JP3997306B2 - 容器の蓋及び蓋付き容器 - Google Patents

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Description

この発明は各種の被収容物、特に、化粧品・薬品・食品・飲料水に代表されるような液体、気体、固液混合体等の流体を収容する容器の開口部に係合して閉鎖する蓋、及びそのような蓋を備える容器に関する。
従来、内部を真空状態とした容器において、蓋の裏側端面(天井部内面)とライニングパッキンとの間に、薄膜電池、偽造防止用の小型無線周波信号発生器(RFチップ、いわゆるデータキャリア)、音声チップ等を設置することが知られている。そして、RFチップには容器内の商品に固有の識別データ(ID)を記憶させておき、読み取り器から発信された電波によりRFチップを起動させて、その識別データ(商品コード、製品番号)を電波によりID読み取り器側へ発信させるようにしたものである(特許文献1参照)。
実用新案登録第3089843号公報
特許文献1によれば、容器の蓋を開けたときに予め音声チップに録音された商品紹介等を再生開始できるとともに、RFチップにより品質管理、偽造防止等が行なえる。しかしながら、特許文献1のRFチップは、剥き出し状態のICチップやアンテナが蓋の天井部内面とライニングパッキンとの空間に設置されているだけなので、容器の内容物(被収容物)の影響を受けやすい。特に、化粧品・薬品・食品・飲料水に代表されるような液体、気体、固液混合体等の流体を被収容物として収容する容器の場合、蓋を開けた瞬間に流体自身あるいはその流体から発生した蒸気が上記空間に浸入して、浸水による故障を生じやすい。また、このような浸水によるRFチップの故障は、蓋を開けなくても、容器の保管中、店頭展示中を含め常時発生するおそれがある。さらに、例えばRFチップを備えた蓋を再使用(リユース)するような場合には、被収容物の種別にかかわらず、洗浄液あるいはその洗浄液から発生した蒸気が上記空間に浸入して、浸水による故障を生じるおそれがある。
本発明の課題は、浸水による故障を生じにくく長寿命のRFチップを有する容器の蓋と、そのような蓋を備える容器を提供することにある。
課題を解決するため手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明に係る容器の蓋は、
被収容物を収容する容器の開口部又は肩部に直接又は他部材を介して間接的に係合する係合部と、前記容器の開口部を外側から覆う被覆部とが一体的に形成され、前記被収容物の出入りを閉鎖する蓋であって、
可撓性を有しかつ薄片状をなして前記被収容物及び/又は容器の識別情報であるIDを記憶するとともに、無線式読取り装置によってそのIDが読み取り可能とされた無線通信用薄片を備え、
その無線通信用薄片の厚み方向の片面が耐水性を有する蓋装着用ラミネート材で覆われて取付部材を構成し、
その取付部材は、前記容器内の被収容物に対向する側において、前記蓋装着用ラミネート材が位置してその対向側を塞ぐとともに、対向側とは反対側に形成された凹部の内部空間において、可撓性、耐水性及び電気的な絶縁性を備えたシートに包まれる等して覆われた状態で挟持された前記無線通信用薄片を、その挟持状態にて前記シートの内部で変位可能に保持して厚み方向で面一状態となるように収納し、
前記蓋装着用ラミネート材と前記シートとの前記被収容物に対向する側とは反対側の表面には、前記被覆部又は係合部の内面に固定されて前記内部空間を密封するための接着剤層が形成され、
さらに、その接着剤層を除く前記取付部材の外表面が撥水性を有する保護層で覆われていることを特徴とする。
このような蓋は、無線通信用薄片の厚み方向の両面又は片面が耐水性の蓋装着用ラミネート材(蓋装着用基材)で覆われているため、無線通信用薄片(薄片状無線認識チップ;RFチップ)を備えた蓋を再使用(リユース)するために集めて洗浄する場合でも、洗浄液あるいはその洗浄液から発生した蒸気が無線通信用薄片に到達しない。したがって、容器の内容物(被収容物)の種別(気体・液体・固体)にかかわらず、無線通信用薄片は浸水による故障を生じにくく、無線通信用薄片ひいては取付部材や蓋の長寿命化を図ることができる。また、これまで熱転写等によって容器に表示しなければならなかった容器自身のロット番号等を無線通信用薄片にIDデータとして記憶しておけるので、容器への表示を省略することができる。
なお、耐水性の蓋装着用ラミネート材として、コート紙、合成紙、合成樹脂材、発泡材、エラストマー、高分子ゲル等を用いることができる。そして、合成樹脂材やエラストマーを用いる場合、無線通信用薄片をキャビティ内に配置して射出成形する、一種のインサート成形によって製造してもよい。また、取付部材を被覆部(一般的には天井壁部)又は係合部(一般的には周壁部)の内面に装着する方法として、レール状の凸部やリブでの挟み込み、凹部への埋め込みや嵌め込み、接着剤等による接着、ファスナ止め等を用いることができ、これらを併用してもよい。さらに、無線通信用薄片として、アンテナがICチップに外付けされたアンテナ外付け型、アンテナがICチップに内蔵されたアンテナ内蔵型のいずれを用いてもよい。
ところで、これらの無線通信用薄片は、通常、ICチップ及びアンテナ(又はアンテナ内蔵ICチップ)が薄い樹脂フィルムでラミネートされているが、きわめて多用途に用いられるため(すなわち汎用性を持たせて製造コストを下げるため)、それ自身では一般に耐水性に劣る。また、後述する電気的な絶縁性、耐熱性、耐薬品性(耐腐食性)、撥水性等においても十分とは言いがたい。
例えば、無線通信用薄片の片面が耐水性の蓋装着用ラミネート材で覆われる場合、取付部材を構成する蓋装着用ラミネート材は、厚み方向の片面側に形成された凹部に無線通信用薄片が厚み方向で面一状態となるように収納される形態で、その無線通信用薄片と重ね合わせられる。そして、取付部材の装着状態にて凹部の形成面が被覆部又は係合部の内面に固着され、無線通信用薄片は、被覆部又は係合部の内面と蓋装着用ラミネート材の凹部形成面とによって形成された内部空間に密封されていることが望ましい。無線通信用薄片は、蓋装着用ラミネート材に面一状態で収納されることによって上記内部空間に密封され、浸水による故障が一層生じにくくなる。ここでは、「面一状態」とは、蓋装着用ラミネート材の凹部に収納された無線通信用薄片の表面と、蓋装着用ラミネート材の凹部形成面とが、厚み方向において相対的に突出したり窪みを生じたりせずに一つの平面状に構成されていることを意味する。なお、無線通信用薄片を内部空間に密封するために、蓋装着用ラミネート材の凹部形成面と被覆部(天井壁部)又は係合部(周壁部)の内面との、熱圧着、溶着、接着剤等による接着等の接合手段を用いることができる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る容器の蓋は、
液体、気体、固液混合体等の流体を被収容物として収容する容器の開口部又は肩部に直接又は他部材を介して間接的に基端側が係合する筒状の係合部である周壁部と、その周壁部の先端側を閉じて前記容器の開口部を外側から覆う被覆部である天井壁部とが一体的に形成され、前記被収容物の出入りを閉鎖する蓋であって、
可撓性を有しかつ薄片状をなして前記被収容物及び/又は容器の識別情報であるIDを記憶するとともに、無線式読取り装置によってそのIDが読み取り可能とされた無線通信用薄片を備え、
