JP3996186B2 - シランオリゴマー及びこのオリゴマーを含有する放射線硬化性塗料組成物 - Google Patents
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Description
1.発明の分野
この発明は、化学線を用いて重合させることができる官能基、及びシラン基を含む反応性のオリゴマー、並びにその反応性オリゴマーを含んでなる、ガラス基体用の放射線硬化性塗料組成物に関する。
2.関連技術の説明
ガラス基体が水に曝露されたとき弱化することは古くから知られている。例えば、空気中の水分はガラスを弱め、最後には破壊に至らしめる可能性がある。
ガラス基体には、一般に、ガラスの物体を保護し、その強さを保存し、取り扱い中の損傷を防ぎ、また水分がガラス基体を浸蝕するのを妨げるなどの色々な理由から、高分子組成物で被覆することが行われて来た。光学ガラス繊維では、更に、発生の可能性がある微小な曲がり(microbending)を減少させるために、そのガラス繊維に高分子の塗膜を施すことが行われて来た。微小な曲がりはガラス繊維を通る電磁線の伝送を減少させる可能性があり、従って望ましくないものである。しかし、多くの常用の塗料組成物は透水性であり、従ってそれはガラス基体を水分から保護する際に有効ではない。
水分は、ガラス基体の弱化を引き起こすことに加えて、そのガラス基体に施されている高分子組成物をガラス表面から離層させることもあり得る。高分子組成物の離層は、その高分子の塗膜が最早ガラスを環境の攻撃から保護しないので、結果として弱化したガラス基体をもたらす可能性がある。
ガラス表面に対する水分による損傷を可能な限り回避するためには、吸水性が低く、塗膜の対ガラス接着力の損失が少なく、そして水中浸漬抽出性(water soak extraction)が低い塗料組成物を提供することが望ましい。
光学ガラス繊維用の塗料組成物は、また、ガラス繊維に対して十分な接着力を有し、しかも可剥性でなければならない。
ガラス基体、特定的には光学繊維の劣化を防ぎ、そのガラス基体の有効寿命を改善するために、様々な塗料組成物が用いられて来た。
米国特許第4,849,462号明細書には、メルカプト基を含むポリアルコキシシランを約0.5乃至5.0重量%含有するU.V.硬化性ポリウレタンポリアクリレートを含んでなる塗料組成物が記載されている。
米国特許第5,146,531号明細書には、炭化水素系ポリオールを基剤とするアクリレート化ウレタンオリゴマー、数種の反応性希釈剤、有機官能性接着促進剤及び光開始剤を含む中間一次塗料が記載されている。
ある種特定の用途には、常用の塗料組成物は十分な対ガラス接着力と可剥性との必要とされる組み合わせ、耐吸水性及び低水中浸漬抽出性を有していない。
発明の概要
本発明の1つの目的は、十分な対ガラス接着力を有し、しかも可剥性であるという性質、耐吸水性及び低水中浸漬抽出性を含めて諸性質に関して改善された組み合わせを有する塗料組成物を提供することである。
上記の目的及びその他の目的は、次式:
(R3)−X−(R1 x)−Y−Si(R2)3 (1)
[式中、(R3)は化学線の照射により重合し得る官能基を含む基であり、
(R1 x)は約200以上の分子量を有する主鎖オリゴマーであり、R2は加水分解性基であり、そしてX及びYはカップリング基である。]
を有するオリゴマーを含んでなる塗料組成物を提供することによって達成される。このオリゴマーを以後“シラン−オリゴマー”と表示する。
このシラン−オリゴマーは、(i)オリゴマージオール、(ii)ポリイソシアネート、(iii)反応性末端を与える化合物及び(iv)シラン含有化合物の反応により得られるウレタンオリゴマーであるのが好ましい。
シラン−オリゴマーは、これを塗料組成物に用いた場合、良好な対ガラス湿潤接着力と低水中浸漬抽出性を与える。低吸水性は非極性の主鎖オリゴマーを選択することによってもたらすことができる。
本発明は、また、次式:
(R3)−X−(R1 x)−Y−Si(R2)3 (1)
[式中、R3は化学線の照射により重合し得る官能基を含む基であり、R1 xは約200以上の分子量を有する主鎖オリゴマーであり、R2は加水分解性基であり、そしてX及びYはカップリング基である。]
を有するシラン−オリゴマー(A)に関する。
本発明は、更に、ポリイソシアネート、反応性末端を与える化合物、オリゴマージオール及びシラン化合物を反応させる複数の工程を含んでなる、次式:
(R3)−X−(R1 x)−Y−Si(R2)3 (1)
[式中、R3は化学線の照射により重合し得る官能基を含む基であり、R1 xは約200以上の分子量を有する主鎖オリゴマーであり、R2は加水分解性基であり、そしてX及びYはカップリング基である。]
を有するシラン−オリゴマー(A)の製造法に関する。
本発明は、また、ポリイソシアネート、反応性末端を与える化合物、オリゴマージオール及びシラン化合物の反応により得ることができる、シラン基を有する放射線硬化性のエチレン性不飽和オリゴマーを実質的な量で含んでなるオリゴマー混合物に関する。
本発明は、更に、これらの塗料組成物で被覆された光学繊維に関する。
発明の詳しい説明
本発明のシラン−オリゴマーは式:
(R3)−X−(R1 x)−Y−Si(R2)3 (1)
[式中、(R3)は化学線の照射により重合し得る官能基を含む基であり、(R1 x)は約200以上の分子量を有する主鎖オリゴマーであり、R2は加水分解性基であり、そしてX及びYはカップリング基である。]
を有するものである。
化学線の照射により重合し得る官能基を含む基(R3)は、例えば紫外線又は電子ビーム線の影響下で重合することができればいかなる基であってもよい。官能基の1つのタイプは、例えばエチレン性不飽和であり、これは、一般に、ラジカル重合で重合されるが、化学線による重合によっても重合させることができる。エチレン性不飽和の例は、アクリレート官能基、ビニルエーテル官能基、メタクリレート官能基又はアクリルアミド官能基を含む基である。官能基のもう1つのタイプは、例えばエポキシ基、又はチオール−エン系若しくはアミン−エン系により与えられる。エポキシ基は、一般に、化学線重合により重合させることができるが、これに対してチオール−エン系及びアミン−エン系はラジカル重合により重合される。エポキシ基は、例えば単独重合させることができる。チオール−エン系及びアミン−エン系では、重合は、例えばアリル不飽和を含有する基と第三アミン又はチオールを含む基との間で起こり得る。基(R3)はアクリレート基、メタクリレート基又はビニルエーテル基であるのが好ましい。基(R3)はアクリレート基であるのが最も好ましい。
