JP3994526B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニードルバルブを駆動する可動鉄心の外周面と、ニードルバルブを収容したバルブ収容部の内周面との間にほぼ均一なエアギャップを形成するようにした燃料噴射弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料噴射弁の一般的な構造は、図6に示すように、噴射口11を開閉するニードルバルブ12の上端に可動鉄心13を取り付け、これらを磁性材製のバルブ収容部14内に収容すると共に、可動鉄心13の上部をバルブ収容部14から上方に突出させて、その上方の固定鉄心15と対向させている。固定鉄心15の下部外周部には、非磁性パイプ部16を溶接等により固定し、この非磁性パイプ部16の下端とバルブ収容部14の上端とを溶接等により固定している。そして、これらの外周部に設けたコイル17に通電すると、磁気回路が固定鉄心15…可動鉄心13…バルブ収容部14…磁性ハウジング18の経路で形成され、その磁気回路を流れる磁束によって固定鉄心15と可動鉄心13との間に磁気吸引力が発生して、可動鉄心13が上方に吸引され、ニードルバルブ12が上方に移動して噴射口11を開放する。この際、非磁性パイプ部16は、固定鉄心15とバルブ収容部14との間の磁束の短絡を防ぐ役割を果たす。
【0003】
一方、コイル17への通電がオフされると、スプリング19によって可動鉄心13とニードルバルブ12が一体的に下方に移動され、ニードルバルブ12が噴射口11を閉鎖する。この閉弁時に、可動鉄心13とバルブ収容部14とが接触した状態になっていると、閉弁時の可動鉄心13とバルブ収容部14との間の磁束の切れが悪くなり、閉弁時のニードルバルブ12の応答性が悪くなる。
【0004】
そこで、従来構造のものは、非磁性パイプ部16の内周面に微小な摺接リング16aを切削加工して、この摺接リング16aを可動鉄心13の外周面に当接させることで、可動鉄心13とバルブ収容部14との間にほぼ均一な微小エアギャップを形成し、このエアギャップによって閉弁時の可動鉄心13とバルブ収容部14との間の磁束の切れを良くするようにしている。また、このエアギャップが不均一であると、バルブ収容部14から可動鉄心13に横方向の電磁力(偏心荷重)が働き、摺動部の摺動抵抗が大きくなってニードルバルブ12の動作性が低下するばかりか、摺動部の偏摩耗が発生して、耐久性が低下する。従って、エアギャップは、偏心荷重を低減するために均一に形成する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、閉弁応答性向上及び偏心荷重低減の効果を得るためには、可動鉄心13とバルブ収容部14との間にほぼ均一な微小エアギャップを形成する必要があり、そのためには、非磁性パイプ部16の内周面に切削加工する微小な摺接リング16aの寸法精度、同心精度を高める必要がある。しかし、非磁性パイプ部16の内周面側から微小な摺接リング16aを高精度に切削加工することは、加工性が非常に悪く、生産コストが高くなってしまうという欠点がある。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、加工性向上、コスト低減の要求を満たすことができる燃料噴射弁を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の燃料噴射弁は、可動鉄心の外周面に、非磁性パイプ部の内周面に摺接する摺接凸部を形成し、この摺接凸部によって可動鉄心の外周面とバルブ収容部の内周面との間にほぼ均一なエアギャップを形成することを第1の特徴とする。この場合、可動鉄心の外周面に摺接凸部を形成するため、これを非磁性パイプ部の内周面に形成する従来と比較して、摺接凸部を高精度に切削加工することが容易となり、加工性を向上できて、生産コストを低減することができる。
【0008】
