JP3995208B2 - 高圧トランス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用のヘッドランプ、液晶プロジェクターあるいはオーバーヘッドプロジェクター等に用いられる放電灯の点灯のための高圧トランスに関する。
【0002】
【従来の技術】
メタルハライドランプ等の放電灯の点灯には電子バラストなる点灯装置を用いるが、この点灯装置には、ランプ点灯時に高電圧を発生させる高圧トランスが必要である。この点灯装置に対し、小型化、薄型化の要求が高まり、その結果必然的に高圧トランスにも小型化、薄型化が要求されており、小型化、薄型化の方策として、特許文献1においては、高圧出力巻線として平角線を縦巻きにしたものを用いると共に、高圧出力巻線の全体形状をその断面形状が長円形になるようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特許第3361753号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年高圧トランスのさらなる小型化、薄型化の要求があり、この要求に応えるため、一次電圧を上げると共に、トランスの巻数およびフェライトコアを削減して小型化を図ってきた。しかしこれでは充分な沿面距離を確保できないため、別の方策として、さらに、トランス全体を樹脂でモールドすることで耐電圧を確保してきた。
【0005】
しかし、このような方策ではトランス単体での十分な小型化を達成できず、コストアップが避けられない状況であった。また、樹脂でモールドすると、廃棄時に分解が困難であるため、スラッジ(一体もの)として廃棄しており、再利用不可能である。
【0006】
本発明目的は、上記問題点に鑑み、一次端子と高圧側二次端子との間に十分な沿面距離を容易に確保することができ、小型化、薄型化が図れる高圧トランスを提供することにある。
【0007】
また、本発明は、組立分解が容易な高圧トランスを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、高圧出力巻線の巻解れが発生せず、コアに対して高圧出力巻線が安定して組み付けられる高圧トランスを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、高圧出力巻線の高圧側端末の端子への接続作業をボビンの外で行うことにより、高圧部の処理を的確に行うことができ、引き出し状態による耐圧不良を防止できる高圧トランスを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の高圧トランスは、平角線を用い、該平角線の狭幅面がコイルの内周、外周面となり、かつ、断面が略長円形となる筒状に形成した高圧出力巻線と、
前記高圧出力巻線の外周を覆う樹脂製ボビンと、
前記ボビンの外面におけるボビンの巻芯方向の片側寄りに巻かれた低圧入力巻線と、
前記高圧出力巻線に挿入される中足部分と1つの外磁路部とを有して閉磁路を構成する一対のコアと、
前記ボビンの前記コアの外磁路部とは反対側の外面における前記片側寄りの領域に巻芯方向に間隔を有して設けられた低圧入力巻線の一対の一次端子部と、
前記ボビンの前記コアの外磁路部の反対側の外面における前記低圧入力巻線巻装側ボビン端部近傍に設けられ、前記高圧出力巻線の低圧側端末が接続される低圧側二次端子と、
前記低圧側二次端子と反対側のボビン端部に、樹脂製取付部材により取付けられ、前記高圧出力巻線の高圧側端末が接続される高圧側二次端子とを備え、
前記ボビンの端部に設ける高圧側二次端子の樹脂製取付部材を、前記コアの一方の端面に当接させてコアを抜け止めし、
他方のコアの端面に、ボビンの低圧側二次端子側の端部の内壁に設けたガイド溝に沿って挿着する弾性のある金具を当接させて該コアの抜け止めをすることにより、一対のコアをボビンに固定したことを特徴とする。
【0011】
(2)また、本発明の高圧トランスは、前記一対のコアが、高抵抗フェライトでなるU型コア、C型コア、コ字形コアのいずれかからなり、