その無線通信用薄片よりも大きな表面積を有する形態でその無線通信用薄片の厚さ方向の両面側から積層状に重ねられ、かつ同じ大きさの内面同士がその無線通信用薄片の周囲で接合・一体化された一対の耐水性を有する蓋装着用ラミネート材で取付部材を構成し、
その取付部材は、前記容器内の被収容物に対向する側において、一方の蓋装着用ラミネート材が位置してその対向側を塞ぐとともに、前記一対の蓋装着用ラミネート材にて形成された内部空間において、可撓性、耐水性及び電気的な絶縁性を備えたシートに包まれる等して覆われた状態で挟持された前記無線通信用薄片を、その挟持状態にて前記シートの内部で変位可能に保持し、
前記内部空間を密封する形態で当該内部空間の外側を取り巻く前記一対の蓋装着用ラミネート材のうち前記被収容物に対向する側とは反対側に位置する他方の蓋装着用ラミネート材の表面には、前記天井壁部の内面又は前記周壁部の内周面に固定するための接着剤層が形成され、
さらに、その接着剤層を除く前記取付部材の外表面が撥水性を有する保護層で覆われていることを特徴とする。
このような蓋では、液体、気体、固液混合体等の流体が被収容物として容器に収容され、かつ無線通信用薄片が天井壁部の内面又は周壁部の内周面に装着されているため、無線通信用薄片は流体(被収容物)やその蒸気に常時直接的に曝され、浸水による故障を生じやすくなる。無線通信用薄片の厚み方向の両面が耐水性の蓋装着用ラミネート材(蓋装着用基材)で覆われることによって、このような浸水による無線通信用薄片の故障を防止でき、取付部材や蓋の長寿命化が顕著となる。
なお、耐水性の蓋装着用ラミネート材や無線通信用薄片には、上記と同様のものを用いることができ、取付部材を天井壁部の内面又は周壁部の内周面に装着する方法にも、上記と同様の方法を用いることができる。また、このような蓋は、主として化粧品・薬品・食品・飲料水等の流体を被収容物(商品)として収容する容器の開口部を閉鎖するために用いられる。したがって、ここでの「流体」には液体、気体の他に、スラリー状、ペースト状、クリーム状、ゼリー状等の種々の性状の固液混合体や、ゾル又はゲル状の気体混合懸濁液等が含まれる。
ところで、このような流体を収容する容器の蓋では、無線通信用薄片が被収容物の液面から上方へ5mm以上(望ましくは10mm以上)離間する形で、取付部材を天井壁部の内面又は周壁部の内周面に装着することが好ましい。これによって、例えば、13.56MHz等の電波を用いる電磁誘導方式、2.45GHz,5.8GHz,950〜956MHz(UHF帯)等の電波を用いる電波方式を問わず、液面反射電波による読取不良ないし読取不能を回避しやすくなる。また、振動等によって液面が変動しても、無線通信用薄片が水を被りにくいため、故障の発生を防止できる。なお、容器が金属製であっても、蓋が合成樹脂等の高分子材料製又はガラス製であれば、無線式読取り装置によるIDの読み取りが可能である。
例えば、無線通信用薄片の両面が耐水性の蓋装着用ラミネート材で覆われる場合、取付部材を構成する蓋装着用ラミネート材は、無線通信用薄片よりも大きな表面積を有する形態で、その無線通信用薄片の厚さ方向の両面側から積層状に重ねられる。そして、その一対の蓋装着用ラミネート材の内面同士がその無線通信用薄片の周囲で接合・一体化され、無線通信用薄片は、外側を取り巻く一対の蓋装着用ラミネート材によって形成された内部空間に密封されていることが望ましい。無線通信用薄片は、取付部材(一対の蓋装着用ラミネート材)の内部空間に密封されることによって、浸水による故障が一層生じにくくなる。なお、無線通信用薄片を内部空間に密封するために、一対の蓋装着用ラミネート材対向面(内面)の熱圧着、溶着、接着剤等による接着等の接合手段を用いることができる。
一方、これらの容器の蓋において、係合部(周壁部)と被覆部(天井壁部)とを、筒状の係合部の先端側に被覆部が連続的に縮径する形態で一体成形することによって半球型ドーム状の閉鎖部に形成し、取付部材をその半球型ドーム状の閉鎖部の内面に装着してもよい。このように、容器の蓋を係合部と被覆部とが一体成形された半球型ドーム状の閉鎖部で構成する場合には、取付部材は半球型ドーム状の閉鎖部の内面において所定の位置に装着できるので、取付部材の形状や取付位置の自由度が大きくなる。
さらに、取付部材には、装着状態で容器内の被収容物に対向する表面上に、撥水性を有する保護層を形成すると、無線通信用薄片はさらに浸水による故障を生じにくくなる。なお、保護層として、不飽和ポリエステル樹脂(FRP)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA;通称名ナイロン)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等の熱可塑性樹脂のシート状部材を用いることができる。
ところで、これらの無線通信用薄片は、取付部材の内部空間に、可撓性、耐水性及び電気的な絶縁性を備えたシートに包まれる等して覆われた状態で挟持されるとともに、その挟持状態においてシートの内部で無線通信用薄片をシートに対して変位可能に保持することができる。取付部材の熱膨張と無線通信用薄片(例えば極薄チップ及びアンテナが樹脂フィルム等でラミネートされたもの)の熱膨張とに相当の差があると、その挟持される薄片(例えばアンテナ)に引張り、ねじり等の力が作用して、断線等で破壊される可能性もある。しかし、無線通信用薄片がシートでくるまれる等して覆われ、そのシート内で薄片が変位可能とされることにより、上記熱膨張差があってもそれらの力が吸収され、挟持工程時や蓋への装着工程時に無線通信用薄片が破損しにくくなる。また、上記取付部材(蓋装着用ラミネート材)が静電気を帯びる等により、無線通信用薄片の回路部が取付部材を介してアース(接地)される可能性があり、そうすると無線通信用薄片によりIDを自動認識する機能が充分に発揮されにくい状況(読取不良)も生じうる。しかし、無線通信用薄片が絶縁性のシートでくるまれて(覆われて)いるので、そうした接地が生じにくくなる。さらに、無線通信用薄片は耐水性を備えたシートに包まれているので、上記と同様に浸水による故障を生じにくい。
なお、可撓性、耐水性及び電気的な絶縁性を備えたシートとして、シリコーンゴム、フッ素樹脂(フッ化エチレン樹脂;デュポン社商標「テフロン」)等を用いることができる。また、シリコーンゴムやフッ素樹脂は、耐熱性、耐薬品性(耐腐食性)、撥水性等にも優れているので、シートや蓋装着用ラミネート材を熱圧着する際には無線通信用薄片へその熱を伝えにくく、取付部材を蓋に装着した後には被収容物(商品)である流体等から無線通信用薄片を保護することができる。したがって、無線通信用薄片を利用したIDの記憶・読み取り・書き込みが長期にわたり安定して行なえる。
取付部材には、無線通信用薄片が記憶しているIDと対応付けた数字・文字・記号・符号又はそれらの組合せ等のリンクIDを表したリンクID表示部が形成されているようにすることができる。例えばリンクID表示部は、容器の内側に位置する蓋装着用ラミネート材(取付部材)の被収容物に対向する表面上に、無線通信用薄片に記憶されたIDと対応付けて決定された数字・文字・記号・符号又はそれらの組合せ等の視認可能なリンクIDが表示されたものとすることができる。なお、記号と数字(又は文字)との組合せに係るリンクIDの具体例として、無線通信用薄片に記憶されたIDに対応付けて表示されたバーコードと、そのバーコードに対応する数字(又はアルファベット)とを併記する場合がある。