更に、本発明の請求項1の燃料噴射弁は、1本の複合磁性パイプから磁性パイプ部と非磁性パイプ部とバルブ収容部を一体に形成したところに第2の特徴があり、具体的には、1本の複合磁性パイプの中間部を非磁性化して非磁性パイプ部を形成すると共に、前記複合磁性パイプのうちの前記非磁性パイプ部より下側の部分を磁性化してバルブ収容部を形成し、更に、前記複合磁性パイプのうちの前記中間パイプ部より上側の部分を磁性化して磁性パイプ部を形成し、この磁性パイプ部内に固定鉄心をその下端が前記非磁性パイプ部の途中に位置するように嵌入した構成としたものである
【0009】
この構成では、固定鉄心を嵌入する磁性パイプ部、非磁性パイプ部及びバルブ収容部を一体に形成しているため、これら三者を溶接等で結合する面倒な工程が不要となり、組立工数を削減できて、組立性向上によるコストダウンも期待できる。更に、磁性パイプ部、非磁性パイプ部及びバルブ収容部を一体に形成することで、これら三者間の組立時の位置ずれが全く無くなり、組立精度を容易に向上できて、噴射特性のばらつきを少なくすることができる。
【0010】
ちなみに、磁性パイプ部(又は固定鉄心)、非磁性パイプ部及びバルブ収容部を溶接等で結合する構造のものでは、組立後(溶接後)に、非磁性パイプ部とバルブ収容部との位置ずれを修正するために、それらの内周面を穴ぐり加工で薄く削り取る必要があり、この仕上げの穴ぐり加工が面倒であったが、上記請求項の構成では、組立時に非磁性パイプ部とバルブ収容部とが全く位置ずれしないため、仕上げの穴ぐり加工が不要となる。
【0011】
また、請求項のように、摺接凸部の表面に、例えば硬質メッキや、酸化処理等の化学処理により硬質被膜を形成しても良い。このようにすれば、硬質被膜によって摺接凸部の耐摩耗性を向上でき、耐久性を向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]
以下、本発明の実施形態(1)を図1乃至図3に基づいて説明する。複合磁性材料で形成した1本の複合磁性パイプ20を磁性化し、その中間部のみを非磁性化することで、磁性パイプ部21、非磁性パイプ部22及び磁性のバルブ収容部23を一体に形成している。ここで使用する複合磁性材料としては、例えば、本出願人が先に出願した特開平8−3643号公報に示すものを使用すれば良い。この複合磁性材料の組成は、重量基準でC:0.6%以下、Cr:12〜19%、Ni:6〜12%、Mn:2%以下、Nb:1%以下で、その残部がFe及び不可避不純物によって構成され、下記式で定義される平山の等量Heqが20〜23%、ニッケル等量Nieqが9〜12%、クロム等量Creqが16〜19%である。
【0013】
平山の等量Heq=〔Ni%〕+1.05〔Mn%〕+0.65〔Cr%〕+0.35〔Si%〕+12.6〔C%〕
ニッケル等量Nieq=〔Ni%〕+30〔C%〕+0.5〔Mn%〕
クロム等量Creq=〔Cr%〕+〔Mo%〕+1.5〔Si%〕+0.5〔Nb%〕
【0014】
上記の組成の複合磁性材料で形成した1本の複合磁性パイプ20に対し、絞り加工、しごき加工等の歪み付加加工を多段階に行うと共に、各加工工程の材料温度を100℃以下に制御することで、磁束密度B4000(H=4000A/mにおける磁束密度)が0.3以上となるように複合磁性パイプ20全体を磁性化(マルテンサイト化)した後、この複合磁性パイプ20の中間部(非磁性パイプ部22に相当する部分)を誘導加熱等の手段によって10秒以内で加熱溶体化することで、非磁性化(オーステナイト化)し、結晶粒径を30μm以下とする。このような加工方法により、非磁性化部分(非磁性パイプ部22)の非磁性特性を極低温環境下でも安定して保持することができ、極低温環境下で非磁性化部分がマルテンサイト化(磁性化)することを防ぐことができる。
【0015】
尚、極低温環境下で使用しない場合には、複合磁性材料の組成や加工法を必ずしも上記のようにする必要はなく、上記以外の組成のオーステナイト系のステンレス鋼を用いて、適宜の加工法で磁性化と非磁性化を行うようにしても良い。
【0016】