前記コアの外磁路部の対向面間で磁気ギャップが形成されることを特徴とする。
【0012】
(3)また、本発明の高圧トランスは、前記ボビンにおけるコアの少なくとも一方の外磁路装着側のコア対向面およびコアの厚さ方向の両面に、高圧出力巻線の高圧部と低圧入力巻線との間の沿面距離確保のための壁を設けると共に、前記一対のコアの外磁路が、前記コア対向面間に設けられた壁を隔てて対向することを特徴とする。
【0013】
)また、本発明の高圧トランスは、前記一対のコアの中足の基端部に、高圧出力巻線の巻き緩み防止用の突起を設けたことを特徴とする。
【0014】
)また、本発明の高圧トランスは、前記コアの端部側に設けた凸部または凹部により、前記樹脂製取付部材を位置決めして固定したことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による高圧トランスの一実施の形態を示す側面図、図2はその縦断面図である。図1、図2において、1、2は電気抵抗の高いNi−Zn系フェライト等でなるU型コア、3は高圧出力巻線、4は樹脂製ボビン、5a、5bはそれぞれ高圧出力巻線の低圧側二次端子、高圧側二次端子、6は低圧入力巻線、6a、6bは低圧入力巻線の両端の一次端子部である。
【0016】
U型コア1、2は、図3に突き合わせた状態で示すように、中足1a、2aと、外磁路部を構成する外足1b、2bとからなり、中足1a、2aは外足1b、2bとの対向方向に長い長円形(楕円形や小判形を含む。)の断面形状をなし、外足1b、2bは断面形状が矩形をなす。コアをこのように構成することにより、磁路断面積を確保すると共に薄型化を図っている。
【0017】
また、外足1b、2bは閉磁路化により外部へのノイズの放射を防止するためのものであり、中足1a、2aの断面積S1に対し、外足1b、2bの断面積S2は小さく、好ましくはその比S2/S1が1/5〜4/5程度に設定される。本実施の形態においては、前記比を2/5に設定した。両コア1、2は、外足1b、2b間にギャップgが形成される。各U型コア1、2の中足1a、2aの基端部の外足1b、2bの反対側の面には、高圧出力巻線3の巻き緩み防止用の突起1c、2cを設ける。
【0018】
なお、主として車載用を目的とした高圧トランスとして使用する場合、使用環境が−40〜+150℃が要求され、電気的特性の維持により、キューリー温度が200℃以上のものが必要であり、高圧出力巻線3に直接挿入されるため、表面及び内部の固有抵抗が10.Ω・cm程度のフェライトコアの選定が必要である。
【0019】
前記高圧出力巻線3は、図4に示すように、銅等のように導電性の高い平角線3aを、その断面の狭幅部a(bは広幅部である。)が内周面、外周面となるように縦巻きとし、内空部が前記コア1、2の中足1a、2aに合致するように略長円形の筒状に巻いたものである。図2に示すように、前記高圧出力巻線3には前記コア1、2の中足1a、2aが挿入される。高圧出力巻線3には、断面形状が0.12mm×1.0mmのポリエステルイミド線を200ターン巻回し、外周をテープにて仮固定したものを用いた。
【0020】
ボビン4は、図5に示すように、断面形状が略長円形の筒状をなして高圧出力巻線3および中足1a、2aを挿入する長円筒部4aと、外足1b、2bを挿入して沿面距離を確保するための袖部4b、4cとを有する。また、ボビン4の外周の外足1b、2bの先端の突き合わせ部に位置する個所にも低圧入力巻線6と高圧出力巻線3との間の沿面距離を確保するための壁4dを有する。
【0021】
該ボビン4の一端部の近傍には高圧出力巻線3の低圧側二次端子5aを固定した端子台4eが一体に形成される。
【0022】
低圧入力巻線6は、図1、図2に示すように、ボビン4の巻芯方向の端部側、すなわち前記低圧側二次端子5a側に偏らせて巻き回される。すなわち、高圧出力巻線3の低圧入力巻線6の巻回側が高圧出力巻線3の低圧側となる。なお、本例においては、この低圧入力巻線6は複数回(本例においては3ターン)巻回され、高圧出力巻線3は200ターンとし、入力電圧が500V、出力電圧が25kVとなる場合について示している。