約200以上の分子量を有する主鎖オリゴマーである基R1 xは、例えばポリエーテル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート又はそれらの共重合体を基剤とするものであることができる。主鎖オリゴマーの分子量は、好ましくは250より大であり、更に好ましくは400より大であり、最も好ましくは600より大である。この分子量は約10,000以下であるのが好ましく、5,000未満であるのが更に好ましい。本出願の全体を通じて使用される分子量は、当該分子について計算された分子量のことである。重合体構造の場合、その分子量は、出発物質と反応条件に基づいて期待される構造について計算された分子量のことである。この分子量は常用の方法を用いて測定することもできる。
上記の主鎖オリゴマーは、例えばポリイソシアネートを介して互いに結合された1種又はそれ以上の重合体ブロックからなることができる。
主鎖重合体はポリエーテル、ポリオレフィン又はそれらの共重合体であるのが好ましい。主鎖重合体がポリエーテルである場合、得られる塗膜は低いガラス転移温度と良好な機械的性質を有する。主鎖重合体がポリオレフィンである場合、得られる塗膜は更に改善された耐水性を有する。
加水分解性基R2は式(1)中のSiに結合されている各基について同一であるか、又は異なっている。基R2は全て同一であるのが好ましい。好ましくは、R2はアルコキシ基、カルボキシ基又はアルコキシエーテル基である。更に好ましくは、R2はアルコキシ基又はアルコキシ−エーテル基である。R2は、好ましくは8個未満の炭素原子、更に好ましくは4個未満の炭素原子を有する低分子量化合物の基である。加水分解性基R2の例はメトキシ基、エトキシ基、アセトキシ基又はβ−メトキシ−エトキシ基である。
基X又はYは同一でも、異なっていてもよく、そして(R3)−基又はシランと主鎖オリゴマーR1との間に結合を与えることができる任意の基であることができる。X及びYの例はウレタン基、尿素基、カーボネート基、エーテル基、チオ−ウレタン基及びエステル基である。ウレタン基、尿素基及びチオウレタン基が好ましい。
基X及びYは各々(独立に)上記の結合を与える1個又はそれ以上の基を含んでいることができる。基X及びYは各々上記の結合を与える1個又は2個の基を含んでいるのが好ましい。
式(1)によるシランオリゴマーは、好ましくは約500以上、更に好ましくは1,000より大、最も好ましくは1,500より大の分子量を有する。この分子量は約11,000以下であるのが好ましく、6,000より小であるのが更に好ましい。
本発明の1つの態様はシラン−オリゴマーを含んでなるオリゴマー混合物に関する。このオリゴマー混合物は、(i)オリゴマーポリオール、(ii)ポリイソシアネート、(iii)反応性末端を与える化合物及び(iv)シラン含有化合物の反応により得ることができる。この反応の選択性は一般に100%ではなく、従って反応生成物の混合物が得られる可能性がある。このオリゴマー混合物は式(1)で定義されるシラン−オリゴマーを少なくとも40重量%含んでいるのが好ましい。このオリゴマー混合物はシラン−オリゴマーを60重量%より多く含んでいるのが好ましい。
上記のシラン−オリゴマーを製造する反応においては、任意のオリゴマーポリオール(i)が使用できる。このオリゴマーポリオールはジオールであるのが好ましい。オリゴマージオールが使用される場合、それは平均で少なくとも約2個のヒドロキシル基を有しているのが好ましい。オリゴマーポリオールは平均で2個より多いヒドロキシル基を有していてもよい。オリゴマーポリオールがヒドロキシル基を2個より多く有している場合、そのシランオリゴマーは少なくとも1個のシラン基と少なくとも1個の反応性末端を有しているのが好ましいが、ヒドロキシル基の過剰分は他の官能基がないと言う条件で残されていてもよいし、或いは反応性末端、シラン化合物又はそれらの混合物を提供するようになっていてもよい。このオリゴマージオールの例に、ポリエーテルジオール、ポリオレフィンジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール及びそれらの混合物がある。ポリエーテルジオール及びポリオレフィンジオール又はそれらの組み合わせが好ましい。
ポリエーテルジオールが用いられる場合、そのポリエーテルは実質的に非結晶性のポリエーテルであるのが好ましい。好ましくは、ポリエーテルは次の単量体基:
の内の1種又はそれ以上の繰返単位を含む。
従って、ポリエーテルはエポキシ−エタン、エポキシ−プロパン、テトラヒドロフラン、メチル−置換テトラヒドロフラン、エポキシ−ブタン等から製造される。
使用できるポリエーテルの1例は20重量%の3−メチルテトラヒドロフランと80重量%のテトラヒドロフランとの重合生成物であって、それら単量体は共に開環重合を受けている。このポリエーテル共重合体は分枝したオキシアルキレン繰返単位と分枝していないオキシアルキレン繰返単位の両単位を含んでおり、PTG−L 1000(保土谷化学株式会社、日本)として市販されている。使用できるポリエーテルのもう1つの例はPTG−L 2000(保土谷化学株式会社)である。
ポリオレフィンジオールが用いられる場合、そのポリオレフィンは複数のヒドロキシル末端基を有する線状の又は分枝した炭化水素であるのが好ましい。この炭化水素はシラン−オリゴマーの炭化水素主鎖となる。この炭化水素は、多数のメチレン基(−CH2−)を含む、鎖内不飽和及び/又はペンダント不飽和を含んでいてもよい非芳香族の化合物であるのが好ましい。光学繊維の硬化塗膜の長期安定性は不飽和度が減少するにつれて増すので、完全に飽和された、例えば水素化炭化水素が好ましい。炭化水素ジオールの例に、例えばヒドロキシル末端基付きの、完全に又は部分的に水素化された1,2−ポリブタジエン;1,4−/1,2−ポリブタジエン共重合体、1,2−ポリブタジエン−エチレン又は−プロピレン共重合体、ポリイソブチレンポリオール;それらの混合物等がある。炭化水素ジオールは実質的に完全に水素化された1,2−ポリブタジエン又は1,2−ポリブタジエン−エテン共重合体であるので好ましい。