一方、磁性パイプ部21の上部は、図示しないデリバリパイプ(燃料配管)と連結される燃料コネクタ部21aとなり、その外周には樹脂製のOリング24が嵌合されている。磁性パイプ部21の上部内周側には、デリバリパイプから送られてくる燃料を濾過する燃料フィルタ25が装着されている。更に、磁性パイプ部21内には、燃料フィルタ25の下方に位置して円筒状の固定鉄心26が圧入により固定され、該固定鉄心26の下部が非磁性パイプ部22のほぼ中間部分にまで圧入されている。尚、固定鉄心26には、圧入を容易にするためのすり割り27が形成されている。
【0017】
固定鉄心26の内周側には、パイプ状のアジャスタ28が圧入されると共に、その下方側にスプリング29が装着されている。組立時に、アジャスタ28の圧入量を調節してスプリング29によるニードルバルブ30の付勢力を調整した後に、磁性パイプ部21の外周部をかしめることで、その内周側に固定鉄心26とアジャスタ28とをかしめ固定する。尚、アジャスタ28の内径部とスプリング29の内径部は、燃料フィルタ25を通過した燃料が通る流路となる。
【0018】
ニードルバルブ30を収容するバルブ収容部23の下部には、有底筒状のシートホルダ31が溶接等により固定されている。このシートホルダ31の内底部には、バルブシート32が溶接等により固定され、このバルブシート32に形成された噴射口33がニードルバルブ30の下端部で開閉される。バルブシート32の下面とシートホルダ31の底面との間には、噴孔プレート34が挟み込まれ、この噴孔プレート34には、バルブシート32の噴射口33に対向する位置に1個又は複数個の噴孔が形成され、この噴孔がシートホルダ31の底面の開口部35から下方に露出している。
【0019】
バルブシート32は、ニードルバルブ30の下部大径部を摺動自在に支持するバルブホルダとしても機能し、燃料噴射時には、バルブ収容部23内に流入した燃料がニードルバルブ30の下部大径部の面取部30bとバルブシート32との隙間を通過して噴射口33側に流入するようになっている。バルブ収容部23の外周には、吸気マニホールド(図示せず)との連結部をシールするOリング36が嵌着され、シートホルダ31の上端鍔部37によってOリング36の脱落が防止されている。
【0020】
ニードルバルブ30の上端部には中空状の可動鉄心38が圧入等により固定され、この可動鉄心38がバルブ収容部23の上部に挿入されている。この可動鉄心38の上部は、非磁性パイプ部22のほぼ中間位置まで突出し、該可動鉄心38の上端面が固定鉄心26の下端面と対向している。この可動鉄心38は、固定鉄心26内に収納されたスプリング29によって閉弁方向(下方)に付勢されている。
【0021】
尚、固定鉄心26の下端面と可動鉄心38の上端面との双方に非磁性の硬質クロムメッキが施され、そのメッキ被膜がソリッドギャップとして利用される。このソリッドギャップは、固定鉄心26に吸着されている可動鉄心38を引き剥がす時(閉弁時)に可動鉄心38と固定鉄心26との間の磁束の切れを良くして、閉弁時のニードルバルブ30の応答性を良くする役割を果たす。また、ニードルバルブ30の上端大径部(可動鉄心38内に圧入された部分)には、複数の面取部30aが形成され、固定鉄心26の内部を流れる燃料が可動鉄心38と各面取部30aとの隙間を通過してバルブ収容部23の内部に流入するようになっている。
【0022】
一方、複合磁性パイプ20の外周部には、モールドコイル39が非磁性パイプ部22とその周辺部分を覆うように嵌合装着されている。このモールドコイル39は、樹脂製のスプール40にコイル41を巻装し、これを絶縁性樹脂42で筒状にモールド成形したものである。このモールドコイル39にはコネクタハウジング43が一体に成形され、このコネクタハウジング43の内部に、コイル41に接続されたターミナル44がインサート成形されている。このモールドコイル39の外周部には、磁性パイプ部21とバルブ収容部23との間の磁気回路を構成する磁性ハウジング45が宛がわれ、この磁性ハウジング45の下端部がバルブ収容部23に溶接、かしめ等により固定されている。この磁性ハウジング45の上部と磁性パイプ部21との間にはヨーク46が挟み込まれている。
