形
    成することを特徴とする請求項11または12に記載の
    バスケット。
  16. 【請求項16】 前記角パイプ、前記板状部材、または
    前記結合部材は、押出加工によって成形され、Alまた
    はAl合金粉末に中性子吸収性能をもつBまたはB化合
    物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニ
    ウム合金によって構成されることを特徴とする請求項
    1,4〜15のいずれか一つに記載のバスケット。
  17. 【請求項17】 外周に中性子遮蔽体を有し、かつγ線
    の遮蔽を行う胴本体のキャビティ内に、中性子吸収能と
    熱伝導性とを持たせて使用済核燃料集合体の収納を行う
    角パイプによるバスケットを前記キャビティ内に挿入す
    る際、前記角パイプを径方向に収縮した収縮角パイプを
    少なくとも一つ挿入し、該収縮角パイプを径方向に拡開
    して複数の角パイプを結合するバスケットの挿入装置に
    おいて、 前記収縮角パイプの端部開口部を閉成するとともに、一
    端部に高圧流体を流入させる貫通孔を有した閉成部材
    と、 前記収縮角パイプおよび前記閉成部材によって画成され
    た内部に挿入され、前記貫通孔を介して流入する高圧流
    体を伸縮可能に保持する流体保持部と、 前記高圧流体を前記流体保持部に流入する高圧流体供給
    手段と、 を備えたことを特徴とするバスケットの挿入装置。
  18. 【請求項18】 前記収縮角パイプの前記使用済核燃料
    集合体の挿入側端部を拡開する拡開手段をさらに備えた
    ことを特徴とするバスケットの挿入装置。
  19. 【請求項19】 前記閉成部材は、前記流体保持部内部
    に加熱手段をさらに備えたことを特徴とする請求項17
    または18に記載のバスケットの挿入装置。
  20. 【請求項20】 前記収縮角パイプに隣接する角パイプ
    に、当該角パイプの内部形状をもつ柱状部材であるバッ
    クアップ材をさらに備え、前記収縮角パイプの拡開時に
    前記バックアップ材を前記隣接する角パイプ内に挿入す
    ることを特徴とする請求項17〜19のいずれか一つに
    記載のバスケットの挿入装置。
  21. 【請求項21】 外周に中性子遮蔽体を有し、かつγ線
    の遮蔽を行う胴本体のキャビティ内に、中性子吸収能と
    熱伝導性とを持たせて使用済核燃料集合体の収納を行う
    角パイプによるバスケットを前記キャビティ内に挿入す
    るバスケットの挿入方法において、 前記角パイプを径方向に収縮した収縮角パイプを挿入す
    る空間を少なくとも一つ残して複数の前記角パイプを前
    記キャビティ内に挿入する第1の挿入工程と、 前記収縮角パイプを前記キャビティ内に挿入する第2の
    挿入工程と、 前記収縮角パイプの内部に高圧流体を流入して当該収縮
    角パイプを拡開する拡開工程と、 を含むことを特徴とするバスケットの挿入方法。
  22. 【請求項22】 前記角パイプの内部形状をもつ柱状部
    材であるバックアップ材を前記収縮角パイプに隣接する
    角パイプに挿入する第3の挿入工程をさらに含むことを
    特徴とする請求項21に記載のバスケットの挿入方法。
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