【0023】
前記ボビン4の袖部4b、4c形成部の反対側の外周には、低圧入力巻線6の巻き位置および端末引き出しのための位置決め用ガイド4f、4gを一体に設ける。該位置決め用ガイド4f、4gは、ボビン4の外側に突出させて設ける。該ガイド4f、4gの間には、前記低圧入力巻線6を嵌めて位置決めする巻線装着溝4hが図面上の上下に設けられる。また、該ガイド4f、4gの両端の根本部には、低圧入力巻線6の端末を嵌め込んで位置決めする切り込み状の横溝4iを有し、該各横溝4iの根本部からガイド4f、4gの先端にかけて、縦溝4jを形成している。これらの縦溝4jは、それぞれ互いに反対側に向けて形成されている。低圧入力巻線6の端末は、まず横溝4iに嵌め込み、次に縦溝4jに嵌まるように曲げることにより、容易に固定されて端子部6a、6b(図1、図2参照)を形成する。
【0024】
図6はこの高圧トランスの使用例を示す回路図であり、前記低圧入力巻線の一方の端子部6aと前記高圧出力巻線3の低圧側二次端子5aとは外部機器において短絡されるかあるいは実質的にほぼ等しい電位となるように外部機器側において接続されるものである。一次端子部6aとプラス端子との間には直流電圧500Vが印加され、スイッチング素子8をスイッチングすることにより、二次電圧として25kVを得て放電灯等の負荷7に加えるものである。
【0025】
図1、図2に示すように、高圧出力巻線3の高圧側二次端子5bは樹脂製取付部材9により、ボビン4における前記低圧側二次端子5aの反対側の端に取付けられる。
【0026】
高圧側二次端子5bの樹脂製取付部材9は、図7に示すようにほぼコ字形をなし、L字形高圧側二次端子5bを一体に成形してなるものである。また、高圧側コア1の側面に形成した2つの位置決め用凸部1d、1d(図3参照)間に取付部材9の一方の側板部9aを嵌合して取付部材9を仮固定する構造を有する。また、両側板部9a、9aに、ボビン4の側面のスリット4m(図5参照)に弾発的に嵌合して固定するための突起9bを有する。
【0027】
図8は低圧側コア2の抜け止め用金具10を示す。該金具10はボビン4の端部の内壁の両側に形成されたガイド溝4k、4kに両端をスライド嵌合して取付けられるものである。該抜け止め用金具10は弾性のある板材を加工したもので、コア2の端面を押圧する押圧片10aを切り起こしにより形成している。
【0028】
この高圧トランスは、図9(A)に示すように、高圧側コア1の中足1aに高圧出力巻線3を嵌め、かつ高圧側コア1の端面に、位置決め用凸部1d、1d間に取付部材9の一方の側板部9aを嵌め、かつ側板部9a、9a間で高圧側コア1の端部を挟持して取付部材9をコア1に仮固定する。そしてこの仮固定状態で高圧出力巻線3の高圧側端末3bを高圧側二次端子5bに接続する。なお、取付部材9の高圧側コア1への位置決めは、コア1の側面に凹部と設けてその凹部に取付部材9の側板部9を嵌め込むことにより行ってもよい。
【0029】
次に図9(B)に示すように、予め低圧入力巻線6を巻いたボビン4に高圧出力巻線3と樹脂製取付部材9を装着したコア1を片側から挿入し、ボビン4のスリット4mに取付部材9の突起9bを嵌め込むことにより、取付部材9をボビン4に固定すると同時に、高圧側コア1をボビン4から抜け止めする。
【0030】
また、ボビン4の他方より低圧側コア2を挿入して中足1a、2aどうしを突き合わせた後、ボビン4のガイド溝4k、4kに抜け止め用金具10の両側を嵌めて押し込み、押圧片10aを低圧側コア2の端面に圧接させて抜け止めする。この高圧トランスは、前記金具10を外し、かつ取付部材9を外すことにより、コア1、2とボビン4とを分解することが可能であり、高圧出力巻線3や低圧入力巻線6もコア1やボビン4から分解可能である。
【0031】