ポリカーボネートジオールの例はジオールによるジエチレンカーボネートのアルコーリシスで通常製造されるものである。そのジオールは、例えば、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,12−ドデカンジオール等のような約2乃至約12個の炭素原子を有するアルキレンジオールであることができる。これらジオールの混合物も使用できる。ポリカーボネートジオールはその主鎖中にカーボネート基に加えてエーテル結合を含んでいてもよい。しかして、例えばアルキレンオキシド単量体と前記のアルキレンジオールとのポリカーボネート共重合体も使用できる。アルキレンオキシド単量体としては、例えばエチレンオキシド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。これらの共重合体は、ポリカーボネート単独重合体に比べてより低いモジュラスを示し、またその液体塗料組成物の結晶性を阻害する硬化塗膜を生成させる。ポリカーボネートジオールとポリカーボネート共重合体との混合物も使用できる。
ポリカーボネートジオールに、例えばデュラカーブ(Duracarb)122[PPGインダストリーズ社(PPG Industries)]及びパーマノール(Permanol)KM10−1733[パーミュタン社(Permuthane, Inc., Ma.)]がある。デュラカーブ122はヘキサンジオールによるジエチレンカーボネートのアルコーリシスにより製造される。
ポリエステルジオールの例に、飽和ポリカルボン酸又はそれらの酸無水物とジオールとの反応生成物がある。飽和ポリカルボン酸とその酸無水物に、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、マロン酸、ピメリン酸、スベリン酸、2,2−ジメチルコハク酸、3,3−ジメチルグルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸等、それらの酸無水物及びそれらの混合物がある。ジオールには、例えば1,4−ブタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジメチロールシクロヘキサン等がある。この分類には、ユニオン カーバイド社(Union Carbide)からトーン・ポリオール(Tone Polyol)なる商標名で商業的に入手できるポリカプロラクトン類である製品シリーズ、例えばトーン・ポリオール0200、0221、0301、0310、2201及び2221が包含される。トーン・ポリオール0301と0310は三官能性である。
いかなる有機ポリイソシアネート(ii)も、単独又は混合して、ポリイソシアネートとして使用できる。ジイソシアネートの例に、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチレンジシクロヘキサンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、4−クロロ−1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、並びにそれぞれ末端にTDIが結合されているポリテトラメチレンエーテルグリコール及び末端にTDIが結合されているポリエチレンアジペートのようなポリアルキルオキシドジイソシアネート及びポリエステルグリコールジイソシアネートがある。このイソシアネートはTDIとIPDIが好ましい。
反応性末端を与える化合物(iii)は化学線の影響下で重合し得る官能基を含むもので、その化合物はカップリング基と反応し得るか、又はカップリング基を形成し得る官能基を含んでいる。カップリング基と反応し得るか、又はカップリング基を形成し得る基は、例えばヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、イソシアネート基、エポキシ基等であることができる。カップリング基と反応し得るか、又はカップリング基を形成し得る基はヒドロキシ単量体であるのが好ましい。ヒドロキシ官能性のエチレン性不飽和単量体が好ましい。このヒドロキシ官能性のエチレン性不飽和単量体はアクリレート官能基、(メタ)アクリレート官能基、ビニルエーテル官能基、マレエート官能基又はフマレート官能基を含んでいるのが更に好ましい。
(メタ)アクリレート官能基を有する単量体に、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のようなヒドロキシ官能性のアクリレートがある。ビニルエーテル官能基を有する単量体には、例えば4−ヒドロキシブチルビニルエーテル及びトリエチレングリコールモノビニルエーテルがある。マレエート官能基を有する単量体には、例えばマレイン酸及びヒドロキシ官能性マレエート類がある。
エポキシ官能性を有する反応性末端を与える化合物は、例えば前記のオリゴマージオールのヒドロキシ基と反応し得るエピクロロヒドリン、又は1個若しくはそれ以上のエポキシ基とヒドロキシ基を有し、ポリイソシアネートと反応し得る化合物、例えばビスフェノール−Aビスエポキシ樹脂のオリゴマーである。
アミン−エン系又はチオール−エン系に反応性末端を与える化合物は、例えばアリル不飽和、又は第三アミン基若しくはチオール基を含んでいることができる。
従って、前記シランオリゴマーには、イソシアネートとトリメチロールプロパンジアリルエーテルとの反応でアリル不飽和を与えることができるか、又はイソシアネートとアミン官能性化合物との反応でアミン官能性基を与えることができる。
このような希釈剤に、例えばトリメチロールプロパンとイソホロンジイソシアネートとジメチル又はジエチルエタノールアミンとの付加物、ヘキサンジオールとイソホロンジイソシアネートとジプロピルエタノールアミンとの付加物、及びジエチルエタノールアミンとジメチルエタノールアミン又はジプロピルエタノールアミンとの付加物がある。シランオリゴマーの反応性末端はアリル不飽和を有しているのが好ましい。
シラン化合物(iv)は加水分解性基、及び前記カップリング基と反応し得るか、又はそのようなカップリング基を形成し得る官能基を有する非加水分解性基である少なくとも1個の基を有するシランを含む。その官能基は、例えばイソシアネート基、アミン基、エポキシ基、チオール基等であることができる。イソシアネート基、チオール基又はアミン基が好ましい。
シランオリゴマーの製造は次の反応順序で行うのが好ましい:(a)ヒドロキシ官能性のエチレン性不飽和単量体をポリイソシアネートと反応させる;(b)(a)の反応生成物をオリゴマー−ジオールと反応させる;及び(c)(b)の反応生成物をシラン−イソシアネートと反応させる。工程(c)は、また、生成物(b)とジイソシアネートとの反応、更には、例えばアミノ−シランとの反応を含んでいてもよい。