取付部材内に配設した無線通信用薄片が何らかの理由で、そこに記憶しているIDを無線式読取り装置側に電波発信する機能を果たせなくなった場合(破損や寿命等による機能不能)、その取付部材(無線通信用薄片)がいかなるIDを有していたのかを認識することは実質上不可能か、可能であるとしても、機能不能になった無線通信用薄片のIDを何らかの手段により読み出すことはきわめて困難を伴う。そこで、無線通信用薄片に記憶されたIDと予め対応付けられたリンクIDを表示するリンクID表示部が、取付部材にその薄片における記憶とは別個に形成されていれば、仮に無線通信用薄片が壊れても、取付部材のリンクID表示部を見れば、そのリンクIDから、無線通信用薄片に記憶された本来のIDが判明する。よって、無線通信用薄片が壊れた場合でも、その取付部材のリンクIDから容器や内容物(被収容物)の特定が容易にできる。また、例えば蓋を再使用(リユース)したり破損交換したりする際に、その無線通信用薄片を取り替える場合でも、データベース化により取り替え対象の旧IDからどんなIDに置き換えられたか(同じにすることも新規に付与し直すことも可能)を簡単に履歴に残すことができ、管理履歴が空白なく維持される。
取付部材のリンクID表示部に表示されたリンクIDは、容器に直接又は他部材により間接的に形成された副リンクID表示部にバーコード表示等された副リンクIDと関連付けて表わされ、無線通信用薄片に記憶されたIDが消失し、かつ副リンクID表示部の副リンクIDが読み取り不能となっても、リンクID表示部に表示されたリンクIDを視認可能とされている。このように、無線通信用薄片に記憶されたIDと容器に表示された副リンクIDとがともにデータ読み取り不能となった非常事態でも、取付部材のリンクIDを目視すれば無線通信用薄片に記憶された本来のIDが判明するので、IDに対するセキュリティ機能が向上する。このように、IDデータが二重、三重に確保されているので、被収容物(商品)や容器に関するいずれかのIDを無断書き換えしたり無断消去したりするような不正行為が行なわれても、データの復元・再設定等の情報管理が容易に行なえる。
次に、上記課題を解決するために、本発明に係る蓋付き容器は、
上記した蓋が、容器の開口部又は肩部に直接又は他部材を介して間接的に係合しかつその容器の開口部を外側から覆うことによって被収容物の出入りを閉鎖するために、容器とは別体に、又はその容器と一体的に備えられていることを特徴とする。
このように、無線通信用薄片が浸水による故障を生じにくくなり、無線通信用薄片(取付部材)や蓋の寿命が延びることにより、ひいては蓋付き容器全体の長寿命化を図ることができるようになる。
(実施例1)
以下、この発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る蓋付き容器の一例を示し、化粧品・薬品・食品・飲料水のような液体状の商品(被収容物;内容物)がガラス製の容器1に収容されている。一方、合成樹脂製(例えばポリプロピレン製)の蓋2は、容器1とは別体に構成され、内周面に形成された雌ねじ部21aが容器1の開口部11の外周面に形成された雄ねじ部11aと螺合(係合)して係合・保持される円筒状の周壁部21(係合部)と、周壁部21の先端側を閉じて容器1の開口部11を外側から覆う扁平円板状の天井壁部22(被覆部)とが一体的に形成されている。つまり、蓋2は、周壁部21の雌ねじ部21aが容器1の開口部11の雄ねじ部11aに螺合し、天井壁部22が開口部11を覆うことにより、容器1内の商品の出入りを閉鎖する。
そして、蓋2の天井壁部22の内面(下面)に沿って、耐水性を有する材料製(例えば合成紙製)の蓋装着用ラミネート材31(蓋装着用基材;以下単にラミネート材という)で無線通信用薄片7を覆った円形状の取付パッド3(取付部材)が装着されている(図16参照)。この無線通信用薄片7は、可撓性を有しかつ薄片状をなし、容器1及びその容器1内の商品(内容物)の識別情報であるIDをそれぞれ記憶するとともに、無線式読取り装置20(図12参照)によってそのIDが読み取り可能とされている。具体的には、取付パッド3は、その下面(又は内側に保持された無線通信用薄片7の下面)と液面との距離Hが上方へ5mm以上(例えば10mm)離れるようにして、天井壁部22の内面に接着(装着)されている。
図2は蓋2に装着される取付パッド3の組立図、図3は組み立て後の取付パッド3の斜視図、図4はそのA−A断面図である。これらの図に示すように、取付パッド3を構成する円形状のラミネート材31は、その中央部に配置される無線通信用薄片7よりも大きな表面積を有し(図16参照)、無線通信用薄片7の厚み方向の両面側から(表裏両側から)積層状に重ねられる。さらに、一方のラミネート材31の表面側に、撥水性を有する熱可塑性合成樹脂製(例えばポリエチレン製)の保護層32が重ねられる。そして、これらの無線通信用薄片7、ラミネート材31,31、保護層32を挟んで熱圧着することによって、弾力性(可撓性)と耐水性とを有する取付パッド3が得られる。すなわち、一対のラミネート材31,31は、同じ大きさの内面同士が無線通信用薄片7の周囲で熱圧着により接合・一体化されている。それによって、無線通信用薄片7は、外側を取り巻く一対のラミネート材31,31によって形成された内部空間に密封されている。なお、ラミネート材31は、熱圧着を行なうための耐熱性と、食品、薬品等の安全衛生上から防かび性を有していることが望ましい。
そこで、取付パッド3は、図1に示すように、保護層32が容器1内の商品に対向するように下向き配置され、保護層32とは反対側のラミネート材31が蓋2の天井壁部22の内面(下面)側に位置するように装着される。具体的には、取付パッド3の周縁部が、周壁部21に形成された雌ねじ部21aのねじ山で保持されて固定される。さらに、取付パッド3は、保護層32とは反対側のラミネート材31の表面に形成される接着剤層33(図4参照)によって蓋2の天井壁部22の内面に接着・固定される。このように、取付パッド3が耐水性を有するラミネート材31や撥水性を有する保護層32で構成されているため、容器1(商品)の保管中、店頭展示中等において薄片7を浸水から保護することができる。また、取付パッド3は蓋2の天井壁部22の内面に装着されるため、取付パッド3及び無線通信用薄片7を小型化できる。保護層32は、図2に示すようにラミネート材31よりもやや大径のものが用いられ、その周縁部は図4に示すようにラミネート材31の外周面を覆うように曲げられて接着剤層33を除く取付パッド3の外表面を覆い、取付パッド3の耐水性を高めている。
無線通信用薄片7は、小型で薄型の無線自動認識ICチップであり、図5に平面視を示すように、可撓性を有する小さい極薄の短冊状の薄片である。つまり、細長い長手状(長方形状)のもので、例えばそのサイズは、長さが20〜40mm、幅が2〜7mm、厚さが0.2〜0.7mm程度である。
図5の無線通信用薄片7は、超小型のICチップ8と、これにつながる送受信用のアンテナ9とを備え、これが樹脂フィルム10でラミネートされたアンテナ外付け型を例示している。