本実施の形態の高圧トランスは、第一に、高圧出力巻線3に平角線を用いているので、線材の断面積を確保でき、しかも縦巻きとしたので、巻数を確保することができ、巻芯方向の長さも短くすることができ、第二に、ボビン4の低圧入力巻線6の巻回部の反対側の端部に高圧側二次端子5bを取付けたので、一次端子部6bと高圧側二次端子5bとの間に十分な沿面距離を容易に確保することができ、小型化が図れる。また、高抵抗のコアを用いたことにより、ボビンを使用する必要がなくなり、しかも高圧出力巻線3をその断面形状が略長円形となるように巻いたので、薄型化が図れる。
【0032】
コアとしては、高圧出力巻線を巻回したI型コアとU型コアとの組み合わせも可能であるが、コア長が長くなることもあり、コアの変形を考慮すると、5mm程度の厚みを必要とし、大型で重量のあるコアが必要となり、コア長が長いことで寸法公差も大きく、電気的特性の悪化要因となっていた。前記実施の形態においては、U+U型コアを用いることにより、コア長を短くし、かつ中足にギャップを付けないことで電気的特性を安定にすることが可能となる。
【0033】
また、前記壁4b、4dにより、低圧入力巻線6と高圧出力巻線3との間の沿面距離を容易に確保できるので、小型化が容易となる。
【0034】
また、コア1、2や高圧出力巻線3の外周部をボビン4によって覆うことにより、沿面距離を確保すると共に、外形寸法を安定化し、さらにボビン4が振動試験等によるコア1、2への応力の緩和の役目を果たす。
【0035】
また、取付部材9や金具10により、組立分解が容易となる。また、高圧トランスを廃棄する場合はコア1、2と、銅線でなる高圧出力巻線3や低圧入力巻線6等と、ボビンでなる樹脂部品に分解することができる。
【0036】
また、図10(A)に示すように、コア1、2の中足1a、2aの基端部、すなわち外足1b、2bの反対側の面の根本側に突起1c、2cを設けたので、高圧出力巻線3が矢印Xの方向にずれる巻き緩みが発生せず、コア1、2に対して高圧出力巻線3が安定して組み合わされる。
【0037】
また、図10(B)、(C)に示すように、取付部材9はコア1に対して凸部1d、1dにより位置決めされ、高圧出力巻線3の高圧側端末3aの端子5bへの接続作業をボビン4の外で目視しかつ接続状態を確認しながら行うことにより、高圧部の処理を的確に行うことにより、引き出し状態による耐圧不良を防止できる。
【0038】
本発明の高圧トランスは、必ずしも樹脂モールドを必要としないが、用途によっては樹脂モールドによってより安全性を高めた構造で使用してもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、高圧出力巻線に平角線を用いて縦巻きでかつ全体を長円形に形成すると共に、高圧出力巻線に被せたボビンの低圧入力巻線巻回側の反対側端部端面に高圧側二次端子を設けたので、一次端子と高圧側二次端子との間に十分な沿面距離を容易に確保することができ、小型化、薄型化が図れる。また、ボビンの端部に設ける高圧側二次端子の樹脂製取付部材を、前記コアの一方の端面に当接させてコアを抜け止めし、他方のコアの端面に、ボビンの低圧側二次端子側の端部の内壁に設けたガイド溝に沿って挿着する弾性のある金具を当接させて該コアの抜け止めをすることにより、一対のコアをボビンに固定したので、分解組立が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高圧トランスの一実施の形態を示す側面図である。
【図2】本実施の形態の高圧トランスの縦断面図である。
【図3】本実施の形態のコアを示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は底面図、(D)は(B)の左側面図、(E)は(B)のA−A断面図である。
【図4】(A)は高圧出力巻線の端面図、(B)はその部分拡大断面図である。
【図5】本実施の形態のボビンを示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は底面図、(D)は(B)の左側面図、(E)は(B)の左側断面図、(F)は(E)のB−B断面図である。