ヒドロキシ官能性のエチレン性不飽和単量体とポリイソシアネート(a)との反応では、ヒドロキシ官能基とポリイソシアネートとの間である一定の化学量論的バランスを取り、そしてそれら反応体を約25℃の反応温度に保持するのが好ましい。この例では、ヒドロキシ官能基が実質的に消費されるべきである。イソシアネート基とエチレン性不飽和単量体のヒドロキシ基とのモル比は約3:1乃至約1.2:1の範囲であるのが好ましく、約2:1が更に好ましい。ヒドロキシ官能性のエチレン性不飽和単量体はウレタン結合を介してイソシアネートに結合する。
イソシアネートとエチレン性不飽和単量体との反応生成物は、オリゴマージオールと、例えば約0.8乃至約1.2のモル比の値で反応せしめられる。このモル比の値は約1であるのが好ましい。これによって、そのイソシアネート/エチレン性不飽和単量体反応による反応生成物により当該分子の少なくとも一端が末端キャップされた生成物が得られる。“末端キャップ”とは、官能基がオリゴマージオールの2つの端の1つをキャップすることを意味する。
イソシアネート/ヒドロキシ官能性単量体の反応生成物はオリゴマージオールにウレタン結合を介して結合する。
このウレタン反応は触媒の存在下で起こり得る。このウレタン反応用の触媒に、例えばジアザビシクロオクタン結晶等がある。
本発明の1つの態様においては、反応(b)の反応生成物に未反応のイソシアネート基が存在していてもよい。ただし、未反応イソシアネート基の量は、遊離のイソシアネート基を実質的に含まないオリゴマーをもたらすべく、最少限の約0.1重量%以下とするのが好ましい。そのオリゴマーには検出できるようなイソシアネート基は存在しないのが更に好ましい。このような態様では、工程(b)の反応生成物である末端キャップ付きオリゴマーは、続いてシラン−イソシアネートと反応せしめられる[工程(c)]。シラン−イソシアネートと末端キャップ付きオリゴマーとのモル比の値は、例えば約1.5乃至約0.8である。このモル比の値は約1であるのが好ましい。そのシラン−イソシアネートは、例えばγ−イソシアナトプロピル−トリエトキシ−シラン、又はジイソシアネートと等モル量のアミノ−若しくはメルカプト−シランとの反応生成物であることができる。
本発明のもう1つの態様においては、工程(b)の反応生成物は、更なるジイソシアネートが加えられるので、実質的量のイソシアネートを有していることができる。例えば、工程(b)の生成物はイソシアネート官能性オリゴマーであることができる。このようなイソシアネート官能性オリゴマーと共にアミノシランを加えてシランオリゴマーをもたらすことができる。
本発明は、更に、有効量の前記シラン−オリゴマーを含んでなる塗料組成物に関する。
この塗料組成物は、放射線硬化性組成物を形成するために、前記のシラン−オリゴマーと単量体とを、他の成分と共に組み合わせることにより調製することができる。電子ビームによる硬化に適した組成物は光開始剤を必要としない。
光学ガラス繊維の被覆に適した放射線硬化性塗料組成物を形成するためには、シランオリゴマーを1種又はそれ以上の反応性オリゴマーと反応性希釈剤、及び光開始剤と組み合わせるのが好ましい。
この組成物に存在し得る他の成分に、感光性及び吸光性成分、触媒、開始剤、潤滑剤、湿潤剤、有機官能性シラン、酸化防止剤及び安定剤があるが、これらに限定される訳ではない。
本発明の塗料組成物は、(A)約5乃至約99重量%のシラン−オリゴマー(A);場合によって加えられる(B)0乃至80重量%の他のオリゴマー;及び(C)少なくとも約1重量%の、各末端が(A)の反応性末端と反応する能力のある少なくとも1個の末端基で終わっている1種又はそれ以上の希釈剤を含んでなるのが好ましい。
反応性希釈剤(C)は色々な反応性希釈剤の組み合わせであるのが好ましいが、ただし希釈剤を1種だけ用いることもできる。
(A)の反応性末端と反応し得る末端基を1個だけ含む反応性希釈剤(C)を用いる場合、それは約5重量%以上の量で、好ましくは約60重量%以下、更に好ましくは45重量%未満の量で存在するのが好ましい。このような一官能性の反応性希釈剤(C)は、例えば以下において説明される希釈剤の混合物であることができる。
反応性希釈剤(C)が(A)の反応性末端と反応し得る末端基を1個より多く含む場合、それは約5重量%以上の量で、好ましくは約35重量%以下、更に好ましくは25重量%未満の量で存在するのが好ましい。反応性希釈剤(C)は、例えば多官能性希釈剤の混合物であることができる。
反応性希釈剤は(A)の反応性末端と反応し得る末端基を1個又はそれ以上有することができ、そしてそれら希釈剤は、一般に、塗料組成物においてその粘度を下げ及び/又は硬度及び屈折率のような必要とされる性質を与えるべく用いられる。反応性希釈剤は約550以下の分子量、又は室温で約300mPas.以下の粘度(100%希釈剤として測定)を有しているのが好ましい。
反応性希釈剤(C)は、好ましくは、アクリレート官能基又はビニルエーテル官能基とC4−C20アルキル又はポリエーテル部位とを有する1種又はそれ以上の単量体からなる。このような反応性希釈剤の例はヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、ラウリルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、N−ビニルホルムアミド、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ビニル−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン等である。このタイプの反応性希釈剤は約1乃至約35重量%の量で存在するのが好ましい。
反応性希釈剤(C)のもう1つの好ましいタイプは芳香族基を含んでいる化合物である。芳香族部位を有する化合物の助けを借りると、塗料組成物の屈折率を、その塗膜が光学繊維の塗膜として用いられる場合に有利な1.48より大きい値に調整することができる。芳香族基を有する希釈剤の例に次のものがある:エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、ポリエチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、ポリプロピレングリコールフェニルエーテルアクリレート、及びポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルアクリレートのような上記単量体のアルキル置換フェニル誘導体。このタイプの反応性希釈剤は約1乃至約35重量%の量で存在するのが好ましい。