以上の無線通信用薄片7は、両ラミネート材31,31の加熱圧着の工程時に、そのままの状態で一対のラミネート材31,31の重ね合わせ部(内部空間)に挟み込んで挟持されるようにしてもよいが、好ましくは、その無線通信用薄片7の全部又は一部を所定のシートで覆った状態で、上記重ね合わせ部(内部空間)に挟持させることができる。
例えば図6に例示するように、無線通信用薄片7は可撓性を有する合成樹脂製(例えばフッ素樹脂製)のシート25により包まれる。この例ではシート25は、無線通信用薄片7の長さ以上(好ましくはそれより長い)の寸法を有し、かつその薄片7の表裏を覆いうる面積(大きさ)を備え、この例では無線通信用薄片7の両端は開放された状態で、シート25が薄片7の一方の側縁で折り畳まれ、かつ他方の側縁でも折り返されて、その終縁28が再びシート25の一方の側縁にまで達している。この無線通信用薄片7がシート25でくるまれたものを、ID自動認識のための無線通信用複合薄片ということができる。
このように薄片7がシート25で覆われるわけであるが、シート25と薄片7とは接着状態ではなく、薄片7はシート25に対し、非接合・非一体的であって、薄片7はそのシート25に包まれた状態で、そのシート25内において変位可能、つまり自身の熱膨張が生じた際にシート25に対して伸縮自在である。したがって、アンテナ9には熱膨張による引張り、ねじり等の力が作用せず、断線等が発生しにくい。シート25はそのような薄片7の熱膨張、具体的には取付パッド3の熱接合時においてその間に狭持される薄片7が受ける熱による熱膨張を吸収してアンテナ9の損傷・断線等の破壊を防ぐ役割を果たすのみならず、容器1(商品)の保管中、店頭展示中等において薄片7を浸水から保護する耐水性付与シートの役割も果たす。
また、上記取付パッド3(特にラミネート材31)が静電気を帯びる等により、無線通信用薄片7の回路部が取付パッド3を介してアース(接地)される可能性があり、そうすると無線通信用薄片7によりIDを自動認識する機能が充分に発揮されにくい状況(読取不良)も生じうる。しかし、無線通信用薄片7が絶縁性のシート25でくるまれて(覆われて)いるので、そうした接地が生じにくくなる。
上記の通り、薄片7を覆うシート25はその素材(例えばフッ素樹脂)自体が、上述の薄片7との低摩擦性、耐水性及び絶縁性を有するものでもよいが、簡便な構成として、例えばシート25の基材を紙またはこれに類する若しくは準ずるものとし、その基材の片面又は両面に、上記低摩擦性、耐水性及び絶縁性を高める材料、例えば樹脂等コーティングを施すことができる。図6に示す例では、紙等を基材とするシート25の両面に例えば所定の樹脂、例えばシリコン樹脂又はエポキシ樹脂等をコーティングした樹脂コーティング層26及び27が形成され、このシリコン樹脂等のコーティング層により、上述の低摩擦性(滑り易さ)、耐水性及び絶縁性のいずれもが高められることとなる。
なお、シート25として、上記3つの機能をすべて保有していなくても、その低摩擦性、耐水性及び絶縁性のいずれか1種又は2種以上の組合せの機能を保有するシート25で薄片7を包んだ場合でも、その発揮しうる機能に応じて上述の一定の効果が奏される。また、フッ素樹脂は、耐熱性、耐薬品性(耐腐食性)、撥水性等にも優れているので、シート25やラミネート材31を熱圧着する際には無線通信用薄片7へその熱を伝えにくく、取付パッド3を蓋2に装着した後には被収容物(商品)である流体等から無線通信用薄片7を保護することができる。したがって、無線通信用薄片7を利用したIDの記憶・読み取り・書き込みが長期にわたり安定して行なえる。
また、図7に示す変形例では、図6と同様にシート25で薄片7を包んだ後、さらにシート25の終縁28におけるシート両端部を封止部25aで封止してある。
図8の無線通信用薄片7は、超小型のICチップ8内に送受信用のアンテナ9が内蔵され、これが樹脂フィルム10でラミネートされたアンテナ内蔵型を例示している。このようなアンテナ内蔵型の無線通信用薄片7の場合、図9に示すように、両端が開口した筒状のシート35に薄片7を収容したり(その開口した両端を封止することもできる)、図10に示すように、一端が開口した袋状のシート36に薄片7を収容したり、あるいは図11に示すように、一端が開口した袋状のシート36に薄片7を収容した後、その開口を封止部37によって封止することもできる。さらに、薄片7の耐水性や絶縁性を向上させる観点からは、薄片7を所定の熱収縮フィルムによりほぼ密着状態で被覆したり、薄片7を所定の樹脂槽に浸漬してその薄片7の全体を樹脂等の被膜で覆うことも可能である。
図1に戻り、取付パッド3には、装着状態で容器1内の商品に対向する表面上に、言い換えれば保護層32の表面上に、薄片7が記憶しているIDに対応付けて決定されたリンクID41の表示部40(リンクID表示部)が形成されている。例えば、概念的には図12に示すように、薄片(チップ)7に電子的に記憶されている電子データとしてのIDに予め対応付けた(関連付けた)、数字を始めとする文字、記号・符号又はそれらの組合せからなるリンクID41が、例えば肉眼で視認可能に表示部40に表示されている。
その表示部40の形態は、例えばそのリンクID41が表示された表示片42が、保護層32の表面に接着剤又は熱溶着若しくはそれらの併用等によって貼り付けられて一体化されたり、あるいは保護層32の表面に直接的に印刷、刻印、焼き付けその他の表示手法により表示されてもよい(図3,図4参照)。そして、この表示部40に表示されたリンクID41は、薄片7に記憶されているIDと関連付けられたものであるが、この関連付けは、記憶されたIDとリンクIDが同じ場合も含む。
図1に示すように、容器1の外面には、薄片7が記憶しているID及び表示部40に表示されたリンクID41に対応付けてバーコード表示等された副リンクID51の副表示部50(副リンクID表示部)が形成されている。例えば、概念的には図12に示すように、薄片(チップ)7に電子的に記憶されている電子データとしてのIDに予め対応付けた(関連付けた)バーコード等からなる副リンクID51が、例えばバーコードリーダ等によって読み取り可能に副表示部50に表示されている。
その副表示部50の形態は、例えばその副リンクID51が表示されたシール印刷ラベル52(表示片)が、容器1の外面に接着剤又は熱溶着若しくはそれらの併用等によって貼り付けられて一体化されている。あるいは、副表示部50は、容器1の外面に直接的に印刷、刻印、焼き付けその他の表示手法により表示されていてもよい。そして、この副表示部50に表示された副リンクID51は、薄片7に記憶されているID及び表示部40に表示されたリンクID41と関連付けられたものであるが、この関連付けは、記憶されたIDとリンクIDと副リンクIDが同じ場合も含む。
このように、リンクID41の表示部40が、本来のIDを記憶している薄片7及び副表示部50に表示された副リンクID51と別個に設けられることにより、仮に薄片7が機能不能や機能不全に陥り、かつ副リンクID51が読み取り不能に陥った場合でも、そのリンクID41を見れば、薄片7に記憶されていたIDが特定でき、結果として容器1内の商品(IDの自動認識ができなくなったもの)を識別できることとなるから、薄片7が万一壊れた場合でもそれが保障され、安心である。このようなデータ管理(データベース)の一例を図27,図28に示す。