【0023】
図2に示すように、可動鉄心38の外周面には、非磁性パイプ部22の内周面に摺接する摺接リング47(摺接凸部)が例えば切削加工により形成され、この摺接リング47によって可動鉄心38の外周面とバルブ収容部23の内周面との間にほぼ均一なエアギャップが形成されている。このエアギャップの厚みは、例えば、0.05mm〜0.2mmの範囲、より好ましくは0.1mm前後に設定されている。更に、可動鉄心38の外周面のうちの少なくとも摺接リング47の表面には、例えば硬質メッキや、酸化処理等の化学処理により硬質被膜が形成されている。尚、この摺接リング47表面の硬質被膜は、可動鉄心38の上端面のソリッドギャップと同じ硬質クロムメッキ被膜で形成しても良く、この場合には、1つのメッキ工程で、摺接リング47表面の硬質被膜とソリッドギャップとを同時に形成できる利点がある。
【0024】
以上のように構成した燃料噴射弁において、コイル38への通電がオフされている時には、スプリング29によって可動鉄心38が閉弁方向(下方)に移動され、ニードルバルブ30の下端部がバルブシート32に当接して噴射口33を閉鎖した状態に保持される。
【0025】
この後、コイル38への通電が開始されると、コイル38の周囲に磁束が発生し、その磁束がコイル38の周囲を取り囲む磁気回路を流れる。この磁気回路は磁性ハウジング45…ヨーク46…磁性パイプ部21…固定鉄心26…可動鉄心38…バルブ収容部23…磁性ハウジング45の経路で構成され、非磁性パイプ部22が磁性パイプ部21(固定鉄心26)とバルブ収容部23との間の磁束の短絡を防ぐ役割を果たす。この磁気回路に磁束が流れると、固定鉄心26と可動鉄心38との間に磁気吸引力が発生し、可動鉄心38が上方に吸引されて、ニードルバルブ30がバルブシート32から離れて噴射口33を開放する。これによって、バルブ収容部23内の燃料が噴孔プレート34の噴孔から噴射される。
【0026】
このように、コイル38への通電のオン・オフにより、可動鉄心38とニードルバルブ30とが一体的に上下動する際に、可動鉄心38外周の摺接リング47が非磁性パイプ部22の内周面を摺動する。これにより、可動鉄心38の外周面とバルブ収容部23の内周面との間には、常時、摺接リング47によってほぼ均一な微小エアギャップが確保される。このエアギャップは、固定鉄心26に吸着されている可動鉄心38を引き剥がす時(閉弁時)に可動鉄心38とバルブ収容部23との間の磁束の切れを良くして、閉弁時のニードルバルブ30の応答性を良くすると共に、可動鉄心26に働く横方向の電磁力(偏心荷重)を低減する役割も果たす。
【0027】
以上説明した実施形態(1)では、可動鉄心38の外周面に摺接リング47を形成したので、これを非磁性パイプ部22の内周面に形成する従来と比較して、摺接リング47を高精度に切削加工することが容易となり、加工性を向上できて生産コストを低減することができる。しかも、1本の複合磁性パイプ20から磁性パイプ部21、非磁性パイプ部22及び磁性のバルブ収容部23を一体に形成しているため、これら三者を溶接等で結合する面倒な工程が不要となり、組立工数を削減できて、組立性向上によるコストダウンも期待できる。
【0028】
更に、磁性パイプ部21、非磁性パイプ部22及びバルブ収容部23を一体に形成することで、これら三者間の組立時の位置ずれが全く無くなるため、組立精度を向上できると共に、非磁性パイプ部22とバルブ収容部23の内周面の位置ずれを修正する仕上げの穴ぐり加工が不要となる利点もある。
しかも、摺接リング47の表面に硬質被膜を形成したので、摺接リング47の耐摩耗性を向上でき、耐久性を向上できる。
【0029】
参考例