更に、反応性希釈剤(C)は化学線を使用すると重合し得る2個の基を有する希釈剤からなるのが好ましい。このような反応性基を3個又はそれ以上有する希釈剤もまた存在し得る。このような単量体の例に、C2−C18炭化水素ジオールジアクリレート、C4−C18炭化水素ジビニルエーテル、C3−C18炭化水素トリアクリレート、それらのポリエーテル同族体等、例えば1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、エトキシ化ビスフェノール−Aジアクリレート及びトリプロピレングリコールジアクリレートがある。
シランオリゴマーの反応性末端がエポキシ基である場合、例えば次の化合物の1種又はそれ以上を反応性希釈剤として用いることができる:エポキシ−シクロヘキサン、フェニルエポキシエタン、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、グリシジルアクリレート、1,2−エポキシ−4−エポキシエチル−シクロヘキサン、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aのジグリシジルエーテル等。
シランオリゴマーの反応性末端がアミン−エン系又はチオール−エン系である場合、アリル不飽和を有する、使用できる反応性希釈剤の例に次のものがある:ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及びジアリルイソフタレート。アミン−エン系では、使用できるアミン官能性希釈剤に、例えば次のものがある:トリメチロールプロパンとイソホロンジイソシアネートとジメチル又はジエチルエタノールアミンとの付加物、ヘキサンジオールとイソホロンジイソシアネートとジプロピルエタノールアミンとの付加物及びトリメチロールプロパンとトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとジメチル又はジエチルエタノールアミンとの付加物。
シランオリゴマー(A)の外に、他のオリゴマーも存在し得る。これら他のオリゴマーは、例えば、好ましくはポリエーテル又はポリオレフィンのオリゴマージオールを基剤とする二官能性アクリレート−ウレタンオリゴマーであることができる。(A)と(B)との混合物は現場で調製することができる。
オリゴマー(B)は、例えば米国特許第4,849,462号若しくは同第5,146,531号明細書又は欧州特許公開出願第200,366号若しくは同第539,030号明細書に記載されるオリゴマーであることができる。これらの特許明細書を本明細書で引用し、参照するものとする。
アリル及びエポキシ官能性のオリゴマーはこの技術分野で周知であって、これらも使用可能である。これらオリゴマーの例に、ポリ(ジアリルフタレート)、不飽和ポリエステル、アリル末端基付き不飽和ポリエステル、アリル末端基付きポリウレタン、エポキシ官能性レゾール樹脂、ビスフェノール−Aを基剤とするエポキシ樹脂の高次オリゴマー等がある。
好ましくは、本発明の塗料組成物はシランオリゴマー(A)を5重量%以上、更に好ましくは15重量%より多く含む。
この塗料組成物は更に(D)0.1乃至10重量%の1種又はそれ以上の光開始剤を含んでいることができ、これが有利である。
光開始剤は紫外線による硬化に有用である。他の態様、例えば遊離ラジカル系の電子ビーム硬化を採用する場合は、光開始剤を省くことができる。カチオン硬化系では、しかし、電子ビーム硬化法を行う場合でも光開始剤が有用である。
光開始剤は、それが放射線硬化を促進するのに有効な量で用いられるとき、好ましくは、塗料組成物の早期ゲル化を引き起こすことなく、妥当な硬化速度をもたらす。所望とされる硬化速度は塗膜の適用法に依存するが、当業者であれば、所望とされる硬化速度を得るために、光開始剤の量とタイプを容易に調整することができる。使用される光開始剤のタイプは遊離ラジカルタイプの系が使用されるか、又はカチオン硬化タイプの系が使用されるかに依存する。
遊離ラジカルタイプの光開始剤の例に、限定されるものではないが、次のものがある:ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;ヒドロキシメチルフェニルプロパン;ジメトキシフェニルアセトフェノン;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1;1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン;1−(4−ドデシル−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン;4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(2−ヒドロキシ−2−プロピル)−ケトン;ジエトキシフェニルアセトフェノン;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスホン;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシドと2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンとの混合物、及びそれらの混合物。カチオン硬化タイプの光開始剤の例に、インドニウム、スルホニウム、アルソニウム、アゾニウム、ブロモニウム又はセレノニウムのようなオニウム塩があるが、これらに限定される訳ではない。これらのオニウム塩は、それらを更に疎水性にするために、例えば炭素原子数が約4乃至約18個のアルキル又はアルコキシ置換基のような飽和炭化水素部位を組み込むことにより化学的に変性するのが好ましい。好ましいカチオン硬化開始剤に、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルインドニウムヘキサフルオロアンチモネート;(4−オクチルオキシフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート;(4−デシルオキシフェニル)フェニルインドニウムヘキサフルオロアンチモネート;及び(4−オクタデシルオキシフェニル)フェニルインドニウムヘキサフルオロアンチモネートがある。
以上説明した高分子塗料組成物の例は、単に、本発明で使用することができる塗料組成物を例示説明しようとしたものである。