図12は、このような無線通信用薄片7を用いたデータ処理システムの一例を示し、図13はその回路構成を概念的に示すブロック図である。既に説明した通り、無線通信用薄片7はチップ(IC)8とアンテナ9を主要な構成部とし、図13に示すように、チップ8は発電回路15、発信回路16及び記憶手段としてのメモリ17を備え、これらが電気的に接続されている。メモリ17は例えばROMで構成され、そこに特定の識別データ(ID)が書き込まれて記憶されており、このIDは個々の容器1内の商品に対して互いに異なるものとされ、このIDが後述する無線式の読み取り装置20(ID認識装置)により自動認識されて、各容器1内の商品が識別できることとなる。
具体的には、データキャリア方式に従い、図13において読み取り装置(認識装置)20の送受信部23から特定の周波数の電磁波(電波、マイクロ波)が、蓋2に装着された無線通信用薄片7に向けて発信されると、そのアンテナ9と受信回路14とを介してチップ8でその電波が受信され、それに基づき発電回路15が起動して所定の発電がなされ、これを電源として発信回路16が作動する。発信回路16はメモリ17に記憶されているそのチップ8(容器1内の商品)に固有のIDを読み出し、これを電波によるID情報としてアンテナ9から読み取り装置20側へ出力(発信)する。読み取り装置20がその電波によるID情報を受け取り、これを読み取り処理部(認識処理部)24で認識する。その認識したIDデータは、送受信部101を介して周辺端末機器100(例えば個体ID認識コンピュータ)に取り込まれ、CPU102,RAM103,ROM104等によりデータ処理がなされる。
具体的には、取り込まれたIDデータは、製造管理、販売管理、在庫管理、商品履歴管理等のために、ROM104に蓄積されたり、その蓄積されたデータに基づいて集計されたり、容器1内の特定商品の履歴の参照や仕分け等に利用されたりする。あるいは、それらのIDデータは、インターフェース105を介して、ディスプレイ106に表示出力されたり、プリンタ107に印刷出力されたりする。また、読み取り装置20で読み取られたIDデータや周辺端末機器100で集計処理されたIDデータは、インターネット等のネットワーク200を経由してホストコンピュータ300に集積され経営戦略、企業診断等にも活用できる。さらには、蓋2(及び容器1や容器1内の商品)の再使用(リユース)等のために、無線通信用薄片7(チップ8)のIDデータを更新したり、書き換えたりする際には、周辺端末機器100や読み取り装置20から、更新データ、書き換えデータ等を送信するようにしてもよい。
図17及び図18は、図16に示す取付パッド3の変形例を表わす。すなわち、取付パッド3の外形形状は、蓋2の天井壁部22の内面形状に合わせて、図17のような楕円形状、図18のような多角形状(例えば矩形状)等に変更できる。
(実施例2)
さらに、図14は本発明に係る蓋付き容器の他の例を示し、殺虫スプレー・ヘアスプレーのような気体混合懸濁液(ゾル、ゲル)状の商品(被収容物;内容物)が金属製(例えばスチール製)の容器1に収容されている。一方、合成樹脂製(例えばポリプロピレン製)の蓋2は、容器1とは別体に構成され、基端側が容器1の肩部12の外周面に外側から嵌合(係合)して係合・保持される円筒状の周壁部21(係合部)と、周壁部21の先端側を閉じて容器1の開口部11(噴射口)を外側から覆う扁平円板状の天井壁部22(被覆部)とが一体的に形成されている。つまり、蓋2は、周壁部21が容器1の肩部12に嵌合し、天井壁部22が開口部11を覆うことにより、容器1内の商品の出入りを閉鎖する。なお、蓋2の周壁部21は、容器1の肩部12に対する圧接や弾性変形・弾性復帰に伴う摩擦力によって、肩部12に着脱可能に係合・保持されている。
そして、蓋2の天井壁部22の内面(下面)に沿って、耐水性を有する材料製(例えば合成紙製)の蓋装着用ラミネート材31(蓋装着用基材;以下単にラミネート材という)で無線通信用薄片7を覆った円形状の取付パッド3(取付部材)が装着されている(図16参照)。この無線通信用薄片7は、可撓性を有しかつ薄片状をなし、容器1及びその容器1内の商品(内容物)の識別情報であるIDをそれぞれ記憶するとともに、無線式読取り装置20(図12参照)によってそのIDが読み取り可能とされている。具体的には、取付パッド3は、その下面(又は内側に保持された無線通信用薄片7の下面)と液面との距離Hが上方へ5mm以上(例えば10mm)離れるようにして、天井壁部22の内面に装着されている。さらに具体的には、取付パッド3の周縁部が、周壁部21の内周面に沿って形成された凸部21bで保持されて固定される。
図15は図14の蓋2に装着される取付パッド3の組立図である。図15に示すように、取付パッド3を構成する短冊状のラミネート材31は、その中央部に配置される無線通信用薄片7よりも大きな表面積を有し(図16参照)、厚み方向の片面側(上面側)に形成された凹部31aに無線通信用薄片7が厚み方向で面一状態となるように収納される形態で、無線通信用薄片7と重ね合わせられる。さらに、ラミネート材31の表面側(凹部31a形成面とは反対側)に、撥水性を有する熱可塑性合成樹脂製(例えばポリエチレン製)の保護層32が重ねられ、熱圧着により接合・一体化されている。そして、取付パッド3の装着状態にて凹部31aの形成面が天井壁部22の内面に固着され、それによって、無線通信用薄片7は、天井壁部22の内面とラミネート材31の凹部31a形成面とによって形成された内部空間に密封されている。
そこで、取付パッド3は、図14に示すように、保護層32が容器1内の商品に対向するように下向き配置され、保護層32とは反対側のラミネート材31が蓋2の天井壁部22の内面(下面)側に位置するように装着される。具体的には、取付パッド3の周縁部が、周壁部21に形成された凸部21bで保持されて固定される。さらに、取付パッド3は、ラミネート材31とシート25との保護層32とは反対側の表面に形成される接着剤層33(図15参照)によって蓋2の天井壁部22の内面に接着・固定される。このように、取付パッド3が耐水性を有するラミネート材31や撥水性を有する保護層32で構成されているため、容器1(商品)の保管中、店頭展示中等において薄片7を浸水から保護することができる。また、取付パッド3は蓋2の天井壁部22の内面に装着されるため、取付パッド3及び無線通信用薄片7を小型化できる。保護層32は、図15に示すようにラミネート材31よりもやや大径のものが用いられ、その周縁部はラミネート材31の外周面を覆うように曲げられて接着剤層33を除く取付パッド3の外表面を覆い、取付パッド3の耐水性を高めている。なお、図15の符号34は、接着剤層33を被覆する剥離紙を表わす。
後述する実施例5(図26)と同様に、リング状の取付パッド3(無線通信用薄片7)を蓋2の周壁部21の内周面に沿って装着することもできる(図14に仮想線で示す)。また、無線通信用薄片7、それを覆うシート25、取付パッド3に形成されるリンクID表示部40、容器1に形成される副リンクID表示部50の構造等については、実施例1(図1〜図13,図16〜図18)と同様である。
(実施例3)