次に、図4及び図5に基づいて参考例を説明する。上記実施形態(1)では、1本の複合磁性パイプ20から磁性パイプ部21、非磁性パイプ部22及び磁性のバルブ収容部23を一体に形成したが、本参考例では、磁性パイプ部51、非磁性パイプ部52及び磁性のバルブ収容部53を別々に形成し、これら三者をレーザ溶接、ろう付け等で結合すると共に、磁性パイプ部51の下部に、固定鉄心54を一体に形成している。本参考例においても、可動鉄心38の外周面に、非磁性パイプ部52の内周面に摺接する摺接リング47(摺接凸部)を例えば切削加工により形成し、この摺接リング47によって可動鉄心38の外周面とバルブ収容部53の内周面との間にほぼ均一なエアギャップを形成している。
【0030】
前記実施形態(1)では、可動鉄心38の上端面に、硬質クロムメッキによりソリッドギャップを形成したが、本参考例では、バルブ収容部53内にストッパ55を固定し、このストッパ55にニードルバルブ30の段差部30cが当接することで、ニードルバルブ30(可動鉄心38)の上限位置を規制し、可動鉄心38と固定鉄心54との間にエアギャップを形成するようにしている。モールドコイル39を覆う磁性ハウジング45の上端部と下端部がそれぞれ磁性パイプ部51とバルブ収容部53に溶接、かしめ等により固定されている。その他の構成は、前記実施形態(1)と実質的に同じであるので、前記実施形態(1)と同じ符号を付して説明を省略する。
【0031】
以上説明した本参考例においても、可動鉄心38の外周面に摺接リング47を形成しているので、従来と比較して、摺接リング47の加工性を向上できて、生産コストを低減することができる。
【0032】
尚、前記実施形態(1)では、可動鉄心38の外周面全周に摺接リング47を形成したが、可動鉄心38の外周面に間欠的に複数の摺接凸部を形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態(1)を示す燃料噴射弁の縦断面図
【図2】 実施形態(1)の燃料噴射弁の主要部の拡大縦断面図
【図3】 実施形態(1)の燃料噴射弁の分解図
【図4】 参考例を示す燃料噴射弁の縦断面図
【図5】 参考例の燃料噴射弁の主要部の拡大縦断面図
【図6】 従来の燃料噴射弁の主要部の拡大縦断面図
【符号の説明】
20…複合磁性パイプ、21…磁性パイプ部、21a…燃料コネクタ部、22…非磁性パイプ部、23…バルブ収容部、25…燃料フィルタ、26…固定鉄心、27…段差部、28…アジャスタ、29…スプリング、30…ニードルバルブ、32…バルブシート、33…噴射口、38…可動鉄心、39…モールドコイル、41…コイル、45…磁性ハウジング、47…摺接リング(摺接凸部)、51…磁性パイプ部、52…非磁性パイプ部、53…バルブ収容部、54…固定鉄心、55…ストッパ。

Claims (2)

  1. 噴射口を開閉するニードルバルブと、
    前記ニードルバルブの上端に取り付けられた可動鉄心と、
    前記可動鉄心の上端面に対向する固定鉄心と、
    前記ニードルバルブ及び前記可動鉄心を収容した磁性のバルブ収容部と、
    前記バルブ収容部の上部に設けられ、該バルブ収容部と前記固定鉄心との間の磁束の短絡を防ぐ非磁性パイプ部と、
    前記可動鉄心の外周面に形成され、前記非磁性パイプ部の内周面に摺接して前記可動鉄心の外周面と前記バルブ収容部の内周面との間にほぼ均一なエアギャップを形成する摺接凸部とを備えた燃料噴射弁において、
    1本の複合磁性パイプの中間部を非磁性化して前記非磁性パイプ部を形成すると共に、前記複合磁性パイプのうちの前記非磁性パイプ部より下側の部分を磁性化して前記バルブ収容部を形成し、更に、前記複合磁性パイプのうちの前記中間パイプ部より上側の部分を磁性化して磁性パイプ部を形成し、この磁性パイプ部内に前記固定鉄心をその下端が前記非磁性パイプ部の途中に位置するように嵌入したことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記摺接凸部の表面に硬質被膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
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