本発明は少なくとも1つの本発明による高分子塗料組成物で被覆されたガラス基体を意図するものである。ガラスびんのようなほとんどのガラス基体は、通常、1種だけの高分子塗膜で被覆されている。光学繊維基体は、しかし、1つより多い塗膜を有する。ある基体が1つより多い塗膜を有するとき、その各種塗料組成物は同一でも、異なっていてもよい。本発明で用いられる“基体”なる語はガラスの物体又は光学繊維を意味するものとする。ガラス物体の幾つかの例に、びん、光バルブ、窓等があるが、これらに限定されない。1つの好ましい態様において、ガラス基体は光学繊維である。
被覆された基体を製造するに際しては、基体に液状の塗料組成物を適用し、続いて硬化させる。硬化は、一般に、紫外線又は可視線を用いてもたらされる。しかし、他の方法も有効である。例えば、熱硬化が、通常は開始剤の存在下で、使用できる。別法として、塗膜は電子ビームの照射で硬化させることができるが、この場合触媒は不要である。1つより多い塗膜を施すことができる。典型的には、第一の塗膜を適用、硬化させ後、第二、第三等々の塗膜が所望の塗膜数が施されるまで適用、硬化される。また、別法として、これらの層は、一般に重ね塗り法と称されるが、各層の上に液体として順々に適用され、最後に1つの最終硬化工程を行うことができる。
光学繊維が係わる多くの用途では、その光学繊維を保護すべく十分に強靭であるか又は硬い最外層(一次外層)と、中間一次塗膜(inner primary coating)を含めて、上記最外層の下に配される複数の塗膜とを有しているのが望ましい。これら下層塗膜と中間一次塗膜は、普通、最外層塗膜に比較してそれより軟らかい。驚くべきことに、本発明のシラン−オリゴマーは反応性末端を1分子当たり1つしか含んでいないけれども、それは、なおも、良好な強度特性を有する中間一次塗膜を与える。
光学繊維が係わる多くの用途では、その光学繊維は、1つの単位として容易に除去、即ち剥離され、剥離されたガラス繊維に塗膜残渣を何ら残さない2層以上の塗膜層、即ち少なくとも1つの中間一次塗膜と1つの外側一次塗膜を有しているのが望ましい。
実施例
次の実施例と比較例は本発明を例証するのに資するものであるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例I
シランオリゴマーの合成
撹拌器と空気パージ手段を備えた反応容器にイソホロンジイソシアネート(IPDI)ll.15g、ジブチルすずジラウレート(DBTDL)0.13g及びブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)0.07gを入れた。2−ヒドロキシエチル−アクリレート(HEA)5.82gを90分にわたり添加した。反応温度が40℃を越えないように注意した。イソシアネートの濃度はアミン及びHClを用いる比色滴定法を用いて測定した。この時点で反応性希釈剤(ラウリルアクリレート)60gを加えた。次いで、209.9gのEB−ジオールHPVM2201[シェル社(Shell)](これはエチレン−1,2−ブチレン共重合体である)を上記反応容器に加え、反応を、イソシアネート基の比色滴定法により測定した濃度が0に下がるまで、70℃で行った。その反応温度を40℃に下げ、そしてシランタイプA−1310(OSI−特製品)なるγ−イソシアナト−プロピルトリエトキシシラン12.39gを加えた。その反応温度を、イソシアネート基の濃度が約0.1以下に下がるまで、40℃に保持した。
実施例II−V
実施例Iと類似の方法で、表1に記載される材料を基剤としてもう4種のオリゴマーを合成した。実施例II−Vの各々において、0.07gのBHTと0.13gのジブチルすずジラウレートを用いた。
実施例VI並びに比較実験A及びB
塗料組成物の調製と分析
実施例Iで合成したシラン−オリゴマーを表2に示す成分と混合した。CGI−1700[シバ ガイギー社(Ciba Geigy)]は2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィンオキシドとのブレンドである。安定剤のイルガノックス(Irganox)1035(シバ ガイギー社)は0.5重量%の量で用いた。
これらの塗料をガラス板上で硬化させ、そして幾つかの特性を測定した。結果を表3に示す。
これらの結果は、非常に低い水中浸漬抽出性を持ち、非常に低い温度まで柔軟性を保持し、また十分な強さ(E0)を有する塗膜が得られたことを明らかにしている。更に、その湿潤接着力は50%RHでの接着力よりほんの少ししか低くなかった。
実施例VII−IX
表4に示されるシランオリゴマーと他のオリゴマーとを組み合わせることにより塗料組成物を調製した。若干の結果も表4に示す。
試験法
水中浸漬抽出率と吸水率は次の方法を用いて測定した。試験される各材料の引き延ばし層(drawdown)をガラス板上にフィルム厚約150ミクロン(8ミル)で造り、硬化させた。この硬化フィルムを裁断してそのガラス板上に約3cm×3cm(1・1/2×1・1/2)の試料試験片を3個作成した。3試料試験片を含むそのガラス板を60℃で1時間加熱し、次いでデシケーターに15分間入れて置いた。
脱イオン水、又は蒸留水125mL(4オンス)を125mL(4オンス)のガラスジャー3本に注入し、23±2℃の温度に保持した。試料試験片の各々をガラス板から取り除き、そして波形テフロン(Teflon)紙を用いて粘着を防ぐようにしている化学天秤で秤量した。次に、各試料試験片を水が入っている上記ジャーの1つに入れた。
これらの試料試験片をその水の中に30分間浸漬し、次いでそれらガラスジャーから取り出した。それら試料試験片を綿屑のないぬぐい取り用ティッシュで拭いて試験片の表面に残っている水を除去した。
それら試料を上記のように再秤量し、それらをそれぞれのジャーに戻した。
上記の手順を1時間、2時間、3時間、24時間、7日及び14日の各期間経過時に繰り返した。
21日目にそれら試料試験片をガラスジャーから取り出し、そして上記のように再秤量した。これら試料試験片を1つのガラス板上に置き、60℃で1時間加熱し、次いでデシケーターに15分間入れた。これら試料試験片を前に述べたように再秤量した。
各試料試験片について、各期間での重量変化(パーセント)を求めた。上記の3試料試験片の各期間での値を平均した。その報告された吸水率は正の最大平均重量変化(パーセント)である。
各試料試験片の水中抽出率は、初めの乾燥重量と21日目の乾燥重量との差を初めの乾燥重量で除し、100倍して求めた。その報告された値は3試料試験片の値の平均である。
総感水度は吸水率の絶対値と水抽出率の絶対値との和である。