【図6】本実施の形態の高圧トランスの使用例を示す回路図である。
【図7】本実施の形態の高圧側二次端子の取付部材を示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。
【図8】本実施の形態のコア抜け止め用金具を示すもので、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は側面図である。
【図9】(A)、(B)は本実施の形態の組立工程を示す図である。
【図10】(A)は本実施の形態のコアと高圧出力巻線との組み合わせ状態を示す側面図、(B)はその高圧出力巻線の端末の接続状態を示す端面図、(C)はその内部接続図である。
【符号の説明】
1:高圧側コア、1a:中足、1b:外足、1c:巻き緩み防止用突起、1d:取付部材9の位置決め用凸部、2:低圧側コア、2a:中足、2b:外足、2c:巻き緩み防止用突起、3:高圧出力巻線、3a:平角線、3b:高圧側端末、4:ボビン、4a:長円筒部、4b、4c:袖部、4d:壁、4e:端子台、4f、4g:一次端子位置決め用ガイド、4h:低圧入力巻線装着溝、4i:横溝、4j:縦溝、4k:金具ガイド溝、4m:スリット、5a:高圧出力巻線の低圧側二次端子、5b:高圧出力巻線の高圧側二次端子、6:低圧入力巻線、6a、6b:端子部、7:負荷、8:スイッチング素子、9:樹脂製取付部材、9a:コア挿入溝、9b:突起、10:抜け止め用金具、10a:押圧片

Claims (5)

  1. 平角線を用い、該平角線の狭幅面がコイルの内周、外周面となり、かつ、断面が略長円形となる筒状に形成した高圧出力巻線と、
    前記高圧出力巻線の外周を覆う樹脂製ボビンと、
    前記ボビンの外面におけるボビンの巻芯方向の片側寄りに巻かれた低圧入力巻線と、
    前記高圧出力巻線に挿入される中足部分と1つの外磁路部とを有して閉磁路を構成する一対のコアと、
    前記ボビンの前記コアの外磁路部とは反対側の外面における前記片側寄りの領域に巻芯方向に間隔を有して設けられた低圧入力巻線の一対の一次端子部と、
    前記ボビンの前記コアの外磁路部の反対側の外面における前記低圧入力巻線巻装側ボビン端部近傍に設けられ、前記高圧出力巻線の低圧側端末が接続される低圧側二次端子と、
    前記低圧側二次端子と反対側のボビン端部に、樹脂製取付部材により取付けられ、前記高圧出力巻線の高圧側端末が接続される高圧側二次端子とを備え、
    前記ボビンの端部に設ける高圧側二次端子の樹脂製取付部材を、前記コアの一方の端面に当接させてコアを抜け止めし、
    他方のコアの端面に、ボビンの低圧側二次端子側の端部の内壁に設けたガイド溝に沿って挿着する弾性のある金具を当接させて該コアの抜け止めをすることにより、一対のコアをボビンに固定したことを特徴とする高圧トランス。
  2. 請求項1に記載の高圧トランスにおいて、
    前記一対のコアが、高抵抗フェライトでなるU型コア、C型コア、コ字形コアのいずれかからなり、
    前記コアの外磁路部の対向面間で磁気ギャップが形成されることを特徴とする高圧トランス。
  3. 請求項2に記載の高圧トランスにおいて、
    前記ボビンにおけるコアの少なくとも一方の外磁路装着側のコア対向面およびコアの厚さ方向の両面に、高圧出力巻線の高圧部と低圧入力巻線との間の沿面距離確保のための壁を設けると共に、前記一対のコアの外磁路が、前記コア対向面間に設けられた壁を隔てて対向することを特徴とする高圧トランス。
  4. 請求項1からまでのいれかに記載の高圧トランスにおいて、
    前記一対のコアの中足の基端部に、高圧出力巻線の巻き緩み防止用の突起を設けたことを特徴とする高圧トランス。
  5. 請求項1からまでのいずれかに記載の高圧トランスにおいて、
    前記コアの端部側に設けた凸部または凹部により、前記樹脂製取付部材を位置決めして固定したことを特徴とする高圧トランス。
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