図19は本発明に係る蓋付き容器のさらに他の例を示し、図14と同様に、殺虫スプレー・ヘアスプレーのような気体混合懸濁液(ゾル、ゲル)状の商品(被収容物;内容物)が金属製(例えばスチール製)の容器1に収容されている。一方、合成樹脂製(例えばポリプロピレン製)の蓋2は、容器1とは別体に構成され、円筒状の基端側が容器1の肩部12の外周面に外側から嵌合(係合)して係合・保持されるとともに、先端側を連続的に縮径する形態で閉じて容器1の開口部11(噴射口)を外側から覆うように一体成形されて、半球型ドーム状の閉鎖部29に形成されている。つまり、蓋2は、閉鎖部29の基端側が容器1の肩部12に嵌合し、閉鎖部29の先端側が開口部11を覆うことにより、容器1内の商品の出入りを閉鎖する。なお、閉鎖部29の基端側は、容器1の肩部12に対する圧接や弾性変形・弾性復帰に伴う摩擦力によって、肩部12に着脱可能に係合・保持されている。
そして、蓋2のドーム状の閉鎖部29の内面(下面)に沿って、耐水性を有する材料製(例えば合成紙製)の蓋装着用ラミネート材31(蓋装着用基材;以下単にラミネート材という)で無線通信用薄片7を覆った三日月形の取付パッド3(取付部材)が装着されている(図20参照)。この無線通信用薄片7は、可撓性を有しかつ薄片状をなし、容器1及びその容器1内の商品(内容物)の識別情報であるIDをそれぞれ記憶するとともに、無線式読取り装置20(図12参照)によってそのIDが読み取り可能とされている。具体的には、取付パッド3は、その下面(又は内側に保持された無線通信用薄片7の下面)と液面との距離Hが上方へ5mm以上(例えば10mm)離れるようにして、閉鎖部29の内面に装着されている。
取付パッド3を構成する三日月形のラミネート材31は、無線通信用薄片7よりも大きな表面積を有し(図20参照)、無線通信用薄片7の表裏両側から積層状に重ねられる。さらに、一方のラミネート材31の表面側に、撥水性を有する合成樹脂製(例えばポリエチレン製)の保護層32が重ねられる。そして、これらの無線通信用薄片7、ラミネート材31,31、保護層32を挟んで熱圧着することによって、弾力性(可撓性)と耐水性とを有する取付パッド3が得られる。すなわち、一対のラミネート材31,31の内面同士が無線通信用薄片7の周囲で熱圧着により接合・一体化されている。それによって、無線通信用薄片7は、外側を取り巻く一対のラミネート材31,31によって形成された内部空間に密封されている。
そこで、取付パッド3は、図19に示すように、保護層32が容器1内の商品に対向するように下向き配置され、保護層32とは反対側のラミネート材31の表面に形成される接着剤層33によって蓋2の閉鎖部29の内面(下面)側に接着・固定される。このように、取付パッド3が耐水性を有するラミネート材31や撥水性を有する保護層32で構成されているため、容器1(商品)の保管中、店頭展示中等において薄片7を浸水から保護することができる。また、取付パッド3は蓋2の閉鎖部29の内面に装着されるため、無線通信用薄片7のアンテナ9(図5参照)を相対的に長くすることができ、電波の良好な送受信性能を維持しやすい。
なお、無線通信用薄片7、それを覆うシート25、取付パッド3に形成されるリンクID表示部40、容器1に形成される副リンクID表示部50の構造等については、実施例1(図1〜図13,図16〜図18)及び実施例2(図14,図15)と同様である。
(実施例4)
次に、図21は本発明に係る蓋付き容器のさらに他の例を示し、練り歯磨き・洗顔料のような固液混合体(スラリー状)の商品(被収容物;内容物)が合成樹脂製(例えばポリエチレン製)の容器1に収容されている。一方、合成樹脂製(例えばポリプロピレン製)の蓋2は、連結部5を介して容器1と一体的に構成されるとともに、基端側が容器1の肩部12の外周面に外側から嵌合(係合)して係合・保持される円筒状の周壁部21(係合部)と、周壁部21の先端側を閉じて容器1の開口部11を外側から覆う扁平円板状の天井壁部22(被覆部)とが一体的に形成されている。また、天井壁部22の下面中央部には、蓋2を閉じたときに開口部11の内側に挿入されて商品の漏れと乾燥を防止するために、円柱状の封鎖部22aが下向きに突出している。つまり、蓋2は、周壁部21が容器1の肩部12に嵌合し、封鎖部22aが開口部11の内側に嵌入し、天井壁部22が開口部11を覆うことにより、容器1内の商品の出入りを閉鎖する。なお、蓋2の周壁部21は、容器1の肩部12に対する圧接や弾性変形・弾性復帰に伴う摩擦力によって、肩部12に着脱可能に係合・保持されている。
そして、蓋2の天井壁部22の内面(下面)に沿って、耐水性を有する材料製(例えば合成紙製)の蓋装着用ラミネート材31(蓋装着用基材;以下単にラミネート材という)で無線通信用薄片7を覆った円環状の取付パッド3(取付部材)が装着されている(図23参照)。蓋2に設けられた封鎖部22aは、取付パッド3の中央部に形成された円形状の貫通孔3aに挿通されている。無線通信用薄片7は、可撓性を有しかつ薄片状をなし、容器1及びその容器1内の商品(内容物)の識別情報であるIDをそれぞれ記憶するとともに、無線式読取り装置20(図12参照)によってそのIDが読み取り可能とされている。具体的には、取付パッド3は、その下面(又は内側に保持された無線通信用薄片7の下面)と液面との距離Hが上方へ5mm以上(例えば10mm)離れるようにして、天井壁部22の内面に装着されている(図14参照)。
図1を参照し、取付パッド3を構成する円環状のラミネート材31は、中央の貫通孔3aの周囲に配置される無線通信用薄片7よりも大きな表面積を有し(図23参照)、無線通信用薄片7の表裏両側から積層状に重ねられる。さらに、一方のラミネート材31の表面側に、撥水性を有する合成樹脂製(例えばポリエチレン製)の保護層32が重ねられる。そして、これらの無線通信用薄片7、ラミネート材31,31、保護層32を挟んで熱圧着することによって、弾力性(可撓性)と耐水性とを有する取付パッド3が得られる。すなわち、一対のラミネート材31,31の内面同士が無線通信用薄片7の周囲で熱圧着により接合・一体化されている。それによって、無線通信用薄片7は、外側を取り巻く一対のラミネート材31,31によって形成された内部空間に密封されている。
そこで、取付パッド3は、図21に示すように、保護層32が容器1内の商品に対向するように下向き配置され、保護層32とは反対側のラミネート材31(図1参照)が蓋2の天井壁部22の内面(下面)側に位置するように装着される。具体的には、取付パッド3の周縁部が、周壁部21の内周面に沿って形成された凸部21bで保持されて固定される。このように、取付パッド3が耐水性を有するラミネート材31や撥水性を有する保護層32で構成されているため、容器1(商品)の保管中、店頭展示中等において薄片7を浸水から保護することができる。また、取付パッド3は蓋2の天井壁部22の内面に装着されるため、取付パッド3及び無線通信用薄片7を小型化できる。
図24及び図25は、図23に示す取付パッド3の変形例を表わす。すなわち、取付パッド3の外形形状や貫通孔3aの孔形状は、蓋2の天井壁部22の内面形状や封鎖部22aの断面形状に合わせて、図24のような楕円形状、図25のような多角形状(例えば矩形状)等に変更できる。
なお、無線通信用薄片7、それを覆うシート25、取付パッド3に形成されるリンクID表示部40、容器1に形成される副リンクID表示部50の構造等については、実施例1(図1〜図13,図16〜図18)、実施例2(図14,図15)及び実施例3(図19・図20)と同様である。ただし、副表示部50は、容器1の外面に直接的に印刷、刻印、焼き付けその他の表示手法により表示されている。
(変形例)