前記実施例の弾性モジュラス(E’)、粘性モジュラス(viscous modulus)(E”)及びタンデルタ(E”/E’)は、1)MS−DOS 5.0作動系を備え、リオス▲R▼(Rhios▲R▼)ソフトウエア(バージョン4.2.2又はそれ以降)が装架されるパーソナルコンピューターと、2)低温作動用の液体窒素コントローラーシステムとを備えるレオメトリックス ソリッズ アナライザー(Rheometrics Solids Analyzer)(RSA-11)を用いて測定した。
試験試料は、当該材料の、厚さが0.02乃至0.4mmの範囲にあるフィルムをガラス板上に流延成形することによって作成された。この試料フィルムをUVプロセッサーを用いて硬化させた。長さ約35mm(1.4インチ)、幅約12mmの試験片をその硬化フィルムの無欠陥領域から裁断した。粘着性の表面を有する傾向がある軟質フィルムには、先端に綿が取り付けられたアプリケーターを用いてその裁断された試験片をタルク粉末で被覆した。
その試験片のフィルム厚さはその長さに沿った5ケ所以上で測定した。平均のフィルム厚さは±0.001mmまで計算した。この厚さはその長さにわたって0.01mmより大きく変化してはならない。この条件が満たされなかった場合は、もう1つの試験片を取った。上記試験片の幅は2ケ所以上の場所で測定し、それらの平均値を±0.lmmまで計算した。
この試料の形状を測定器に入力した。その長さの項目(field)を23.2mmの値に設定し、その試料試験片の幅と厚さについて測定された値を適切な項目に入力した。
温度変更操作を行う前に、それら試験試料を窒素雰囲気中で80℃の温度に5分間付すことにより、それら試験試料から水分を除去した。使用された温度変更操作には、試験試料を約−60℃又は約−80℃に冷却し、その温度を約1℃/分でその温度が約60乃至約70℃に達するまで昇温することが含まれていた。使用された試験振動数(frequency)は1.0ラジアン/秒であった。
ガラス板上の硬化試料の相対湿度50%及び95%における接着力を万能試験器・インストロン(Instron)モデルTTDを用いて試験した。ロードセルの容量は10ポンドであった。
20×20cmの磨きガラス板[アレッチ アソシエーツ社(Alletch Associates)のカタログ番号26080]を用いた。試験材料をそれらガラス板に塗布し、UVプロセッサーを用いて硬化させた。硬化フィルムの厚さは約75ミクロンであった。
それら硬化フィルムを相対湿度50%、約23℃に7日間保持し、その後試験を行った。それらガラス板をその環境チャンバーから取り出す前に、その引き延ばし層の表面にスラリー層(ポリエチレン微粉末と水)を塗布してその水分が保持されるようにした。
上記硬化フィルムの引き延ばし層が調製された方向に対して平行に幅約1インチ、長さ5インチの試験片を裁断した。各引き延ばし層上の第一ストリップと第三ストリップにタルクの薄層を施して接着試験中のブロッキングを低下させた。
上記試験器は試験に先立って較正された。クロスヘッド速度は10.00インチ/minに設定した。各材料について、そのガラス板から4つの試験片を取り除くのに要する力を測定し、帯記録紙付きレコーダーで記録した。その報告された値は測定された4つの値の平均である。ガラス板上に残っている試験片を、次いで、相対湿度95%、約23℃において、ある一定の環境チャンバー中にもう1日保持した。それらガラス板をその環境チャンバーから取り出す前に、その引き延ばし層の表面にスラリー層(ポリエチレン微粉末と水)を塗布してその水分が保持されるようにした。各材料について、そのガラス板から4つの試験片を取り除くのに要する力を上記のようにして測定した。
硬化試料の引張強さは、パーソナルコンピューター、及び“シリーズIX材料試験システム(Series IX Materials Testing System)”なるソフトウェアを備えた万能試験器・インストロンモデル4201を用いて試験した。使用されたロードセルの容量は2ポンド及び20ポンドであった。続いてASTM D638Mを次のように修正してその試験を行った。
試験される各材料の引き延ばし層をガラス板上に作成し、UVプロセッサーを用いて硬化させた。その硬化フィルムを23±2℃及び相対湿度50±5%で最低16時間コンディショニングし、その後試験を行った。
上記硬化フィルムから幅0.5±0.002インチ、長さ5インチの試験片を最低8個裁断した。小さな試料欠陥の影響を最少限に抑えるために、試料試験片を硬化フィルムの引き延ばし層が作成された方向に対して平行に裁断した。その硬化フィルムがそれに触れたとき粘着したら、先端に綿が取り付けられたアプリケータを用いてそのフィルム表面に少量のタルクを塗布した。
次に、その試験片をその支持体から取り除いた。試験片が支持体からの除去中にそれらの弾性限界を越えて延伸されないように注意した。支持体からの除去中に試料長に認め得る何らかの変化が生じたなら、その試験片は捨てた。
粘着性をなくすためにそのフィルムの上面がタルクにより被覆されていたなら、支持体からの除去後に試験片の底面に少量のタルクを施した。
それら試験片の平均フィルム厚さを求めた。試験区域でフィルムの厚さを少なくとも5回測定し(上面から底面まで)、そして計算にはその平均値を用いた。フィルム厚さの測定値のいずれかがその平均からそれに対して10%より大きく外れていれば、その試験片を捨てた。試験片は全て同一の板から得たものである。
その適切なロードセルは次式:
[A×145]×0.0015=C
を用いて決定された。ただし、上記の式において:A=製品の最大予想引張強さであり;145=MPaからpsiに換算する換算係数であり;0.00015=試験片の大体の断面積(インチ2)であり;そしてC=ポンドである。C=1.8ポンドである材料については、2ポンドのロードセルを用いた。1.8<C<18ポンドである材料については、20ポンドのロードセルを用いた。C>19の場合は、もっと大きい容量のロードセルが必要とされた。
クロスヘッド速度は1.00インチ/分に設定され、またクロスヘッドの動作は“破断時に戻る(return at break)”ように設定された。クロスヘッドはジョー分離間隔2.00インチに調整された。ニューマティックグリップの空気圧を上げ、そして次のように調整した:
光学繊維の一次塗膜、その他の非常に軟らかい塗膜については約20psi(1.5Kg/cm2)とし;
光学繊維の単一コートについては約40psi(3Kg/cm2)とし;そして
光学繊維の二次塗膜、その他の硬質塗膜については約60psi(4.5Kg/cm2)とする。分析されるべき塗膜について適切なインストロンコンピューター法が用いられた。
インストロン試験測定器を15分間ウォーミングアップした後、それをメーカーの操作手順に従って較正し、バランスさせた。
インストロン測定器近傍の温度を測定し、そして湿度計がある場所の湿度を測定した。これは第一試験片の測定を始めるすぐ前に行われた。
温度が23±1.0℃の範囲内であり、相対湿度が50±5%の範囲内であった場合にのみ、試験片の分析が行われた。各試験片で温度はこの範囲内にあることが確かめられた。湿度の値は1つの板からの1組の試験片の試験開始時と終点においてのみ確かめられた。
各試験片を、上部ニューマティックグリップ間の空間内に、その試験片が横方向中央に来るように取り付け、垂直に吊り下げることによってその試験片の試験を行った。上側のグリップだけをロックした。試験片の下端を、その試験片にたるみ又はしわができないように静かに引っ張り、そしてその下端が開いている下部グリップ間の空間の横方向中央に来るようにした。この位置に試験片を保持しながら、下側グリップをロックした。
ソフトウエアパッケージによって与えられる指示に従って試料数と試料寸法をデータシステムに入力した。
最新の引き延ばし層から最後に得た試験片が試験された後、温度と湿度を測定した。
引張特性の計算はソフトウエアパッケージにより自動的に行われた。
引張強さ、%伸び及び(セカント又はセグメント)モジュラスの値をチェックして、それら値のどれか1つが平均から十分に外れて“アウトリアー”となっているかどうかを調べた。もしモジュラス値がアウトリアーであったならば、それを捨てた。引張強さのデータ値が6個未満であったなら、全データの組を捨て、新しい板を用いて繰り返した。
本発明を詳細に、かつその特定の態様を参照して説明したが、本発明には、その精神と範囲から逸脱しない限り、色々な変更及び修正を加え得ることは、当業者には明らかであろう。
Claims (13)
- (A)次式:
(R3)−X−(R1 x)−Y−Si(R2)3 (1)
(式中、R3はエチレン性不飽和、エポキシ基、チオール−エン系、又はアミン−エン系を含む基であり、R1 xは200以上の分子量を有する主鎖オリゴマーであって、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、又はそれらの共重合体に基づいていて、R2は加水分解性基であって、アルコキシ、カルボキシ、及びアルコキシエーテル基からなる群から選ばれ、そしてSiと結合した各基に対して同じか異なっていて、そしてX及びYはカップリング基であって、Xはポリイソシアネートから誘導され、Yはポリイソシアネートかシランイソシアネートから誘導される。)
を有する、5乃至99重量%のシラン−オリゴマー;
(B)0乃至80重量%の、場合によって加えられる他のオリゴマー;及び
(C)少なくとも1重量%の、上記シランオリゴマーの反応性末端と反応し得る末端基でそれぞれ停止されている1種又はそれ以上の反応性希釈剤;
を含んでなる、放射線硬化性の光学ガラス繊維用塗料組成物。 - R3がエチレン基を含む、請求の範囲第1項に記載の塗料組成物。
- R3がアクリレート基又はビニルエーテル基を含む、請求の範囲第2項に記載の塗料組成物。
- R1 xが400より大で、10,000以下の分子量を有する、請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- R2が8個未満の炭素原子を有するアルコキシ、カルボキシ又はアルコキシエーテルの各基である、請求の範囲第1〜4項のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- 前記のシラン−オリゴマーが500以上、11,000以下の分子量を有する、請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- (A)次式:
(R3)−X−(R1 x)−Y−Si(R2)3 (1)
(式中、R3はエチレン性不飽和、エポキシ基、チオール−エン系、又はアミン−エン系を含む基であり、R1 xは200以上の分子量を有する主鎖オリゴマーであって、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、又はそれらの共重合体に基づいていて、R2は加水分解性基であって、アルコキシ、カルボキシ、及びアルコキシエーテル基からなる群から選ばれ、そしてSiと結合した各基に対して同じか異なっていて、そしてX及びYはカップリング基であって、Xはポリイソシアネートから誘導され、Yはポリイソシアネートかシランイソシアネートから誘導される。)
を有する、シラン−オリゴマーを含む、5乃至99重量%のオリゴマー混合物;
(B)場合によって加えられる他のオリゴマー;及び
(C)少なくとも1重量%の、上記シランオリゴマーの反応性末端と反応し得る末端基でそれぞれ停止されている1種又はそれ以上の反応性希釈剤;
を含んでなる、放射線硬化性の光学繊維用塗料組成物。 - 前記の混合物が前記のシランオリゴマーを少なくとも40重量%含んでいる、請求の範囲第7項に記載の塗料組成物。
- 前記の混合物が前記のシランオリゴマーを少なくとも60重量%含んでいる、請求の範囲第7又は8項に記載の塗料組成物。
- 更に光開始剤を0.1乃至10重量%含んでいるが、塗料組成物中の全量成分が100重量%になるという条件を必要とする、請求の範囲第1〜9項のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- 前記の成分(C)が前記のシランオリゴマーの反応性末端と反応し得る少なくとも2個の末端基で停止されている反応性希釈剤からなるとき、該成分(C)は1乃至35重量%の量で存在しており、また該成分(C)が該シランオリゴマーの反応性末端と反応し得る末端基1個だけで停止されている反応性希釈剤からなるとき、該成分(C)は1乃至60重量%の量で存在している、請求の範囲第1〜10項のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- 前記のシランオリゴマーが15重量%より多い量で存在している、請求の範囲第1〜11項のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- 請求の範囲第1〜12項のいずれか1項に記載の、硬化した塗料組成物で被覆されている光学繊維。
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