さらに、図22は実施例4(図21,図23〜図25)の変形例を示し、図21と同様に、練り歯磨き・洗顔料のような固液混合体(スラリー)状の商品(被収容物;内容物)が合成樹脂製(例えばポリエチレン製)の容器1に収容されている。一方、合成樹脂製(例えばポリプロピレン製)の蓋2は、容器1とは別体に構成され、基端側が容器1の肩部12の外周面に外側から嵌合(係合)して係合・保持される円筒状の周壁部21(係合部)と、周壁部21の先端側を閉じて容器1の開口部11(噴射口)を外側から覆う扁平円板状の天井壁部22(被覆部)とが一体的に形成されている。また、天井壁部22の下面中央部には、蓋2を閉じたときに開口部11が内側に挿入されて商品の漏れと乾燥を防止するために、円筒状の封鎖部22bが下向きに突出している。つまり、蓋2は、周壁部21が容器1の肩部12に嵌合し、封鎖部22bが開口部11の外側に嵌合し、天井壁部22が開口部11を覆うことにより、容器1内の商品の出入りを閉鎖する。なお、蓋2の周壁部21は、容器1の肩部12に対する圧接や弾性変形・弾性復帰に伴う摩擦力によって、肩部12に着脱可能に係合・保持されている。
なお、取付パッド3、無線通信用薄片7、それを覆うシート25、取付パッド3に形成されるリンクID表示部40、容器1に形成される副リンクID表示部50の構造等については、実施例4(図21,図23〜図25)と同様である。
(実施例5)
次に、図26は本発明に係る蓋付き容器のさらに他の例を示し、化粧品・薬品・食品・飲料水のような液体状の商品(被収容物;内容物)が合成樹脂製(例えばポリプロピレン製)の容器1に収容されている。一方、合成樹脂製(例えばポリプロピレン製)の蓋2は、容器1とは別体に構成され、基端側が容器1の開口部11に外側から嵌合(係合)して係合・保持される円筒状の周壁部21(係合部)と、周壁部21の先端側を閉じて容器1の開口部11を外側から覆う扁平円板状の天井壁部22(被覆部)とが一体的に形成されている。つまり、蓋2は、周壁部21が容器1の開口部11に嵌合し、天井壁部22が開口部11を覆うことにより、容器1内の商品の出入りを閉鎖する。なお、蓋2の周壁部21は、容器1の開口部11に対する圧接や弾性変形・弾性復帰に伴う摩擦力によって、開口部11に着脱可能に係合・保持されている。
そして、蓋2の周壁部21の内周面に沿って、耐水性を有する材料製(例えば合成紙製)の蓋装着用ラミネート材31(蓋装着用基材;以下単にラミネート材という)で無線通信用薄片7を覆ったリング状の取付パッド3(取付部材)が装着されている。この無線通信用薄片7は、可撓性を有しかつ薄片状をなし、容器1及びその容器1内の商品(内容物)の識別情報であるIDをそれぞれ記憶するとともに、無線式読取り装置20(図12参照)によってそのIDが読み取り可能とされている。具体的には、取付パッド3は、内側に保持された無線通信用薄片7の下端縁と液面との距離Hが上方へ5mm以上(例えば10mm)離れるようにして、周壁部21の内周面に接着(装着)されている。
取付パッド3を構成する短冊状のラミネート材31は、無線通信用薄片7よりも大きな表面積を有し、無線通信用薄片7の表裏両側から積層状に重ねられる。さらに、一方のラミネート材31の表面側に、撥水性を有する合成樹脂製(例えばポリエチレン製)の保護層32が重ねられる。そして、これらの無線通信用薄片7、ラミネート材31,31、保護層32を挟んで熱圧着することによって、弾力性(可撓性)と耐水性とを有する取付パッド3が得られる。すなわち、一対のラミネート材31,31の内面同士が無線通信用薄片7の周囲で熱圧着により接合・一体化されている。それによって、無線通信用薄片7は、外側を取り巻く一対のラミネート材31,31によって形成された内部空間に密封されている。
そこで、取付パッド3は、図26に示すように、保護層32が容器1内の商品に対向するように配置され、保護層32とは反対側のラミネート材31の表面に形成される接着剤層33(図4参照)によって蓋2の周壁部21の内周面に接着・固定される。このように、取付パッド3が耐水性を有するラミネート材31や撥水性を有する保護層32で構成されているため、容器1(商品)の保管中、店頭展示中等において薄片7を浸水から保護することができる。また、取付パッド3は蓋2の周壁部21の内周面に装着されるため、無線通信用薄片7のアンテナ9(図5参照)を相対的に長くすることができ、電波の良好な送受信性能を維持しやすい。
なお、無線通信用薄片7、それを覆うシート25、取付パッド3に形成されるリンクID表示部40、容器1に形成される副リンクID表示部50の構造等については、実施例1(図1〜図13,図16〜図18)と同様である。
次に、図27により、本発明に係るID管理個体の管理システムの一例を説明する。個体認識番号は、商品に初めてRFIDチップ(以下単にRFIDという)を装着する際に、その装着後の検品の際、あるいはRFIDの取り扱い企業がRFIDを初回装着用に出荷する際に割り当てられ、この段階で、商品個体−個体認識番号−RFIDのチップIDの関連対応付け(紐付け:リンク)が形成される。
つまり、商品の認識・履歴の保持・継続のために、概念的には個体マスターとしての個体記憶手段、履歴テーブルとしての履歴記憶手段、商品マスターとしての商品記憶手段の各記憶体系が互いに接続されて、関連付けられている。より具体的には、個体にはRFIDのチップIDと個体認識番号とが二重に付与され、個体マスターにはその個体に関する個体認識番号(キー)が記憶される。キーの意味はこの個体認識番号の入力(参照)により、それに関係する個体データを閲覧等できるということである。
個体マスターには、特定の個体の個体認識番号と対応付けて、当該特定の個体のRFIDのチップID、商品コード、個体情報(製造会社名、製造年月日、製造番号、ロット番号、装着日(RFIDの)、装着区分等)が記憶される。その商品コードは商品マスターと関連付け(対応付け)られ、商品マスターに対し、キーとして商品コードを付与(入力)すれば、当該商品コードの詳細、例えば、商品属性情報(商品名、商品品番、品記号、カテゴリー等)が閲覧・参照できる。
上記個体マスターは履歴テーブルと連携(接続)され、履歴テーブルには個体認識番号、タイムスタンプ(個体が認識された時期)が記憶され、これと関連付けて当該個体の状態も記憶され、上記個体認識番号とタイムスタンプをキーとして、その個体の状態、例えば状態関連情報として、入荷・出荷日、入荷・出荷先名、在庫情報等を認識・参照ないし閲覧ができる。
ここで履歴テーブルには、個体マスターと同様、個体認識番号とRFIDのチップIDをセットで記憶・格納することも可能であるが、この図27に示すように、履歴テーブルはRFIDのチップIDではなく、個体認識番号で管理することができる。その場合、RFIDのチップIDの情報は、履歴テーブルには記憶されておらず、個体認識番号によって各個体の履歴管理を行うので、チップID情報の流出による模倣商品の出現等を防止することができる。
つまり、個体におけるIDの自動認識(読み取り)はRFIDのチップIDで行うが、そのチップIDを読み込んだ後は、そのチップIDと予め対応付けて記憶されている個体認識番号を、商品個体(ID管理個体)の履歴管理に使用することができ、電子記憶に基づく複雑なチップIDより個体認識番号で管理する方が扱いが容易な点もある。また、商品への記載仕様は商品毎に異なるようにすることができる。
以上の説明において、図5では無線通信用薄片7が短冊状(長手状)をなしていたが、これはチップに外付けでアンテナを形成するアンテナ外付け型であること(アンテナをなるべく長くしたい)に影響されている。図8のように、アンテナがチップに内蔵されるアンテナ内蔵型で、一定のアンテナ性能が発揮できれば、薄片7を正方形、円形、その他適宜の形状に設定することができる。そして、薄片7をシート25,35,36で覆う場合(図6,図7,図9〜図11参照)は、その薄片7の形状に応じた被覆形態を実現すればよい。
本発明に係る蓋付き容器の一例を示す説明図。 図1の蓋に装着される取付パッドの組立図。 図2で組み立てられた取付パッドの斜視図。 図3のA−A断面図。 図3の取付パッドに用いられる無線通信用薄片の一例を示す平面図。 図5の無線通信用薄片をシートで包んだ例を示す斜視図。 無線通信用薄片をシートで包む別の例を示す図。 図3の取付パッドに用いられる無線通信用薄片の他の例を示す平面図。 図8の無線通信用薄片をシートで覆う例を示す図。 図9の変形例を示す図。 図10のさらに変形例を示す図。 無線通信用薄片を用いたデータ処理システムの一例を示す説明図。 図12を概念的に示すブロック図。 本発明に係る蓋付き容器の他の例を示す説明図。 図1の蓋に装着される取付パッドの組立図。 図1又は図14の蓋に装着される取付パッドの正面図。 図16の取付パッドの変形例を示す正面図。 図16の取付パッドの他の変形例を示す正面図。 本発明に係る蓋付き容器のさらに他の例を示す説明図。 図19の蓋に装着される取付パッドの正面図。 本発明に係る蓋付き容器のさらに他の例を示す説明図。 図21の蓋付き容器の変形例を示す説明図。 図21又は図22の蓋に装着される取付パッドの正面図。 図23の取付パッドの変形例を示す正面図。 図23の取付パッドの他の変形例を示す正面図。 本発明に係る蓋付き容器のさらに他の例を示す説明図。 本発明に係るID管理個体の管理システムの一例を概念的に示す図。 無線通信用薄片に記憶されているIDデータとリンクID表示と副リンクID表示との関連性を説明する概念図。
符号の説明
1 容器
11 開口部
12 肩部
2 蓋
21 周壁部(係合部)
22 天井壁部(被覆部)
29 閉鎖部(係合部;被覆部)
3 取付パッド(取付部材)
31 ラミネート材(蓋装着用ラミネート材;蓋装着用基材)
32 保護層
7 無線通信用薄片
8 チップ(ICチップ)
9 アンテナ
20 無線式読取り装置(ID認識装置)
25,35,36 シート
40 リンクID表示部
41 リンクID
50 副リンクID表示部
51 副リンクID

Claims (7)

  1. 被収容物を収容する容器の開口部又は肩部に直接又は他部材を介して間接的に係合する係合部と、前記容器の開口部を外側から覆う被覆部とが一体的に形成され、前記被収容物の出入りを閉鎖する蓋であって、
    可撓性を有しかつ薄片状をなして前記被収容物及び/又は容器の識別情報であるIDを記憶するとともに、無線式読取り装置によってそのIDが読み取り可能とされた無線通信用薄片を備え、
    その無線通信用薄片の厚み方向の片面が耐水性を有する蓋装着用ラミネート材で覆われて取付部材を構成し、
    その取付部材は、前記容器内の被収容物に対向する側において、前記蓋装着用ラミネート材が位置してその対向側を塞ぐとともに、対向側とは反対側に形成された凹部の内部空間において、可撓性、耐水性及び電気的な絶縁性を備えたシートに包まれる等して覆われた状態で挟持された前記無線通信用薄片を、その挟持状態にて前記シートの内部で変位可能に保持して厚み方向で面一状態となるように収納し、
    前記蓋装着用ラミネート材と前記シートとの前記被収容物に対向する側とは反対側の表面には、前記被覆部又は係合部の内面に固定されて前記内部空間を密封するための接着剤層が形成され、
    さらに、その接着剤層を除く前記取付部材の外表面が撥水性を有する保護層で覆われていることを特徴とする容器の蓋。
  2. 液体、気体、固液混合体等の流体を被収容物として収容する容器の開口部又は肩部に直接又は他部材を介して間接的に基端側が係合する筒状の係合部である周壁部と、その周壁部の先端側を閉じて前記容器の開口部を外側から覆う被覆部である天井壁部とが一体的に形成され、前記被収容物の出入りを閉鎖する蓋であって、
    可撓性を有しかつ薄片状をなして前記被収容物及び/又は容器の識別情報であるIDを記憶するとともに、無線式読取り装置によってそのIDが読み取り可能とされた無線通信用薄片を備え、
    その無線通信用薄片よりも大きな表面積を有する形態でその無線通信用薄片の厚さ方向の両面側から積層状に重ねられ、かつ同じ大きさの内面同士がその無線通信用薄片の周囲で接合・一体化された一対の耐水性を有する蓋装着用ラミネート材で取付部材を構成し、
    その取付部材は、前記容器内の被収容物に対向する側において、一方の蓋装着用ラミネート材が位置してその対向側を塞ぐとともに、前記一対の蓋装着用ラミネート材にて形成された内部空間において、可撓性、耐水性及び電気的な絶縁性を備えたシートに包まれる等して覆われた状態で挟持された前記無線通信用薄片を、その挟持状態にて前記シートの内部で変位可能に保持し、
    前記内部空間を密封する形態で当該内部空間の外側を取り巻く前記一対の蓋装着用ラミネート材のうち前記被収容物に対向する側とは反対側に位置する他方の蓋装着用ラミネート材の表面には、前記天井壁部の内面又は前記周壁部の内周面に固定するための接着剤層が形成され、
    さらに、その接着剤層を除く前記取付部材の外表面が撥水性を有する保護層で覆われていることを特徴とする容器の蓋。
  3. 前記係合部と被覆部とは、筒状の前記係合部の先端側に前記被覆部が連続的に縮径する形態で一体成形されることによって半球型ドーム状の閉鎖部に形成され、
    前記取付部材は、その半球型ドーム状の閉鎖部の内面に装着されている請求項1又は2に記載の容器の蓋。
  4. 前記取付部材には、前記無線通信用薄片が記憶しているIDと対応付けた数字・文字・記号・符号又はそれらの組合せ等のリンクIDを表したリンクID表示部が形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の容器の蓋。
  5. 前記取付部材のリンクID表示部に表示されたリンクIDは、前記容器に直接又は他部材により間接的に形成された副リンクID表示部にバーコード表示等された副リンクIDと関連付けて表わされ、
    前記無線通信用薄片に記憶されたIDが消失し、かつ前記副リンクID表示部の副リンクIDが読み取り不能となっても、リンクID表示部に表示されたリンクIDを視認可能とされている請求項4に記載の容器の蓋。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の蓋が、前記容器の開口部又は肩部に直接又は他部材を介して間接的に係合しかつその容器の開口部を外側から覆うことによって前記被収容物の出入りを閉鎖するために、前記容器とは別体に、又はその容器と一体的に備えられていることを特徴とする蓋付き容器。
  7. 前記被収容物が液体である場合、前記取付部材は、前記無線通信用薄片が前記被収容物の液面から上方へ5mm以上離間する形で、前記被覆部である天井壁部の内面又は前記係合部である周壁部の内周面に装着されている請求項6に記載の蓋付き容器。
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